いらない過去だけをピンポイントで消していった話 (6)

誰にだって消し去りたい過去があると思う
そういうのって大抵、気付いたら忘れてるんだろうけど
でも、どうしようもなく取り返しのつかないものってあるだろ?
それが消せるって言われて、調子に乗ったのが余計大きな失敗を呼んだんだろうな


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1525241648

「消したい過去があるんでしょう?」
その店主は確かにそう言った
問いただそうとする俺を制して、大げさな身振りとともに話を続ける
「失敗した。そんな顔をしています。
 でもね、無かったことに出来るんですよ。
 信じる信じないは貴方の自由ですけどね」

高2の夏だったか、受験なんてまだまだ先だと思ってたし、期末試験の結果もまあまあ
部活にも入ってなかったから、夏休みまでの時間をなんとなく過ごしてた時期だった

当時俺には彼女なんてものはいなかったんだが、代わりに仲良くしてる子が一人いてさ
その日も帰りのホームルームが終わると同時に声をかけてきたんだった
「ほらほらうーちゃん、帰るよー」なんて、ルーズリーフを片付け終わってない俺の腕を引っ張りながら

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom