もこっち「モテないし新しい友達とお昼を食べる」 (21)

もこっち(さてと。飯にするか)スッ

真子「今日は黒木さん別な人とお昼食べるんだっけ」

もこっち「うん。1年生の友達とね」

ゆり「どうする?まこが黒木さんと一緒にご飯食べたいなら私もそれに合わせるけど」

真子「ううん。私達まで一緒しちゃその1年生の子が気使っちゃうかもしれないし」

ゆり「くっ……」

もこっち「?じゃあ行くね」

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ネモ「……」

岡田「ひな。今日は昼の後また用事あんの?」

ネモ「ん?」

ネモ「……んー。今日はないかなー」

岡田「じゃあ、またアニメの話しようよ。ひなが勧めてくれた奴昨日ちゃんと見てきたからさ」

ネモ「いいよー」

ネモ「じゃあねクロ。私達学食行くから」

ゆり「黒木さんもう行ったけど」

ネモ「!?」

ゆり「私は別れ際に『じゃあ行くね』って声かけられたけど」

ネモ「!!?」

真子「ゆり……トイレ行こっか」

ゆり「まってまこ。根元さんには壁を作らない様にしようと。え、これじゃ駄目?」

岡田「ひなって田村とも仲良かったんだ?」

ひな「ハハハ……」

雫「……あ!黒木先輩!」

もこっち「待たせちゃった?」

雫「い、いえっ。私も今来たばかりですっ!」

もこっち「それじゃあ弁当食べながら女子トークしよう」モチャモチャ

雫「はい!」パクパク

うっちー(黒木!この女嘘付きだよ!早弁して先回りしてた私は知ってるんだから!気を許しちゃ駄目!)

雫「ん?」

うっちー「ん?」

もこっち「ん?」

もこっち「あ、内さん」

うっちー「あ、うん、その。何もしてないよ。私のことは気にしないでお弁当食べて」

もこっち(それ言う奴絶対何かしてるだろ……。クワガタでも探してたのか?)

もこっち(つーか見られてたら食いづらいわ)

もこっち「あの……、内さんもお昼まだだったら一緒にご飯食べる?一年生の平沢さんも一緒だけど」

うっちー「え!!?うん!!!!」

雫(もしかしてこの人も先輩と一緒にご飯食べたいのかな?)

うっちー「あ、でも、もうお昼食べちゃったから食べるものがない。そんな」

もこっち「じゃあ、またタイミングが合った時にでも」

うっちー「そ、そうだね。タイミングがね?合えばね?じゃあ」スタスタスタ

雫(先輩ってやっぱり優しい……!)

もこっち(やれやれいなくなったか。まあ具体的な日は決めなかったし内さんと一緒に食うことはないだろうな)

うっち(うわああああああああこれからは毎日黒木とご飯だあああああああああああああああああ)

南(パン買ったけど教室にはいられないし、サチ達とも食べづらい……)

南(私……これからどこでご飯食べよう……)

もこっち「今まで彼氏とどんなことを……ん?」

もこっち(今度はキバ子かよ。まあ、向こうは気付いてないっぽいしそのうちどっか行くだろ)

雫「あの人も先輩のお知り合いですか?」

もこっち「そうだけど……。あ、そうだ」

もこっち「えーと……そうそう、南さん?い、一緒にお昼食べない……?」

南「え……?く、黒木……!?」

南「へ、へえ。だから黒木と一緒にご飯食べてるんだ」

雫「はい……」

南(単なるぼっちだと思ってたのに……黒木って良い奴なのか……?)

もこっち(加藤さんには聞けないカースト上位の話もこいつになら聞けるな)

もこっち(友達じゃないから嫌われても後腐れないし)

雫「今日は体育の時間にテニスをしたんですけど、男子の視線と女子の顔面サーブが気になって」

もこっち(「男子の視線って具体的にはどんな視線?その時興奮した?」、いやそれより)

もこっち「テニスと言えばペ●スだけど、ペ●ス心理学と言って」

雫・南「えっ!!?」

もこっち「南さんて加藤さんとかとそういう話する?平沢さんは男子とかと」

雫「ええっ、しませんよ」

雫(私をリラックスさせるためにこんな話題を振ってくれるなんて……。先輩優しいなあ……)

南「そんな話しないよ……」

もこっち「ふーん」

もこっち(つまんねーな)

南「話自体出来ない……」

もこっち「え、そうなの?」

もこっち(こいつカースト上位じゃないのかよ。ならもう完全に気使う必要ないな)

南「……なんで黒木は声かけてくれたの?私あんたに酷いことしたのに」

もこっち(私がコケたのをウケるとか言いやがったことか?)

もこっち「あれくらい別にそこまで気にしてないっていうか……」

南「でも……」

もこっち「いや他の人からもっと酷いことされてるし」

もこっち「殺すぞとか、首絞められるとか、殴られるとか、言うこと聞かないと口聞かないとか、レイプ未遂とか」

雫・南「えええっ!!!??」

もこっち「まあ、今ではそいつらと友達なんだけど(コオロギ除く)」

雫・南(心広過ぎるでしょ!!!!???)

ポタッ

雫「あ!先輩タレてます!シミになっちゃう」

もこっち「やべっ!ちょっと洗ってくる」タッタッタ

南「……あいつ、凄いな」

雫「そうですね……」

南「……私3年生で友達とクラスが別になっちゃって。上位の奴が黒木とその友達嫌ってるみたいだったからそいつらの悪口言ったんだ」

雫「え……?」

南「そしたら私がハブられて。私以外の奴らはいつの間にか黒木と仲良くなってて」

南「それに、黒木の友達の一人とも前からソリが合わないんだけど。黒木そいつから私の悪口吹き込まれてるはずなんだ」

南「それなのに、黒木は、私に声をかけてきた」

南「ただのキモイ負け組の根暗だと思ってたのに。なんで、なんで、あいつ、あんなに強くて良い奴なの」

南「なんでこんな私に優しくしてくれるの」ジワリ

雫「先輩……」

雫「……私もきっと南先輩と一緒です。いや、私の方が悪いかも」

南「平沢……?」

雫「だって、私は自分がなぜ嫌われているのか、どんな悪いことをしているのか。それすらわかっていないんです」

雫「私が自分で気付かないうちに黒木先輩に嫌な思いさせてるはずなのに。黒木先輩はちっともそんなそぶりを見せない」

南「ははは、本当、黒木って良い奴だな。見下したり逆恨みしてた自分が恥ずかしい」ポロポロ

雫「……」ギュッ

南「ううっ、うううっ」

もこっち「ふう。それじゃあさっきの続きを……」

もこっち(え……なんでこいつら私がいない間に抱き合ってんの。引くんだけど)

加藤「南さん。今日黒木さんと一緒にお昼食べてたね。楽しかった?」

南「え?う、うん」

岡田「ふーん」

岡田(まあ、私も最近まで黒木のこと誤解してたしな)

ネモ「へー……」

真子「そうだったんだ!……ハッ」

ゆり「え……?なんで……?」

もこっち(おい、どういうことだ)

もこっち(加藤さん達と話してるじゃん。嘘付いたなキバ子の奴)

もこっち「ちょいちょい」

南「ん?あ、黒木」

もこっち「おいキバ子聞いてた話と」

ネモ岡田ゆり真子南「!?」

もこっち「ん?あ」

もこっち(しまった!「ウケる」の件があったから立場が上でいられたのに!)

もこっち(それより酷いキバ子なんてあだ名で呼んでたことがばれたら優位性が逆転してしまう……!)

もこっち「いや、違、その、へへ……このあだ名可愛いと思って……可愛くない?」

南「い、いいよ黒木!キバ子!いいあだ名じゃん!」

もこっち(どこがだよ……ノ●ピーの方がマシだろ……)

ネモ(ええー……どうなってるの……)

真子(良かった……南さん良い子になれたんだ……ハッ)

ゆり「黒木さん、私は?」

もこっち「え?何が?」

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