花陽「真姫ちゃんは可愛い」 (23)

こんにちは。小泉花陽です。

凛「ふぁ~今日はいい天気だね。練習も捗りそうにゃ」

花陽「そうだね~」

音ノ木坂学院でスクールアイドルをやっています。ちなみに一緒に歩いているのは幼馴染の星空凛ちゃん。私の大親友です。

凛「でも、こんなに天気が良いと…ん?あっ!真姫ちゃんにゃ。真姫ちゃ~ん」

真姫「あっ、凛…」

彼女の名前は西木野真姫ちゃん。真姫ちゃんも私の大親友です。

凛「おっはようにゃ」

花陽「真姫ちゃんおはよう」

真姫「おはよう…」

凛「ん?真姫ちゃんどうしたの?」

真姫「別に…」




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真姫ちゃんが元気がない理由は明白です。

昨日…

にこ「何よあんた?にこの意見に文句があるわけ?」

真姫「文句しかないわよ」

にこ「はあ?何ですって?」

真姫「だって、変な事ばっかり言うんだもん。まあ…でも、にこちゃんの意見に私の考えを…」

にこ「もういい」

真姫「え?」

にこ「もういいって言ってんのよ。なによ。こっちは一生懸命考えて来たって言うのに。よっぽど私の事が気に入らないみたいね」

真姫「違っ。そんなつもりは…」

メンバーのにこちゃんとちょっとした言い合いになってしまったのが原因です。間違いありません。

凛「もしかして…にこちゃんとまだ仲直りしてないの?」

真姫「え?べ、別に私はにこちゃんと喧嘩なんてしてないし」

真姫ちゃんは基本素直じゃありません。

凛「じゃあ、どうして元気がないの?」

真姫「元気よ。普通に元気だから」

凛「とてもそうは見えないけど。あっ!にこちゃん」

真姫「え?嘘…」

凛「ほらね。ちゃんと仲直りした方がいいよ?」

真姫「う、嘘ついたわね」

凛「先に嘘ついたのは真姫ちゃんにゃ」

真姫「嘘なんかついてないわよ」

凛「じゃあ、どうして、にこちゃんって聞いて今慌てたの?」

真姫「そ、それは…」

真姫ちゃんは意外と口喧嘩が弱いです。勉強が出来て頭の回転も速いはずなのに凛ちゃんや穂乃果ちゃんにもすぐに言いくるめられてしまいます。

凛「ほら~言い返せないにゃ」

真姫「くっ…」

凛「仲直りって引き延ばせば引き延ばす程しづらくなるよ?」

真姫「そ、そうなの?」

凛「うん。嫌でしょ?このまま、にこちゃんと会話もないままなんて」

真姫「うん」

凛「凛とかよちんもフォローしてあげるから」

真姫「本当?」

凛「うん。もちろんにゃ。ね?」

花陽「うん」

凛「あっ!噂をすればにこちゃんにゃ」

真姫「なっ!?もう騙されないわよ」

凛「今度は本当だよ。ほら?」

真姫「嘘…」

凛「おーい!にこちゃ~~ん」

真姫「ちょ、ちょっと」

凛「何?」

真姫「まだ…ダメ…」

凛「え?何が?」

真姫「まだ心の準備が」

凛「心の準備?」

真姫ちゃんは否定すると思いますけど…。真姫ちゃんのこう言う所、私はとても親近感を覚えます。いつものクールな雰囲気はどこに行ってしまったのでしょう?

凛「心の準備って?」

真姫「だって…まだ、どうやって仲直りするかも決めてないし。それなのに…」

凛「そんなの。一言昨日はゴメンねって言えばそれで終わりだよ」

真姫「そ、それだけ?」

凛「うん。他にある?」

真姫「もし…もし、それで許してくれなかったら?どうすればいいのよ」

凛「え~大丈夫だよ。許してくれるって」

真姫「でも…にこちゃんって素直じゃないし頑固だから…」

確かににこちゃんは素直じゃない所もあるし頑固な所もあります。けど…それを真姫ちゃんが言うのは…。

希「真姫ちゃんがそれを言うのはブーメランやん」

真姫「は?何を言って…って…いつから居たのよ、希」

希「今来た所やん。大丈夫やって。ああ見えてにこっちは大人やから」

真姫「そうかしら?」

希「そうやって」

真姫「でも…」

希「そんなに心配なら練習する?」

真姫「へ?練習?」

希「うん」

謝る練習…。果たして必要なのでしょうか?

希「さあ、真姫ちゃん。ウチをにこっちだと思って」

それは無理がある様な気がしますけど…。

真姫「希はにこちゃん…希はにこちゃん。よし!」

大丈夫みたいです。一種の自己催眠なのかな?

真姫「あの、にこちゃん」

希「ん?何よ?」

真姫「あの…その…昨日の事は水に流してあげるわ。だから…」

希「ストップ」

真姫「な、何よ?人が頭下げてるって言うのに」

凛「いつ下げたのかな?」

花陽「さ、さあ?」

希「真姫ちゃん?にこっちに謝るやろ?」

真姫「そうよ」

希「なんでそうなるん?」

真姫「は?」

希「じゃあ…ウチをウチだと思って謝ってみて」

真姫「希に?なんで?」

希「いいから」

真姫「希…ごめんね。悪かったわ」

あれ?普通に謝れてますね。

希「よかった~それじゃあご褒美にイメチェンした私を見せてあ・げ・る」

希はバッグからハサミを取り出し、2つ結びの結び目から断髪。

真姫「>>14

神社から尼寺に変えたのね

希「そんなわけないでしょ~?ちょうど髪切りたくなった時だし、シャンプーも楽になるし」

真姫「は?」

希「>>16

希「じゃあ、ウチをにこっちだと思って?」

真姫「ま、また?」

希「ほら、早く」

真姫「…にこちゃん…悪かったわ」

凛「おおっ!素直に謝れたにゃ」

真姫「けど…にこちゃんも悪いわ」

凛「あれ?」

希「やっぱりなぁ」

希ちゃん相手だとちゃんと謝れるのに。どうしてこうなってしまうのでしょう?不思議です。

凛「そういえば希、髪切ったにゃ?」

希「うん、自分でバッサリ」

真姫「ちゃんと謝ったらご褒美で自分で結び目から切ってくれたよ」

凛「希はショートでもかわいいにゃ」

希「今度は刈り上げてみない?ウチよりも短く」

凛「>>23

イイヨ

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