【安価・コンマ】野球やろうぜ【5回】 (358)

 1回:【安価・コンマ】野球やろうぜ【1回】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1519545065/)
 2回:【安価・コンマ】野球やろうぜ【2回】 - SSまとめ速報
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 3回:【安価・コンマ】野球やろうぜ【3回】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521349989/)
 4回:【安価・コンマ】野球やろうぜ【4回】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522054090/)

天才世代。
それは高校野球が超絶大人気な現代でこぞって使われる単語。

要するになんかこうパワプロ的な野球の安価SSっすね。
だから現実じゃプロレベルじゃん! ってのも、ゴロゴロいるわけっすね!
よければおつきあいくださいまし。

更新頻度は、てきとー!



 ※コンマの判定は連続で取ってもおk(ただし悪いの出しすぎて他の人から怒られちゃわないよう気をつけてね)
 ※コンマが挟まってても安価の連取はなしでっせ~


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1524743600

【新摂高校:新設強豪校】

 打:B 筋:C 走:C 肩:B 守:B
 メディアの注目選手:松坂・佐野・久遠>中井・田中
 スローガン:豪打必勝

 田中太郎 二塁手
 C C A C A
 「俺をセーフティだけの男と思うなよ!!」

 久遠康宏 投手
 147km/h B B ↓ ↘
 B B B A C
 「燃えるな」

 阿部 博 捕手
 C D C A A
 「投手は飼い鳴らして躾けます」

 佐野誠一 三塁手
 A A C B C
 「豪打必勝じゃ」

 中井 薫 外野手
 C B B B B
 「イケメン死ねは褒め言葉」

 加賀茂雄
 138km/h C C ↓
 「先輩つえー、かっけー!!」


【東究高校:投手王国】
絶希 望:インコースエグい投手
144 B C
金剛 明羅:速球自慢の投手
150 D B

【羽生高校:名門校】
中沢拓斗:意地と根性の投手
137 C B
佐野清二:佐野キャップの弟
?????

【波動高校:超重量打線】
佐川大信:怪物スラッガー
ASDCB

【大東高校:黒木擁するチーム】
黒木喜一郎:超精密機器投手
144 S A ↙
白井佳純:のほほんハイセンス捕手
CCCBC

【唐栗高校:最強ルーキートリオ】
坂上二郎:3番ライト アベレージヒッター
ABACC
遠野 始:4番ファースト 強打巧打
BACCB
時任藤二:5番ピッチャー 荒れ球豪速球&チャンス◎
148 E D
BABAD

【帝央大付属高校:絶対王者】
緑川 晃:遊撃手
AABBA
田中二郎:二塁手
BCACA
剣崎 盾:投手
145 B C
野村敦也:捕手
AACAA

 ※他校選手のステは前回対戦時のものと思ってね


【記者】
三橋京子
広田 陣

新摂高校
松坂修一 投手 両投/両打 スリークォーター サイドスロー

球速:146キロ
制球:B(71)
持久力:S(98)
カット:C(52)
チェンジアップ:C(67)
シンカー:C(66)

打力:C(67)
筋力:C(62)
走力:C(63)
肩力:B(球速換算)
守備:A(86)

特能
四刀流:どちらの手で投げようが、どちらの打席に立とうが一切能力が衰えない
ハングリーバッター:狙い球を絞ることで打席を重ねる度、その狙い球をめちゃくちゃ打ちやすくなる
クロスファイアー:左投げ時、対角線への投球で球威と制球力がグンと上がる
奪三振の鬼:三振狙いの投球が上手くなる
阿吽の呼吸:松坂×阿部の投球時思考が合致した時めっちゃ強くなる

チームメイト(の一部)
2年
田中太郎 二塁手
久遠康宏 投手 ★☆☆
○阿部 博 捕手 ★★★
◎佐野誠一 三塁手 ★★★
中井 薫 外野手 ★☆☆
1年
加賀茂雄 投手

長島貞治 監督
種田夕実 女マネ
宮野 光 女マネ


 ビシュゥッ
 ギンッ…

久遠(しまった――)

 ダッ
 バシィッ
 ビシュッ

 パシッ

<アウト!


<ああ~っ!

<ここまで佐野しか打ててねえってどういうことだよ…!


佐野(こいつら、なかなかやるのう…)

佐野(じゃがワシらが負けてやる理由にはならんわ)

佐野(ワシ以外がヘボっちゅうことは、ワシだけで点取らんと勝てんし…一発狙った方がええかのう?)



 下1 佐野っち、頼むよ!!

 1~3 ぬぐっ、打ち上げちった…外野フライ…
 4~6 敬遠だとぅ…
 7~9 ちぇっ、柵がもうちょい低ければなあ…
  0   有言(?)実行の佐野っちさすがすぎィッ!!


 ブォオオンッ
 カキイイインッ

<おおおおーっ!

<やっぱ佐野だぜぇー!!

<あれっ、けど高すぎねえかっ?


 パシッ…

佐野「ぬ…」

阿部「あーあ」

中井「ま、深めに外野も守るわな…佐野相手じゃ」

松坂「……ねえ、阿部くん、阿部くん」

阿部「ん?」

松坂「………今の、わざとフライ打たされたとか……ないよね?」ボソ

阿部「……………まあ、ないと思いたい……けどね」

松坂「…」

阿部「さ、守備だよ、守備!」

阿部「ちゃんとアピールしとかないと、7回から久遠くんに交替させられるかもだからね」ヒソ

松坂「!!?」


┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


松坂(あ、アピール…かあ…)

松坂(とは言え…どうアピールを…?)

松坂(………うーん………………普段通りにやるしか、ないよね…?)



 下1 ないかな?

 1 いやっ、もっともっとこう、派手に守備で活躍してさ!
 2 堅実にね? 派手さはないけど、堅実にね? いぶし銀にね?
 3 ………………右腕解放、いく? いく、阿部くん?


松坂(…………そうだ)ピコーンッ

松坂「…」グッグッ

阿部(ん? おもむろに、右肩を回して…)

松坂「…」イジイジ

阿部(グローブをいじいじして…)

松坂「…」パチパチ

阿部(やたら右目でウインクして…)

松坂「…」ジィィッ

阿部(こっちの反応を見てる…)

阿部(………………………………………………………あっ、右投げ解禁?)

阿部「どうしよっかなあ…」ボソ

松坂(何か悪い笑顔してる…)


阿部(去年はスイッチで投げてたし…)

阿部(他のチームからすれば、それが今年から左腕一本になってる…)

阿部(変態投球より、左腕一本に本格化した方がいいから~とか分析してるとこもある……可能性はあるし)

阿部(……うん、同じ腕で違うピッチングフォームっていうとっておきさえ残しておけば、3回戦で見せてもいいかな)


阿部「…」スッ

松坂(きた…! 右投げのサイン!!)スポッ

 ざわわっ…

<松坂がグローブを外したぞ…

<まさか、あの変態投球がまた見れるのかっ…?


松坂(右腕、復活…! じゃきーん、って気分…)ホクホク



 下1 唸れ右腕のスリークォーター!!

 1~3 おっと…隠す意味でも球場のブルペンで投げてなかったから………うん、これはしゃーなし、てことで…(震え声
 4~6 ちょい手元が狂っちゃった…ほ、ほら、初球だったし、久々の試合での披露だったからさ…
 7~9 唸った右腕!! ド変態松坂、堂々の復活!!


松坂「ふぅーっ…」

阿部(この1球目は大事にね…)

松坂(大事に、大事に…でも久しぶりに試合のマウンドで投げると緊張するな…)

松坂(大丈夫、いける…。スリークォーターで、阿部くんのミットめがけて…!!)

 ビシュゥッ
 バシッ

<ストライーク!!


阿部(やっぱり、右投げってなると初球は見てくるか…)

阿部(お陰様でカウントはもらえた…。さあ、ここからだよ)

松坂(初球を見送られるのは想定内…。2球目が大事…)

松坂「ふぅーっ…」


 ビシッ

松坂(あっ――)

阿部(ちょっ)



 下1 手元がっ!?

 1~3 やべっ、内野を打ち抜かれた!?
 4~6 華麗なる守備力!
 7~9 せ、セェーフ! サンキュー田中ァッ!!


 カィンッ

松坂(しまっ――)

 ズダァンッ…

<うおっ、ショートが飛びついてもダメだっ!?


<セーフ!


松坂(やっちゃった…)

阿部(しかも1番打者だよ…)

松坂(塁に出しちゃったとなると…)

阿部(始まるよ、このチーム本来の攻撃性が…)

松坂(……あれ、これ考えてみたら、右投げだと…1塁ランナーがよく見えない…)

松坂「…」

松坂(で、でも、阿部くんがランナーが走ったらモーション盗まれてたりしない限りは刺してくれるって言ってたし…)

松坂(もしもサードまでランナーが進んじゃったら、その時こそ、スクイズへの対応に早く出られるって考えれば……うん)


佐野「…」ゴゴゴ

松坂(でも右投げだとサードの佐野くんが見えすぎて、何か威圧感…!!)



 下1 松坂ァッ!?

 1~3 うげっ、打者を壁にして一塁ランナーが単独スチールしやがった!?
 4~6 バントエンドラン!?
 4~6 阿部くんが単独スチールを刺してくれた。頼れるゥッ!!


 ジリ…

松坂(ファーストランナーのリード、大きいな…)

 ビシュッ
 ダッ
 パシッ…

松坂(牽制してもキリがないし…)

阿部(大丈夫、牽制なんて形だけでいいから、投球に集中してね…)

松坂(阿部くんのミットにしっかり投げ込むだけ…)

松坂「ふぅーっ…」

松坂「…」チラッ

 ビシュゥッ
 ダッ

<ランナー走った!

 バシィッ

阿部「させる、かっ!」

 ビシュゥゥッ
 バシィッ
 ズザアアアアッ…

<アウト!


<うおおおっ、阿部の肩やっぱすげえ!

<いや、阿部のは捕球から送球までがヤバいんだって!


松坂「ランナーが…」

阿部「ざっとこんなもんだよね」

松坂(頼もしい…! さすが阿部くん…!!)

田中「こらー! 俺を活躍させろー!!」

佐野「じゃったら打て、ボケぇっ!!」

田中「内野は打撃と守備と別々に考えるもんなんだよっ!!」

佐野「じゃかしいわ!」


松坂(そしていつも通りの内野…)

阿部(よし、ランナーは消した。バッター集中!)

松坂(バッター集中…!!)



 下1 右投げェッ!!

 1~3 おうふ、二死までいってまた打たれた…
 4~6 健在の守備力!!
 7~9 いける、いけるっ!


 下1 0コンマ判定

 偶数 ド変態、堂々すぎる大復活の巻き!!
 奇数 あっるぇぇ~? おっかしいなあ~……?


松坂「ふぅーっ…」

 ビシュゥッ
 ブンッ

松坂(うぇっ…!?)

 カキンッ

田中「うおっしゃ――って遠いー!!」

 ダァンッ…


松坂(ま、また、打たれた…)

阿部(うーん…これは……?)


松坂(今のは……あかさらまな失投じゃなかったと、思ったけど…)

阿部(……………右投げの投手の方が多いし、もしかしてこっちの方が打ちやすい…?)

阿部(揺さぶれるかと思ったけど…けっこうこのチーム、練度高いな…)


松坂(い、いやでも…打たれると決まったわけじゃ…)

松坂(偶然ってことも、あるし…)

阿部(……けど、セーフティ出塁ばっか狙ってたのに振ってきてるんだよなあ…)

松坂「…」タラ

阿部(……まだ弱気になるのは早いよね)



 ビシュゥッ
 ダッ

<ランナー走った!

 ギインッ

<エンドランかよっ!?


松坂(ランナーが出てる…!?)ダッ

 パシッ

<やっぱ松坂のフィールディングやべえ!?


松坂(送球は、どっちに――)



 下1 まさかね?

 1~3 しまった、焦った!?
 4~6 バッターランナーはアウトにしたけど、一塁ランナーが一気に三塁まで進んでしもた…
 7~9 新摂は守備力だってあるんだーい! 見たかっ!!?


阿部「ファースト!!」

松坂「っ――ファーストっ!」

 ビシュッ

松坂「あっ!?」

阿部(送球が逸れたっ…!?)

阿部(大きい逸れ方じゃないけど、この打者の足を考えたら…!?)


 ダダダダダッ
 ダンッ…
 バシッ

<セェーフ!

松坂「っ…」

阿部(ファーストランナーは、サードまで…)

阿部(ノーアウト、一三塁…?)

松坂(み、右投げにした途端に……これ…?)

阿部(呪われてる…?)

松坂(何か今ゾッとした!?)



 下1 ま、まさか呪いだなんてそんな…

 1 左投げにしとこ…
 2 右投げで続行だ、意地だ! ピンチから輝くのが松坂だ!


阿部(悪いこと言わない左投げ、左投げにシフト)スッスッ

松坂(同意、完全に同意…)コクコク

 スポッ…


<あー、さすがに左投げに戻すか…

<まあそうだよなあ…


松坂(何か残念がられてるけど…試合の勝ち負けが大事です今は)

阿部(おっかしいなあ…。いけると思ってたんだけど…)

松坂(気を持ち直して…)


松坂(………とは言え、無死一三塁…)

松坂(こういう場面、スクイズはあると見た方がいい…)

阿部(……ベンチの考えは?)チラッ


長島「…」スッスッ


阿部(………うん、まあ、そうだよね)

阿部(1点はあげてもいい…。だけどランナーは確実に消していきたい)

阿部(このチームは本当、足を絡めて勝つぞって意識がある。だからこそ、ランナーがいる状態が強すぎるんだから)

阿部(さっきの盗塁失敗でめげるとは思えないにしろ、スクイズだけは確実)

阿部(だったらバッターランナーと、あわよくば一塁ランナーを仕留めておきたい)

阿部(内野の皆さん、分かってるね…?)スッスッ


佐野(分かっとるわ、そんくらい)

田中(腕の見せどころだぜ)


松坂(よし…あとは、投げるだけ…)

松坂「ふぅーっ…」



 下1 松坂頼むぞぉー! 阿吽の呼吸:+1

 1~3 バスターからのエンドラン!?
 4~6 1失点しつつも、ファーストランナーは仕留めた。…一死一塁
 7~9 1失点ながらも、ランナーは消し去れた


 ビシュゥッ
 カツンッ…

松坂(スクイズ…!)

佐野「任せぃっ!」ダッ

 バシィッ

佐野(セカンド!)ビシュゥッ


 ズザァッ
 パシッ

<アウト!


 ズザアアアッ

 ビシュッ
 ズザァッ
 パシッ

<セーフ!


松坂「っ…」

阿部(セカンドへの進塁は阻めたけど…1失点で、ランナー一塁…)

阿部(得点圏のランナーがいなくなったものの…って感じか)


松坂(先制点取られた…)

松坂(けどまだ試合は中盤だし、取り返せるはず)

松坂(弱気になっちゃダメだよね…。大丈夫、投げられる…投げる、投げきれる…)


松坂「ふぅーっ…」

阿部(……松坂くん、汗かいてるな)

阿部(夏の日差しもあるし、バント処理やら、ベースカバーやら、随分と動いてるからムリもないけど)

阿部(いくらオーバースペックのスタミナがあるとは言え、過信はできないかな…。交替するなら早めがいい…)

阿部(…………それにさっきの送球ミス。虚を突かれてのミスなら、まだいいけど、体力的な問題じゃないよね…?)



 下1 松坂、まだ投げられるよなあ!?

 1~3 またも一三塁…一死だけど
 4~6 送りバントかよぉっ!!
 7~9 松坂なめちゃあかんぜよぉっ!!



 すまんの
 今夜はここまでなんやで
 ありがとうございましたなんやで

 あと、仲良くしてねとは言わないまでも…ね?
 他人を無闇とののしったり悪く言うのは、あんまり良くないんじゃないかといっちは思うんだよね? 一考してくれるだけでいいからさ…

 おやすみ!

乙!

種田夕実(または宮野光)の
支援絵らしきもの。どちらの
イメージに合うと思われます?


>>34
前スレで「安価の連取りはするな」
ってたしなめたのは君だったの?

>>35 すげえ! すげーすげー! 個人的なイメージは夕実ちゃんかな?

てことでプレーボールにしませうかね、ハイ


松坂(一死一塁の場面で、打者は4番…)

松坂(ここはまた、打とうとしてくるかな…?)

阿部(正直、読みづらいな…)

阿部(けども、迷った時は当初の予定通り)

松坂(徹底して、打たせて取る…)

松坂「ふぅーっ…」

 ビシュゥッ
 カィンッ

<ファール!


松坂「っ…」

阿部(打つ気がある…にしては、ちょっと振り遅れていたような)

阿部(……バント、あるな。ただし、自分が生き残るためのものか、送ることに徹するかはいまいち…)

阿部(できる限り、得点圏にランナーを進ませたくはないけど…。溜め込むくらいなら確実に1人をアウトにしておきたい)

阿部(最悪は長打。これ以上の追加点は許したくないな)


 ビシュゥゥッ
 カツンッ…

松坂(2球目で――!)

 パシッ

阿部(やっぱり一塁ランナーのスタートが速い、セカンドはダメか――)

阿部「ボール1つ!」

松坂「ファースト!」ビシュゥッ

 バシィッ

<アウト!


松坂「…二死か」

阿部(二死二塁、今度の打者も長打力はあるよ)


 下1 松坂、がんばれぃ!

 1~3 巧みな技まで使いやがってぇっ!? 失点は許さなかったけども…
 4~6 うお、三盗!?
 7~9 フォースアウトっていいよね


 ビシュゥッ
 ギンッ

 バシッ

松坂(このコース――ラッキー!)ダッ

松坂(ファースト横…!)

阿部(一塁を踏めれば、余裕はあるから落ち着いて…!)

 ダンッ

<アウト!


松坂「やった…!」

阿部「ふぅっ…ラッキー、ラッキー」

松坂「フォースアウトって、いいよね…」

阿部「それさ、違う場面で言わない? もっと塁が詰まってるようなさ」


┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


松坂「この回、2番目の打者だった…! 急がなきゃ」ゴソゴソ

阿部「松坂くーん」

松坂「はいっ?」

阿部「一口でいいから、ドリンク飲んでってね。あと、ほら、汗も拭いて」つコップ

松坂「あ、うん…ありがとう」ゴクゴク

阿部「今日も暑いし、無茶は厳禁だからね」フキフキ

夕実(阿部くんが甲斐甲斐しく松坂くんのお世話を…)ジィィッ



 下1 中井の打順やぞぉっ!!

 1~3 そうか、ダメか…
 4~6 なかなか抜けぬ内野の壁…
 7~9 中井くんイケメン、抱いて!


<アウト!

夕実「あっ?」

夕実(中井くん、アウトになるの早すぎないっ!?)

夕実(い、今の何だったの…? 記録員なのに…!)


阿部「松坂くん、がんばりすぎ厳禁ね?」

松坂「はぁーい」


松坂(前の打席、見逃しで三振しちゃったからなあ…)

松坂(同じ轍は踏みたくない…)



 下1 打者松坂!!

 1 当ててく打撃で
 2 引っ張って遠くに
 3 意趣返しセーフティ狙いで…


松坂(けど内野は打っちゃいけない…)

松坂(………他のみんなみたいに、綺麗な流し打ちなんてできないし…)

松坂(ここは思いきり引っ張って、遠くまで飛ばすようなイメージで…)

 ビシュッ
 カクッ
 ブンッ

<ストライク!

松坂「っ…」

松坂(空振りが取れるフォークって、強いな…)

松坂(低めには投げてほしくないし…)

松坂(打者って大変だなあ…)



 下1 松坂ァッ!!

 1~3 またも三振にされてもうた…
 4~6 あちゃー、打たされた…
 7~9 やったぜ松坂、ツーベース!


 ビシュッ

松坂(直球――と思いたい!)

 ブンッ
 カクッ
 ギンッ…


松坂(ダメだっ…! ぼってぼてのゴロ…!)ダッ

 バシッ
 ビシュゥッ

<アウト!


阿部「うーん…」

佐野「揃いも揃ってしょうのないアホどもじゃな…」

久遠「佐野もまだ1安打だぞ」

中井「だな」

佐野「うるさいわ、ボケどもが。ワシより打てるようになってから物言え、ドアホ」


┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


松坂「……もう、5回…」チラッ

長島「…」

松坂(このままじゃ、6回で交替させられちゃうかも…)

長島「松坂」

松坂「っ…はい、まだ投げられます!!」



 下1 か、監督…?

 1~3 マウンドはこの回までだって…
 4~6 まだ交替するか決めかねてるらしいから、がんばらないと
 7~9 さらなる失点を重ねず、調子も悪くならない限りはできるだけこの試合で松坂を使い続けたいんだって!!


長島「そうか」

松坂「!?」

長島「投手として、お前と久遠を比較した時、フィールディングが上なのはお前だ」

松坂「! じゃ、じゃあ――」

長島「しかし、久遠の投球ならば力ずくで相手の打線を黙らせることもできるかも知れん」

松坂「えっ…じゃあ…」

長島「…この回を見て、決める」

長島「お前のベストを見せてくれ」

松坂「! わ、分かりました…」


阿部(内野の守備力は確かに大事だけど、想像以上にやらしいんだよなあ、相手してると)

阿部(久遠くんの豪腕で圧倒できるのなら、その方がいいかも知れないって考えはよく分かる…)

阿部(……ま、ともかく俺は、マウンドの投手を盛り立てて、実力を100パーセント以上、発揮させるだけか…)



 下1 下位打線やでぇ!!

 1 打たせて取る、の徹底で!
 2 要所で内角をエグく攻めて慎重に
 3 小難しいことなんかいるか、テンポ良く阿部のリードを盲目的に信じてリズムで…!


阿部(やることは変わらないよ)

阿部(中途半端のどっちつかずが最低だ)

松坂(打たせて取る。転がさせて取る。これの徹底が、大切…)

阿部(さあ)

松坂「ふぅーっ…」


 ビシュゥッ
 キンッ

<ファール!

松坂(どうせそうやって、打とうとするふりをしてるだけ…!)

 ビシュゥッ
 スッ…
 カツンッ

<ファール!


松坂(スリーバント失敗で、アウトになって…!)

 ビシュゥッ


 下1 なって!!

 1~3 ならぬ
 4~6 うぎゃバスター!? と思ったら、田中ァッ!!
 7~9 なった!!?


 カツンッ…

松坂(うわ、きわどいっ…!?)ダッ

 ポトッ…

阿部(いや、これは…!!)


<ファール!

<ストライク、スリー!

松坂「嘘っ? ラッキー!」

阿部「うわーお、ラッキー」

田中「打たせろぉー!!」

佐野「うるさいわ、ドアホ!」



 下1 ラッキー、ラッキー!!

 1~3 尚、直後にセーフティが成功された模様…
 4~6 下位とは言え、三者凡退!!
 7~9 三者凡退で1奪三振! この安定感よ、松坂は!


松坂「ふぅーっ…」

 ビシュゥゥッ
 ギンッ…

田中「うおっしゃ、俺の大好物ぅ――って!?」

松坂「ふっ!」バシッ

<アウト!


<おおおっ…

<さすが松坂だな、セカンドライナーになりかけてたのにバッチリ止めたぞ!

松坂「ふぅ…」

田中「俺の活躍を取るな、ばーかばーか!!」

松坂「えええ…?」



┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


松坂「…」チラチラ

長島「…」

松坂(交替、させられちゃうのかな…?)ドキドキ


 下1 おう監督ゥッ!? 活躍:+1

 1~3 6回から久遠やって…
 4~6 7回終わるまでは様子見るって…! 気が抜けませんな…
 7~9 完投はさせない宣言された…

今夜はここまでなのだよ…
あざっした!!

さて、やるべか
プレイボールやで~


長島「松坂」

松坂「は、はいっ!」

長島「夏は長い。それは理解しているな」

松坂「はい…?」

長島「マウンドでの投球、ご苦労だった。6回からのマウンドは久遠へ譲り、レフトへ入れ」

松坂「っ…」

長島「久遠、6回からだ。準備はできているな?」

久遠「はい」

松坂(降ろされた…)



 下1 下位打順からの攻撃なんよ…

 1~3 尚、二死で回ってきて、またダメそーな田中…どうした!?
 4~6 四球からの送りバントで一死二塁で田中にきたぜぃ!
 7~9 向こうの投手が変わってから、下位打順が打てた! 一死三塁で田中やぞ


 キインッ

<うおおっ、連打!

<だけどバッターランナーはアウト確実だぞ!?


<アウト!

<でも新摂がこの試合で初めて3塁までランナーが出た!

<ここで田中か!

<あ、でも今日の田中か…


田中「うおおおおっ!」

田中「今こそ眠れる虎が起きる時だぁー!!」


佐野「……今日のあれを例えるなら、何がええんじゃろうのう…」

阿部「うーん、難問ですな」

中井「幻の獲物をおっかけてるバカな猫?」

佐野「猫ほどかわいくないじゃろうが」

松坂「ダチョウ?」

阿部「ダチョウwwwww いいねそれ」


田中「バカにされてる気がする…!!」



 下1 田中ぁー?

 1~3 お前さあ…
 4~6 同点にはしたけど、田中さあ…
 7~9 さすがに2打席連続でダメだったとなると大人しく冷静になった?


田中(守備だって走力だって、俺が1番でい!)

田中(だからこの試合、俺が目立たずにどうする!)

田中(ピッチャー替わってから打ち込まれてるとこを、俺がぶっ叩いて一気に流れを持ってく!)

田中(そして俺がヒーローに、なぁーる!!)

 ビシュゥゥッ

田中「うおらっしゃー!」

 ブンッ
 ガィンッ…

田中「ぬわあにー!?」

<アウト!


松坂「あっ…」

佐野「あの、ドアホ…」

阿部「ムダにアウトになっちゃって…。スクイズでいいのに」

中井「阿部、頼むぞ…」

久遠「同点にしてくれれば、俺がマウンドへ上がる分、試合は振り出しだ。あと9回、投げよう」



田中「そん、な…」トボトボ

阿部「田中くん」

田中「何だよぅ…?」

阿部「打てない1番なんて、邪魔なだけだし、他にセカンド守りたい人もいるんだよ。分かってる?」

田中「っ…」

阿部「どーせ今日の試合、セカンドにほとんどボールいかないだろうし?」

阿部「替えてもらった方がいいかもね…」スタスタ

田中「ぬんぐぐぐぐ…!!」



阿部(これで次の打席、いつも通りにやってくれればいいんだけど…)

阿部(ま、今は自分の打席に集中しますか)



 下1 頼むよ、阿部ー!

 1~3 ダメだったか…
 4~6 惜しかったな…
 7~9 キャー、阿部くんステキー!


阿部(2番手の投手はあまりいい印象なかったんだよな…)

阿部(制球も良くないし、まっすぐだって大した威力はない)

阿部(変化球はどれもビミョー)

阿部(なんだけど………コントロール悪い分なのか、思いも寄らないとこで打者にとって嫌なとこにボールがいく、運のいいタイプ)

阿部(狙い打ちはしにくいな。悪制球投手にいつまでもぐずぐずしていられないし、苦手克服、いきますか)ギュッ


 ビシュゥッ
 バシッ

<ボール!


阿部(ボール先行…)

阿部(やっぱコントロールは悪いよね)

阿部(さあ、次は?)

 ビシュゥッ
 バシッ

<ボール、ツー!


阿部(ああ…継投できないチームって難しいよね、分かる、分かる)

阿部(でもこのチャンス、ものにさせてもらうよ)


 ビシュゥゥッ
 キィンッ

<うおおー!

<ライト横への痛烈な打球!

<三塁ランナー、楽々セーフぅっ!!

<いいぞ、阿部ぇー!!


阿部「いよっし! 久遠くん、よろしくねー」

久遠「任せろ」ゴゴゴ



 下1 二死一塁、同点で久遠!

 1~3 あちゃー…
 4~6 守備でも足速えーなオイ…
 7~9 流れがきてるか!?


久遠(佐野まで回せば追加点をもぎ取れる可能性も高まる)

久遠(今は阿部を進ませつつ、俺自身も生き残るのが優先だな)

 ビシュゥッ
 バシッ

<ボール、ツー!

久遠(だが…待っていれば意外と、フォアボールで出塁ができるんじゃないか?)

 ビシュゥッ
 バシッ

<ストライーク!

久遠(……そうも、いかないか…)


 ビシュゥッ
 カキインッ

<おおおおっ!

<左中間のいいとこいった!


久遠「よしっ…!」ダッ


<でもあのセンター…!

 ダダダダダダッ

<足速ええーっ!!

<まさか捕るのかっ!?


 ズザアアアアッ

<アウト!


久遠「何っ…?」

阿部「えええっ…?」

久遠「……今のは安打だと思ったが…」

阿部「いや、あれは、センター誉めるしかないね…」


┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


 『新摂高校、守備の交替をおしらせします――』

 ざわわっ…

 『ピッチャー、松坂くんに替わりまして…久遠くん――』

<きたああああああ―――――――――――――っ!!

<これだよこれ! 松坂に加えて久遠っていう、二枚看板!

<けどエースナンバー獲得してるってことは、この夏は久遠の方が上ってことだろ!?

<前の試合でもヤバかったからな!!

松坂(ものすごい、盛り上がってる…)


 下1 果たして久遠の豪速球は通用するのか?

 1~3 やっぱり松坂戻した方がいいんじゃね!?
 4~6 久遠の新変化球がお披露目されてね…怪物ですわ
 7~9 通用しまくりんぐ…球威でねじ伏せるってすごいね


阿部(さて、投球練習じゃ問題なさそうだけど…)

阿部(いざ、ボックスに打者が入ると久遠くんってギア上げるからなあ…)

阿部(それが良い方に転ぶか、悪い方に転ぶのか…。それが今日の調子ってやつだよね?)

久遠(いくぞ、阿部)


 ビシュゥゥゥッ
 ズッバアアアアアアンッ

<す、ストライク!

阿部(絶好調じゃないですかもー)


<やべえっ、何だあの速球!?

<松坂も遅くないのに、久遠の方が速すぎるように見えるよな!?


 スッ

阿部(おっ、バント作戦できた…)

久遠(問題ない)

 ビシュゥゥゥッ
 ガィンッ…

<うおっ、バントミスって打ち上げた!?

 パシッ

<アウト!


<すっげーな、オイ!

<たった2球でアウトにしやがったし、バントをものともしてねえ!


久遠「手加減は、なしだ」ゴゴゴ

阿部(加減してくれた方がいいんだけどなー。加減した上で余裕に打ち取れるのが、ベスト)


松坂(……いいなあ、久遠くん…)

松坂(僕もあんな豪速球投げられたら……)



 ズバアアアアアアアンッ

<ストライク、バッターアウト!

<三者凡退すんの早すぎだろ! どんなテンポだよ!?

<アナウンス終わる前だったぞ、今の!


┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


佐野(同点の上、あっちの継投は失敗して、こっちの継投は成功…。ここで決勝点が欲しいのう)

佐野(中井と松坂がおれば、ワシは最低ツーベースでええか…?)



 下1 佐野っち!!

 1~3 四球かよ…
 4~6 ちぇっ、シングルヒットか
 7~9 佐野っち、ツーベース打ったってさ


 ビシュゥッ

佐野(思いもよらんとこへ放りよってからに――!)

 ギインッ

<佐野ぉー!!

佐野(ちぃっ、打ち損じたかっ!)ダダダッ

 ズザァッ
 バシッ

<セーフ!

<うおっしゃ、佐野が出た!


中井(今のあれ…狙ってたのと違うのがきたけど強引に打ったって感じだったよな…?)

中井(ほんっとにどんなバッティングセンスしてんだ、佐野のやつ…? 動物的な勘?)

中井(けど、こんなすげえ4番の後に回るんだから、俺もしっかり活躍してやらねえとな)



 下1 中井ィッ!!

 1~3 内野にやられた…アウト1つ増えてランナー入れ替わっただけやんけ!
 4~6 尚、四球
 7~9 なんでこのチャンス広げるバッティングが3番の時にできなかったかなあ…?


 ビシュゥッ

中井(おい…)

 バシッ

<ボール、フォア!!

中井「4球続けてボールで四球てどんなノーコンだっての…」ポイッ

中井「ったく…敬遠でもねえなら1球くらい入れろっつーの…」


松坂「あれ…?」

松坂「…………無死一二塁?」

松坂(何でこんな場面が回っちゃうの…!?)



 下1 ハングリーは発動できんのよね、継投されてるから

 1 ノーコンみたいだし、慎重に、あわよくば四球狙いで…
 2 最悪、ダブルプレーとかもあるし内野には打ちたくないし、思いきり外野へぶっ飛ばすイメージで…
 3 こ、今度こそ引っ張ってぶっ飛ばす感じで…


松坂(内野は堅守だから…)

松坂(とにかく今は、外野に大きいのを…)

松坂(この投手はコントロールも荒いし、ていうことは甘い球もくるはず…)

松坂(それをアッパースイングで思いきり…)

松坂「ふぅーっ…」


 ビシュゥッ
 バシッ

<ボール!

松坂(初球ボール…毎度みたいに思えてきちゃうな…)

松坂(いやいや、いつ甘いのがくるか分からないんだから集中!)



 下1 松坂ァッ!

 1~3 おうふ、打ち上げてしもた…
 4~6 センターの足が速かったけど、中井くんの足も速かった! 満塁やな… 下位打順か…
 7~9 自分の失点を野手に替えられてすぐ取り返す、チームプレーの鑑


松坂(甘い球、甘い球…。あれ、でも甘い球って何だろ?)

松坂(阿部くんには要求されたコースから内に入っちゃったボールに対して、甘い球ばっかりとか言われるけど…それだっていつも違うコースなわけだったし)

松坂(……甘い、球。よくよく考えてみると、うーん――ってモーション入ってた!?)

 ビシュッ
 ブンッ
 カキィインッ

松坂「あっ」


<うおおおおおっ!

<松坂が打ったぁー!!

<こういうチャンスでしっかり決めてくれるんだよな、松坂!


松坂(ら、ラッキー! ライト方面の深いとこ行ってくれた…!)


 ズザァッ

<佐野生還ー!!

<いいぞ松坂ぁーっ!!

<って、中井も走ってるぞ!?


中井「足はお前らだけじゃ、ねえぞぉっ!」ダダダッ



 下1 中井ィッ!

 1~3 オーバーランしやがって! イケメンだからって許されると思うなよっ!
 4~6 っぶねえなあ…送球逸れてなかったらアウトだったよ
 7~9 イケメンステキー! 抱いて!


 下1 0コンマ判定

 偶数 悪送球で捕手が後逸しちゃって松坂が慌ててセカンドにまで進んじゃった。エラーが絡んだとは言え、逆手タイムリーツーベース?
 奇数 中井ィ…オーバーランで負傷してんじゃねえよ… 故障まで、いくなよ…? それは後々の判定次第になるけど…

逆手て何や、逆転や
と思ったけど出なかったし、逆転ではないか…一応、めんご


中井(まだキャッチャーはボールを捕ってないからブロックに入れない…!)ダダダッ

中井(いけるかっ!?)ダダダダッ

 バシィッ

中井(やべっ、もうちょいなのに、ブロック――だったら避けて!)

 ダンッ
 ブンッ
 ズザアアアアッ

中井「っ…」


<アウト!

中井「ちっくしょ、惜しかった…」


<ドンマイ中井ぃー!

<イケメンはそのまま死んどけぇー!

中井「へっ、俺の顔を妬みやがって。素直に賞賛すりゃあい――」ズキッ

中井「…」

中井(……隠せるか…これ…?)スタスタ


阿部「中井くん、惜しかったね」

中井「ああ」

佐野「調子乗んな、ボケカス」

中井「ああ?」

久遠「向こうも走るのが得意なんだから、こっちも足で圧力をかけるのはいいな」

阿部「久遠くんと松坂くんに関してはそれ厳禁だからね」

久遠「」

田中「お前ヘタだなぁ~。ああいう時はもっとこう、こうっ、こうして、バッと手を伸ばしてだな…」

中井「分からねえよ、バーカ」

田中「何をぅっ!?」



┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃1 ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻



久遠(1点リードで、あと3イニングか…)

久遠(この試合も最終回は加賀か? 少し不安だが…)

阿部(とにかく勢いに乗せちゃ面倒だからね。ぶちのめしてくよ)

久遠(燃えるな)



 下1 久遠!

 1~3 ああっと、さすがにバント上手いな…久遠の豪速球に合わせてきてやがる
 4~6 バントがムリと見て振ってきたらますます久遠の独壇場でっせ?
 7~9 圧倒的やぁ… 先発じゃなかった鬱憤ですかね?


 ブンッ
 ズバアアアンッ

<ストライク、ツー!


 ブンッ
 ズッバアアアアアンッ

<ストライク、バッターアウト!!


久遠「ふぅ…」

田中「ふぅ、じゃねーよ! 打たせろぉー!」

佐野「つまらんわ、ボケ!」

久遠「悪いな」

田中「ならもっと悪びれろよ! オイ!!」

阿部(ドハマりだねえ、久遠くん…。こりゃ、最終回まで久遠くんの方がいいんじゃないの、監督?)チラッ

長島「…」


┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃1 ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻



 下1 新摂は下位打順からや!!

 1~3 あの2番手はスロースターターなのか?
 4~6 そうか、ダメか…
 7~9 ノーコンなんて使うからこーなんだ!


 ビシュッ
 バシィッ

<ストライク、バッターアウト!


阿部「……うん?」

佐野「どうしたんじゃ、阿部?」

阿部「いや、何かの2番手、調子上がってない?」

中井「……そうか?」

阿部「ボールも減ってるし…」

松坂「言われてみると…」

夕実「確かにこの回、まだ3球しかボール出してないよ」

阿部「…スロースターター、だったかな…?」



 下1 田中ァッ!!

 1~3 今日の田中はアカンな…
 4~6 いつもの田中っぽくなったけど出塁かなわず…
 7~9 いつもの田中がカムバックしてくれた!


田中(今日の俺は、何たるザマだ…。それに…)

阿部『てない1番なんて、邪魔なだけだし、他にセカンド守りたい人もいるんだよ。分かってる?』

田中(クッッッッッッッッッッッッソ、ムカつく!!!!)

田中(お前は投手にだけあれこれアドバイスしてりゃいいだろうが!)

田中(今までだってそうだったんだから! なのにあんなん言うって、何か、俺がそんなことされないとダメってか!?)

田中「っ……」

田中(いや……ま、確かにダメだった…)

田中(……ランニングホームランしてやろうなんて、俺にはムリってか?)

田中(だったら、どうやって俺の凄さを見せつける…?)

田中(……どうやって…畜生め!)


田中「来いやコラァッ!!」


阿部「田中くん、どうかなぁー…?」

久遠「いつもの田中らしくないからな…。あまり期待はできないか…?」

佐野「頭冷えてりゃええがのう…」


 ビシュゥッ
 スッ

<セーフティかっ!?



 下1 田中ァッ!!

 1~3 セーフティ成功!
 4~6 バスターで内野の守備をかき乱して出塁しよった!
 7~9 それでチャラにできると思うなよ!


 カツンッ…

<ファール!

佐野「らしくないのう…やっぱ」

中井「いつもの田中かと思えば…」

松坂「でも…田中くんって、いつ、何をやるか分からないのがやらしいからね…」

久遠「そうだな」


 ビシュゥッ
 ブンッ

<ストライク、ツー!


阿部「あっという間に、2ストライク…」

佐野「…セカンド替えた方がええんとちゃうか? それか次の試合、謹慎じゃ」


田中(どーせ、この試合の今までの俺と思ってんだろ?)

田中(この俺様がッ、1試合で1度も出塁できないなんてことがあって――たまるか!!)

 スッ

<またバントかっ!?

 カキィイイインッ

阿部「ええっ!?」


<バスター!?

<しかもでけえっ!


阿部「外野は前寄りの守備シフト敷いてたし、あのおっきい打球じゃ…!」

中井「足が速かったのはセンターだけっぽかったし、ライトのあんな深いとこ飛ばしたら…!」

 ガシャアンッ…

<フェンス直撃きたぁー!!


田中「だぁーっはっはっはー!! 何を隠そう、これをずぅーっと狙っていたのだぁーっ!!」ダダダダダッ

<でもって田中速えー!


中井「あれは絶対、嘘だよな」

阿部「うん」


<セカンドまで蹴りやがった!? もう中継されてるんだぞ!?

田中「俺を凡退だけの男と、思うなよぉぉぉっ!!」ズザアアアアアッ

三塁手「う、おっ…!?」

<セェーフ!

田中「だぁーっはっはっはー!! 見たかぁっ!? 打てない俺様なんてブラフだったのだー! 何を隠そう、俺が活躍しすぎたらすーぐ試合が終わっちゃうからなぁー! だぁっははははー!!」

阿部「よく言うよ…」



 下1 でも二死なんよね…

 1~3 立ちはだかった内野の守備…
 4~6 田中って走塁テクもすごいんだよね…
 7~9 ゴールデンワンツーコンビィッ!!


 下1 0コンマ判定

 偶数 阿部くん、それ狙ったの? ねえ狙ったの? 怖いんだけど阿部くん?
 奇数 阿部の弱点はね…佐野っちも指摘してたけどね、うん


阿部(安パイとしては、松坂くんや、田中くんがやったように外野の深いとこに打ち込むこと…なんだけど)

阿部(……あんまり変なスイングはしたくないけど、やるだけやってみようかな)ギュッ


 ビシュゥゥッ

阿部(体重をしっかりとスイングに乗せて、重心移動でぶっ飛ばす!!)

 ブゥンッ
 カキィイインッ

<おおおおおっ!?

<阿部が、長打かっ!?


松坂「阿部くんっ…!」

佐野「…………いや」


阿部(っ…ダメか…!?)ダダダッ

阿部(センターのあの足の速さによる守備範囲から、打球の落下点が抜けられない…!)


 パシッ…

<アウト!

<あああ~っ…


佐野(遠くに飛ばすスイングは悪うない…。じゃが、阿部にいはそもそもの筋力も、体重もない…)

佐野(あいつは体格っちゅうもんで、そもそものデカいハンデを背負ってるようなもんじゃ…)

佐野(深いとこまで打ち込むなんぞ、よっぽどの条件が揃わんと難しい。外野の上の風まで味方につけな、ホームランなんぞ夢みたいなもんじゃ…)

佐野(その上で野球をやって、こんだけの結果を出し取るんじゃから人一倍じゃ済まん努力家っちゅうんは認めざるをえんが、体ばかりはのう…)


┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃1 ┃0 ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


久遠(最終回…加賀でいくのか…?)チラッ

長島「…」

久遠(……いや、松坂に譲られたマウンドに立って考えるべきは、そのイニングを無失点で切り抜けることだけだ)

久遠(行くぞ、阿部)



 下1 久遠!

 1~3 おおっ? 久遠の豪速球に馴れてきてる…?
 4~6 多少馴れようが、カーブがあるんだよォッ!
 7~9 手も足も出ないとはまさしくもう…


 ビシュゥゥッ
 ブンッ
 ギインッ…

<ファールボール!

阿部「おっ…」

久遠(当てたか)

久遠(だが、それが普通だろう)

久遠(その程度で、どうにかできるとは思わないことだな――)


 ビシュゥゥゥッ
 ブンッ
 ズバアアアアンッ

<ストライク、ツー!



 下1 タイミングが合ってきてるぅ? それが何でい!

 1~3 え、セーフティ、ここで? やられた!!
 4~6 速さに馴れてもコースに惑わされれば意味はないのさ!
 7~9 緩急が活きるってだけなんだぜぃ!


阿部(ま、これもあるよって思わせとけば馴れたからって調子に乗れなくなるからね)スッ

久遠(いいだろう)

 ビシュゥッ
 ググンッ
 スッ…

久遠「何――」

阿部(ここで、セーフティ…!? でも初見のカーブにいけるの…!?)

 カツンッ…

阿部(絶妙な…!?)

久遠「俺が捕る…!」ダッ


 バシッ
 ビシュゥッ

 ダンッ…

<セェーフ!


阿部(やられた…)

久遠(松坂のようにはなかなか、いかないな…)

阿部(さーて…ランナー、出しちゃったな…)

阿部(この回、何が何でもこのランナーをホームに返そうとしてくるに違いないよ)

久遠(盗塁は阿部に任せればいいとして…)

阿部(サードまでは進ませちゃいけない。確実にスクイズを決めて同点にしてこようとするだろうからね)

阿部(後続をシャットアウトするよ!)



 今日はここまでなんや
 どうもありがとうございましたやで

ゴールデンウィークのくせに社畜させられてるぼくですが明日はおやすみにしてもろたんで昼間からやりまっせ
今夜はなしでおなしゃす 待っててくれたひといたらごめんね

以前、田中内野手と佐野主将に質問したものです。今回もいくつか質問があります。
松坂君以外のそれぞれの野球の始めたきっかけはなんですか?
U-18みたいな世界大会はやりますか?
夏の甲子園に出場できたら相手の学校名(あと何県代表)は安価で決めますか?
阿部くんの先輩はいま大学1年ですか?
長文失礼しました>

>>118

阿部「先輩はもちろん、ピカピカの1年生ですよ!」

阿部「夏の甲子園については、なってからじゃないと未定だって!」

阿部「U-18みたいのはやるとしても3年生の時限定だって! でもやるかどうかも決めてないってさ!」

阿部「みんなの野球はじめたきっかけは別にそこまでハッキリ決まってるものじゃないから割愛っていうことで、プレイボールだよ!」

松坂「阿部くんが全部しゃべった…」

阿部「プレイボールだよ、プレイボール!」

中井「プレイボールなのか? 試合途中でも」


久遠(セーフティで無死のランナーが出るとはな…)

久遠(だが、塁に出ていないこのチームの強さなど半分以下のようなもの)

久遠(こういう展開になるからこそ、燃える)

阿部(――とか何とか、考えてそうだなあ)

阿部(でも実際、3回戦で躓けないんだし、楽しむのはいいけど確実な勝利を俺はとりたいよ…)

阿部(1点しかリードをしてないんだし、終盤に差し掛かってるんだから…)

 ジリ…

 ビシュゥッ
 ズザァッ
 バシッ

<セーフ!

久遠(まあ、牽制でアウトになるような選手はいないか)

阿部(でもってリードの大きさは変わらず、ね…)

阿部(………しかもこの打者、左打ちな上にかなりベースに寄ってる)

阿部(盗塁するんだろうな。俺に投げにくくさせるためのベース寄りだ)

久遠(だがベースに寄るというのは、その分、インコースが打ちづらくなる)

阿部(インコースでストライクを取られたって、ランナーが走り出せば俺でも刺せるかちょっと危うい)

阿部(かと言って、アウトコースへ投げれば打たれやすくなって、エンドランで一気に進まれる可能性も出る)

阿部(自信満々にこんな戦法を取ってくるんだから、嫌らしいことこの上ないね)



 下1 久遠、踏ん張れよ!?

 1~3 アカン、一気に一塁ランナーが…!?
 4~6 こんだけ色々なお膳立てしといて送りバントに徹しちゃうとかほんとね…
 7~9 久遠の新変化球が光った


 ジリ…

阿部(ランナーは無視していい)

久遠(バッターに、集中…!)

 ダッ

<走った!

久遠「!」

阿部(頭で分かってても気になった!? ボールが――)

 ブンッ
 カッキィンッ

<うおおおっ!?


久遠「しまった――」

 ダダダダッ


阿部(レフト寄り――センターオーバー!? でも、あそこなら、中井くんの足と肩なら…!)

中井「ちぃっ…!」



 下1 中井、頼むぞぉっ!?

 1~3 膝に矢は受けていないのだが…
 4~6 中井の肩を警戒したのか、三塁を蹴られることはなかったものの…中井ぃ…
 7~9 中井の出番を松坂が奪ってナイスレフトした!?


阿部「バックホーム!」

 バシッ

中井「っ…いや、これは!」ズキッ

 ビシュッ

阿部(ショートに中継!?)

 バシッ
 ビシュゥッ

<セーフ!


中井「っ…」

松坂「中井くんっ…? どうしたの?」

中井「………いや、悪い。ちっと、足、ダメかも」

松坂「………えっ?」



 『ただ今、新摂高校、中井選手の怪我の手当てを行っております。しばらくお待ちください――』

長島「ホームに突入をした時か?」

中井「はい。その時は大丈夫だと思ったんですが…痛ってて…」

中井「でもテーピングとかでしっかり巻いて固定しておけば問題はないと思――」

長島「ないと思う、程度では困る」

夕実「中井くん…」



 下1 中井ぃ…?

 1~3 中井、交替だってさ…
 4~6 ランナーが消えるまでは、だってさ
 7~9 これ以上、調子に乗らせたくもないからセンター居残りだけど、ムリすんなって言付け


長島「交替だ」

中井「そんな、監督っ…!」

長島「お前のプレーはアグレッシブだ。それで結果を出そうと努力しているのも知っている」

長島「だが、だからこそ、これ以上、プレーを続けて悪化することも考えられる。今は1秒でも早く足を治すことに専念をしろ」

中井「っ…」



 『新摂高校、守備の変更をおしらせします。センター、中井選手に替わりまして――』

松坂(中井くんが、交替…)

松坂(中井くんが守ってた範囲って、けっこう広いし、その分、センターのカバーにけっこう走らないとダメかな…?)


阿部(ここで中井くんがいなくなるのはちょっと痛いな…)

阿部(センター方向には打たせたくない)

久遠(打たれなければいいだけだ)ゴゴゴ

阿部(………同点にされてる上、一塁にランナーもいて、無死)

阿部(打力でも中井くんを失った穴は大きい。ここで流れを持って行かれたら…)

久遠(ねじ伏せる)ゴゴゴ

阿部(…………久遠くんは、この調子だし)

阿部(しかも、前の打席と同じように左打者がベースに寄って…)



 下1 久遠?

 1~3 送られた…
 4~6 スリーバントを失敗させてようやく一死ですよ
 7~9 盗塁されたっ!?


 下1 0コンマ判定

 偶数 逆境に強いんだね、久遠くん…
 奇数 センターにまた打たれて、失点が…逆転されてしもた…


阿部(久遠くんの調子は決して悪くない…)

阿部(でもきっと、速球対策をこれほどにしてきたんだな)

阿部(またセンターに打たれたら、それもエンドランで行かれたら失点は免れられない。踏ん張らないとダメだよ)

久遠(これくらいの方が丁度いいというものだ)ゴゴゴ


 ビシュゥゥッ
 ズバアアアアンッ

<ボール!

阿部(見てきたなぁ…。バットを振りかけてたのに、押しとどめたって印象だ)

阿部(ランナーのリードは、相変わらず大きい上に、どんなに牽制入れても小さくならない…)


久遠「…」チラ

 ジリ…

 ビシュッ
 ズザァッ
 バシッ

久遠(面倒だな…)

阿部(このチームを相手に、ランナーを気にするなっていう方が投手には無茶な注文なのかも…)



 ビシュゥゥッ
 ダッ
 ブンッ
 カキィインッ

阿部「また――!?」

松坂(センターだけど――カバーは間に合わない…!?)


 パシッ…

松坂(捕球も中井くんに比べると遅いし、肩も――)

 ビシュゥッ
 パシッ

 ズザァアアアッ


<逆転だっ!

<新摂相手に逆転きたぁーっ!!


松坂(盛り上がってる…)

阿部「……2失点、か…」

久遠「…不甲斐ないな…」



 下1 この流れ、止められるのん…?

 1~3 ひぃぃぃ…? 無死一三塁?
 4~6 どうにかアウトを1つ…
 7~9 ゲッツーでどうにかランナーを排して三振にできてチェンジや


 ビシュゥゥッ
 カツンッ…

阿部(スリーバント…!)

<ファールボール!

<バッターアウト!


阿部「ふぅ…」

久遠(どうにか、1アウトか…)

阿部(それでも2アウトにしなくちゃ、送りバントの危険性も、三塁に進まれた時のタッチアップもある…)

阿部(ここからはもう点をあげられない…。こっちは先攻だからサヨナラ負けを喫する危険性もある)

阿部(もう1点だってあげられないんだ、慎重にね)



 下1 一死一塁…

 1~3 危惧してた一死一三塁に…
 4~6 盗塁阻止、さす阿部ぇっ!
 7~9 田中ぁー!


 キインッ

<ショートが、抜けたぁっ!

<このまま逆転だ、新摂なんかぶっ飛ばせー!!

 わああああああっ!!


久遠「…」

阿部「うーん」


松坂(まさか、久遠くんがここまで打たれるなんて…)

松坂(8回裏に一死一三塁、1点ビハインド…)

松坂(9回表でどうにか同点にするか、逆転をしなきゃいけないのにこんなピンチ…)

松坂(追加点を取られたら、最低でも2点を取らなくちゃいけなくなる…。次のこっちの攻撃は3番の久遠くんから…)

松坂(でも中井くんが負傷退場だから、5番は穴になるし…このクリーンナップがダメだったら、もう勝ちの目は…)


阿部(タッチアップにもさせられない。それでさらに1失点したら、追いつくのが困難だ)

阿部(アウトをあと2つ。ゲッツーで取れるならそれがいいんだけど…)



 下1 守れるのん?

 1~3 あかん、犠牲フライがっ!?
 4~6 スクイズがっ!?
 7~9 奪 三 振 の 鬼 (元祖)


 ビシュゥゥッ
 カツンッ…

松坂(スクイズ…!?)

久遠(1点もやれんるかっ!)ダッ

佐野(ピッチャーのド正面!?)

 ダダダッ
 バシィッ

田中(はねたボール拾って!?)

久遠「阿部っ!」ポイッ


 ダダダダダダダッ

久遠(ランナーも速いがっ…!?)



 下1 スクイズの行方は!?

 1~5 アカンかった…
 6~7 阻止!
 8~9 スクイズ阻止+バッターランナーをアウト!


 パシッ

<アウト!

佐野(スクイズ阻止から――いけるんかっ!?)

阿部「ファーストぉっ!」ビシュゥッ

 ダダダダッ
 バシィッ
 ズザァッ…


阿部「っ…」

久遠「…」

佐野「…」


<アウト!

阿部「よぉっし!」

久遠「どうにか、だな」

田中「ひやひやさせんなっ! つーか、今のゲッツーなんだよ!?」

佐野「見ての通りじゃろ。1-2-3のダブルプレーじゃ」

久遠「正面に来てくれたのが良かったな」


佐野「じゃがのう、久遠」

久遠「ああ、分かってる。俺からの打順で、2点だな」

佐野「お前が出りゃあ、ワシが返す。それで同点は確実じゃ。ええのう?」

久遠「無論だ」ゴゴゴ

佐野「ほならええわ。目のもの見せたるぞ」ゴゴゴ


┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃1 ┃0 ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃0 ┃0 ┃0 ┃2 ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


松坂「2-3か…」

阿部「中井くんのいないクリーンナップだからね…」

中井「…すまん」

松坂「怪我は、誰のせいでもないからしょうがないよ…」

中井「……いや、無茶に走ったツケだ。点も取れない暴走プレーでアウトになっといて、こんな場面でベンチにいるしかできねえ…」

松坂「中井くん…」



 下1 久遠からの打順で最低1点取らないといけないとは…

 1~3 尚、ゴロだった…
 4~6 また制球荒れてきた? 四球だったものの…
 7~9 己の失点を己の力で取り戻そうとする久遠くん、打った


 ビシュッ
 バシィッ

<ボール、フォア!

久遠「…」

久遠(4-1のフォアボール…か)

久遠(またここでコントロールが乱れてきたようだが…まさか、佐野まで四球にしないだろうな?)

久遠(中井という5番打者がいなくなった今、佐野を四球で打ち取れればあとに続くのは松坂…)

久遠(確実性という意味では中井の方が堅いし、松坂とだけの勝負に集中していく…という作戦を取られたら…)


佐野(面白くはないのう…)

佐野(この場面で敬遠なんぞしよったら末代までたたってやるわ…)


長島「……次、代打を出すぞ」

松坂(……代打?)ピクッ



 下1 佐野ぉっ!

 1~6 また、四球、だと…?
 7~9 ランナーを返すには至らなかったか…


 ビシュゥッ
 バシッ

<ボール、フォア!

佐野「っ…!!」カチンッ

中井「嘘だろ、オイ…」

松坂「ええ…? 塁は埋まったけど、久遠くんと、佐野くんにフォアボール…」


 『新摂高校、代打をおしらせします――』

松坂(あ、代打。そう言えば監督、代打を出すって、誰が――)チラッ

加賀「こんな場面を任されるなんて、俺、期待されてるぅー!!」

松坂「加賀くん……かぁ」

阿部「さあって、どっちに転ぶかなあ…?」



 下1 加賀ァッ!!

 1~3 爪痕残せぇっ!!
 4~6 ええっ…三者連続フォアボールて…敬遠じゃなくてそれ、ガチじゃ…?
 7~9 どうやらかなり制球に悪戦苦闘中だったらしく、甘いのを加賀が打っちゃった


加賀「よろしくお願いしまぁーっす!!」ペコッ

 ザッ…

加賀(無死一二塁…。コントロールが悪いのか、確信犯か知らないけど…)

加賀(少なくとも久遠先輩への投球を見てた限りじゃ、普通に調子崩して制球乱してるっぽいんだよなあ…)

加賀(山は張らず、投げられたところに…)

加賀(打てそうなのを、確実に…。ここで打たなきゃ、負ける…!)


 ビシュゥゥッ
 バシッ

<ボール!

加賀(あからさまなボールじゃないし、やっぱ乱れてる…?)


 ビシュゥッ
 バシィッ

<ボール、ツー!


加賀(それとも、ここ立ってるだけで――)

 ビシュゥッ

加賀(甘い――それとも変化球っ?)ピクッ

 バシィッ

<ストライーク!


加賀「ちぇっ…」

加賀(来い、来い…。いいの、来い…)


 ビシュゥッ

加賀(少し外すぎるけど、ゾーンかっ…?)ピクッ

 バシィッ

<ボール、スリー!


加賀(ふぅ…。カウントは有利。次こそ、ゾーンにくる)


 ビシュゥゥッ

加賀(きた、甘い――!)

 カキインッ

<おおおおおおっ!!

<ライト前にクリーンヒットだ!

加賀「いよっしゃあっす!!」ダダダッ

 ズザァッ
 バシッ

<セーフ!

加賀「やったあああああああああああ!! 俺やったっすぅうううう―――――――――っ!! ワォオオオオオ―――――――――ン!!」

松坂「すごい、喜び方…。あれじゃ本当に犬みたい…」



 下1 松坂ァッ! 満塁やぞ!!

 1 犠牲フライもできるし、とにかく長打狙いの豪快な一発を
 2 コントロール悪いんだから加賀がしたみたいに甘いのを狙って…
 3 とにかく内野を飛び越える程度の打球を…


松坂(今、きっとあの投手はコントロールに苦しんでる…)

松坂(駆け引き抜きで、確実にゾーンに入れられるボールを投げて安心したい………はず)

松坂(でもキャッチャーがそれを許してくれないだろうから、あの手、この手でだまくらかしながら、ストライクを稼ぐ…のかな?)

松坂(とにかく、そういう中なら、甘い球が増えざるをえないはず)

松坂(そこを狙って、確実に…)


 ビシュゥゥッ
 バシッ

<ストライーク!


松坂「…」

松坂(全然、余裕です――って感じに、打者にリアクションされると嫌な感じだからそれに倣って…)

松坂「…」シラー

松坂(こんな感じ………かなあ?)



 下1 松坂ァッ!!

 1~3 しまった!? 内野にぃっ!? だ、だだだっ、だぶ、だぶるぷれ…?
 4~6 1点返したー!! 同点だぁー!!
 7~9 2点返せたー!! 逆転だぁー!!
  0   一本か、三振か…


 ビシュゥッ

松坂(これを、打てれば――!)

 ギンッ

松坂(しまっ、たぁ!!? サード方向…!?)

 バシィッ
 ダンッ

<アウト!

松坂(思いきり、ゲッツーコースぅっ…!?)ダダダッ

 ビシュッ
 バシィッ

<アウトー!


<てめえ、松坂ぁー!

<何してんだよっ!?

<折角の無死満塁だったのに!!


<ぶーぶーぶー!!!


松坂「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」ペコペコ


阿部「何か懐かしいな…松坂くんのめっちゃ低姿勢…」

加賀「大丈夫っす、松坂先輩! 何たって、ランナー一二塁ですし!!」

松坂(加賀くんやさしい…)

松坂(けど……ちょっと、しゃれにならない最悪の打ち方をしちゃったかも…)

松坂(3番、4番を敬遠して、5番が満塁にして…満塁策をばっちりハメたっていうような…)



 下1 最後のバッターになって、しまうのか…? 負けてまうぞ…?

 1~5 負けた…
 6~9 二死満塁につながった…けどもまだ下位打順だよ…


松坂(頼むから、どうか…)

加賀(こっから逆転して、しっかり守って勝つ…!)


阿部「いけるかな…?」

佐野「いってもらわんと困るわ…」

中井「…」

田中「ぐぬぬ…」

久遠「頼むぞ…」

長島「…」

夕実「お願い…!」ギュッ


 ビシュゥゥッ
 バシィッ

<ボール、スリー!


阿部(四球でもいい…!)

佐野(外せ、そんまんま最後もボール投げい…!)


 ビシュゥッ
 ガキンッ…

阿部「ああっ…!?」

松坂(ショートゴロ…!!)


 バシィッ

松坂「っ…!」ダダダッ

 ビシュゥッ
 バシッ

松坂「!?」

<アウトぉっ!

<ゲームセット!!!



┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃1 ┃0 ┃0 ┃2 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃敵┃0 ┃0 ┃0 ┃1 ┃0 ┃0 ┃0 ┃2 ┃× ┃3 ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻



<わああああああっ…!


松坂「…」

久遠「…」

田中「…」

長島「中井、タクシーですぐ病院へ行け」

中井「はい…」

佐野「…ちぃっ」

阿部「3回戦敗退……か。夏は怖いね、キャプテン」

佐野「怖いで済むもんとちゃうわ。学校戻って報告したら、明日の朝まで走るぞ、ボケ」

                                          ―――― 新摂高校 夏大会 3回戦敗退…


佐野「ワシらにゃ、引退するような先輩なんかおらん」

佐野「じゃがのう。だからこそ、ワシらだけの責任じゃ、ボケどもがっ!」

佐野「ちいとでも悔しいなんぞ思う暇がもしあるんなら、その分、走りまくんぞォッ! 脱落したら秋に出られると思うな、ボケどもがあっ!」

 『おおおおおおおおっ!!』

佐野「全っ然、声が聞こえんわ! 分かっとんのかあっ!?」

 『おおおおおおおおおおおおおおお――――――――――――――っ!!』

 ザッザッザッザッ…



新摂高校
松坂修一 投手 両投/両打 スリークォーター サイドスロー

球速:146キロ
制球:B(71)
持久力:S(98)
カット:C(52)
チェンジアップ:C(67)
シンカー:C(66)

打力:C(67)
筋力:C(62)
走力:C(63)
肩力:B(球速換算)
守備:A(86)

特能
四刀流:どちらの手で投げようが、どちらの打席に立とうが一切能力が衰えない
ハングリーバッター:狙い球を絞ることで打席を重ねる度、その狙い球をめちゃくちゃ打ちやすくなる
クロスファイアー:左投げ時、対角線への投球で球威と制球力がグンと上がる
奪三振の鬼:三振狙いの投球が上手くなる
阿吽の呼吸:松坂×阿部の投球時思考が合致した時めっちゃ強くなる

チームメイト(の一部)
2年
田中太郎 二塁手
久遠康宏 投手 ★☆☆
○阿部 博 捕手 ★★★
◎佐野誠一 三塁手 ★★★
中井 薫 外野手 ★☆☆
1年
加賀茂雄 投手

長島貞治 監督
種田夕実 女マネ
宮野 光 女マネ


夕実(まさかの3回戦敗退をしてから、3日間、短いですが野球部にも夏休みになりました)

夕実(この夏休みを言い渡されるまでの、敗戦から翌朝まで…選手達はみんな、走りました)

夕実(誰かが走れなくなっても、誰かがそれを支えて、本当に朝まで、みんながへとへとになりながら、朝まで本当に走ってしまいました)

夕実(悔し涙を流す人は誰もいませんでした。みんな、汗で全部流れていってしまったようです)

夕実(そして、最後の1年間が……静かに始まろうとしています)


 パタン…

夕実「あと1年…」

夕実「そうしたら、この日誌も、光ちゃんに渡さなきゃいけないのか…」

夕実「何だかさみしいな…」


夕実「………ま、でも夏休みだし」

夕実「あと1年、また思い出作ればいいだけだよね」





 下1 夏休み、だと?

 1 そんなの満喫する気分になれないって…
 2 遊ぶ時にしっかり遊ばないとダメだ、って阿部くんにおこられちゃった…
 3 じゃあ集まれる面子で練習だね


松坂母「ごはんはー?」

松坂「今、いらない…」ゴロゴロ

松坂母「練習休みなんだから、ちょっとくらい何かしたら?」

松坂「…もう、いいからほうっといてよ…」

松坂母「まったくもう、この子は…」

 バタム


 prrrrr…

松坂「………阿部くん…?」pi

松坂「もしもし…?」

阿部『あ、松坂くん? 夏休み中、ひまー?』

松坂「……暇だったら?」

阿部『遊びいこー!」

松坂「……………まだ、大会も終わってないのに…? あんな、負け方しちゃったのに…」ムスッ

阿部『松坂くん!』

松坂「は、はいっ…?」

阿部『いい? 俺達、高校球児にはね、遊べる時間なんてほとんどないんだよ? しかも、休日がしっかりあるなんて尚更!』

阿部『なのに、遊べる時間を何もしないなんてナンセンス! そんな、高校球児にあるまじき行為をして、甲子園に行けるなんて思わないことだよ!!』

松坂「え、ええっ…?」

阿部『わかった?』

松坂「わ、わかりました…」


 下1 阿部理論には一分の隙もない…ように思えた松坂くんでした

 1 じゃあひとりでどこか行こうかな…?
 2 じゃあみんなで遊ぶパターンだね
 3 とはいえ、何をしようかと悩む松坂くん


阿部『じゃ、いつものとこに、いつもの時間集合ね!』

松坂「はい…」

 プツ…

松坂「強引だ…」

松坂「……………みんなと遊ぶのかな?」

松坂「あれ、佐野くんって帰省してるのかなあ…?」

松坂「そう言えば中井くんの足のこともあれから聞いてないし…」




 下1 メンバーは!?

 1~3 阿部 田中 加賀 だけ…?
 4~6 阿部 田中 久遠 中井 加賀 だけ…?
 7~9 佐野 阿部 田中 久遠 中井 加賀 みんなやんけ! むさい!


阿部「あ、きた、松坂くーん、こっちこっちー!」

松坂「あ、いた。えーと………佐野くんは、いないんだね」

中井「帰省してるんじゃねえか?」

松坂「中井くん、足は大丈夫なの…?」

中井「歩く程度ならな。走ったり跳んだりはしばらくやるなってさ。試合中は軽いもんだと思ったけど、アドレナリンだったみたいでな…」

久遠「秋までに治れば大丈夫だろう」

中井「ああ、治すよ」

阿部「じゃ、サッカーやる!?」

中井「阿部ぇっ!」

松坂「鬼だ…」



 下1 何すんのん…?

 1 サッカー!!
 2 カラオケ!!
 3 海釣り!!
 4 その他、何か高校生らしい遊び方


加賀「せんぱーいっ!」タタタッ

加賀「先輩だ、先輩、先輩、せんぱーい!」


中井「お、わんこもきた」

久遠「遠くから走ってくるところは、まさにわんこだな」

阿部「あれ尻尾ついてたら絶対、ブンブン振ってるよね」

松坂「元気っていいよね」

田中「よし、んじゃ行くか」ツルン

松坂「…」

阿部「…」

中井「…」

久遠「…」ジィッ

田中「で、どこ行くんだ?」


加賀「到着っ! って田中先輩、何すかそのつんつるりんの頭はっ!?」

松坂(つっこんだ!?)

阿部(泳がせて楽しんでたのに…)

中井(見事すぎる坊主頭をぶっとんだ坊主頭だからな…)

久遠(さっぱりしてていいな、ああいう頭は…)

田中「俺は反省した! だからこうしただけだ!」ツルリン

松坂「………頭、日焼けしない?」

田中「するんだなあ、これが…」

阿部「するんだwwwww」


久遠「で、何をするんだ?」

加賀「何するんすか!?」

阿部「んー、釣りでもする?」

久遠「いいな。釣った分だけ、家計が浮く」

中井「そんな切実な理由で釣りをするのか…」



 下1 海で釣り!!

 1~3 防波堤から釣り糸たらして、果たして釣れるんだろうか…?
 4~9 田中と加賀のコミュ力で気前のいいおっちゃんにお船乗せてもらえたー!


田中「うおー、いいなあ、ああいう船!」

加賀「そっすねー! 乗れたらサイコーっすよねえ。こんな防波堤から釣り糸垂らすより確実そうだし!」

田中「かっこいいよなあ」

加賀「時速何キロ出るんすかね!?」

田中「ノットだろ、船なんだから」

*「何だ、こんなとこで釣りするつもりか?」

加賀「はいっ、貧乏高校生なんで!」

田中「小遣いなんてゲームと漫画に消えるもんで!」

*「はっはっは、素直だな。乗ってみるか?」

加賀「いいんすかっ!? でも俺ら、2人だけじゃなくてまだいるんすよ!?」

*「いいさいいさ、乗るくらい好きに乗れぃ」

田中「あざぁーっす!」

加賀「せんぱーい、先輩たちー! このダンディーなおっちゃんがお船乗せてくれるってー!!」


阿部「何あの2人こわいんだけど」

松坂「一体何をどうしたら、けっこう立派な釣り船にタダで…?」

久遠「運がいいんだろう」

中井「それで済ませられるお前はすごいよな…」

久遠「ふっ…照れる」

中井「いや、そこまで大層に誉めてねえぞ?」



阿部「いえーい、海だ、海だー!」

加賀「潮風サイコー! うっひょー!」

田中「おっちゃんが魚いそうなとこまで連れてってくれるって!」

阿部「ほんとっ!? ありがとーございまーす!」

中井「魚か…。新鮮な魚はいいな。刺身に天ぷら、ものによっちゃ唐揚げ、焼きものもうまいし…」

久遠「よし、釣りまくろう」

松坂「元気だよねー、みんな…」



 下1 釣りでい、釣りでーい!!

 1~3 尚、松坂は船酔いした模様…
 4~6 釣り糸を垂らしながら、のんびり…。いいね
 7~9 爆釣!!


中井「お前は元気じゃないのか?」

松坂「………何か、きもちわるい…っぷ…」

中井「松坂っ?」

松坂「うっ……」

久遠「阿部、阿部。松坂が酔ったぞ」

阿部「えー? しょうがないなあ…。じゃあ松坂くん、ほら、こっちきて」

松坂(阿部くんやさしい…。揺れる船の上で手を引っ張って…介抱してくれるんだ…)


阿部「じゃ、ここで、これを海に撒くお仕事ね」

阿部「そのついでに、これ釣りの仕掛けらしいから、量産係ね。いっぱい仕掛けてね」

松坂「」


阿部「さあ釣るぞー!」

 『おおー!!』


松坂「うぅっぷ…」

松坂「撒き餌、変な匂いする…」



 下1 松坂、かわいそーに…

 1~3 と、思ったら加賀がきてくれた
 4~6 と、思ったら中井兄さん面倒見いい!
 7~9 と、思ったけど阿部くぅーん!


<おおーっ、久遠先輩、生活かかってるだけあってめっちゃ釣りますね!

<食い意地っていうんだぞ、加賀…

<負けるかぁー!

<ふっ、燃えるな


松坂「ぎもぢわるいぃぃ…」グッタリ

阿部「まーつざーかくん」ヒョコ

松坂「阿部くん…」

阿部「全然釣れないからつまんなくなっちゃった」

阿部「背中さすってあげよっか?」サスサス

松坂「ありがとう…」



 下1 阿部くん、きみとのイベは終わってるんだ…

 1 野球の話
 2 将来の話
 3 その他、何の話する?


松坂「…うぅっぷ…」

阿部「船ダメなんだねえ、松坂くん」サスサス

松坂「うん…初めて、知った…」

阿部「まだまだ、知らないことばかりだもんねえ、高校生の俺達なんて」

松坂「阿部くん…?」

阿部「高校卒業したらさ、どうしようとか考えてる?」

松坂「えっ…? うーん…まだ、何も…」

阿部「佐野くんとか、田中くんは思いきりプロ志望って感じだけど…佐野くんはともかく、田中くんは正直まだ今の活躍だと難しいだろうし」

阿部「中井くんはどうなんだろうね…? でもあのプレイボーイぶりじゃ、球界で通用するのか…」

松坂「阿部くんは?」

阿部「んー…俺はあんまり、プロには拘らないね」

松坂「えっ? そうなの…?」

阿部「まあ、チャンスあるならとは考えるけど…大学行こうかなーって。大復活遂げてくれた先輩と同じとこでさ。大学なら2年は組めそう」

阿部「そこで思う存分に野球をやったら、まあプレーヤーとしては卒業?」

松坂「阿部くんなら、プロでも通用すると思うのに…。もったいないよ」

阿部「そうかなあ?」

松坂「阿部くんって、他人はしっかり見てるけど……自分のことは、ちゃんと評価できてないような気がする…」

阿部「えー? じゃあ松坂くんはどうなの? プロになりたいの?」

松坂「えっ…?」

阿部「がんばればいけると思うよ、俺は」

松坂「うーん…」

阿部「他にやりたいことがあるとか?」



 下1 松坂の将来の夢は?

 1 未定…
 2 いけるもんなら、プロとか…
 3 野球は好きだけど…
 4 実は……その他安価なことをしてみたいなーとか…


阿部「それともやっぱり、プロ野球選手が夢?」

松坂「…………ムリだろうなって思ったりしたことはあったけど…」

阿部「おっ…?」

松坂「でも…なれるものなら……そうなれたら、プロ野球選手になれたら、いいなとは思うよ…」

阿部「じゃあ佐野くん達と同じだ」

松坂「……むしろ何で阿部くんがそんなにプロにこだわりないかが謎…」ジト

阿部「んー、見るのも好きだし」

松坂「それだけ…?」

阿部「…………ていうかね、ぶっちゃけちゃうとね。俺はプロには向かないんだよ」

松坂「…向かない?」

阿部「もうこれは遺伝とか体質に絡んでくるだろうけど、チビだしさ」

阿部「筋肉もなかなかつかないし」

阿部「ホームランを打てるような選手にもなれない」

阿部「………だからね、うん。ムリなんだよ、俺は」

松坂「そんなこと…うぷ…っ……」

阿部「あれ、松坂くん?」

松坂「ば、ばけ…バケツ……」

阿部「え、吐くのっ!? バケツバケツ、はいっ、バケツ!」つバケツ


松坂「おろっ、ろろろろっ…」


阿部「うわちゃー…」

阿部「だいじょーぶ?」サスサス



 下1 松坂ぁ…ゲロ吐く主人公なんてそうそうおらんとちゃうか?

 1 だがしかし、ゲロを吐いてでも阿部くんに言いたいことはあるッ!!
 2 船降りたら佐野っちと連絡が繋がった!? 帰省してなかった? じゃあ佐野くんチでお魚料理会しよーぜ! シェフ中井で
 3 船酔いして気持ち悪いから先に帰るね…


松坂「っふ……ふぅ……ゼィゼィ……」

阿部(練習でもこんなにグロッキーになるとこ見たことないよ…)


松坂「阿部くぅん…」

阿部「はいはい、ゲロゲロ星人は弱ってるんだから大人しくしててくださいねー」サスサス

松坂「阿部くんは……プロになれるよ…」

阿部「はい?」

松坂「……体が、小さくても……上手だから…」

阿部「…」

松坂「体格のハンデを乗り越えるだけの、努力して…身につけてて…」

松坂「阿部くんがいなきゃ、僕なんてバッピにもならない……ヘボピッチャーだったし…」

松坂「だから…」

阿部「そんなこと言ってもね、松坂くん――」

松坂「全部、阿部くんの力だから…なれるよ。僕がなれるって言うなら……全部、阿部くんのお陰だから…」

阿部「……松坂くん…」

松坂「っぷ…」

阿部「…はい、バケツ」

松坂「おろっ……ろろろろろっ…」


阿部(…………やれやれ…)

阿部(こっちがどんな気持ちでプロはムリだなんて言ったか分からないくせに…)

阿部(佐野くんみたいな体格もなければ…ううん、標準的なプロ野球選手程度の体にさえなりようがないし…)

阿部(そのせいでどれだけ親を恨んだかも知らないくせにさ…。最近やっと開き直れてきたのに…)


阿部「松坂くんは、罪深いよねえ…。あそこで打っててくれればなあ…」

松坂「」グサァッ

阿部「…………………ま、そういうとこが松坂くんか…。ごめんね、グサッとすること言って」ナデナデ

阿部(正直、出会ったばかりの松坂くんほど虫酸の走る人はいなかったよね…)

阿部(がんばれば通用するものがあるのに、気が弱くて自分で自分を見限って、いじいじして、おどおどして…)

阿部(でも…)

阿部(そんなきみに、そんなことを言われちゃったら……どう受け止めればいいか、分からなくなっちゃうよ)


阿部「ありがとね、松坂くん。同じチームでバッテリー組めて嬉しいよ」

松坂「阿部…くん……」



 下1 尚、松坂は…

 1~3 船酔いグロッキーでお家に強制送還されました。いちいちラインで飛んできた楽しそうな様子がとっても悔しかったです。
 4~6 なんか阿部くんにやさしくされたのが、裏があるんじゃないかと少し勘繰ってしまいました?
 7~9 ゲロ吐いて弱りに弱ってるところで介抱してくれた阿部くんのことを、ますます尊敬するようになりました…?


田中「じゃーな、松坂ー!」ツルリン

加賀「せんぱーい、いっぱい写真送りますねー!」ブンブン

阿部「お腹出してねちゃだめだよー」

松坂「ば、ばいばい…」ヨロヨロ


中井「大丈夫か、あれ…?」

久遠「大丈夫だろう、松坂だ」

阿部「うんうん、松坂くんだしね」

加賀「そっすよね!!」

田中「松坂だもんな!!」

中井「何だその謎の信頼?」




松坂「やっと帰れた…。ていうか…帰ってる途中に治ったような気が…」

 ピロリン

松坂「ん…?」pi


加賀『みんなで中井先輩の魚料理食ってまぁーす! クッソ美味いっす!!』


松坂「………おいしそう…」ジュル

松坂「なんて飯テロ…!」グッ



 下1 夏休みは、あと2ターン!!

 1 あれ、夕実からおさそい…?
 2 あれ、光からおさそい…?
 3 なにっ、今日は中井くんチで流しそうめんっ!? 行くっきゃないぜ!


 prrrrrr…

松坂「むにゃ…? こんな、時間に…電話…?」pi

阿部『あ、もしもし松坂くんっ!? おっはよー! 今日ね、中井くんチで流しそうめんやるよ!』

阿部『でー、流しそうめんするのに竹取るところからやらなきゃいけなくてさー。久遠くんが、お家の裏の竹林綺麗にしたらバイト代もらえるらしいから、そのついでにゲットしようってことになってるから、久遠くんチに集合ね! 軍手と動きやすい格好、必須だよ! 動きやすい格好って言ってもユニフォームじゃダメだからね! それじゃ、朝8時集合で! またねー!』

 プツッ…

松坂「……………寝起きに、あのマシンガントークは……聞き取れないよ…」

松坂「……中井くんに電話してみよ…」




久遠「……鬱蒼と、してるだろう?」

阿部「すごいね、この竹林…」

中井「これを全部、持ってけと…?」

田中「しかもけっこういい竹じゃねえの!?」ツルリン

久遠「必要な分だけ、数本持ってく分には好きにしていいらしい。ただ、まあ、見た目綺麗にしないと…バイト代をもらえない」

松坂「バイト代…。どこでこんな求人…」

久遠「お隣さんだ」

加賀「ご近所コミュニティーっすね!!」

阿部「じゃ、やろっか。ノコギリ配るよー、人に向けちゃダメですよー」

 『はーい』

松坂(小学校…?)



 下1 竹狩りじゃー!!

 1~3 近くの木にカブトムシ見つけた、って田中くんと阿部くんがはしゃぎまくって戦力にならず…
 4~6 田中ァッ、竹を振って破竹のごとくスイングを身につけようだなんて漫画の読みすぎだぞぉっ!!
 7~9 人海戦術っていいね


 ギーコギーコ…

中井「倒すぞー」

松坂「はーい…」

 バサバサァァッ…

松坂「…簡単に切れるね」

久遠「ああ。だが、伸びるのも早い」

中井「これ、どれくらい切り倒せばいいんだ? 切り倒した後は?」

久遠「一箇所にまとめておけばいいらしい」

加賀「先輩、先輩、今度はこれ切りますっ?」

松坂「あ、うん。じゃあこれを…」


田中「阿部、阿部ぇっ、カブトムシっ!!」

阿部「うわ、ほんとだっ! ヤマトカブトムシ!」

田中「まだいるんじゃねっ?」

阿部「カブトがいる木はぁ~…」


中井「ダメだあいつら、完全に興味が逸れた…」

久遠「仕方がないな…」


阿部「珍しいカブトは高値で取引されるしねー」

田中「うひょー、宝の山だな!」


久遠「すまん中井、松坂、加賀。あとを頼んだ」

中井「久遠までいったか…」

松坂「じゃあ、竹を…。加賀くん、そっち押さえ――」

加賀「か、カブト…カブトぉーっ…? カブトムシぃー…?」キラキラキラ

松坂「目が輝いてる…」

中井「……もう行け、お前も」

加賀「あざぁーっす!!」タタタッ


中井「しょうがないから、急ピッチでやるか、松坂…」

松坂「うん…」




 下1 結果:つかれた…

 1~3 その上、流しそうめんをするのに竹を工作しなきゃいけないだとぅー!?
 4~6 あとは楽しく流しそうめんをするだけ…いい具合にお腹もすいたしね…
 7~9 ほっぽっちゃったお詫びに? 中井くんの疲労が増すだろうけど、BBQやったぜー!!


中井「庭に運んでくれればいいから」

松坂「はーい…」ズルズル

中井「悪いな、松坂」

松坂「いや、中井くんは悪くないというか…」チラッ


 きゃっきゃ

阿部「ヤマトカブトだぞー」

田中「どーだ、すげーだろー?」

久遠「カブトが1匹…カブトが2匹…カブトが3匹…」

加賀「こいつデカいっすよね、こいつ!」

中井弟「すげー、カブトだー!」

中井妹「あべ、あべっ、それ持たせて!」

阿部「はいはい、しょうがないなあ…」


中井「……松坂」

松坂「うん…」

中井「そうめんのつけあわせのおかず、お前の好きなもん作ってやる」

松坂「中井くぅん…!」

中井「だからな、松坂」ポンッ

松坂「うん…?」

中井「竹を半分に割って、節を取って、組み立てる。そのくらいの工作なら、できるな?」

松坂「」



 下1 松坂、果たして工作の腕は…?

 1~3 あまりにもボロッボロで、見兼ねて中井くんが手伝ってくれた…
 4~6 投手が手を怪我したらどうするの! て阿部くんに叱られたけど…あのさあ、阿部くん?
 7~9 図工は得意だったんです!! by松坂


 ギーコギーコ…
 トントントン…

松坂「ふぅっ…」

松坂「できた…」ホクホク


中井弟「わあ、すげー! 流しそうめんだ!」

中井妹「まつざかすごい!」

松坂「えへへへ…」

阿部「あ、気づいたら立派なものが」

加賀「さすがっす、松坂先輩!」

中井弟「ねえねえ、竹とんぼ作って!」

中井妹「作れるの?」

松坂「た、竹とんぼかあ…。できるかなあ…?」ゴソゴソ


田中「松坂、さすがに手先が器用なんだな」

阿部「そりゃ、ド変態ピッチングするからね」

久遠「なるほど…。俺も折り紙でもするか…?」

加賀「手先を器用にか…」

阿部「あー、そこ2人はマネしなくていいと思うよ…」



中井「そうめん、茹であがったぞー」

阿部「よっ、待ってましたぁー!」

加賀「そうめーん!」

中井「全員、しっかり石鹸使って手を洗え。それからだ」

 『はーい!』

松坂(仲良し一家…?)



 下1 いやあ、中井くんチはアットホームでいいですなあ…

 1~3 そして垣間見えた中井の闇…
 4~6 楽しい1日でした…
 7~9 人一倍働いた分、松坂くんはのんびりした拍子におねむに… 中井イベ突入でっせ!


加賀「ふぅー…やっぱ中井先輩のメシサイコーっす!」

中井「まあな」

阿部「カブトもいっぱいとれたしねー」

久遠「ふふふ…これでいくらになるんだ、阿部?」

阿部「さあ?」

久遠「………どう、売ればいいんだ?」

阿部「さあ~?」

久遠「た、田中…」

田中「動物愛護の精神に違反だぞ、久遠! カブトちゃんはきっちりかわいがれ!」

久遠「…………………」

中井弟「カブトいいなー」

中井妹「ねー」

久遠「全部まとめて………100円で、いいぞ…?」

松坂「そこでお金とるんだ…?」

中井「ほら、100円」

中井弟「にいちゃんいいの!?」

中井妹「ありがと、にいちゃん!」

中井弟「はい、100円! カブトムシください!」

久遠「ああ…。かわいがれよ…」

中井「これでお前らの自由研究のネタになるな」

中井弟「うん!」


阿部「いやー、中井くんはいいお兄ちゃんですねえ。どこかのキャップと大違い」

加賀「俺も中井先輩んチの弟になりたいっすー! おにいちゃーん!」ダキッ

田中「俺もっ!」ガシッ

阿部「びんじょー!」ガシッ

中井「暑苦しい、離れろ!」

松坂「あはは…」

久遠「100円か…。まあ、上等か…」

松坂(上等なんだ…?)


阿部「じゃ、おいとましますか! ごちそーさまー!」

中井「ああ。もう二度とくるなよ」

田中「また明日なー!」

加賀「さよならっす!」

久遠「そうめん、うまかった」

松坂「またね、中井くん」

松坂(疲れたけど…楽しかったなあ…)

松坂(……でも、明日で夏休み、終わりかあ…)



 下1 夏休み、最終日!?

 1 ちょっと野球道具の買物を…
 2 海にいこうだって!? でもむさい男だらけじゃ……え、女マネ達も?
 3 花火大会があるんやで


 prrrrrr…

松坂「あれ…もう夜なのに、誰から――また阿部くん…」pi

阿部『しもしもー? ざかまつー?』

松坂「何で、業界人っぽく…」

阿部『明日ね、海いこ!』

松坂「海…? また、みんなで…?」

阿部『そうだよ、みんなでだよ! 佐野くんも、今夜帰ってきたんだってー。だから佐野くんもいるしー』

松坂(またむさ苦しさが増すのか…)

阿部『ついでに、女マネさん2人もくるってさ!』

松坂「えっ?」

阿部『おおっ、何何~? 急にちょっと興味持ちすぎじゃなーい?』

松坂「そ、そん、そんなことは…。う、海って、また釣りじゃなくて……だよね? 船乗らない…よね?」

阿部『乗らない、乗らない。海水浴だよ! 水着忘れないでね! それじゃ!』


松坂「海…」

松坂「………って、水着あったかなあ…?」

松坂「おかあさーん、水着あるー?」ドタドタ



 下1 夏と言えば、海ですもんね!!

 1~3 女マネさん達、かなり気合い入ってるっぽいですよ…(震え声
 4~6 野球焼けを解消し、全身をくまなく焼きつつ、鍛えられた肉体美を見せつけるのだぁー!!
 7~9 え? 新摂同様、すでに敗退しちゃってるどこかのチームのやつも同じ日に同じ海水浴場へ…?


 下1 0コンマ判定

 偶数 何だかとっても、いいことが起きそうな予感!? 具体的にはコンマで補正が入ります。それくらいしかいいことを用意できなかったよ…
 奇数 負けられない、夏の戦い。それは甲子園ではなく…浜で起きる!? 渚の鉄人レース選手権!? 聞いてない!! 阿部くんの嘘つき!


松坂「あ、海見えてきた…!」

阿部「おおー、綺麗ですなー」

中井「だな」

久遠「いいもんだな、たまには」

加賀「わくわくしますね、海! ねっ、佐野先輩!」

佐野「何でワシまで…」

田中「またまたー、まんざらでもないくせにぃ~」

佐野「黙れ、タコが」

田中「誰がタコだっ!?」

佐野「自分の頭見てから言うてみい」

田中「……おお、確かにタコだ。って誰がだあっ!」

夕実「ふふっ、ノリツッコミしてる。でもけっこう似合ってるよ、田中くん。ね、光ちゃん」

光「はい、何だか田中先輩っぽいです」

田中「え、マジで~? 惚れた?」

夕実「全然」

光「まったくもって」

田中「おーう…」


阿部「さ、男の子はこっちだよー」

田中「何だよ、別に着替えるのに更衣室なんていらねーぞー?」

松坂「僕も…実はズボンの下に海パンを…」

加賀「先輩もっすか!? 俺もっす!」

佐野「ガキじゃな…」

中井「で、佐野は?」

佐野「………ワシは着替えるんが面倒だっただけじゃ」

久遠「しっかり楽しみにしてたんだな」

阿部「はい、とうちゃーく。皆さん、これを受け取ってー、ここにお名前、住所を書いてー」

松坂「あれ…? 何これ…?」カキカキ

中井「海水浴場で遊ぶのに、記名…?」

田中「しっかりしたとこってことか!?」

佐野「……ワシはどーも、ヤな予感がしてきたわ…」

加賀「何すか、どんな予感っすか!?」


阿部「はい、みんなできたねー? それじゃあ、ごほんっ、あーあー…」

松坂「…?」

阿部「夏休みだからって、釣りして流しそうめんして、この人達はまったくもー! たるんだ体を鍛え直します! 渚のトライアスロンに、たった今、皆さんは参加決定しました!!」

松坂「えええええっ? 阿部くんが、遊ばなきゃダメって言ったのに…」

阿部「都合の悪いこと聞こえなーいー。優勝したら、金一封のほかに記念品ももらえるから、がんばるように!」

久遠「燃えるな」ゴゴゴ

田中「トライアスロンって、あれだろ? 泳いで、チャリ乗って、走るやつ。…………俺の得意分野しかねえじゃんか! 燃えたぜぇー!」


 下1 トライアスロン

 1~3 な、何ぃっ!? 何で唐栗トリオまでいやがる!?
 4~6 羽生の中沢と、佐野っちブラザーも参加してるだとぅ!?
 7~9 新摂しか参加しませんぜ


夕実「みんな、知らされてなかったみたいだね…」

光「阿部先輩の企画だから…ですかね」

夕実「だろうね。阿部くん、腹黒いし…」

光「でもがんばって応援するだけですねっ」

夕実「そうね。ドリンク渡すところとか」

光「沿道から声かけたり…」

夕実「で、ゴールを迎えて…」


夕実(の妄想)『松坂くん、おつかれさま』

松坂(妄想)『ありがとう夕実。きみのおかげで1位になれたよ。結婚してください』

夕実(の妄想)『はいっ』


光「ゴールを迎えて…」


光(の妄想)『松坂先輩…格好良かったです…』

松坂(妄想)『応援してくれた光ちゃんのお陰だよ』

光(の妄想)『いえ、松坂先輩の力です…』

松坂(妄想)『いや、いつだってがんばれるのはきみがいるからだったんだ。今夜抱かせて』

光(の妄想)『は、はい…///』


夕実「…………がんばろうね、光ちゃん」

光「はい、夕実先輩」



松坂「水泳…バイク…マラソン……。何で、夏休みにこんな…」

中井「諦めるしかない…。きっと阿部は、この日を迎えるために2日間使って、俺達への警戒心を薄くさせたんだ…」

久遠「なるほど…。最後に変化球で仕留めるために直球を見せ続けていたわけか…」

佐野「ムダに野球で例えんでええわ。大してうまくもないもんを…」

加賀「俺、松坂先輩とペース合わせるっす!」

松坂「え…うーん…」

加賀「何すかっ?」

松坂「他はともかく…マラソンは、ほら………加賀くんじゃ、僕についてくるの難しいんじゃないかなって…」

中井(さすが持久走の鬼、松坂。マラソン大会で伊達に陸上部と1位争いをしてないな…)

田中(松坂がさらっとこんなこと言えるんだから、相当にこれだけは自信あるんだろうなあ…)

阿部(何でその自信を野球でも見せてくれないかなあ…?)

佐野(単なるアホじゃ)

久遠「ならば、マラソンまでに差をつけておけばいい、ということだな」

中井「………ていうか、俺、足」

阿部「中井くんは水泳とバイクまでやったら棄権でいいから」

中井「」


 下1 そして始まる、最初は水泳!!

 1~3 尚、カナヅチでないものめっちゃ泳ぐのが苦手だった松坂…
 4~6 松坂ぁ…お前、水泳は得意じゃない方か…
 7~9 やだ松坂くんったら、水泳いけるやんけ…


<よーい…

 パアンッ…


夕実「せえのっ…」

光「すぅーっ…」


女マネ「「がんばれー!」」

<わああああっ!


松坂(最初は水泳…!)タタタッ

松坂(いきなり2キロ遠泳って、色々とおかしい気がするけど…!)ザブンッ

松坂(体力は、野球やってるし、大丈夫……と思いたい…!)バタバタ


 バシャバシャ…
 バシャバシャ…

加賀「松坂せんぱーい…」スイッスイッ

松坂「…!!?」

加賀「……すんません、先行きます!」ザブッ

松坂(か、加賀くん、平泳ぎ…!? 上手い…!? そ、それに他のみんなも…!)


佐野(何でワシがこんなことをぉっ…!)ザブンザブンッ ←バタフライ

阿部(泳ぐの気持ちいー!)ザブザブ ←クロール

中井(トップ集団はさすがに速いな…!)ザブザブ ←クロール

加賀(松坂先輩ならきっとあとから追い上げてくるはず…!)スイッスイッ ←平泳ぎ


松坂(あ、あれっ…? でも、久遠くんの姿が見えないような…?)ジャブジャブ



 下1 久遠…? ああ、やつなら…

 1~3 カナヅチだとさ…
 4~6 松坂と同じレベルだよ…
 7~9 トップもトップ、ドトップだよ…ぶっちぎりの


田中「ガァボガボボボ…!」ジャバジャバ

松坂「た、田中くんっ…? どうしたの…!?」ジャブッ

田中「い、いつものように、高笑いして泳ごうとしたら…海水飲んでっ…! げほげほっ…」

松坂「ええええ…?」

田中「んじゃ、お先ぃっ!」ザブッ

松坂(あ、そう言えば久遠くんは――)キョロキョロ

松坂(あれっ…? 後ろにはいないし…前の方……? どれくらい前にいるんだろう…?)



光「………夕実先輩、思ったんですけど…」

夕実「…………うん、なあに?」

光「海で泳いでるんじゃ、応援しても届きませんよね…」

夕実「そうね…。自転車まで、待ってようか…」

光「はい…。あ、日焼け止めのオイル持ってきてるんです。背中の方、お願いしていいですか…?」

夕実「うん、もちろん。あたしも、その後にお願いしていい?」

光「はいっ」



松坂(き、つ、いぃ~…)

松坂(波って…こんなに、抵抗あったの…?)

松坂(まったく泳げないわけじゃないけど…得意じゃないし…こんな…)


松坂(あ、先頭集団が、折り返してきてる…すれ違う――ていうか、先頭っ…!?)


久遠「すぅーっ……っ……すぅーっ……っ…」ザバザバ ←クロール


松坂(く、久遠くん…だった…。速すぎる…)




 下1 松坂ァッ、スイムでかなり順位落ちてるぞぉっ!?

 1 バイクで思いきり飛ばさないと!
 2 自分のペースが大事だよね!!
 3 もういいよ、どうせ負けだよぉ…


松坂「はぁーっ……はぁーっ…」

松坂「や、やっと…泳ぎ、きれたぁ…」

松坂「重力が、重いぃ~…」

光「松坂先輩ーっ、がんばってくださーい」

夕実「がんばって、松坂くーん!」

松坂「あ、ありが…と…」ヨロヨロ

松坂(次は、自転車…。でも、もうかなり順位落としちゃってるしなあ…)

松坂(あ、これ乗ればいいんだ…)

松坂(自転車は、普段も乗ってるし、いいけど………先頭がどこかもうさっぱり分からないし…)

松坂「何か憂うつになってきた…」

松坂「とにかく、走ろう…」



光「松坂先輩、いっちゃいましたね…」

夕実「じゃ、コースを先回りして、次のところで待ってようか」

光「はいっ。にしても、夕実先輩……水着、かわいいですね」

夕実「えっ? そ、そうかな…? 光ちゃんも似合っててかわいいよ」

光「そ、そんなこと…」プルンッ

夕実「……っ」

光「夕実先輩…?」

夕実「な、何でもないから…。行こっか」




松坂(遅れたからって、下手に急がず…)シャカシャカ

松坂(自分のペース、自分のペース…)シャカシャカ

松坂(自分のペースを維持しながら…)シャカシャカ



 下1 自分(持久力:S)のペース!! スタミナ:+1

 1~3 まあ、ちいとは順位上げられたかな?
 4~6 中間くらいまでは戻れたかな?
 7~9 あ、張り切りすぎてバテてた田中を抜いた…



 今夜はここまでっす
 あざっしたー

何か最近コンマが渋くなってるけど、良くなることを祈りつつ今日はやりまっせ~
またーりはじめますゆえ~


松坂「ふぅっ、ふぅっ…」シャカシャカ

松坂(ちょっとは順位上がったと思うけど…ちょっとだろうなあ、きっと)シャカシャカ

松坂(全然、トップなんて見えないし…けっこう下位の集団なんだろうなあ…)シャカシャカ

松坂(ドベから数えた方が早いかも)シャカシャカ

松坂(でも焦らず、自分のペース、自分のペース…)シャカシャカ


松坂「…」シャカシャカ

松坂「あれ…この先、上り坂になってるの…?」シャカシャカ

松坂(トライアスロンのコースで、しかも自転車の区間で上り坂って、主催者ひどすぎない…?)シャカシャカ

松坂(でも上り坂ってことは、こっちがペースを上げれば相対的に順位がどんどん上がる…?)シャカシャカ



 下1 上り坂ァッ!

 1 ガンガン飛ばそう
 2 自分のペース、自分のペース…
 3 体力温存で…


松坂(上り、坂ぁ…)

松坂(傾斜はともかく、長いよ…)

松坂「はぁっ、はぁっ、はぁ…」

松坂(自分のペース、自分のペース、自分のペース…)

松坂(坂、長いぃ~……!)

松坂「はぁ、はぁっ…」



 下1 松坂ァッ! スタミナSの自分のペース:+1

 1~3 またちょっとくらいは順位上がったかなあ?
 4~6 加賀と田中が苦戦してたのに並んだよ
 7~9 上り坂で中盤くらいまではこられたんじゃない?


松坂「はぁ、はぁっ…や、やっと…坂が、終わったぁ…」

松坂(何人かは抜けたけど…まだまだ下の方かなあ…?)

松坂(まあでも平坦な道になるし、ラッキー、ラッキー)

 シャカシャカ

松坂(トップ集団は今ごろ、どの辺にまでいるんだろう…?)

松坂(というか…野球部のみんなに全然、追いつけてないけど…今ごろ、みんなはどこに…?)



久遠「よし、マラソンだな」←1位

佐野「ぜぇ、ぜぇっ…負けんわ、ボケぇ…」←11位

中井「俺はここまでだな…」←24位

阿部「じゃ、中井くんはぼっちで遊んでていいよー」←27位

田中「ぜぇー…ぜぇー…加賀ぁ……諦めても、いいぞぉー…?」←59位

加賀「あ、諦めないっすぅー…負けないっすぅー…」←61位


松坂(これ、何人くらい参加してるんだろう…?)←?位



 下1 バイクももうちょい…のはず

 1 飛ばすか…
 2 自分のペースで…
 3 ゆっくりでいいよもう…


松坂(このままのペースだと、結局、下からの方が早くなりそう…)シャカシャカ

松坂(ここら辺で追い上げにかかって飛ばしてみようかな)シャカシャカ

松坂(うん、思いきり飛ばしてみよう)グッ

松坂(とりあえず……バイクの終わるとこまで?)

 シャアアアア

松坂(思いきり漕ごう!)

 シャカシャカシャカ



 下1 松坂ァッ!!

 1~3 10人くらいは抜けたと思う…
 4~6 あ、田中と加賀と並べた
 7~9 田中と加賀を抜いてしまった… 2人とも水泳と坂道で体力もってかれたらしいね


 シャアアアアアッ

松坂「あれ、あそこにいるの――」

田中「ありっ? 松坂ぁっ…?」シャカシャカ

加賀「松坂せんぱぁーい…やっと、追いついた、んすね…」シャカシャカ

松坂「じゃ、じゃあ…先、行くね」

 シャアアアアアッ


加賀「松坂せんぱぁーい…」シャカシャカ

田中「あいつ、余裕だな…」シャカシャカ

加賀「さすがっすよねー…」シャカシャカ



松坂(田中くんと加賀くんを抜けた…)

松坂(てことは案外、すぐに抜けるかも…。このまま、このペースで…!)

松坂(――と思ったら、バイク終わり!?)

松坂「マラソンかあ…」



 下1 マラソンやで

 1 自分のペースで
 2 飛ばそう、最後まで
 3 長距離走は己との戦い…


松坂(いいところ、中間くらいの順位で、マラソン…)

松坂(普通にこのまま走ってたら、絶対に上位なんて入れないだろうし…)

松坂(てことは、飛ばしていかないと追いつけないよね…)

松坂「よしっ、飛ばそう」グッグッ

松坂(とりあえず………ゴール見えるまで?)

松坂「ふぅーっ…」

松坂「よしっ」

 ダッ
 ダダダダダッ


光「あ、松坂せんぱーい、こっちでドリンク――」

夕実「松坂くん、水分補給忘れな――」

 ビュンッ…

 ダダダダダッ

光「……あれ?」

夕実「何あのペース、全力…?」



 下1 松坂ァッ!? スタミナS:+3

 1~3 そうそうにバテた!!
 4~6 さすがにしょっぱなから全力は、バテるぅ~…
 7~9 ガンガン順位を上げてきまっせ、疲れるけど…


松坂「ぜはぁっ……ぜはぁっ…」

松坂(さ、さすがに…最初から、全力疾走は……バテる…)

松坂(でも…ここから、ここから…)

松坂(脇腹痛い…口の中カラカラ…乳酸たまりまくり…)

 ヨロヨロ…

松坂(きつい…)

松坂(つらい…)

松坂(くるしい…)

松坂(でも、ここから踏ん張らないと…)

松坂(ここぞで、勝利を逃したく、ない…!)



 下1 松坂ァッ!

 1~3 55/100位でした…
 4~6 49/100位でした…
 7~9 44/100位でした…
  0   松坂が、ここから…? 粘りを見せる?


松坂「ご、ゴールぅ…」ヨロヨロ

 バタン…

松坂「はぁ、はぁ…」

阿部「おかえり~、松坂くん。えーとねえ…49位だって」

松坂「ぜ、全体は…?」

阿部「100人くらいって聞いてるよ」

松坂「………阿部くんは…?」

阿部「30位」

松坂「おお…」

阿部「でもって、佐野くんが9位で、久遠が何と1位だったよ…」

松坂「えええ…?」

阿部「ちなみに中井くんは足がまだ完治してないから、バイク終わった時点で棄権」

阿部「あんなに水泳ダメだったのにここまで順位上げられたんだから、松坂くんも水泳さえいければ上位いけただろうにね。お疲れさま」

松坂「……うん…」


 ヨロヨロ…

田中「加賀ぁ…最後くれえよ、一緒に、ゴールしようぜ…」フラフラ

加賀「わ、分かりました…一緒にっすね…」フラフラ

田中「ああ…一緒に――だぜっ!」ダッ

加賀「あ、ズルいっす!」ダダッ


 ダダダダッ

田中「俺の、勝ちぃー!」

加賀「田中先輩の意地悪ぅー!」

田中「だぁーっはっはっはー、野球においてダッシュとはタイミングが命なのだー!」


松坂(あの2人には勝てたし良かった……のかなあ…?)

阿部「さ、そういうわけで、海まで折角きたんだし。トライアスロンだけで終わりなんてつまんないしね」

松坂「えっ?」



 下1 トライアスロンさせられてボッロボロの状態で何を…?

 1 普通に海水浴だぁー!! 遊ぶ体力ねえええええ…
 2 浜でBBQたあ贅沢だろい!?
 3 鬼、悪魔、阿部っ! 足腰ぼろぼろでビーチバレーさせるなんて!!


阿部「みんなー、集合、集合~」

久遠「賞金が出るなんて…」ジーン

佐野「つまらんわ、一桁で何もないなんぞしみったれてるのう…」

田中「もう阿部の手の平の上でなんて踊らされないからな!」

中井「まだ何か企んでるのか、お前?」

加賀「てゆーか、ぼろぼろっす…」

松坂「今度は、一体…?」

夕実「みんなー、おつかれさま~」

光「松坂先輩、レモンの蜂蜜漬け、食べてくださいっ」

松坂「おいしい…。疲れが取れそう…」モグモグ

夕実(恐ろしい子…!! 抜け目ない!!)


阿部「ここに、ビーチボールがあります」

松坂「あ」

佐野「…」

久遠「ほう」

田中「読めたぞ!」

加賀「鬼、悪魔、阿部先輩!」

中井(怪我してて良かった…)

阿部「ビーチバレーやろ!」

松坂(知ってた、そういう感じだってこと!!)



 下1 2人一組、体力ゴリゴリに削られてるからハンデになるだろうってことで女マネ参加!

 1 松坂のペアはコンマで
 2 松坂のペアを安価で併記してけてーい!


阿部「じゃーあー、中井くんは審判ね」

中井「へいへい…」

阿部「でー、クジひいてー、ささっとトーナメント作ってー」

阿部「はい、クジでペアけってーい!」


 ゴソゴソ…

松坂「あ、1番…やった、ちょっと嬉しい…」ホクホク

久遠「…交換しよう」

松坂「ええっ…」

久遠「嫌か…」


光(松坂先輩とペアになるには、2番…)ゴゴゴ

夕実(2番よ、この手に引き当てられろ…)スッ ←精神統一した


阿部「はい、次はどっち引くー?」

夕実「…」チラッ

光「…」チラッ

 バチバチッ…

阿部「あと残ってるのはー、松坂くんか、加賀くんのペアだねー」

夕実(確率は、1/2…! こういう時、がっついてはダメよ、夕実…! 残り物には副がある、大和撫子は三歩後ろをついていく…)

夕実(だからこそ、ここは逸る気持ちをおさえて…!)

夕実「じゃあ、光ちゃん、先にいいよ」

光「えっ…い、いいんですか…?」

夕実「まあ別に、単なるペアを決めるためのクジだしね」

光「そうですよね…。ではお先に。ありがとうございます、夕実先輩」ニコッ

阿部(いいねいいねー、表情には全く現れてない心理戦の駆け引き、いいねー。結局、運でしか勝負できないものだけど)


 ガサッ…

光(確率は半分――。松坂先輩のペアになるためには、2番を引かないといけない)ゴソゴソ

光(2番…2番…2番…)ゴゴゴゴ

光「……………………………ッ! これ!」バッ

阿部「さてさて…?」

 ガサ…

光「2番です。松坂先輩、お願いしますねっ」

松坂「え、ああ、うん…」

夕実(何故!?)

加賀「種田先輩、おなしゃっす!」

夕実「う、うん、がんばろうね、加賀くん…」


 クジ結果
 松坂×光  佐野×阿部  田中×久遠  加賀×夕実


 下1 さあ、最初の相手は!?

 1~3 ひええ、キャップ&副キャップの佐野阿部ペア!? 腹黒い阿部くんと、パワー全振りの佐野っちすか!?
 4~6 犬のようにどこまでもボールを追いかける加賀夕実ペア!? 女同士の激しい戦いが始まる…のかあ?
 7~9 なんか色々とビーチバレーでは未知数すぎる田中久遠ペア!? まあ、ふつーに強そうよね…


阿部「いきなり松坂くんとだねえ」

佐野「いっちゃんぶっ潰したいんが同じコートとはのう…」

阿部「あははー、佐野くんったらもー、ぶっ潰すのは敵のコート内だけにしてよー?」

佐野「分かっとるわ、ドアホ」

松坂「あの、ビーチバレーにぶっ潰すって不穏な言葉は一体…?」

光「ま、松坂先輩っ…」

松坂「あ、はい」

光「が、がんばりましょうねっ」プルンッ

松坂「……………ハイ」

光「松坂先輩?」


中井「はじめるぞー」


阿部「じゃあ佐野くーん、いっくよー」

佐野「さっさとやれ、ボケ」

松坂(思った以上に砂浜って足を取られるなあ…)ジリ

光(松坂先輩の筋肉…こんな近くで、生で…)ウットリ



 下1 1回戦、レディー・ファイヤ!

 1~3 阿部佐野がつよすぎる…
 4~6 阿部佐野、相性わるい…
 7~9 渚の男達の弱点…それは、揺れる…乳…


阿部「とうっ!」バシッ

松坂「あ、お、オーライ…」

 パンッ…

松坂「宮野さんっ」

光「は、はい、いきますっ…!」

 ブンッ
 スカッ…

 ポテンッ

光「ひゃうっ…!?」プルンッ

松坂「だ、大丈夫っ…? 今、思いきり空振りして頭に…」タタッ

光「へ、平気です…。足引っ張っちゃってごめんなさい…」ムニュッ

松坂(あ、このアングルやばい…)



田中「………松坂がうらやましい」

久遠「気持ちは分かるが、声に出したらいけないぞ、田中」

加賀「いいなー、宮野ー。俺も松坂先輩と組みたかったのにぃー…」

夕実(あの娘…! 今のわざと!? わざとなの!? あざといんじゃない、あざとすぎるんじゃない、ちょっと!?)



阿部(何今のすごい揺れた…)

佐野(体は小柄じゃが…でっかいもんつけとるのう、水着で見ると改めて分かるわ…)

阿部「…佐野くん、佐野くん」

佐野「何じゃ…? …………………………………お前はそれで、ええんか…?」ヒキッ

阿部「本望だよ」キリッ

佐野「…………………………………………………好きにせえ…」



阿部「じゃ、いっくよー、それぃっ!」バシッ

松坂「あっ…宮野さん、いけるっ…?」

宮野「は、はいっ…! と、トース!」パシッ

 プルンプルン…

阿部「おおお…」

佐野「…」


松坂「よし、これならっ…!」

 バシィッ

阿部「うわぁー、みごとにとられてしまったぁー」

佐野「…」

阿部「佐野くん、佐野くんっ、佐野くんものってってば!」ヒソヒソ

佐野「こりゃあかなわんわぁー阿部は松坂さけて宮野を攻めーい…」

阿部「よーしそれが勝利への近道だぁー」

松坂(あからさまに、おかしい…)


 下1 阿部佐野ペア、揺れる乳見たさに宮野を執拗に!?

 1~3 なんでそんな姑息な下心まみれの戦法に負けてしまったんだっ!?
 4~6 勝ったはずなのに、あっちの方がすごく爽やかで晴れ晴れとして見えるんだけど…
 7~9 尚、自分達の勝利など考えていなかった模様…楽勝!!


阿部「思い残すことはない…」

佐野「どーでもええわ…」

松坂「何か、楽に勝っちゃったね…」

光「松坂先輩がフォローしてくれたお陰ですっ、ありがとうございますっ」ペコッ

松坂「いや…むしろ僕の方が何もしてないような…」

松坂(というか――)チラッ



阿部「いやぁー、いい勝負だった!」ツヤツヤ

佐野「ま、悪うないもんじゃったのう…」

阿部「またまたー、ムッツリさんめ!」

佐野「うるさいわ、ボケ!」ゲシッ

阿部「やったなー!」



松坂(何かあの2人が、心なしか、こう……)

松坂(………………………考えておくのはやめよう…)



中井「じゃ、次始めるぞー」



 下1 果たして、勝負は!?

 偶数 激戦の末、田中×久遠ペアが勝利をもぎとった。パワー・スピード・テクニック、全てが揃ったコンビネーションは激戦必至!?
 奇数 激戦の末、加賀×夕実ペアが勝利をもぎとった。どんなボールでもコート内ならしつこく拾う加賀と、何かに燃えまくる夕実のパワフルプレーの結実!


久遠「田中っ!」

田中「うおおおおおっ!」ザッ

 バッシィィィッ

夕実「加賀くん」

加賀「うおおおおおおおっす!!」ダダダッ

 ズザアアアアッ
 バシィッ

田中「あれを、上げただとぅ!?」

久遠「田中、くるぞ、構えろ!」

夕実「そんな隙、あげないんだからぁっ!」ダンッ

 バァッシイイイイイイイインッ

田中「ぬぐおおおおおおっ!?」

久遠「く、ううううっ…!?」


 ポテンッ…
 コロコロ…

中井「しょ、勝者…加賀、種田ペア…」

加賀「うおおおおおっ!? 種田せんぱーい! すごいっすー!」

夕実「やったね、加賀くんっ。いえいっ」

 パシッ



松坂「ものすごくまともどころか、レベルの高いビーチバレーだった…」

光「ですね…」

阿部「うーん…種田さんは、うん…」

佐野「比較すると貧相じゃのう…。あんだけ跳んで跳ねて、あれか…」

阿部「ねー」

松坂(なんかすごい、失礼なこと言い合ってる!? ていうか、やっぱり仲良くなってない!?)



 下1 そんなわけで、vs夕実とわんこ!!

 1~3 わんこめ、わんこめえっ!? ほんとにわんこだな!?
 4~6 あのー、光まで何をそんなに燃えてるんですか…? え? 松坂の知らんところで密約が…?
 7~9 すごくまともな、熱い戦い! 阿部佐野ペアは食い入るように観戦してます!


 バシッ

松坂「宮野さんっ!」

宮野「はいっ…!」

 ズザァッ
 プルンッ…
 パシッ…

松坂(上がった――これを!)

 ダンッ

夕実「くるよ、加賀くん! 拾う準備!」

加賀「りょーかいっす!」

松坂「右――と見せかけて左でタイミング外し!」

 バシィッ

加賀「う、おおっ…!?」

夕実「くっ…これがスイッチの力なの…?」

加賀「どっちの腕でアタックしてくるか分からないから、惑わされるっす…。さすが松坂先輩!」


阿部「…いいね」

佐野「…そうじゃのう…」


田中「なーなー、久遠、さっきの鉄人レースの賞金、いくらだった?」

久遠「見るか? ほら…」ガサ

田中「うほぉーっ、太っ腹じゃん」

久遠「ふっ…」



 下1 激戦の末…!?

 1~3 ま、負けた… 敗因は女マネならではの観察眼と、四六時中つきまとってくるわんこの嗅覚か…
 4~6 長続きしすぎ、飽きたぁー! って阿部くん…   すっかり夜になってました、てへぺろっ 引き分けだね
 7~9 か、勝てた… 勝因は選手を立てる女マネの鑑と、先輩を立てる後輩の鑑ぃ…? 負け惜しみやろそれ


 どっちになってもまあ、大したことないはずだから…
 ギャグ時空と思って気楽に…ね


 下1 0コンマ判定

 偶数 超絶異次元ビーチバレーと化して、浜が大荒れに荒れて、何やかんやわけがわからぬまま検討を讃え合って勝敗未定でおわり…?
 奇数 光への助平な視線に気がついた夕実が天誅を下して、男なんて、って流れで何故かペア替えになって…?


夕実「ふぅぅぅぅ…」ゴゴゴゴ


久遠「あ、あの構えは…!」

田中「知っているのか、久遠!?」

久遠「あれは古代中国において、バレーボールに酷似していたと伝説的に語られるボールを用いた拳法における奥義だ。その名も――」


夕実「美威血阿陀都苦(ビーチアタック)!!」

 シュバアッ
 チュドォォオオオオオオオオンッ…



阿部「何で古代中国なのに、ビーチアタック?」

佐野「しかももろに日本語の漢字を当てとったのう…」



夕実「これならひとたまりもないはず――」ズザッ

加賀「あ、ああっ…先輩、あれをっ!?」

夕実「そんなっ、どうしてボールが高く浮いて…!?」


久遠「あ、あれは…!」

田中「知っているのか、久遠!?」

久遠「美威血阿陀都苦(ビーチアタック)の衝撃と舞い上がった土煙で、一度アウトになっているにも関わらず、こっそり真上へ思いきり投げ上げたことで相手をあざむく――秘技・飛翔ペンギン!!」


阿部「ペンギンは飛ばないよねー」

佐野「ちゅうかさっきから、このノリは何なんじゃ;?」


光(ま、松坂先輩…わたしには、この反則スレスレの技が精一杯でした…あとは、どうか…)

松坂(宮野さんが繋いだこのチャンスボール、絶対に活かす…!)←反則と気づいてない

中井「…………もう好きにやってくれ…」←審判を放棄してる


松坂「ふぅーっ…」

久遠「あ、あの構えは…!?」

田中「知っているのか、久遠!?」

久遠「いや、普通に助走だ」

田中「何だ普通に助走か。松坂は地味だからな」


 バシッ

加賀「うおおおっ? ふつーにもっとすごいのくるかと思って身構えすぎたー!!」

夕実「っ…やるわね、さすがに…! 加賀くん、まだまだ勝負はこれからよ!」

加賀「はいっす、先輩!」


阿部「あのさー…どうでもいいけど、砂浜にクレーターが何箇所もできてて、ビーチバレーどころじゃないと思うんだ」

佐野「………グラウンド整備と思って、あとであいつらにさせときゃええじゃろ…」



夕実「いい勝負だったわ、光ちゃん…」

光「夕実先輩…はいっ、こちらこそ、ありがとうございます」

 ガシッ…

松坂(記憶がない…なにか、ひどくのぼせたような気だけはする…)

加賀(俺もっす、松坂先輩…)


 ガタンゴトン…

松坂(さすがに、もう………すごく、眠い…)

松坂(みんなももう寝ちゃってるし…。まだ電車の中なのに…)

松坂「ふわ、あああ~…」

松坂(キツかったけど……意外と楽しかったなあ…)

松坂(眠いけど…。でも僕が寝たら、みんなして電車を寝過ごすはめになるし…)

松坂(…………誰か起きてくれたら、おしゃべりでもして暇をつぶせるのに…ついでに眠気が吹き飛んでくれれば…)



 下1 で、誰を選ぶんや?

 1 やさしい松坂はみんながすやすやぐーすか眠る中、寝過ごさないように起きていましたとさ…
 2 併記やで~


松坂「……ふわ、あああ~…」

松坂「むにゃ…」


夕実「んんっ…ぅー…」

松坂「っ…」

夕実「………………あれ、ああ、そっか、まだ電車の中…」

夕実「松坂くんだけ…? 起きてるの」

松坂「うん、そうみたい…。みんな、寝ちゃってるし…」

夕実「そっか…」


 ガタンゴトン…

夕実「…………楽しかったね、海」

松坂「そうだね…。トライアスロンは、キツかったけど…」

夕実「あれって、みんな知らなかったんだよね? わたしと光ちゃん、3日前に海行くからーって阿部くんに言われて」

松坂「え、そうだったの?」

夕実「阿部くんらしいね…。色々、準備したんだけど…」

松坂「準備……?」

夕実「…」

松坂(何でここで会話が途切れちゃうの…?)



 下1 な、何か切り出そう…

 1 そういえば水着似合ってたね
 2 こんがり日焼けしちゃったね
 3 来年の夏こそは遊ぶ暇もないから、遊べて良かったよね、て


松坂「ら、来年の夏は…」

夕実「うん?」

松坂「遊ぶ暇なんてないし…今年、こうやって心ゆくまで遊べたのは、良かったよね」

夕実「……そうだね」

夕実「来年…来年の夏かあ。去年はあっという間だったから、今年もすぐに終わっちゃうんだろうね…」

松坂「今年の夏は……ちょっと、早く終わりすぎちゃったけど」

夕実「でも、その分、来年はこの雪辱を晴らせるよね」

松坂「うん…」


夕実「…ね、松坂くん」

松坂「うん?」

夕実「約束、忘れないからね」

松坂「…………うん」



新摂高校
松坂修一 投手 両投/両打 スリークォーター サイドスロー

球速:146キロ
制球:B(71)
持久力:S(98)
カット:C(52)
チェンジアップ:C(67)
シンカー:C(66)

打力:C(67)
筋力:C(62)
走力:C(63)
肩力:B(球速換算)
守備:A(86)

特能
四刀流:どちらの手で投げようが、どちらの打席に立とうが一切能力が衰えない
ハングリーバッター:狙い球を絞ることで打席を重ねる度、その狙い球をめちゃくちゃ打ちやすくなる
クロスファイアー:左投げ時、対角線への投球で球威と制球力がグンと上がる
奪三振の鬼:三振狙いの投球が上手くなる
阿吽の呼吸:松坂×阿部の投球時思考が合致した時めっちゃ強くなる

チームメイト(の一部)
2年
田中太郎 二塁手
久遠康宏 投手 ★☆☆
○阿部 博 捕手 ★★★
◎佐野誠一 三塁手 ★★★
中井 薫 外野手 ★☆☆
1年
加賀茂雄 投手

長島貞治 監督
種田夕実 女マネ
宮野 光 女マネ



 今夜はここまでっす
 あざっしたぁー

やあっとオイラに明日を気にせずに済む黄金週間がきたぁー!
さあ、プレイボールやでー!


 ザッ…

長島「本日より、来年の夏に向けた練習の日々が始まる」

長島「今年の夏は3回戦敗退。あまりにも早すぎる敗北に、それぞれ思うところはあるだろう」

長島「己の課題を見つけ、克服し、どのような試合で勝利を収めようとも、一切、気を緩ませることなく甲子園を目指してもらいたい」

長島「あくまでも試合をするのは選手である諸君自身」

長島「わたしにしてあげられるのは、徹底的に諸君をしごき、どうすれば諸君が実力を発揮できるか、という点のみだ」

長島「そういうわけで、残りの夏休み期間で練習試合を山ほど組んだ。一軍、二軍という線引きは今日をもって白紙に戻す」

長島「秋大会、オーダーを全て塗り替える準備はある。さあ、練習を始めよう!」

 『おおおおおおおっ!!』



松坂(今日からまた、練習漬けの日々かあ…)

長島「投手陣はランニングだ!」

 『はいっ!』

松坂(ランニングかあ…)

長島「20キロ走るまで帰ってくるな」

松坂「え」

久遠「燃えるな」

加賀「20キロって、何時間かかるんすかね…?」



 下1 練習や!

 1 制球うp
 2 スタミナうp
 3 変化球うp


松坂「はぁ、はぁっ…」

松坂(さすがに、20キロは、しんどい…)

松坂「でも…やっと、ボール触れる…」

長島「1番はお前か、松坂」

松坂「っ……はい」

長島「ブルペンへ行け。早い者勝ちだ」

松坂「! はいっ!」



阿部「待ってたよ、松坂くん…」

松坂「阿部くんっ? 何か、ぐったりしてる…?」

阿部「張り切りすぎだよ、あの監督…。疲れきっちゃった…」

松坂「ええええ…」

阿部「まあ、ミット構えるくらいできるから」

阿部「さ、練習しよっか」


カット:C(52)
チェンジアップ:C(67)
シンカー:C(66)


 下1 変化球うp!!

 1 カット
 2 チェンジアップ
 3 シンカー

 ※採用安価のコンマ/3上昇


 ビシュッ
 ククッ
 バシッ

松坂「……何かこう、もっとキレが欲しい…」

阿部「とは言え、一長一短では変わらないよ。短い期間で変えようとすると、クソボールになるかも知れないし」

松坂「うーん…」

阿部「ま、地道にねー」


久遠「はぁ、はぁ……阿部、受けてくれ…」

阿部「お、2番到着~。じゃ、松坂くんは野手組の練習に合流ねー」

松坂(あ。そういうシステムなんだ…)



新摂高校
松坂修一 投手 両投/両打 スリークォーター サイドスロー

球速:146キロ
制球:B(71)
持久力:S(98)
カット:C(52)
チェンジアップ:C(68)
シンカー:C(66)

打力:C(67)
筋力:C(62)
走力:C(63)
肩力:B(球速換算)
守備:A(86)

特能
四刀流:どちらの手で投げようが、どちらの打席に立とうが一切能力が衰えない
ハングリーバッター:狙い球を絞ることで打席を重ねる度、その狙い球をめちゃくちゃ打ちやすくなる
クロスファイアー:左投げ時、対角線への投球で球威と制球力がグンと上がる
奪三振の鬼:三振狙いの投球が上手くなる
阿吽の呼吸:松坂×阿部の投球時思考が合致した時めっちゃ強くなる

チームメイト(の一部)
2年
田中太郎 二塁手
久遠康宏 投手 ★☆☆
○阿部 博 捕手 ★★★
◎佐野誠一 三塁手 ★★★
中井 薫 外野手 ★☆☆
1年
加賀茂雄 投手

長島貞治 監督
種田夕実 女マネ
宮野 光 女マネ



佐野「松坂ァッ、それでレフトのつもりかボケぇっ!」

松坂「本職はピッチャーなんですけど…」

佐野「いくぞボケぇっ!」

 カキィイイイインッ

松坂(うわっ、あんなとこに飛んだボール捕れるの…!?)ダッ



 下1 練習後…

 1 疲れたし早く帰ろう…
 2 ところで夏大会はどうなってるん?
 3 誰かと一緒に帰るべ  ※併記


松坂「はぁぁ……つかれたぁ…」

 ガチャ

松坂「あれ…? 阿部くん、何見てるの?」

阿部「んー、テレビの録画」

松坂「録画? 野球の試合……? あ、これって…」

阿部「神奈川県大会、準決勝。俺達を倒しちゃったチーム、前の試合で負けちゃってねえ~…」

阿部「波動対羽生だよ」

松坂「波動対羽生……。すごいカードだね、準決勝となると」

阿部「反対ブロックは、東究対大東」

松坂「ひええ…」

阿部「あっ」

松坂「あ」

阿部「…………波動の佐川さん、やっぱヤバいね。こりゃ、決勝は波動対大東かなあ」

松坂「あれ、唐栗は?」

阿部「4回戦敗退。夏は怖いね…。ま、唐栗は時任くんが暴走して自滅っていつものパターンだったけど…」

松坂「………あんまり、調子良くなかったの?」

阿部「そうみたい。いや、調子は悪くないのかな? ただこう、性格的に扱いづらい投手だからね…」

松坂「今年の決勝は、波動と大東?」

阿部「うん。すごいカードだよねえ。神奈川最強スラッガー佐川対神奈川最強ピッチャー黒木…」

松坂「最強?」

阿部「だって決勝までいってるチーム同士なんだし? 暫定的にはね」

松坂「そっか…」



 下1 もう競えないんだね、佐川や黒木とは

 1 決勝戦、観戦いっちゃう…?
 2 悔しい、負けられない、練習だ
 3 え、練習試合以外に部としての何か予定があるって?


阿部「気になる試合だね」

松坂「そうだね…」

阿部「…………行っちゃう?」

松坂「えっ?」

阿部「試合、見にいっちゃおうか?」

松坂「………いいの? 練習は?」

阿部「見るのも練習になるって!」



 下1 そんなわけで、決勝戦を見にいこー!

 1~3 中井くんだけついてきた
 4~6 唐栗トリオと一緒に…
 7~9 何かカオスな取り合わせになってるよーな…?


阿部「さすがに、決勝は盛り上がってるし、お客さんもいっぱいだねえ…」

松坂「席が空いてない…」

阿部「あ、あそこ、空いてる! 行こ行こ、松坂くん!」

松坂「あうっ、引っ張らないで…」

阿部「じゃ、ここに座ろー!」

松坂「ふぅ、座れて良かっ――」


中沢「…」

清二「…」

坂上「…」

遠野「…」

時任「…」


松坂(って、何か見知った顔の人がいるぅー!!)

阿部「あ、皆さんお久しぶり~。暇なの? 何してるの、こんなとこで?」

時任「暇なわけあるか! 3回戦なんかで負けやがって、新摂!!」

松坂「ひっ…」

阿部「そっちも4回戦で負けたじゃん」

時任「うるせっ!」

清二「ったく、ぎゃあぎゃあ喚いてうるさいですのう…。中沢先輩、やっぱ別の席に…」

中沢「いや、もう空いてないだろうし…」

松坂(佐野くんの弟さん、まるで佐野くん…似てるなあ)


坂上「お、始まるぞ、バカ」

時任「バカって誰だ!?」

遠野「反応したやつじゃないのか?」

時任「畜生、俺のバカっ!」

阿部「あははっ、時任くん面白いね」

坂上「だろ? 飽きないぞ」

松坂「何で打ち解けられてるの…?」

中沢「確かに嫌だな、この席は…」

清二「…………ところで、兄貴は?」ボソ

松坂「え? 来てないけど…」

清二「……ふぅ」

中沢「彼、どうも新摂の佐野さんにライバル意識があるみたいで、いつも気にして…」

松坂「へえ…。意外とお兄さん想い…?」

清二「っ…気色悪いことを…」

松坂「ご、ごめんなさい…」

時任「おい、試合で勝敗つけられなかったからここで勝負だ。新摂、どっちが勝つと思う? 予想勝負だ」

阿部「へえ、俺にそんなの持ちかける? 乗った! 松坂くん、どっちだと思う?」

松坂「えっ、何その展開…?」


 下1 どっちが勝つかあ? 結局安価なのに…

 1 やっぱ、佐野っちよりすごいスラッガーの佐川率いる波動じゃね?
 2 超精密制球力を持った黒木擁する大東じゃないかなあ? 食えないセンスの塊、白井捕手もいるし…


松坂「そんなこと急に言われても…」

阿部「まあまあまあ、勉強、勉強。あ、聞かないでよねー、俺の予想が当たるからって」

時任「誰が盗み聞きするか!」

中沢「……それ、俺達も入っていいか?」

坂上「いいんじゃね?」

中沢「清二はどう見る?」

清二「………波動じゃ。佐川の打力は神奈川どころか、全国屈指」

清二「野球は結局、打者有利なスポーツじゃしのう、打力に優れた方が勝つのは必然っちゅうもんですわ」

中沢「なるほど…」


松坂「………あんなこと言ってるけど」ヒソヒソ

阿部「打者有利は認めるよ。けどそれは記録に限った話。一試合で4度の勝負があるとして、打者はその内、1度安打が出ればいい、っていうね」

松坂「…なるほど」

阿部「そういう条件で考えてみたらね、黒木さんはきっちり打者を研究して打たせない、あるいは打たせて捕るピッチングができる」

阿部「そういうデータに頼りきった投球一辺倒じゃあ裏を読まれることもあるけど、ほら、すっかり大東の正捕手に白井くんがいる」

阿部「だからこそ、黒木さんの欠点を補える。神奈川最高クラスで相性がいいバッテリーだよ」

松坂「ふむふむ…」

阿部「だから俺は、投手有利。ひいては大東勝利に賭けたいね」

松坂「じゃ、じゃあ、大東で…?」

阿部「ファイナルアンサーでいいんじゃない?」

松坂「大東っ」


時任「よっしゃ決まりだ。俺らと羽生のお二人さんは波動。そっちは大東。賭け成立だな」

阿部「さあって、どっちが勝つのかなあ~?」



 下1 試合結果は…!?

 偶数 見事、大東勝利
 奇数 ぐぬぬ、波動勝利…



松坂「……ごくり」

阿部(延長14回裏…。黒木が8回からライトに入って、10回にマウンドへまた戻ってきたけど…)

阿部(二死一二塁、1点リード、あと1アウトっていう状況で、佐川かあ…)

時任「こい、こい、こい…」

中沢「…」

阿部(こういう時の勝負強さもあるんだよなあ、あの人…)

阿部(だけど、ここでアウトをもぎ取ってこそだよ、黒木さん…)



黒木(迷走して、阿呆な捕手にいいように投げさせられて…)

黒木(正気に戻って臨んだ夏大会の決勝が、波動とはな…)

白井(これヤバいっすよ、正直…。カウント3-2までどうにか持ち込んだものの…どんなコース、どの球種を選んだって打たれるビジョンしかないんすから…)

黒木(あと1人のアウト。そこに立ちはだかるのか、佐川…)


佐川(来い、黒木)

佐川(神奈川地区において、お前とセットで世代最強と言われながらついぞ、今日までぶつかれなかったんだ)

佐川(この大舞台で、お前を下して甲子園へ行くのは俺だ)


黒木(おい白井、何を弱気になってやがるんだ? こいつはこの場面、必ず振るんだ)

黒木(それさえ分かっていれば手の打ちようはいくらでもあるんだぞ)

白井(マジすかさすがっすわ先輩)

黒木(勝負にいく。こいつを打ち取って、甲子園へ行くのは俺だ)



 ビシュゥゥゥッ
 カッキィイイイイイイインッ

黒木「――っ」

佐川「ああ、自信過剰のお前は、最後まで、自分を信じて投げ抜くと思ってた。想像以上に難しかったが、打てた」



松坂「さ、サヨナラの逆転ホームラン…!?」

阿部「あちゃー…」

時任「うおっしゃあああああ!!」

清二「すげえ…」

中沢「まさか、こんな場面で…」

遠野「あれが神奈川最強スラッガー、か…」



 下1 え、賭けに負けたから…?

 1~3 何で川原で勝負なんてすることになるの!?
 4~6 しこたまメシをおごらされた… 小遣いが…
 7~9 すっげえ強引に練習試合を組まされるはめに…そんな急に無理だよて思ったのに通っちゃった


時任「しけてるけどまあいいか!」ムシャムシャ

清二「…」ゴッキュゴッキュ

中沢「さ、財布、大丈夫…?」

松坂「…」フリフリ

阿部「すかんぴんですよ…」

遠野「どうせならステーキとかが良かったな…」

坂上「人数が人数だし、ハンバーガーで手を打つしかねえって」


阿部「にしてもあのホームランはすごかったねえ」

時任「俺だったら詰まらせてたけどなあ! 投手には結局、パワーがいるんだ、パワーが!」

中沢「でも大東打線を相手に4失点で抑えきったのは、あの制球力があってこそだと思うんだ」

時任「いや、パワーだ!」

中沢「精密なコントロールがあってこそ、あの結果なんだから…」

時任「いや!」

中沢「でも」

松坂「打者を翻弄する方法とかだったり…」

時任「うるせーぞ、ド変態!」

中沢「右と左で投げられる人の言うことはちょっと…」

松坂「ええ…」



新摂高校
松坂修一 投手 両投/両打 スリークォーター サイドスロー

球速:146キロ
制球:B(71)
持久力:S(98)
カット:C(53)
チェンジアップ:C(68)
シンカー:C(66)

打力:C(67)
筋力:C(62)
走力:C(63)
肩力:B(球速換算)
守備:A(86)

特能
四刀流:どちらの手で投げようが、どちらの打席に立とうが一切能力が衰えない
ハングリーバッター:狙い球を絞ることで打席を重ねる度、その狙い球をめちゃくちゃ打ちやすくなる
クロスファイアー:左投げ時、対角線への投球で球威と制球力がグンと上がる
奪三振の鬼:三振狙いの投球が上手くなる
阿吽の呼吸:松坂×阿部の投球時思考が合致した時めっちゃ強くなる

チームメイト(の一部)
2年
田中太郎 二塁手
久遠康宏 投手 ★☆☆
○阿部 博 捕手 ★★★
◎佐野誠一 三塁手 ★★★
中井 薫 外野手 ★☆☆
1年
加賀茂雄 投手

長島貞治 監督
種田夕実 女マネ
宮野 光 女マネ



 下1 そんな決勝戦でしたが、練習試合もあるんです

 1~3 ああ、無名弱小校との試合か…
 4~6 って羽生と練習試合すんの!?
 7~9 昨日の今日で唐栗さん相手っすか…


 下1 0コンマ判定

 偶数 羽生・唐栗・新摂の合同練習試合
 奇数 練習試合? そんなのなかった。来年度に有望な新1年を迎えるための体験入部の時間なんだよ…


松坂「ええっ、3校合同練習試合っ?」

佐野「何じゃあ、知らんかったんか?」

松坂「うん…」

田中「ま、どーせ甲子園に行けなかったって意味じゃあ同格、同格。怖いもんなんかねーって!」

久遠「何度も試合をしているしな」

加賀「おお、神奈川の強豪勢揃いなのにこの余裕…。さすがっす、先輩方!!」

中井「いやこいつらの半分以上は単なる能天気だぞ」

阿部「中井くん、ほんとのこと言わないの」

加賀「阿部せんぱーい…そこ否定してほしかったっす…」



中沢「今日はよろしくお願いします」

佐野「何じゃお前、キャプテンになったんか?」

中沢「ええ、まあ…」

時任「俺だってキャプテンになったぜ」

佐野「どーでもええわ、ボケ」

時任「あんだとぉっ!?」


阿部「いやー、楽しげだなあ、キャプテン同士の集い…」

松坂「佐野くん、貫禄あるね…。さすがに」

阿部「まあ、他の人とは年季が違うよね」

中井「にしても、早い再戦になったな…。今年のチームを占う大事な試合になりそうだ」

松坂「今年を占う…」

久遠「つまり、この試合で活躍した投手こそが、次のエースにふさわしいと」

松坂「!!」

久遠「燃えるな」

松坂(負けられない…)

阿部(あ、勝手に火がついた。ま、いっか)



 下1 松坂はどっちの試合に?

 偶数 唐栗
 奇数 羽生


清二「どうせなら久遠先輩が良かったんじゃがのう…」

中沢「清二、あんまりそういうことを…」

清二「すんません、根が正直者なんですわ」

中沢「まったく…」


松坂(羽生高校か…)

松坂(でもオーダー表、4番にまだ1年生の佐野くんの弟の名前…)

阿部「あ、松坂くん。俺、羽生戦に出してもらえないらしいから、がんばってね~」

松坂「えっ」

捕手「俺だ、すまんな、松坂…」

松坂「あ、ああいや、そんな…。が、がんばろうね!」

加賀「松坂せんぱーい、俺、どっちの試合でも7回から投げさしてもらえるってー!」

松坂「えっ…じゃあ、6回まで…?」


松坂(想像以上に厳しいような…)

松坂(で、でも、この条件で活躍できれば…!!)



<プレイボール!


松坂(後攻かあ…)

松坂(練習試合だけど………ギャラリー増えてるし、何だかなあ…)


<練習試合でこんなカードやってるなんてなあ…

<夏はどのチームも悔いの残る試合だっただけに、新チームに期待だな


松坂(土日の度にいつも見にきてるあのオジサン達って、暇なのかなあ…?)



 下1 阿吽の呼吸は封じられました

 1 公式戦でダメだった右投げを実戦で通用するレベルにまで!
 2 左のサイドだけでどこまで通用がするものか、再確認ということで…
 3 スイッチをガンガン使って、ちゃんと通用するかどうかを確認したい…


松坂(練習試合なんだし、勝敗も大事じゃないってわけじゃないにしろ…)

松坂(だからこそ、スイッチっていう武器でどこまで通用して、どういう活躍ができるかを示さないと…)

松坂(エース争いに勝てない…)


松坂「ふぅーっ…」

捕手「…ごくり」

捕手(正直、松坂をリードって難しすぎるんだよなあ…。阿部はよくやってるよ…)

松坂(それじゃあ、いくよ――)


 ビシュゥゥッ
 バシッ

<ボール!

松坂「…」パシッ

松坂(ちょっと、狙いが逸れちゃった)

松坂(気を取り直して…)


 ビシュゥゥッ
 バシッ

<ストライーク!

松坂(よし、よっし…)



 下1 松坂、いけるか? 練習試合だからサクサク進むよ?

 1~3 佐野清二、ポテンシャルは兄と同等…? あかんわ、これ
 4~6 そこそこ打たれちゃう…3回まで1失点
 7~9 羽生はけっこう堅いとこあるからね、松坂のスイッチピッチに翻弄されまくりですね


松坂(左投手…。これまでは左でやってたけど、ここであえて、右に)スッ

打者「っ…」

松坂(攻める…!)


 ビシュゥゥッ
 バシィッ

<ストラーイク!

松坂(通用してる…)



清二「何で見ていかないけんのですか…?」ムスッ

中沢「だって松坂の変態ピッチが復活してるんだ…。どういう傾向があるのかとか…」

清二「振っていかないと相手が調子に乗るだけですわ」

中沢「そう言わずに、清二…」



松坂(全然、打ってくる気配がない…。こ、これはまさか…)

松坂(スイッチピッチ、大成功…!?)


阿部「羽生は手堅いからねー…。これまで通り、左一辺倒だったらガンガン振ってきただろうけど、様子見かな?」

久遠「そうなのか? てっきり松坂が押してるのかと」

阿部「いやいや、羽生は手堅いし、頭も堅いから」



 下1 で、新摂側の攻撃は?

 1~3 オーダー混ぜ混ぜ中なので、あんまりハマってないっす
 4~6 佐野っちつえー
 7~9 田中と佐野っちと松坂で点取ってまっせ~


松坂(守備は具合がいいけど、攻撃は…大会の時のオーダーから考えると、スタメンが僕と佐野くんだけ…)

松坂(いくら佐野くんがすごくっても、1人じゃ限界があ――)


 カッキィイイイイイイイインッ

<佐野がソロホームラン打ちやがった!?

<何でそれ試合で出なかったんだよ!?


松坂「………大丈夫かな、これは…」



┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃羽┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃1 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


松坂(4回表…)

松坂(打者は一巡してるし、こうなると…慎重だった打撃にも積極性が出てくるかも)

松坂(だからこそ、こういう時は強気にいこう…だよね?)

捕手(だ、大丈夫なのか、松坂…?)



 下1 いったれー!

 1~3 あ、佐野清二…一発やられた……
 4~6 ひょえええ、怖くなってきた…
 7~9 通用する、通用する…


 ビシュゥゥゥ
 ガィンッ…

松坂「っ…!?」

 バシィッ
 ビシュッ

 バシ

<アウト!

松坂「ふう…危なかった…」

佐野「そのまま打たせてけ、ドアホ!」



 下1 守備はどうにか保ってるぜぃ!

 1~3 尚、打撃…
 4~6 拮抗、かな…
 7~9 佐野っちと松坂で、点取れてる


 バシッ

<ボール、フォア!

佐野「つまらんわ、ドアホ…」スタスタ

松坂「……佐野くんを牽制して…」


 ビシュッ
 バシィッ

<ストライク、バッターアウト!


松坂(他の打者を打ち取って…)

松坂(全然、点が取れなくなってる…)



┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃羽┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃1 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻



加賀「松坂せんぱーい!」

松坂「加賀くん…?」

加賀「さあ、7回表は俺のマウンドっす!」

加賀「松坂先輩は9番レフトとして、打撃で貢献おなしゃーす!!」

松坂「あ…」



 下1 加賀ぁ!?

 1~3 お前あかんやん…
 4~6 試合でも安定してきたか…
 7~9 お前使えるようになってきたな…


加賀「せえーい!」

 ビシュゥゥッ
 カッキィイインッ

加賀「」

松坂「」

佐野「あのボケ…」


加賀「ま、まだまだ、こ、これからっすよぉー!」

加賀「全然っ、俺だってまだまだ余力がありまくるんすからー!!」


 ビシュゥゥッ
 バシィッ

<ボール!

加賀「小癪な…!!」



阿部「加賀くんって、変なムラがあるっていうかねえ…」

阿部「いまだにどうしてあげればいいか悩んでます」

久遠「そうか…。練習ではけっこういいと思えているんだが」

阿部「上がり癖なのかなあ…? うーん、どうすれば安定してくれるものやら…」




 下1 勝敗は? 試合内容:-1

 1~5 負けたよ…
 6~9 最後は乱打戦になりましたね…勝てた
  0   途中で加賀が降ろされて松坂がマウンドに戻って勝てた。安定感が違うのだよキミィッ!


松坂「…」

加賀「すんません、走ってきます…」

佐野「走るだけで償いになるたあ思ってないじゃろうのう?」ゴゴゴ

加賀「ひえっ…佐野先輩…」ガクガク

佐野「1週間ボールに触れるな、ドアホぉっ!」

加賀「そんなあーっ!?」


┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳
┃  ┃1 ┃2 ┃3 ┃4 ┃5 ┃6 ┃7 ┃8 ┃9 ┃計 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃羽┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃2 ┃1 ┃2 ┃5 ┃
┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋
┃新┃1 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃0 ┃2 ┃0 ┃3 ┃
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻


清二「こんな勝利、嬉しくもなんともないですわ…」ゴゴゴ

中沢「押さえて、押さえて…。その怒りは、ほら、次の唐栗戦で…」

清二「当然ですわ。時任を血祭りに上げてやりますわ」

中沢「言葉、言葉…。物騒だから」



 下1 で、羽生対唐栗は?

 1~3 なんだよ時任、態度と裏腹にへたれてんじゃん…
 4~6 今の羽生って地味なのに、地味に強いな…勝ってるし…
 7~9 おい唐栗ぃ、エースでキャプテンで5番が超不調なのに強いなオイ…


時任「羽生ゥッ、うちは新摂ほど楽にゃあいかねーぞォッ!!」

 ビシュゥゥゥッ

清二「!?」

 ズッバアアアアアアアアアアンッ

<ボール、フォア!

清二「押し出しかい、しょーもない…」

時任「何でだああああっ!!?」

坂上「ダメだな、あれ…」

遠野「はあ…」



久遠「相変わらずとんでもないな…」

阿部「怪我人出ないといいよね…」

松坂「こうして見ると、コントロールって大事だよね…」

田中「だな」

中井「しっかし…あの強気な態度と裏腹に、ボロクソだな…。あれで4回戦まで本当にいけたのか?」

阿部「エースナンバー背負いながら、登板したのは通算8イニング。フォアボールも出すけど、強打者相手だと三振取っちゃうっていうか…」

佐野「ムラっけありすぎじゃろ…」



 下1 でもって、久遠先発の新摂対唐栗は?

 1~3 おいおい、時任先発じゃない方が強いんじゃねえの、もしかして…
 4~6 まーた時任出てきたけど、ボロカスやなあ…
 7~9 時任も出ないし、久遠がクリーンナップを最小限に抑えるし、すげえなあおい…


遠野「…」

阿部(二塁に坂上…。5番で時任くんがいないのはいいけど…)

阿部(この人も、相当な強打者なんだよね…。けど久遠くんの実力をいかんなく発揮できさえすれば…)

久遠「…」コク


 ビシュゥゥゥッ
 カクッ…
 ズバンッ

<ストライーク、ツー!


遠野(……フォーク? いや、フォークにしては変化が…。スプリットか、まさか?)

遠野(あの速球で、スプリットとはな…)


阿部(さ、いくよ。トドメ)

久遠「…」コク

 ビシュゥゥゥッ
 ガィンッ

阿部「ファースト!」

 バシッ

<アウト!!


阿部「ふー、どうにかこーにか…」

久遠「さすがに手応えがあって燃えるな」

阿部「だねー」




松坂「………久遠くんすごい…」

佐野「つまらんのう…。ワシもやりたかったわ…」



 下1 で、勝敗は?

 1~4 また加賀か…
 5~9 ぎり勝てたか…


加賀(ヤバい…。折角、先輩達が作ってくれた2点のリードが、もう1点だけに…)

加賀(9回で打たれてサヨナラ負けって、リリーフ投手として最悪のパターンだ…)

阿部(怖がる必要はないよ。…羽生戦でのことは今は水に流して、俺のサイン通りに)

加賀(阿部先輩を信じて…。あのミットに、向かって!)


 ビシュゥゥッ
 グインッ…
 バシッ

<ストライク、バッターアウト!!

加賀「お、おお、おおおおおおっ…! やったあー、勝てたぁーっ!!」

阿部「整列だから」

田中「さっさと並べ、わんこ!」ゲシッ

加賀「わんっ!」



松坂「えーと…総当たりでやって…」

松坂「うちが、1勝1敗」

松坂「唐栗が、0勝2敗」

松坂「羽生が、1勝1敗」

松坂「……………あれ、唐栗が負け?」

時任「そりゃ2戦目に俺が出てなかったしぃー!?」

松坂「うわっ…」

時任「ちょっとスランプ気味なだけだし、こんなん練習試合だからな!!」

松坂「負けず嫌いがいる…」

時任「何をぅっ!?」

松坂「ごめんなさい…」


新摂高校
松坂修一 投手 両投/両打 スリークォーター サイドスロー

球速:146キロ
制球:B(71)
持久力:S(98)
カット:C(53)
チェンジアップ:C(68)
シンカー:C(66)

打力:C(67)
筋力:C(62)
走力:C(63)
肩力:B(球速換算)
守備:A(86)

特能
四刀流:どちらの手で投げようが、どちらの打席に立とうが一切能力が衰えない
ハングリーバッター:狙い球を絞ることで打席を重ねる度、その狙い球をめちゃくちゃ打ちやすくなる
クロスファイアー:左投げ時、対角線への投球で球威と制球力がグンと上がる
奪三振の鬼:三振狙いの投球が上手くなる
阿吽の呼吸:松坂×阿部の投球時思考が合致した時めっちゃ強くなる

チームメイト(の一部)
2年
田中太郎 二塁手
久遠康宏 投手 ★☆☆
○阿部 博 捕手 ★★★
◎佐野誠一 三塁手 ★★★
中井 薫 外野手 ★☆☆
1年
加賀茂雄 投手

長島貞治 監督
種田夕実 女マネ
宮野 光 女マネ

何か具合わるいからここまでで
すまんの あざっした

さあ、ゴールデンウィーク最終日、張り切ってプレイボールでっせ



 みーんみんみんみんみぃぃーん…

松坂「はあー……暑い…」モグモグ

阿部「折角お昼ご飯食べてても、こんな暑いとねえ…」

夕実「そんな暑がってるみんなに、冷たい麦茶だよー」

田中「マァジでっ!?」

久遠「いつも練習中に飲んでるやつだろう…? 俺はいつも昼飯の時に飲ませてもらってるぞ?」

夕実「久遠くん、みんなはね、けっこうドリンク持参してきて、この時間になると冷たくなっちゃってるんだよ」

久遠「…すまない」

阿部「にしても何で今日に限って?」

夕実「いい製氷機を監督が買ってくれて、お陰で色々とはかどっちゃってね」

夕実「これまでは1日に限られた氷だけでやりくりしてたから…」

松坂「知らぬところで涙ぐましい努力が…」

田中「けど何でいきなり、製氷機なんて監督が買ってくれたんだ?」



 下1 お昼ご飯は憩いのひととき…

 1 明日、体験入部があるってさ
 2 そんなことよか、甲子園はどうなんだい? 神奈川県勢は?
 3 みんなのお弁当チェーック!!


佐野「そりゃ、明日、体験入部があるからじゃろうが…」モグモグ

松坂「体験入部…?」

久遠「とっくに春は終わってるぞ?」

田中「ははーん、あの監督、さてはボケたな?」

阿部「違う、違う…。来年の1年生を獲得するための体験入部。だから今の中3の子がくるの」

夕実「それで、見栄っ張りだからこれまで安物だった製氷機を最新のものにしちゃったの」

松坂「見栄っ張りだから…?」

田中「あの監督だしなー」

松坂「でも、体験入部って何か、やるの?」

阿部「いっぱいやることあるよ」

田中「例えば?」

阿部「佐野っちが、めちゃくちゃやさしくてリーダーシップ溢れるキャプテンを演じるーとか」

佐野「…」

阿部「頼れる先輩方は誰もがやさしくて親切で、尋ねられたら何でもかんでも教えてくれる人達でー」

松坂「…」

阿部「この野球部に入れば甲子園間違いなし、って思えちゃうような演芸会が目白押し――」

中井「演芸会って言い切ったな」

松坂「1日だけでいい、ってこと?」

阿部「ノンノン、体験入部の子達がいる間だけ、です」

田中「そんなでいいなら、楽勝そうだな!」

久遠「そうだな」


夕実「大丈夫かなあ、こんなんで…?」

松坂「うーん……。ありのままの方がいいんじゃ…?」

夕実「でもありのままって…」

松坂「…………」



佐野『ぶっ殺さんか、ボケぇっ!』

田中『生きて帰れると思うなよぉっ!!』

阿部『そんなうんこボールでバッターをアウトにできるとか思ってるの? 頭は相当お花畑なんだね、こやしは馬糞? 人糞?』


松坂「…ありのままは、ヤバいのかな…」

夕実「悩ましい…」

松坂「あれ、そう言えば……宮野さんは?」

夕実「明日のために色々と、買い出し行ってくれてて…」

松坂「ああ…。大変そうだね…」



 下1 そしてやって来た、体験入部の中坊たち…

 1~3 どいつもこいつも生意気な上に自信過剰すぎて…
 4~6 何かこう、パッとしないというか… 大人しい子が多いのかな?
 7~9 神奈川で早くも強豪と言われてる新摂の練習レベルに圧倒されてるっぽいね


佐野「あ、ああー…ワシが、キャプテンの佐野じゃ」

佐野「今日は、体験入部っちゅうことで、あー……ワシらとともに練習してもろうて…」

佐野「進路の選択肢のひとつとして…考えてくれよったら、ええと思うとる…」


田中「佐野がwwww」

久遠「あれがやさしくて頼りになるキャプテンのつもりか…」

阿部「ぷっwwwww くぅっふふふひひひwwwwwwww」

松坂「阿部くん、笑いすぎだよ…」

田中「まあ、うけるけどなwww」


佐野「まあ、何じゃ……。分からんこととかあるんじゃったら、ワシら――ああいや、先輩に聞いてくれりゃあ、ええからの」

佐野「気楽に、じゃが練習で気ぃ抜くんはいけんから、ああー…真剣に取り組んでくれ。以上」

 スッ…

<質問してもいいですか?

佐野「何じゃ、いきなり…?」

<どうして新摂高校は3回戦で負けてしまったと考えていますか?

佐野「ああん?」ギロッ

 びくっ…

<春の関東大会で優勝した油断ですか?

<それとも松坂先輩をエースから降ろしたからですかー?

佐野「……」ピキピキ


阿部「うわちゃー、怖いもの知らずだねえ、あの子達…」

中井「佐野、耐えろ…」

田中「俺が打てなかったからだい」

久遠「威張るな、田中…」

松坂「佐野くん…大丈夫かなあ…?」


佐野「そんな過去のこと、もう忘れてしもうたわ…」ピキピキ

佐野「さ、とっとと練習を始めるからのう。ランニングしてから、柔軟、キャッチボールをして整列じゃ」

<質問に答えてくれないんですか?

佐野「っ…」カチンッ

佐野「んなもん、いくらでも理由があって言い切れんわ、ボケぇっ! とっとと走らんかあっ!!」

<ひいいいいっ!?


阿部「あちゃー…」

松坂「怖いよね、佐野くんの怒鳴り声…」



 下1 大丈夫なのか、こんなんで…?

 1~3 今時あんな頑固頭なキャプテンでやってられっかよ、って一部が午前だけで帰っていった…
 4~6 尚、ちょいちょい他の選手達も生意気さにピキピキくるようです…
 7~9 逆に佐野っちの怒鳴り声でビシッとした練習になったと、反響の声…!?


佐野「おう、どうしたんじゃ、ボケぇっ! ナマこいて、その体たらくか、笑えるわ、ドアホどもっ!」

阿部「うわーお…」

松坂「完全に当初の趣旨を忘れてるような…」

佐野「キリキリ走れ、次があるぞボケぇっ!」

<はいぃっ!



佐野「そんなトロいキャッチボールすんな、ボケどもぉっ! キャッチボールっちゅうんは、こうじゃ!」

 ビシュゥゥッ

松坂「ひえっ――」バシィッ

佐野「分かったら、気合い入れてやらんかい!!」

<は、はいぃっ!!


佐野「何じゃ、そのスイングは!? ヘッドがブレとるじゃろうが、分からんのか!?」

佐野「パワーの問題とちゃうぞ、スイングは! 阿部を見てみいっ、あのモヤシみたいな体で、あの鋭いスイングしとるんじゃ!」

佐野「まだまだ体のできとらんお前らでもやればできるっちゅうんじゃ! 一振りごとを集中せんか、ドアホぉっ!!」

<はいっ!!

阿部(誉められちゃった)



佐野「それでノックのつもりかあっ!? 田中と松坂を見てみいっ!」

田中「うおらあっ! 余裕だぜ、どんどんこぉーい!!」

佐野「ああやってムダな動き入れとるんはバカじゃ!」

田中「おうっ?」

佐野「松坂を見てみいっ!」

松坂「ふっ…」バシッ

佐野「ああして堅実に、確実に捕れ! あんな本職投手のやつに野手が守備で負けてどないするっちゅうんじゃ!」

<はいっ!

<佐野先輩っ、ライナーを捕る時にためらうことがあるんですが、どうすればいいでしょうっ?

佐野「ポジションはっ!?」

<サードです!

佐野「体張ってでも止めいっ! 抜かれりゃあ長打にされてチームが負けるぞ、ボケぇっ! 意地と気合いと根性じゃ!!」

<はいっ! ありがとうございますっ!



中井「何つーか……裏目に出たかと思ったら、表目だったか…?」

光「そうみたいですね…」

夕実「佐野くんのカリスマ…?」



 下1 で、この中に有望選手はおるんかいな…?

 1~5 ま、2人くらい、阿部くんがツバつけたみたいよ?
 4~9 3人くらい阿部くんがツバつけたって言ってた そういう役割分担だったんだね…

判定表おかしかったけど正しくは 1-5 と6-9 だったので、悪しからず




松坂「そう言えば………途中から、阿部くんの姿が見当たらないような…?」

佐野「ああ、あのボケはツバつけ係とか自称して張り切っとったわ…」

松坂「ツバつけ、係…? きたない…」

佐野「よそに進学される前に手管を弄して、うちに決めさせるつもりなんじゃろう…」

松坂「ええええ…」


佐野「金をかけんで進学決めさせちまえば、その分が部の予算に回るとか何とか言うとったのう」

松坂「真の狙いはそっちか…」

佐野「じゃろうのう…」

松坂「阿部くんらしいけど、うまくいくのかなあ…?」




佐野「これで今日の体験入部はしまいじゃ」

<ありがとうございましたあっ!!

佐野「家に帰るまでが体験入部じゃ。気をつけて帰れよ、ドアホども」

<はいっ!!


中井「数時間ですっかり手懐けたな…」

松坂「手懐けたというより、調教…?」

久遠「あまり語弊を感じないな…」

田中「佐野すげーな。軍団作ってるようなもんだよなー」



 下1 そんな体験入部でしたが…

 1 ま、1人くらいはどんな子が入ってくるか見ときます? 見るってか、安価になるけども
 2 さあ、秋大会も近づいてますからね! 続き、続き
 3 まだイベント終わってない人のでもやりませうか


阿部「ふぅー、楽しい1日だった…」ツヤツヤ

松坂「阿部くん…何でそんな、剥きたてのゆでたまごみたいな顔に…」

阿部「面白いコがいてさー」

松坂「あ、そう…」

中井「阿部軍団も怖そうだな…」

田中「絶対に、こう……全員眼鏡のインテリ、って感じだよな」

久遠「そうなのか?」

佐野「アホ言うとる暇ないぞ。あのガキどもがいた分、今日は夜中まで練習じゃ」

松坂「え」

田中「マジか」

久遠「燃えるな」




佐野「よし、今日はここまでじゃ。素振りしてから帰れ! ボケぇっ!」

阿部「あー、終わった終わったぁ…」

松坂「長い1日だった…」

加賀「ほんとっすよ…」

松坂「あれ…加賀くん、今までどこに…?」

加賀「体験入部の子らのための雑用に駆り出されてたんす…。それ終わったと思ったら練習だし…」

久遠「がんばったな、加賀」ナデナデ

加賀「うぇへへへ~…もっと誉めてくれていいっすよ、久遠せんぱーい」

松坂(尻尾が幻視できる…)



 下1 で、誰の友情イベやりませうかね

 1 田中ァッ!!
 2 中井ィッ!!
 3 加賀ァッ!?


中井「お先~」

松坂「あれ、早いね…?」

中井「部活長引いちまったからな…。急いで家帰ってメシ作ってやらねえとチビどもがうるせえんだ…。松坂ももう帰りか? 早いな」

松坂「今日はちょっと疲れたし、僕も家帰ってから素振りしようと思って…」

中井「そうか。じゃ、一緒に行こうぜ」

松坂「うん」



 ガタンゴトン…

 pipipi

松坂「あれ、メール…?」

中井「ん? メールする相手なんかいたのか?」

松坂「ひどい…。親だよ…」

中井「ああ…」

松坂「えーと………………えっ、嘘…」

中井「どうした?」

松坂「何か………昼間、急に親戚が来て、そのまま晩ご飯まで食べちゃって、僕のこと完璧に忘れてて、帰ってきてもカップ麺くらいしかないって…」

松坂「………だから、帰りに何か食べてきたらって……」

中井「災難だな…」

松坂「でももう、お金ないから…。どうしよう…」

中井「……んじゃあ、うち、寄っていくか?」

松坂「え、いいの…?」

中井「ただし、腹減らしてる時のうちのチビどもは大怪獣だから、相手頼むな…」

松坂「あ、ハイ…」




 下1 すっかり馴れた中井家…

 1~3 えっ、夕ご飯お邪魔しにきたのに親子喧嘩が始まるの…?
 4~6 えええええええっ!? 中井くんチにご両親がいるぅーっ!!?
 7~9 アットホームないいお家…


松坂「お邪魔しま――」

 バタバタバタバタッ…

中井妹「遅いー!」

中井弟「おーそーいー! にいちゃん、おなかへったぁー!」

中井「ああ、悪い、悪い。すぐ作るから待ってろ」

中井妹「むーりー! お腹ぺこぺこだもーん!」

中井弟「あっ、松坂いるっ! 松坂だ!」

松坂「お、お邪魔します…」

松坂(パワフルだなあ、中井くんの妹と弟…)



 トントントン…
 ジュワアアアア…

 グツグツ…

中井(みそ汁良し、ご飯は早炊きであと10分か…)

中井(チキンステーキのつけあわせのグラッセもできて…)

中井(サラダ用のドレッシングも完成…。松坂がいるし、あと一品何か…)

中井(そうだ、確か昨日のカレーが冷蔵庫にあったから、これをコロッケにでもするか…)

 ジュワアアアアアッ…



松坂「ああ、すごいいい匂いがする…」ブンッ

中井妹「松坂、素振りたのしー?」

中井弟「ねえねえ松坂、げんだいそーさく落語、やって?」

松坂「ごめん、落語はちょっと…。あと素振りは楽しくはないかな…」

中井妹「じゃあ何でやってるのー?」

中井弟「ねえねえ松坂、夜におトイレ行けなくならなくらいの怖い話してー」

松坂「素振りしないと怒られちゃうから…。怖い話は………うーん…素振りサボるとね、翌日に佐野くんがね、怖い顔になってね…」

<おーい、メシできたぞー

中井弟「ごはーん!」ダダダッ

中井妹「今日のご飯なにぃー!?」ダダダッ

松坂「早い…」

<ちゃんと手洗いうがいしろ、メシはその後! 松坂も手え洗えー

松坂「はーい! あと10本でキリがいいから、その後――」

<冷めるだろ! すぐにきなさーい!

松坂「はあーい…。お母さんみたい…」



 下1 おいしいご飯でした!!

 1 え、もう夜遅いから泊まっていけば、って?
 2 中井くん、いつの間にバイクの免許を…? 送ってくれるだなんてそんな…イケメン極まるよ…
 3 ご飯のあとに2人で素振りをしながら…?


中井「んじゃ、松坂送っていくからいい子で留守番してろよ」

中井妹「はーい」

中井弟「早くかえってきてね、にいちゃん」

中井「はいはい。んじゃ松坂、行こうぜ」

松坂「送ってくれるって…?」

中井「バイク、免許取ったんだ。いいだろう?」

松坂「うわあ、さすが中井くん…。バイクまで乗っちゃうイケメンっぷり…」



 ブロロロロロロ…

松坂(中井くんの運転、安全運転で何か安心しちゃう…)

松坂(何この気持ち、ときめく…)

 キィィッ

松坂「あれ…? まだ、家じゃ…」

中井「ちょっとコーヒー飲もうぜ」

松坂(何このイケメン…やゔぁい)


 プシッ…

中井「悪いな、練習で疲れてるだろうにチビどもの世話までさせちまって」

松坂「いやむしろ、こちらこそ練習で疲れてるだろうにご飯ご馳走になって、その上、送ってもらっちゃって…缶コーヒーまで」

中井「俺は馴れてるからな、これくらい」

松坂「馴れてるんだ…」



 下1 中井くんの包容力やばし

 1 馴れてるとはいえ、疲れない?
 2 当然のように家事と育児と部活を両立してるけど、何がそこまで中井くんを突き動かすの?
 3 そういえば中井くん、足の調子はどうなの?


松坂「でもさ、中井くん…」

中井「ん?」

松坂「当然のように家事と育児と部活を両立してるけど…何がそこまで中井くんを突き動かすの?」

松坂「どれかひとつだけでも大変そうなのに…」

中井「……………んー、まあ、何つうか」

松坂「うん」

中井「やらなきゃいけないことだろ。妹と弟の面倒見るなんて」

松坂「え? まあ…」

中井「でもって、自分のやりたいこともやる。これが野球だよな」

松坂「うん……?」

中井「この野球を仕事に置き換えてみると、だ」

中井「家事、育児、仕事を全部ちゃんとやってる一般家庭に当てはまる」

中井「むしろ、母親と父親で分担すれば負担は半分」

松坂「…」

中井「どんだけ好きな仕事だろうが、どんなに好きな野球だろうが、それをこなしながら家のことをやるなんてできるだろ、っていう証明だよな」

松坂「証明…。それって、中井くんの親に対しての…?」

中井「まあ、そうなるな」

中井「…………いや、こんな話つまんねえよな。悪い」ゴクゴク

中井「んじゃ、行くか。もうちょっとだな」



 下1 中井くん、ヘヴィーだよ…

 1 がんばってね、とだけ…
 2 でも結局それって意地張ってるだけなんじゃ?
 3 ふと思ったんだけどさあ、中井くんがそこまでがんばっちゃうから、余計にワーカホリックが加速するのでは…?



 キィィィッ

中井「ほい、到着っ」

松坂「着いた…。ありがとう、中井くん」

中井「おう。それじゃあ、また明日な」

松坂「あ、あのさ、中井くん」

中井「ん?」

松坂「さっきの話なんだけど…。中井くんが、そんなにがんばっちゃうから、余計、その………ワーカホリック? が進んじゃうんじゃない…?」

中井「は?」

松坂「だって……その、本来、仕事ばかりで家のことが手につかないんじゃ、どうにかしなきゃって思うはずなのに、中井くんが代わりにやってるから…」

中井「…」

松坂「…なんて、思ったり……して…」

中井「……………それじゃ、何かよ?」

松坂(あ、あれ…?)

中井「チビども放ったらかしにして、俺まで好き勝手に自分のやりたいことしてりゃいいだろうって?」

中井「それこそごめんだろ、普通に考えて」

中井「同じになりたくもねえってのに、できるか」

松坂(お、怒ってる…?)



 下1 そんなつもりじゃなかったんだよ…逆鱗とは知らなかったんだよ…

 1~3 怒ったまんま、帰っちゃった…
 4~6 怒ってない、とは口で言ってるもののピリピリしてたよ…
 7~9 中井くんも苦労してたんだね… 女関係以外でも



松坂「ご、ごめんなさい…。そういうつもりじゃ…」

中井「………分かってるよ。別に怒ってねえし」

松坂(とか言いながら、何か中井くん、ピリピリしてない?)

中井「……それじゃあな。また明日」

 ブロロロロロロ…

松坂「………怒らせちゃったかなあ…?」

松坂「怒ってないとは言ってたけど…」

松坂「怒っちゃったよね…?」

松坂「はあ…。明日、ちゃんと謝ろう…」



新摂高校
松坂修一 投手 両投/両打 スリークォーター サイドスロー

球速:146キロ
制球:B(71)
持久力:S(98)
カット:C(53)
チェンジアップ:C(68)
シンカー:C(66)

打力:C(67)
筋力:C(62)
走力:C(63)
肩力:B(球速換算)
守備:A(86)

特能
四刀流:どちらの手で投げようが、どちらの打席に立とうが一切能力が衰えない
ハングリーバッター:狙い球を絞ることで打席を重ねる度、その狙い球をめちゃくちゃ打ちやすくなる
クロスファイアー:左投げ時、対角線への投球で球威と制球力がグンと上がる
奪三振の鬼:三振狙いの投球が上手くなる
阿吽の呼吸:松坂×阿部の投球時思考が合致した時めっちゃ強くなる

チームメイト(の一部)
2年
田中太郎 二塁手
久遠康宏 投手 ★☆☆
○阿部 博 捕手 ★★★
◎佐野誠一 三塁手 ★★★
中井 薫 外野手 ★★☆
1年
加賀茂雄 投手

長島貞治 監督
種田夕実 女マネ
宮野 光 女マネ



松坂「中井くん、あの昨日…」

中井「ああ。気にしてないから」スタスタ

松坂(気にしてないなら……すぐにそんなすたすた歩いていってほしくない…)

松坂(あとは…………時間が解決してくれるかな…?)



 下1 そんなわけで中井イベは次回を待つのだ!! 練習やで

 1 制球うp
 2 変化球うp


阿部「中井くんと何かあったのー?」

松坂「う、うーん…。中井くんのプライベートに関わるから、言わないどく…」

阿部「あ、そう…。んじゃ、せめて練習には身を入れてね」

松坂「はーい」


松坂「ふぅーっ…」

 ビシュゥッ
 バシッ

松坂「どう?」

阿部「うん、練習ね」

松坂「はい…」


カット:C(53)
チェンジアップ:C(68)
シンカー:C(66)


 下1 変化球うp

 1 カットうp
 2 チェンジアップうp
 3 シンカーうp

 ※採用安価のコンマ/3が上昇されまっせ


 ビシュッ
 ククッ
 バシッ…

阿部(チェンジアップはかなりの脅威になってきてそう…)

阿部(………でも調子に乗ってもらいたくないから黙ってよーっと)

阿部「じゃ、もう1球」

松坂「はーい」




新摂高校
松坂修一 投手 両投/両打 スリークォーター サイドスロー

球速:146キロ
制球:B(71)
持久力:S(98)
カット:C(53)
チェンジアップ:B(72)
シンカー:C(66)

打力:C(67)
筋力:C(62)
走力:C(63)
肩力:B(球速換算)
守備:A(86)

特能
四刀流:どちらの手で投げようが、どちらの打席に立とうが一切能力が衰えない
ハングリーバッター:狙い球を絞ることで打席を重ねる度、その狙い球をめちゃくちゃ打ちやすくなる
クロスファイアー:左投げ時、対角線への投球で球威と制球力がグンと上がる
奪三振の鬼:三振狙いの投球が上手くなる
阿吽の呼吸:松坂×阿部の投球時思考が合致した時めっちゃ強くなる

チームメイト(の一部)
2年
田中太郎 二塁手
久遠康宏 投手 ★☆☆
○阿部 博 捕手 ★★★
◎佐野誠一 三塁手 ★★★
中井 薫 外野手 ★★☆
1年
加賀茂雄 投手

長島貞治 監督
種田夕実 女マネ
宮野 光 女マネ



 今夜はここまでっす
 あざっした

佐川と黒木質問です二人はプロに行くのでしょうか、それとも大学進学ですか?
あと阿部君に二つ質問です、1先輩が肩を壊さなかったら今頃プロで投げていたでしょうか?、2新摂メンバーでサイクルヒットを一番打てそうなのは誰ですか?
(個人的には本命:中井:対抗:田中かなと思います)
今回も長文失礼しました。


>>340

Q.佐川と黒木はプロ? 大学?

佐川「ドラフト一位は俺のもんだ」ゴゴゴ

黒木「一位は無理でも二位か三位はもらう」ゴゴゴ


Q.肩を壊さなかったらプロ?

阿部「どーだろうねー。今の高校野球はレベルが高すぎるし、某くんみたいに高校入ってから急に活躍しちゃう選手もいるし」

阿部「そういう競争は世代ごとにあるものだから、何とも言えないけども可能性は高かったんじゃない?」


Q.新摂メンバーでサイクルヒットを打てそうなのは?

阿部「個人的な考えだと本命は田中くんかな? で、次点で佐野くん、続いて中井くん?」

阿部「そもそも中井くんは挑発されたり、煽られたりしないとそこまで攻撃的な打撃はしないからスリーベースにしてやろうって魂胆はあんまりないと思うんだよね」

阿部「田中くんはその点、狙えるもんならガンガン狙えるんだけど、いかんせんホームランバッターにはなりにくいんだよね」

阿部「打率もムラがあるし」

阿部「で、佐野くんが次点な理由は卓越したバッティングスキルだよね。短打も長打も狙えるから」

阿部「色んな条件が整った時にスリーベースさえ打てれば、あとはホームランも狙えるし、シングルヒットも、ツーベースもいける」

阿部「足もそこまで遅いってわけじゃないから、狙えるっちゃあ狙えるんだよね。あと地味に久遠くんも狙える可能性はあるかも…?」

阿部「うちの打線怖いよねー、ほんと」



>>431

どこかでお会いしてるかも知れないですね





そんなわけで始めまっせ~


松坂「………あーつーいー…」グデー

加賀「暑いっすねー…」グデー

阿部「暑い暑いって言うと暑いの…」

久遠「この僅かな休憩時間が憩いだな…」


<いつまで休んどるんじゃ、ボケどもぉっ!

<5分経ったぞ、練習再開じゃあっ!!


阿部「佐野くん元気だなぁ…」

久遠「佐野だからな…」

松坂「すごいよね…」

加賀「佐野先輩って何人なんすかね」

阿部「野球人?」

久遠「何か野球人って言うと、プロでも一握りの往年のスター選手みたいだな」

松坂「わかる…」



 下1 練習や!!

 1 こんとろーぅる
 2 へんかーきゅー


松坂「ふぅーっ…」

 ビシュッ
 バシィッ

阿部「じゃ、直球はここまでね」

阿部「お次は変化球投げてみよっか」

松坂「はーい」

阿部「とりあえずカットボール、右サイド」

松坂「ふぅーっ…」

 ビシュッ
 ククッ
 バシッ

阿部「あと9球ね」

松坂「はーい」


阿部「そのあとはシンカー、右サイドで」

松坂「はーい」



加賀「当然のようなあの練習、キモいっすよね…」

久遠「ああ、松坂だからな」




 下1 変化球うp

 1 カット
 2 シンカー
 3 チェンジアップ

 ※採用安価のコンマ/3上昇


阿部「最後、左スリークォーター、チェンジアップ」

松坂「ふぅーっ…」


 ビシュゥッ
 カクッ
 バシィッ

阿部「あい、オーライ。終わりー」

松坂「あとちょっとくらい…」

阿部「次、久遠くんねー」

松坂「取りつく島もない…」



新摂高校
松坂修一 投手 両投/両打 スリークォーター サイドスロー

球速:146キロ
制球:B(71)
持久力:S(98)
カット:C(53)
チェンジアップ:B(72)
シンカー:C(69)

打力:C(67)
筋力:C(62)
走力:C(63)
肩力:B(球速換算)
守備:A(86)

特能
四刀流:どちらの手で投げようが、どちらの打席に立とうが一切能力が衰えない
ハングリーバッター:狙い球を絞ることで打席を重ねる度、その狙い球をめちゃくちゃ打ちやすくなる
クロスファイアー:左投げ時、対角線への投球で球威と制球力がグンと上がる
奪三振の鬼:三振狙いの投球が上手くなる
阿吽の呼吸:松坂×阿部の投球時思考が合致した時めっちゃ強くなる

チームメイト(の一部)
2年
田中太郎 二塁手
久遠康宏 投手 ★☆☆
○阿部 博 捕手 ★★★
◎佐野誠一 三塁手 ★★★
中井 薫 外野手 ★★☆
1年
加賀茂雄 投手

長島貞治 監督
種田夕実 女マネ
宮野 光 女マネ



ちょとPCが急に落ちるという怖いことがあったのでここまでで
すまんの

ちとPCの調子悪いからしばらく更新控えめ系で…
今日はオマケをぽつぽつ投下するつもりっす


 【オマケ・喧嘩両成敗】

校長「夏大会は残念な結果だったが、来年こそは甲子園を期待しているよ」

長島「ええ。選手達もこの結果を重大に受け止め、来年こそはやってくれるはずです。どうです、部の様子でも見ていかれては」

校長「そうしようか――とも思ったが、休憩時間か」

長島「適度な休憩を取らなければ練習でも良いパフォーマンスを発揮できませんから。ですが、わたしの方針として選手達個人が考え、意見を出し合うことで結果に繋げたいと考えています」

長島「休憩時間であっても、キャプテンの佐野と、副キャプテンの阿部は毎日、練習の方針などを話し合っています」

校長「ほうほう。佐野くんと阿部くん。いやあ、頼もしい2人だ。ではお言葉に甘えて、少し見学させてもらおうかな。だが、わたしがいてはいつものようにならないのでは?」

長島「いえ。あの2人はどちらも野球ということに関して、妥協を許しません。校長先生がいらっしゃっても変わることはないでしょう」

校長「そうかね、そうかね。では、その話し合いの様子を見てみようか。何について話し合っているのかね?」

長島「秋大会へ向け、チーム全体としてどのような課題を持つべきかという課題を与えておきました」

校長「なるほど。そうして選手達に目的意識を持たせるわけだね。では、早速――」

 ガチャッ

佐野「じゃかしいわ、ボケぇっ!」バンッ

阿部「そうやって大声で威嚇するつもりぃ? いい加減もう飽きたんですけれどぉー?」ポリポリ

佐野「ちゅうかお前は、どうしてポテチなんぞ食っとるんじゃ! 真面目にやらんか、ボケがっ!」

阿部「そういう佐野くんは、部室にこんなもんを持ってきていいんですかぁー? 『世界のにゃんにゃん子猫大図鑑』? ぷっww かわいすぎwwwww」

佐野「うっさいわ、ワシに指図するつもりかあ!」


校長「か、活発な議論のようだ…。それに我々にも気づいていない…」

長島「え、ええ…まあ…わたしの、自慢の、選手達ですので…」


阿部「ていうかさー、豪打、豪打って言うけど? そう言って、打撃練習に時間費やしたり、素振りのノルマ課してきたりしてさ、その効果出てる?」

阿部「あの敗戦、あれって打力不足でしょ、結局? もっと意味ある練習しなきゃダメじゃない?」

佐野「ほなら、対案出せ」

阿部「ぶっ飛ばす打撃じゃなくて、確実に当てる打撃の練習にすべきだと思いまーす」

佐野「んなもん趣味とちゃうわ」

阿部「あー、趣味って言った、今趣味って言ったー! キャプテンのくせに趣味って言ったぁー!」バンバンバン

佐野「るっさいわ、ボケっ!」

校長「…」

長島「…おい、お前ら、今は校長先生が――」

阿部「ボケ、ボケって馬鹿の一つ覚えじゃないんですかぁー? いっつもそうだよねー、思考停止でバット振り回せばいいんだーって自分の得意なことばっかり。そういうのどーなんですかー? うんこだと思いまーす」

佐野「うんこ、うんこ言うとるお前はどんだけクソミソが好きなんじゃ!」

<うんこうんこ!

<ボケカスドアホ、死ね!

<うんこうんこうんこ!

校長「…」

長島「…っ」プルプル


長島「いい加減にせんかああっ!!」

佐野・阿部「「!!?」」

長島「罵り合うことが話し合いか? 違うだろう? 時間をムダにした罰として、貴様らは10時間走っておけえっ!!」

阿部「えええええっ!? 佐野くんがうるさいからだよっ!? どうしてくれるの!?」

佐野「じゃかしいわ、お前のせいじゃろうが、ボケぇっ!!」

校長「………来年こそは、がんばってくれたまえよ……」


 【オマケ・目玉焼き!】

田中「なあなあ松坂、目玉焼きに、何派?」

松坂「え? うーん…」

田中「俺は断然、ソース派」

阿部「ソース派ぁ? えー、田中くん幻滅ぅー。ソースが許されるのは小学生までだよねー」

加賀「ねー」

田中「おいこら、加賀まで何ノッてんだよ!? そういうお前らは何だってんだよ!?」

阿部「もちろん、ソイソース」

加賀「鉄板っすよね!」

佐野「アホちゃうか。ソースじゃ」

田中「おおおおっ、佐野ぉっ! 大好きだぁーっ!」ガシッ

佐野「これで2対2じゃな。中井、お前は何じゃ?」

中井「うちは特製のタレ。ちょっと多めの油を敷いて、半熟で焼き揚げにして、鰹節と昆布の合わせダシにカエシを入れて煮詰めてな、少々の鷹の爪と――」

佐野「マネはどうなんじゃ?」

夕実「えっ? うーん、あたしは……塩コショウ?」

光「お砂糖…」

田中「砂糖!? 光ちゃん、砂糖なの!? おええええ…」

阿部「ちょっと田中くん…」

光「おかしいですよね…。でも、うちは砂糖が主流だったんです…」

加賀「まあまあ、それ言ったらうちの父ちゃんなんか、タバスコだし?」

佐野「タバスコ? 味覚障害とちゃうんか?」

加賀「佐野先輩ひどい!」

松坂「んー…………僕は、ワサビマヨが好きかなあ…」ボソリ

 『!!?』

阿部「わ、ワサビ、マヨ…?」

加賀「おえええええ…」

田中「想像つかねえ…」

中井「ワサビマヨか…。意外とありなのか…? ちょっと試したくなるな…」

夕実「お、おいしいの…?」

松坂「そこに七味唐辛子と、おたふくソースもちょろっと…」

中井「ないな」

阿部「出たよ、ナチュラルド変態発言…」

佐野「味覚までド変態極まっとるんか…」

光(ハッ…もしかして松坂先輩、砂糖って言って浮きかけたわたしのために…? やだ、松坂先輩、やさしすぎる…!)キュンッ

松坂「そう言えば、久遠くんは?」

久遠「梅肉」

松坂「ええええ…?」

佐野「ここにもおかしいんがおるぞ?」

阿部「松坂くんとは別ベクトルだからねー、久遠くんは…」

光(え、もしかして久遠先輩まで…? で、でも、久遠先輩も格好いいけど、わたしは松坂先輩って心に決めて…! ごめんなさい、久遠先輩!!)

久遠(何故か今、ものすごく不本意な謝罪を受けた気がしたが…)

夕実(ワサビマヨに、七味唐辛子とおたふくソース…。帰ったら試してみよう)


 【オマケ・わんこ】

佐野「ボール全部打ってしもうたか…。しゃあない、拾いに――」

加賀「佐野せんぱーい、ボール散らかってたんで拾い集めましたっす!」タタタッ

佐野「…おお、ええ子じゃのう」ポンポン

加賀「!!?」

佐野「…………ハッ!?」

加賀「…」ガクガク

加賀(お、俺、何かやらかした!? 佐野先輩がこんなにやさしく、まるで飼い犬でも誉めるみたいに俺のことを誉めるなんてこと…!?)

佐野(し、しもうたああっ!!? 犬やら猫やら誉めるみたいに加賀のこと自然と誉めてしもうたあっ!? 何ちゅう失態じゃああああっ!!?)

佐野「……………っ……」←撫でた手のひっこみがつかない

加賀「………」ガクガクガク ←恐怖のあまり震えてる

佐野「……………………………………ま、まあ何じゃ…。ドッグフードでも今度、買うてきてやるわ…」

加賀「いや犬じゃないすから! 食えないっすから!!」


 【オマケ・わんこ(2)】

佐野「おう加賀ァッ!」

加賀「はいっ!?」ビクッ

佐野「帰るんか?」

加賀「はいっ、帰ります!!」

佐野「………………………………ほれ、飴ちゃんじゃ、食え」

加賀「あざっす! もごっ………んん、うまいっす~…。佐野せんぱーい、もっとちょーだい」

佐野「しょうがないやつじゃのう…。ほれ、歯磨きガムじゃ」

加賀「うおおおっ、絶妙においしくないやつ! でもいただきまーす!」モグモグ

佐野「…」ジィィッ

加賀「ん? 何すか?」

佐野「…」ポンポン

加賀(また撫でられた!?)

佐野(やっぱこいつ、犬じゃの…)

加賀(い、意外と、テクニシャン…佐野先輩の手、おっきくてあったかい…)



 【オマケ・わんこ(3)】

松坂「最近、佐野くんと加賀くんが仲いいよね…」

阿部「あれじゃない? 佐野くん、犬とか猫とか好きだから。加賀くんに同じ匂いを嗅ぎ取ってかわいがり始めちゃったとか」

松坂「え? 加賀くん、小動物だったの?」

阿部「違うから。違うってば」


加賀「松坂せんぱーい!」タッタッタ

松坂「でもああやって走ってくる時とか、尻尾見えるような気がする…」

阿部「分かる」

加賀「さっき佐野先輩が、俺にビスケットくれたんすけど、面白いんす! ほらほらっ、骨みたいな形したビスケット!!」

阿部「決定的証拠ですな」

松坂「加賀くん、それでいいの…?」

加賀「はい? 何がっすか?」

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