幸子「プロデューサーさん、ゆるキャン△ってなんですか?」 (32)

P「すげぇな、未来への水先案内人。あの状況で生きてたのか……俺もブシドー極めようかな」

幸子「ちょっとプロデューサーさん!」

P「お、幸子。お疲れ。あぁ、今日無人島から帰ってくる日だったっけ?」

幸子「あ、お疲れ様です。……ってそうじゃなくて!なんですか今回の企画は!またカワイイボクに無茶振りして!」ポカポカ

P「あたた、ゴメンって!いやぁ、あんな企画、幸子かこずえくらいしかまともに受けられそうな子いなくてさぁ」

幸子「まったくもう!まったくもう!」

P「で、カワイイ幸子さん、無人島72時間生活はどうでした?」

幸子「フフーン!まぁボクにかかれば、あんなのチョロかったですね!」

P「そっかそっか!幸子はすごいなぁ!じゃあ次は宇宙よりも遠い場所に行く企画があるんだけど」

幸子「すみません調子に乗りましたちょっと行ってみたいですけどさすがに勘弁してください」


幸子「そういえば、何で相方が晶葉さんだったんです?サバイバルとはかなり縁遠い人選だと思うんですけど」モグモグ

P「ハハッ、大人の事情ダヨ」

幸子「ふーん……晶葉さん、『科学の発展に犠牲は付き物だ』って濁った目で言ってましたから、どうせまた何かやらかしたんだと思ってました」モグモグ


P「(合ってるよ)」

幸子「……これ美味しいですね」モグモグ

P「なー、通りもんうまいよなー。ロケで福岡に行った芽衣子さんからのお土産だって」

幸子「ボクもお土産が買えるような場所でロケさせてくださいよ!」

P「えー」

幸子「えーって」

幸子「あ、そういえば晶葉さん、濁った目でこんな事も言ってましたね」

晶葉『何だってこんなガチキャンプしなきゃならないんだ……せめてゆるキャン△にしてくれ……』

幸子「って」

P「うーん、お灸を据えすぎたか……」

幸子「プロデューサーさん、ゆるキャン△ってなんですか?」

P「よりもいは知っててゆるキャン△は知らんのかい。女子高生たちがゆるーくキャンプする漫画とそのアニメだよ。よりもいと同じ時期にアニメやってたぞ?」


幸子「え、ゆるくキャンプして楽しいんですか?」

P「……ごめんな。俺のせいだよな……幸子、来月ちょっと多めに休みいれとくな?」ナデナデ

幸子「きゅ、急にどうしたんですか。何かこわいんですけど……えへへ」横ハネピコピコ

P「あ、そういやアニメ録画してたわ。見る?」

幸子「じゃあせっかくだし見せてください」

視聴後……



幸子「……」

P「ど、どうした幸子?」

幸子「ボクだって……」

P「え?」

幸子「ボクだってあんなキャンプがしたいですよ!!」ブワッ

P「ご、ゴメンって!」

幸子「うぅ~!!!!!」ゴシゴシ

P「ご、ゴメンな?幸子がどんどんサバイバル慣れしていから、それに甘えちゃってたな……許してくれ、何でもするから!」

幸子「ん?」

幸子「今なんでもするって言いましたよね?」

P「あってめこんにゃろ嘘泣きかよ!汚ねぇぞ!」

幸子「フフーン!言質は取りましたからね!」

P「まったく……まぁでもサバイバルと晶葉のお守り頑張ってくれたし、ご褒美ってわけじゃないけど、俺にできることならなんでもしてやるよ。何すりゃいいんですかね?」


幸子「じゃあ……ボクもガチキャンプじゃなくてゆるくキャンプしたいです!連れてってください!」

P「えぇ……?お前キャンプ行った後にまたキャンプ行くの……?若さってすごい」

幸子「あれはキャンプじゃなくてサバイバルでしょう!」

P「うーん、キャンプって言ってもな……俺やったことないし……道具も持ってないぞ?」

幸子「え、道具ならボクのロケで使ってるのが事務所にあるでしょう。スタッフさんが使うものもありますから、だいたい何でもありますよ」


P「詳しいなお前」

幸子「フフーン!」

P「それはそれでどうなんだって気もするけど」

幸子「フン!」

P「いてぇ!」

P「うーん、道具はオッケーとして、使い方が……幸子がいるから分かるか」

幸子「フフーン!」

P「まぁあれ見て俺もキャンプ興味あったし、近場でいいとこあれば週末行くかぁ。丁度俺も2ヶ月振りくらいに休みだし」


幸子「さっすがプロデューサーさん!そうこなくっちゃですよ!……っていうか働きすぎです!」

P「じゃあちょっと待って、保護者に電話するから」

幸子「うちの親は今更近場でキャンプするくらい何も言いませんけど」

P「いや俺のだけど」プルルルル

幸子「なんでいい歳したおっさんがキャンプするのに保護者の許可取らなきゃいけないんですか!?」

P「あ、もしもし?桃華?今度幸子とキャンプ行くんだけど一緒に行かない?」

幸子「保護者!?」

P「桃華来るってさ。めっちゃはしゃいでて可愛かった……」ピッ

幸子「そ、そうですか。べ、別にぼくは2人で行っても良かったんですけど……(ゴニョゴニョ」

P「いやぁ女子中学生アイドルと2人でキャンプはさすがに色々マズいだろ。あとちゃんとお前の保護者にも連絡はしとくからな」

幸子「な、何で聞こてるんですか!ま、まぁそうですね!カワイイボクと2人きりなんてプロデューサーさんが保たないかもしれませんし!」


P「俺を何だと思ってるんですかねぇ!」

幸子「え、ロリコンでしょう?」キョトン

P「中学生はBBAだって一通さんが言ってた」

幸子「フン!」ゲシッ

P「ありがとうございます!」

P「あとは小梅と輝子でも誘うか?けどそうなってくるともう1人くらい監督者が欲しいところだな。お前ら目ぇ離すと怖いし」

幸子「2人とも今週末は仕事って言ってましたよ」

P「あーそっか。うーんじゃあ……」

P「あ、そうだ。響子連れて行くか!いつもお世話になってるし、たまには息抜きに連れてってやらないと」

幸子「とか言って、響子さんにキャンプご飯作ってもらうつもりでしょう?それで息抜きになるんです?」

P「バレたか。でも誰かのお世話してないと逆に気が休まらないみたいな事言ってたし」

幸子「えぇ……ある意味ワーカーホリックみたいなもんですね響子さんも……」

P「響子も来るって。めっちゃはしゃいでて可愛かった……」ピッ

幸子「ボクは?」

P「はいはいカワイイカワイイ」

幸子「フフーン!」

P「じゃ、4人で行くか。土曜の早朝寮に集合な、俺当日レンタカー借りてくるから。くれぐれも他の連中にはバレるなよ。大変な事になるから」

幸子「わかってますって!じゃあボクは帰りますね。送らせてあげてもいいですよ?」

P「はいはい、無人島帰りだしそれくらいはしてやるって」

週末




P「よーし、荷物全部入れたな?じゃあ他の連中にバレないうちに行くぞー」

桃華「はい!Pちゃまっ!」

P「朝なのにテンション高いなぁ、可愛いなぁもう!昨日ちゃんと寝れたか?」

桃華「ね、寝れましたわよ!もうっ、またそうやって子供扱いしてっ!」

幸子「え?でも昨日はいつもより遅くまで……」

桃華「さ、幸子さん!」

P「可愛いが過ぎる……」

響子「ぷ、プロデューサーさん。あれで荷物足りるでしょうか……?や、やっぱりもっと持って行った方が……」オロオロ

P「だ、大丈夫だって。っていうか最初荷物の量見たときどっかに夜逃げするつもりかと思ったぞ……」

響子「で、でもでも~!」

P「いざとなったら幸子流サバイバル術でなんとかなるって。なぁ幸子?」

幸子「イヤな頼られ方ですね!まぁボクがいれば大抵何とかしますけどね!」

P「さーて結構走ったけど、どっかで朝飯兼昼飯でも買ってくかぁ」

響子(助手席)「あっ、私サンドイッチ作って来ました!」

P「え、マジ?悪いなぁ、せっかくの休みだったのに。大変だったろ?」

響子「いいえ全然!幸子ちゃん、そのバックに入ってるから取ってくれる?」

幸子「これですか?え、すごい量ですね!4人で食べ切れますか!?」

響子「つ、つい張り切り過ぎちゃって……はい、プロデューサーさんっ、あーん」

P「え、あ、あーん……うん、うまい!」テーレッテレー

響子「えへへ、良かったですっ!」

P「(嫁にしたい)」

桃華「……Pちゃま?」

P「ごめんなさい!」

キャンプ場





P「ここをキャンプ地とする!」

幸子「一度言ってみたくなりますよねぇそれ。かくいうボクも初めてサバイバルしたときはつい言っちゃいましたよ」

桃華「(さ、サバイバルってキャンプなんですの……?)」

響子「(そっとしておきましょう……)」




響子「へぇ、炊事場もお風呂もお手洗いも近くにあっていい場所ですね!」

幸子「べ、便利すぎる……!こんな事があっていいんですか……」ゴクリ


P「(なんだろう、このリアクションの差は……)

P「んじゃ、テントも立てたし遊ぶか。しかし幸子、手馴れてんな……よく10分ちょいで二つも立てれるもんだ」

幸子「誰のせいで手慣れたと思ってるんですか!」

桃華「Pちゃま、どうして二つもテントを立てたんですの?」

P「俺用と桃華達3人用だよ!」

桃華「あら、一緒に寝ても構いませんのよ?」

響子「か、構いませんよ?」

P「俺が構うわぁ!!!」

幸子「キレイな景色……カワイイボク……ふふっ絵になりますねぇ。プロデューサーさん、せっかくですからボクのカワイイ写真をあいたっ……むっ、フリスビー?」


P「命を刈り取る形をしてるだろ?」

幸子「むっ、やりましたね!とりゃっ!」

P「おあっ!どこ投げてんだ!」

響子「あぁ~、いい椅子ですねぇこれ……風も気持ちよくてちょっと眠くなってきちゃいました……」ウトウト

桃華「まぁ、響子さん、風邪を引きますわよ?」毛布ファサァ

響子「ありがとーももかちゃん……ちょっとおひるねするねぇ……」スヤァ

桃華「ふふっ、響子さんたら。気持ち良さそうな顔して寝てますわね……」

桃華「……」ウトウト

桃華「ふぁ…………ちょっと失礼しますわ……」モゾモゾ

桃華「……」スヤァ




P「あれ、2人とも寝ちゃったか。寄り添って寝ちゃってまぁ」

幸子「響子さん、早起きしてサンドイッチ作ってくれましたから仕方ないですね」

P「どうせ桃華も楽しみであんまり寝れなかったんだろうな」

幸子「昨日の夜、何回も台所に降りてきて響子さんにホットミルク作ってもらってましたからねぇ」

P「なにそれめっちゃかわいい」

P「ちょっと冷えてきたし、焚き火でもたいといてやるか」

幸子「え、出来るんですか?キャンプやったことないって言ってましたけど」

P「フフーン!今日の為に俺が何周ゆるキャン△を見てきたと思ってるんだ」

幸子「真似しないでください!……じゃあお手並み拝見といきましょうか」



P「えーと、まず松ぼっくりだろ?それから乾いた木の枝を集めて……ってスネークが言ってたっけ」

P「……よし、こんなもんか。んで松ぼっくりに火をつけてるんだっけ……」カチッカチッ

P「あれー、うまくつかんなぁ……おーい幸子、これに火ぃつけ……」


幸子(焚き火で暖を取っている)「え?」パチパチ

P「はえぇよ!!!」

幸子「もー、遅すぎですよ!待ちくたびれて自分でやっちゃったじゃないですか!」

P「ご、ごめん……でもさすがにプロキャンパーの方と比べられても困るっていうか……」

幸子「ボクはキャンパーじゃなくてアイドルですよ!?」

P「あれ、そういえばお前ライター持ってたっけ?」

幸子「ライターなんて無くても火起こしくらいできますよ。義務教育で習ったでしょう?」

P「うんごめん。もう何も言わねぇわ」

響子「むにゃ……ぬくい…………うぅんー!」ノビー

響子「あれ、焚き火してるんですか?」

P「おー、起きたか。ちょっと冷えてきたからな。ついでにおやつタイムにしようかと思って」

響子「何か持ってきてるんですか?」

P「うん、定番のマシュマロと、りんごと、それからバウムクーヘン作ろうかと思ってホットケーキミックスと牛乳と卵持ってきた。バウムクーヘンは今幸子が炭火作ってくれてるからもうちょい待ってて」


響子「さ、幸子ちゃん……なんかもう貫禄が……って今そんなに食べたらお夕飯入らなくなっちゃいますよ!せっかく材料いっぱい買ってきたのに!」


P「う、それもそうか……じゃあ焼きりんごはデザートにでもするか。おーい、桃華ー、マシュマロ焼くぞー」

桃華「んー……だ、だめですわPちゃま……そんな……あぁっ……」

P「なんつー夢見てんだよ!」

響子「プロデューサーさん……」

幸子「つ、通報した方が……」

P「それでも僕はやってない!!!」

桃華「んー♡ 私、こんなにおいしいマシュマロを食べたのは初めてですわ!」

P「そりゃ良かった。ん、確かにんまい」

響子「マシュマロって焼くとこんな感じになるんですねぇ」モグモグ

幸子「バウムクーヘンもそろそろ出来ますよー」

P「うわ、なんだこれ!プロかよ!俺の作り損ないとは大違いだな……」

幸子「まったくもう、作れもしないのに持ってくるんですから」

P「お前もうその道で食っていけるのでは?」

幸子「食っていきませんよ!?」

夕食後





P「あー、響子のカレーとんでもなくうまかった……こんなんもう他のカレー食えねぇ……」

響子「ふふっ、お粗末様でしたっ♪」

P「やっぱキャンプはカレーだな、よつばのとーちゃんも言ってたし。キャンプ初めてだけど」

響子「食器も洗い終わりましたし、そろそろお風呂いきましょうか」

P「ありがとなー響子。俺荷物番してるから3人で行ってきていいぞー」

響子「いいんですか?じゃあお言葉に甘えてお先に頂いてきますね」

幸子「フフーン、いくらボク達がカワイイからって、覗かないでくださいよ?」

P「幸子がいうとフリにしか聞こえねぇんだよな……」

幸子「フリじゃありません!」

桃華「ふふっ、覗いてもいいんですのよ?」

P「ま、マジ!?」

響子「だ、ダメですっ!」

幸子「ふー、良いお湯でした」

P「ん?幸子1人か……」

幸子「お二人はまだお風呂ですよ。ほらプロデューサーさん?ボクのカワイイパジャマ姿ですよ?」

P「あ〝ー、カワイイカワイイ……」

幸子「眠過ぎて対応が雑になってますね……」

P「んー……」

幸子「あー!もう、焚き火付けっぱなしで寝たらダメですよ!」



幸子「プロデューサーさん、起きてます?」

P「ぐー……」

幸子「(疲れてるんでしょうね……2ヶ月振りの休みって言ってましたし……)」

幸子「ねぇプロデューサーさん」

P「……」

幸子「……今日はボクのワガママを聞いてくれて、ありがとうございました。とても楽しかったですよ」


P「……ハッ!寝てた!いかん!桃華の風呂を覗きに行かなくては!!」

幸子「もー!!このロリコン!!!」

後日



P「ってなわけで先週末幸子達とキャンプに行ってきたんですよ」

ちひろ「あら、いいですねぇ。でも帰ってから大変じゃなかったですか?」

P「あー、ですねぇ。どいつもこいつも自分も連れてけ連れてけうるさくて」

P「というわけで次は30人くらいまとめて連れて行くことになりました」

ちひろ「それはもうキャンプというより合宿なのでは?」

幸子「フフーン!おはようございます!カワイイボクの出勤ですよ!」

P「うるせぇ!」

幸子「フフン!元気いっぱいなほうがカワイイでしょう?」

P「えー、キャンプの夜ん時のしおらしい感じの方がかわいいと思うけど」

幸子「え?」

幸子「……………起きてたんじゃないですか!!!」




おわり




未央「え、出番なし?」
川島「わからないわ」
佐藤「ほうとうんまい」

なでしこ可愛いよなでしこ。最初アキちゃんが未央の中の人って分かりませんでした。
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