紗枝めし!【小早川紗枝と親子丼編】 (56)

モバマスSSです

紗枝はんとモバPが飯食うだけです

何!?もう総選挙の時期なのか!?


言葉遣い間違ってても堪忍してや

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1523801171

紗枝「周子はん……周子はん、そろそろ起きなあきまへんえ」

周子「んぁ?」

紗枝「もう京都駅やさかい。降りる準備せえへんとあきまへんえ」

モバP「ほーれ、周子起きろー」

周子「う~ん……あと1時間……」

紗枝「そない寝とったら遠い他所行ってしまいますやろ。ほら、起きておくれやす」

周子「んんっ……ふぁ~あ……」

モバP「眠そうだな周子」

紗枝「周子はんのことやさかいなぁ。お昼何食べよか~とか考えとって寝れへんかったんとちゃいます?」

モバP「ははは……まさか……いや、ありえるな」

うちも自分で言うとってなんやけどほんまにせやったらどないしよ……

周子「すやぁ……」

紗枝「あぁもう!ちょーっと目ぇ離した隙にまた寝よりはる。おーきーてーおくれやす」

モバP「ここからはタクシーを使う。ヘーイ!!タクシー!!」

紗枝「ほーら、次はたくしーで移動どす。しゃっきりしよし」

周子「ん……?あれ、京都駅……?なんで……?」

紗枝「まだ寝ぼけてはるん?」

周子「…………うん。シューコちゃんチューニング出来てきた」

モバP「チューナーも無しにチューニングだと!?」

周子「プロデューサーさん今別のことイメージしてなかった?」

モバP「ナンノコトカナ」

周子はんもしっかりしてきたし大丈夫そうやな

中々起きへんさかいどないしたもんかと思とったけどなぁ

モバP「それじゃあ会場まで下見と機材チェックに行くぞ」

周子「それ終わったら自由?」

モバP「ん~……先に旅館まで行ってチェックインしてからだな」

紗枝「ほな急がな日ぃ暮れてまうなぁ」

モバP「そういうことだ。急ぐ必要は無いが久々の地元を楽しみたけりゃ急いで行くぞ」

紗枝「あ、待って……」

はー……着物はかさばるとは言えちょっと荷物多すぎたやろか?

モバP「ほれ」

紗枝「?」

モバP「荷物。周子は少ないから良いけど紗枝は重いだろ?」

紗枝「あら、おおきに」

ふふっ、こういうとこよー気付きはるんはやっぱりプロデューサーはんやなぁ

周子「えー、シューコちゃんの荷物も重いよー。30kgくらいあるよー」

モバP「ははっ、肩外したくないから自分で持ちやがれ」

周子「ちぇー」

モバP「タクシーに荷物載せたな?じゃ、お願いします」

周子「ふぁぁ……」

紗枝「あら?またお眠どす?」

周子「ん~……最近忙しかったのもあるからちょっと……ね」

紗枝「着いたら起こしますさかい寝とって大丈夫どすえ」

周子「うん……じゃあお言葉に甘えて……ふぁぁ」

周子「……」

紗枝「……」

周子「あ、肩借りていい?」

紗枝「もう、しゃあないどすなぁ。かまへんよ」

周子「んじゃ、おじゃましまーす……スヤァ」

普段はこないな感じでも本番なったらしゃきっとしよるさかいなぁ

むしろ普段からこないな風に力抜いとるさかい本番に強いんやろか?

どちらにせよ周子はんは大物どすなぁ

モバP「周子~」

紗枝「しー……。また周子はん寝てしもうたさかい」

モバP「あぁそっか。最近周子は忙しかったからな」

紗枝「あら、そうなんどすか?」

モバP「Lippsでフレデリカや志希と自由にやったり、いつの間にかダーツバーに遊びに行ってたり、「お腹空いた~ん」って飯奢らされたり……」

紗枝「そらプロデューサーはんもはばかりさんどす」

モバP「正直可愛いから許してる部分もあったり……」

紗枝「あら、せやったらうちももうちょっとやんちゃになりまひょか?ふふっ」

モバP「止めてくれ。しんどいから」

モバP「おっし、着いたぞー。周子起こしてくれー」

紗枝「周子はん……周子はん。そろそろ起きなあきまへんえ。降りる準備せぇへんと」

周子「う~ん……まさに無限ループ?」

モバP「夢の中で神のカードと戦ってないで起きろ」

周子「ん~……お!おぉー、神宮。やっぱここに来ると流石に京都だなーって感じするよね」

紗枝「こないな所でLIVEさしてもらえるなんて光栄やわぁ。プロデューサーはん、ほんまに、おおきにな」

モバP「フィールド整えるのが俺の仕事だ。後は最高のファンサービスを頼むぞ。期待してるからな」

周子「だってさ紗枝はん。頑張ってねー。シューコちゃんも応援してるよー」

紗枝「あらー、うち一人やと心細いわぁ。誰か隣で一緒に踊ってくれへんとなぁ。誰かー……」

周子「仕方ないなぁ。プロデューサーさん、あたしの衣装貸してあげるから……ね。ステージで紗枝はんが待ってるよ」

モバP「任せろ!」

紗枝「周子はん、そないなこと言いはるとプロデューサーはんほんまにすてーじに出かねへんさかい」

モバP「いかんのか?」

紗枝「プロデューサーはんのでびゅーはまた今度どす」

周子「振られちゃったね。残念でしたー」

モバP「いや、残念じゃねぇけど。ってかそろそろふざけてないで行くぞ」

周子「ほーい」

紗枝「はいなー」

<ハーイ、チェックオワリマシター
<オツカレサマデース

周子「ふぅ、終わったー」

紗枝「思ったよりも時間かかってしもたなぁ」

周子「まぁあたしと紗枝はんで替えは効かないからね」

紗枝「そうどすなぁ」

羽衣小町のユニット単体のいべんとやさかいうちらに代役は効かへんさかいなぁ

いつもよりも気張って歌わななぁ

まだまだ未熟者やけど故郷に錦を飾るちゃんすやさかいきちっとせなな!

モバP「お疲れ。ほいドリンク」

紗枝「あら、おおきに」

周子「サンキュー♪ぷはぁ……」

紗枝「この後は旅館どすか?」

モバP「そうだな」

周子「その前にお腹すいたーん」

モバP「荷物預けるまで我慢しろよ」

周子「朝早かったから朝ごはん抜きだしムリー。先にお昼にしよーよー」

紗枝「普段からきちんと朝ご飯食べへんさかいそないなことなるんどす」

周子「プロデューサーさぁん、紗枝はんが正論でいじめてくるよ~」

モバP「いや、それは自業自得だろ」

周子「ちぇー」

モバP「まぁいいや。俺も腹減ったし先に飯にしようか。紗枝もそれでいいか?」

紗枝「荷物どないするん?」

モバP「近場で空いてるロッカー捜すか空いて無ければ俺が持ち歩こう」

周子「それなら任せて。伊達に遊び歩いたり家出少女やってなかったから」

紗枝「あら、そら頼もしいなぁ」

モバP「自慢することじゃないけどな」

周子「そだねー。まぁ世の中何が役に立つか分かんないからねー」

周子「あたしだって手荷物一つで家出してなきゃアイドルなんてならなかったかも知れないからね」

紗枝「せやなぁ。うちかて事務所でプロデューサーはんに拾われへんかったらもしかしたら路頭に迷とったかも知れへんさかいなぁ」

モバP「周子はともかく紗枝はしっかりしてるしそんなこと無いだろ」

紗枝「そないなことあらしまへんえ。うちかてまだまだ世間知らずの小娘なんやさかいなぁ」

紗枝「悪い人に騙されて連れていかれたかもせぇへん……ほんまに感謝してもしきれへんどす」

周子「はーいはい、昔話もいいけどシューコちゃんは今のお昼ご飯が欲しいかなー」

紗枝「せやなぁ、うちもなんやお腹空いてしもたわ」

久しぶりの京都やさかいなぁ……今何が食べたいやろなぁ?

周子「じゃあ何にする?すき焼き?天ぷら?ハモ?回らないお寿司?」

モバP「贅沢言うなよ」

周子「じゃあ懐石料理とか湯豆腐とかグジ(アマダイ)♪」

紗枝「はいはい、周子はん。プロデューサーはんあんまし困らせたらあきまへんえ」

周子「じゃあ紗枝はん何食べたい?」

紗枝「うち?せやなぁ……」

なんやろなぁ?

う~ん……

紗枝「水炊き?」

お野菜と鶏肉でへるしーやしなぁ

口に出してしもうたけど今の時間帯やとなぁ

モバP「流石に鍋物は夜にしないか?」

紗枝「せやけど久しぶりに食べたいと思いついてしもたさかいなぁ」

モバP「ん~……水炊き……あぁあそこがあったか」

周子「ん~?何々?」

モバP「水炊き専門店の親子丼だ」

周子「おぉ!専門店の別メニューってシューコちゃん好き!何か特別感あって」

紗枝「あ、うちも興味あるなぁ」

お蕎麦屋さんのかれーらいすとかご飯物が有名なうどん屋さんとかあるさかいなぁ

モバP「んじゃあそこ行くか。ランチタイムしかやってないから混んでると厄介だし急ごう」

紗枝「はいな。すぐ準備終わるさかい」

周子「早く何か食べないと飢え死にしてしまう!」

モバP「一歩ごとに体力減っていくような言い方しよって……ほれ」

周子「むぐっ……八つ橋美味しい♪」

モバP「着くまでそれでもつまんでろ」

周子「あとは熱いお茶があればなぁ」

紗枝「そない都合ようあらへんて」

モバP「まぁ和菓子にはよく合うけどな。冷たい茶で我慢してくれ」

紗枝「……うちもおひとつもろてええ?」

モバP「あんまり食べ過ぎると本命が入らなくなるぞ」

八つ橋は周子はんがよー持ってくるさかい仰山頂くけど不思議と飽きへんねんなぁ

はむっ……

このお餅と違うたもっちりした食感と中央に塩気のある餡子

あっさりした素朴な甘みでついつい食べてしまうねんなぁ

この間も周子はんと一緒に一箱丸々食べてしもたしなぁ

せやけど……

紗枝「熱々濃い目のお茶欲しいなぁ……」

周子「だよねー」

お茶やのうてもちょっとしょっぱいもんが欲しいなってしもたわぁ

周子「さて着いたー。混む前にさっさと入ろー」

紗枝「ふふっ、周子はんが待ちきれへんらしいえ。まぁうちも楽しみやさかいはよ行きまひょかー」

モバP「んじゃ入るか」

<イラッシャイマセー
<ザワ……ザワ……
<チカッテコロシハヤッテマセン!!

紗枝「懐かしいなぁこのお店の雰囲気」

綺麗な和風の造り……このお店には来たことあらへんけどなんとなく京都のお店って雰囲気がするわぁ

周子「水炊きもねー……最近食べてないしなぁ」

紗枝「せやったらまた寮で揃った時皆でやりまひょか」

周子「お、いいねぇ。皆で揃ってやりたいねぇ」

紗枝「プロデューサーはんも一緒にどうどす?」

モバP「水炊きか……いいな。前も言ったが一人暮らしだと鍋物と無縁でな」

紗枝「皆で食べるんがお鍋の醍醐味やさかいなぁ」

最近忙しゅうて中々揃わへんさかいなぁ

お仕事終わったら皆の予定でも聞いてみななぁ

周子「お、来た来た」

蓋しとっても山椒のええ香り……

どないやろなぁ?

カパッ

紗枝「はぁ……お出汁のええ香りやわぁ♪」

周子「山椒が効いてて美味しそう♪」

鶏肉の玉子とじと中央に生卵

他の具は見えへんけど鶏肉と卵だけなんやろか?

周子「お腹すいたし早速いただきまーす」

紗枝「ほなうちもいただきます」

モバP「俺もいただきますっと」

山椒とお出汁のええ香り……

中央の黄身を崩して……

ふーっ……ふーっ……はふっはふっ

ん~♪美味しい

お出汁の塩気吸ったふわふわの卵と崩した生卵がとろっとろでご飯に絡んで

鶏肉もしっとりとやらこうてじゅーしーな食感

後味もぴりっとした山椒があくせんとになってて……んっ

紗枝「けほっけほっ」

モバP「大丈夫か?」

紗枝「んっ……平気どす」

山椒が変なとこ入ってしもたわぁ

せやけど美味しい

熱々のご飯で固まった卵の部分がまた濃厚でなぁ

丼一つとっても職人の創意工夫を感じますなぁ

周子「ん、美味しい♪」

ぽりぽりっとした沢庵の歯ごたえとしょっぱさが箸休めに丁度ええどすなぁ

ええ塩梅の漬かり具合で口の中さっぱりしてまたご飯が進みますわぁ

紗枝「ふーっ……ふーっ……」

コクッ……

あ、一緒に付いてきたすーぷも鶏のお出汁が効いとって美味しい

同じお出汁使っとるからやろか?

親子丼とよー合っとってほふっ……ポリッ……ん~♪

周子「にしても実家から家出したあたしらが親子丼ねぇ」

紗枝「そう言われたらせやなぁ」

モバP「お前らもたまには親に顔見せてやれよ。まだまだ若いんだ」

周子「ん~……そうだけどねぇ」

紗枝「うちもなぁ」

えらい啖呵切って出て来てしもたさかいなぁ

モバP「少なくともお前らの親御さんはどっちも心配してるよ。まぁ周子のとこの親父さんは口には出さないけどな」

周子「うん…………知ってる」

紗枝「……プロデューサーはん」

モバP「ん?」

紗枝「LIVE終わった日な……家に泊まることってでけへん?」

モバP「ちょっと待てよ……ん~、終わった夜ならいけるな。朝は迎えに行けばいいから大丈夫だ」

紗枝「話はよぉて助かるわぁ」

モバP「周子もその予定でいいか?」

周子「えぇ……ん~……」

紗枝「周子はん」

周子「分かった、分かったってば。もー、2人共いけずなんやから」

紗枝「周子はんのいけずがうつったんとちゃいます?」

モバP「はっはっは、違いない」

周子「もー、あははっ」

周子「ふー、シューコちゃんも満足満足」

紗枝「ご馳走さんどす」

モバP「さ、食ったしそろそろ宿に帰るぞ」

紗枝「あ、せや。LIVEで着る衣装のお着物届いてはるやろか?」

モバP「今の時間ならあると思うがどうするんだ?」

紗枝「サイズ合っとるかの確認とちょこっとお出掛けしてきてええやろか?」

モバP「いいよ。だけど汚すなよ」

周子「お、いいねぇ。じゃあ着付けは紗枝はんにお任せー」

紗枝「周子はんも着付け覚えたらええのに」

周子「紗枝はんがやってくれるからね。あ、プロデューサーさんも着物着て一緒に出掛けようよ」

紗枝「あら、ええどすなぁ」

モバP「俺はいいって」

周子「今なら紗枝はんに着付けて貰えるよ?」

紗枝「えっ!?」

周子「だってプロデューサーさん着付けなんて出来ないでしょ」

紗枝「あの……えっと…………プロデューサーはんがうちでよければ……うちが着付けますえ」

モバP「……そもそも俺の分の着物はないからな」

周子「……あっははー、残念だったね紗枝はん」

紗枝「もう!周子はん!!」

ゆかり「そんなことがあったんですか」

紗枝「ほんに周子はんはいけずでなぁ」

ゆかり「ふふっ、仲が良くて羨ましいですね」

紗枝「あら、ゆかりはんともこうやって一緒にお風呂入るくらい仲ええけどなぁ」

ゆかり「そうですね。ふぅ……ちょっとのぼせちゃいました」

紗枝「あら?湯当たりどすか?大丈夫どす?」

ゆかり「はい、そろそろ上がって食堂でご飯にしちゃいましょうか」

紗枝「せやなぁ、お話しとったら食べとうなってしもたさかいなぁ」

ゆかり「はい、私もです」

紗枝「親子丼」

ゆかり「湯豆腐」

紗枝「そこに興味持ってしもたん?」



おわり?

最近SSを書き切る体力が無くなって来た

老化とは恐ろしいものよのう菜々さんや

ということでおまけ2つくらいはまたちょっとしたら書きます

総選挙お気張りやす

おまけ1 紗枝めし!箸休め【京都親善大使とフルーツ大福】



モバP「ぜぇ……ぜぇ……なんとか……間に合ったか?」

モバP「最近……はぁ……不審者とか多いからなぁ……ぜぇ……早めに仕事終わらせて安全に送迎くらいして……はぁ……やらなきゃな……はぁ……」

モバP「さて……はぁ……はぁ……雪美は……」

<センセーサヨウナラー
<ワーイ
<アソボー
<スゴーイ

モバP「はぁ……はぁはぁ……走って来たからしんどいが……はぁ……聞いてみるか。入れ違いになってなきゃ……はぁ……いいが……はぁ……」

モバP「すみません。はぁはぁ……佐城雪美ちゃん知っていますか?はぁはぁ……」

小学生A「」

モバP「ん?はぁ……どうしましたか?はぁはぁ……」←強面、ガタイが良い、なんかはぁはぁ言ってる

小学生A「(わ、私が雪美ちゃんを!!)」

カチッピピピピピピピピピピピピピ!!!

モバP「!?!?」

モバP「え?何!?何が!?」

<フシンシャダー
<ゴヨウダー

モバP「え?不審者どこ?雪美を探さないと……ってさっきの子いねぇ!!」

警備員A「ゴヨウだ!」

警備員B「ゴヨウだ!」

モバP「へ?もしかして……不審者って俺!?」

警備員A「お話はこちらで聞きましょう」

警備員B「とりあえずこちらへ」

モバP「え?ちょちょっと待って!待って!!まだ雪美が!!あっくそっ!名刺忘れた!!待ってー!!!!」












雪美「……?」

~事務所~

雪美「……」

紗枝「あら、お疲れさんどす。学校終わりはったん?」

雪美「(コクッ)」

周子「おー、お疲れさーん。お菓子あるけど食べる?」

雪美「その前に……手洗いうがい……」

紗枝「ええ子やなぁ雪美はんは。うちらも見習わななぁ」

周子「んじゃま、あたし達もお手本示さなきゃね」

雪美「うがいは……お茶の方が……いい」

周子「お、よく知ってるね」

雪美「そのまま……飲めるから……ふふっ」

紗枝「それは飲んだらあきまへんのとちゃいます?」

雪美「……冗談」

強がりなんやろか?それともほんまに冗談なんやろかどっちなんやろ?









ちひろ「(プロデューサーさん遅いなぁ)」

周子「はい、今日のおやつはじゃーん!」

紗枝「や、八つ橋やあらへん!」

雪美「明日雪?」

紗枝「学校お休みするほど降るかも知れまへんなぁ」

周子「ちょいちょーい。そんなに珍しいかなぁ?」

雪美「うん」

紗枝「せやなぁ」

周子「シューコちゃんのハートに5000のダメージ!」

雪美「周子は倒れた……」

周子「誰か生き返らせてー」

雪美「酒場に預ける……」

周子「ひどいよー」

紗枝「はいはい、大福にかびが付いてしまうさかいはよ食べよな。あ、ちひろはんのお茶とお菓子置いときますさかい」

ちひろ「あ、ありがとうございます」

紗枝「ほな、いただきます」

雪美「……いただきます」

周子「はーい、召し上がれー」

ん……これずっしり重たいなぁ

苺でも入ってるんやろか?

紗枝「苺大福なん?」

周子「まぁまぁ、食べてからのお楽しみ♪」

なんやろ?

はむっ……ジュクッ……ん!?

紗枝「おみかん!?」

周子「そ、珍しいフルーツ大福」

おみかんの甘酸っぱい味が白餡で丁度ええ甘さに抑えられとる

最初びっくりしたけど美味しいわ

雪美「こっちは……ぶどう……美味しい」

周子「ちぇー、2人共当たりかぁ」

紗枝「え?他に何入れはったん?」

周子「柴漬け」

紗枝「柴漬け!?」











ちひろ「(あっ、これ柴漬けかぁ)」

紗枝「他に変なもん入ってへん?」

周子「何買ったっけなぁ?」

雪美「…………酸っぱい」

紗枝「これ……梅?」

周子「梅とクリームチーズと白餡の大福だね」

雪美「大人の味……酸っぱい……でも美味しい(ムグムグ)」

周子「雪美ちゃんは大人だねぇ」

紗枝「せやなぁ。こういういたずらしはる周子はんとはえらい違いやわ」

周子「いやいや、普通に美味しいから……ね」

ほんまやろか?

梅はまだしも柴漬けを大福にしはるなんて聞いたことあらへんけど

周子「あたしもたーべよっと……(モグッ)」

周子「お、レモンクリーム。ちょっと酸味が強い甘さがフレッシュでいいねぇ」

……大丈夫やろか?

はむっ……あ、抹茶やなぁ

中央にふんわり……これもくりーむちーずやろか?

お抹茶のほろっとした苦みとちーずのほのかな酸味と小豆の甘さ……ばらんすの取れた丁度ええ塩梅やわ

コクッ……ふぅ、濃い目のほうじ茶がまた大福の甘さをすっきりさせてくれはる

それにしても普通の餡子の大福やったら甘さが口に残らはるけどさっぱりした中身やさかい軽ぅてええわぁ

雪美「この大きいの……キウイ?」

周子「丸々一個入ってるとは贅沢な」

紗枝「これは3人で分けまひょか」

周子「そだねー。じゃあ切り分けるよ」

雪美「大きいのが……いい」

紗枝「ご注文どすえ」

周子「はいよっ。リクエストにお応えしてちょっと大きめに切るね」









ちひろ「(こ、これっ……プチトマト!?ば、バジルの香りが凄いけど意外と美味しいのがちょっと悔しいわね)」

周子「はい、どうぞ」

紗枝「おおきに」

雪美「ありがとう……」

ほんまに丸々一つ入ってはるんやなぁ

あ~んっ……んっ、お汁が凄い……

おみかんもそやったけど肉厚じゅーしーな果肉たっぷりやなぁ

やらかいきういの果肉ともちもちの求肥と白餡がお汁吸って甘すぎずに自然な甘さやわぁ

苺大福以外もこない合う果物が仰山あるんやなぁ

コクッ……はぁ……

紗枝「御馳走さんどす」

雪美「(もっちゅもっちゅ)」

周子「雪美ちゃんの肌って大福みたいにもちもちだよね」(ツンツン)

雪美「(もっちゅもっちゅ)」

周子「おぉ、すごい弾力」

紗枝「ほんま?うちも触ってええ?」

雪美「(コクッ)」

紗枝「どないやろ……」(チョンチョン)

あ、ほっぺたもちもちでやらかい

ぷにぷにしとる……

フニフニ……フニフニ……フニフニフニフニフニフニ……

紗枝「は!?」

う、うちは一体何を……

雪美「(もっちゅもっちゅ)」

ちひろ「う~ん……それにしても遅いですね」

紗枝「ちひろはんどないしはったん?」

ちひろ「プロデューサーさんが仕事早めに片付けた後出て行ったっきり戻ってこないんですよ」

紗枝「大丈夫なん?なんや事件に巻き込まれたとか」

ちひろ「まぁ谷底に落ちても死なないような人ですけど最近腰痛めてますからね……」

周子「携帯は?」

ちひろ「繋がらないんですよね」

雪美「……学校でプロデューサーみたいな人……見かけた」

ちひろ「でも一緒じゃなかったの?」

雪美「警備員の人と……どこかに……行った……」

紗枝「」

周子「」

ちひろ「まさか……」

雪美「?」














警備員A「お前何したか分かっとんのか?」

モバP「……」

警備員A「分かっとんのかコラァァ!!(シュババババ)」

モバP「……」

警備員B「カツ丼食うか?」

モバP「……」

警備員B「カツ丼食えやぁぁぁぁ!!!(バババババッ)」

モバP「(誰か助けて……)」



おまけ1おわり

柴漬け大福は流石に食べようとは思わなかったです

あ、トマト大福は意外と美味しかったです

おまけもう一つは明日の夜気力があれば書きたい

おまけ2 紗枝めし!箸休め【桐生つかさとチーズカツカレーwithメンチカツ】



つかさ「こっちの資料押し終わったから持っててくれ」

社員A「はいっ」

つかさ「そこ、次のアポ取れてる?」

社員B「明後日に返事が可能だそうです」

つかさ「急がせろ。モタモタしてっとチャンス逃すってな」

社員C「社長、新しい企画案です」

つかさ「おー、見とくわ。……OK。ここのデザインだけもう少し色変えてくれってちょっぱやでデザイナーに連絡しといて」

社員C「分かりました」

社員D「社長、例のトラブルですが」

つかさ「あー、アレな。こっちで動くから少し待ってろ」

トゥルルルルル……ガチャッ

つかさ「はい、社長室」

???「ハーイ、海場ボーイ!」

つかさ「人違いだっつーの」

社員A「社長、プロデューサー様が応接室でお待ちです」

つかさ「ん?あぁもうそんな時間か。サンキューな。またなんか問題あったら携帯によろしく」




~応接室~

つかさ「わり、待たせた」

モバP「いや、忙しいんだろ?もうちょっと時間あるが?」

つかさ「こっちの都合で待たせるのはナンセンスだ。スケジュールは余裕がある方がスムーズだろ?空いた時間があるならその時間で出来ることやりゃいいんだよ」

モバP「つかさらしいな」

つかさ「マジ見習っとけって。おっと、だべってないで行くぞ」

モバP「それじゃあ社長。駅までお送りします」

つかさ「お前に社長言われるとくすぐったいからやめろ」

あー、忙しい……でもいい疲れだわ

やっぱフルに働いてる時の方がアタシのベストコンディションだわ

つかさ「(カタカタカタカタ)」

モバP「ほい、コーヒー。ブラックで良かったよな?」

つかさ「お、サンキュー。丁度お前の分のカツサンドも買って来たからやるよ」

モバP「いくらだ?」

つかさ「いらねーいらねー。アタシの奢り。JK社長舐めんなって。黙ってゴチになっとけ」

モバP「ん、じゃあ頂こうか」

つかさ「そうそう、貰えるもんは貰っとけ」

アタシもカツサンド……んっ

やっぱこのソース染みたパンとカツがたまんねぇよなぁ

しっとりしたカツの衣にもソースが染みて甘ったるい……だけどそれがいい

キャベツとか挟むとこもあっけどありゃアタシに言わせたら邪道だ

美味いならパンとカツだけで勝負しろってーの

モバP「ヒレカツサンドか」

つかさ「あ?ロース派だったか?」

モバP「いや、どっちも好きだが……つかさはどっち?」

つかさ「あ?聞いてんのはアタシだって。まぁ別にいいけどアタシは……」

つかさ「……」

つかさ「……この案件一旦持ち帰るわ」

モバP「そこまで悩まなくていいんだぞ!?」

~仕事後~

つかさ「……」

モバP「大丈夫か?」

つかさ「あぁ、大丈夫だ。まぁ若干エネルギー切れだがな」

モバP「足ガクガクで言われてもなぁ」

つかさ「言うなって。総選挙までにバズんなきゃ業界からリムられてもおかしくない世界なんだろ?」

モバP「……」

つかさ「止まってる暇ねぇんだよアタシらは」

モバP「止まるんじゃねぇぞ」

つかさ「はっ、誰に言ってんだよ。アタシはJKで社長でトップアイドルになる女桐生つかさだぞ」

つかさ「こんなくらいなんともねーって」

モバP「……足ガクガクでメンタル弱い癖に格好つけよる姿勢は凄いな」

つかさ「うっせ」

モバP「送って行くぞ」

つかさ「頼むわ。後15分程寝かせてくれ。あ、帰る前に飯済ませたいからどっか寄ってくれ」

モバP「了解。俺も腹減ったから一緒に食うか」

つかさ「好きにしろ。あ、15分経ったら起こせよ。マジで。15分だけだかんな」

モバP「俺としてはゆっくり休んで欲しいが」

つかさ「15分ありゃいいから」

モバP「分かった。無理すんなよ」

つかさ「お互い様だ」

モバP「そうか。じゃ、出すぞ」

つかさ「ん……」

モバP「つかさ、時間だぞ。起きろ」

つかさ「zzz……」

モバP「つーかーさー」

つかさ「んぅ……zzz」

モバP「(相変わらずすぐ寝れるのに起きない奴だ)」

モバP「(パシャッ)」

モバP「つかさ、着いたぞ」

つかさ「んぁ……?もう着いたのか?」

モバP「つかさがよだれ垂らして寝てる間にな。近くだったし」

つかさ「よだれなんて垂らしてねーって」

モバP「ほれ」

つかさ「……いつ撮った?」

モバP「さっき」

つかさ「消せ」

モバP「だが断る」

つかさ「ぜってぇ消せ!!肖像権の侵害で訴えっぞ!!うちの弁護士軍団マジパネェからな!!」

モバP「だぁぁぁ暴れんな!!」

つかさ「お、カレー屋か。分かってんじゃん」

モバP「いてて……まぁそろそろ疲れた身体に欲しくなると思ってな」

つかさ「やっぱお前デキる奴だわ」

そうそう、丁度欲しいんだよな

チーズカツカレー……やっぱ疲れた後はこれに限るわ

モバP「んじゃ、入るか。俺も腹減って来た」

つかさ「こっちはスパイスの香りで追い打ちだっつーの」

<イラッシャイマセー
<ザワ……ザワ……
<キリュウチャ~ン!

おーおー、繁盛してんなぁ

やっぱチェーン店だけど人気なんだな

アタシもカレーの店でも出すかな?

付け合わせに糠漬けでも添えて……ちょっとマジで考えてみっか

モバP「どれにする?」

つかさ「昼間はヒレカツだったからな」

チキン、ビーフ、ポーク……これはビーフだな

トッピングするカツは

ささみカツ……却下

エビカツ……論外だ。今は肉が食いてぇ

ビーフカツ……ちげぇな

ヒレカツ……昼間に食った

……やっぱ今の気分はこってりしたロースカツっしょ

つかさ「ビーフカレーの1辛大盛でトッピングはロースカツとチーズ」

モバP「俺はビーフカレーの1辛大盛でトッピングはメンチカツで」

つかさ「メンチカツ好きだな」

モバP「つかさだってチーズカツカレーばっかりだろ」

つかさ「ははっ、違いない」

モバP「もうちょっといい店の方が良かったか?」

つかさ「いや、ここでいい。たっぷり食って栄養補給しねーと今は持たねぇわ」

モバP「そりゃ良かった。たっぷり食え。おかわりもあるぞ」

つかさ「まぁ物足りなかったらそうするわ」

モバP「お、来た来た」

はえーな。マニュアルってのはそれだけじゃダメだがこういうチェーン店にはやっぱ必須だな

どうでもいいけど眼帯付けた店員が運んでくるってのも凄いな

つかさ「ほい」

モバP「はいよ」

いつからだっけな?

こいつがメンチカツ頼んでアタシがトンカツやら頼んで一切れずつ交換し合うようになったのは

ま、いいや

今は腹が減ったわ

つかさ「んじゃ、いただきますかね」

モバP「いただきますっと」

まずは……カツを2切れほどカレーに染み込ませて置いておくっと

とろとろのチーズとカレーライスとカツを一切れ掬って……あぐっ

うめっ!やっぱ最高だわ

ちょっと辛めのカレーとまろやかなチーズがライスにマッチして

程良くサクサクのカツがボリュームたっぷりで……

これだよ!身体がチーズカツカレーを求めてたんだよ

つかさ「(マゼマゼ)」

モバP「やっぱ混ぜて食うんだな」

つかさ「人前じゃやんねぇよ」

モバP「俺は?」

つかさ「お前は別。ま、信頼してる証だって思っててくれ」

モバP「そりゃ嬉しいね」

さぁて、お次はカレーの染みたカツをチーズと混ぜたカレーライスと一緒に……むぐっ

ん~!サクサクの食感は無くなった代わりにたっぷり衣がカレー吸って美味いわ

ロースカツのジューシーさに負けてねぇなコレ

カレー染みたカツを真空パックで売り出せば売れるんじゃね?

……やべぇなバズりそうな予感がするわ

モバP「ロースカツも美味い美味い」

つかさ「だろ?やっぱチーズカツカレーが一番っしょ」

モバP「だが俺はメンチカツ」

つかさ「そりゃ残念」

メンチカツもうめぇけどな

はむっ……

うん、サクサク衣ととろけるような挽肉から出て来る肉汁が美味い

カレーとも合うんだがやっぱこう噛み応えがねぇってのが残念だわ

やっぱ肉は噛んだ時の食感がねぇと物足りないわ

つかさ「はぁ……っし!エネルギー補給完了!」

モバP「んじゃあ帰るか」

つかさ「のんびりし過ぎた分取り戻すか」

モバP「元気だねぇ。俺はもう歳でな」

つかさ「ハッ、誰より動いてる癖に年寄りの振りすんなって」

つかさ「もしマジでそんなこと言う頃になったらアタシが後ろから押してでも働かしてやるから安心しろって」

モバP「俺いつまで働かされんのかね」

つかさ「決まってんだろ。アタシがJKで社長でトップアイドルの更にその先まで行くまでだよ」

モバP「ははっ、こりゃ大変そうだ」

つかさ「当たり前だろ。アタシはマスト以外は認めないんだ」

つかさ「あんたも当然そこに居るんだよ。な、マストなプロデューサー」

~一方後日~

ちひろ「つかさちゃん風邪だそうです」

モバP「はぁ……無茶すんなって言ったのに」

ちひろ「どうするんです?」

モバP「つかさが出れないのは残念だ。けどそうなった場合誰がつかさの代わりに出ると思う?」

ちひろ「……」

モバP「森久保だ」

乃々「!?」←机の下

モバP「森久保は今回の仕事をつかさに譲ったことを負い目に感じてる」

乃々「(それはまぁ……元々もりくぼのお仕事でしたけど……)」

ちひろ「でもウェディングドレスのお仕事ですよ?」

乃々「(だから断ったんですけど……)」

モバP「まぁ最初から乃々も連れて行く予定だったので」

乃々「(聞いてないんですけど!?)」

モバP「さて……机の下に居るのは分かってる。無駄な抵抗を止めて仕事に行くぞ」

乃々「(ダッ)」

ウェディング乃々は雑誌の表紙を飾った


おわり

仕事で飛ばされるのでその前に書き上げた

新天地で新しい食に出会えるといいなぁ(遠い目)

というわけで見てくださった方々 楽しみにしてくださってる方々ありがとうございます

次回は……ナンバーz……じゃなくて南蛮酢

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom