【グリモア】瑠璃川春乃「秋穂ちゃんの霊的な日常」【私立グリモワール魔法学園】 (90)

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今回は以下の要素を含みます。
・キャラ崩壊注意
・ノエルはそれなりにツッコミ
・さらちゃんはかわいい
・秋穂はいつも通り
・ありすありあり(合言葉)


過去作はこちら(上から新しい順)↓
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第壱話「だいだらぼっち」

私の妹の名前は秋穂。ちょっと霊感の強いナイス美少女だ。

秋穂「おはよう、さらちゃん、ノエルちゃん!」

ノエル「秋穂ちゃん、おっはよー!」

さら「おはようございますぅ!」

シロー「わんっ!」

今日は同じ散歩部の部員たちと風飛のデパートまで買い出しに行くようだ。

さら「それじゃあ、いきましょお!えっと、何に乗るんでしたっけ?」

ノエル「バスだよ、バス!」

秋穂「バスかー。あ、そういえば昨日は先輩がジェンニちゃんと」

ノエル「ちょっとまって、バスから何を連想したの?」

秋穂「いっしょにバスで上野の動物園まで行ったって・・・・・・どうしたの、ノエルちゃん?」

ノエル「いや、ごめん・・・・・・自分の頭のピンクさを今自覚してるとこだから」

さら「ひかわさんみたいですね!」

ノエル「氷川先輩をそういう人扱いしないであげて!」

氷川紗妃。あいつはアタシが秋穂をちょっと見守ってたくらいで説教してきた女。風紀委員は理不尽だ。

自由「ちょっとまってください。これ妖怪絵日記の方じゃないっすか?」

望「細かいことはいいんだよ」

自由「いやいやいや、霊的な日常と妖怪絵日記はまた別でしょ!霊的ってタイトルをつけるなら壱話はすっきーでしょうが!」

純「えー、そこ拘るところなの?」

自由「拘りますよ!某手強いシミュレーションで「封印の剣」ってタイトルなのに「烈火の剣」の話を進めてるようなもんっすよ!」

純「あー、そりゃ全然違うわ」

望「いや、そっちはそもそも世代が違うだろ?親世代と子世代だし」

望「例えるならドラゴンボールZって言ってるのに無印ドラゴンボールの方をやるみたいなもんだろ?」

自由「そうっす!それっす!」

絢香(何言ってるか全然わかんない。すっごく楽)

~デパート~

ノエル「よし!それじゃあ目的のものを買いに行こう!」

さら「はいぃ!えっと、何を買いに来たんでしたっけ?」

秋穂「散歩部部員募集のためのおっきい筆と布だよ」

ノエル「あとは、それをつける棒と紐だね」

さら「そうでしたぁ!」

それくらいならお姉ちゃんが買って来るのに!もっとお姉ちゃんを頼っていいんだからね!

ノエル「で、誰が字を書く?」

秋穂「デザインも考えないとね」

さら「おっきい筆も欲しいですねぇ」

三人「・・・・・・」

秋穂「恋ちゃんに頼もうか」

ノエル「他力本願!?」

さら「素人がやるよりプロに任せた方がいいと思いますよぉ」

ノエル「ていうか、向こうも部員は募集するだろうから無理じゃない?」

秋穂「それもそっか」

さら「どうしましょぉ」

お姉ちゃんが!お姉ちゃんがやるから!デザインも文字も両方できるから!

秋穂「えっと、布、布・・・・・・」←一時的に分かれた

転校生「あれ、秋穂。おはよう」

おいい!アタシの秋穂に何気軽に話しかけてんのよ!ナンパか?ナンパのつもりか?ああ?

秋穂「あ、おはようございます、先輩!」

転校生「珍しいね、こんなところに来るなんて。一人?」

秋穂「えっと、さらちゃんとノエルちゃんもいっしょです」

転校生「そっかそっか」

秋穂「先輩は・・・・・・」

転校生「僕はありすと来たんだけど・・・・・・いやー、布のこととかよくわからなくてさ」

秋穂「プロがいた!」

転校生「え?」

転校生「なるほど、部員募集ののぼりをね」

秋穂「あれ、のぼりって言うんですね」

転校生「ほら、こいのぼりって言うだろ?」

秋穂「あー、なるほどー」

転校生「ていうか、そういうのって作ってくれるメーカーとかあるんじゃないのかな?」

秋穂「さらちゃんが思いついたのが昨日だったんで・・・・・・」

転校生「そういや部活勧誘は明後日か・・・・・・」

秋穂「そういえば、ありすちゃんはどこにいるんですか?」

転校生「あっちの方で・・・・・・」

転校生「横断幕用の布見てる」

秋穂「発想が一緒!」

転校生「横断幕に刺繍するって言ってたけど、間に合うのかな」

秋穂「あー、そうですね・・・・・・さすがにそれだとこっちのお手伝いしてもらうわけにはいきませんよね」

転校生「んー、春乃さんはそういうのできないの?」

よく言った!お姉ちゃんがんばるから!

秋穂「おねえちゃんは散歩部に入ってないので」

転校生「さっきまで誰に頼もうとしてたんだっけ?」

秋穂「ありすちゃんと恋ちゃんです!」

転校生「なるほど、それで春乃さんじゃダメな理由は?」

秋穂「おねえちゃんは散歩部じゃないから・・・・・・」

転校生「うーん、これ僕がおかしいのかな?」

秋穂「あっ、そうだ!先輩はそういうのできたりしないんですか?」

転校生「え、僕?いやいやいや、やったことないって」

嘘だな。

秋穂「まっさかー」

転校生「僕のことをなんだと思ってるの?」

転校生「いや、まあ、ちょーっと転校前に友達の手伝いをしたことはある・・・・・・その程度だよ」

やっぱりね。

秋穂「ちなみに、どんなことを?」

転校生「字を書いた」

秋穂「やってるじゃないですか!」

転校生「示す偏だけ」

秋穂「『祝』ですか?」

転校生「『神』だよ」

こいつは何を書いたんだ。

ありす「ぉまたせ・・・・・・した」

クレプリ「よーう少年、待たせたな!」

転校生「おっ、目的の布は買えた?」ヨイショ

秋穂(先輩、自然に荷物を持ってる・・・・・・)

ありす「ぁい。かぇ、ました」

クレプリ「お、そっちにいるのは瑠璃川の妹の方じゃねぇか」

秋穂「あ、おはよう、ありすちゃん」

ありす「ぉはょ・・・・・・ざぃ、ます」

転校生「秋穂も布を買いに来たんだって。のぼり用の布とかってわかる?」

ありす「ぁっち、ぇす」

クレプリ「案内するさね」

秋穂「あ、ありがとう!」

ノエル「秋穂ちゃーん、買えたー?ってあれ?お兄さんにありすちゃん?」

秋穂「うん、買えたよー」

さら「おはようございますぅ!」

転校生「や、ノエルとさら。おはよう」

ありす「ぉはよぅ、ござい・・・・・・ぁす」

クレプリ「おはようさね」

ノエル「二人は何を買いに来たの?」

転校生「横断幕用の布と糸かな」

ありす「ぃっぱぃ、かぇました」

クレプリ「あとは部員を引き止めるようのお菓子とかも買うつもりさね」

ノエル「お菓子!その手があったか!」

さら「ノエルちゃん、わたしたち、部室がありません!」

ノエル「神は死んだ!」

秋穂「配ればいいんじゃないのかな?」

ノエル「その手があったか!」

本格的に塾の広告みたいになってきたわね。

転校生「それじゃ、いい時間だし、お昼にしよっか。よかったら、一緒にどう?」

秋穂「ぜ、ぜひ!おねがいします!」

ノエル「えー、お兄さんがご馳走してくれるのー?なら行ってあげてもいいかなー?」

さら「ありすちゃん、いっしょに食べましょお!」

ありす「ぁぃ」

転校生「ノエルはいらないっと」

ノエル「あー、ウソウソ!冗談だから!おいてかないでー!」

まああいつならそれくらいは出すんだろうけど。あれ、もあっと?

転校生<(よかったら、一緒にどうですか?)

ま、気付いてるか。アタシは遠目で見守ってるからいいわよ。

ノエル「そういえば、なんで横断幕?」モグモグ

クレプリ「昨日思いついたんさね」モグモグ

さら「わたしといっしょですね!」モグモグ

ノエル「類友だね、類友!」

ありす「ゃ、ぁたし、のぇるちゃ・・・・・たぃに、せっきょくてきじゃな・・・・・・」

ノエル「あれ、今アタシ友達扱いされてなくなかった?」

秋穂「次があるって」

さら「また一からがんばりましょお」

ノエル「やっぱりそうだよね!?」

ありす「ぁ、ぇと、そうぃ・・・・・とじゃ、な・・・・・・」

転校生「ありす、口汚れてるよ」フキフキ

ありす「んっ」

クレプリ「少年、ありすをそこまで子ども扱いしないでやってくれ」

転校生「あっ、ついジェンニにやる癖で。ごめん」

ノエル「アタシとしてはさりげなくありすちゃんが膝の上に座ってることに疑問を覚えるんだけどなぁ」

クレプリ「これはデフォさね」

秋穂「いいなぁ・・・・・・」

秋穂がしてほしいなら、お姉ちゃんいつでもやってあげるわよ!

転校生「さて、お腹もいっぱいになったし、早いところ戻ろうか」

ノエル「えー、もう帰っちゃうの?」

転校生「だって今からデザイン決めて、下書きとかも済ませないといけないだろう?」

秋穂「プロだ・・・・・・!」

さら「転校生さん、プロですね!」

ノエル「さっすがお兄さん!」

転校生「君たちはもうちょっと計画性ってものを持とうね」

クレプリ「ありす、次のバスの時間どうなってるさね」

ありす「ぇっと・・・・・・ぁと、10分・・・・・・」

クレプリ「微妙に長いな・・・・・・」

転校生「あー、それに関しては気にしなくていいよ」

クレプリ「え?」

転校生「ちょっと待ってね・・・・・・もしもし、結希?今から帰るから、3分後にあれ起動で」

さら「あれ、ですか?」

ノエル「あれって?」

転校生「なんか僕を呼びだす装置を作ったって話。このデバイスの半径1m以内にいれば一緒に帰れるよ」

ノエル「え、それ狭くない?って、ありすちゃんが抱っこされてる!さらちゃんもう背中に登ってる!」

秋穂「わ、わたし、こっちで!」

ノエル「秋穂ちゃんも抱きついて・・・・・・あ、アタシも!」

クレプリ「これはたからみたらヤバいやつさね」

転校生「それじゃあ、3、2、1」

転校生「あ、春乃さんのこと忘r」

シュン

・・・・・・あれ?アタシ、おいていかれた?いや、そりゃそうなるはずだけど。

クレプリ「おー、すげえな・・・・・・あれ?」

クレプリ「えっ!?お、オレっち、おいていかれたのか!?はたから見てたから!?」

まったく、仕方ないわね。

春乃「アタシが持って帰ってあげるわ」

クレプリ「あ、瑠璃川の姉の方。来てたのか?」

春乃「来てたわよ。・・・・・・もしもし、転校生?あの人形はアタシが預かったから。また取りに来て」

春乃「それじゃ、アタシたちはバスに乗って帰るわよ」

クレプリ「おう!」

―翌日―

さら「それじゃあ、転校生さん!」

秋穂「よろしくおねがいします!」

ノエル「この布に、おっきく『いっしょにおさんぽしませんか?散歩部』って!」

転校生「えぇ、マジで僕がやるのか・・・・・・まあいいか」

転校生(なんか、謎のいかがわしさを感じるのは気のせいだろうか)

兎ノ助(JCとお散歩できるのか!?)

転校生(帰れ)

転校生「しっかしまあ、こんなでっかい筆とかよく調達したもんだよ」

秋穂「学園長が貸してくれたんです」

転校生「あー、備品か。ここ、書道部とかあったっけ?」

ノエル「ゲームの方で言われてないからなんとも・・・・・・」

転校生「まあいいか。んじゃ、散歩部っぽく書けばいいんだね」

さら「はいぃ!おねがいします!」

ノエル「お兄さんのセンスに任せるよ!」

秋穂「先輩のなら大丈夫です!」

転校生(そういわれるとますますプレッシャーが・・・・・・)

転校生(しっかしまあ、相変わらずこの筆は書きにくいな。布の予備とか買ってないだろうし、失敗は出来ないぞ)

転校生「いくぜ!おらあああああっ!!!!」

『一緒に御散歩しませんか?散歩部』

転校生「・・・・・・ミスった!可愛さが足りない!」

ノエル「おさんぽの「お」ってこう書くんだ・・・・・・」

なにやってるのよ、あいつ!それじゃあ秋穂の可愛さに釣り合わないじゃないの!まあそもそも秋穂の可愛さに釣り合う存在なんてこの世に存在しないわけだけれど。

秋穂「それじゃあ、これを棒につけて・・・・・・完成っ!」

さら「わーい!」

ノエル「これで当日いっぱい勧誘できるね!お兄さん、ありがとう!」

転校生「いやいや、これくらいなら・・・・・・」

秋穂「あ、先輩・・・・・・?」

ムサシ「あ、やべ、つい」

ノエル「で、でも横断幕とありすちゃんをキャッチ出来てる!すごい!」

ありす「ぁぅ・・・・・・てんこ、さ・・・・・・?」

さら「転校生さん、すごいですぅ!」

秋穂(私も、言ったら乗せてもらえないかなあ)ドキドキ

ムサシ「いやー、なんとかなるもんだねー。・・・・・・それで、どうやって戻るんだろ?」

ノエル「え?」

秋穂「さあ・・・・・・?」

転校生「いやー、戻れてよかった。下手すりゃそのまま討伐対象だよ」

薫子「本当焦りましたよ。一時はどうなることかと」

虎千代「ああ、それで、そのあと変わりはないか?」

転校生「割と自在にムサシになったりならなかったりできるようになりました」

チトセ「相変わらず人間やめてるわね」

転校生「よく言われるよ。まあ、運よく学外の人に見られてなくてよかった」

チトセ「次からは『そういう魔法です』でいいんじゃない?」

転校生「そうか!これでクエストで僕も戦える!」

聖奈「やめてくれ。後処理に追われるのはこちらなんだ」

転校生「こう、うまく制御すれば、身体の一部だけムサシ化とか・・・・・・」

チトセ「試す前に地形が変わりそうだからやめてちょうだい」

第壱話終わり。第弐話は「メリーさん」です。明日明後日ぐらいに更新します。
一応六話までやる予定。最近霊的な日常の方に更新があったので書きたくなりました。
妖怪絵日記の主人公とさらちゃんは中の人つながり。
ていうか、結局秋穂の霊感が強いナイス美少女っぷりが発揮されてねぇや。ちょっとはるのんにオシオキされてきます。
1レス目の過去作一覧、そろそろ行数が足りなくなりそうな数になってきた。1レスじゃ納まらない。
グリモア以外も含めたら足りねぇ。
そういや、さらっとネタバレしてるけど大丈夫・・・・・・だよね?
ありすありあり(合言葉)

あああああああああああああああっ!?!?!?
ありすが!?ありすがきたよ!?ワンダーなありすだよ!?
絶対領域が!生足が!太ももが!見えてる!見えてるよ!
あ、ありす、ありす!
ありす!ありす!ありす!ありす!ありす!
ありすぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!
神はいたんだ!神はここにいたんだ!主よ!
万歳!復活祭万歳!イースター万歳!
ありすありあり(合言葉)

第弐話「メリーさん」

『もしもし、私メリーさん。今風飛の駅前にいるの』

『もしもし、私メリーさん。今学生街のコンビニ前にいるの』

『もしもし、私メリーさん。今女子寮の前にいるの』

『もしもし、私メリーさん。今』

ノエル「あ な た の 後 ろ に い る の」

さら・秋穂「きゃあああーっ!」

今日も今日とて秋穂は可愛いわぁ。有名な怪談にもあんなにおびえちゃって、大丈夫よ!お姉ちゃんが守ってあげるからね!

寧々「ど、どうなるの!?その後、どうなっちゃうの!?」

ノエル「メリーさんは人間に捨てられて恨みを持った人形。自分を捨てた人間の元に行ったら、やることは一つだよね」

秋穂「そ、それって、こ、ころ・・・・・・」

ノエル「そう、メリーさんが狙ってるのは・・・・・・」

ノエル「 お 前 の 命 だ 」

全員「きゃあああーっ!」

ジェンニ「ぼく、おにんぎょう、だいじにします」ガタガタ

寧々「ネネも、今日帰ったらきれいにしてあげないと・・・・・・」

ありす「ん・・・・・・めりーさ、かゎぃそ、ぇす」

ノエル「えー、そういう感想ー?でもありすちゃんだし、しょうがないか」

クレプリ「まあな。ありすは今まで捨てた人形とか一個もないし、恨まれる心配はないさね」

―その日の夜―

prrrrrrrr prrrrrrrr

ピッ

『もしもし、私メリーさん。今風飛の駅前にいるの』

『もしもし、私メリーさん。今学生街のコンビニ前にいるの』

『もしもし、私メリーさん。今女子寮の前にいるの』

『もしもし、私メリーさん。今』

「あ な た の 後 ろ に い る さ ね」

ありす「~~~~~~~~~~~~~~!?!?!?!?!?!?!?」

私は今、秋穂ちゃんのお部屋の前に来ております。朝はゆっくり寝かせてあげたい!だけれど、今日は学校がある日。ここは心を鬼にして、起こしてあげないと。

春乃「あ・き・ほ・ちゃ~ん、朝ですよー」

秋穂「すぅー・・・・・・すぅー・・・・・・zzz」

きゃわわっ!きゃわわっ!規則正しく寝息を立てる秋穂ちゃんきゃわわっ!

春乃「あーきーほ、起きてちょうだい」

秋穂「やだぁ・・・・・・あと5ふん・・・・・・」

秋穂ちゃん可愛いよぉ、でもダメダメ!ここで甘やかしちゃったら、秋穂がダメになっちゃう!

春乃「もう・・・・・・転校生がそこまで来てるわよ」

秋穂「ええっ、先輩が!?」ガバッ

春乃「おはよう、秋穂」

秋穂「おはよう、おねえちゃん。えっと、先輩が来てるって・・・・・・」

春乃「冗談よ。ほら、顔洗いましょ?それともおねえちゃんがぺろぺろして・・・・・・」

「ありすーーーー!!!死ぬなーーーー!!!」

秋穂「あれ、先輩の声・・・・・・って、あ、ありすちゃん!?」

春乃「なに!?転校生!なにがあった!」

転校生「あ、秋穂、は、春乃さん!あ、ありすが、ベッド近くで倒れてる姿が見つかって・・・・・・」

秋穂「ありすちゃんは、大丈夫なんですか!?」

転校生「大丈夫、だと思うけど・・・・・・脈はあったし、呼吸も正常だった。ただ、強く頭を打ったのか・・・・・・今はまだ気を失っている」

春乃「寝落ちしたんじゃないの?」

転校生「服はパジャマに着替え終わっていて、寝る準備はできていたみたいなんだ。寝落ちとかじゃない」

転校生「何か作業をした後もなかった。ただ、デバイスの電源が付きっぱなしで、非通知の電話がかかってきてたみたいだ」

秋穂「非通知・・・・・・ありすちゃん・・・・・・夜・・・・・・はっ!」

転校生「とりあえず、僕は一度病院に行って来る。経過が分かり次第、報告するよ」

春乃「授業はどうするの?」

転校生「つかささんと梓とクエストに行ったことにした。こういう時は頼らないと」

つかさ「どうしたっ!この程度かっ!」

梓「ひいぃ~っ!先輩、人使い荒いッスー!!!」

つかさ「どうした、服部!その程度で満足か!?」

梓「満足も何も・・・・・・」

タイコンデロガ「ぐおおおおおおおおおおおっ!!」

梓「先輩、よりにもよって討伐対象にこんな強いのが出るクエスト選ばないでくださいよ~!!!!」

さら「ありすちゃん、大丈夫でしょうか・・・・・・」

ノエル「心配だね・・・・・・」

秋穂「・・・・・・みんな。わたし、犯人がわかっちゃったかも」

ノエル「えっ?」

さら「は、犯人ですか?」

真剣な顔してる秋穂も超プリティーッ!それはともかく、犯人、ねぇ。

秋穂「そう。ありすちゃんはただ倒れてたんじゃないの。誰かに襲撃されて倒れてたんだよ!」

ノエル「そ、そうだったの!?」

さら「あれ?でも傷とかは特にないって・・・・・・」

秋穂「まずはわたしの推理を聞いて」

秋穂「昨日の夜してた、怪談の話は覚えてるよね?」

ノエル「うん。いっぱい話したよね」

秋穂「その中の、メリーさんって覚えてる?」

さら「はい!電話をかけてくるお人形のお話ですぅ!」

秋穂「それでね、あのときありすちゃんのお人形が、『ありすに恨みを持っている人形なんていない』って言ってたけど・・・・・・」

秋穂「実は、1人だけいるの。ありすちゃんに恨みを持ったお人形が」

さら・ノエル「な、なんだってー!?」

楠木に恨みを持った人形?あの子は好かれはすれど恨まれるようなことは無いと思うけど・・・・・・ううん、最後まで聞かないと。

秋穂「そう。そのお人形はずばり、クレイジープリンセス!」

ノエル「ええっ!?ど、どういうこと!?」

秋穂「ほら、前の部活動勧誘ののぼりの材料を買いに、デパートまで行ったの覚えてる?」

さら「はいぃ!とっても楽しかったですぅ!」

秋穂「また行きたいね!って、それはともかく。あの時、わたしたちはクレイジープリンセスを置き去りにして帰っちゃったでしょ?」

ノエル「そ、そっか!置き去りにされたことを恨んで、今回の犯行を!」

さら「悲しい事件だったんですね・・・・・・」

いや、楠木のデバイスは楠木が使っていたんだから、あの人形がそれをやるのは無理でしょ。いや、待てよ。なにかしらケータイなりなんなりを使えさえすればなんとかなるか・・・・・・?

秋穂「そして、クレイジープリンセスが恨みを持っていたことを知っているのは一人しかいないの!おねえちゃん!」

春乃「な・あ・に?」

秋穂「あなたがはんにんですね!」

春乃「・・・・・・え?」

転校生『確かその時間は、僕と電話で話していたよ。ジェンニが中々食べようとしてくれない野菜があって、どうしようかって相談してたんだ』

春乃「ってことで、これがアタシの昨日のアリバイよ」

秋穂「う~、イイ線行ってると思ったんだけどなぁ・・・・・・」

春乃「大丈夫よ、秋穂。もしかしたら他に共犯者がいるかもしれないし・・・・・・」

転校生『あっ、そうそう。事情はいえないんだけど、クレプリがやってないってことは断言できるよ。庇ってるとか、そんなことじゃなくて』

秋穂「そんなっ!じゃあ、いったい誰がメリーさんの電話を?」

ノエル「も、もしかして、ほ、本物・・・・・・?」

さら「そ、そんなはずないですぅ!だってありすちゃんは、いっつもお人形の事大事にしてて・・・・・・!」

転校生『あー、大丈夫大丈夫。どうせ誰かの悪戯だから。もうだいたい見当はついてるし』

転校生(あとはどこにいるかってだけで)

転校生(ていうか、心の魔法を使えば逆探知できるんじゃないかな?)

転校生(ちょっと頼んでみるか・・・・・・)

転校生「ごめん、ちょっと一回切るね。・・・・・・さて、じゃあ心に」

prrrrrrrr

転校生(ん?非通知の電話?)

転校生「・・・・・・・・・・・・もしもし」

『もしもし、私メリーさん。今』

転校生「夏海。何やってるんだ」

『あ、バレた?いやー、最近ちょっとネタがなくってさー。ちょっと時季外れの心霊特集でも組めないかって思ってとりあえずあんたに連絡したんだけど・・・・・・』

転校生「・・・・・・とりあえず?ってことは、僕が最初?」

『そうよ。だって怜にかけたら本気にしそうだし、智花はすぐ近くにいるし、部長は看破されそうだし』

転校生「いや、わかった。それならいいんだ」

転校生「・・・・・・夏海じゃない。非通知、悪戯好き、メリーさん・・・・・・いや、初音じゃないな。初音は心霊系苦手だし」

転校生「うーん、夏海でも初音でもないとなると、あの人かな。あれ、また電話だ」

転校生「もしもし、私メリーさん」

『もしもし、私メリーさ・・・・・・えっ?』

転校生「今あなたの半径50m以内にいます」

『えっ、嘘!?う、嘘よね!?』

転校生「ちなみに魔導兵器開発局前です」

『えっ、ま、マジ!?ちょ、ちょっと待って!』

転校生「ビンゴ。茉理さん。成人してるのに子供みたいなイタズラやめてくださいよ」

『あ、え、え~と、な、ナンノコトカナー?』

転校生「大方作業があらかた片付いて暇だったとかなんでしょうけど」

茉理『いや~ん、転校生君ってば、そんなことまでわかっちゃうの?えっち』

転校生「うわっ」

茉理『ガチで引くのはやめて。本気で傷つくから』

転校生「まったく。ありすにかけたのも茉理さんですよね?前に初音を怖がらせたいとか言ってたし、予行演習のつもりでやったんでしょうけど」

茉理『どこまでお見通しなのよー、もー』

転校生「まあ幸いありすに何も異常が無かったからいいものの、こういうの苦手な子なんですから相手はちゃんと選んでください。月詠とか焔とか」

茉理『いやー、この前ちょこっとホラー小説の表紙見せたら怖がってたのがかわいくて・・・・・・ごめんごめん、後で謝りに行くから』

転校生「まあとにかく、あんまりひどいと僕もオシオキしますからね」

茉理『ごめんなさい、反省しています。もう二度とやりませんから許してください』

転校生「態度変わり過ぎだろ」

転校生「ってことで、茉理さんのいたずらでした。ありすも驚いて気を失っただけみたいですし、何事もなくてよかったです」

鳴子「へぇ、なるほど。しかし怪談大会か、是非とも参加させてもらいたかったね」

夏海「部長が言ったら全員ギャン泣きするじゃないですか!」

転校生「鳴子さんの怪談は勘弁してください」

鳴子「おや、君はそういう系は苦手だったかい?そこまでじゃなかったと記憶してるんだけど」

転校生「話云々よりも語り手がうまいんで、肝が冷えすぎるんですよ。やるならまた、夏でお願いします」

鳴子「おや、これは催促かな?」

夏海「て、転校生~!どうすんのよ!部長がやる気になったじゃないの!」

転校生「まあその時は、僕もなにかしらネタは持ってくるんで・・・・・・夏海も参加するんだよ?」

夏海「い、いやっ!イヤよ!」

鳴子「部長命令だよ、夏海」

夏海「お、横暴だー!」

prrrrrrrr

転校生「おっと失礼、電話だ。もしもし?」

『私、メリーさん。今文化部棟の前にいるの』

転校生「えっ?だ、誰?」

夏海「な、なに、なんなの!?」

prrrrrrrr

『私、メリーさん。今、報道部の前にいるの』

転校生「だ、誰だっ!で、電源を切れば・・・・・・!」

夏海「何!?どうしたっていうのよ!」

『私、メリーさん。今』

梓「あ な た の う し ろ に い る の」

ギャアアアアアアアアアーーーーーッ!!!!

鳴子「無茶なオーダーを出された恨みってとこかな。ちゃんちゃん♪」

第弐話、メリーさん。秋穂が霊力を全く発揮して無い件について。
ありすかわいいよね!やっぱりありすってかわいいわ!結婚したい!
ところで、どうしてこう給料前にSSRを出してくるのかな?お金が足りないんですけど?食費を削るしかないんですけど?
鏡風というか、カードの中に枠があって、そのなかにありすがいるっていうのが童話感でてていいよね。
転校生君の看病イベントか・・・・・・智花の料理が追い打ちにならなければいいが。
ありすありあり(合言葉)

転校生が倒れて真っ先に駆けつけてきたありすは天使
ありすありあり(合言葉)

第参話「吸血鬼」

アイラ「くっくっく、なんのことかわからんが、妾とやりあおうというのか」

秋穂「やってみせます!アイラちゃんを倒して、止めて見せる!」

ノエル「サポートは任せて!秋穂ちゃんのサポ役、このノエルちゃんがいるから!」

さら「ふれー!ふれー!」

秋穂には手を出すなと言われた。だからこの戦い、私が手を出すわけにはいかない・・・・・・!

事の発端は昨日の午後。秋穂アルバム用の写真が重文に溜まったから、いつも通り転校生と作業をしようとしていたときのこと。

春乃「・・・・・・あいつ、遅いわね」

春乃「急な用事があるっていうなら、連絡ぐらい来るはず。・・・・・・なにか不測の事態が?」

春乃「いや、もう少し待ってみるか」

・・・・・・

春乃「おかしい。『遅い』じゃなくて、もはや『来ない』」

春乃「ってことは、確実に何かが起こっている」

春乃「・・・・・・遊佐に聞くか」

鳴子『転校生君かい?彼なら、貧血で倒れて保健室で休んでいるよ』

春乃「そうなのね、わかったわ」

春乃「仕方ない、回復するまで待って、その間に、見舞いにでも行ってあげましょうか」

・・・・・・

春乃「転校生、大丈夫?・・・・・・って、秋穂。来てたのね」

秋穂「おねえちゃん。先輩がベンチでぐったりしてたところを、たまたま通りがかったありすちゃんが見つけて、連絡もらって・・・・・・」

春乃「そうだったのね。にしても、貧血なんて珍しいわね。いつもは有り余るぐらい元気だっていうのに」

秋穂「それなんだけど・・・・・・わたし、今回のことにはちょっと心当たりがあるの」

春乃「心当たり?」

秋穂「ほら、見て、ここ。首筋のところに、強く吸った時に出来るあと・・・・・・キスマークがあるの」

春乃「そうね」

秋穂「つまり、先輩は誰かに血を吸われて貧血になった!そしてそれをできるのは、吸血鬼の・・・・・・」

秋穂「アイラちゃんしかいない!」

春乃(そもそも、転校生は宍戸の研究室で血液検査を受けてたはずだけど、そっちじゃないのかしら?)

春乃(いや、余計なことを言って秋穂を混乱させたくない。ここは大人しく見守ろう)

そして、冒頭に戻る。でも東雲って本当に吸血鬼ってわけじゃなくて、時間停止の魔法がかかってるだけだったわよね?

アイラ「そして、どうやって妾を倒そうというのじゃ?まさか魔法とはいうまい」

秋穂「吸血鬼対策の物はいろいろ買ってきました!今月のお小遣いを全部使って!」

あとでおねえちゃんがあげるからね!

秋穂「まずは、これ!ニンニク!」

ノエル「を見せても意味ないから、ニンニクたっぷりのペペロンチーノを食べて来たよ!」

さら「おいしかったですぅ!」

アイラ「だからこんなに臭いのか!やめろ!普通にニンニクは嫌いじゃが、それは誰でも嫌がるじゃろう!」

秋穂(効いてる、効いてるよ!)

ペペロンチーノは責任をもってアタシが作ったわ。辛くないように作ったのはいいけど、ちょっと物足りなかったわね・・・・・・

秋穂「そして次は、これ!十字架!」

アイラ「妾、最近は毎日シャルロットと顔を合わせとるんじゃが」

秋穂「そして、炎!」

アイラ「魔法使いなのになぜライターを持ってきた!普通に魔法をつかえばいいじゃろうが!」

秋穂「それと光!」

アイラ「おい、ここは外じゃぞ。懐中電灯をつかってどうする」

秋穂「そして最後に!炒り豆!」

アイラ「いや、別にそれは弱点でも何でもないんじゃが・・・・・・」

ノエル「炒り豆投げる人連れて来たよー」

アイラ「え?」

卯衣「今日は思い切り投げていいと聞いたわ」

アイラ「ま、待て待て待て!炒り豆自体がどうのより立華が扱うということがまずいんじゃって!」

卯衣「それじゃあ、行くわね」

さら「やっちゃってください!」

アイラ「や、やめ、やめろー!!!!」

アイラ「じゃから、最初からなんのことかわからんといっておるじゃろうが!」ゼェー・・・ハァー・・・

秋穂「でもでも、先輩の首筋には確かに強く吸ったあとが・・・・・・」

アイラ「そもそも、妾は今日図書館にて霧塚と話をしておった。少年の血を飲む時間なぞない」

秋穂「なら、先輩はどうして・・・・・・」

確かに、今日は特別日差しが強いわけでもない。いくら検査で血を抜かれたからって、そうそう貧血になったりはしないはずよね。

チトセ「あら、みんなここでなにしてるの?」

さら「あ、ときさかさんですぅ!えっとですね、・・・・・・」カクカクシカジカデスゥ

チトセ「な、なるほど、そ、そうなのね。そ、そうだわ。私、転校生君のお見舞いに行ってくるわね」

アイラ「おい。思いっきり挙動不審なんじゃが」

チトセ「い、いやねぇ、東雲さん。そ、そんなことあるはずないじゃない」

ノエル「・・・・・・・・・・・・朱鷺坂先輩、口もとになんか赤いあとがあるよ」

チトセ「えっ?えっと、こ、これはトマトジュースを飲んだあとで・・・・・・」

アイラ「うん?おかしいの、お主はトマトジュースが嫌いなんじゃなかったか?」ニヤニヤ

チトセ「克服しようと思っただけよ。いつまでも嫌いなものを放置しておくわけには行かないでしょ?」

春乃「ていうか、ただの貧血でしょ?転校生本人に聞けばいいじゃない。なにがあったのかって」

秋穂「あ、それもそうだね」

チトセ「ごめんなさい私がやりました」

ノエル「変わり身早っ!」

チトセ「ほんの出来心だったのよ。東雲さんがいつも飲んでいるのを見て、こう、おいしそうだなぁと」

アイラ「そうじゃのぅ。少年の血は割と美味じゃ。健康的な生活を送っとる証拠じゃ」

秋穂「せ、先輩の血、おいしいんだ・・・・・・」ドキドキ

ノエル「秋穂ちゃん、ダメ。そっちの道に行ったらダメ」

さら「そういえば、このまえ南さんが指を切った転校生さんのをくわえて・・・・・・」

ノエル「智ちゃん先輩!?なにやってんの!?」

唾液には雑菌が多く含まれてるから、本当は良くないのよ。アタシは秋穂の傷口を舐めたことは一度もない。

チトセ(でも、おかしいわね。なんでバレたのかしら。痕がつくほど強くは噛んでないはずなんだけど・・・・・・そもそも魔法だし)

あのあと、秋穂は東雲に吸血の魔法を教わるという約束を取り付けて終わった。さて、そろそろ転校生も回復してるだろうし、様子を見に行くか。

春乃「転校生、いる?」

ありす「ぁ・・・・・・るりかゎ、さ・・・・・・」

クレプリ「よーっす。少年ならまだ寝てるさね」

春乃「あら、そうなの。さすがにそろそろ起きてると思ったけど・・・・・・」

クレプリ「いやー、しばらく起きないんじゃないのか?ぐっすりすやすやさね」

ありす「ねてぅ・・・・・・ちょっと、かわぃぃ・・・・・・♪」

春乃「・・・・・・ま、用事はまた今度にするか。邪魔したわね」

クレプリ「おう!またなー!」

ありす「・・・・・・・・・・・・」

ありす「・・・・・・・・・・・・」

ありす「んっ」カプッ

ありす「・・・・・・・・・・・・」チュウウウ

ありす「・・・・・・・・・・・・♪」

ふぇぇ・・・ありすが出ないよぉ・・・・・お給料日まだだよぉ・・・・・・
すごろくガチャで目当てのSSRが出たことが一回もない。出るまで回せば100%とは言うものの、そこまで財力もない。
何とは言わないけどありすに吸われたい。
ありすありあり(合言葉)

第四話「雪女」

事情があって秋穂の側にいられなかった日のこと。アタシは愛しの秋穂の帰りを待っていたのだけど・・・・・・

春乃「秋穂の香り・・・・・・帰って来たのね!おかえり、秋穂!」

秋穂「ただいまビッチ」

春乃「・・・・・・・・・・・・!?」

春乃「あ、秋穂ちゃん?ど、どうしたのかな?いきなりそんなこと・・・・・・」

秋穂「どうしたの?頭おかしいの?」ビッ

春乃「な、中指まで!?」

おかしい、ウチの天使がこんなことするはずがない。いや、秋穂もそういうお年頃になったのだろうか。反抗期とか来たらお姉ちゃん死んじゃう。

春乃「そういえば、今日はどこ何をしていたの?お話聞かせてほしいわ」

秋穂「今日は雪女さんとお話してきたよ」

春乃「雪女?」

自称雪女なら知っているけど。

秋穂「その人がね、すっごくカッコいい人でね、わたしもあんな風になりたいなぁって」

秋穂「ファッキン!」

オーケー。雪女を締めに行きましょう。

ましろ「時間停止が解けて授業もない・・・・・・暇ですね。転校生さんにダジャレでも送りつけますか」

ましろ<(今日の夕飯は何にしますか?)

転校生<(カレー)

転校生<(おつカレー様はなしです)

ましろ<(ネタ潰しされてしまいました・・・・・・くすん)

転校生<(ていうか、授業中なんだけど)

ましろ<(授業・・・・・・懐かしい響きです)

ましろ<(あたりまえだったあの日々、気が付けばもう当たり前ではなくなってしまいました)

転校生<(ババ臭い)

ましろ「・・・・・・なんということでしょう。転校生さんが刺々しく・・・・・・」

春乃「雪白ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

ましろ「!?」

春乃「辞世の句は詠んだか?撃たれる覚悟はあるか?遺書は用意しているな?ならばお前を斬る!」

ましろ「待ってください、どうしたんですか、突然」

春乃「アタシとお前、どちらかがこの世から完全消滅しない限り決着はないのよ。己の存在の全てをかけてかかってきなさい」

ましろ「わたくしはどうして瑠璃川さんとファイナルバトルをしなければいけないのでしょうか。お断りです」

春乃「理由がわからない。そう言いたいのか?白を切るなっ!」

ましろ「切られそうなのは雪白なのですが・・・・・・」

春乃「お前のせいで、秋穂はっ、秋穂はっ・・・・・・!」

ましろ「お話、聞かせてくださいな。もしかしたら、何か力になれるかもしれません」

ましろ(キルされたくないですし)

ましろ「・・・・・・おかしいですね。わたくし、その日は双美さんと共に電機屋さんに行っていました」

春乃「秋穂とは会ってないのか?」

ましろ「はい。出会ったのは冬樹さん、お姉さんの方ですね。そちらだけです」

春乃「そうだったのね。ごめんなさい、勘違いしてたわ」

ましろ「いえ、お気になさらず。とはいえ、その口の悪いお方については心当たり・・・・・・というか、この学園だと一人しかいないのでは?」

春乃「・・・・・・そうか。ウィリアムズ、あいつかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

ましろ「・・・・・・うまく矛先を逸らせましたね。さて、転校生さんにダジャレを送りつけないと」

メアリー「あー、暇だ。撃ちてーな」

メアリー「こういう暇な日に限って、アタイが詰所で待機だからなぁ」

メアリー「・・・・・・おっ、そうだ。転校生呼ぶか」

メアリー<(転校生、暇だ。詰所まで来い)

転校生<(授業中)

メアリー<(知るかよ、そんなもん。いいな、5分以内だぞ)

転校生<(気温と雪女をかけるのはちょっと無理があるんじゃないかな)

メアリー<(はぁ?)

転校生<(送信先ミス。気にしないで)

メアリー<(いーや、許さないね。許してほしかったらすぐに来い)

転校生<(智花のクッキーと普通のクッキーを今混ぜてるところだからもう少し待って)

メアリー<(殺す気か!やめろ!)

転校生<(手土産ぐらいは持っていった方がいいかなって)

メアリー<(アタイに持ってきていい手土産はバーガーだけだ!)

転校生<(放課後に智花に作ってもらうね)

メアリー<(<censored>!)

春乃「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・中々やるな」

メアリー「ぐっ・・・・・・テメーもだぜ。だが、これで終わりだ!」

春乃「秋穂のためにもぉぉぉぉぉ!!!!」

転校生「はい、ふたりともストップー」

メアリー「むぐっ!?」

春乃「んぐっ!?」

なんだ、今何を口にいれられたんだ?

転校生「智花特製チーズバーガーの味はどう?」

あ、れ、意識、が・・・・・・

メアリー「」

転校生「・・・・・・さて、どう収拾を付けようか」

・・・・・・ここは、アタシの部屋?

秋穂「おねえちゃん!」

秋穂?どうしてそんな申し訳なさそうな顔して・・・・・・

秋穂「ごめんなさい!わたしが、覚えたての変な言葉を意味もわからず使ったりしてたから、おねえちゃんを傷つけて・・・・・・」

ああ、そっか。大丈夫よ。秋穂、お姉ちゃんは気にしてないわ。

秋穂「先輩が看病してくれてたの、おねえちゃんのこと。だから、後でちゃんとお礼を言ってね」

転校生が、アタシを?ってことは、この部屋まで連れて来たのもアイツか。ま、次会った時にはちゃんと・・・・・・

いや、待てよ。そもそもアタシがこうなってるのはアイツのせいじゃないのか。アイツに妙なものを食わされて、こうなったんじゃないか?

秋穂「でも、いいなぁ、おねえちゃん。先輩に看病してもらって。わたしも先輩に看病してもらいたいなぁ。おかゆふーふーとかしてもらいたいなぁ」

・・・・・・そもそも、アタシが暴走していたのが原因か。礼はちゃんと言っておかないと。

秋穂「わたしも先輩にあーんしてもらったり、着替えさせてもらったりしたい・・・・・・」

・・・・・・着替え?

春乃「あの、秋穂?この着替え、あなたがしたものじゃないの?」

秋穂「違うよ?わたしが来たときにはもうパジャマに着替えてあったし」

ふ、ふふ・・・・・・そうか、あいつ・・・・・・

春乃「転校生ィィィィィィィィィィィィィィイィィィィ!!!!どこだァァァァァァァァァァ!」

―汐ファン―

ジェンニ「せんぱい、つぎ、あれのりたいです」

ありす「ぁ・・・・・・ぁたし、ぁっちが・・・・・・」

転校生「よしよし、じゃあちょっと待ってね」

転校生A「じゃあ僕がジェンニとメリーゴーラウンドに」

転校生B「僕がありすとコーヒーカップに、だね」

クレプリ「そうだな、少年がふたりになれば解決・・・・・・ええっ!?」

ジェンニ「せんぱい、はやく」

ありす「・・・・・・!?」

転校生A「じゃあありすをよろしくね、僕」

転校生B「ジェンニのこともね、僕」

クレプリ(いや、よくみると若干残像が・・・・・・ってことはあれか!高速移動して二人いるように見せかけてるだけか!)

クレプリ「なーんだ、種さえわかれば簡単さね」

転校生B「何を言いたいのかわからないけど、高速移動だと衝撃波が起きて周りが粉々になるからこれはれっきとした分身の術だよ?」

クレプリ「わかってるじゃねぇか!」

ありす「てんこ・・・・・・さ、はゃく・・・・・・」

転校生B「ってことで、お姫様が待ってるから早く行くよ」

クレプリ「わ、わかったさね・・・・・・いまいち腑に落ちないけど」

転校生B「まあ、今日はこっちで泊まりだから明日も来れるし、そこまで急いで乗らなくてもいいんだけどね」

クレプリ「でも、ありすが待ってるから急いでやってくれ」

転校生B「わかってるよ。瞬――」

クレプリ「さらっと人外的な行動するのはやめてほしいさね」

結局、転校生はいくら探し回っても見つからなかった。今度会ったら〆る。

さて、そろそろ秋穂のところまで戻りますか。ちゃんとあの言葉がどういういみなのか、ちゃんと教えないといけないし。

あれ?あそこにいるのは・・・・・・

ノエル「ねぇ~、お姉ちゃん!なんでボッチっていう図星をつかれただけでそんなに怒るのさー!そんなんだから友達いないんだよ?」

イヴ「余計なお世話よ!」

龍季「いいか、さら。中指を立てたり親指を下に向けたりすることはあいてにバカ野郎って言ってるのと同じなんだ。そういう意味があるんだ」

さら「そうなんですねぇ!つまり下郎に対してしか使っちゃいけないってことですね!」

龍季「そうじゃねぇよ!」

一度全員集めて話をしないといけないみたいね。やっぱり今度から無理してでもついていこう。

メタ的な目線になるけど、学園から女子寮とかに一瞬で移動できる転校生くんは瞬間移動的な何かを持っているはず。
ジェンニちゃんと転校生くんの日々をゲーム本編でください。じゃないと書くことになります。
ありすありあり(合言葉)

第伍話「ドッペルゲンガー」

そういえば、かつて秋穂の姿を偽っていたババアがいたことをふと思い出す。そいつはどうやら転校生の命を狙っていたらしい。

秋穂「~♪」

噂をすればなんとやら。

春乃「ホラァ!!!!」ブンッ

秋穂「きゃっ!?お、おねえちゃん、な、なにs」

春乃「転校生を狙うだけにとどまらず、秋穂の姿を偽る不届き者めが!ぶっ殺してやる!」

秋穂「ひいいぃ~、助けて~!!!」

ちっ、逃げやがった・・・・・・どこ行きやがった。

秋穂「はぁ、はぁ・・・・・・こ、この姿はダメ・・・・・・こ、殺される・・・・・・」

秋穂「な、なら!」

ノエル「こっちで!」

ノエル「さすがにもういきなり殺されるようなことはないはず・・・・・・」

イヴ「あら、ノエル。こんなところでなにして・・・・・・」

ノエル「あ、お姉ちゃ」

イヴ「無駄ァ!!!」キンッ

ノエル「ひゃあっ!?」

イヴ「その程度でノエルの姿を騙ろうだなんて、万死に値するわ。死を以て償え!」

ノエル「そんなキャラじゃなかったよね!?ひいいぃ~~!!!!」

ノエル「こ、この学園おかしい!なんで一瞬で見破られるの!?わ、私、変身下手なの?」

ノエル「いや、そんなはずない!次こそは!」

さら「これで大丈夫なはずですぅ!」

龍季「オラァ!!」バリバリダー

シロー「ガウウウッ!」

さら「わぎゃっ!?」

龍季「まーた懲りずに転校生を狙いに来たのか?とりあえず死ね」

シロー「体は剣で出来ている血潮は鉄で心は硝子―――」

さら「せ、戦略的撤退っ!」

寧々「この姿なら!」

虎千代「ドラァ!!!」

ミナ「これでどうっ!?」

恋「画竜点睛!!!!」

心「穴掘って埋めてあげますよ!!!」

卯衣「攻撃!!!!」

梓「御命頂戴っ!!!」

ありす「も、もうやだぁ!」

怜「斬れぬものはないっ!」

律「覚悟しなっ!」

あやせ「あらあら」

千佳「うちだってやるときはやるしっ!」

里菜「リナも手を貸すぞ!」

シャルロット「逃がしません」

ありす「なんでこんなに多いのっ!?」

木「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・だ、ダメ、なんでかすぐにばれる・・・・・・し、死ぬ・・・・・・」

木「つ、次前を通った子に変身しよう・・・・・・」

転校生「それがさー、臭くってさー」

香ノ葉「あー、わかる、わかるえ。その匂いウチも苦手やもん」

木「よ、よし、あの女の子・・・・・・いや、女の子はさっきから痛い目ばっかみてるから、ここは男の子で!」

転校生「よしっ、これでっ!」

秋穂「そういえば、ドッペルゲンガーって知ってる?」

ノエル「ドッペルゲンガー?ああー、なんか出会ったら死んじゃう奴だっけ?」

さら「し、死んじゃうんですか!?」

秋穂「確かね、自分そっくりな姿をして現れるっていう噂なの。そしてね、そのドッペルゲンガーと出会った子は・・・・・・」

さら「し、死んじゃうんですか?」

鳴子「ドッペルゲンガーには特徴があるんだ。目の前数十センチないし数メートルのところ、あるいは側方に、はっきりとした自分自身の像が見えるという話だ」

秋穂「遊佐先輩」

鳴子「その特徴として、周囲の人間と話をしなかったり、本人と関係のある場所に出現したりする」

鳴子「と、ここまでがドッペルゲンガーを見る場合の現象について。そもそもドッペルゲンガーを見ること自体が精神的に異常な状態だからと言われているから・・・・・・」

鳴子「いつも元気な君たちは心配しなくても大丈夫だと思うよ」

さら「そうなんですか?よかったですぅ!」

ノエル「あはは、でも本当にいるならちょっとお話してみたい気もするな」

鳴子「してみるかい?ちょうど捕まったみたいだし」

ノエル「へ?」

転校生「うう、この姿に変身した瞬間に、大量の人形に襲われてあらゆる人たちから攻撃を仕掛けられて・・・・・・」

風子「で、そろそろ変身をといたらどーですか?」

転校生「変身を解く!?そんな辱めを受けるぐらいなら、舌噛んで死にます!」

風子「んん?」

転校生「私もドッペルゲンガーの端くれ!こう何度も変身を見破られたのなら、生きてはいられません!」

絢香「え?ガチドッペルゲンガー?」

純「え、なにそれ、どういうこと?」

絢香「えっと、この子、本物のドッペルゲンガーみたい。あのインドババアとは関係ないみたいよ」

風子「本物?・・・・・・黄色い救急車を呼んだ方がいいんですかね?」

転校生(しめた、なんか重いのが緩んだ!この体なら脱出できる!)

転校生「はぁっ!」ブチッ

紗妃「縄を引きちぎった!?」

初音「ウソだよな!?あれ象も縛れる製品だぞ!」

転校生「変身したのがこの人で良かった!三十六計逃げるに如かず!」

沙那「どうやら、転校生さんの身体能力もコピーしているようですね」

初音「あいつの力、象以上なのか!?」

風子「あー、えー、これどーしたらいいんですかね。とりあえず不法侵入で捕まえときますか」

転校生「な、なんとか逃げられた・・・・・・この身体が強くてよかったー」

転校生「でも、この姿は一番見破られ率が高い・・・・・・ていうか、100%」

転校生「誰か、もっとバレにくそうな・・・・・・」

ジェンニ「モイッカ~♪」

転校生「よし、あの子に決めた!」

ジェンニ「これでよしっと」

ジェンニ「さすがに今度こそ見破られは・・・・・・」

梅「あら、何をしているの?」

ジェンニ「!」

ジェンニ(瞬間、私は悟った。私はここで消える、と)

ジェンニ(蛇に睨まれた蛙というかなんというか、絶対的な『死』に縛られるって本当なんだなぁ・・・・・・)

梅「んー、とりあえず、あんたが誰で、何をしたいのかは知らないけど・・・・・・」

梅「それは、越えちゃいけないラインよ。じゃあね」

ジェンニ(お父さん、お母さん。不出来な娘でごめんなさい―――)

ジェンニ「わお。ぼくが、もうひとり?」

ジェンニ(え?)

ノエル「あーっ!ほんとだ、ジェンニちゃんがふたりいる!」

さら「すごいですぅ!これが、ドッペルゲンガーなんですか?」

鳴子「ああ、そうみたいだね。どうだい、秋穂君。本物のドッペルゲンガーを見た感想は」

秋穂「感想、ですか?えっとですね、なんか変なオーラがぼわーってしてます」

ジェンニ(た、助かった?ていうか、この子私の霊力みたいなのを感知してるの?)

梅「ドッペルゲンガー?なにそれ、どういうこと?」

鳴子「今回の件に関しては敵意も悪意も絡んでないってことさ。ま、一度話を聞いてみたらどうだい?」

春乃「つまり、あんたはその、ドッペルゲンガーの学校?の試験みたいなので来ただけなの?」

ドッペルゲンガー「は、はい・・・・・・」

鳴子「ま、場所が悪かったね。さっきも話したけど、ここはそういうのには結構敏感なんだ」

ジェンニ「ドッペルゲンガーさん、へんしん、すごいです」

さら「そっくりでしたねぇ~」

ノエル「あのそっくりな変身を、みんなどうやって見破ったんだろう?」

秋穂「え、だって変なオーラみたいなのが・・・・・・」

ノエル「それが見えるのは秋穂ちゃんだけだよ」

風子「ってことですんで、ウチらは今回何も見てません。はい、風紀委員てっしゅー」

紗妃「え、つまり、どういうことですか?」

怜「今回私たちが出る必要はなかった。そういうことだろう」

風子(そういえば、マーヤーがこっち来てるって報告、もうしちゃったんですよね。ま、いーですか、そんくらいは)

マーヤー(さて、そろそろ頃合いかしら。例の転校生君が実際にムサシになったっていう噂が出てるし・・・・・・)

マーヤー(もうすぐここを出られるはず。そしてすぐに、殺しに行く!)

マーヤー(何と言われようとも、なんと思われようとも、私はやらなければならないのよ)

ジェイソン「マーヤー、君に脱獄の容疑がかかっている。証拠映像も上がっているようだ」

マーヤー「え?」

ジェイソン「愚かなことをしたな。刑期にあと5年追加だそうだ」

マーヤー「」

霊的な日常でドッペルゲンガーって出てないよね。出してくれないかな。メリーちゃんの偽物は出て来てたけど。
話の中心になる秋穂が全然活躍しない件。おかしいな、初期のプロットだともっと霊感発揮する予定だったんだけどな。
話書いてたらだんだんとそれていっていつのまにか90度ぐらいずれてること、よくあります。
ありすありあり(合言葉)

最終話「生霊」

最近どうも調子が出ない。ここのところ秋穂と一緒に行動する機会が減ったからかもしれない。

春乃「はぁ・・・・・・秋穂・・・・・・」

いいや、アタシがこんな調子じゃダメだ。秋穂が頑張っているのに、アタシが折れたら秋穂の意志が無駄になる。

春乃「秋穂ぉ・・・・・・」

そう、アタシはただ秋穂の帰りを待っていたらいいの。

秋穂「先輩、お買い物に付き合ってもらってありがとうございます」

転校生「いやいや、これくらいいいよ。それで、今日は何を買いたいの?」

秋穂「はい!最近、おねえちゃんにあまり元気が無くって・・・・・・それで、元気づけられるようなプレゼントをしたいなって」

転校生「なるほど。じゃあ、少しずつ吟味していこうか」

秋穂「はい!」

転校生(秋穂が近くにいれば大丈夫だろうなんて言わない)

秋穂がアタシのために・・・・・・!大丈夫よ。お姉ちゃん、その気持ちだけで十分だから!

秋穂「あっ、このカップかわいい」

転校生「確かに。んー、僕はこっちの方が好きかな?」

秋穂「このねこさんのやつですか?」

転校生「そうそう。こういう対になってるやつ」

秋穂「おねえちゃんはどっちがいいかなぁ・・・・・・」

転校生(秋穂が選んだ物なら全部喜ぶだろうだなんて言わない)

ていうか、なんでこいつは勝手に秋穂とデートしてるんだ。その気遣いがなかったらぶっ飛ばしてたわよ。

転校生「さ、目的の物も買えたし、そろそろ・・・・・・」

秋穂「はい!お昼ごはんですね!」

転校生「がくえ・・・・・・うん、そうだね。何が食べたい?」

秋穂「あ、あの!わたし、お弁当作ってきたんです!だ、だから、その、いっしょに、食べてくれませんか?」

秋穂の手料理ですって!?おい転校生、そこ代われ!お前にそれはまだ早い!

転校生「じゃあ、屋上にベンチがあるからそこに行こうか」

秋穂「はいっ!」

秋穂「よい、しょっと」ドスン

転校生「じゅ、重箱・・・・・・」

秋穂「先輩って男の人だから、いっぱい食べるかなって思って、たくさん作ってきたんです」

転校生(流石に想定外の量だ。だけど、食べきらなかった春乃さんに殺される!)

秋穂「それじゃあ先輩、あ、あーん」

転校生「流石にそれは恥ずかしいからやめてほしいな」

秋穂「だめ、ですか?」

転校生「ほら、他の人も見てるし・・・・・・通報されかねないし」

秋穂「むぅ。わたしもお姉ちゃんみたいにおっきかったらなぁ・・・・・・」

秋穂はそのままの秋穂でいいのよ。焦らなくていいの。

秋穂「それで、先輩。ちょっと相談があるんですけど、いいですか?」

転校生「うん?どうしたの?」

秋穂が相談?それだったらアタシがいつだって・・・・・・

秋穂「実は最近、いないはずのお姉ちゃんが見えるんです」

転校生「え?」

秋穂「最初は、おねえちゃんがいつもみたいにこっそりついてきてるんだと思ってました。だけど、そうじゃないんです」

秋穂「遊佐先輩とお姉ちゃんが一緒にいる写真を送ってもらった日があるんです。これ、この写真です」

転校生「あー、鳴子さんと春乃さんがカメラを選んでる写真か。ここは隣町のカメラ屋かな?」

あー、そんなのもあったわね。いつの話だったかしら?

秋穂「はい。このとき、わたしはさらちゃんといっしょに体育館で反復横跳びの練習をしてたんです」

転校生「(何故に反復横跳び?)そのタイミングで、春乃さんを見かけたと」

秋穂「そうなんです」

秋穂「しかも、このときはおねえちゃん、どこかに隠れているとかそんなものもなくて、すぐ近くで見ていたんです」

転校生「え?」

秋穂「でも、誰も気付いてなくて・・・・・・後でおねえちゃんに聞いても、遊佐先輩と一緒にいたって」

秋穂「見間違いかなって思ってたんです。でも、何度も何度もそれが起きてて、もうわからなくて・・・・・・」

転校生「秋穂・・・・・・」

秋穂「・・・・・・今も、いるんです。おねえちゃん、ずっと先輩の後ろに」

転校生「え?」クルッ

ん?

転校生「・・・・・・何も見えないけど、違和感はある」

秋穂「さっきからずっと、お話に相槌をいれたりしてて、わたし、どうしたらいいかわからなくて・・・・・・」ヒッグヒッグ

アタシが、秋穂を泣かせている?あれ?そもそもアタシ、部屋にいるんじゃなかったかしら?あら?あら?

転校生「よし、わかった。僕がなんとかする。だから、秋穂は安心して欲しい」

秋穂「先輩、ありがとうございます・・・・・・」

転校生「さ、お弁当はまだまだ残ってるんだ。一緒に食べよう」

秋穂「はいっ!」

―転校生の部屋―

転校生「さて、この状況。知り合いの霊感少年から話を聞いたことがある」

ジェンニ「せんぱい、もういっかい」

転校生「たしか、これは生霊。生きながらにして魂が外に出ていくっていうやつのはずだ」

ジェンニ「こんどはかちます」

転校生「単純なお祓いだとかは効果がないし、『破ぁ!』をやって消滅させるわけにもいかない」

ジェンニ「えいっ、やっ、えいっ」

転校生「つまり、根本を絶たないと意味が無いってことだ」

ジェンニ「あっ」

転校生「ってことは、やっぱり春乃さんと話をするしかないか」

ジェンニ「またまけた・・・・・・せんぱい、もういっかい」

転校生「ジェンニ、そろそろ寝る時間だよ。これで最後」

ジェンニ「わかりました。まけません」

転校生(しまったなぁ、考え事に集中してて手加減するのを忘れてた)

ジェンニ「えいっ、えいっ、モイッカ~」

転校生(とりあえず明日、一度春乃さんと面談してみよう。場合によっては怜とかシャルロットとかの専門の方に頼るか)

ジェンニ「やった。せんぱい、ぼくのかちです」

転校生「ああ、負けた負けた。ジェンニは強いね」

ジェンニ「がんばりました」

転校生「ってことで、春乃さん。自覚あります?」

春乃「いや、ないわ」

転校生「まあ、そりゃそうか」

春乃「でも、確かに最近、寝ているときに夢で秋穂のことを見ることが多いわ」

春乃「夢の内容と、秋穂から聞いた話が一致するの。いつもは話を聞いてから、夢を見るから当然だと思ってたけど・・・・・・」

春乃「今の話を聞いて確信した。あれは、アタシが見ていたものだったのね」

春乃「・・・・・・情けないわね。いつもあれだけ秋穂を守ると言っておきながら、アタシ自信が秋穂を追い詰めていたなんて」

転校生「そう、それなんですよ。今回の肝は」

春乃「どういうこと?」

転校生「生霊っていうのは強すぎる思いが原因で出てきてしまうもの。だから、抑えようと思って抑えられるものじゃないんです」

転校生「つまり、今みたいに春乃さんが思い詰めてたらなにも解決しない」

転校生「だから、やり方を考えましょう。春乃さんも、秋穂も、二人共の悩みを解決する方法を」

結論から言うと、やることは単純だった。秋穂と離れているときは、アタシか秋穂かのどちらかが1時間ごとに近況を報告する。

そうすれば、アタシたちはもうお互いに気を使って、頭を悩ませたりする必要はない・・・・・・はずだったんだけど。

秋穂『おねえちゃん!先輩と今、なにしてるの!?教えて!』

春乃「だ、大丈夫よ!ちょっと作業に付き合ってもらってるだけだから!」

秋穂『どんな作業!?わたしもそっちに行きたい!』

春乃「だ、ダメ!もうすぐ終わるから、そうしたらまた・・・・・・」

秋穂『すぐにそっちに行くから!待っててね!』

春乃『転校生!おまえ秋穂に変なことしてないだろうな!』

秋穂「大丈夫だから!さらちゃんの誕生日プレゼント選んでるだけだから!」

ありす「はぅのさ・・・・・こゎ・・・・・・」

春乃『アタシの目が届かないからってアタシに言えないようなことしてないだろうな!ああ!?』

秋穂「大丈夫だって!」

と、まあこんな感じで、別の悩みの種ができちゃったわけ。なんでも知りすぎると気になることがどんどん増えるわよね。

それでもまあ、秋穂が今日も元気でいてくれるなら・・・・・・それも悪くはないかしらね。

秋穂「あっ、おねえちゃん、また生霊飛ばしてない?」

ありす「ぇっ」

クレプリ「なにそれこわい」

春乃『いや、わからないわよ』

悪くない、はず。

というわけで、この話はこれにて終わりです。
ありすの出番が少なかったのがやっぱり心残りかな。次回はもっと出したい所存。
ジェンニとありすとの日常みたいなやつを書いてもいいかもしれない。次回はそれにしようかな。
なんにせよありすかわいい。ジェンニもかわいい。
そろそろ大人ありすが出てきてもいい頃だと思ってます。早くありすに会いたい。
それでは、またそのうち。

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                     ありすありあり(合言葉)

このSSまとめへのコメント

1 :  黒姫零   2018年10月28日 (日) 05:21:44   ID: bACptDUv

何時も楽しく読ませて頂いてます。
まさか作者さんも奇異太郎を知ってるとは思いませんでした。
これからも頑張って下さい楽しみに待ってます。

2 :  SS好きの774さん   2019年12月20日 (金) 21:12:45   ID: k5baHJ0z

失踪した?次のグリモアが見たいんですが……(血眼)

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