海老原菜帆「お花見しましょう~」 (17)

こんばんは。

こちら、アイドルマスターシンデレラガールズの二次創作SS(台本形式)になります。

ちょっとだけ時期外れてますけど許してください

それでは、どうぞ!


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とある日の事務所

モバP(以下P)「ふわ~ぁ……」

海老原菜帆(以下菜帆)「あら~Pさん、お疲れですか?」

P「う~ん、どうにも眠い……」

菜帆「眠気覚ましに、お茶でも淹れましょうか~?」

P「ああ、お願いしようかな」

菜帆「ちょっと待っててくださいね~」

菜帆「お待たせしました、どうぞ~」コトッ

P「ありがとう。うん、いつも通り美味しいよ」

菜帆「どういたしまして~。目は覚めましたか~?」

P「おかげさまで。最近油断するとすぐ眠気がなあ」

菜帆「暖かくなりましたからね~」

P「もうすっかり春だな。桜もいつの間にか綺麗に咲いてるし」

菜帆「桜……。そうだPさん、今度のお休みあいてますか~?」

P「ん?あいてるけど、どうした?」

菜帆「お花見、行きませんか~?」

P「お花見か、いいかもな。でも、場所取りとかの事前準備どうする?」

菜帆「大丈夫ですよ~。そういった準備のいらない場所を知ってますから~」

P「そんなのあるの?」

菜帆「はい~、えっとですね……」

P「っとごめん、もうこんな時間だ!悪いけど後で場所とかメールしといてくれ」

菜帆「わかりました~、ではまた後で~」

P「行ってきます!」

菜帆「いってらっしゃ~い」

数日後

菜帆「着きました、ここですよ~」

P「ここかあ、見事な桜並木だ」

菜帆「人も大勢いて、賑わってますね~」

P「そして道の両側には屋台が並んでいる、と……。なるほど、こういうことか」

菜帆「はい~、こういうお祭り形式なら、気軽に参加できるかなと思いまして~」

P「確かにこれなら事前準備は何もいらないな。よくここのこと知ってたね?」

菜帆「うふふ、Pさんと行けそうなところがないか調べましたから~」

P「そっか……ありがとうね」

菜帆「いえいえ~」

P「さて、いこっか」

菜帆「あ、ちょっと待ってください~」

P「どうした?」

菜帆「これだけの人混みだと、うっかりはぐれちゃったら大変じゃありませんか~?」

P「うん?それはまあ、そうかもだけど」

菜帆「そんなわけなので~」スルッ

P「ほわぁっ!?」

菜帆「片腕お借りしますね~」ギュウウウ

P「当たってる!いや埋もれてる!?!?」

菜帆「うふふ~。さあ、行きましょう~?」ギュムギュム

P「いやいやいや、さすがにこれはまずいって!!」

菜帆「そうでしょうか~?」

P「そうです!」

菜帆「この感触が気に入りませんか~?」ムニィ

P「いやそんなことは全くないですってそうじゃなくて!ほら、これだと目立つし歩きにくいし!」

菜帆「私は気にしませんよ~?」

P「そ、それにほら!あのえっと……そう!菜帆の両手が塞がってると食べ物食べるのに不自由でしょ!ね!?」

菜帆「う~ん……それもそうですねえ」スッ

P「た、助かった……」

菜帆「ちょっと欲張りすぎちゃいましたかね~」

P「あーいやなんつーか……その、ごめんな、ヘタレで」

菜帆「いいんですよ~、そういうところもPさんの良いところの一つですから~」

P「そ、そう……なんか恥ずかしいな」

菜帆「うふふ~♪」

P「ごほん!さて、気を取り直して屋台を巡っていきますか」

菜帆「はい~♪わあ、とってもいい匂いですね~!」

P「この独特の匂い、お祭りって感じがしていいよね」

菜帆「私も大好きです~。まずはそこのチョコバナナにしましょう~」

P「いいねえ、俺も一本買おうかな」


菜帆「あっ、こっちには焼きそばもありますよ~。Pさんも食べますか?」

P「んー、もらおうかな(二人で一つを分けるくらいがちょうどいいだろう)」

菜帆「すみませ~ん、これ二つください」

P「あっ一人で一個食べるのね」

菜帆「たい焼きも美味しそうですね~」

P「さっきから目に止まったものを迷わず買ってるね……」

菜帆「Pさんはどうします~?」

P「俺はいいかな……そんな一度に食べらんない」


菜帆「あっりんご飴~」

P「よしわかった、それでいったん買うのやめようか」

菜帆「え~、食べすぎですか~?」

P「というより、それ以上持てないでしょ?食べる間もなく次々買ってるから……」

菜帆「あ、あら~?」

P「どっかに腰落ち着けられるとこないか探そう」

菜帆「そうしましょうか~」

P「近くに休憩所があって助かったな」

菜帆「そうですね〜、食べ物も美味しいです〜」

P「こういう屋台の食べ物ってかなり久しぶりに食べた気がするけど、うん、美味しいね」

菜帆「はい〜♪」

P「しかし、君は本当に美味しそうに食べるねえ」

菜帆「そうですか〜?」

P「うん。美味しいものが食べられて幸せです、って顔に書いてあるみたい」

菜帆「う~ん、でも実際に美味しくて幸せなので、しょうがないですね~」

P「しょうがないねえ」

菜帆「食べ物も美味しいですけど、桜も綺麗ですね~」

P「ほんとにね。気温もちょうどいい暖かさだし……落ち着く」

菜帆「それに~……」

P「それに?」

菜帆「隣にPさんがいてくれますから~」

P「お、おう」

菜帆「Pさんはどうですか~?」

P「え?いや、どうって言われても……」

菜帆「じ~っ」

P「あー……うん、俺も菜帆が隣にいてくれて、その、嬉しいです、はい」

菜帆「そうですか~!」

P「ああもう恥ずかしい……」

菜帆「うふふ、ご馳走様でした~♪」

P「はいはい、お粗末様でした」

P「さて、そろそろ行こうか」

菜帆「はい~。と言っても、この先はあんまり屋台がなさそうですね~」

P「その先にあるのは……ステージ?」

菜帆「誰か踊ってるみたいですね~、行きましょう?」

P「ん、ああ……見ていくか、折角だし」

菜帆「はい~。あ、あそこの席が空いてますよ~」

菜帆「さっきの人たち、ダンスすごかったですね~」

P「……」

菜帆「アイドルの振付とは全然違いましたけど、こういったダンスもあるんですね~」

P「…………」

菜帆「伊吹さんとか聖來さんなら、あんなこともできたりするんでしょうか~」

P「………………」

菜帆「Pさ~ん?」ヒラヒラ

P「!ああごめん、何?」

菜帆「もう、眉間にしわが寄ってますよ~?どうしたんですか?」

P「まあ、ちょっと考え事を……」

菜帆「お仕事のことですか~?」

P「さっきのステージから何かヒントをもらえないかと思ってね……。総選挙も近いし、少しでも菜帆の仕事に繋がれば、」

菜帆「Pさん?」グイッ

P「うおっ、な、何?」

菜帆「私のことを考えてくれるのは嬉しいです。けど、今日はせっかくのお休みなんですから~。しかめっ面はなしにしましょう~?」

P「うん……そうだね、悪かったよ」

菜帆「それと。私なら大丈夫ですよ~」

P「?」

菜帆「ありのままの私で大丈夫、ってPさんが最初に言ってくれましたから~。Pさんと私、二人のペースでアイドルとしてやっていくのが私は気に入ってるんです~」

P「菜帆……」

菜帆「確かに、周りと比べたらのんびりかもしれませんけど~。でも、着実に歩みは進んでいっていますから~。ですよね、Pさん?」

P「……ああ。菜帆はちゃんと輝いてる。アイドルとして、ファンを虜にできているよ」

菜帆「はい~。ですから、二人で頑張りましょう~?」

P「そうだね、ありがとう、菜帆」

菜帆「いえいえ、どういたしまして~」

P「もう夕方になっちゃったか」

菜帆「お祭り、満喫しました~」

P「俺も楽しかったよ。さて、ちょっと途中までは歩いて帰ろうか」

菜帆「いいですけど、なんででしょう~?私、食べすぎましたか~?」

P「いやまあ確かにちょっと食べすぎてた気もするけど、そうではなくて。ほら」スッ

菜帆「?」

P「その、ここならそんなに人通りもないから……。手、繋いで歩こう」

菜帆「そういうことでしたら、喜んで~♪」ギュッ

菜帆「手、あったかいですね~」

P「そうだねえ」

菜帆「うふふ、Pさんから誘ってもらえるなんて~」

P「まあなんだその、たまには、ね?」

菜帆「もっと頻繁にでもいいんですよ~?」

P「それはまあ、そのうちに」

菜帆「期待して待ってますね~。改めてPさん、これからもよろしくお願いします~。」

P「こちらこそ!まずは目の前の総選挙、いつも通りに頑張っていこうね」

菜帆「はい~♪」

以上です、読んでいただきありがとうございました!

マイペースな彼女の歩みを盤石なものにするためにも、総選挙では是非とも海老原菜帆に清き一票をどうかよろしくお願いいたします。

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