まゆ「巷でウワサの?」 美玲「もりくぼカケル!」 (11)


・「アイドルマスター シンデレラガールズ」のSSです
・描写について、複数のコンテンツの要素や独自の解釈を含むことがあります



佐久間まゆ「はいっ。おしゃべり観察系バラエティ、『もりくぼカケル!』、今回もスタートです♪」

早坂美玲「今回で第5回! 内容は全っ然変わらないけど、どんどんいくぞッ」

美玲「MCはこのウチ! ノノの戦友、早坂美玲と!」

まゆ「じゃあ……乃々ちゃんのお姉さん代わり、でしょうか? 佐久間まゆで、お送りしまぁす」




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まゆ「前回の放送は、こちらからご覧になれますよぉ」


※ここにテロップがあるものとする※

前回
まゆ「寒さに負けず!」 美玲「もりくぼカケル!」

まゆ「うふふ。乃々ちゃんと事務所の皆さんとのスペシャルトーク。今回は、どんな乃々ちゃんが見られるのでしょう?」

美玲「なぁ、マユ。タイトルでああは言ったけど、本当にウワサになんてなってるのか?」

まゆ「あら。とっても好評だそうですよ? 番組宛てに、お便りもたくさん来ていますし」

美玲「へぇー。やるじゃんッ」

まゆ「番組の感想というよりは、乃々ちゃんへの励ましや応援のお便りが多いみたいですね」

美玲「……あー、なんか納得した。なんというか、ノノってそういうキャラだもんな」

まゆ「人気者ですねぇ、乃々ちゃん♪」

<ムーリィー……

美玲「ったく。たまには最初からしゃきっとすればいいのに」

まゆ「そうそう。人気にあやかって、番組公式グッズも作られるみたいです」

美玲「マジでっ!? グッズって……どんなのが出来るか、想像出来ないぞ……?」

まゆ「うふふ、詳細は後ほど。というわけで、そろそろVTRにいきましょうか♪」

美玲「お、おう……よしッ。それじゃ、スタートだッ!」





PHASE 13
『森久保乃々×結城晴』



結城晴「よっ、と。ちょっと狭いけど、秘密基地みたいな感じで、意外とアリだな」

森久保乃々「はい……。机の下は、もりくぼの秘密のスポットなので……まぁ、プロデューサーさんには、すぐにばれてしまいますけど」

晴「いや、そりゃばれるだろ。プロデューサーの机なんだから」

乃々「ですよね……」

乃々「……晴ちゃんは、秘密基地とか作るんですか?」

晴「オレか? んー、前はクラスの男子と作ったこともあったけど、すぐに飽きて使わなくなったな。結局さ、オレもみんなも、秘密基地にこもってるよりも、グラウンドで走り回るほうが楽しくって」

乃々「な、なるほど……さすが、体育会系……」

乃々「外に出るよりも、棲み処に引きこもっていたいもりくぼとは、大違いです……」

晴「乃々もさ。たまには一緒にサッカーしてみないか?」

乃々「ふぇっ……!? サッカー、ですか……? あぅ、もりくぼには、まともに出来る気がしないんですけど……」

晴「やってみなきゃわかんねーじゃん。レッスンであれだけ踊ってるんだから、運動神経が悪いワケじゃないんだし」

晴「っていうか、体育でやったことくらいあるだろ? サッカー」

乃々「体育の時は……チームメイトに迷惑をかけるといけないので……。いつもコートのすみっこで、出来るだけ気配を消していました……」

晴「なんだそりゃ。せっかく授業でスポーツが出来るのに、もったいねー」

乃々「ただ、そのせいか……ドッジボールの時だけは、ボールを避け続けて最後まで残ることが多かった、ですね……」

晴「それはそれですげーな……」

乃々「ふふ……逃げたり避けたりは、わりと得意分野です」キリッ

晴「逃げるっていえば、なんていうか、乃々も大変だよな。いつもムリだって言ってるのに、プロデューサーが仕事持ってきて、そのたびに逃げ出してさ」

乃々「そうなんです……。別に、全部のお仕事が嫌だというわけではないんですけど……ソロライブステージとか、ファンの方の目の前に出て握手会だとか……そういうのは本当に、無理なんです……」

晴「オレも、もともとアイドルになりたかったワケじゃないからさ。せめてカッコいい系の衣装にしてくれって言ってるのに、ヒラヒラのスカートを持ってきたりして……」

乃々「うぅ、やっぱりプロデューサーさんはきちくです……晴ちゃんも、むーりぃーって抗議するべきでは……?」

晴「……抗議しても無駄なのは、乃々が一番よくわかってるんじゃねーの?」

乃々「あ、はい。そうですね。そうでした……」

晴「それに……さ。一応、アイツもオレに期待してるんだろうし」

晴「だったら、それに応えられるようなプレーを魅せるのが、ファンタジスタってやつだろ?」

乃々「……たしかに……もりくぼ的には、あまり期待されても、困るんですけど……でも、そんなもりくぼをいつも応援してくれるから……」

乃々「せめてもりくぼなりに、出来る限りのことはしないとって、思うんです……」

晴「だよな。それに、一度やるって決めたからには、最後まで真剣にやらなきゃ、だせーしな!」

乃々「私は、もともと一人ではださくぼですが……みんなが側にいてくれれば、やるくぼになれます……」

晴「おっ。わかるぜ、それ。ステージもサッカーも、チームワークが大事だよな」ウンウン

晴「へへっ、なんだ。意外と話合うじゃん、オレ達」

乃々「えへへ……性格は、正反対だと思っていたんですが……実は似ているところも、あるのかも……?」

晴「乃々とはいいコンビになれるかもな! 今度サッカーする時は、オレと一緒にツートップ組もうぜ!」

乃々「はい……って、あれ? いつの間にサッカーをすることに……? それとこれとは、話が違うと思うんですけど……!」

晴「心配すんなって。乃々がゴール決めやすいように、きっちりアシストしてやるからさ!」

乃々「むーりぃー……。せめて、もう少し平和なスポーツにしませんか……?」

晴「平和なスポーツって、なんだよそれ。キャッチボールとか、そういうのか?」

乃々「えぇと……机の下、絵本早読み選手権、とか……」

晴「スポーツじゃねーじゃん!」





PHASE 14
『森久保乃々×横山千佳』



横山千佳「はいっ! 乃々ちゃん、これ持って!」

乃々「は、はぁ……これは……魔法のステッキ……?」

千佳「そう! あたしのとおそろい♪」

乃々「懐かしいですね……もりくぼも、小さい頃はこういうのを使う魔女っ娘が出てくるアニメを見ていた記憶があります……」

千佳「ほんと!? じゃあ、バッチリだねっ♪」

乃々「ば、バッチリ、とは……?」

千佳「じゃあ、千佳からいくよっ」

千佳「キラキララーン! マジカルパワー・チャージ! 夢と希望をチカラに変えて、とっておきのキラキラ魔法を見せてあげる♪」

千佳「ラブリーチカ、さんじょうっ!」ビシィ

乃々「おぉー……さすが……」パチパチパチ

千佳「えへへー♪ かわいくできてたでしょっ!」フンス

千佳「はい、じゃあ次は、乃々ちゃんの番だよっ」

乃々「……えぇぇ!? 私も、やるんですか……?」

千佳「うんっ! 今日どんなお話をすればいいかプロジュ……プロデューサーに聞いたら、チカの好きなことでいいよって言われたから」

千佳「乃々ちゃんと一緒に、魔女っ娘ごっこしたいなって!」

乃々「ぷ、プロデューサーさん……もりくぼの知らないところで、そんなことを……」

千佳「えへへっ。ラブリーチカとラブリーノノで、チーム結成だよっ♪」

乃々「ら、らぶりーのの……その響きには、いい思い出が無いんですけど……」

千佳「えー、ラブリーはイヤ? じゃあ、プリティーノノとか?」

乃々「ぷ、ぷりてぃーとか……自分で名乗るのはちょっと……」

乃々「……そうですね。魔女くぼ、とかなら……」

千佳「んー、なんかあんまりキラキラしたかんじじゃないけど……まいっか!」

千佳「それじゃあ、魔女くぼさん! 決めポーズ、やってみよー!」

乃々「そ、そんなこと、急に言われても、むーりぃ……」

千佳「大丈夫だよー。そんな時のために、トクベツなマジカルアイテム、用意してあるから♪」ガサゴソ

千佳「はい! これ、乃々ちゃんが困ったら渡してあげてって、プロデューサーが」

乃々「こ、これは……台本……? うぅ、どうしてこんなに用意周到なんですか……?」

千佳「これで今度こそ、バッチリだよねっ」キラキラ

乃々「あうぅ、期待の眼差し……逃げられないぃ……」

乃々「は、恥ずかしいけど……魔女くぼ、やってみます……!」グッ

千佳「がんばれ、乃々ちゃんっ」ワクワク

乃々「えぇと……」

乃々「白い光に包まれて、高らかに歌い上げましょう。瑞々しい笑顔と、燃える勇気をあなたに届けます……」

乃々「……魔女くぼ、さんじょう」ビシィ

千佳「うわー! 乃々ちゃん、すごーい! カッコいいっ!」パチパチパチ

乃々「こっ、このフレーズは……前にラジオでもりくぼが作った、即興ポエムじゃないですか……!? どうしてこんなものが……」

千佳「この決めゼリフ、乃々ちゃんが考えたんだ! すごいよ、本物の魔法少女みたいだったもん!」

乃々「そ、そういうわけではなくて……」

乃々「……今回、もりくぼの心の中に刻まれた古傷が、どんどん開いていってる気がするんですけど……」

千佳「ねぇねぇ乃々ちゃん! 今度、あたしの決めゼリフも一緒に考えてっ! 乃々ちゃんの魔女っ娘パワー、あたしにも分けてほしいなー♪」

乃々「うぅ……もりくぼは、とりあえず回復魔法をかけてもらいたいです……」パタリ





PHASE 15
『森久保乃々×本田未央』



本田未央「えっへへ、今日はよろしくね! ぼののっ」

乃々「ぼ、ぼのの……もりく、ぼのの……」

未央「おーい。聞いてるー?」ツンツン

乃々「ひぃっ!? ……あ、はい。よろしく、お願いします……」

未央「ふふっ。二人でたっぷり、夜まで語り明かそうぜい?」

乃々「そ、それは、尺的にむーりぃ……というか、もりくぼ、そんなに長い時間お話していられる自信ありませんけど……」

未央「あはは! 冗談だよ、じょーだん! いくらトーク番長の私でも、今から夜まで喋りっぱなしは、喉がもたないって」

乃々「で、ですよね……。もりくぼは、事務所に入りたての頃、ボーカルレッスンのたびに声が枯れてました。枯れくぼ、です……」

未央「あー、まぁ慣れないうちは仕方ないよね。私も昔、友達とカラオケで騒ぎすぎちゃってさ」

未央「次の日、声がガラガラになってて。会う人みんなに笑われたよ! 私が喋るたびに、『おじさんがいる!』って」アハハ

乃々「お、おじさん声の未央さん……想像がつかない……」

未央「今はアイドルだから、そんな無茶は出来ないけどねっ」

乃々「ふふ……未央さんとお話していると、なんだか楽しくて、元気を分けてもらってる感じがしますね」

未央「お? ならばこの未央ちゃんのパッションオーラを、存分に浴びるがよい~!」ムムムーン

乃々「あ、あの、程々で……程々で結構ですので……」

未央「でさ! 実は私、ぼののにひとつお願いがあるんだ! 聞いてくれる?」

乃々「うぇっ!? は、はい……もりくぼで、応えられるものでしたら……」

未央「やったぁ♪ えー、こほん」

未央「それでは今からぼののには、この私、本田未央にぴったりなあだ名を考えてもらいたいと思いまーす! いえーい♪」パチパチパチ

乃々「は、はい……!? あだ名、ですか……!?」

未央「私ってさ、いつも人にあだ名は付けるけど、逆にあだ名で呼ばれることって無いんだよね。名前が短くて呼びやすいのもあるんだろうけど」

未央「で、ポエムに定評のあるぼののなら、素敵なあだ名を付けてくれるかもって思って!」

乃々「て、定評だなんて……! それに、あだ名の達人に対してあだ名を付けるだなんて、恐れ多すぎなんですけど……!」

未央「まぁまぁ。あんまり深く考えなくても、直感でびびっと来たのでいいからさ!」

乃々「そ、そんなこと言われても……」

未央「……~♪」ワクワク

乃々「あぅぅ……そんな目で、見ないでくださいぃ……」

乃々「えぇと……未央さん……本田、未央、さん……」ブツブツ

乃々「未央さんといえば……パッション……ミツボシ……星……?」

乃々「はっ」

未央「おっ? 何か思いついたっ?」

乃々「あ、いえ……お、思い付いたというか、少し脳裏をよぎっただけで、あの、全然大したものでは……」シドロモドロ

未央「えー? いいじゃん、もったいぶらないで教えてよっ」

乃々「うぅ……怒らせてしまったら、すみません……」

未央「あはは、怒るわけないじゃん! 私から頼んだんだし」

未央「はいっ! それでは、本邦初公開! ぼののによる、本田未央のあだ名まで、さん、にー、いち、どうぞー!」

乃々「……み、『ミスター』……とか……」

未央「おぉぉ……! ……おぉ?」

乃々「あ、ああああのですね、これは、未央さんの『み』と、星の『スター』を合わせただけで、語呂が良かったので、つい……」ゴニョゴニョ

未央「ほほーぅ! なるほどー! いやー、ちょっと想像してた方向性と違ったからびっくりしたけど、なかなかシブくていいカンジじゃん!」

乃々「へ……っ? い、いいんですか、これで……?」

未央「いいよいいよ! なんか往年の野球選手みたいでカッコいいし」

乃々「でも、そもそも『ミスター』って、女の人に対して付ける言葉ではないですし……」

未央「細かいことはいいのっ! 本田未央、人呼んで『ミスター』! かぁ……ふふっ。これからお仕事で広めちゃおうかなっ。ぼのの考案のあだ名だって言って」

乃々「そ、そんなの、恥ずかしくてむーりぃー……!」





まゆ「今回のゲストは、元気な子ばかりでしたねぇ」

美玲「だな。ウチらの事務所がいつも賑やかなのも、納得だよ」

まゆ「それでは乃々ちゃん、こちらへどうぞ」テマネキ

乃々「あぅぅ……どうも……来ました。もりくぼです」

美玲「ノノって、この時はいつも、むーりぃって言わずに出てくるよな」

乃々「それは……美玲ちゃんとまゆさんは、話し慣れているので……そこまで無理じゃないです……」

まゆ「あら、うれしい」

美玲「だったら最初からこっちにいればいいのに」

美玲「……ところで、ノノ。それ、何持ってるんだ?」

乃々「あ、これは……」

まゆ「これが、冒頭で言っていた公式グッズ、『もりくぼすとらっぷ』の試作品ですよ♪」

美玲「おおッ……! 三角座りしたノノの人形が、ストラップになってる……」

乃々「うぅ……自分の姿をした人形が人の手に渡るなんて……恥ずかしすぎるんですけど……」

まゆ「背中のボタンを押すと、声がするみたいですね」ポチ

<ムーリィー……

美玲「あっ、この声! さては最初に向こうから返事したの、ノノじゃなくてストラップのほうだなッ!?」

乃々「ばれてしまいましたか……次回からは本題のトークも、これで代用するつもりだったのに……」

美玲「いや無理だろッ!」

まゆ「ストラップ発売日は、決定次第番組の公式HPで告知しますから、楽しみに待っててくださいね」

美玲「あ、そろそろ時間か。今回はここまでだなッ」

まゆ「次回も乃々ちゃんの素敵なトーク奮闘記、是非見てくださいねぇ♪」

乃々「あうぅ~……」ポチ

<ムーリィー……



おわり



以上、お付き合いありがとうございました。
もりくぼすとらっぷは普通に欲しい。



前作
キャンディアイランドと毒薬

も、よろしければどうぞ。

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