【再放送】ジャビット「マスコット集合!!!」 (108)

話を始める前に
この話は2012年8月5日の再放送です。
今現在、引退をしていたりまだ未登場のマスコットがいます。
舞台は今ではなく6年前なので、くれぐれもご注意を。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1521880822

ジャビット「俺はな、別に怒ってるわけじゃないんだ」

トラッキー「……」

ジャビット「お前たちは本当に良い奴らだ。今までたくさんの苦難を一緒に乗り越えて来た仲間たちだ」

ドアラ「……」

ジャビット「もちろんこれからもそうでありたいと思ってる。俺達みんなでプロ野球を支えていくんだ」

スターマン「……」

ジャビット「俺達はみんな手を取り合って協力し合わなくちゃいけない。そうだろ?」

スラィリー「……」

ジャビット「だから…正直に答えるんだ」


ジャビット「誰が俺の顔を取った?」

ジャビット(読売ジャイアンツ)

https://encrypted-tbn1.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcT8qE672etVPKHyLH6ipXTIuNLmsk5TYj5tia7qEemhaAG8jbp4xw
トラッキー(阪神タイガース)

https://pbs.twimg.com/media/DMJpwSTVoAABWJ_.jpg
ドアラ(中日ドラゴンズ)

http://clfanmeeting.jp/images/Y_mas_tsubakuro_sp.jpg
つば九郎(東京ヤクルトスワローズ)

スラィリー (広島東洋カープ)

スターマン(横浜DeNAベイスターズ)

スターマン「…プッ☆」

ジャビット「……」ドンッ

スターマン「ひっ!」

ジャビット「いいか…マスコットが顔を無くす、これがどんなことかお前らなら分かるはずだ」

ジャビット「これじゃ俺はジャビットじゃない。化け物だ。首の無いオレンジ色の何かだ」

ジャビット「こんなんで試合に出たらどうなる?東京ドームは大騒ぎだ。俺もビッキーも即日クビだ。 数万のファンの声援を浴びていた俺が高架下の濡れた草はらで寝る日々がはじまるのさ」

ジャビット「…嬉しそうだな!?つば九郎!!」

つば九郎「……」(かきかき)

つば九郎『そのままでいいじゃない』(スケッチブックに)

ジャビット「ふざけるな!!!」ドンッ

トラッキー「そもそもなぁ…ジャビットはん…あ、いやホンマにジャビットはん?首ないから分からんわ」

ジャビット「トラッキー、俺を怒らせるな。俺は ジ ャ ビ ッ ト だ。二度とナメたことを言うな」

トラッキー「ふん、さっきからえらい高圧的やけど、そもそもなんで俺らを疑うんです?」

トラッキー「なんや連絡あるぅ言うて来てみたらこの事態や。ハッキリ言うとっけど、俺ら知らんで、そんなこと。なんで俺ら犯人みたいなってんねん」

ジャビット「…そっちこそ随分と偉そうじゃないか、トラッキー」

トラッキー「そうでっか?俺は変わってへんで。…顔無くなった誰かさんとちゃって」

ジャビット「昔はそんな言い方は俺にはしてなかったぜ」

トラッキー「とにかく。俺らは無関係やってことや。ってかなんでそんなことせなアカンねん」

ジャビット「球界の盟主である俺を貶めて、自分がその座に上り詰めようとしてるのさ、分かりきってる」

トラッキー「あほくさ。そんなこと考えたとしても、あんたの首取るなんて方法するかいな」

ジャビット「……」

トラッキー「たとえそういう狙いやったとしても、パの連中かもわからん。はたまたJリーグかも知らん。 なんでそういう線を考えへんのです?」

ジャビット「…ご忠告有難うトラッキー殿。よぉく参考にさせてもらおう」

トラッキー「………」

ジャビット「いいさ。俺には犯人の目星はついてる。トラッキー殿のおっしゃる通り、今日はここでお開きにしよう。 だがいいか!!」

ジャビット「巨人の衰退=プロ野球の衰退だ!! 俺を貶めるつもりだろうが、お前らは自分の首を絞めているだけだ!!」

ジャビット「それはどんな球団であれ変わらん。たとえ ど ん な 人 気 球 団 で も !!
      ど ん な 些 細 な 協 力 だ っ て 俺 は 許 さ ん!!」

 ツカツカツカ… バタン!!

トラッキー、ドアラ、スラィリー、つば九郎「……」

スターマン「……プッ☆」

スターマン「いやぁ~面白かったね~☆オレンジウサギ~☆」

ドアラ「……」にやにや

つば九郎『おこりすぎ。みるみるのんでかるしゅーむとろう』

スラィリー「人を信じられないというのは自分を信じられないのと同じ…不幸な男だよ」ピュイー

トラッキー「で、どうなん?お前らがやったんか?」

スターマン「まっさか~☆、そんなわけないじゃ~ん☆」

トラッキー「あ゛!?」

スターマン「あ…いえ、そんなことはしていませんです」

トラッキー「ま、俺はお前らが何やったとしても知らんからな」

スターマン「だ、だからやってないですよぅ…」

トラッキー「どうだか」

スターマン「……そろそろ僕達帰りますね。それじゃあ今度ハマスタで…」

トラッキー「ん」

 ギィ…バタン

スターマン「ヤな感じぃ~☆」

つば九郎『ごいのくせにえらそう』

※ 当時の阪神の順位は5位

スターマン「でさ、誰が取ったと思う~?☆」

つば九郎『きょ~みなし。る~び~のんでぐ~すかしたい』

スラィリー「私はもしかすると…あ、いやなんでもない」

スターマン「え?なになに~??聞きたいなぁ~☆☆」

スラィリー「……信じたくはないが…トラッキー君が…過ちを犯したのではないか…と」ピュイー

スターマン「!」

スラィリー「あ、いやいや…いかんな、私が仲間を疑っては。God only knows…
神のみが全てを知っている…それでいいんだ…それで」

スターマン(ふ~んそっかぁ~確かにトラ公が犯人ならあの態度も説明ついちゃったり~☆)

ドアラ「……」ニヤニヤ

~東京ドーム~

ビッキー「おかえりお兄ちゃん…。犯人は分かったの?」

ジャビット「いや…分からずじまいだ」

ビッキー「ねぇ。私言ったじゃない。犯人はトラッキーさんよ。絶対そうだわ」

ジャビット「ビッキー静かにしてくれ」

ビッキー「静かにしてられないわ!試合がはじまったらどうするの!?どうして追求しなかったの?! 私嫌よ!顔のないマスコットと並んで手を振るなんて!」

ジャビット「トラッキーが犯人とは決まってない!いいから静かにしろ!!」

ジャビット「………。一人、犯人の目星はついてる。だがヤツが犯人だとしたら必ず協力者がいる」

ビッキー「誰?」

ジャビット「……犯人は。。。」

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ビッキー(読売ジャイアンツ)

~都内某所~

ハリーホーク「おっ!遅かったじゃないか!マーくん、クラッチ、御出迎えを!」ニカッ

マーくん「お~久しぶりだぞ~!」

つば九郎『おっす』

ハリーホーク「さあ!ではメンバーもそろったし始めようじゃないか!」ニカッ

クラッチ「えーと…」あたふた

ハリーホーク「クラッチ君。キミはお茶でも淹れてくれたまえ!」

クラッチ「……うん…」

ハリーホーク「さ!第27回…『鳥の会』定例議会をはじめよう!」ニカッ

つば九郎『まりはじまりはじ~』

ハリーホーク「……ではつば九郎君……『あの件』についての報告を聞こうじゃないか」ニヤリ

ビッキー「ハリーさん?」

ジャビット「ああ…。あいつが裏で糸を引いている」

ビッキー「まさか」

ジャビット「いや。間違いない」

ビッキー「何か証拠でもあるの?」

ジャビット「いや…ない。だが間違いない。男の直感ってやつさ」

ビッキー「男の勘ほど頼りにならないものはないわ」

ジャビット「俺を陥れるほどの力を持っているのはヤツ含めわずかしかいない。 レオもトラッキーもそんなことをするタイプじゃないし、ドアラは言うまでもない」

ビッキー「なにそれ。当てにならないわ」

ジャビット「…お前いやにホークの肩をもつな?」

ビッキー「…!何が言いたいのよ…」

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ハリーホーク (福岡ソフトバンクホークス)

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マーくん(千葉ロッテマリーンズ)

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クラッチ(東北楽天ゴールデンイーグルス)

ジャビット「お前…ホークに惚れてるのか?」

ビッキー「違う!違うわ!」

ジャビット「いーやそうだね。でなけりゃ何故パの、それも福岡のマスコットをそこまで庇う!?」

ビッキー「だから違うって言ってるじゃない!お兄ちゃん人の言うことを聞いてないわ!」

ジャビット「お前はあの伊達男気取りの悪党に片想いしてるんだ!それであいつを守る!」

ビッキー「違うわ!」

ジャビット「違わないね!」

ビッキー「いいえ違うわ。私はハリーさんに片想いなんてしていない。私達は…愛し合っているのよ」

ジャビット「は……?」

ハリーホーク「クックックッ…すべて順調だ」

マーくん「でもこんなうまくいくなんてスッゲェ~」

ハリーホーク「クックッ…アイツの情報はすべて私の手の内にある」

マーくん「わー!カッケー!」

クラッチ「え…どうやって手に入れたんです…?」

ハリーホーク「クラッチ。クチバシは災いのもと。知りたがりは関心せんな。 だが…猛禽類ならウサギの一羽や二羽、その爪で狩ってみせるものさ。クラッチ、分かるかい?」

クラッチ「??」

マーくん「なんかわっかんないけどすっごいゾ~」

つば九郎『えろす』

ハリーホーク「クックックッ…まあよい…つば九郎君の報告で…『あの件』は万事うまくいったことが分かった…」

ジャビット「お前はなんてことをしてくれたんだ!!」

ビッキー「なによ!私は何も悪いことなんてしてないわ!」

ジャビット「自分が何をしたのか分かってないんだ!」

ビッキー「あの人はいい人よ!悪いことじゃない!」

ジャビット「あの野郎と会うために、東京ドームの地図と合鍵を渡したと言ったな!この売女が!」

ビッキー「酷い…酷いわ!それが妹に言う言葉!?」

ビッキー「もう許せない!私出ていくわ!あの人の下に行く!」

ジャビット「ああ勝手にしろ。だがな、お前の携帯電話を俺に渡してからだ」

♪げーんかーいなーだーのー…

ハリーホーク「うん?ヤツから電話かな?あのアマ、予想より早く教えやがった。ま、想定の範囲内だがな」

 ピッ

ハリーホーク「やあ!こちらハリー!どなたかな?」ニカッ

ジャビット『俺さ。言わなくても分かるよな?』

ハリーホーク「分かるとも。だが、なぜ私の番号を知っているんだい?」

ジャビット『ビッキーから携帯をブンどってやった。あいつ、お前さんとこに行くらしい。 もちろん優しく抱きしめてやるんだろうな?』

ハリーホーク「はっはっ!私はどんな女性に対してだって優しく接するよ!」

ジャビット『ケッ』

ハリーホーク「で?妹の電話を奪ってまで、私に何の御用かな?」

ジャビット『言わなくても分かってるだろうがよ、この小悪党』

ハリーホーク「うんうん…なるほど!つまりキミは頭を何者かに奪われてしまったと…そいつは大変だね!」ニカッ

ジャビット『白々しいぜハリー』

ハリーホーク「さっきからどうも私を犯人だと思っているようだけど…それはムチャがあるよ」

ハリーホーク「私はいつも福岡にいるんだ。キミの頭を盗む機会は限られている。 実際この前までヤフードームで三連戦だったんだ。調べてみたらすぐ分かる事さ!」

ジャビット『協力者がいるはずだ。そうなんだろ?ハリー。
      言っとくが、俺はそいつの事も、ほとんど絞れてはいるんだぜ』

ハリーホーク(フン。相変らず嘘が下手な男だ)

ハリーホーク「ジャビット。どうもキミは私をなんとか悪者にしようと冷静さを失っているみたいだ。
まず一番怪しいのは、最近試合をした相手じゃないか。つまり、トラッキー君だよ」

ジャビット『……!』

ハリーホーク「もちろん私は彼がそんなことをするとも思っていないけどね!
きっとキミがどこかに落としてしまっただけさ!部屋の掃除をオススメするよ!では!」

 プツッ

ジャビット「……トラッキー…か…」

 ♪とーこーんこーめーてー…

ジャビット「?」

ジャビット「レオから…?何の用だ…?」

 ピッ

ジャビット「はいもしもし、こちらジャビットだ」

レオ『ああ、吾輩だ』

ジャビット「何の用だ?」

レオ『我々はこれまで幾多の死闘を繰り広げて来た戦友であるが…これから言うこと、決して鵜呑みにせんでくれ』

レオ『お主に降りかかっておる災厄…、虎の者が関わっておるかもしれん』

ジャビット「!?」

レオ『横浜の星鼠が然と申しておってな…。気がかりなので連絡させてもらった。では…」

ジャビット「あっ、おい!」

 ツーツー…

レオ(埼玉西武ライオンズ)

ジャビット「トラッキー…か…でも…いやしかし…」

ジャビット「………」

 ツカツカツカ…バタン

ジャビット「……」スタスタスタ

ジャビット「……」スタスタスタ

レオ「何をしておる」

ジャビット「レオ!」

レオ「ふっ…お主の抱えた問題とは然様なものか。そんな姿で何処へ行く?人に見られては不味かろう?」

ジャビット「……」

レオ「安心いたせ。吾輩も微力ながら力添えしよう」パチン

 ブロロロロロロ…

ジャビット「こっ…これは…!西武バス!!」

レオ「行くのであろう?虎の者のもとへ!」

~兵庫県西宮 甲子園球場~

ジャビット「着いたな…」

レオ「うむ。虎の者はまだおらぬ様子だ。どうする?」

ジャビット「……入ろう」

レオ「お、おい!」

 ギギー…

ジャビット「ふん。相変らず迂闊な奴だ。カギかかってないぜ。…ラッキーもいないのか。あの女うるさいからな。好都合だ」

ジャビット「…さて、ここにお目当てのモンは…」ゴソゴソ

レオ「おい!流石に闖入は不味かろう!」

ジャビット「…レオ。あんたが俺をここまで連れて来てくれたことには本当に感謝してる。
けどな。この問題は俺の問題だ。あんたは首をつっこまないでもらいたいね」

レオ「…しかし…」

ジャビット「くどいぜレオ!」

レオ「……一応此度は引こう…だがな、吾輩は斯様なことは…」ボスッ

レオ「…ん?なんだこの大きなな鞄は…」

ジャビット「!! ど、どけっ!!」

ジャビット「……!」ゴソゴソゴソ

ジャビット「!!!」

レオ「こ、これは…」

ジャビット「………」

ジャビット「俺の…頭…」

レオ「………」

ジャビット「…俺の頭がここに…」

レオ(………山吹の兎よ…素直には喜べまい…)

ジャビット「はっ、はは…やったぜレオ、見ろ。これで解決だ」

ジャビット「やっぱりだ…お前やホークの言う通りトラッキーが…」

ジャビット「……」

ジャビット「……これで解決だ…。さ、早くこれを装着して…」スポッ

ジャビット「え――?」

レオ「!!!―兎――その頭顱――」

ジャビット「――半分だけ……!?」

ジャビット「なんだこりゃ…なんなんだこれは…」

レオ「―――……」

ジャビット「真っ二つだ…俺の頭が…俺の…俺の…。もう半分はどこだ!!?」

ジャビット「ない…ないないない…!!どこだ!俺の頭はどこだ!!」

レオ「兎…。無駄だ。もうこの部屋にその大きさの物が隠れるような場所は無い…」

ジャビット「ふざ…ふざけるな!」

 ガヤガヤガヤ…モウ…トラッキーッタラ……ウルサイネンオマエハ…

レオ・ジャビット「!!」

ガチャッ

ラッキー「あ、あれ…?」

トラッキー「ああん?なんや…獅子舞野郎と…顔無しウサ公やんけ…」

ラッキー「あ、か、かんにんしたってな!トラッキーったらなんやずっと不機嫌で…キャッ!?」ドンッ

 ガシィ!

トラッキー「うわっ!?な、なにすんねん!人の襟首掴むなや!」

ジャビット「お前…ふざけるなよ…!!」

トラッキー「はぁ!?」

ジャビット「まだとぼける気か!!見ろ!お前の下衆な悪だくみはもうお見通しなんだよ!!!」

ラッキー「キャ…キャアアア!」

トラッキー「な…なんやアレ…し、知らん…俺ぁ知らんで…あんなモン…」

ジャビット「……!!!」グイッ

トラッキー「痛ッ!痛い痛い痛い!やめっ…堪忍してえな!俺ぁホンマに知らんねん!」

ジャビット「…!ふざけるなこの屑野郎!!」ドサッ!

トラッキー「げほっ…げほっ…な、なにすんねん…!」

ジャビット「首をズタズタにされた仕返しとしちゃ優しすぎるくらいだぜ。このクズ虎」

トラッキー「だから俺やない――ぐふっ!」ドスゥ

ジャビット「まだナメたこと言ってやがんのか虎公。お前がそんな歪んだ性根してたとはガッカリだぜ」

トラッキー「ガッカリやぁ?それぁこっちの台詞や」

ジャビット「はあ?」

ラッキー(阪神タイガース)

トラッキー「人の言い分も聞かず一方的に疑うその根性や。
      それをライバルの…伝統の巨人阪神戦と言われ、戦って来た俺を、一方的に疑うアンタにガッカリ言うとんねん!」

トラッキー「そもそも今日の話はなんや!顔がのうなったゆうなら、セリーグの俺らに協力を求めるべきなんちゃうんか! 何が犯人や!共犯者は許さんや!それが同じリーグで戦って来た戦友に言うことか!」

ジャビット「あーあーあー、熱弁有難うよトラッキー殿。
      じゃあ聞いてやる!この首はなんだ!?俺の首がなぜここにある! 人の根性を批判する前に手前の罪を否定してみせたらどうだ!」

トラッキー「………知らんがな」

ジャビット「それが答えか!手前の部屋に人の首ころがしといて、知らないの一言で逃げようってのか!!」

トラッキー「…じゃあなんや、俺の部屋にそれがあった、それだけでアンタは俺を犯人や言うんやな」

ジャビット「ああ当たり前だ。当のお前が『知りまへんがな』としか言わないんだからな。 むしろどうやってお前を信じるのか教えてもらいたいね」

トラッキー「ハン、もう知らんわ。好きにしたらええやん。俺を犯人にしたかったらそうしたらええ。 アンタはいつもそうやってきたやん。好き放題やってきた。今回もそうしたらええがな」

ジャビット「なんだと」

トラッキー「自分のやりたいようにやって、人を振り回したらええやん。
      俺を犯人にしたい。ほな俺を犯人にする。そういうことやろ?いつも通りやんか、独裁者はん」

ジャビット「……!!」

レオ「虎の者よ。それは少し言葉が過ぎるぞ」

トラッキー「何を正義面しとんねん獅子舞。お前んトコもかつては好き放題やっとったのう。
      ちょいと大人しくなったから善人面か。」

トラッキー「…お前らこそホンマは犯罪者や。犯罪球団の犯罪マスコットや!」

ジャビット「…!」

レオ「虎――!!言っていいことと悪いことが……ん、兎…?」

ジャビット「もういい、もういいよレオ。疲れた。帰ろうぜ」

レオ「……」

ジャビット「コイツはもう殴る価値もない。それがよぉく分かった。もうこんな首もいらねえよ。残り半分も探さない」

ジャビット「帰ろう…。ここにはもういたくない…」スタスタスタ

ジャビット「…トラッキー、お前が犯人かどうか…なんだか急に興味が薄れちまった。だが一つだけ分かったことがある」

ジャビット「俺とお前はどんなに仲が悪かろうと…共にプロ野球を盛り上げる仲間だと思って来た。
      だがそれは………間違いだった」

トラッキー「…こっちの台詞や、ジャビット」

ジャビット「………」ギィィ…バタン

レオ「兎…!」タタタタタ…バタン

ラッキー「トラッキー……!!」

トラッキー「…………」

ハリーホーク「ジャビットのキャラクター価値はこれで暴落。
       そしてその裏幕はトラッキーだと我々が大々的に発表!両キャラクターはもう子供の支持も得られまい」

ハリーホーク「あの二大害悪が消えうせた澄んだ空を飛びまわるのは…我ら翼を持つ鳥達だ!」

マーくん「でもホーク。俺達どんなことをしたのか知らないぞ?」

クラッチ「そうだね。僕達がしたことってラッキーちゃんの弟のキー太くんと遊んで、お土産渡しただけだもんね」

マーくん「んー。そのあと急きょお泊まり会することになって、すぐ着替え取ってきてもらったりしたけどなー」

ハリーホーク「いやいやマーくん、クラッチ、君たちは非常に大きな働きをしてくれたんだよ。 君たちのおかげで、あとほんのちょっぴりでこの計画はおしまいなんだ!」

マーくん「ほんのちょっとで?あと何が残ってるの?」

ハリーホーク「いや、心配には及ばない。簡単な仕事だよ」

   パチン!

 ガラガラガラ…ジャキッ ジャキ ジャキッ

ハリーホーク「ここで死んでもらう…というな」

~高速道路 名古屋周辺~

 ブロロロロ…

レオ「兎よ…そんなに気を落とすな」

ジャビット「いやいいんだ。気にしていないさ。それよりお前こそ大丈夫か。嫌なことを言われただろう」

レオ「……かつて我が西武グループが大きな声では言えぬようなことをしてきたのは事実。…だが」

レオ「それを忘れようと努力していたのもまた事実…。すまぬ、少し夜風に当たってきて良いだろうか?」

ジャビット「ああ、俺も急いではいないさ。車を止めて、少し気持ちを落ちつけてこい」

レオ「……」

 
 ピッピッピッピッ…

レオ「もしもし吾輩だが、筑紫嶋の鷹かね?」

マーくん「ひ、ひえええ!君たちは!ハニーホークにハックホーク!リック、ホンク、ハーキュリー! ホークファミリーのみんなじゃないか!」

クラッチ「そ、その手にもってるのはTシャツをお客さんに打ち込むためのバズーカ!?」

ハリーホーク「もちろん中に入ってるのはTシャツじゃないぞ」

ハックホーク「装填されているのはペーニャ選手や内川選手のサインボールだ!当たったら痛いぞ~」

リックホーク「ボクの計算では、マックスパワーでこの硬球をあなたたちに発射した場合、 あなたたちの死はほぼ免れません」

クラッチ「ひ、ひええええええええ!!な、なんで…」

ハリーホーク「悪いが君たちは知る必要のないことさ。それではファミリーのみんな、発射準備だ。
       スリー…ツー…ワ―――」

 ♪げーんかーいなーだーのー…

ハリーホーク「ム…なんだこんな時に。ん?レオか…。(ピッ)もしもし私だが?」

https://www.softbankhawks.co.jp/entame/hawkfamily/pl_img/img_main.jpg
ホークファミリー(福岡ソフトバンクホークス)

レオ『おう鷹。こちらは首尾よくいった…。その報告をと思ってな』

ハリーホーク「ふっふっ、私は君がしくじるとは思っていなかったさ」

レオ『あやつは完全に虎が首謀者と思い込んでいる』

ハリーホーク「ふふ…それもヤツの信頼を得ている君が計らってくれたおかげさ」

レオ『ふむ…お主に褒められるというのも不思議な感覚よ…。で、そちらはどうなっておる』

ハリーホーク「こちらも順調だ…。今から末端の連中を始末する所さ」

クラッチ「ま、末端の連中って僕らのことかなぁ…」
  
マーくん「そんなぁ…俺達は『鳥の会』の中心メンバーじゃなかったのかー?」

ハリーホーク「うるさいぞスズメ共!お前らが中心メンバー?思いあがるな弱小球団が!
        お前らなどただの手羽先!新しい球界を牛耳るのは、我々のような強さと伝統を兼ね備えた球団なのだ!」

ハリーホーク「レオ。電話を切るぞ。いつものところで落ち合おうじゃないか」

 ピッ

ハリーホーク「さぁ我がホークファミリーよ。…撃てぇ!!」

 ジャキッ

マーくん・クラッチ「ぴえええええええええええええええええ!!」

ハリーホーク「ん…?」

つば九郎「…」かきかき

ハリーホーク「命ごいかね?つば九郎君」

つば九郎『あのあたまはぱちもん。ものほんはどこかべつのばしょ~』

ハリーホーク「は……?」

つば九郎『にん。じゃびじゃびのこまるかおもみたかったけど、ほ~くもしんよ~できなかったので。のでので。 ものほんのあたまはちゃ~んとあります。どこかなどこかな?へでで』

ハリーホーク「ふ…ふ…ふざけるなこのペンギン野郎!!!」

ハリーホーク「どこだ!どこに本物の頭がある!!吐け!」

つば九郎『る~び~のみたい』

ハリーホーク「リーーーーーック!!!ビールありったけ持ってこい!!」

~高速道路~

ジャビット「ったく…レオの奴遅いな…大体夜風に当たるだけなのにずいぶん遠くまで行きやがって…」

ジャビット「ん…?バスの前に何かいるぞ…?」

 ??A「ドアラ!ドアラ!」
 ??B「ドアラ!ドアラ!」
 ??C「ドアラ!ドアラ!」

 ??X「………」タッタッタッタッ…

  クルクル……スタッ!

ジャビット「バク転した!」

ジャビット「あれは…」

 チアドラゴンズ ABC「イェーーーッ!」

ドアラ「どうもドアラです」

ジャビット「ド、ドアラ!?」

ドアラ「今日はジャビットさんにいい知らせを持ってきましたよ」

レオ「鷹め…。しくじらなければ良いが…」

レオ「あやつが事を完遂した時…ついに球界が我々のものになる…」

レオ「さて。バスに帰らねばな…。……!?」


レオ「だ、誰もいない!?」


レオ「ど、どこに行った?どこに…」

レオ「あやつも夜風に当たりに行ったのか…?それならば良いのだが…」

レオ「この周辺にいないだろうか…(キョロキョロ)…ん?」


レオ「これは…チアリーダーのポンポンのかけら……?」

~ナゴヤドーム~

レオ「………」

 ババババババババババ…

レオ「ん?あれは…ヘリ!?」

ハリーホーク「おおレオ!お前もここに辿りついたか!」

レオ「鷹の者!なぜお主もここに!?」

ハリーホーク「ペンギン野郎に吐かせたのさ!野郎、めんたいこを交換条件にしたらアッサリ吐きやがった!」

つば九郎『へでで』

ハリーホーク「しかしレオもここに来たということはどうやら確かなようだな…
ペンギン野郎!お前の役目はここまでだ!」ぼむっ

つば九郎『いたた』

ハリーホーク「よしレオ!ここにあるはずだ!探すぞ!!」

  ジャビット「その必要はないぜ!悪党ども」

レオ「な…!?」

ハリーホーク「ジャビットに顔が…!?」

ジャビット「お前らそんなに俺のハンサム顔が欲しかったのか?……ちょいと遅かったようだな」

レオ「何故…何故だ…」

ドアラ「今日の会議の前につば九郎さんから顔を預かりました。
    そしてウチのシャオロンのバカでかい顔の中に隠してそれを持ち帰ったんです」

ハリーホーク「ば、馬鹿な!そうだとしてもそれをなぜジャビットに伝えられる!?」

燕太郎「それはボクがスパイとして情報を送っていたからさ!」

つば九郎『つばみのおぱんちらしゃしんをえさにきょうりょくしてもらいました』

燕太郎「僕はずっとお前達の話を聞いていたのさ!うかつだったなハリーホーク! 堪忍してハニーホークちゃんのパ○チラ写真をよこせ!」

ハリーホーク「なんてこった…」

シャオロン(中日ドラゴンズ)

https://encrypted-tbn2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcRV3nlpXgBxt0IUELUyXVemSuc0lNByspBEUkNJhIdtTA-Wynif
燕太郎(東京ヤクルトスワローズ)
現在は引退

ジャビット「それだけじゃないぜ!ハリー!レオ!あれを見ろ!」

 キキィーーーーーッ!!

 バタン!

レオ「あ、あれはマツダのロードスター!」

スラィリー「なるほど、ドアラ君に連絡を受けて来てみれば、こういう事態になっていたのか…」

トラッキー「いたた…スラィリーお前運転あらすぎや…首痛めたで…」

ハリーホーク「!!」

 とてとてとて…

スターマン「ぼ、僕も来たよ~☆」

ハリーホーク「チッ…せ、セリーグ勢ぞろいか…!!」

トラッキー「あんたの顔、久しぶりに見るみたいやな」

ジャビット「ああ…本当にすまないトラッキー。全部誤解だったみたいだ」

スターマン「悪いのはあいつらなんだね!やっぱり☆ 僕ずっとそう思ってた!」

ハリーホーク・レオ「ク……!!」

ドアラ「ハリー、レオ…なぜこんなことをしてしまったんだ…」

つば九郎『さいて~』

スラィリー「君たち二人には本当に失望したよ…」ピュイー

ジャビット「さあ!悪党ども!お前らの計画はこれでおしまいだ!いくぞみんな!かかれーー!!」

ハリーホーク・レオ「クッ……!!!」

ジャビット「!!?」

トラッキー「うっ!?」

スターマン「あ、あれ…!?」

  ばたばたばた…

ドアラ「か、体が…動かない……?しびれる…!」

つば九郎『びりびり~』

  ばたばた…

ジャビット「なんだこれは…くっ…感覚が……!」

スラィリー「………」

トラッキー「た、頼むスラィリー…!俺の体…起こしてくれや……」

スラィリー「………」

ハリーホーク・レオ「ク…クク……クックックック…!ハァーッハッハッハッ!!」


スラィリー「………ハリー、レオ…この連中を牢獄へ連れていけ」


ハリーホーク・レオ「ハッ!了解しました皇帝陛下!」

 ジャビット「ス、スラィリー……!?なぜだ…な…ぜ……」ガクン

 ………………
 
 ………

………

 
……………… 

ジャビット「ハッ!」

ジャビット「こ…ここは…!?」

スラィリー「お目覚めかね?ジャビット君」

ジャビット「ス、スラィリー!!」

ジャビット「こ…ここはどこだ!どこなんだ!」

スラィリー「牢獄だよ。私たちの間に隔たる鉄格子が見えないのかな?」

ジャビット「なぜだ…なんでこんな…出せ!出せよ!」ガンガン

トラッキー「無理や。俺らでは壊されへん」

ジャビット「トラッキー!」

トラッキー「俺だけやない…みんな捕まえられたんや」

ジャビット「スターマンにつば九郎…ドアラ…!マーくんやクラッチにブル!みんなの家族や恋人までいるじゃないか!」

レオ「そういうことだ。兎よ」

ハリーホーク「我々以外のマスコットは皆拿捕された…逃れる方法は無い!」

ジャビット「てめえら!なんてことを!」

BB「HAHAHA…いい眺めだネ!」

ジャビット「ブリスキー・ザ・ベア!お前まで…!?」

ハリーホーク「我々選ばれしマスコットだけが球界の中心となる!そう、皇帝陛下の配下となった者だけがな!」

ジャビット「こ、皇帝だと…!?スラィリー!お前がか!?ふざけんな!広島ごときが大巨人様を檻に入れるってのか!」

スラィリー「ふっふっ…私だってこんな手荒なことはしたくなかったさ。 さぁ諸君、我々は引き上げよう。あ、そうだラッキー、君は一緒に来なさい」

ラッキー「へ?…ウチ? え、いや、いやぁ!どこへ連れていくつもりなん!?」

トラッキー「ラッキー!お、おいお前らラッキーをどうするつもりや!おい!」

スラィリー「それではジャビット君、トラッキー君、寒い夜を楽しみたまえ」
  
   バタン

http://hokkaido-likers-s3.s3-website-ap-northeast-1.amazonaws.com/old/ja/api/image/2418/src.jpg
BB(北海道日本ハムファイターズ)

~夜~

ジャビット「それで…大阪ドームにいる所にスラィリーが…!?」

バファローブル「うん…戦ったんだけど…敵わなかった」

ドアラ「そんな。スラィリーがそんなに強いだなんて聞いたことがないぞ」

バファローベル「それで倒されて…気が付いたら体が痺れて意識をうしなったも…」

トラッキー「俺らと同じやな」

ジャビット「みんなも同じようにやられたのか?」

 その他「……」こくり

ジャビット「なんてこった…本当に全員つかま……ん?」

ジャビット「あいつがいないじゃないか……」

スラィリー「ビッキー?」

ハリーホーク「はい…他のマスコットは居場所が掴めたので捕獲できましたが、あの女は…」

スラィリー「確かお前に惚れていただろう。誘い出してはどうかね?」

ハリーホーク「いえ…あの女の携帯はジャビットが持っていまして…連絡がつかない状態です」

スラィリー「ふむ…、だが放っておくわけにもいくまい。一刻も早く拿捕するのだ」

ハリーホーク「……ハッ!」

レオ「…どうであった?」

ハリーホーク「連れてこい、とおっしゃっていた。…だが、面倒くさいな。ヤツにやらせるか」

ハリーホーク「おいBB!お前、福岡ドームに行ってビッキーを捕まえてこい!あのアマはどうせ私目当てだ」

BB「じゃ、じゃあハリーが行けばいいじゃないかァ…」

ハリーホーク「私に意見するのか。偉くなったもんだな」

BB「わ、分かったよベイビー……」

バファローブル(オリックスバファローズ)

バファローベル(オリックスバファローズ)

~福岡ドーム~

BB「はぁ…全くカレは人使いが荒過ぎるヨ…」

BB「さてさて。ハリーの言っていることが正しければここにカノジョがいるはずだが…」

BB「ん?」

 ビッキー「ハリー様~私よ~どうして誰もいないの~?」

BB「お、あの後ろ姿は…。ずいぶん簡単に見つかったな」

 ポン

ビッキー「キャッ、だ、誰…?」クルリ

BB「残念だったネお嬢さん、悪いがココにハリーは…… ……!!!」

ビッキー「え…?」

BB「美しい……!!」

ビッキー「あ、あなた…日ハムの…」

BB「ああマドモアゼル!ボクのことを覚えていてくれたんですね!」

ビッキー「そりゃあ交流戦で戦ったこともあるし…」

BB「なんてことだ…あなたはボクのことをそんなに想っていてくれたのに、ボクはあなたの美しさに今まで気づかなかった…」

ビッキー「え…? ま、まぁいいわ。ねえBBさん、あなたハリーさんとお兄ちゃんを知らない?」

ビッキー「全然連絡がつかないのよ…私…どうしたらいいか…」グスッ

BB(なんて…なんてビューティフルなティアーなんだ………!)

 がしっ

BB「ああ我がいとしのプランセス、あなたのシュヴァリエ、BBがその涙をぬぐい去ってみせましょう」

ビッキー「え?え…あ…ありがとうございマス……」

BB「ビッキーさん、ボクの言う通りにして下さい。一時辛い目にあわせてしまうかもしれませんが、ボクは絶対にあなたの味方です」

~牢獄~

 ガチャッ

ジャビット・トラッキー「!」

スラィリー「やあ諸君。ご機嫌はいかがかな?」

ドアラ「……悪趣味な質問ですね」

トラッキー「ふん。うっとうしいねんモジャ夫。はよどっか行けや」

スラィリー「ふっふっ…そうだな私だけではムサ苦しかろう。では麗しい女性でもお呼びしようかな?」パチン

 ラッキー「スラ様~ウチのこと呼んだ~?」

トラッキー「!! ラッキー!ラッキーやないか!大丈夫か!?」

ラッキー「あ…トラッキー……」

ラッキー「相変らずダッサイ格好やなぁ…キモ…スラ様とは大違いや…」

トラッキー「え……?」

トラッキー「な、何言うとるんやラッキー…」

ラッキー「堪忍なぁトラッキー、ウチもうスラ様のオンナやねん…」

トラッキー「んなっ……!!」

ラッキー「見てみ、このスラ様のセクシーな体毛、立派な鼻、たくましい脚、素敵やろ…?」

スラィリー「ふっふっラッキー、そんなに褒めてもらっては照れるよ…」

トラッキー「ふざ…ふざけんなァァ!!お前、ラッキーになにしよったんや!!」

スラィリー「くく…どうして私が何かした、だなんて考えるのかね…?君が振られたのは君が単純に…」

ラッキー「キモイからや!」

トラッキー「      」

スラィリー「はっはっはっ…はぁーっはっはっ!ラッキー、そんなにストレートに言っては彼が傷ついてしまうよ。
      彼は君の『昔の』恋人だろう?はっはっはっ…」

ジャビット「………」

トラッキー「……ブツブツ……」

マーくん「ああ…リーンちゃんが連れてかれた時何もできなかったぞ…何も……」

つばみ「グスン…なぜかしら私涙が出るわ…」

つば九郎『しゃーない』

 ガチャッ

ビッキー「お、お兄ちゃん…?み、みんな……!?」

ジャビット「ビ、ビッキーお前!!まさか…お前もあの一味に……!?」

BB「………」

ジャビット「BB…!お前が……!!」

BB「落ち着いてくれラビットボーイ、ボクは君たちの味方だ」

ジャビット「なんだと?」

BB「君たちの脱出を手伝いたい」

http://blog-imgs-82.fc2.com/d/e/k/dekisyao/DPP_1990.jpg
リーンちゃん(千葉ロッテマリーンズ)

https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-c3-80/yoko_mickey_acchan/folder/496443/93/9090793/img_3?1369061997
つばみ(東京ヤクルトスワローズ)

BB「簡単な話なんだ。レオ、ハリー、そしてボクでカギ番を持ちまわっている…
   今のうちに準備を整えておいて、次のボクのカギ番の時にすぐに逃げればいい」

ジャビット「ほ、本当に協力してもらえるのか…?」

BB「もちろん。ボクは恋人を悲しませる様なことはしないヨ」

ビッキー(いつ恋人になったのかしら)

ドアラ「わーやったー!」

スターマン「出られるぞー☆やったーやったー☆☆」

 トラッキー「ちょぉ待てや」

ジャビット「トラッキー?」

トラッキー「逃げるやぁ?それやったらラッキーはどうなる?さっきのカモメの姉ちゃんはどうなるんや?…それにな」

トラッキー「俺ぁ、あのモジャモジャの顔一発ドツいたらな気ぃすまへんで…!!」

マーくん「そ、そうだぞ!リーンちゃんを取り戻さないと!」

BB「ま、待ってくれ危険だ!スラィリーはいつも奥の部屋にいる…。 そこにはボクはほとんど入ったこともないし、開けることもできないんだ!」

ジャビット「そうだトラッキーまずはここから出なければ…」

トラッキー「ケッ、球界の盟主やなんやとエバっておきながら、
      スラィリーにあんなデカイ顔されたらケツまくって逃げるんかい」

ジャビット「な…!」

トラッキー「ほなあんたはそうしたらええわ。
      檻から逃げた野ウサギ様がこれからもプロ野球をまとめてくれるんやろなぁ」

ジャビット「ちっ…!分かったよ!!そうさ!スラィリーを倒す!あの糞野郎を!」

BB「キ、キミ達……!!」

BB「いいかい?奥の扉を通ると三つに分かれている
   真ん中がスラィリーの部屋。残りの二つに、カレの強さの秘密が隠されているかもしれない」

ジャビット「そんなにヤツは強いのか?」

BB「ああ、間違いない。ボクも段々と思いだしてきたんだが、ボクもカレと戦ったんだ…だが、手も足もでなかった」

ドアラ「それでいつの間にか、手下にされていたんですか?」

BB「ウン。とてもじゃないけど何人かが一斉に飛びかかったくらいじゃ倒せないと思うヨ」

トラッキー「それにお前の話やとまずそこに入られへんやろ?どうするんや」

BB「一つ手がある。スラィリーは女のコを連れていくだろう?」

マーくん「……」

BB「そろそろ次の獲物を欲しがる頃サ…。そこを突くんだ」

………

………………

BB「大体計画がまとまったネ。だがあと二人。協力者が必要だヨ」

トラッキー「んなモン、俺とジャビットでええやんけ」

BB「キミ達はこの中でも特に目立つ二人だ。キミ達がいなくなれば、すぐに相手に気づかれてしまうヨ」

マーくん「お、俺が頑張るぞ!リーンちゃんを取り戻すんだ!絶対絶対だぞ!!」

ジャビット「……マーくん、お前は少し意気込み過ぎだ。
      リーンちゃんのことに目が行き過ぎて冷静に任務を遂行できないんじゃないか?」

マーくん「そ、そんなことはない……と思うけど…そう言われると自信ないぞ……」

クラッチ「…なんだか誰か協力者が要るみたいだね。僕でよければ立候補しようかなぁ」

スターマン「ええ~☆!?何言ってんのさァ~☆
      そもそもさっさと逃げればいいのにさぁ、モジャ公を倒すだなんてマジイミフなんだけどー☆」

クラッチ「…僕は新参者だから…少しでもみんなの力になりたいんだ…」

スターマン「そんなこと気にするゥ~?☆ ないないないないマジ意味ない!
      内輪もめなんだからさぁ、昔っからいる人らに任せればいいじゃーん☆」

クラッチ「うん、そうかもしれないけど…。でもこのままじゃ僕は本当のマスコットになれない気がするんだ」

スターマン「どゆこと?」

クラッチ「他の人たちは…色々なシーズンや試合を一緒に乗り越えて来たんだよ。その中には苦しい時もあったと思う。
     僕はまだ生まれて数年で…。まだ全然そういう経験が少ないんだ。
     ここでみんなの力になれれば…みんなの本当の仲間というか、本当のマスコットになれるんじゃないか…って」

スターマン「…………」

クラッチ「………へへ、考え過ぎかな…」

スターマン「なんだよ…カッコいいじゃん……☆」

ドアラ「え…?」

BB「君達が協力してくれるのか?」

クラッチ「うん。怖いけど…絶対頑張るよ!」

スターマン「き、基本無料で協力してあげるけど不測の事態が発生した時はか、課金するからねっ☆」

BB「センキュー二人とも…!これでこの計画がうまくいきそうだ!」

………

……………

  ガチャリ

スラィリー「やあ君達、また来てしまったよ」

リーンちゃん「あ~んスラ様待ってぇ~」

マーくん「!!」

COOL(落ち着くんだゼ、マーくん)

スラィリー「はっはっ…リーンちゃん、マーくんに挨拶してあげなさい」

リーンちゃん「あら~マーくん。ごめんネ、あなたとの関係終わりにしたいの。だってあなた…魅力がゼ・ロなんですものキャハハ」

マーくん「……ぅぅ…!!」

スラィリー「ま、そういうことだ。さて今日も一人だけここから出してあげよう。よ~し誰がいいかな…?」

スラィリー「決めた!君にしよう。バファローベル君!きたまえ!」

ベル「は…はいですも…」

スラィリー「そうそう…素直なのが一番だよ」

COOL(千葉ロッテマリーンズ)
現在は引退

ブル「ベ、ベルゥ!行っちゃダメだぁ!戻ってこい!戻ってくるんだぁ!!」

ベル「も、も……?」

ブル「駄目だ駄目だ駄目だ!ベルゥゥゥゥゥーーーー!!!行かないでくれぇえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

ジャビット(なんかアイツいやに張り切るな)ヒソヒソ

トラッキー(最近アイツ、ベルと絡まんと出番あらへんねん。目立と思とんのやろ)ヒソヒソ

ベル「お兄ちゃん…わたしはスラィリーさんと…いえ、スラ様と一緒に行くことに決めたも…」

ブル「ベルゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーー!!!!」

スラィリー「まぁそういうことだ。バファローブル君、残念だったな。では行こう、ベル君」

ベル「はいですも…」

 キィィ…ガチャン

~廊下~

スラィリー「ふふ…君は本当に素晴らしい。ラッキー君もリーンちゃんもはじめは酷く暴れてね…
      やはり素直が一番だよ」

ベル「わ、わたしも早くあんな所から出たかったですも…」

スラィリー「もうお兄さんのことは気がかりではないかね?」

ベル「も、もちろんですも…わ、わたしは…スラ様に尽くしますも…」

スラィリー「ふふふ…そうかね。楽しみだ。さて、ここが私の私室につながる扉だ」

 ウィィィィィ……ン ガシャン

ベル(こ、ここが…。確かにBBさんの言った通り三つに道が分かれてるも…)

スラィリー「さぁベル君。こちらにきたまえ…うん?ベル君?」

ベル「あ…あの…お願いがありますも…」

ベル「スラ様は…メイドは嫌いですも…?」

スラィリー「メ、メイド?」ピュイー

ベル「ナースさんやスチュワーデス、巫女さんなんかはどうですも…?」

スラィリー「な、なんの話だね?」

ベル「わたし…スラ様に精一杯ご奉仕したいんですも。それでわたしコスプレが趣味だから…」

ベル「色んなわたしでご奉仕できたら嬉しいなって…思ったんですも」

スラィリー「ああベル…嬉しいよ。その気持ち…とても嬉しい」ピュイーピュイーピュイー

ベル「ありがとうですも!」ニッコリ

ベル「それではわたしの衣裳箱がこちらに届きますので、手配しておいて下さいも!」

~数十分後~

BB「皇帝陛下!何やら大きな箱が届いておりますが…」

スラィリー「おおBB!待ちかねていたぞ!扉を開けるからそこに置いておくんだ」ピュイーーー

 ウィィィィィン…

BB「…では陛下、ここに置いておきますネ」

 ゴトッ…

BB「それでは…」

 プシューッ ガシャン

スラィリー「さあ届いたようだね。では取ってこようか」

ベル「お待ちくださいもスラ様!服を観られるのは恥ずかしいですも。それに…」

ベル「どんな服があるかは…お楽しみですもっ♪」

スラィリー「ふふふ…なるほどその通りだ」ピュイーーー

ベル「では…わたしが取ってきますも!」

 タタタ…

ベル「……」カチャカチャ

 がちゃっ

クラッチ「ふう~やっと外に出られる」

スターマン「ほんとほんと☆暑苦しいったらないよ~☆この衣裳箱~☆」

ベル「しっ!二人とも静かにだも!計画はここからだも!」

クラッチ「うん。それじゃあ僕は右の道を…」

スターマン「僕は左の道から情報を探ってみるねぇ~☆」

ベル「大丈夫だも?」

クラッチ「うん。僕達は情報には強いから。ベルちゃんこそ大丈夫?」

ベル「大丈夫だと思うも。計画通りは私はここから出てみんなの所に戻るも」

スターマン「じゃあ…グッドラック☆」

 タタタッ…

ベル「さぁ…早くここからでないと…」

 カチャカチャ

ベル「え…?」

 『パスワードを入力して下さい』

ベル「パ、パスワードかも?」

ベル「え、えっとえっと…」

ベル「分かんないも!」

ベル「どうしよう…」

ベル「と、とりあえずあの二人のどっちかと合流するも!」

ベル「………」

ベル「クラッチ君の方にしよっ!」

 タタタタタ…

スラィリー「ベル君…まだかね?いくらなんでも遅…  !」

スラィリー「ず、随分と大きな衣裳箱だな…なんだこれは…」

スラィリー「…」

スラィリー「確かに衣裳はたくさん入っているが…いくらなんでもこの衣裳箱は大きすぎる」

スラィリー「この服の量に明らかに合っていない」

スラィリー「……」

スラィリー「なるほど…そういうこと、か」ピュイー

~右の道~

 タッタッタッタッ…

クラッチ「はぁはぁ…どこまで続いてるんだろ…」

ベル「もっ、もっ、クラッチ君待って…も」はぁはぁ

クラッチ「ベ、ベルちゃん!?なんでここに!?」

ベル「ち、中央の扉を開けようと思ったらパスワードが必要だって…それで私分からなくて…」はぁはぁ

クラッチ「そ、そうなんだ…それなら僕らの計画一から考え直さないと…」

ベル「でも…この先に何か情報があるかもしれないも!」

クラッチ「あ!行き止まりだ!」

ベル「……部屋があるも…」

ベル「……真っ暗だも…?」

クラッチ「ベ、ベルちゃん待ってよ」

ベル「入ってみないと何も分からないも!」

ベル「もしもーし、誰かいるかも…?」

ベル「……暗くてよく見えないも…」

クラッチ「………」

ベル「えーと明りは…」

 ポンポン

???「もしもし……?」

ベル「えっ……!?」

???「なにか……用か……!?」

ベル「キャ、キャアアアァァァァァァァァァァ!!!」

~左の道~

スターマン「はぁはぁ…」とてとて

スターマン「な、長いなぁこの道…もう疲れたから帰ろうかな…☆」とてとて

スターマン「ん…んん?あれは…行き止まり!?」

スターマン「部屋があるぞ…☆」

スターマン「もしかしたらここに…何か情報が?」

 ガチャッ

スターマン「お、おじゃましまーす…。えーと僕、あやしいものじゃ…」

スターマン「!」

スターマン「こ、これは…たくさんの情報…!?これさえあれば…あのモジャ公に…!」

~牢獄~

トラッキー「遅いなぁ…連中」

ジャビット「BBがカギ番をしている今のうちに帰って来ないといけない筈なんだが…」

BB「! 誰か来たようだヨ」

 ぎぃ…


スターマン「た、ただいまぁ~☆」


ジャビット「! スターマン!無事だったか!」

トラッキー「なんやて…!?あのモジャ男を倒すチャンスがあるやて…!?」

ジャビット「本当かスターマン?」

スターマン「うんっ☆情報室から得た情報だから間違いないよっ☆」

マーくん「す、すごいゾ~スターマン!」

スターマン「へへへ…☆」

バファローブル「……ちょっと待ってくれ…ベルはどうしたんだ?予定ならもう帰ってきてる筈だろ?」

スターマン「……よく分からない…☆」

ビッキー「そんな…!」

スターマン「でも…僕の得た情報通りにすればきっとみんな助けられるよ☆」

ジャビット「よし!じゃあスターマンの持ってきた情報をもとにスラィリーを倒す計画を練るぞ!」

スターマン「うんっ☆きっとうまくいくよっ☆」

~そして夕方~

BB「…さて、僕のカギ番が回ってきたわけだが…ラビットボーイ、本当にやるのかい?」

ジャビット「ああ…もちろんだ!」

BB「オーケー。それじゃカギを…開けるヨ」

 ガチャリ

トラッキー「よっしゃ行くでえ…!あんにゃろうをノシたる…!!」

つば九郎『しゃばのくうき ぷは~』

マーくん「リーンちゃんと…クラッチも心配だぞ…。絶対助けだすゾ!」

ビッキー「あ、あのBBさん…どうもありがとう…」

BB「いいのさ。人生のパートナーのためなら何をしたって痛くもかゆくもないヨ」

ビッキー(いつ人生のパートナーになったのかしら)

スターマン「さあみんな☆ 僕についてきてっ☆」

そろ~っ

燕太郎「うん。誰もいないみたいだ。通れるよ」

ジャビット「それにしてもツイてるな…ここまでハリーにもレオにもあってないぜ」

スターマン「僕の情報通りだよぉ☆」

八カセ「むむ…これが噂の中央への扉か…?どれどれ」ピポピポ

 ブブーッ

 『パスワードが違います』

八カセ「むむ…分からん!」

スターマン「大丈夫だよ、八カセ☆ パスワードは…」ピッピッピッ…

 『やっぱりカープはナンバーワン』

 ピーーッ

 『パスワードを認証しました』

ジャビット「よし!これで先に進めるな!」

https://encrypted-tbn3.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcSKkOYgkNQHayMfm67qkBdLtNAsKe7g3MrWt3CS_zX8bsoCDxd_0TNXYl47
八カセ(オリックスバファローズ)
現在は引退

スターマン「さっ、こっちだよぉ☆」

スターマン「こっちだ…この先に進めばスラィリーがいるよっ☆」

トラッキー「よぉしいよいよや…拳がうなるでぇ!」

ジャビット「よーし観念しろぉスラィリー!……って」

ドアラ「あれ?」

ジャビット「なんだこりゃ…ただの広い部屋じゃないか…」

つば九郎『がら~ん』

トラッキー「おいスターマン、間違っとるんちゃうか?スラィリーなんておらへんやんけ」

スターマン「ん~ん★ な~んにも間違ってないよぉ★ 計画通り計画通り★」

スターマン「ここでみ~んな死んでもらうっていうスラィリー様の計画通り★★★」

スラィリー「くっくっくっ…よくやったぞスターマン」

トラッキー「スラィリー!!」

スラィリー「よくやったぞスターマン。一階級特進だな」

スターマン「ハッ★ ありがたき幸せです皇帝陛下★」

ジャビット「おま…スターマン!お前…俺達を売ったのか!?」

マーくん「ヒドいゾスターマン!!」

スターマン「やめてよ人聞き悪いなぁ…★ 僕は皇帝陛下に『幸せ』にしていただいたんだ。とっても素晴らしいんだよぉ★」

スターマン「みんな皇帝陛下にひざまずこうよ。それで幸せ…それが幸せ…みんな幸せ…★★」

トラッキー「お前…よくも…よくも!!」

ジャビット「落ちつけ!俺達の方が数的有利!!一斉にかかれば絶対に倒せる!」

 ハリーホーク「そうかな?ジャビット君」

  ドサッ

 BB「う…う……」

ビッキー「BBさん!!」

ハリーホーク「我らがホークファミリーの手でちょいと制裁を加えさせてもらったよ。ちょっとやり過ぎちゃったかな?」

BB「うう…」

つばみ「ひ、ひどいわ…!」

レオ「酷い?貴様らもいずれはこうなる運命だ」

ジャビット「レオ!」

レオ「我…鷲、鷲のはらから共…そして我が妹ライナ…果たして数的有利などと言えるかな?兎よ」

トラッキー「な、なに言うてんねん!これでもまだまだこっちの方が数は多いでえ!」

マーくん「い、いや違うゾ!」

リックホーク「ふふ…その通りです!」

 ジャキッ ジャキッ ジャキッ

ハリーホーク「こっちにはバスーカがあるのさ。君達などイチコロだ」

ライナ(埼玉西武ライオンズ)

ジャビット「く……!!」

トラッキー「くそっ…こっちには何の武器もあらへんで…!」

ジャビット「ここまで…か…」

ドアラ「諦めるんですか?」

トラッキー「……」

ドアラ「相手が強いからって戦いをあきらめてたら何もはじまりませんよ」

ジャビット「……」

ドアラ「『相手で星勘定してたら何もはじまんねぇよ。野球もガンダムも同じだよ。なぁドアラ』」

ドアラ「…僕のかつての上司の言葉です」

ドアラ「お二人がどうなさるのかは勝手です。でも僕は…僕達は戦います」

マーくん「その通りだゾ、ドアラ!やってみなきゃわかんねぇゾ!」

つば九郎『おりのなかじゃる~び~ものめない。ふたりもはやくはらきめよう』

ブル「やるぞ!勝てない戦いなんてないって選手達が教えてくれたんだ!」

ジャビット・トラッキー「…………」

ドアラ「いくぞーかかれー」

ハリーホーク「フン…馬鹿な連中だ。やれぇ!ファミリー!!」

 ウワァァァァァァ…

ジャビット「…トラッキー」

トラッキー「なんや」

ジャビット「この前は悪いこと言っちまったな」

トラッキー「もうええてそのことは」

ジャビット「…俺はお前を…共にプロ野球を支えていくライバルであり、仲間だと思ってる。今までも…これからも」

ジャビット「今までありがとよ。そして…これからも絶対負けねえからな」

トラッキー「こっちの台詞や。ジャビット」

ジャビット「うおおおおおお!!行くぞぉぉぉぉーーーー!!!」

 ウワァァァァ…

ブル「うぉぉぉ!僕は牛型ロボットなんだ!バズーカなんて効かないぞ!!」ドガッ

八カセ(まだその設定覚えてたんか)

ドアラ「いくぞ!必殺バク転キック!」 タッタッタッ…クルッ ドテッ

つば九郎『おなかでぼい~ん』 ボイーン

ハーキュリーホーク「うわぁっ!?」

つばみ「こっちもボイーンよ!」ボイーン

ライナ「きゃああっ!」

トラッキー「おりゃぁぁぁ!数年前まで暴れん坊やった俺をなめるなよ!!」ゲシィ

ジャビット「こい!球界の盟主の力を見せてやる!」バキィ

COOL「いくゼ!環境戦士の力を受けてみろ!」ドカッ

レオ「ぐふぅ!?」


……
…………

ライナ「あ、あァン…」はァはァ

ハリーホーク「な、なんてことだ…この私が…この私がッ…!」

レオ「ぐ、ウウウ…体が動かぬ…!」


ジャビット「はぁはぁ…ざまぁみやがれ」

トラッキー「ヘッ…大したこと…あらへんな…」はぁはぁ

スラィリー「まさか本当に君達がハリー達を倒してしまうとはな…」

 スターマン(ヒェーッ 大変だ★隠れてて良かった★)

スラィリー「だが君たちも満身創痍じゃないか。それで私を倒せると?」

トラッキー「ぬかせ。いくら疲れとってもこの人数に対応できるとおもとんのかい!」

ジャビット「その通りだ!諦めるんだな、スラィリー」

 BB(駄目だ…人数の問題じゃないんだ、ラビットボーイ…やつは…やつは…)

ジャビット「いくぞぉぉぉーーーー!!!」

スラィリー「ククク…残念だ…君達がそこまで愚かだとはな…」

スラィリー「私には究極の奥の手があるのだよ…」パチン!

スラィリー「む・・・!?」

スラィリー「……!!」パチン!パチン!

スラィリー「むぅ…!?なぜだ…奥の手が……!?」

 
  ベル「無駄だも!スラィリー!!!」

スラィリー「ベル……!!!」

ベル「あなたの奥の手はお見通しだも!」

ベル「これが…いえ、この人があなたの強さの秘密だも!!」

  ヌッ
 
???「…………」

トラッキー「な、なんやアレ!?」

ジャビット「スラィリーが…もう一人!?」

クラッチ「それは違いますよ!」

マーくん「クラッチ!無事だったのか!…じゃあそのスラィリーみたいな人は!?」

クラッチ「この人は…メジャーのフィラデルフィア・フィリーズのマスコット、『フィリー・ファナティック』です!」

フィリー・F「弟よ…もうやめよう……こんなことは…」

スラィリー「く……!!」

フィリー・ファナティック(フィラデルフィア・フィリーズ)

トラッキー「スラィリーの…」

ジャビット「兄弟…!?」

スラィリー「くぅッ……!!」


クラッチ「この人は今までスラィリーさんの影役として暗躍していたんです」

フィリー・F「…今までハ、弟のためだト思って協力しテきたが…」

フィリー・F「どれだケ、酷いコトをしていたのカ…この二人から聞いたヨ…」

スラィリー「ムムム……」


トラッキー「それにしてもお前ら、よう外人さんにちゃんと伝えられたな」

クラッチ「一応ウチは公用語が英語なので…」

ベル「そういうことだも!スラィリー!あなたのもくろみはこれでおしまいだも!」

スラィリー「………」

フィリー・F「弟ヨ…もう終わりにしよウ……」

スラィリー「……負けた…よ…」ガクッ

ジャビット「……スラィリー…なぜこんなことを……」

スラィリー「……」

フィリー・F「こんなコトをしてしまった弟だけド…可哀想な身の上なんダ…」

スラィリー「……話すよ…全てを……」

私はこれまでプロ野球チームのマスコットでありながら、 ファンから好かれているとは言い難かった……

スラィリー「どれどれ、少し私の評判をネットで調べてみようかな」カチャカチャ

スラィリー「こ、これは!?」

『スラィリー キモイ』
『スラィリー 怖い』
『スラィリー 不気味』

スラィリー「なんてことだ…!」

その日以来、私は他のマスコットの評判を気にするようなった…。 すると今まで気づかなかったのが不思議なほど、私と他のマスコットでは、ファンの反応が違ったのだ…

スラィリー「やぁ!子供たち!」

子供たち「わぁぁぁぁーーん!こわいよぉーーー!!」

スラィリー「……」

ジャビット「やあ子供たち!」

子供たち「わぁー!キャッキャッ」

スラィリー「…………」

だが私には唯一の支えがいた…それは広島ファンの両親に育てられた少女…広子ちゃんだ…

広子ちゃんは赤ちゃんの時から毎試合のように広島市民球場に連れてこられていた…
   
広子の親「おっ、スラィリーだ!スラィリー、僕の子供の広子だ。抱いてやってくれよ」

スラィリー「……」

広子「キャッキャッ…スラ、スライリー、キャッキャッ」

スラィリー(広子ちゃん…)

彼女は何度も笑った…。 試合にくるたび、私は広子ちゃんをだっこした…。彼女は私の腕の中で育ったようなものだよ…
赤ちゃんのころ…一人で立てるようになったころ…幼稚園に入ったころ…ずっと私は見守り続けたんだ。だが…

スラィリー(あれ…?今日はご両親だけだ。広子ちゃんは来ていないのか)

数年して様子が変わった…
ちょうど彼女が小学生に入る頃だろうか…。広子ちゃんは球場に来なくなった。

スラィリー「…広子ちゃんはもう小学生…。野球なんて興味なくしてしまったんだろう…。そう、自然なことじゃないか…」

私はあきらめていた…。
しかし今年…ついに広子ちゃんを球場で見つけたんだ。

広子ちゃんはマツダスタジアムの前で友だちと待ち合わせをしているようだった 。彼女は背番号13、堂林のユニフォームを着ていた。 戻ってきてくれたんだ。彼女はカープファンとして球場に…。

私は思わずかけよった…。
ずっと成長を見守り続けていた広子ちゃんはもう小学校高学年といったくらいだろうか…。
その成長した姿に、私はつい感動し、我を忘れてしまったんだ。

スラィリー(ひ、広子ちゃん…)トテトテ

広子「んーもう着いたよー。早く中入って翔太クン見たいからさー、早く来てよ…ってキャァ!」

スラィリー(広子ちゃん…すっかり大きく…)

広子「キャ、きゃっなんなの?!キモイんですけど!」

スラィリー(え……?)

私はますます我を見失ってしまった…。
広子ちゃんに忘れられたことを、拒絶されたことを受け入れられなかったんだ…

スラィリー(広子ちゃん!私だ!スラィリーだよ!)

広子「き、キモイって!なんなの!もう!」

スラィリー(広子ちゃん!)ピュイー

広子「ちょっとやめ…  !!?  ………。
……スラィリースキ…」

スラィリー「!!?」

広子「スラィリースキ…スラィリーカワイイ…」

スラィリー「…私が鼻からピロピロ笛を出した途端…何が…!?」

私は気付いてしまった…。
飾りだと思っていたピロピロ笛は、人の脳を改造する能力があったのだ…。
それだけでなく、毒を噴射するなど…様々な恐ろしい力を秘めていたのだ…。

広子「キャーッ!スラィリーカワイーッ!スラィリースキーッ!」

その日以来、広子ちゃんは私の応援だけをするようになってくれた…。

広子「スラィリーカッコイイよーッ!」

だが彼女の声を聞くのは…辛かった……。

私は堪え切れなくなり…とうとう彼女の脳をもとに戻した…。

広子「翔太クーン!ホームラン打ってー!」

……。再び私への歓声はなくなった…。
そんな中、他のマスコット達が好かれている姿が、たまらなく憎かった……

スラィリー「………」

私は決めた…。もう好かれなくてもいい。
だが他のマスコット達にも…嫌われる悲しみを…愛する人から拒絶する辛さを植え付けてやると誓ったのだ…

スラィリー「そして私は、まずレオ君とハリー君を呼び寄せ、彼らの思考を改造したのだ」

フィリー・F「そのコロ…ワタシも弟からその話を聞いタ…弟の不幸を和らげてあげたいと思イ…協力しタ」

スラィリー「だが、それが愚かな行為だと心の底では思っていた。 もう終わりにするよ。改造したレオ君やラッキー君も元に戻そう…」

ジャビット「……」

スラィリー「君たちも解放しよう。ここはマツダスタジアムの地下だ。 ここから出ればマツダスタジアムに出られる…」

ウィィィーン… ガシャン

マーくん「階段が出て来たゾ~」

ドアラ「でも…もう夕方だ。カープの試合がはじまってるじゃないですか」

ブル「そうだ、スラィリー、君はどうするんだ?」

スラィリー「……一人になりたい…私はここに残るよ…」

ベル「で、でも試合にあなたがいないと…」

スラィリー「すまない…だが、一人にしてほしい…」

ジャビット「……」

………
…………

ハリーホーク「ふぅ…酷い目にあったな…」

レオ「うむ。まだ頭がクラクラする…」

ベル「でもスラィリー、これからどうするんだも…?」

トラッキー「知らんがな。アイツが立ち直るかどうかはアイツの問題や」

ドアラ「あ、そろそろ外だ。今日はカープ対ベイスターズですね」

  ワァァァァァァァ……
 
客「おい今日の試合なんか足らなくね?」
客「あ、そうだ人形がいねぇよ、どっちのチームも」
客「あれ?あれ、ジャビットじゃね?」
客「ほんとだ、他のマスコットもいるじゃん」
客「何アレ、イベント?」
客「今日ってオールスターじゃねーよな?」

BB「…HAHA…ちょっと気まずいね。早く僕達それぞれのホ ームに帰ろう」

ハリーホーク「いや…だが、なぁんか腹立たないか?あのモジャ野郎に好き放題されてよ…」

レオ「うむその通りだ。鯉の者に復讐をせねば気が済まないな」

ハリーホーク「ここの客…ボコっちまおうぜ」

ジャビット「えっ……?」

ジャビット「お、おいお前ら…何を…!おい!」

ハリーホーク「フハハ!広島のファン共め!食らえ!」ぺちっ

レオ「広島の子供たちめ!復讐だ!食ってやるぞ!」

 子供たち「キャーーッ!!」

トラッキー「ククク…おもろいことするやんけ。俺もやるで!」ガバッ

ドアラ「確かにまだ気はすみませんね…。ドアラもやります」

BB「よぉし!ボクもやってやろうじゃないか!」

 子供たち「キャアァァーーーーーーッ!!」

ジャビット「おま、やめろ…!やめろ!!何やってるんだ!!」

トラッキー「……ニブい奴やなぁお前も…」

ジャビット「え…?」

 子供たち「キャアーッこわいよー!助けてーっ!」

ジャビット「ああ…そういうこと…か…」

スラィリー「………」

フィリー・F「弟ヨ…」

スラィリー「すまない…でもグラウンドに立つのがたまらなく怖いんだ…」

フィリー・F「ン…?何か聞こえないカ…?」

 キャーッ ヤメテーッ タスケテーッ

スラィリー「子供たちの声…?」

 タスケテーッ ジャビットヤメテー ライオンコワイヨーッ

スラィリー「やめろ…」

スラィリー「カープファンのみんなに手を出すのはやめろぉぉぉぉ!!!」ガバッ

 ダダダダダダダダダダ…

スラィリー「お、おいお前ら!!やめろ!子供たちを放せ!」

ハリーホーク「ふん。お前に好き放題やられた仕返しだ。この子供たちは食ってしまおう」

子供たち「うわーーーん!!食べられたくないーーーっ!!!」

BB「この女の子達はボクがもっとイイ所に連れてってあげるよフヒヒ」

燕太郎「パ○チラパシャッ!パ○チラパシャッ!」

女の子たち「ちょっキモイって!やめてよ!」

トラッキー「そういうことや。ま、因果応報やな」

つば九郎『しゃーない』

スラィリー「ファンは…子供たちは関係ない!巻き込むのはやめろ!!」

ジャビット「じゃあ止めてみせるんだな。…力づくで」

スラィリー「う、うおおおおおおおおおお!!!」

スラィリー「血管針攻撃!毒ガス攻撃!粘膜バリア!血液凝固弾!!」バババババ

ジャビット「ぐ…ぐわぁあああああ!!」

レオ「や、やられたー」

トラッキー「くぅ…こ、ここは引き上げるで!!」

ハリーホーク「お、覚えておけよ!子供たちは解放してやるよ!」

BB「クソゥ…女の子たちは惜しいが相手が悪い!逃げさせてもらうヨ!」

スラィリー「……!みんな…!?」

 子供たち「わぁーーっ!スラィリーありがとう!!」

 女の子達「え、何コレイベント?ケッコードキドキしたんだけどー。スラィリーありがとっ!」

スラィリー(……みんな……ありがとう…)

ジャビット(気にすんな)

トラッキー(俺らお前と違って、そんな簡単に嫌われたりせぇへんねん)

広子「あ…スラィリー……」

スラィリー(! 広子ちゃん…!)

広子「かっこよかったよ…スラィリー」ぎゅっ

スラィリー「………!」

ブル「はぁーくたびれた」

ハリーホーク「全く…もうすっかり試合がはじまってる時間だ」

レオ「帰るのなら送って行くぞ?我が西武バスでな」

トラッキー「関西近辺で試合あるヤツぁ阪神電鉄使ったってや」

BB「しかしボクはどうしようかな…西武バスは北海道まで運んでくれるのかい?」

レオ「ハハハ!よかろう!だが特別料金だ!」

ベル「うふふ、でも、よかったもね。スラィリーさん」

ジャビット「ああ。だがここから先はあいつ次第だ」

ドアラ「でも、きっとうまくやってくれるでしょう。同じキモマスコットとして応援します」

つば九郎『みなさん なにか わすれてませんか』

ジャビット「ん、何か…?……あ。」

スターマン「皇帝陛下!ご機嫌麗しゅう!囚人どもが脱走したそうですが大丈夫でしょうか!?」

スラィリー「………u」


お わ り

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