（劇場控え室）
美奈子「おはようございま〜す。」

あずさ「おはよう美奈子ちゃん。お誕生日おめでとう。」

美奈子「あ。えへへ、ありがとうございます！」

千鶴「おめでとうですわ。随分色々手荷物を持ってきてますけど、それもしかしてファンからのプレゼントか何か？」

美奈子「違いますよ。プロデューサーさんから聞きましたけど、今日は私の誕生日パーティーを開いてくれるんですよね？」

あずさ「ええ、今劇場にいる皆で準備の真っ最中よ。」

美奈子「ありがとうございます。なので、お返しに私もお料理を振る舞おうと思って。たっくさん作りますから、楽しみにしてて下さいね？」

千鶴「何言ってますの。今日のあなたはパーティーのゲスト、準備やお料理はホストに任せるのがマナーというものですわ。」

美奈子「え？」

あずさ「お料理は私達で作るから。美奈子ちゃんは始まるまでゆっくりしててちょうだい。」

千鶴「劇場でいつもみんなの分を作ってますでしょう、たまには他の人のお料理を待つのも良いのではなくて？」

美奈子「そうですか。じゃあ、待ってますね…。」

あずさ「悪いことしちゃったかしら、あんなに張り切って用意してるとは思わなかったわ。」

千鶴「たまには美奈子をもてなしてあげたいって言い出したのはあなたではありませんの。さ、始めましょう？」

千鶴「スコッチエッグ、準備出来ましたわ。デミグラスソースはどうですの？」

あずさ「ちょっと待ってて、こっちの下ごしらえが出来たら取り掛かるから。」

美奈子「あ、それぐらいのお手伝いならいいですよね？」

千鶴「わ、びっくりさせないで下さいな。向こうで待ってなさいって言ったでしょう。」

美奈子「はあ。」

あずさ「よし、と。千鶴ちゃん、フォンドボーのあく取りお願いしていい？」

美奈子「お任せ下さい！」

あずさ「あらあら。美奈子ちゃんはいいのよ、座って待ってて？」

千鶴｢こっちもちゃんと二人で出来るようにやってますの、心配いりませんわ。ほら、あっちで環達とでも遊んでらっしゃい。」

美奈子「む〜。」

あずさ「やっぱり、手伝わせてあげた方が良かったんじゃないかしら。」

千鶴「今更ですわよ、もうほとんど出来上がってるじゃありませんの。あとはグラタンが焼きあがるのを待つぐらいで…」

美奈子「戻りました…」

あずさ「え？」

美奈子「その。あっちはあっちで飾り付けしてくれてるみたいで。手伝わせてって言ったら、大丈夫だから向こうで待っててって言われまして…」

あずさ「あらあら…ねえ、千鶴ちゃん？」

千鶴「仕方がないですわね、主役にそこまでガッカリされては意味が無いですし…ねえ、美奈子？」

美奈子「…よし、ホイコーロー完成！千鶴さん、そこの大皿出してもらっていいですか？」

千鶴「はいどうぞ。」

美奈子「ありがとうございます。あずささん、そっちの蒸し鶏の具合はどうでしょう？あ、油淋鶏も作るんだっけ。えっと。」

千鶴「ちょっと、いくつ作れば気が済むんですの。わたくし達が作った分もあるんですのよ？」

美奈子「いいじゃないですか。美味しい物が沢山あれば、みんなだって楽しいでしょ？」


千鶴「はあ。この調子じゃまだまだ作りそうですわね、いつになったら始められるのやら。大宴会になるのは間違いないですわね。」

あずさ「いいじゃない、主役が楽しまなきゃ意味が無いでしょ？」

千鶴「呑気にかまえてていいんですの。この山のような料理、あなたも食べるんですのよ？」

あずさ「…明日からのレッスンも、山盛りにしなくちゃいけないみたいね〜。」


美奈子「油淋鶏も完成！あ、ご飯はこれだけで大丈夫かな。千鶴さん、炊飯器もう一台ありましたよね？」

以上です。ユーリンチーを漢字で書いてしまいました。
佐竹美奈子さん、誕生日間に合わず申し訳ないです。