国王「2500ジュエルで10人の従者が召喚されるのじゃが、今回は特別にタダで10連を引かせてやろう」
勇者「そもそも、そのガチャってのが意味わからないんだが」
国王「マニ教の沙門が生み出した、召喚スクロールじゃ。このレバーみたいな物をグルッと回してみたまえ」
勇者「グルッと……」カチャッ
トゥイン!!!!!!!!
勇者「うわあッ! なんだこの眩しい光……!」
テレーレーレレレー!!!!
戦士「貴様に力を貸してやろう(★1)」
剣士「よろしくッス! うぇーい!(★1)」
狩人「ボクは風を読み、そして森と話す……(★1)」
狂戦士「ぐわああああああああああッ!!!!(★1)」
女僧侶「勇者様の力になりたいです……!(★1)」
魔女「ウフフ、死神のマナを解放する時が来たようね(★1)」
酔っ払い「オイラはよォ~、なんつーかよォ~(★1)」
おじいちゃん「ふぉっふぉっふぉ、野菜は採れたかのー?(★1)」
犬「わんわん!(★1)」
鶏「コケッコケッ!!!(★1)」
勇者「うわ、沢山でてきた!」
国王「お主には彼らを率いて、南の無人島に巣くう魔王を倒してもらいたいのじゃよ」
勇者「この★1というのは何なんだ?」
国王「それはレアリティじゃな。★1~★5まで存在する。お主が召喚した戦士は皆N(ノーマル)」
国王「強化の足しにもならんカスの集まりってことじゃな。まぁ、頑張れ」
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ゾロゾロゾロゾロ
勇者(俺も含めると11人かぁ……。これから、どうやって養っていけばいいんだ)
女僧侶「それはもちろん、クエストでジュエルと金貨を溜めればいいと思います!」
戦士「アプリ内課金でジュエルを購入し、再びガチャを回すのも手だぞ」
剣士「現在の勇者御一行様、戦闘力は4305ッスねぇ~。これ、高いんスかね?」
魔女「危なくなったら、フレンドを呼んで加勢してもらうこともできるわよ?」
おじいちゃん「冒険に出る前に、きちんと前衛と中衛と後衛を決めるべきじゃな」
狩人「それから、属性についても確認したかい……? 炎属性・水属性・風属性・地属性・光属性・闇属性。戦士ごとに得意な属性が分かれているんだ。復習しないと、強敵に大ダメージは与えられない。そう、ウィンドが囁いている……」
犬「くぅーん(まずは鍛冶屋に行ってみようぜ。装備の強化や限界突破、進化などができるからよ)」
鶏「コケコッコ!(そもそも初心者歓迎ガチャのこと、王様は教えたのか? 今ならたった500ジュエルで★4以上確定の7連ガチャが回せるって話だぜ)」
酔っ払い「スタミナは5分で1回復すっけどォ~、スタミナ薬で50も一気に回復できるんだぜぇ~」
勇者「うーん、じゃあもうあれだ……わけわかんなくなってきたから、戦闘時の並び順から決めるぞ」
前衛 戦士、剣士、勇者、狂戦士
中衛 犬、鶏
後衛 女僧侶、魔女、おじいちゃん、狩人、酔っ払い
勇者「まぁ、こんな感じで適当に……」
狩人「ボクが後衛なのはどうして? おじいちゃんや酔っ払いと同列にされるのはちょっと……」
勇者「お前は攻撃と素早さは高いが、防御が壊滅的だ。遠距離から矢を放って援護してもらいたい」
勇者「それにお前のスキルはくだらんバフとデバフしかない。毒も麻痺も撃てないし、後衛が妥当だと思うが」
おじいちゃん「ちょっと待ってくだされ。なぜわしが後衛なんじゃ? わしは鋤で魔族どもの頭をカチ割ってやりたくてカチ割ってやりたくて」
勇者「ステータスの問題だな。それにボケも少々。総合して、あんたが一番心配なんだよ、ジジイ」
酔っ払い「待てよォ~テメェ! いい気になってんじゃねぇぞ? オイラがなんで後衛なんだって聞いてんだクソカスがァ~!」
勇者「お前は命中率が著しく低い。なるほど、確かにお前の攻撃力は高い。しかし、当たらなければ意味がない。今のところは後衛だ」
魔女「待ちなさい、坊や。どうして私が後衛なのかしら? 私のような大魔導士は後衛ではなく前衛に行くべきだと思うのだけれど」
勇者「あんたはクールタイムが極端に長すぎる。詠唱している間に、ガンガンHPを削られたらこっちも困るんだよ」
魔女「ぐぬぬ……」
勇者「以上!」
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