茜「夜更かしですか?」未央「今夜は寝かさないよ!」 (21)


デレマスのss
ちゃんみおと藍子ちゃんとあかねちんが出てきます
独自設定あり


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未央「あかねちんとファミレスに行ったのよね」

P「……」カタカタ

未央「あかねちんがね、『せっかくですし、藍子ちゃんも呼びませんか!?』って言って」

P「……」カタカタ

未央「私もね、こう、場酔いしてたからさ。流れでね、あーちゃんに電話を掛けたのよね」

P「……」カタカタ

未央「そのとき何時だったと思う?」

P「……」カタカタ

未央「9時半。夜のね」

P「……」カタカタ

未央「電話に出たあーちゃんはお風呂上がったところだったみたいでね」

P「……」カタカタ

未央「『無理ですよー』とかね、『湯冷めしちゃいますよー』とかね、そんな感じでゆるく断るのよね」

P「……」カタカタ


未央「冷静に考えてさ、あーちゃんに来てもらうのは申し訳ないじゃん? でも私たちも引っ込みがつかないじゃない?」

P「……」カタカタ

未央「あかねちんがね、『じゃあ、藍子ちゃん会議を始めましょう!』って言い出したの」

P「……」カタカタ

未央「ビデオ通話でね。科学の力ってすごいよね」

P「……」カタカタ

未央「かくして、人類史上初のオンライン藍子ちゃん会議が始まったわけ」

P「……」カタカタ

未央「で、話に花が咲くじゃない? 私たち女子高生だしね」

P「……」カタカタ

未央「あーちゃんがね、『そろそろ限界ですー』って言ってさ、いきなり寝落ちしたのよ。ばたんと」

P「……」カタカタ

未央「しょうがないからさ、私たちもそろそろ帰ろっかーって話しててね、ふと時計を見たらね」

P「……」カタカタ

未央「なんとびっくり! あかねちんはおろか、私すら終電に間に合わない時間じゃん!」

P「……」カタカタ


未央「……申し開きはこれで全部だよ」

P「……未央」

未央「は、はいぃ!」ビクッ

P「以後気を付けるように」

未央「すみません……」

P「はー……ったく、今日はそもそも泊まるつもりだったからいいものの……」

未央「ごめんなさいプロデューサー……」

P「未成年だけで誰もいない事務所に泊まらせるわけにはいかないからな? それにあんな時間に電話貰っても、普段の俺ならとっくに家に帰ってるぞ?」

未央「それはまぁ、運が良かったよ」

P「それはそうだけどな。とにかく、いつでも突発的に事務所に泊まれるとは思わないでくれよ?」

未央「っす」

P「わかればよろしい。ところで、泊まるにしても用意とかはあるのか? 服とか色々必要だろ?」

未央「それに関しては大丈夫だよプロデューサー。着替えなら更衣室にもある程度置いてるわけだし」

P「そか。……そういえば茜は?」

未央「あかねちんならシャワー浴びてるよ」

P「あ、そうなの」

未央「なかなか出てこないんだよねー。髪の毛多いからかな」

P「そういうものなのか?」


ガチャ

茜「未央ちゃん!!! シャワー室空きましたよ!!!」

未央「おお、あかねちんがお風呂上がりの様相だ」

茜「シャンプーお借りしました!!! ありがとうございます!!!」

未央「あー、うん。声のトーンちょっと下げようか。深夜だし」

茜「わかりました!!」

未央「もうちょっとだけ下げて」

茜「こんな感じですか!」

未央「うん、それぐらいで。じゃ、私はシャワー浴びてくるね!」バタン

P「……」

茜「で、話って何ですか!?」

P「話っつーかお説教な」

茜「!! お、お説教ですか!!」

P「さっき未央にも言ったけど。時間管理には気をつけようってのと、いっつも事務所に泊まれるとは限らないってことね」

茜「は、反省してます!!」

P「再発防止に努めましょう」

茜「はい!!!」

P「もうちょっと静かにしてくれ……」


P「なぁ、茜」カタカタ

茜「何でしょうか!」ホカホカ

P「ドライヤーしなくていいのか?」カタカタ

茜「これぐらいの髪の毛の量になると、ちょっと自然乾燥させた方が乾かすの楽なんですよ!」ホカホカ

P「お、おう……」

P(しかし、風呂上がりの茜か……。なんというか、新鮮だな)

P(前の温泉の仕事の時は、なんだかんだ身だしなみ整えた上での茜だったわけだしな……)

P(髪は下ろしてて、まだ濡れたまま……)

茜「~~♪」ポカポカ

P(ポカポカしている……。なんというか……)

P「もふりてぇ……」

茜「? 何ですか?」

P「すまん、なんでもない」カタカタカタカタ

P(いけないいけない。モフるのはだめだ。バレたら普通に首が飛ぶ)カタカタカタカタ

茜「えげつないスピードで指動いてますけど大丈夫ですか?」

P「俺は大丈夫だよあかねちん」カタカタカタカタカタカタ

茜「呼称が未央ちゃんみたいになってますけど……」

P(落ち着け……心を無にするんだ……茜をジャガイモだと思い込もう……茜はジャガイモ……茜はジャガイモ……)カタカタカタカタ

P(……ジャガイモもふりてぇ……)カタカタカタカタ

P(……ジャガイモって毛生えてるっけ……)カタカタカタカタ

P(……もうどっちでもいいや……)カタカタカタッターン

P(……『日野、茜です!』)カタカタカタカタ

P(……『いも、茜です!』)カタカタカタカタ

P(……だいたい合ってるな)カタカタカタカタ


未央「ふぃー。サッパリしたよ」ガチャ

茜「未央ちゃん! ちょうど良いタイミングですね! ドライヤー掛けてくれませんか??」

未央「お、あかねちん。もちろんだよ。この未央ちゃんにお任せあれ」ドヤァ

P「……」カタカタ

未央「櫛どこ?」

茜「持ってきてます! これ使ってください!」

P「……」カタカタ

未央「事務所のドライヤー、なんか弱くて使いにくいよねー」ブワァァァー

茜「その分軽いですけどね!」

P「……俺もやりてぇ」カタカタ

未央「……? プロデューサー、どったの?」ブワァァァー

P「ハハッ何でもないよ」ガダダダダダ

未央「指の圧、凄いことになってない? 本当に大丈夫?」ブワァァァー


未央「さてと。髪も乾かして、寝間着に着替え終えました!」

茜「はい!」

未央「寝間着というかレッスン用のジャージだけどね。ここからはお待ちかねの!」

茜「寝ましょう!」

未央「そう、夜更かしタイム……ってあれ?」

茜「未央ちゃん!」

未央「はい」

茜「今は夜の何時ですか??」

未央「えーっと……1時だね」

茜「……寝ましょう!」

未央「あかねちん。明日は何曜日だい?」

茜「土曜日です! 何ならオフです!!」

未央「学校は?」

茜「ありません!」

未央「……寝る必要、ある?」

茜「……ありません!」

未央「だね。というわけでね、お待ちかねの夜更かしタイムです!」ドンドンパフパフ

茜「未央ちゃん。眠いので寝ていいですか?」

未央「ノリが悪いなぁ、あかねちんは。あかねちんってば、夜遅くまで起きたことがないのかい?」

茜「いっつも大体11時までには寝てるので!」

未央「健康体だね」

茜「健康体です!」


茜「話は変わりますけど、もう寝てもいいですか? 眠いんですよ」フワァ…

未央「話変わってないじゃん。まぁまぁ落ち着いてよ、あかねちんは夜更かしの楽しさを知らないとみた」

茜「……そういう未央ちゃんはどうなんですか?? 夜更かししたことあるんですか??」

未央「私もまぁ、こんな時間まで起きてることは珍しいよね。でも経験がないわけじゃないよ」

茜「そうなんですね!」

未央「具体的には去年の8月31日とかね」

茜「……すごく納得がいきましたよ!」

未央「失礼なことを言うなぁ。それより夜更かしだよあかねちん」

茜「とはいっても何をするんでしょうか! 私は寝たいです! 一刻も早く!」ボンバァ

未央「どうどう。寝るのは最後に取っておこう。ほら、楽しいことは一番最後に回そう?」

茜「その理論だと、夏休みの宿題は早々に終わらせていることになりますね!」

未央「……そういうあかねちんはどうなんだい?」

茜「!! え~っと、その、まぁ……」

未央「目が泳ぎすぎだよ」

茜「うぅ……お恥ずかしながら、宿題をこなすのはあんまり得意じゃなくてですね……」シュン

未央「……この話はやめよう。誰も得をしない」


未央「この時間にやってる深夜番組がね、結構面白かったりするのよ」ピッ

茜「これは……テレビショッピングですね!」

未央「何でも切れる電動のこぎりだね」

茜「すごいですね! 金属の板でも切れるんですね! こう、スパッと! 真っ二つに!」

未央「小梅ちゃんが喜びそうだよね」

茜「……」

未央「……」


茜「……あの」

未央「…………」

茜「何が面白いんですか??」

未央「うん。私も思った。何も楽しくない」

茜「寝ていいですか??」

未央「待って、あかねちん。他の局を見てから判断してよ」ピッ


茜「この番組は……」

未央「『N〇Kスペシャル 人体の不思議』だね」

茜「……すごいですね! よくわからないですけど多分すごいというのが分かります!」

未央「あかねちんの語彙力もすごいことになってるね」

茜「こう、なんというか、ボンバー! って感じで」ボンバァ

未央「ボンバーではないんじゃないかなぁ?」



茜「……」

未央「……」

茜「…………」

未央「…………」

茜「…………あの」

未央「………………」

茜「内容が小難しくて、さっぱりついていけません!」

未央「うん。私も。ましてや見始めたの途中からだったし」

茜「……寝ていいですか??」

未央「ま、待ってよあかねちん! テレビ以外にも夜更かしの方法はあるんだよ!」


茜「これは……?」

未央「トランプだよ」

茜「トランプですか!」

未央「うん。さぁあかねちん、何して遊ぼっか」

茜「私は『ババ抜き』『神経衰弱』『大富豪』ぐらいしか知りません!」

未央「逆にノリノリになってきたね。手始めに『ババ抜き』やってみよっか」


茜「……」

未央「……」

茜「あの」

未央「……」

茜「二人でやると、どっちがジョーカー持っているかが丸わかりじゃないですか?」

未央「うん。何なら相手の持ってるカードが全部わかるよね」

茜「……何が面白いんですか??」

未央「うん。私も思った。途中までほとんど作業だし」

茜「寝ていいですか??」

未央「待て待てい! そうだあかねちん、トランプタワー作りたくない?」

茜「作りたくないです!」

未央「うん、私も」

茜「……寝ていいですか??」

未央「そ、そうだあかねちん、美味しい飲み物を飲まないかい? ちょうどキャラメルラテの粉末を持ってるんだよ!」

茜「もう歯磨きしちゃったので遠慮します!」

未央「そんなぁ!」

茜「寝ていいですよね!!」

未央「……しょうがないなぁ」

茜「ようし!! 寝ます!! おやすみなさい!!」ガバッ

未央「凄い勢いで寝るなぁ……。もう寝息立ててるし」


未央「あかねちんが寝ちゃった」ションボリ

P「あいつは徹夜できなさそうだしな」カタカタ

未央「無理やり深夜テンションに持っていくのは難しいってことがわかったよ」

P「……ところで」カタカタ

未央「?」

P「なんでお前は起きてんの?」カタカタ

未央「それはほら、せっかくだし。……プロデューサーこそ、なんでこんな時間まで仕事してるのさ」

P「明日の分の仕事をついでに処理しちまおうって魂胆だよ」カタカタ

未央「そもそもなんで今日は事務所に泊まる予定だったのさ」

P「それはほら、土曜日って早帰りしたいじゃん」カタカタ

未央「そんなふわふわした理由でこんな時間まで仕事してるのね」

P「社会は意外とフレキシブルなんだぜ」カタカタ

未央「そっか」



P「にしてもお前、なんでわざわざ茜を徹夜させようとしたの」

未央「……それはほら、考えてもみてよ。例えばね、ポジパでお泊り会をするじゃん?」

P「……」

未央「私たち学年が微妙に違うからさ、そんな機会って実はあんまり捻出できないのよね」

P「そうだな」

未央「宴も酣! 夜はこれから! ってタイミングでね」

未央「アレがやってくるの」

P「……アレ、とは?」


未央「ゆるふわタイムだよ」

P「ゆるふわタイム」

未央「あーちゃんがね、寝ちゃうんだよ」

P「あー……」

未央「あーちゃんが寝ちゃうとね、私たちも起きてるわけにいかないじゃん? 電気つけててあーちゃんの快眠の邪魔をしちゃいけないし」

未央「何よりもね、あーちゃんの寝顔を見るとね、私たちまで眠くなる」

P「……本当に?」

未央「本当だよ? 何なら科学的に証明されているからね?」

P「そんなものが科学的に証明されていてたまるかよ」


未央「合宿のときにね、部屋に帰ったら3人で遊ぼうって計画をずっと立ててたんだよ」

P「まぁ、合宿ってそういう場でもあるからな」

未央「あーちゃんもね、すごい張り切ってたよ。2時まで寝ません~って」

P「夜更かししすぎるのはちょっと感心しないけど」

未央「あかねちんはね、枕投げをやる気満々だったよ」

P「うん、それは止めてやって欲しいかな」

未央「それでね、どうなったと思う?」

P「……」

未央「ヒントはね、合宿ってさ、めちゃくちゃ体を動かすんだよね。レッスンのために合宿に来てるんだし」

P「あー……」

未央「凄かったよ。夜の9時にね、全員就寝! 枕投げって言葉だけであんなにテンション上がってたあかねちんもね、布団にバタンって倒れこむの。ドミノみたいに」

P「そりゃレッスンで疲れてるもんな」

未央「翌朝起きたらね、午前の7時。10時間も睡眠に使っちゃってね。起きたときのあーちゃんとあかねちんの顔ときたら。『やっちゃった……』ってのが表情に出てるの」

P「……それでお前ら、あの日の朝あんまし元気なかったのな」

未央「ね。私たち何のために合宿行ったんだろ」ドヨーン

P「いや普通にレッスンのためだからな??」


未央「でね、一回ぐらいね、夜更かししてみたいなぁって。2時ぐらいまで」

P「それで、あんなに必死に茜を起こそうとしてたのな」

未央「結果的にはすぐ寝ちゃったけどね。トランプタワーもやりたがらなかったし」

P「誰が深夜1時にトランプタワーなんざやりたがるんだよ」

未央「あかねちん、絶望的にトランプタワー下手そうだよね」

P「人には向き不向きってものがあるよな」


未央「さてと、私もそろそろ寝るよ」

P「おう」カタカタ

未央「んじゃーね。お休みなさい」

P「お休み」カタカタ

バタン

P「……」カタカタ

P「また合宿、組んでやるか……」カタカタッターン


―翌日―

未央「あーちゃんがいじけている……」

藍子「……」ドヨーン

茜「どうしちゃったんですか藍子ちゃん!」

藍子「……だって、ふたりとも、事務所でお泊りなんて、すごく楽しそうなことをやってたから……」ズーン

未央&茜「……」



未央&茜「「全然楽しくなかった(です)よ!!」」

藍子「ええっ!? それはそれでどうなの!?」


おわり


読了ありがとうございました。
日野茜はかわいい。みんなも日野茜を愛でよう!(2回目)そして空想探査計画を聴こう!(2回目)

過去作
高森藍子「終末旅行」
高森藍子「終末旅行」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1499442756/)
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もよろしくお願いします。

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