まほ「西住流お泊まり会」 (45)

 ―――西住邸―――


みほ「・・・」ゴクリ

みほ「・・・」ソワソワ

みほ「・・・」ウズ・・・

みほ「はぁ~~~・・・」タメイキー

みほ「うう・・・やっぱりまだ覚悟が完了しないよぉ~・・・」

みほ「でもお姉ちゃんからもらったこの手紙・・・応えないわけにもいかないなぁ」ペラ


 [拝啓、西住みほ様

  前略――このたび、西住邸宅にてお泊まり会を開催することと相成りました。
  ふるってご参加ください]


みほ「はぁ~~~・・・」タメイキィィィ

みほ「・・・お泊まり会かぁ・・・」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1521382480


みほ「なんだって急にこんな素っ頓狂な手紙を・・・うう~・・・一人でウチに入る勇気がないよぉ~」


ダージリン「フンフンフ~ン♪今日は楽しいオトマリ会~♪」ガラガラガラ

みほ「ダージリンさん!」

ダージリン「あら、みほさん。ごきげんよう」ペコ

みほ「ど、どうしてダージリンさんがここに・・・それにガラガラ付きのスーツケースを引っ張って・・・も、もしかして――」

ダージリン「ふふ、なるほどね。よく考えればみほさんも一緒というのは当然よね。お迎えありがとう」ニコ

みほ「・・・・・・ダージリンさん、お姉ちゃんから手紙を受け取りました?」

ダージリン「ええ。これよ」ペラ

みほ(お泊まり『会』ってことは私以外にも招待してたんだ・・・)

ダージリン「ふふ、まほさんったら突然実家に招待してくれるなんて、なんだかんだで私のこと好いてるのね」テレチャウ!

みほ(ひえ~、しかもダージリンさん自分だけ特別に招待されてると思い込んでる~)

ダージリン「まあ私も?戦車道の強豪校の?隊長で?けっこう強いし?まほさんから親友扱いされるのも?わかるといえばわかるわよね~」ウフフ


カチューシャ「ルンルンルン♪きょっおは楽しいお泊まり会~♪マホーシャのおうちでお泊まり会~♪」ルンルン

みほ(うひぃ~このタイミングで増援だぁ~)

ダージリン「カチューシャ?どうしてあなたがここに?」

カチューシャ「あっ!ダージリン!それにミホーシャ!どうしてって、マホーシャの家ーシャでお泊まりーシャするから来てねって言われたのよ。ホラ、手紙で招待されたの」ピラ

ダージリン「なんですって」

みほ「ダ、ダージリンさん・・・実は私もお姉ちゃんから手紙をもらって・・・」


ケイ「アマリロテリ~♪アマリロドリ~♪・・・HEY!ガールズ!あなたたちもマホのパジャマパーティに?」

アンチョビ「ハッハッハー!アンツィオ高校の統帥アンチョビ参上ー!みんなそろっとるけ!」

西「やややっ!みなさんお揃いで!不肖、西絹代、まほさんからの召集を受けて馳せ参じました!」ビシッ

ミカ「おいしいご飯が食べれると聞いて」ポロロ~ン♪

みほ「お、お姉ちゃん・・・こんなにたくさん呼んでたんだ・・・」

まほ「皆、来てくれたか」ザッ

みほ「お姉ちゃん!」

ケイ「HI!マホ!今日は招待してくれてアリガトね!」

カチューシャ「マホーシャ!わざわざ来てあげたんだからいっぱいおもてなししなさいよね!」

アンチョビ「お前からのお手紙を受け取ったぞ!このドゥーチェが来たからにはもう安心だ!今夜は楽しい夜になるぞ~!」

西「不束者ですが、よろしくおたのもうします!」バッ!

ミカ「夕飯は何かな?」

みほ「お姉ちゃん、どうして急にお泊まり会を?それにこんなにたくさん・・・」

まほ「いいじゃないか。たまには・・・こういうのもな。さあ、立ち話もなんだ、入ってくれ」

ダージリン「・・・」ブス~ッ

まほ「?・・・どうしたダージリン。何を膨れている」

ダージリン「別に」

まほ「・・・なんかあったのか?」

みほ「あはは・・・」

今回はここまでで。西住家に各校の隊長が遊びに来た、ということだけを前提に内容を全く考えずにとりあえず書き始めてみました。更新はゆっくりめです。期待せずにのんびり見てください
最終章のネタバレはありません

期待

ケイ「それにしてもカチューシャ、どうしてギターケースを背負ってるの?」

アンチョビ「私も気になってたんだ。身長よりデカイのしょってるなーって」

カチューシャ「へ!?こ、これはその・・・アレよアレ・・・」アセアセ

西「やややっ!かちうしゃ殿が背負われている鞄の底から足が出ておりますぞ!」ケッタイナ!

アンチョビ「わぁ!なんだそれ!鞄星人か!?中に人が入ってるのか!?」

まほ「カチューシャ、それは一体何なんだ」

カチューシャ「・・・フフ・・・フフフ、バレちゃあ仕方ないわね。そうよ!このギターケースの中は実は・・・ノンナよ!」バッ ジィー

ノンナ「はいー」バーン

みほ「ええっ!?ノンナさんを鞄に入れて背負ってたんですか!?」

ミカ「まるでエスパー伊藤だね」ポリュン♪

カチューシャ「招待されたのは私だけだったからノンナは荷物にまぎれさせて密航させることにしたのよ」フンス

アンチョビ「胸張って密航って言える根性がすごいな!」

カチューシャ「ノンナを持ち上げらんないからギターケースかぶせて背負って足だけだしてムカデ競争の要領で一緒に歩いてきたの」

ダージリン「正面から見ると案外気づかないけど横から見るとマヌケでしかないわね」

ケイ「そんなまどろっこしいことしてまでノンナを連れてきたかったの?」

カチューシャ「そうよ。自慢じゃないけど私ノンナの子守唄がないと眠れないんだから」

ダージリン「ほんとに自慢じゃないわね」

まほ「すまん。ノンナのことまで気が回らなかった。言ってくれれば招待したんだが」

カチューシャ「楽しかったからいいわ」ケロッ

みほ「大物だなぁ」

まほ「さ、こっちだ」オイデヤス

 ヒロォ~~~イッ・・・

アンチョビ「それにしても広い土地だな。門をくぐったのにおウチがまだ見えないなんて・・・さすがは戦車道流派の本家総本山ってことか」

西「見事に手入れの行き届いた日本庭園でありますなぁ。この石畳をまっすぐ進んでゆけば邸宅に辿りつくのですか?」

みほ「うん、そうだよ」

西「いよっしゃあー!とつできぃーーー!」ダッシュ!

アンチョビ「あっ!ずるいぞ!一番乗りは私だー!」ダッ!

ケイ「A-HA!私も負けてらんないわね!」ダッ!

カチューシャ「ノンナ!」

ノンナ「はい」ガシッ ガッタイ! ガシィーン

カチューシャ「一等賞は私たちよー!」ダダダー!

ミカ「やれやれ、こんなかけっこに意味なんてないのにね」ポロン♪

まほ「ダージリン、お前は行かないのか?」

ダージリン「・・・私は遊びだったのね」

まほ「?・・・まあこんな軽い競争くらい遊びだろうが・・・」

みほ「お姉ちゃん、ダージリンさんは弄ばれたと思ってスネてるんだよ」

まほ「?どゆこと?」

はいつ

アンチョビ「はやくこーい!」オーイ ブンブン

まほ「元気な奴だまったく」ポテポテ


 ニシズミィ~~~ッ・・・

ダージリン「ここが西住本家・・・」

カチューシャ「立派なおうちだけど、べらぼうにおっきな豪邸ってわけではないのね」

まほ「戦車を転がすために土地は広くてな。期待ハズレだったかな?」

ケイ「NO PROBLEM!日本らしくていい和風ハウスね」グッド!

西「やあ・・・実に味のある美しい邸宅ですなぁ。日本人はこうでなくては」ウットリ

 玄関<ガラッ

菊代「皆さま、ようこそお越しくださいました」ペコ

みほ「菊代さん」

菊代「いつもまほお嬢様とみほお嬢様と仲良くしてくださってありがとうございます。私、西住家のお手伝いをしております井手上菊代と申します」ペコリ

アンチョビ「着物のお手伝いさんがいるなんてさすがは西住流だな」

ミカ「夕飯の献立は何ですか?」

まほ「皆、菊代さんは今日のお泊まり会のために色々と下準備をしてくれた。礼を言おう」

 一同『ありがとうございまーす!』

菊代「いえいえ。ふふふ、さすがは戦車道を嗜むみなさん、礼義はきちんとしていますね」

菊代「ではみなさん、こちらにご案内を――」


しほ「まほ」

みほ「!」

まほ「お母様」

しほ「そちらが友人のみなさんね。いらっしゃい」

カチューシャ「っ・・・!・・・お、お世話になります」

アンチョビ「お世話になりまーす!」

西「この度はお招きいただき誠にありがとうございます!いたらぬところもございますでしょうがご迷惑をおかけします!」ザッ

しほ「・・・あなた達からすれば、私は指導者側の人間。ですが今回は・・・そういった立場を気にする必要はありません。単なる友人の保護者として接してくれてけっこうです」

ケイ「HA!さっすが西住マム!BIG BODY(太っ腹)ね!」

ノンナ「その英語は正しいのですか?」

しほ「それから――」ジッ・・・

みほ「・・・」オド・・・

しほ「・・・・・・何かあれば遠慮せずに言ってくれてかまいません。ゆっくりしていってね。それじゃあ、私は用事があるから」スッ・・・

みほ「あっ・・・」

ダージリン「・・・」

アンチョビ「?・・・どしたんだ?」

みほ「・・・いえ・・・なんでも・・・」

まほ「みんな、とりあえず荷物を置きに行こう。菊代さん、案内は私が」

菊代「わかりました。何かあれば申しつけてくださいね」

まほ「はい。では、みんな、客間はこっちだ」

 ゾロゾロ「キレーなおウチだな~」 ゾロゾロ 「カチューシャとおんなじくらいおっきな家ね!」 ゾロゾロ 「台所はどっちかな?」ゾロゾロ

菊代「・・・さて」


 戸<ススー・・・

しほ「はぁ~~~~~~・・・・・・」ズーン

菊代「落ち込むんならちゃんと仲直りすればいいのに」

しほ「・・・・・・みほ・・・めちゃくちゃビビってたわ・・・ああぁぁぁ・・・何か言ってあげればよかった・・・」ドヨーン

菊代「しほさんからちゃんと切り出さないとダメですよ」

しほ「無理よムリムリ・・・私に叱られるのと西住流が嫌になって家を出て行ったのよ。いまさらなんて言えばいいのかわかんないわ・・・」

菊代「もー、ほんと昔っから不器用なんですから」

菊代って誰だよって方に説明すると、本編の前日談に当たるコミック『リトルアーミー』で登場する西住家のお手伝いさんです

劇場版でちょろっと描かれた西住邸とこのSSの西住邸の描写が全然違うじゃんって方に説明すると、ちゃんと理由がありますので
書いてて途中で『なんか違ってるような・・・』と不安になって劇場版見直したら全然違ったから理由をこじつけてなんとかします

今回はここまでで

言い訳がうるさい

>>15
その意見には同意だがsageろks

 スラーーーッ

ノンナ「こんなに長い廊下とは、ずいぶん大きな屋敷ですね」

ケイ「まるで時代劇に出てくるお城みたい!」GOOD!

まほ「客間はこの先だ」

カチューシャ「よーし!一番乗りはこのカチューシャがいただくわよー!西側になんか負けてらんないんだからー!」ダッ

みほ「あっ、待ってくださ――」

 矢<シュッ!

 壁 >カッ!<

カチューシャ「」

アンチョビ「・・・なんかどこからともなく矢が飛んできたぞ・・・」

まほ「気をつけろ。油断すると一瞬でやられるからな」

カチューシャ「ど、ど、どういう家よココ!なんで弓矢のトラップが仕掛けてあるの!」

まほ「常日頃から警戒心を鍛え、砲弾をよけるための練習だ。安心しろ。矢の先端は吸盤だから」キュポッ

ダージリン「そう、なら安心ね。道を譲ってちょうだいカチューシャ。私が先に行くわ」スッ・・・

カチューシャ「き、気をつけなさいダージリン!ボヤボヤしてると後ろからバッサリよ!」

ダージリン「フッ・・・見ていなさい」ススス・・・

西「おおっ・・・なんと優雅な歩き様!・・・歩く姿はまるで百合の花のごとく!」

 矢<シュッ! 

 ダージリンオデコ >カッ!<

ケイ「JACK POT」

しほさんと常夫さんのセックスの音がうるさくて眠れなさそう

>>18
にわか乙
西住流家元はもう浮気相手としかセックスしないから

>>19
どっちにしても夜うるさくて寝れないのは変わらんやんけ…

しほ「間男さんのでしか…もぅ////」

間男(常夫)「ククク…」

こう言うバカップルNTRプレイだろ

家元は夜になると黒森峰の制服着てるよ

>>21
ageてまで書き込んだ内容がそれって恥ずかしくないの?

恥ずかしくないよ!

みほ「大丈夫ですかダージリンさん。今とってあげますね」ギュッポン

アンチョビ「真正面からおでこに食らってちゃ格好つかないな」

ダージリン「・・・屈辱」ギリ

まほ「私が先に行く。みんなは後からついてきてくれ」スッ

みほ「あ、私も行くよ。久しぶりだし、体がナマってるだろうから解さないと」スッ

まほ「フッ・・・平気か?赤っ恥をかくことにならないだろうな」

みほ「あはは、頑張るよ。それじゃいこっか」スッ・・・

 ススス・・・

<シュバ! <シュバババババババ! \ズドドドドド!/ \カカカカカカカッ!/ <ドドドドドドド! \バタタタタタタタ!/

 スタッ

みほ「ふ~、なんとか渡り切った~」ヒトイキー

まほ「やるじゃないか。やはり身体が覚えているものだな」

みほ「えへへー」


西「す、すごい・・・まるで演舞のような動きで無数の矢を全て捌き切ってしまわれた・・・!」

アンチョビ「・・・なんか途中で機銃みたいなのも飛んできてなかったか・・・」サー

 みほ「みなさ~ん、もう大丈夫ですから来てくださ~い」ブンブン

ケイ「あんな無垢な顔しておきながら中身は戦闘マシーンのような子なのねミホ」

カチューシャ「子供のころから人間兵器として鍛えられてきたのね・・・」ゴクリ・・・

まほ「ここから先にも様々なトラップがある。皆、気を抜くなよ」

カチューシャ「まだあるの!?」

アンチョビ「なんでお泊まり会に来たのにダンジョン攻略することになってるんだ!」

みほ「仕方ないですよ。これが西住流です」

ミカ「やれやれ、これじゃ客間につく前に病院に行くはめになりそうだね」ポロン♪

まほ「そうこうしている間に次のトラップだ。上からくるぞ気をつけろ」

 \シャキーン!シャキーン!シャキーン!/

アンチョビ「巨大ギロチンだー!」ギャー! カチューシャ「あぶなーい!」ヒエー!

 \ゴロゴロゴロゴロゴロ!/

アンチョビ「大岩だー!」ウゲー! カチューシャ「にげろー!」ワー!

 \ボオオオオオオオオオオオオオ!/

アンチョビ「火炎放射だー!」ヌオー! カチューシャ「あちゃちゃちゃ!」ドヒー!

 (U^ω^)<ワンワン!

アンチョビ「犬だー!」ヒュー! カチューシャ「かわいー!」ヨシヨシナデナデ!

 \ビリビリビリビリビリチュドーン!/

アンチョビ「電流爆破デスロードだー!」オオニター! カチューシャ「どしえー!」ギエピー!


まほ「ついたぞ。ここが客間だ」オツカレー

アンチョビ「もう二度とこの家には来ないからな!」ゼーゼー!

カチューシャ「そもそも戦車道全然関係ないじゃない!」ハーハー!

>>16

ageろks

西住流はドリフでも極めてるのか

 フスマ<ガラ

西「やあ・・・実に見事な和室ですなぁ。畳も新品で、藺草の香りが心地よい・・・」スンスン

まほ「荷物は適当に置いてくれ。トイレは廊下を右に出て角にある」

アンチョビ「あ、じゃあちょっとお花を摘みに・・・」ソソ

カチューシャ「カチューシャもおべんじょ!」タタタ

ケイ「マホ、この後はどうするの?」

まほ「そうだな・・・実は私はこういうお泊まり会というものは初めてで、何をすればいいのかよくわからない。参考までに皆の意見を聞かせてくれ」   ドーン!> ギャー!>

ケイ「ん~・・・そうねぇ。近くにカジノとかある?スポッチャとか、レーシングコースとか!」

まほ「牛小屋ならあるぞ」

ノンナ「せっかくまほさんとみほさんの故郷に来たので、二人の馴染みの場所を案内してもらうというのはどうでしょうか」   ドドドドドド!> ギョエー!>

ダージリン「それはいいわね。まほさんとみほさんの幼少期の思い出をたどるというのも一興」

みほ「ええ~。そんな大したものはありませんよ」

まほ「いいじゃないか。みほも随分帰ってなかったんだ。久しぶりにウチの近辺を歩いて周ろう」   チュドーン!> ホワアアアアア!>

ケイ「OK!トイレに行った二人が帰ってきたらさっそくでかけましょ!」

 フスマ<ガラ!

アンチョビ「トイレ行く道中もトラップだらけだったぞ!」ゼーゼー!

カチューシャ「お漏らししちゃってたらどうすんのよ!」ハーハー!

ケイ「HEY!はやく出かけましょ!いつまでボイコットしてるつもりよ」

アンチョビ「ヤダ!もうこの部屋から一歩も出んぞ!」フンゾリ

カチューシャ「明日の朝までここに居座って、地面にトンネル掘って帰る!」フンゾリ

ミカ「やれやれ、困ったね」ポロン♪

まほ「そこまで言うなら仕方ない。こっちのトラップ無しの安全ルートを通ろう」ガララ

アンチョビ「そんなのがあるなら最初からいえ!」


 →→→(安全ルート)→→→外

アンチョビ「で、出れた・・・外に出たぞぉーーー!」バンザーイ

カチューシャ「ばんざーい!」ショーシャンクー!

ダージリン「まるで刑務所から脱獄したみたいに大騒ぎね」

ケイ「それにしても・・・」

 イナカァ~~~ッ・・・・・・

ケイ「マホとミホのホームグラウンド、けっこうアレよね。なんというか、シンプルというか、カントリーというか」

ミカ「田舎って言いたいのかい?」

みほ「あはは、たしかに周りは田んぼばっかりですからね。でも空気は綺麗だし、ちょっと行ったところにはお店もあるし、いいところですよ」

ダージリン「ふぅ~ん、私は生粋の都会っ子だからよくわからないわ」コウチャススス・・・

西「おお!都会の方は道端で紅茶を立ち飲みするのですね!勉強になります!」

カチューシャ「それにしても何もないトコよね。地平線まで見えそう」

ミカ「賑やかで華やかな都会と違って、田舎には何もないかもしれない。けれど、何もないからこそ遠くまで見えるんだよ」ポロン♪

まほ「小さい頃、みほを乗せて戦車を走らせたりしていたよ。懐かしいな」

ノンナ「幼少のころはどんな遊びをしていたのですか?」

みほ「虫取りしたり探検したりしたよね」

ケイ「OH、けっこうヤンチャガールだったのね」

まほ「田んぼに足がはまって、抜けなくなって、靴だけ残して泣いて帰ったりしたな」

ダージリン「ひゃあかわいい」

みほ「お、お姉ちゃん。そんな話しないでよ」

ミカ「かつての自分自身を恥ずかしいと思うのは、今の自分が昔の自分よりも成長している証なんだね」ポロン♪

まほ「あとは・・・そうだな、よく駄菓子屋に行ったりしたよ。月に500円のお小遣いを握りしめてな、駄菓子屋までの道のりがとてもウキウキして楽しかったのを覚えている」

みほ「私は300円だった、お小遣い」

カチューシャ「戦車道流派の本家なのに・・・」

ミカ「お金があるからといって、幸せとは限らない。だけど、幸せだからといって、お金があるとも限らないんだよ」ポロロン♪

西「おお!なにやら意味深そうなお言葉・・・一体どういう意味なのでしょうか!」

ミカ「えっ?」ポ

西「不肖西絹代、一度耳にしただけでは理解に及びませんでした。どうか今一度、懇切丁寧に説明していただけますか!」グイ

ミカ「ぇぇ・・・」ロロ・・・

ダージリン「フフ、こういうのをボケ殺しっていうのよね」

ノンナ「ミカさんのアレはボケなのですか」


まほ「ここだ。私達がよく来た駄菓子屋」

みほ「わぁ・・・なつかしい・・・」

カチューシャ「ずいぶん年季のはいったお店ね」

ノンナ「まるで昭和の時代から時間が止まっているかのようですね」

ダージリン「まほさん、どうしてお店の前にアイスが入った冷凍ケースが放置されてるの?」

まほ「?・・・どうしてもなにも、それが普通だ。アイスは入り口の外に置いてあるのが普通じゃないのか」

ダージリン「そうなの?コンビニでは店内にあるじゃない。外に置いてたら無断で取られたりするでしょ」

まほ「そんなことかんがえたこともなかった」

ダージリン「・・・ノンキなものね」

アンチョビ「おお!お店の中はお菓子でいっぱいだぞ!カラフルなチョコにたくさんのガム、おせんべいもたっくさん!」

ミカ「タバコまで置いてあるね。まさしく昔のコンビニと言ったところかな」

みほ「・・・このお店、こんなに小さかったっけ・・・」

ノンナ「それはみほさんが大きくなったからそう感じるのですよ」

みほ「あっ、そうか・・・なんだかちょっとさみしいかな」

西「やあ・・・目を引く菓子がたくさんですなぁ」

ダージリン「意外。知波単学園にはこういう古い文化がたくさんあるだろうから、てっきり慣れたものだと思ってたわ」

西「いえいえ、我が学園艦にはこのようなからふるな菓子はありません。我が艦の甘味といえば砂糖水ですから」

ダージリン「んっふ」

西「それと時折さんだぁすの方々が来艦された際に配給されるチョコレイトです!これが実に美味で・・・!」

カチューシャ「あなた達、チョコ配ってるの」

ケイ「YES!だってチハタンの子たちって子犬みたいでキュートなんだもの♪」

アンチョビ「なんだそれは!まるで餌付けだな!」

西「砂糖水と言えば以前、このようなことがありましたな」ホワンホワンホワ~ン・・・


 ~~~知波単学園・・・

西「ややっ?そのような路上で何を蹲っているのだ福田」

福田「これは西隊長!こちらをご覧ください!ありこさんの行軍を見ていたのであります!」

 蟻<ザッザッザッザッザッ

西「やあ・・・見事な隊列を組んでいるな。はてさてどこへと続いているのだろう。福田、一緒に追従してみるか」

福田「りょうかいであります!」

 蟻<ザッザッザッザッザッ

西「うむむ?こちらは知波単の校舎・・・それも給仕室の方角では――」

 蟻<ザッザッザッザッザッ→《砂糖》

福田「はわわわわわ!砂糖を貯蔵した瓶にー!貴重な甘味料が~!」

西「い、いそげ福田!ありこさんに全て奪われる前に砂糖を救助するのだー!」

西「ふぅ・・・なんとか間一髪で砂糖貯蔵瓶を回収できた。まさか兵糧攻めを受けることになろうとは・・・」ゴクリ

福田「しかしいかがいたしましょう西隊長。常に砂糖瓶を持ち続けているわけには・・・かといって放置すればありこさん部隊は兵糧攻めを再開することでしょう・・・」

西「ううむ・・・そうさな・・・!・・・名案を思い付いたぞ福田ぁ!飲料用の水を蓄えてある水瓶があるだろう。この中に砂糖瓶を隠すのだ!」

福田「成程!砂糖瓶は水面に浮き、ありこさん部隊は水を渡れないので安全ということですね!さすがは知恵者の西隊長であります!」

西「ははは、褒めるな褒めるな。さて、ではこの瓶を水瓶の中に・・・」スッ・・・

 チャポン・・・ グルンッ ブクブクブク・・・

西「わぁー!ひっくりかえっちゃった!」

福田「貴重なお砂糖が~!」


 ~~~・・・

西「――という具合に、砂糖を全部水に溶かしてしまったことがあります」ハッハッハ

ケイ「HAHAHA!キニー(絹代)ったらホントお茶目さんっ!」

ミカ「知恵の波を単身渡れなかったようだね」ポロン♪

カチューシャ「学園艦って現代科学の結晶なのにどうして知波単だけそんな別時間軸なの」

西「結局その後、福田と二人で持ち銭を掛け合わせてヤミ市で砂糖を買いに行きました。配給の五十倍の値段で買わされましたが・・・」

カチューシャ「闇市って・・・」

まほ「50倍とは法外だな。痛手だったろう」

西「ええ、私だけで払うと言ったが福田も払うと言ってきかず・・・さらにその後――」

 ~~~知波単学園

玉田「およよ!?これは・・・どういうことだ!なにやら今日の飲料水は一味違うぞ!」ムムム!

細見「どうした玉田。何を慌てふためいている」

玉田「なにやら今日の水は甘味がするのだ。もしや私は気付かぬうちに疲労を溜め、味覚に異常を覚えたのだろうか?・・・」

 福田<ギクッ

細見「どれ・・・ペロッ、これは砂糖水!」クワ

 知波単生徒A「なんですと!私も味見を!」ザワザワ

 知波単生徒B「おや!たしかにこれは甘味が効いた水だ!」ザワザワ

 知波単生徒C「一体全体何がどうしてこのようなことに!」ザワザワ

玉田「やはりか!何故飲料水が砂糖水に・・・」

福田「っ・・・じ、実は――」

西「すまん!実は私が砂糖を水瓶の中に没入させてしまったのだ!貴重な砂糖を全て水溶させてしまった・・・申し訳ない!」

福田「!・・・西隊長!」

 ザワザワ「西隊長!?」 「隊長が砂糖を水に・・・!?」 「なんと!」ザワザワ

福田「お、お待ちくださいみなさん!西隊長お一人の責任ではありません!私もその場におりました!お叱りを受けるのなら下級生であるこの私が!」

西「なにをいう福田!現に砂糖をひっくり返したのは私だ!無能な上官と罵られるのは私だ!」

福田「でもであります!」

西「皆・・・私に失望しただろう。福田は砂糖がありこさんに狙われていることに気づいてくれたのだが、私が打開策を打とうとし、失敗して水瓶の中に落としてしまったのだ」

西「ヤミ市で砂糖を買い直したのだが、福田は代金を半分出してくれたのだ。福田は一切悪くない。私に助力してくれたのだ」

西「私は失敗ばかりで情けない隊長だ・・・本当に申し訳ない!」バッ

 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・・・・」


 \なにを仰られますか西隊長!/ \我々が隊長に失望などするわけがありません!/ \たとえ何があろうとも!/

  \むしろ砂糖を守ろうとしてくださってありがとうございます!/ \オン!オン!/ \福田もよくやってくれた!見事な偵察行動だ!/

\言うなれば砂糖水を飲めるのでありがたい話であります!/ \お手柄であります!大戦果であります!/ \知波単学園は救われた!/

西「っ!・・・お、お前達・・・」

玉田「福田ぁ!貴様福田何故黙っていた福田ぁ!」クワ!

福田「ひえ~っ!もうしわけありますぇん!」

玉田「何故ヤミ市で砂糖を買った事を言わないのだ!高騰しているだろうに、隊長と福田だけに代価を支払わせる訳にいかん!我ら知波単学園全員で腹を割るのが筋だろう!」

福田「えっ?・・・」

玉田「西隊長、お幾らで購入されたのですか。我々皆で銭を出し合いましょうぞ」

西「っ・・・い、いや、お前達に負荷をかける訳には・・・」

細見「何を仰います隊長!我々も助力せねば気がすみませぬ!」

 \その通りであります!/ \仲間の痛みは我らの痛み!/ \どんな痛みも分かち合えまする!我々なら!/

西「・・・み、皆・・・」

福田「っ・・・」

玉田「福田、何か問題が起これば我々を頼れ。難事を隠すように抱え込むな。上級生として、仲間として手を貸すのは当然。遠慮など無用だぞ」

福田「~~~っ・・・はいっ!あ”り”が”と”う”ご”ざ”い”ま”す”っ!」グスンッ


 ~~~・・・

西「――・・・と、隊の結束はより一層強くなりました」

カチューシャ「なによめっちゃいい話じゃないの!」ウルウル

アンチョビ「よ”が”っだ”な”あ”あ”あ”!い”い”子”達”で”よ”が”っだ”な”あ”あ”あ”あ”あ”!」オロロ~ン

まほ「フフ・・・さすがは知波単学園だ」

ダージリン「・・・砂糖で絆を深めるなんて、聖グロではマネできないわね」

ミカ「雨降って地固まる・・・いや、知、固まると言ったところかな」ポロリン♪

西「おおっ!それは一体どういう意味合いなのでしょうか!是非詳細を詳しくご教授していただけますか!」キラキラ

ミカ「ごめん勘弁して・・・」

アンチョビ「おおっ!みろ!マーブルチョコが売ってるぞ!なつかしいな~!ヤンヤンつけボーもある!子供のころよく買ってもらったな~!」

ノンナ「?・・・どういうお菓子なのですか?ヤンボーマーボーというのは」

アンチョビ「ヤンヤンつけボーだ!棒状のスナックとチョコの沼とカラフルなトッピングがセットになっててな、スナックをチョコに浸けてトッピングをからめて食べるんだ」

ノンナ「?・・・なぜわざわざそんな工程をしなければならないのですか?最初からチョコとトッピングを絡めた状態で販売した方が手っとり早いでしょう」

アンチョビ「わかってないナア、自分でやるこの手間が楽しいんだよ。この1手間がアイラブユーってやつだ!」

ケイ「WHOA!ロングガムなんてのもあるのね!1メートルくらいあるデッカイガムなんて誰が買うのかしら!」

ダージリン「それ物珍しさで買ったものの半分くらいで飽きちゃってとても全部食べきれないのよね」ナツカシイ

ミカ「フー」スパスパ

カチューシャ「あっ!アナタ、何よそれ!そ、それってもしかして・・・タバコじゃないの!?」

ミカ「そうだよ」スパスパ

カチューシャ「い、いけないのよそんなの!タバコはハタチになってからじゃないと吸っちゃいけないのよ!み、見つかったら逮捕されちゃうのよ!」

アンチョビ「おお、いいのがあるな。私も一本くれ」

ミカ「どうぞ」スッ

アンチョビ「うむ、いいトコのだなコレ」スパスパ

カチューシャ「わ、わぁ~!ダメよダメー!タバコなんて身体によくないんだから!やめなさーい!」ワー!

ミカ「フフフ、そんなに慌てる必要はないよ。これはココアシガレットさ。タバコにそっくりなお菓子だよ」スパスパ

アンチョビ「ハハハ、だまされたなー」ケラケラ

カチューシャ「っ!・・・~っ!しっ、しっ、知ってるわよそれくらい!私だって毎日吸ってるもんっ!貸しなさいっ!カチューシャはココアシガレット大好物なんだからねっ!」バッ スパスパ

カチューシャ「えほっ!えほっ!」

アンチョビ「なんでむせるんだ」

 ゴクゴクゴク

ケイ「PU-HA~!ラムネおいしーわね!」デリシャス!

ダージリン「この瓶の中にあるガラス玉は何なのかしら?」

西「それはラムネ玉と言うのですが、エー玉と呼ぶ地域もあるそうです。炭酸飲料を淹れると圧力でピタリと口に蓋をする形になるのです。飲み終えたら洗浄して再利用できるのですよ」

カチューシャ「カチューシャこのビー玉ほしい」

ノンナ「取ってあげましょう。それっ、よっ、ほっ」カランカラン

アンチョビ「いくら振っても出てこないな。瓶の口より玉の方が大きいんだな」

西「どれ、私にお任せください。ラムネ玉を取る方法をご提示いたしましょう」

カチューシャ「ホント!?」

西「まず地面に瓶を寝かせます」コッ

西「左右の足の内側で瓶を挟み、その場で跳躍するように挟んだまま持ち上げ、地面に叩きつけます!」バッ ガシャン!

カチューシャ「わっ!瓶が割れたわ!」

西「はい、どうぞ」キラキラ

カチューシャ「わーいありがとう!」

ノンナ「危険なのでよい子のカチューシャは真似しないでくださいね」

まほ「流石にラムネの扱いには長けているな」

西「知波単学園では誰も彼もがこのように瓶を割って遊んでいるので、道端には硝子破片がよく散らかっていますよ」ハッハッハ

ダージリン「ねえ、ひとつ気になるのだけれど・・・そのガラス玉は瓶の口から取り出せなかったのなら、どうやって瓶の中に入れたのかしら」

西「えっ?・・・・・・ハテ、そう言われればたしかに・・・」ゴクリ

まほ「そんな古い漫才のようなことを・・・」

――西住邸

 「お久しぶりです、みなさん」

 「こうしてみんなが顔を揃えるのは何年ぶり・・・いえ、何十年ぶりかしら」

 「・・・ソレは言わないで・・・」

菊代「皆さん遠路はるばるご足労をおかけしました。はい粗茶ですが」ソチャッ

 「ありがとう。菊ちゃんは変わってないわね~」

しほ「ちょっと皆さん、そんなのんびりしている時間はないわよ。説明したとおり明日は――」

 「わかってますよぉ家元!でもでも久々にこうやって雁首そろえられたんでスから、少しくらいあの頃みたいにワイワイキャピキャピしましょうよ!ネッ!ネッ!」

しほ「・・・あなたはもうちょっと自衛官としての立場をわきまえなさい」

 「まあまあ、子供たちは今出かけているんでしょう?帰ってくるまでゆっくりしましょう。本番は明日なんだから」

しほ「むう・・・」


 ―――・・・・・・

ケイ「それーっ!」ピューッ

カチューシャ「たりゃー!」ピロシキーッ

アンチョビ「おおっ!ケイの飛行機スッゴイ飛んでるな!カチューシャの飛行機もフラフラしながらくらいついているっ!」

ダージリン「駄菓子屋さんで買ったゴム飛行機でこんなにハシャぐなんてまだまだ子供ね」ヤレヤレ

 ミカ<プ~♪ププ~♪

みほ「わあ、ミカさん草笛上手ですね」

ミカ「だろう?つくりからにコツがあるのさ。教えてあげようか?」

みほ「わーい」

まほ「私も教えてくれ」

ダージリン「・・・この子たちホントに高校生なのかしら

待ってる

>>41
その一言で本当に救われます。本当にありがとうございます
ちょっと最近全然ネタが浮かばない超スランプなのでお待ちいただけるとうれしいです。スレ立てなおした方がいいかなってくらい。ちょっと息抜きしながら続き考えてますごめんなさい

こぉんな格言を知っていて?
「何も咲かない寒い日は下へ下へと根をのばせ。やがて大きな花が咲く」


気長に待ってるよ~
もし建て直すならこっちにも誘導ほしい

こちらのスレッドにて仕切り直しいたします

まほ「西住流一泊二日の旅」
まほ「西住邸一泊二日の旅」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1530452216/)

申し訳ありませんが当スレッドはHTML化してもらいます。ここまで読んでくださった方ありがとうございました
ある程度の内容は考えてからの再スタートします。ご容赦くださいスンマセン

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年06月01日 (金) 17:53:01   ID: ukWAqe3K

しゅき

2 :  SS好きの774さん   2018年06月15日 (金) 03:43:58   ID: G9AmwMdZ

お前のssを待ってたんだよ!!(迫真

3 :  SS好きの774さん   2018年06月27日 (水) 10:52:09   ID: Du2r01Pt

新作とっても嬉しいです。

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