【ミリマス】765学園物語B √TP (16)

P「明日で卒業か…」

百合子「寂しくなっちゃいますね」

P「そうだな…」

3月18日、765学園の前で俺は彼女の七尾百合子と手を繋ぎながら、しんみりとした空気に浸っていた

理由は簡単、明日は高等部の卒業式であり、俺は大学部へと進級をすることになるからだ

大学部に進級すると高等部以下への進入は禁止されるため、高等部の百合子とは学内では会えなくなってしまう

百合子「はあ…寂しいなぁ…」

P「仕方ないさ」

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百合子「あ、そうです良い事を思い付きました!」

P「何だ?」

百合子「先輩が留年すれば、もう1年同じ校舎にいられますよ!」

P「百合子」

百合子「はい!」

P「ちょっとこっち来なさい」むにー

百合子「いひゃひゃひゃ!」

P「ん~百合子のほっぺたは柔らかくて気持ち良いな」

百合子「そ、そうれふか?」

P「ああ、一度触るときっと誰もが病みつきになるだろうな、俺みたいに」

百合子「えふぇふぇふぇ…」

P「…」ふにふに

百合子「んっ…」

P「…」むにー

百合子「ひゃん!」

P「はっ!いかんいかん天下の往来で何をやってるんだ俺は」

百合子が艶っぽい声を上げ始めたので思わずエスカレートしてしまったがよくよく考えたらここは道路

ちょうど誰も居ないとはいえ、百合子のこんな声を他人に聞かせるわけにはいかない

百合子「あ、あれ?もう終わりですか?」

P「ん?もっとやって欲しかったのか?」

百合子「そういうわけではないですけど…」

P「それならまた後でたっぷり…な?」

百合子「は、はい!」

P「そういえば今日は百合子の誕生日らしいな?」

百合子「あれ?なんで知ってるんですか?」

P「Vivid…じゃなくて、杏奈ちゃんが教えてくれたんだよ」

百合子「あ、そうだったんですね」

P「誕生日だし、今日は何か一つ、なんでも言うこと聞いてやるぞ?」

百合子「なんでも!?本当になんでも良いんですか!?」

P「お、おう、俺に出来る事なら」

百合子「なんでも…なんでもかぁ…何を御願いしようかなぁ」

百合子が目をきらきらさせながらあーでもないこうでもないと願い事を呟いていく

百合子「よし!」

やがて願いが決まったのか、ガッツポーズをした

P「決まったのか?」

百合子「はい!私の願い事は…」

百合子「今日一日、私の言うことを聞いてください!」

P「…そーきたかー」

百合子「ダメ…ですか?」

P「…ま、何でもって言ったしな」

百合子「やったぁ!」

P「それではお姫様、何なりとご命令を」

百合子「はい、私の騎士様、それじゃあ…まずは今日一日、一緒にいてください」

P「そんなことで良いのか?」

百合子「そんなことが良いんです」

P「りょーかい、それではお姫様、お手をどうぞ」

百合子「はい、しっかりエスコートをお願いしますね、私の騎士様」

百合子と手を繋いで歩く

特に何かを見るわけでもなく、何処かに行くわけでもない

ただ二人で歩くだけだ

しかし百合子はそれで良いらしい

チラッと盗み見ると、凄く嬉しそうにしていた

百合子「ふう…やっぱりここが一番落ち着きますね」

P「そうか?」

百合子「はい、だって先輩の匂いがしますから」

P「俺の匂いだなんて、百合子はいやらしいなぁ」

百合子「な、何でですか!?」

俺の家の俺の部屋の俺のベッドの上で枕に顔を埋めながら百合子が寛いでいる

散歩を切り上げた後、百合子の希望により俺の家に行くことになったからだ

百合子「先輩先輩、隣に来てください」

P「はいはい」

百合子の隣に座ると、百合子は俺の腕に両腕を絡めて抱き着いてきた

並以上はある胸の感触が気持ち良い

P「百合子、胸が当たってるぞ」

百合子「当ててますから」

P「…それは、そういう事か?」

百合子「はい、先輩の匂いを嗅いでたら…その」

P「…やっぱり、百合子はいやらしいなぁ」

百合子「だ、だって先輩が悪いんですよ!?」

P「どうして」

百合子「それはその、私を惑わせる匂いを発してるからです!」

P「なら仕方ない、もっと惑わせてやろう」

百合子「んっ…ぷあ…はあっ…」

P「こう言っちゃ何だが、百合子の匂いも大概俺を惑わせてるんだよなぁ」

百合子「ふふふ、私の魔法ですよ」

P「魅了の魔法なら大歓迎だ」

ブックカバーをかけた巻物を出し入れした

P「なあ百合子」

百合子「はい、何ですか?」

P「願い事とは別に、何か欲しいものとかあったりするか?」

百合子「欲しいもの…あります、一つだけ」

P「なんだ?」

百合子「そ、その…先輩との………どもが欲しいです」

P「すまん、後半部分が小声で良く聞こえなかった」

百合子「や、やっぱり良いです!」

P「そうか?」

百合子「うう~」

P「…百合子」

百合子「何ですか?」

P「百合子が大学部を卒業したら、さっき言ってた欲しいもの、作ろうな」

百合子「やっぱり聞こえてたんじゃないですか!意地悪!ドS!」

P「ははは」

百合子「でも…」

P「ん?」

百合子「その日を期待してますね、未来の旦那様♪」

最高の笑顔を見せてくれる百合子

やっぱりこの子の笑顔は何ものにも勝る最高のものだ

P「百合子、改めて…誕生日、おめでとう」

百合子「はい、ありがとうございます先輩!」

来年も再来年もその先も、この笑顔が見られますように

尾張名古屋

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