サターニャ「七色ドロップでラフィエルに仕返しするわよ!」 (28)

~ある日の放課後~

サターニャ(ククク……)

サターニャ(七色ドロップは、この飴を舐めた者の感情を一瞬で変化させてしまう!!)

サターニャ(その種類はなんと7つ!!)

サターニャ(……って説明書に書いてあるわ!)ババーン

サターニャ(どの色がどの感情だったかしら? ええと……赤が愛情、緑が焦燥、紫が絶望……)

サターニャ(……とにかく、天使どもを懲らしめるにはもってこいの道具だわ!)

サターニャ(ガヴリールにはもう使えないから、今回のターゲットはラフィエルよ! 今まで散々からかったことを後悔するがいいわ!)

サターニャ「なぁーっはっはっは!」


ガヴリール(……またなんか変なこと考えてるな、あいつ)

ラフィエル(また何か面白そうなことが起こる予感がします……!)

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ガヴリール「おい、サターニャ」

サターニャ「ふぇ!?ガヴリール!」

ガヴリール「今度は何企んでんだよ」

サターニャ「べ、別に企んでなんかないわよぉ!?」

ガヴリール(分かりやす…)

ガヴリール「お前が痛い目に遭うのは構わないけど、あんまり面倒事起こすなよ」

サターニャ「う、うるさいわね!それに今回はあんたに用はないのよ!ラフィエルを探して――」

ラフィエル「ここにいますよ?」ヒョコッ

サターニャ「うわぁ!?」

ラフィエル「何かあるんですよね?またガヴちゃんに何か仕掛けるんですか?」ワクワク

ガヴリール「幼馴染が悪魔に嫌がらせされてるんだけど、ワクワクすんのやめろ」

ガヴリール「それに今日はラフィに用事があるんだとさ」

ラフィエル「そうなんですか?」

サターニャ「そうよ!だからガヴリールには用はないの!」

ガヴリール「そうか、私はお前に用がある」

サターニャ「えっ? 何?」

ガヴリール「殴りたいからちょっとじっとしてろ」

サターニャ「イヤに決まってんでしょ!」

ガヴリール「んじゃ、あんま変なことすんなよ」スタスタ

サターニャ「…………」

ラフィエル「……それで、用というのは…」

サターニャ「なんでもないのよ? ただちょっと、飴をあげようかと思って」

ラフィエル「……飴、ですか?」

サターニャ「えっ、ええ」

ラフィエル「……サターニャさん、もしかして…」

サターニャ「えっ」ギクッ

サターニャ(ま、まさか、私の完璧な計画がバレ――)

ラフィエル「わらしべ長者やってます?」

サターニャ(…た、わけないわよね、順調に進んでるわ)

ラフィエル(とか思ってそうですけど、どう考えても怪しいですよね…ふふっ……)

サターニャ(私の計画がバレるわけないわ……ふふん、大悪魔の頭脳を舐めたら痛い目見るわよ)

ラフィエル「サターニャさん」

サターニャ(でも今回は特に警戒していかないとね、これが成功――というより試せればまた色んな可能性が…)

ラフィエル「……サターニャさん?」

サターニャ「え!?あ、そ、そうなのよ、わらしべ長者!何か持ってない?」

ラフィエル「そうですねー……サターニャさんの家の合鍵なら」ジャラッ

サターニャ「なんでそんなの持ってるのよ!ていうかあんたは鍵なくても入れるでしょ!」

ラフィエル「これを返しますので、飴と交換ということで」

サターニャ「えー……まあいいけど…」

サターニャ(飴を渡せないと始まらないし……)

ラフィエル(……もし仮に本当にわらしべ長者だったら)

ラフィエル(サターニャさんは次誰かに自分の家の合鍵を渡すことになるんですが、気付いてるんでしょうか……)

サターニャ「じゃあはい、飴」

ラフィエル「ありがとうございます、私はサターニャさんの家の鍵をあげますね♪」

サターニャ「うん……人から自分の家の鍵貰うってどういうことなのよ」

サターニャ「まあいいわ!そんなことより大事なこと言うの忘れてた!その飴、2つ同時に食べるのよ」

ラフィエル「2つ同時に、ですか?そうするとどうなるんです?」

サターニャ「えーと……味が変わる?」

ラフィエル(なぜ疑問形…)

ラフィエル「じゃあこの赤と紫……いちご味と、グレープですかね?この2つだと何味になるんですか?」

サターニャ「え、えーと……な、ナポリタン?」

ラフィエル「ひっ……っっそ、そうなん、ですか…」プルプル

ラフィエル(不意討ちは卑怯ですよ、ちょっと…!味変わりすぎですよ!変な声出たじゃないですか……!)プルプル

サターニャ(あれ、ところで赤と紫ってなんの感情の飴だったかしら…?)

サターニャ(まぁあとで説明書見ればいいわよね)

サターニャ「いいから食べてみて、美味しいから」

ラフィエル「ふふっ……ふふ……」

サターニャ「何笑ってるの?」

ラフィエル「い、いえ、なんでも……そうですね、ではいただきます」

ラフィエル(さて、この飴ですが……サターニャさんのことですし、おそらく魔界通販の商品なのでしょう)

ラフィエル(ですが魔界通販の商品って基本、効果時間が数十分から数時間で効果が切れるものが多く)

ラフィエル(永遠にこうなる、みたいな効果を出す技術力はなさそうなんですよね……)

ラフィエル(そんなわけで、私の身に何か起きてもせいぜい数時間……リスクはそれなりにありますが)

ラフィエル(最近は出会った頃と比べて退屈していましたし、巻き込まれる価値も十分に…)

ラフィエル(ありますよね!)パクッ

サターニャ(かかった!)

ラフィエル「ん……」コロコロ

ラフィエル「……んんっ…」

サターニャ「ふふ……ふふふっ………なぁーーっはっは!」

サターニャ「まんまとかかったわね!さ、どんな面白いラフィエルを見れるのかしら…」チラッ

ラフィエル「…………」

サターニャ「……ラフィエル?」

ラフィエル「……………」

ラフィエル「サターニャさんは……」

サターニャ「……私が、何よ?」

ラフィエル「サターニャさんは、私のこと好きですか……?」

サターニャ「…………は!?」

ラフィエル「……」スッ

サターニャ(目からハイライトが消えた!?)

サターニャ「あの、え、なに? ちょっと耳がおかしくなったみたいだからもう一回言って?」

ラフィエル「でーすーかーらー……」

ラフィエル「私のこと、好きか嫌いか聞いてるんですけど」

サターニャ「いやいやいや!好きなわけないでしょ!ていうかどういう流れでそんな話に――」

ラフィエル「そうですか、サターニャさんは私のこと嫌いなんですね」スタスタ

サターニャ「ちょっ……何、なんで近づい…怖いんだけど…!」

ラフィエル「嫌いなんですよね?私のこと……」ズイッ

サターニャ「目が怖い! いや、嫌いっていうか……も、もし嫌いだったらどうするの?」

ラフィエル「そうですね…まあ、どちらにせよ一緒にはいられますけどね…」スッ

サターニャ「ひっ!?」

サターニャ(なんで縄と猿ぐつわなんか持ち歩いてるのよ!)

サターニャ(ど、どうしたらいいの……あの飴のせいでこうなったのよね…?)

サターニャ(……だったら)

サターニャ「効果が切れるまで逃げ切ればいい話よ!大悪魔サタニキアならできる!」ダッ

ラフィエル「どこに行くんですか、サターニャさん!」

サターニャ(体力テストでは負けたけど、あれは油断があったから!)

サターニャ(全力で逃げれば……!)ダダダ…


ドンッ!

ガヴリール「いだっ!?」

サターニャ「あっ、ごめんなさ……って、ガヴリール!?」

ガヴリール「何してんの」

サターニャ「えーと……ラフィエルが来たら、向こうに行ったって伝えてくれる!?」

ガヴリール「やだ」

サターニャ「なんでよ!」

ガヴリール「どうせお前がなんかやったんだろ……ていうかなんで逃げてんの?」

サターニャ「七色ドロップを二つ同時に食べさせたらどうなるかと思って……そしたらラフィエルの様子がおかしくなって……」

ガヴリール「自業自得だな」

サターニャ「くっ……あとで覚えときなさいよっ!」ダダダ…

ガヴリール「覚えとけはこっちのセリフだっての……」

ガヴリール「いっつも面倒事ばっか起こしやがって…」

ラフィエル「ねえガヴちゃん」

ガヴリール「ぅわっ!? びっくりした……ラフィか」

ラフィエル「サターニャさんがどこに行ったか知りませんか?」

ガヴリール「…………あーっと……」

ガヴリール(……もし嘘ついてやったとしても、話してるの見られてたら面倒だからな…)

ガヴリール「なんか向こう走ってったよ、その後は知らん」

ラフィエル「なるほど」シュンッ

ガヴリール「そういえばなんでサターニャを追って……」

ガヴリール「……あれ、いない」

サターニャ「っは、はぁ……こ、ここまで来ればラフィエルも――」

ラフィエル「私が何か?」

サターニャ「ひぃっ!?」ザザッ

ラフィエル「そんなに驚くことないじゃないですかー、もう…」

サターニャ「やだ、来ないで…!」

ラフィエル「来ないで…?ふふ……ふふふ……」

サターニャ「な、なによ……」

ラフィエル「……」フイッ

スタスタ……

サターニャ「……あれ?どこ行くの?ラフィエル……」

ラフィエル「…………」スタスタ

サターニャ(……た、助かった……?)

サターニャ(…………)

サターニャ(……みたいね……)

サターニャ(あー、よかった……じゃあ私も帰りましょうか…)

ガヴリール「サターニャ」

サターニャ「ひぃっ!?」

サターニャ「ガヴリールじゃないの!ビックリさせないでよ!」

ガヴリール「こっちがお前の声でビックリするわ」

ガヴリール「で、ラフィエルは?」

サターニャ「どっか行ったわ、たぶん私に恐れをなして逃げたのよ」

ガヴリール(……いや、まあ突っ込むのめんどくさいしいいや)

サターニャ「にしてもどうなってるのかしら……そうよ、ちょっとガヴリール協力しなさい」

ガヴリール「やだ」

サターニャ「なんでよ!」

ガヴリール「なんでって、お前の問題だろ……」

ガヴリール「……まあ」

ガヴリール「元に戻ってもらわないと困るからな、言い分くらいは聞いてやるよ」

サターニャ「じゃあさっそく、ラフィエルの様子がおかしくなった原因を探るわよ!」

ガヴリール「いやそこは明白だろ」

サターニャ「何か変な効果のを渡しちゃったのかしら…」

ガヴリール「いや全部変だからなあれ、危険物だから……まぁそれは説明書見ればわかるだろ」

サターニャ「そうだったわ!い、今見るところだったのよ!」パラッ

サターニャ「…………」

ガヴリール「……どした?」

サターニャ「渡したの何色だったか忘れたわ……」

ガヴリール「バカなの?」

ガヴリール「何も考えてなさすぎるだろ…」

サターニャ「う、うるさいわね!あいつが選んじゃったから覚えてないのよ!」

ガヴリール「一番重要なとこなんだから覚えとけよ」

サターニャ「いいのよ、ラフィエルは私に恐れをなして逃げたんだから!」

ガヴリール「絶対違うと思うけど… で、どうするんだ?」

サターニャ「…………」

ガヴリール「…………」

サターニャ「……ガヴリール、提案があるんだけど」

サターニャ「学校にいると危険だから帰らない?」

ガヴリール「恐れをなして逃げたんじゃないのかよ」

~サタニキアハウス~

ガチャリ

サターニャ「ただいまー、っと」

ガヴリール『言っておくけど、相手があいつなんだから多分どこであろうと危険だからな』

サターニャ(ってガヴリールは言ってたけど、逃げ切れたんだから大丈夫よ)

サターニャ「ふんふんふふーん♪」

サターニャ「…………♪」

サターニャ「あ、そろそろ魔界通販の時間ね…」ポチ


『テレテテー♪さあやってまいりました魔界通販のお時間です!』

サターニャ「はじまったわ!」

『今回の商品はこちら!』

サターニャ「おおっ!」

『さらにこちら!』

サターニャ「おおっ!」

『おまけもこんなにつきます!』

サターニャ「おおっ!」

『お値段はこちら!』

サターニャ「お……んんー……」

『そこからさらに値引きしてこちら!』

サターニャ「買った!」

『完全限定生産の商品ですので、なくなり次第終了となります!お電話は……』

サターニャ「お電話は!?」

『こち……ザザザッ…………』

プツッ

サターニャ「……あれ? テレビが消えた……?」

ラフィエル「サターニャさん」

サターニャ「……うぇ!?」

サターニャ「な、なんであんたがここに…!」

ラフィエル「テレビなんて見てないで私を見てください」

サターニャ「いやだから何言って…」

ラフィエル「言葉通りですよ」

ラフィエル「ところで先ほどはどうして逃げたんですか?」

サターニャ「い、いや……」

ラフィエル「サターニャさん、最近ガヴちゃんと仲良いですよね」

サターニャ「え? な、仲良くなんかないわよ!」

ラフィエル「ガヴちゃんを恨む気はありません。……しかしサターニャさんのことを諦めることもできません」

ラフィエル「どうしたらいいか考えました。考えて考えて……答えが出ました」

ラフィエル「サターニャさんがあちこち目移りしてしまうのは、サターニャさんに目があるからですよね?」

ラフィエル「だからサターニャさんの目を……分かりますね?」

サターニャ「ひっ!? ほ、ほんとに何言ってるのよあんた…!」

ラフィエル「ですがそうすると私のことも見えなくなってしまうんですよね……う~ん困りました」

サターニャ(狂ってるわよ……! 飴の効果って言ったって切れる前に命が……)

ラフィエル「あっ、いいこと思いつきました!両足を切断してしまえば二度とこの部屋から出られないですよね?そうすれば私以外視界に入ることはないですよね」

サターニャ「ひいぃ!?」

サターニャ(こうなったらもう仕方ないわ!ガヴリールとヴィネットに連絡……!)ポチポチ

ラフィエル「サターニャさん?誰と連絡をとってるんですか?ガヴちゃんですか?」ズイッ

サターニャ「……」ポチポチ

ラフィエル「……無視しないでください」

サターニャ「……」ポチポチ

ラフィエル「……うっ……うえぇ……なんで無視するんですか……」ポロポロ

サターニャ「……っ」

サターニャ(なんでってそんなの……いや、今のラフィエルはまともじゃないんだわ……構っちゃいけないわよね)

ラフィエル「サターニャさん!!」バキッ

サターニャ「あっ…!?」

サターニャ(携帯が…… でもガヴリールとヴィネットには送れた!これで大丈夫なはず……あとは時間を稼げば)

ラフィエル「……やっぱりサターニャさんは私のこと嫌いなんですね」

ラフィエル「ですが好き嫌いは関係ありません、部屋から出られなければ私しか見えなくなりますから」

サターニャ「自分の脚を切った奴を好きになると思う?」

ラフィエル「はい、正確には必要とするようになるでしょうね」

ラフィエル「私がご飯をあげなかったら、お風呂に入れなかったら、掃除を全くしなかったら、生きていく環境を用意しなかったらサターニャさんはどうなっちゃうと思いますか?」

サターニャ「……死ぬ、とでも言いたいの?」

ラフィエル「だったら死んでやる、とか最初はそう言う人もいますが、やはり死ぬのが怖くなっていって」

ラフィエル「たとえ自分をそんな目に遭わせた人であろうと求めるしかなくなっていくんです。その人が現れなければどんなに泣き喚いても死んでしまいますから」

サターニャ「最初はそう言う人もいる、ってあんた……」

ラフィエル「あぁ安心してください、私はまだやってませんよ! サターニャさん一筋ですので」

サターニャ「そういうこと聞いてるんじゃないんだけど…」

ラフィエル「……ではお話もこれくらいにしておきましょう、どうせずっと話せますからね」スタスタ

サターニャ「ちょっ……ま」

ラフィエル「待ちませんよ。元はといえばサターニャさんが他の女の人に目移りするのが悪いんです」

サターニャ「目移りって、そもそも私ラフィエルと特別なんの関係でもないし……!」

ラフィエル「……うるさいですよ 舌も切った方がいいですかね……」

サターニャ「ひいぃぃ!?」

ラフィエル「じゃあ縛りますよー、じっとしててください」シュルルルル

サターニャ「うわっ、ちょっ……!」

サターニャ(身動き取れないじゃない…!これかなりまずいんじゃ……!)

ラフィエル「どうしましょう、どこから切りましょう……膝から上があったら少しは歩けるんでしょうか……」ブツブツ

サターニャ「ちょ、ちょっと…」

ラフィエル「怖いですか?大丈夫ですよ、すぐに終わりますから…」

サターニャ「やっ……ふ、ふざけんじゃないわよ!こんなものっ……!」ジタバタ

ラフィエル「じたばたしちゃって可愛いですね~、サターニャさん」

サターニャ「ぬぅーーー!!」バタバタ

ラフィエル「ですがもっと可愛くなれますよ」

サターニャ「は!?」

ラフィエル「サターニャさんは悔しそうな顔が可愛いので、ほら」グイッ

サターニャ「えっ、なにその布かなん――むぐっ!?」

ラフィエル「ほら、すっごく可愛くなりましたね♪」

サターニャ「んーーっ!! むぅう!!」

ラフィエル「あぁ……愛らしいです……♡」スリスリ

サターニャ「っ……!?」ゾクッ

サターニャ「……いや」

サターニャ(……つまり)

サターニャ(この状況は嫌だけど……これで満足してくれるならまだ)

ラフィエル「でも落ち着いてくださいね、あまり動かれると切りにくいので」

サターニャ「むぐぐぐぐ!! むーー!!」ジタバタ

ラフィエル「うーん……困りましたね……まぁでも」

ラフィエル「勢いよく切ってしまえば関係ないですかね」スッ

サターニャ(ナイフを振り上げて……やだ、やだ……!)

ラフィエル「ふふ……こんなに震えて、可愛いですね……♪」

サターニャ(ダメ、もうダメなの……? こわい……抵抗できない……)

サターニャ(見たくない……目瞑っちゃおう……どうせもう……)

ラフィエル「……覚悟を決めましたか。それでは」

ラフィエル「サターニャさん、これからもよろしくお願いしますね」ブンッ

サターニャ「んんんんんん!!!!」

サターニャ「ん……う……ううぅ……うっ……ん、うぅぅ……!!」ポロポロ

サターニャ「……う…………ん……?」

サターニャ(あ、あれ……脚、ある……)

ラフィエル「……さ、サターニャさん?」

サターニャ(あぁ……え……?)

ラフィエル「……あ、あの」

ラフィエル「ええと……何、して……サターニャさ……ん、いや、私……?」

サターニャ(……はっ! まさか……!)

サターニャ「ん!ん!」

ラフィエル「あ、猿ぐつわ……と、縄……今とりますね」シュルル

サターニャ「っあ……! けほっ、けほっ……!」

サターニャ「ラフィエル!」

ラフィエル「は、はい……?」

サターニャ「あんた今まで何してたか覚えてる!?」

ラフィエル「いえ……」

サターニャ(これは……飴の効果が切れたのね……!)

ラフィエル「……あの、私は何を……」

サターニャ「私の脚を切ろうとしてたのよ」

ラフィエル「はっ?なに言って……」

ラフィエル「……なんで私包丁持ってるんですか?」

サターニャ「脚を切ろうとしてたから」

ラフィエル「……なぜそんなことを?」

サターニャ「こっちが聞きたいわよ」

サターニャ「……いや、これは私が原因な部分もあるんだけど……ていうかほとんど……」

サターニャ「あの、ほんとに何も覚えてないの?」

ラフィエル「覚えてないですね」

サターニャ「じゃあ一から説明するわよ……」


~~~~~~~~~~

ラフィエル「……なるほど、意識を失う前のことは思い出しました」

サターニャ「そう、なのよ……」

ラフィエル「……サターニャさん」

サターニャ「は、はい!?」

ラフィエル「…………あの」

ラフィエル「すみませんでした」

サターニャ「……えっ?」

ラフィエル「原因は9割以上サターニャさんとはいえ、怖い思いをさせてしまったと思うので」

サターニャ「……それは」

ラフィエル「原因は9割以上サターニャさんですが」

サターニャ「わかってるわよ!」

サターニャ「……そんなふうに謝られてもどうしたらいいかわかんないわ」

ラフィエル「……私のこと怖くないですか?」

サターニャ「怖くないわよ、まあ元々ちょっと怖いけど」

ラフィエル「それはよかったです、本当に……」

サターニャ「な……何よ、調子狂うわね」

ラフィエル「だって、今回のことがトラウマになって学校に来れなくなったりしたら……」

ラフィエル「…………」

サターニャ「…………」

ラフィエル「……私の楽しみが減るじゃないですか!」

サターニャ「台無しね」

~数分後~

ヴィーネ「サターニャ大丈夫!?」バンッ

サターニャ「あっ」

ラフィエル「えっ?あ、ヴィーネさん」

ヴィーネ「……あれ?」

~また数分後~

ガヴリール「ったくだから言っただろ!」バンッ

サターニャ「あっ」

ラフィエル「二人目……」

ヴィーネ「あ、ガヴ」

ガヴリール「……嘘ついたなお前!?」ギリギリ

サターニャ「いだだだちがうちがう!!ちょっとラフィエル説明しなさいよ!!」

ラフィエル「私の責任じゃないので♪」

サターニャ「ちょっっ!痛いってほんと!!離しなさいよガヴリールーー!!」



おわり

おわりです。愛情×絶望=ヤンデレって発想です。
七色ドロップの設定捏造しまくった上無理やりなところもありますが見逃してください

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