志希「これで十分かな～♪」

P「何かすごいね…無理するなよ」

P(チューブ1本使い切った上に、ニンニク製品がカップの上に山のように積もっている…)

志希「！？」ﾓｷｭﾓｷｭ

P「大丈夫？」

志希「おいしい！！」ｷﾗｰﾝ

P「見違えるほど元気になったなあ…」

P「この後の予定も大丈夫だな」

志希「完璧だよ～♪」

P「ところでこの後の予定は？」

志希「ドラマだよ～キスシーン」

志希「ほら、今出てるやつの」

P「ほう…」

志希「ドラマのラストで主人公と結ばれるんだよ～♪」

志希「結ばれた暁に、キスをするという訳でさ～」

志希「それをこれから撮りに行くんだよ～♪」

P「…」

志希「プロデューサー、大丈夫？なんかすごい落ち込んでいるけど」

P(色々詰んだ)

～その後～

Pが落ち込んでいるのは2つ理由があった。

1つは志希にんにく焼きそばを食べさせたために到底キスシーンどころではなくなってしまったことである。確実にキスシーンの撮影は中止である。志希のキスシーンの相手を務める主演俳優は今もっとも売れっ子であり、撮影に穴をあけるようなことがあればその主演俳優とその所属先・テレビ局・スポンサー・ドラマ制作陣その他諸々に迷惑をかけることとなる。Pの犯した過ちはあまりにも大きすぎることをPは今感じているのであった。ちなみに志希のラボで口臭ケアの薬は作れないらしい。

もう一つの理由はP個人がドラマを楽しみにしていたということである。Pは志希の出演するドラマを見て面白いと感じたため、普段は撮影スケジュール等が決まれば内容についてアイドルに基本的に確認するが、今回志希の出演するドラマについてはあえて内容を聞かないようにしていた。かかるドラマは志希を含めた数人のヒロインが主人公の男を奪い合うという物語であったが、志希からいきなりオチを言われてしまったため、Pは虚無感に浸っていた。ちなみにそのドラマは今期で一番視聴率が取れているらしい。

今回の一件により、Pにはけん責処分が下された。しかし今回のミスによって一部のアイドルからの信頼は失われてしまった。当然この話は美波やまゆの耳にも入っている。

美波「プロデューサーさん、これは没収です」

P「そんなぁ」ｼｸｼｸ

まゆ「Pさんにはずっと私たちをプロデュース欲しいのです。我慢してくださいねぇ」

美波「私たちがプロデューサーさんから離れることはないから安心してください」ﾄｺﾄｺ

まゆ「元気出してくださぁい。あとでかまってあげますから」

P「」ｼｮﾎﾞｰﾝ


美波「すごい落ち込みようだったね」

まゆ「そんなにおいしいのでしょうか、これ」

美波「わからないわ…でもプロデューサーさんの健康を害するし、プロジェクト自体も破壊しかねない危険なモノに違いないね」

まゆ「ところでこのにんにく焼きそばどうするんですかぁ？捨てます？」

美波「捨てるのはもったいないわね…誰かにあげようかしら」

まゆ「まゆは美穂ちゃんにあげますよ」

美波「私は文香さんにあげましょうか」