10年前

アッシュ『ベティ、ベティ！！』

エリザベート『？ どうしたの？』

アッシュ『僕ね、大きくなったらね、ベティと結婚するんだ！！』

エリザベート『！！！///』ドキッ

アッシュ『ベティがね、あと10年経って誰とも結婚してなかったら……』

アッシュ『僕がベティもらってあげる！！』

エリザベート「あの時から10年経ちました」

エリザベート「ですから今その時を……」

アッシュ「……忘れた♪」

エリザベート「だから忘れたとは言わせないって言ってるじゃない！！！」

シェン「だったらよぉ、喧嘩で決めればいいんじゃねぇのか？」

アッシュ「あ、いたんだ」

シェン「やっぱ物事を決めるのは喧嘩に限るぜ！！」

エリザベート「そうですね……ならば」ビシッ

アッシュ「やだ♪」

エリザベート「なっ……！！？ いやだとはなんですか！！」

エリザベート「私達の今後の人生を左右するんですよ！！」

シェン「なぁアッシュ、うるせえからさっさと喧嘩してくんねぇか？」

シェン「それとも……俺がやろうか？」

アッシュ「やりたくて堪らないんでショ、君」

エリザベート「アッシュ……貴方はいつもそう」

エリザベート「そうやってなんでもかんでもめんどくさくなって……」

アッシュ「……ベティ」

アッシュ「僕はね……めんどくさがって戦いを拒否してるわけじゃないんだ」

アッシュ「ちゃんと理由があるんだヨ」

エリザベート「理由……？」

アッシュ「だって……」










アッシュ「僕、まだ16だヨ」

エリザベート「あっ！！！！」

アッシュ「だからここで君が勝って結婚しようとしてもできないんだ」

アッシュ「……ま、君が勝つとは思えないけどネ」

エリザベート「じゃ、じゃあ何故10年前に10年後などと！！」

アッシュ「10年前の僕に16じゃ結婚できないなんて知識があったと思う？」

アッシュ「あの時教えなかった君にも責任があるんじゃない？」

エリザベート「なっ……」

アッシュ「ていうかさ、そんなのやってる暇があったら……君の使命ってやつ果たした方がいいんじゃないかな」

アッシュ「それとも……もう30前だから焦ってるかナ？」

エリザベート「ち、違う！！！ 私は約束の10年が経ったから……」

アッシュ「……ま、挑んでくるなら2年後だネ。 オ・ルボワール」

ボワン！！

エリザベート「あ！！ 待ってアッシュ！！！」

エリザベート「……」

エリザベート「結婚するのは……否定してなかったわ」

エリザベート「……」

シェン「なぁ姉ちゃん、俺と喧嘩……」

エリザベート「しません」