結衣「京子からラブレターもらった」 (89)

結衣「京子!」

京子「ゆ、結衣!?」

結衣「良かった、待っててくれたんだ」

京子「う、うん」

結衣「これ……」スッ

京子「あ……!」

結衣「手紙、読んだよ」

京子「……そ、それで……?」

結衣「まさか京子が私のことこういうふうに思ってくれてたなんて……」

京子「えへへ……」

京子「私、結衣が大好き」

結衣「……うん」

京子「こんな私とずーっと親友でいてくれてありがとう……でもね」

京子「友達じゃできないこともしたいって思ったの」

結衣「京子!」ギュッ

京子「……ん……!」

結衣「私も大好きだよ」

京子「へへ……じゃあ……」

結衣「うん、付き合おう」

京子「ほんと!?やったぁ!」

結衣「あはは、素直に喜びすぎだぞ」

京子「だって嬉しいんだもん!」

結衣「……私も」

京子「えへへ~」

結衣「あっ、でも皆の前では今まで通りにしような」

京子「そうだね!変な目で見られちゃうかもしれないし、気を使われるのも嫌だしね!」

結衣「ああ」

京子「……あ、あの……それで……この後なんだけど……」

結衣「……う、うちくるか?」

京子「…………へへへ、付き合ったからっていきなり変なことすんなよ~?」

結衣「ば、ばかっ!しないってば!」

京子「どうだか~?」

結衣「なんだ?してほしいのか?」

京子「ち、ちがうよ!結衣のばか!えっち!」

ちなつ「……………………」

ちなつ「…………なにこれ」

ちなつ「え……まじで……?」

ちなつ「……ありえない…………」

ちなつ「涙も出ないよこんなの……」

ちなつ「はぁ………………」

ちなつ「一人でいるのやだ…………」

ちなつ「あかりちゃんのとこ行こう…………」

ちなつ「―――――でさー……」

あかり「わぁ~……結衣ちゃんと京子ちゃんが…………」

ちなつ「あかりちゃんはどう思う?」

あかり「うん、二人はすっごく仲良かったからおかしくないかなって思うよ」

ちなつ「そうじゃなくて!私はどうすればいいのかってこと!」

あかり「あっ……そうだよね……ちなつちゃんは結衣ちゃんのこと……」

ちなつ「はぁ…………流石にまだ応援する気になんてなれないし、かと言って距離置くのも負けた感じがするし……」

あかり「…………うう……ごめんね……」

ちなつ「……なんであかりちゃんが謝るの?」

あかり「だって……せっかくちなつちゃんが相談してくれたのにちゃんと答えられなくて……」

ちなつ「……大丈夫、全然期待してなかったから」

あかり「ええ!?」

ちなつ「もういいや、話聞いてくれてありがと」

あかり「あ……うん……」

ちなつ「頑張って整理つけてみるから、じゃあね」

あかり「う、うん!頑張って!」

あかり「…………はぁ……ちなつちゃん落ち込んでたよね……」

あかり「でもあかりの力じゃ、いいアドバイスあげれないし……」

あかり「そうだ!他の人に相談してみよう!」

あかり「ええと…………向日葵ちゃんは色んな事知ってるし、こういう時どうすればいいか分かるかも!」

あかり「電話電話……っと」ピッピッ

向日葵『はい、もしもし』

あかり「あかりだよぉ~」

向日葵『あら、どうしたんですの?』

あかり「それがね……ちなつちゃんが、結衣ちゃんと京子ちゃんのカクカクシカジカを見ちゃってあれやこれや…………」

向日葵『まぁ……それは大変ですわね……』

あかり「こういう時、どうすれば励ましてあげられるかなぁ……」

向日葵『……私もそっちの方面については詳しく知らないので何とも言えませんが……』

向日葵『やはり言葉でどうにかしようとするのは難しいのではないでしょうか』

あかり「……どういうこと?」

向日葵『つまり……なるべく一緒にいてあげることが一番だと思いますわ』

あかり「……そっかぁ!さすが向日葵ちゃんだね!」

向日葵『いえ、もし私が同じ状況だったらと考えただけで……』

あかり「え?向日葵ちゃんも好きな人いるの?」

向日葵『っ!!!い、いませんわ!』

あかり「……?」

向日葵『……と、とにかく、私も吉川さんの様子には気を使ってみますわ』

あかり「ありがと~!」

あかり「それじゃあ、あかりはちなつちゃんに電話してお話し相手になってみるね」

向日葵『はい、頑張ってくださいね』

向日葵「ふぅ……ごらく部も大変ですわね……」

櫻子「向日葵!誰と電話してたんだよ!」

向日葵「さ、櫻子!?いつからそこに!?」

櫻子「なになに~?ごらく部でなんかあったの?」

向日葵「い、いえ……別に……」

櫻子「嘘つけー、絶対何かあっただろ!」

向日葵「ま、まあ……色々ですわ」

櫻子「色々?」

向日葵「ええ、船見先輩と歳納先輩の紆余曲折一部始終を吉川さんが目撃してしまいまして……」

櫻子「うお!まじか!」

向日葵「それで赤座さんに相談を受けていたんですの」

櫻子「へー!面白そう!」

向日葵「あっ!分かっていると思いますけど、この話は本人達にしてはいけませんわよ!」

櫻子「分かってるって!」

向日葵「ふぅ……いくら馬鹿でもそれくらいは分かっていたんですのね」

櫻子「うん、本人達には絶対しない!んじゃ、ちょっと用事できたから!」ダダッ

向日葵「え、あ、ちょ……!」

向日葵「……本人達…………には?」

向日葵「……まぁ……大丈夫でしょう……」

櫻子「聞いてください!先輩!」

千歳「お?急にどうしたんや?」

綾乃「ふふっ、大室さんはいつも元気ね」

櫻子「あのですね!船見先輩と歳納先輩があれもんでこれもんで、それを見たちなつちゃんとあかりちゃんがあんなことやこんなことしてるらしいですよ!」

千歳「…………え?」

綾乃「…………は?」

櫻子「いやー!びっくりしましたよね!」

千歳「お、大室さん?」

綾乃「………………あ?」

櫻子「ちなみにあかりちゃんが言ってたらしいので信憑性は高いと思います!」

千歳「……あら~」

綾乃「………………としのう…………きょうこが……?」

櫻子「は~!すっきりした!誰かに言いふらしたくてしょうがなかったんですよ!」

千歳「…………まぁまぁ」

櫻子「ちなみにこれ、本人達には秘密だそうです!」

櫻子「それじゃあ私はこれで!」タッタッタ

綾乃「あ、あはは…………あはは…………」

千歳「綾乃ちゃん……元気出しぃや……」

モブA「あれ?杉浦さんどうしたの!?」

モブB「さっきの子に何か言われてたみたいだったけど……」

千歳「実はな―――――――――」

モブA「えー!?きょっぴーと結衣ちゃんが!?」

モブB「う、うそ……!」

モブA「やったわ!結京派の私大勝利よ!」

モブB「くっ……京綾派の私としては複雑……!」

綾乃「…………もう……しょうがないわ…………ぐずぐずしてた私が悪いんだもの……」

千歳「綾乃ちゃん…………」

モブA「ふふっ……明日の学校が楽しみ……!」

モブB「そうだ、皆にも教えてあげなきゃ」

翌日


京子(学校に着いたけど)

京子(結衣と付き合ってることは皆には内緒だから……)

京子(いつも通りにしなきゃ!)

ガラッ

京子「おはよー!」

綾乃「オハヨウ」

京子「ん?綾乃、どうしたの?」

綾乃「ナンデモナイワヨー」

京子「なんかロボットみたいだけど!?」

千歳「気にせんといたってや……」

京子「お、おう……」

千歳「そういや、船見さんは一緒じゃないん?」

京子「っ!!!な、なななななんで結衣が出てくんの!」

千歳「いや、いつも一緒におるやん」

京子「そ、そんなことないよっ!全然怪しい関係じゃないよ!」

千歳「あはは……そうなん?」

ガラッ

結衣「おはよー」

京子「お、おはよー!い、いやー、遅いぞ結衣!」

結衣「あ、ああ、悪い悪い」

京子(途中まで一緒に来てたんだけどねっ)

結衣(手つないだときの京子可愛かったなぁ……)

モブC(それ目撃しちゃったけどな……)

京子「そ、そうだ!結衣は数学の宿題やった?」

結衣「ん?それなら昨日私の家で一緒に――」

京子「ゆ、ゆいっ!それは……あの……!」

結衣「あっ!え、えっと……や、やったよ、一人で!」

モブD(宿題って普通一人でやるものだと思うんだけど……)

京子「私もやったよ!だから結衣に見せてもらうとかないから!そもそも宿題見せてもらうとかそんな特別な関係じゃないし!」

モブE(別に宿題くらいいいだろ……)

先生「おーい、席つけー」

京子「は、はーいっ!」タタッ

京子「……あ」

京子(結衣……席隣なんだよね)チラッ

結衣「……ん?」

京子「…………えへへっ」

結衣「……!」ドキッ

結衣(ば、ばれちゃうだろ)

京子(あ、顔赤くなった~、可愛い~)

―3時間目―

モブA「……んー……ずっと観察してるけど、なかなか濃厚な結京に発展しないわねー」

モブB「さすがに教室じゃあないでしょ」

モブA「それもそっか…………次の授業なんだっけ?」

モブB「体育じゃなかった?」

モブA「……!!それなら…………ちょっと手伝って!」

モブB「えー?」

モブA「きょっぴー!」

京子「んお?どしたの?」

モブA「次の体育テニスじゃん?私と組もうよ!」

京子「え……」

結衣「待って!京子は私と組むの!」

京子「ちょ、ゆ、ゆいっ!」

結衣「あっ……!」

モブA「どうしたの?結衣ちゃんときょっぴーは怪しい関係じゃないんだよね~?」ニヤニヤ

結衣「くっ…………ああ……」

モブA「じゃあいいよねっ」←ゲス顔

京子「うぅ……ゆい……」

結衣「……いいよ、そっちでペア組みなよ……」フイッ

京子「……あ…………」ズキッ

モブA「やったぁ、きょっぴーとペア!」

モブB「じゃあ結衣は私と組もっか!」

京子「え!?」

モブB「だって結衣が余っちゃうでしょ?」

京子「や、やだ!」

結衣「お、おい京子……!」

京子「でも……!」

モブB「ね~、いいよね結衣?」

結衣「…………うん、よろしくね」

モブB「わーい!」

京子「うううぅ……! …………ゆいのばか……!」

結衣「…………」

結衣(……ごめん…………京子…………)

モブA(ぐぇへっへっへっへ……たまらんわ……!)

モブA「サーブいくよー!」パコーン

京子「はーい…………」

京子(結衣とやりたかったなー……)パコーン

モブA「お!うまいね!」パコーン

京子(結衣……くそっ……楽しそうにやりやがって……)

京子(私のことなんて……どうでもいいのかな……)パコーン

モブA「ほっ!」パコーン

京子(ち、ちがう!結衣は私のこと好きって言ってくれたもん!)

京子(結衣は私達の関係がばれないようにって思って……!)

モブA「あっ!ボール危ない!!」

京子「……え?」

バシッ

京子「……っ!!」

モブA「きょっぴー!大丈夫!?」ダッ

京子「……いったぁ……!」

モブA「ど、どうしよ……顔に……!」

結衣「京子!!どうしたの!?」タタッ

モブA「あ……ご、ごめんなさい……私が打ったボールが……」

結衣「はぁっ!?私の京子に何を……!!」

京子「……ち、違うの!私がボーっとしてたから……!」

結衣「え……?そうなの?」

京子「う、うん……だからその子は悪くないよ」

結衣「…………ケガ……してない?」

京子「ど、どうかな……?ちょっとおでこがヒリヒリするけど……」

結衣「ここ……?」サスサス

京子「ん……っ……!」ピクッ

結衣「あ……痛いよな、ごめん」ナデナデ

京子「えへへ……血も出てないし大丈夫だよ」

結衣「だめだ、念のため保健室行こう」

京子「あ……でも……怪しまれちゃう……」

結衣「ケガがひどかったらどうするんだ!」

京子「……ゆい……!」

結衣「先生!京子がケガしたみたいなので、保健室連れていきます!」

先生「ああ、それなら保健委員に……」

結衣「私が連れていきます」

先生「お、おおそうか」

モブA「あ、あの……」

結衣「……さっきは怒鳴ってごめんね」

モブA「う、ううん!ちゃんと傍にいていてあげてね!」

結衣「……ああ」

モブB「……計画通り?」

モブA「さすがに違うわ!」

モブB「まぁ軟式のボールじゃ狙ってもケガさせられないしね~」

モブA「……そういえば…………軟式なんだよなぁ……」

保健室


結衣「消毒したし、あとはこれで冷やしておけば大丈夫なはずだよ」

京子「へへへ、ありがと」

結衣「しかし保健の先生がいないとは不幸だな……」

京子「…………不幸……じゃないよ」

結衣「え?」

京子「だって…………」ギュッ

京子「こうやって結衣に抱きつけるからラッキーだよ……///」

結衣「……っ!」カァァァッ

京子「ふあ~、結衣柔らか~い」ギューッ

結衣「こ、こら……学校でこんな……っ……離せ……////」

京子「だめ~、離したらおでこ痛くなっちゃう~」

結衣「な、なんだよそれ」

京子「へへへっ、結衣ぱわーで京子ちゃんのケガは治るんだよ~」

結衣「……ったくもう……///先生が来たらちゃんと診てもらうんだぞ……///」

京子「は~い」ギュッ

結衣「…………良かった」

京子「……ん?なにが?」

結衣「京子がケガした時近くにいれて良かった」

京子「……っ!」カァァァッ

京子「な、なんだよっ……急に……///」

結衣「もし付き合ってなかったら、保健委員の人に任せちゃってたかもしれない」

結衣「だから……告白してくれて、ありがとね」

京子「……うん……結衣のこと好きだよ」

結衣「こら、学校じゃそれ禁止」

京子「え~、なんで~?」

結衣「…………私も言いたくなっちゃうから……///」

京子「えへへ、ゆい大好き~!」

結衣「……私も好きだよ」

京子「ちゅーは?」

結衣「……だめ」

京子「一回だけ!」

結衣「一回じゃ済まなくなるだろ?」

京子「済ますから~」

結衣「お前なぁ……そう言って昨日の夜だって……」

京子「あ……昨日の夜…………////」

結衣「あ…………う…………////」

京子「………………///」

結衣「…………い、一回だけ……だぞ」

京子「…………えへへ、うんっ」

京子「結衣…………」ソー

結衣「京子…………」ソー

ガラッ

櫻子「ふぉおおお!すずしいー!」

向日葵「ケガ人は大人しくしてなさい」

京子・結衣「……!」ビクッ

櫻子「あれ?歳納先輩と船見先輩だー!」

向日葵「え……?ちょっ、べ、ベッドの上で何を……!」

京子「あ、え、えっと!」

結衣「ほ、ほら!京子のおでこ!体育でケガしちゃってさ!」

櫻子「?何もなってませんよ?」

結衣「……あ、あれ……ほんとだ」

京子「い、いやでも、ボールぶつかっちゃってさ!」

向日葵「そ、そうですか、お邪魔しましたわ!」

結衣「違うから!何も変なことしてないから!」

櫻子「変なこと……ってなんですか?」

京子「普通に治療してただけだから!」

櫻子「なーんだ!てっきり二人はおつきあ――」

向日葵「ふっ!」バシッ

櫻子「いたっ!!」

向日葵「何言ってるんですの…………!それは秘密だと言ったでしょう……!」

結衣「おつきあ……?」

向日葵「……あ、あの……おつきあ…………大月アートという前衛的なアートのことですわ!私達は美術の授業でしたので!」

京子「へー、近代美術かー」

結衣「アートならちなつちゃんが詳しそうだけど私達は分からないなー」

向日葵「ふ、ふぅ…………」

京子「そういえば、なんで保健室に来たの?」

向日葵「櫻子が彫刻刀で指を切ってしまいまして……」

櫻子「まったく、向日葵ってばちょっと皮がめくれたくらいで大げさなんですよー」

京子「あはは!それは大げさだな!」

結衣「ふふっ、血も出てないのにね」

向日葵「いえ!傷口から雑菌が入ることもありますし、早めの処置は重要ですわ」

櫻子「あー、過保護だなー!」

向日葵「少しは感謝なさい」

結衣「……ちなみに古谷さんって保健委員なの?」

向日葵「……いえ、違いますけど……」

結衣「ふふっ、そっかぁ」

放課後


あかり「ちなつちゃん……本当に部活出られるの?」

ちなつ「うん、いつまでもクヨクヨしてらんないし」

あかり「そっか……えらいんだね」

ちなつ「……なんかもう……いっそからかってやろうかな、と」

あかり「それはよくないよ!?」

―部室―


京子「じゃーん!話題BOX!」

結衣「うわ、久しぶりだな」

あかり「わぁい!楽しそうだね!」

ちなつ「えー……ゲームする気分じゃないんですけど……」

京子「そう言わずにさ!やろうよ、ちなつちゃん!」

ちなつ「…………今日の京子先輩、何かおかしくありません?」

京子「え……!?そ、そぉかな?」

ちなつ「いつもみたいに抱き着いてこないし」

京子「う……だ、だって……」チラッ

結衣(いいよ、それくらいじゃ怒らないよ)

京子(でも…………)

結衣(なるべく普段通りにしないと……)

京子(ちなつちゃんに抱き着いたら結衣にもしたくなっちゃうよ……)

結衣(ば、ばかっ……!それは我慢しろ)

京子(ゆい~……抱きついていい?)

結衣(い、家に着くまではダメだ)

京子(えへへ、家だったらいいんだ!)

ちなつ「さっさと始めましょう!話題BOX!」

京子「お?なんかしらんがやる気になってくれたね!」

ちなつ「これ以上ノロけられてたまるか……」

京子「んじゃ、一人ずつこのBOXからカードを1枚引いてね」

ちなつ「はいはい、まず私からいきますよ」スッ

『恋バナ!』

京子「あ……!」

結衣「な、なんて物いれてるんだ京子!」

京子「あ、あははは……抜くの忘れてた……」

ちなつ「恋バナですか……京子先輩の好きな人は?」

京子「え!?あ……じ、自分が一番好きっていつも言ってるじゃん!」

ちなつ「結衣先輩よりですか?」

京子「う…………そ、それは…………」オロオロ

ちなつ「……えへへ~、ゆいせんぱ~い」ギュッ

結衣「ち、ちなつちゃん……?」

ちなつ「私は結衣先輩のこと大好きですよ?自分大好きな京子先輩と違って」

京子「あ……は、離れてよ……!」

ちなつ「え~?なんでですか~?」

京子「だ、だって…………そ、そうだ!結衣ばっかりちなつちゃんと抱きついてずるいぞ!」

結衣「え……京子…………?」ズキッ

ちなつ「…………な~んだ、そういうことでしたか、変な勘違いしてたみたいです」パッ

京子「……ほっ…………」

京子(良かったね結衣、ばれてないみたい!)

結衣(……さっきのはちょっと傷付いたけどな…………)フイッ

京子(あ……ご、ごめんね…………)

あかり「それじゃ次はあかりが引くね!」スッ

『昨日の晩ご飯』

あかり「うう…………地味なの引いたよぉ……」

ちなつ「あかりちゃんは何食べたの?」

あかり「えっとぉ、ボルシチとピロシキだよぉ」

京子「お、美味そう」

結衣「ロシア料理だね」

ちなつ「先輩方は?」

結衣・京子「オムライス!」

結衣「あ…………」

京子「えっと…………」

ちなつ「へ~、一緒のもの食べたんですか~、偶然ですね~」

結衣「ほ、ほんと偶然だな!」

京子「ゆ、結衣もオムライスだったんだ~!」

ちなつ「実は昨日の夜も一緒にいたりして~?」

結衣「そ、そんなわけあるか!京子に私の料理食べさせるとか絶対ないから!」

京子「え…………結衣…………」ズキッ

ちなつ「……そうですか、また勘違いしちゃいました」

結衣「ふぅ……」

結衣(なんとか誤魔化せたな)

京子(ゆい~…………ゆいのご飯また食べたいよ……)

結衣(分かってるよ)

京子(でも今……食べさせないって言ったぁ……)

結衣(そんなこと本気で言う訳ないだろ……?)

京子(……ほんと……?)

結衣(ああ)

京子(ホントにホント?)

結衣(…………今日も食べさせてやるから……あ~んで)

京子(……えへへ!)

ちなつ(あー、西垣先生から爆薬借りてこようかなー)

ちなつ「はい、次は結衣先輩の番ですよ」

結衣「あ、う、うん」スッ

『キスしたことある?』

結衣「………………あ」

京子「……………………/////」

ちなつ「………………」

あかり「……………………」\アッカリ~ン/

ちなつ「……誰も幸せにならないのでやめましょうか」

結衣「……そうだね」

京子「よ、よーし!次、私の番!」スッ

『みんなに隠してることある?』

京子「あっ……!」

結衣「……なんでこんな大事なの抜き忘れてるんだお前は……!」

ちなつ「あれ?お二人は隠し事があるんですか?」

結衣「な、ないよ」

京子「ね、ね~?」

ちなつ「おかしいなぁ、変な反応したんですけど」

京子「し、してないよ!」

ちなつ「……あかりちゃん、友達に隠してることってある?」

あかり「あかりは無いよ!隠し事は良くないもんね!」

ちなつ「……だそうですよ?」

京子「くっ……」

結衣「あかりを使うとは卑怯な…………」

あかり「あっ、でも誰かとお付き合いしてるとかそういう大事なことは隠してても仕方ないと思うよ!うん!」

結衣「え……!」ビクッ

京子「ま、まさか……!」

結衣(あ、あかりにバレてる!?)

京子(い、いや……今まで怪しまれるようなこと全然してないし……)

ちなつ「ちょっとあかりちゃん……!それは秘密だって……!」

あかり「そうだった……!え、えっと……今のは結衣ちゃんと京子ちゃんのことじゃないよ!全然!」

結衣(……ほっ…………早とちりだったな)

京子(うん、バレる要素はなかったしね)

あかり「えへへ、秘密だったこと忘れてたよぉ」

京子「……ん?」

結衣「秘密?」

京子「なんだよ、あかり~、私達に秘密にしてることがあるのか~?」

あかり「え……?」

結衣「あかりが隠し事なんて珍しいな」

京子「教えろよ~、ちなつちゃんと二人だけの秘密なんてずるいぞ~」

ちなつ(うわー、ややこしー!)

結衣「私達にも言えないような秘密なの?」

あかり「え、えっと、それは…………」

京子「言えよあかり~」

結衣「ちなつちゃんも、出来れば教えてほしいな」

ちなつ「…………」

ちなつ(なにこの状況…………)

あかり(ど、どうしよう、ちなつちゃん!)

ちなつ(良く分からないけどマズイ気がする……)

ちなつ「あかりちゃん!ちょっと二人でトイレに行こう!」

あかり「え?あかりはおトイレ行きたくないよ?」

ちなつ「いいから来るの!」グイッ

あかり「あっ、う、うん!」トコトコ

京子「……行っちゃった…………」

結衣「あの二人が隠し事か…………」

京子「なんだよもー……あかりのくせに……」

結衣「……あかりとはずっと幼馴染で、言いたいことは言いあえる仲だと思ってたんだけど……」

京子「ショックだな…………」

結衣「…………もし、私達が隠れて付き合ってるのがバレたら……あかりもショックなのかな……」

京子「……あ…………」

結衣「もしかして……酷いことしてるのかも……」

京子「……ちなつちゃんも……結衣のこと好きだから…………裏切ってることになるよね……」

結衣「…………なぁ……京子」

京子「……うん」

結衣「言おうか」

京子「皆に」

結衣「そうだね、綾乃達も大事な友達だし」

京子「はぁ……受け入れてもらえなかったらどうしよ……」

結衣「…………そうなっても……私がいるよ」

京子「……結衣……!」

結衣「だから……京子も私を…………」

京子「へへっ、分かってるって!」ギュッ

結衣「……うん」

京子「別に周りから引かれても、それだけ結衣といれる時間が増えるから寂しくないよ!」

結衣「……ありがと」

京子「というか、皆の前にいる時に結衣とくっつけないのは我慢できん!ずーっと一緒にいたいんだもん」

結衣「…………ばか……あんまり恥ずかしいこと言うなっ」

京子「へへ、それじゃ皆を呼ぼうか」

結衣「ああ」

綾乃「歳納京子の重大な発表って何かしら……」

千歳「綾乃ちゃん、まだ期待しとるん?」

綾乃「し、してないわよ!……お、応援するって……決めたんだから」

千歳「……無理せんで、たまには甘えてもいいんやで?」

綾乃「え?誰によ?」

千歳「……はぁ……鈍感なんは歳納さんだけやないんやな……」

櫻子「先輩の重大な発表ってなんだろ!」

向日葵「大体予想は付きますが……」

櫻子「もしかして、私に5千円くれるとか!?」

向日葵「どこ資金ですの!?」

ちなつ「ねぇ……これからは目の前でもっとノロけられるのかな……」

あかり「あはは、そうかもね~」

ちなつ「……あかりちゃんは辛くないの?」

あかり「うんっ、昔から見てきたから」

ちなつ「うっ……辛い人生だったね…………これからは私がついてるから……」

あかり「……?えへへ、ありがとっ!」

京子「みんな、聞いてくれ!」

結衣「実は……私と京子は……」

京子・結衣「付き合ってるんだ!」

シーン

京子「あれ……?」

あかり「わ、わぁ!おめでとう~!」

ちなつ「……あかりちゃん…………」

ちなつ(なんていい子なの……!)






おわり

以上です
読んでくださった方ありがとうございました

今日はハグの日ということで

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