勇者「そうだ世界を救おう」(28)

遠い昔、人と魔が互いに争っていた時代一つの大きな戦いがありました。

魔族領に人間の大軍が勇者と共に侵攻したのです。

対軍戦においては互角でありましたが魔王の作りし魔剣の力によって人類軍は大打撃を受け撤退。

勇者達は単身魔王城に攻撃を仕掛け、





敗けました。

戦いに勝利した魔王は戦いの無い世界を作る為人類の治める地に侵攻、これを平らげ己が覇を轟かせました。

魔王の統治は数千年の平和と繁栄を世界にもたらしました。

・・・だが、そんな賢帝といえど不死ではない。

魔王の死後、数百年は統治機構が機能を果たしていたがやがて政府・議会・各地の守護領主達が対立。

一つだった世界は争い分裂し互いを罵り合っました。

その中で人族が最も悲惨な目にあっていました。

種族としての力の無さ、統一戦での敵方との要素が働き虐げられました。

分裂から長い時が立ち人々の中で勇者待望論が願われる中、かつて敗北し封印されていた勇者の封印が自然消滅したのです。

ついに勇者が目覚めるのである・・・。

勇者「うぅぅぅ、ここは城ではないのか?」

勇者「俺は魔王に倒されて・・・それで」

長「召喚に成功した?貴方は勇者さまですか!?」

勇者「そうだが」

長「そうですか!そうなんですね!!」

長「我ら人類をお助け下さい!!!」

・・・・・・・

勇者「なるほど、そのような事が」

勇者「(俺が生きていた時代は大昔、それこそ神話に歌られるようになるほど昔なのだな)」

勇者「(しかしあの魔王が善政をね・・・俺たちは間違っていたのか?)」

長「我々は虐げられるだけなのです!ですので是非お力をお貸しいただきたい!」

勇者「それは構わないが俺の知る戦い方は前時代的すぎて通用しないのでは?」

長「恐らく大丈夫でしょう。争いによって文明は衰退して今や主力武器は槍や弓」

長「強くても鉄砲があるかないかですし、魔法も神代の魔法にはとどかないという評価です」

勇者「俺でも通用する、という事だな」

長「その通りでございます」

長「まずはこの地を納める魔族をお倒し頂きたいのです」

長「奴の圧政でどれ程の人が不幸になった事やら」

勇者「ああ、だがそれには武器が必要だな」

長「それはお任せください。ある魔法使いがいるのです」

長「魔法使い居るか?」

魔法使い「長か、なんだい?」

長「ここにいる勇者殿に武器を作ってもらいたいのだ」

魔法使い「いいよー」

勇者「魔法使いが武器を?」

魔法使い「ふーん?君が勇者ねぇー」

魔法使い「魔法使いだよ。よろしくね」

魔法使い「ぼくは神代に詠われる魔法『合成魔法』を復活させたんだ」

勇者「(合成魔法?あの魔王が使っていた魔法か・・・)」

魔法使い「異なる物体を合成に任意の形状の物を作り出せる魔法」

魔法使い「合成された物は合成前の力を引きついだり別の力を持つ事もあるんだよ」

勇者「なるほどな。では早速製作をお願いしたい」

魔法使い「それじゃあ、材料集めよろしく~」

魔法使い「早かったね。物はあった?」

長「わしは>>10じゃ」

勇者「俺は>>11を持って来た」

魔法使い「よし、じゃあ合成するね」

魔法使い「集中集中・・・」

魔法使い「二つを合わせし汝の姿、我が前に現せ」ピカァー

やけに瑞々しい薬草

吸収性ばっちりのスポンジ

勇者「できたのか・・・?」

魔法使い「できたよ勇者」

魔法使い「これを手に取って名前をつければこれは君の物だ」

勇者「お前の名は>>13だ!」

できた武器の名前をお願いします。効果等あれば書いてもらってもいいです。

やさしさ

装備者に微量のリジェネ効果
斬りつけた相手の体液を吸い尽くす

勇者「お前の名は『やさしさ』だ!」

長「やさしさ・・・透き通る様な刀身からの命名ですかな」

勇者「いや、この剣を握った時に体がやさしいぬくもりに包まれた気がしたからさ」

魔法使い「これでこの剣『やさしさ』は君を主人と認め君の物になったよ」

勇者「よし、では約束通り魔族を倒して来よう」

長「魔族はこの先にある領主の館におります」

長「ただし私兵が100ほどおりますのでお気をつけて」

魔法使い「ぼくも同行しよう。剣の調子も気になるしね」

勇者「そうか、足手まといにはなるなよ」

魔法使い「舐めないでよ。そこそこ強いよぼく」

勇者「それは頼もしい」

勇者「いざ、領主の館へ!」

私兵A「止まれ!ここはこの地を納める魔族様の館だ!許可のないものは通さぬ!!」

勇者「どうしても魔族に合いたいんだ通してくれないか」

私兵B「ん?こいつ人間だよ!」

私兵A「人間ごとき通せるわけが無かろう!帰れ!!」

勇者「はぁー、取りつく島もないか・・・」

勇者「仕方ない」

私兵B「ん?」スパッ

勇者「力ずくで押し通る!」

私兵A「敵襲・・・敵襲だ!」

勇者「うるさい!」ザシュ

私兵A「ぐ・・・むねn」カサカサカサ

勇者「うお!ミイラみたいにカサカサになっただと!」

勇者「今の魔族はこうなって死ぬのか・・・」

魔法使い「そんな訳ないじゃん」

魔法使い「たぶんだけどその『やさしさ』のせい」

勇者「そんなはずは」

魔法使い「『やさしさ』の刀身を見てみるといい」

勇者「刀身が赤黒くなってる・・・?」

魔法使い「『やさしさ』は斬りつけた相手の体液を吸う様だね。それも一瞬で敵を乾燥させるほどに」

魔法使い「痛みと恐怖を感じさせないようにほぼ一瞬で吸い尽くすのがやさしさなのかな」

勇者「皮肉を言わないでくれ・・・」

勇者「おらおら!死にたくない奴は道を開けろ!」

私兵C「ひぃぃぃぃあの剣に斬られるとミイラになるぞ!」

私兵D「あんなの魔族の死に方じゃない!逃げろ!!」

魔族「静まれい!俺が相手になる!!」

私兵E「おお、領主様!!」

私兵F「そうだ!我らには領主様がいらっしゃる!!」

オオオオオー!

勇者「随分な信頼だな」

魔族「なに、どこぞの野良犬とは違うからな」

勇者「確かに違うわな、雑種!」

魔族「吠えるな!」

キンキンカン

勇者「(言うだけあってそこら辺の雑魚よりやる)」

勇者「(だがパワー・スピード共に俺の敵ではない!)」

魔族「慢心したか!剣先が鈍ったぞ!!」

勇者「なに!?」

魔族「剣よ我に力を!!」

勇者「(こいつ急に!)」キィィィィィン

勇者「ぐっ」ザシュ

魔族「とった!」

魔法使い「!」バッ

魔法使い「うっ」ポタポタ

魔族「ほう仲間を庇ったか」

魔族「だが無駄な事、もはや貴様らに勝機は・・」

勇者「思い出した・・・これが実戦、これが命の奪い合い・・・」

勇者「もう油断も慢心もしない・・・全力でお前を殺す!」

魔族「お前程度に何が・・!」ボト

魔族「俺の腕、俺の腕がぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

魔法使い「(今一体何が・・・見えなかった)」

勇者「これが俺の力だ・・・お前は干からびて死ね!」

魔族「こんなところで・・・あぁぁぁぁああぁぁ・・・・・・」

私兵E「りょ、領主様が!」

私兵F「だが奴は手負いだ皆で掛れば」

私兵C「待て、奴の傷が無くなっている・・・」

私兵D「化物だ、奴は化物だぁぁぁぁ!」

勇者「大丈夫か!魔法使い!」

魔法使い「うん・・・肩を刺されただけ」

勇者「治すぞ」

勇者「(傷が深い・・・回復魔法だけではダメか)」

勇者「魔法での治療だけでは追いつかない。脱がすぞ」

魔法使い「え、ちょ、まっ」

ゆうしゃのめのまえに2つのふくらみがあらわれた。

勇者「え?」

魔法使い「ううう・・・見ないで」

勇者「す、すまない!」

勇者「し、しかしなぜ男の格好を?」

魔法使い「こうでもしないと危ないから・・・」

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