LINEグループ:花丸ちゃんのお誕生日会(8) (19)

ちか:みかん贈ろう、みかん

カナン:蜜柑野郎が暴れ出しちゃった

梨子:誕生日にみかんだけはちょっと

you:雑だね

ちか:みかんみかんみかん

カナン:しずかにしてね


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ヨハネ(津島善子):本が無難じゃないの、あいつ好きだし

you: いいかも

カナン:いや…読書家に本のチョイスで敵う?

梨子:確かに……

カナン:最近読んだ本は?

ちか:五分でできる!人の心の掴み方

ヨハネ(津島善子):暗黒魔術教本 其の十三

you: 五分で出来る!人の心の掴み方

梨子:五分で出来る!人の心の掴み方

カナン:明らかに貸し借りが行われてるグループおるな

梨子:やっぱアイドルにはそういうの必要かなって…

ヨハネ(津島善子):今は花丸の心を掴みなさいよ

ちか:うまい!

ヨハネ(津島善子):なにもうまくない

you: でもホント何がいいかな

カナン:のっぽパン…いつも食べてるよね

you: 発想がみかんレベル

カナン:だよねえ

ちか:そうですね

るびい:あの…

you:あらルビィちゃん

るびい:本の話に戻るんですけど

ちか:るびい:ちゃんの最近読んだ本は?

るびい:五分で出来る!人の心の掴み方第7巻

カナン:それ流行ってるの?

you:何の話だっけ

ちか:本だよ、忘れないで

カナン:脱線させたのは千歌

るびい:本を作るっていうのはどうでしょう

ちか:お、ついに作家デビューしちゃう?

ヨハネ(津島善子):取り合えずあなたではない

ちか:今日当たり強くない?

ちか:作詞担当だよ?作詞

梨子:早く仕上げて下さい。

ちか:はい

カナン:本作るって…今から話を書くつもり?

you:それは流石に…

るびい:そうじゃなくて…アルバムみたいな

カナン:あ、なるほど

ちか:それいい!みんなで寄せ書きもして!

you:でも写真もいるよね

カナン:家で取られた写真だったら…見慣れてるよね

梨子:PVの一部分とかだと…ちょっと、ね

るびい:うーん…

鞠莉:あるわよ?どこにも出してない写真

ヨハネ(津島善子):うわ急に来た

鞠莉:うわって何

you:うわっ

鞠莉:当たり強くない?

ちか:今日はそういう日らしいよ

カナン:何?その写真って

鞠莉:学校行事で回したカメラ

you:あー…なるほど

鞠莉:衣装着た時の写真とかもあると思うわ

鞠莉:ただし

ちか:ただし?

鞠莉:生徒会所持だからダイヤの許可が必要

梨子:ああー……

るびい:目を瞑るって言ってます

you:やったね

鞠莉:よかった、生徒会長の座を空席にするところだった

ヨハネ(津島善子):首飛ばそうとしないで

梨子:アルバム本体はどこで買うの?

鞠莉:多分沼津の方があるから曜と善子に買ってきてもらいましょう

ヨハネ(津島善子):わかったわ

you:善子が選ぶとヤバそうだから行ってくるね

ヨハネ(津島善子):今日当たり強くない?

ちか:そういう日だって

カナン:メッセージ書くのは色ペンがいいかな

you:あんまり黒ばっかりだとね

梨子:色のペンなら家にいっぱいあります

カナン:でかした

鞠莉:あとは贈る言葉だけど…これはいいわね

るびい:任せて下さい

ちか:人の心は掴めるんで

カナン:完全にヤバい人

鞠莉:早め早めがいいから明日の昼休みに写真選びしましょう

るびい:カメラ出しておくってお姉ちゃん言ってます

鞠莉:OK!それじゃあ昼休み生徒会室に集合ね

るびい:なんかちょっとワクワクしてきました…

you:素敵なアルバムになりそうだね!

梨子:なんて書こうかな…

ちか:それぞれのおめでとうを込めればいいんだよ

カナン:今日唯一まともな事言ったね

ちか:当たりが…

you:そういう日なんだって















花丸「ただいまー」

「おかえりなさい、もう少ししたら晩御飯出来るわよー」

花丸「はーい」






今日は三月四日、マルの誕生日です。これから家で、家族がパーティを開いてくれるみたいです。

学校のみんなにもいっぱいお祝いしてもらいました

Aqoursのみんなから誕生日プレゼントとして貰ったのは手作りのアルバム、これ一冊全部マルについてらしくて…驚きです


自分の部屋に戻り、早速みんなから受け取ったアルバムを鞄から取り出します

何故かアルバムの収められていた箱に添えられてたみかんを一房、口に運びながらページをめくる

一ページごとのみんなの書いてくれた言葉に胸がじんわり、胸が温かくなります

マルは本を読むのが好きです

本は闇を照らす光です。本を読むたびにこの世界の知らないことが一つ、減っていきます。

一人の人が何千、何万もの時間を掛けたその歴史が刻まれています。

そんな本が…マルは大好きです。

ただ今日からはもう一つ…自分の歴史を眺めるのも少し、好きになったみたいです。

「ご飯できたわよー」


花丸「はーい!」



夕食の準備が出来たみたいです。残念だけど、この続きはまた後で。

大丈夫、皆の残してくれた想いはいつだって何度だって見られるから。


開かれたアルバムを丁寧にしまい、蜜柑の皮を屑籠に捨てると私は軽やかな気分でリビングへと向かうのでした。

おわり

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