提督「許せ川内、…また今度だ」 (50)


川内「てーいーとーく!夜戦しよーよ夜戦!!」バンバンッ

提督「…はい、この書類を舞鎮に送ってくれ」

川内「もー聞こえてるでしょー!今夜は夜戦しよーよー!」

提督「…大きな作戦があるわけでもないし、資材の無駄だ」

川内「だからってもう3日も夜戦してないんだよ!?おかしくない!?」

提督「それが普通だ、だいたい大本営からも節約するように連絡が来てただろう」

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川内「別にいーじゃん少しくらい…戦艦とかならまだしも軽巡と駆逐艦ならバレないって!」

川内「…というか、最近出撃すらしてなくない?」

提督「…言っただろう、節約中なんだ」

川内「はぁ~、そんなに節約していったい何に備えるって言うの?うちの艦隊の練度知ってるでしょ?」

川内「解放した海域は数知れず、どの鎮守府に行っても皆ビクビクしながら私たちと話すのに…」

提督「…」

提督「だからこそだよ、そういう時の慢心ほど怖いものはない」


川内「むー…分かってるけどさぁ…」

提督「…また今度な、近いうちにするから」

川内「…はぁ、仕方ないなぁ。約束だからね!」

提督「あぁ、…そう言えばお腹空いたな、何か作ってくれないか?」

川内「いいよー、何食べたい?」

提督「任せる、川内が作る料理は何でもおいしいからな」

川内「…はいはい、おだてても夜戦はしてもらうからねー♪」


川内「フンフンフーン♪さーて何があるかなーっと」ガチャッ

川内「お、牛のヒレ肉があるじゃん珍しー。じゃあこれで…」

川内「あとはサラダでしょ、スープでしょ…デザートは、ゼリーでいっか」

川内「よーし、頑張るぞー!」






川内「んー…よし、こんなもんかな」

川内「提督なんでも濃い味にしたがるから、塩分控えめで満足させるの難しいんだよねぇ…」

川内「まぁこれなら文句ないでしょ、よいしょっと」


<……!…!

川内「…うん?誰の声だろ、執務室の中から…?」

川内「こんな時間に誰か来る予定なんてあったかなぁ…?」


長門「…どうして昨日の会合に来なかった」

提督「連絡しただろう、大本営から朝に呼び出しを受けたから夜中のうちに出ると」

長門「それは聞いた。だが、あまりにも急すぎる…提督、それは本当か?」

提督「俺が嘘をついていると?」

長門「少なくとも、私と何人かはそう思っている」

提督「…近いうちに大規模作戦を発令するから、その内容について意見を求められただけだ」

提督「気になるなら今から問い合わせてもいい」

長門「…」


長門「いや、そこまでするつもりはない。かえって状況が悪くなりそうだ」

長門「…提督、どうか皆の気持ちをしっかりと考えて行動してくれ」

提督「…分かった」

<スタスタ…ガチャッ

長門「…!」

川内「あ、えっと…」

長門「…すまない、気を遣わせたな」

長門「失礼する」


川内「えーっと、長門さん何の用事だったの?」

提督「…」

提督「昨日の深夜に長門達と今後の海域解放に向けた話し合いをする予定だったんだが…」

提督「ほら、大本営から電話があって急な呼び出しがあっただろ?それで行けなくなってさ」

提督「結局俺がいないから中止になったんだよ」

川内「…それで長門さんが怒ったの?」

川内「…」

提督「…というのは建前でな」コソッ

川内「え?」

提督「実は、少人数で宴会を開く予定だったんだよ、酒や料理込みでな」


川内「えっー!何それ、私聞いてないよ!!」

提督「5人くらいでやるつもりだったからな、日ごろの感謝を込めて」

川内「何でそれに私が入ってないの!秘書官だよ!?」

提督「いや、だって川内を呼んだら夜戦夜戦ってうるさくなるからって長門が…」

川内「そりゃあ宴会といったら騒ぐ、つまり夜戦に行くってことでしょ!」

提督「だから誘わなかったんだよ…」


川内「…ふーん、じゃあこのお肉もその宴会のお肉だったのかなぁ」

提督「…あぁ、まぁそうだろうな」

川内「ふーん、ふーーーーん!じゃあもうその宴会はなくなったんだし、これもいらないよね」

提督「い、いやそれは困る!頼むよ川内、食べさせてくれよ」

川内「…」ツーン

提督「お願い、夜戦でもなんでも言うこと聞くからさ」

川内「…」

川内「…なら、さ」

川内「今度二人で、どっか出掛けようよ」

提督「…え?」


提督「…」

提督「いいぞ、でも意外だな。毎日夜戦とかじゃなくていいのか?」

川内「それは、まぁ…それも嬉しいけど」

川内「…たまには、提督とどこかに行きたいなぁ…なんて」

提督「…」

提督「……」

提督「うん、行こう。旅行でもいいな」

川内「本当?やった、ちゃんと覚えててね!」

提督「あぁ」

提督「約束だ」


<ガチャッ

川内「…でさー、提督ってば昨日の夜長門さん達と…」

神通「…」ピクッ

川内「こっそり宴会を開く予定だったんだって、ひどいよね!」

那珂「えー!提督ってばそういうことがあるなら呼んでくれればいいのにー!」

川内「でしょー?神通もそう思うよね?」

神通「…長門さん達は日ごろよく働いているのだし、たまには羽を伸ばさないと」

川内「そうだけど、それなら私たちだって労ってもらってもいいよねー?」

那珂「そうだそうだー!那珂ちゃんのために特別ステージを用意するくらいしてくれないと!」

川内那珂「「ねー♪」」

神通「…」


【次の日】


川内「てーいーとーく!夜だよ、夜!!夜戦しよ夜戦!!!」

提督「…すまない、今日はこれから工房に行かないといけないんだ」

川内「えー!前に夜戦してくれるって約束したじゃん!!」

川内「それに今日は遠征組もみんな帰ってきてるし、絶好の夜戦日和だよ♪」

提督「…これが終わったら時間が出来るから、その時にな」

川内「むー…」プクー

提督「…」トンッ

川内「イテッ」

提督「許せ川内…、また今度だ」


川内「って提督は言ってたけど、またはぐらかされそうだしなぁ…」

川内「…」

川内「よし、こっそり出撃しよ♪」

川内「まぁもしばれても一昨日の宴会の件を言えば許してくれるでしょ」

川内「誰か連れて行きたいけど、前にそれで見つかったし…」

川内「一人で出撃しちゃいますか!」


川内「近いと音でばれそうだし、ちょっと遠くの海域までいこっと!」

川内「んっふっふー、やっせん♪やっせん♪」タッタッタ


提督「…」


<カーン、カーン、カーン


<ドーン

川内「それそれ!こっちっこっち!!」

イ級「…!」

川内「あはは、やっぱり夜戦はたっのしい!!」

川内「いっくよー!」






川内「はー楽しかった!もうすぐ夜明けかな?そろそろ戻らないと…」

川内「…神通にバレませんように」


川内「…」コソコソ

川内「よし、何とか艤装は戻せたけど…」

川内「…おかしいなぁ、いつもならこの時間だと特型駆逐艦があの辺で走ってる時間だけど」

川内「風邪でもひいたのかな…一応様子見に行ってみよっと」


川内「おーい、特型駆逐艦?」ガチャッ

川内「…」

川内「あれ、誰もいない…」

川内「それに、さっきから誰ともすれ違わないなんて…」

川内「うーん…外出許可なんて誰もとってなかったけどなぁ」

川内「…」


川内「神通!那珂!」バンッ

川内「…いない、ここも!ここも!」バタンッバタンッ

川内「…っ」

川内「そうだ…工房!提督に教えないと…!」

<コロッ

川内「…弾薬?何でこんなところに…?」

川内「それより、早く…早くいかなきゃ!」


川内「…!て、提督!!提督ってば!!」

提督「…川内か、どうしたそんなに慌てて?」

川内「どうしたじゃないよ!どの部屋にも…ていうか、鎮守府の中に誰もいないんだよ!?」

提督「そうか」

川内「そうかって…何を、言って…」

提督「…」

提督「言わなきゃ分からないか?」


川内「…な、何を…?」

提督「俺が解体(ころ)した」

提督「あとはお前だけだ」

川内「…」

川内「…は?」


川内「………」

提督「この機械は、一定の範囲内の艦娘を解体できる優れものでな」

提督「その際に出た資材はここに集まるようになっていて…」

川内(………提督は、何を言っているの?)

提督「…まぁ、いくつかは漏れて部屋に落ちてるかもな」


川内「あ、あのさ…さっきから何を言ってるの?全然意味わからないんだけど」

提督「…それもそうだ、説明するだけ無駄か」

提督「じゃあな川内、世話になった」ピッ

川内「…」ビクッ

提督「………おかしいな」

提督「神通の時は一瞬で消えたんだが…えっと、説明書は…」ポイッ

川内(………あれは、神通の、鉢巻き?)


提督「…まぁいいか、探す時間がもったいない」

提督「あとは逃げるだけだ」

川内「…て、提督…どこへ?待って…待ってよ!!」

提督「…はぁ」

<バンッ

川内「…っ!?」

提督「当たっても大した傷にもならんだろうが…次は当てる」


川内「…、…」

提督「…いいか、川内」

提督「俺は独断でこの鎮守府の艦娘を解体し、全ての責任を放棄して逃亡する」

提督「憎いなら好きなだけ憎め、殺したければ追いかけてこい」

提督「じゃあな」

川内「ぁ、…」


川内(待って、行かないで!ちゃんと説明して!!)

川内(嘘だよね?解体したって…そんなことするわけがないよね?)

川内(そうか…きっとこれは)

川内(悪い夢だ)


【一ヶ月後】


提督「………」

駆逐棲姫「…失礼シマス」

提督「おかえり、どうだった」

駆逐棲姫「ハイ、呉・宿毛湾・佐世保・鹿屋・岩川…」

駆逐棲姫「全テノ鎮守府・泊地ニ出撃ガ困難トナル以上ノダメージヲ、艦娘及ビ鎮守府ニ与エマシタ」

提督「ご苦労、誰も殺していないな?」

駆逐棲姫「全員生存ヲ確認シテイマス」

提督「なら良い、ゆっくり休んでくれ」


<バタンッ

チ級「…!」

提督「どうした?」

チ級「…!!」

駆逐棲姫「!?、マサカ…尾行サレテイタ…」

提督「いや、時間の問題だっただろう」

提督「すぐに迎撃準備を、せっかく来てくれたんだ」

提督「一隻残らずここから帰すな」

駆逐棲姫「ハイ」

<バタンッ

提督「…」

提督「今夜は、新月か」


駆逐棲姫『…ッ、コチラ、第7艦隊…報告シマス』

提督「状況は?」

駆逐棲姫『…押サレテイマス、マルデ、コチラノ陣形ガ読マレテイルヨウナ…』

提督「…分かった、では作戦を…」

『アァ…ソウカ………私ハ…………』

駆逐棲姫『クッ……』

提督「…」


<ドンッ!!!!


提督「…おめでとう、よくあの艦隊を突破できたな」

川内「………」

提督「流石のお前もボロボロか、…仲間はどうした?」

川内「…私をここに来させるために、戦ってくれてる」

提督「…そうか、出来れば誰かに見届けて欲しかったが…」

提督「仕方ない」


川内「…提督、帰ろう」

提督「帰る?俺に法の裁きを受けろと?」

川内「違う!提督は…提督は深海棲艦に捕まって、脅されて…」

川内「それか、私たちの知らない力で提督を操っている…とか…」

提督「…」

提督「仮にそうだとして、俺が鎮守府の皆を解体し、深海棲艦を率いている事実は変わらない」

提督「もう、どうしようもないんだ」


川内「………なんで、どうして…」

提督「…嫌になったんだよ、毎日毎日…お前たちの命を預かって戦うことが」

川内「だったら何で、今も深海棲艦の司令官なんてやってるの!?おかしいよそんなの!!」

提督「逃げるためだ。お前たちはもちろん、大本営から別の刺客も送られてくる」

提督「そのための力だったんだが…ここが年貢の納め時か」

川内「………分からない、分からないよ」

提督「分かってもらおうとは思わない」

提督「…」スッ

川内「…っ」ビクッ


深海提督「…許せ川内」

提督「これで最後だ」

<バンッ


以上です
いつ見ても良く出来たシナリオだと思います
オレオが出せなかったことが残念

最後ミスった…>>39 深海提督×→提督

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年02月28日 (水) 04:26:42   ID: GT_-b8w9

(´・ω・`)!!!
(´・ω・`)?

2 :  SS好きの774さん   2018年02月28日 (水) 12:44:05   ID: 3VV7arUz

いいシナリオ...?

3 :  SS好きの774さん   2018年02月28日 (水) 22:44:41   ID: 1LzHawKN

つまり、どういうことだってばよ?

4 :  SS好きの774さん   2018年02月28日 (水) 23:27:41   ID: UGry1_E1

川内がサスケで、提督がイタチなのは分かった。
で、どういうことだってばよ?

5 :  SS好きの774さん   2018年03月01日 (木) 17:04:07   ID: 8gM1DJ9h

最後提督が自殺したらしい所は分かった。
で、どういうことだってばよ?

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