ラフィエル「私特製の野菜ジュースです」(16)

―ある日の休み ガヴリールの家―

ラフィエル「ガヴちゃん、ヴィーネさん、サターニャさん、全員起きてくださーい。朝ですよ♪」ニコリ

ガヴリール「ふわぁ~、ねみぃ」

サターニャ「いつも以上に眠いわねぇ」

ヴィーネ「昨日は珍しく夜更かししたしね」

ラフィエル「今日は、皆さんの為に私が朝食をお作りしましたので、ぜひ召し上がって下さい。」

………………………………………

ヴィーネ「美味しかった!」

サターニャ「褒めて遣わすわ」

ガヴリール「ふぅ…。中々良い味出てたぞ、ラフィ」

ラフィエル「うふふっ、ありがとう♪ あっ、これ、良ければ飲んで下さい?」コトッ

緑色の液体のようなもの『』ムワ~ン

ガヴィーネサターニャ「「「」」」

ラフィエル「あれ、どうかしましたか?」

ガヴリール「いや、どうかしましたか…じゃねぇだろ?」

ヴィーネ「ラフィ、これって何?」

ラフィエル「あぁ。これは、私特製の野菜ジュースです♪」ニコリ

サターニャ(え、えぇっ……これが野菜ジュース?!)

ガヴリール「野菜100%、使ってるな、こりゃあ! もう緑、緑、緑だよ!!」

ラフィエル「白羽家の力を以ってあっちこっちの野菜を買い漁り、集めた野菜をふんだんに使いましたので、緑一色になりました」

サターニャ「これ作る為だけに自分の家の権力を用いる、なんて初耳よ…」

ラフィエル「もちろん、野菜をふんだんに使った分…こちらの野菜ジュースの効果は滋養強壮、栄養補給、体質改善、精力増強…などその他もろもろですよ?」

ヴィーネ「まるで栄養ドリンクね……」

ラフィエル「さぁ、どうぞ?」ニコリ

野菜ジュース『』ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ヴィーネ(気のせいかしら…野菜ジュースから異様なオーラが…)

ガヴリール(禍々し過ぎて飲みたくねぇな……)

サターニャ(わ、私みたいな大悪魔並みの迫力出すなんて、や、やるじゃないの………)

ラフィエル「あれぇ~、どうしました? 早く飲んで下さいよ?」

ガヴリール(絶対にヤダ…。100%、死ぬな……)

ヴィーネ「………」

サターニャ「ヴィネット?」

ヴィーネ「私、飲むわ」

ガヴサタ「「っ!?」」

ラフィエル「はい。どうぞ、ヴィーネさん?♪」ニコリ

野菜ジュース『』ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ヴィーネ「よし…」グッ

ガヴリール「お、おい、止めておけって!?」ボソボソ

サターニャ「そうね…。いくら何でもこれは…」ボソボソ

ヴィーネ「いいえ。せっかくラフィが作ってくれたのよ…絶対に飲むわ!!」グイッ

ヴィーネ「」ゴクゴクゴクゴク

ガヴリール「あっ!?」

サターニャ「ヴィネットの奴、一気にいったわねっ!?」

ラフィエル「♪」ニコニコッ

ヴィーネ「っ………うっ!?」

ガヴリール「ヴィーネっ!?」

ヴィーネ「う…うぅ………」

サターニャ「ヴィネット、しっかりなさいっ?!」

ヴィーネ「おっ…………おぉ」




ヴィーネ「美味しいーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」

ガヴサタ「「っ!!??」」

ヴィーネ「美味しい♪ この野菜ジュース、美味しいわよ、ラフィ!!」

ラフィエル「そうですか! ヴィーネさんに喜んで頂けて私も嬉しいです」

ガヴリール(ま、マジかよっ!? こんなにもマズそうなのに……)

サターニャ「ヴ、ヴィネットが美味しいって言うなら、私も……」クイッ

ガヴリール「お、おい、お前までっ?!」

サターニャ「」ゴクゴクゴクッ

サターニャ「!?…なにこれ、美味しいじゃないの!!!」

ガヴリール(えっ!?)

サターニャ「色が凄かったから少し遠慮してたけど、こんなに美味しいなら何杯でも飲みたいくらいよ!」

ラフィエル「おぉーっ、サターニャさんにまで喜んで頂けるとは…作った甲斐がありましたよ/////」テレテレッ

ガヴリール(あぁ…サターニャは味音痴だから、ジュースの味まで音痴なんだな……)

ラフィエル「ところで、ガヴちゃん?」

ガヴリール「っ!?」

ラフィエル「ガヴちゃんはどうして飲まないんですか?」

ガヴリール「えっ、あ、いや…」

ヴィーネ「ガヴ、飲みなさいよ? 美味しいわよ。」

サターニャ「そうよ。せっかくラフィエルが作ってくれて、こんなにも美味しいのに勿体無いわよ?」

ガヴリール(くっ…マズそうだが、サターニャはともかく、ヴィーネが美味しいと言ったんだ…。ヴィーネの味覚を信じて飲むしかないな!!)クイッ

ガヴリール「」ゴクゴクゴクッ

ガヴリール「」ピタッ

ヴィーネ「ガヴ?」

サターニャ「どうしたのよ??」

ガヴリール「………」フルフルッ

ラフィエル「ガヴちゃん??」

ガヴリール(………マズっ)バタンッ

ラフィサタヴィーネ「「「ガヴちゃん(ガヴリール)(ガヴ)っ!!!???」」」ビクッ

ガヴリール「」

ヴィーネ「えっ、どうして、いきなり失神なんか!?」

サターニャ「分からないわよっ!?」

ラフィエル「………(あぁ…。)」

ラフィエル「大丈夫ですよ♪」ニコリ

ヴィネサタ「「えっ?」」

ラフィエル「きっと、ガヴちゃんは美味しさのあまり気絶したんですよ」ニコニコッ

サターニャ「あっ、なるほど…。そういう事ね!」

ヴィーネ「って、何納得してるのよ!? この気絶は、ただ事じゃないわよ!!」

ラフィエル「うふふっ…」

ガヴリール「」

その後、ガヴリールは半日以上、目を覚まさなかったという…。


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