【モバマス】由愛「金平糖のビン」 (16)

七海「由愛ちゃんずっと金平糖をみつめてるれすね」

由愛「え....?そう、ですか?」

美由紀「うん、ずっと眺めてるよ。あ、一個もらっていい?」

モバP「一個と言いつつ三つくらいまとめて取るのな」

美由紀「えへへ、美味しいからつい」

モバP「まぁ、美味いよな金平糖」ボリボリ

七海「そうれすねぇ、甘くっておいしいれす」コロコロ

美由紀「プロデューサーさん、噛んじゃうからすぐなくなっちゃうね」

モバP「飴とか長くなめてると飽きちゃうんだよな」





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由愛「....」じー

モバP「んー、もう半分くらいか。早いな」

七海「れすねー、結構大きな瓶だったからもっとゆっくり減ってくと思ったれす」

モバP「芳乃様のお土産だったからなぁ。翌朝には増えてるとかあると思ったんだけどなぁ」

美由紀「普通の金平糖だよ。美由紀も一緒に選んだの!」

七海「七海も行きたかったれす。駄菓子屋さん」

モバP「今は珍しい駄菓子屋特集だったか?珍しいよな今時」

美由紀「美由紀はね、ガムが好き!一個だけすっぱいの!」

モバP「あったなぁ、たまに食いたくなるんだよな。ガムに限らず」

七海「七海はお魚のが好きれすね、にぼしとか」

モバP「駄菓子かそれ?」

美由紀「貝柱とか!」

モバP「それはツマミだ」

由愛「.....」からから

七海「由愛ちゃんすっかり夢中れすね」

美由紀「食べないの?美味しいよ!」

由愛「えっと、わたしは....やっぱりちょっとだけ」

モバP「俺も、おかわり」

七海「プロデューサーは食べすぎれすよ」

美由紀「もっとゆっくり食べて欲しいなー」

モバP「いや、そんなに食ってねえよ...食ってないよな?」

七海「七海達の倍は食べてましゅ」

美由紀「うんうん、噛んじゃうからすぐになくなっちゃうもん」

モバP「マジかー、気をつけねえとなぁ」ボリボリ

七海「そう言いつつ食べるのれすね」

由愛「.....甘くてとっても美味しい、です」

幸子「フフーン、カワイイボクが戻りましたよ」

モバP「おう、おかえり」

七海「おかえりなさいれす」

美由紀「おかえり幸子ちゃん」

由愛「おかえりなさい....」

幸子「あ、由愛さんボクにも金平糖を...随分減りましたね」

七海「プロデューサーがボリボリ食べるかられす」

モバP「俺のせいかよ」

幸子「うーん、それじゃあボクは遠慮しておきましょう。由愛さんの楽しみを奪うのも申し訳ないですし」

モバP「由愛の、楽しみ?」

由愛「えっと...わたしは大丈夫ですから....」

モバP「って事があったんだよ」

芳乃「ほー、そうでしたかー」

モバP「芳乃は分かるか?由愛が金平糖に夢中な理由」

芳乃「そうですねー。そなたは分かりましてー?」

モバP「まぁ、綺麗だからってのはあると思うんだよな。でも絵に描くわけでもなく、じっと見てるだけでさ」

芳乃「由愛はー、あまり食べませんからねー」

モバP「な?食べるとしても一粒ずつ大事そうに食べてるし」

芳乃「それが愛らしくのでしてー」

モバP「すごい絵になるしな。今キャンディメーカーでCMやれないか企画してる」

芳乃「そなたはすぐお仕事に絡めてしまいますねー」

モバP「プロデューサーだからな。それにこういうきっかけであいつらのいいところ見つけて行きたい。でなけりゃ企画を思いつけねぇ。全部似たような仕事になって嫌だ」

芳乃「そなたらしいですねー。もしも見てわからないのなえあー、聞いてみるのがよいでしょー」

モバP「...ま、そりゃそうだよな。コミュニケーションは大事な事だ。仕事でなくても、な?」

由愛「......」からから

モバP「またさらに減ったな」

由愛「あ、プロデューサーさん...。あの....はい....いろんな子が少しずつ....」

モバP「由愛は食べないのか?」

由愛「なんだかもったいなくて.....」

モバP「綺麗だから?」

由愛「はい...とっても綺麗で...いろんな色や形で...宝石みたい」

モバP「絵に描かないのか?」

由愛「えっと...そうですね...描きたいけれど...今は......」

モバP「そっか....。ちょっと貰ってもいいか?」

由愛「はい、...あ、食べづらい...ですか?」

モバP「あー、うん、まぁ」

由愛「えっと....ごめんなさい......」

モバP「いや、いいよ。俺は、いや、他のやつもあんまり気にしてないだろうし」

モバP「.....ん、甘ぇ」バリバリ

由愛「はい...甘くって....でも優しいです.....」

モバP「優しいか....」

由愛「はい...とっても好き...です.....。だけど...ちょっぴり寂しい」

モバP「寂しい?」

由愛「みんなが好きで...少しずつ減って行くのがなんだか嬉しくて....だけどいつかなくなっちゃうって思うと....やっぱりちょっとだけ寂しくて......」

モバP「....そうだな。金平糖自体もなんかノスタルジーだしな」

由愛「ノスタルジー...ですか?」

モバP「あー、懐かしいとか、古い?とか...古くて懐かしい?スマン、正確な意味は俺も知らん。雰囲気でそう思った」

由愛「古くて懐かしい....なんとなく分かります」

モバP「由愛はどうだ?そういう懐かしいとか寂しいから、まぁあとは綺麗とかもあったな、それでずっと金平糖を見つめてたのか?」

由愛「最初は綺麗だなって....ずっとみてました..。だけど...それだけじゃなくって.....。たくさん色があって...その色が少しずつ変わっていくんです....。減ったり増えたり....中身はずっと減っていくんですけど...やっぱりさっきとは違ってて....」

由愛「中身が減ってからビンを動かすとまたちょっと違った感じで....きっとこれはこういう絵で....少し経つとまた違う絵になって....いろんな色と色が混ざり合って表情を変えていくんです....まるで....」

由愛「まるで...わたし達みたい......」

モバP「そうか...」

由愛「あの...だけど...それだけじゃなくって....」

由愛「中身がなくなっちゃって...だけど...ビンは残って....でも、ビンにもやっぱり色があるんだって....そう思ったんです」

由愛「透明で目に見えないけれど...やっぱりちょっと違ってて....だけど....だけど...中身がなくなった時、この子は誰かに見てもらえるのかな....って.....」

モバP「それで寂しい、か」

由愛「....はい。可哀想...ではないんです...だけど.....」

モバP「....うーん、由愛、このビンはもうすぐ空っぽだろ?」

由愛「は、はい...」

モバP「まぁ、金平糖をな、持って来たのが芳乃様だったから思ったんだよ。『これは毎日勝手にいっぱいになるんじゃないかな』って」

由愛「....えっと、芳乃さんなら....?」

モバP「だけど、金平糖はどんどん減ってもう残り少なくなってさ。あ、普通の金平糖なんだなって」

由愛「そうですね.....」

モバP「普通は減ってなくなったものは勝手に増えない。なんとなく特別だと思っててもやっぱり特別じゃなくて普通だったんだ」

モバP「だったら、どうしたらいいと思う?」

由愛「えっと...どうするか......ですか?」

モバP「俺はこうする」ザラザラ

由愛「金平糖...」

モバP「中身がなくなったら足したらいい。それならビンはずっといっぱいになる。特別じゃなくても魔法は使えるんだよ...くそ、少し足りなかったな」

由愛「特別じゃなくても...」

モバP「本当は溢れるくらい入れる予定だったけど目算が甘かったな...ビンでけぇ.....」

美由紀「だったらもっと足せばいいよ!」

七海「そうれす!」

モバP「お前らも来たのか」

美由紀「はい!美由紀のあめ玉あげるね!」ザバー

七海「七海はおさかなビスケットをあげるれす!」どばー

モバP「金平糖入れろよ!しかも飴もビスケットもビンに入ってねぇ!」

由愛「....うふふ」

モバP「予定は狂ったけど、ほれ、ビンはいっぱいどころか溢れかえってるだろ?やろうと思えば魔法なんてなくても抱えきれないくらいになるんだよ。だから眺めてるだけじゃなくてさ、何を入れるか考える方が面白いんじゃないかなって俺は思う」

由愛「はい...!わたしも....わたしらし色でいっぱいにできるよう頑張ります.....!」

ちひろ「綺麗ですよね、金平糖」

モバP「俺は見るより食う方が好きですけどね。あと同じ砂糖なら黒糖の方が好きです。ほろほろくずれる感じとか」

ちひろ「そうですか。でも、お菓子の瓶詰めがプチブームになるとは思わなかったです」

モバP「他のアイドルにも広まったみたいで....まぁ、パンとかメガネとか完全に趣旨勘違いしてるやつもいる気がしますけど。橘はあれ完全にジャムですよ、ジャム」

ちひろ「個性があっていいじゃないですか。わたしも初めてみたんですよ。お菓子の瓶詰め♪」

モバP「女の子ですねぇ」

ちひろ「そういうプロデューサーさんも瓶を買ってきてますよね。何を入れたんですか?」

モバP「まぁ、俺は菓子は食う派なんで」

モバP「どうせならコインでも入れて眺めようと思います」チャリーン

終わり

終わりです。HTML出してきます

瓶っていいですよね。かたちに個性があったりして見てて楽しいです。あなたは何を入れますか?
あと田舎のばぁちゃんとか瓶のお菓子容器にやたら1円玉やら5円を貯めてる印象。ああいうのも割と好きです

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