三峰結華「プロデューサーはもっと三峰のことを頼りにしてもいいと思うなー?」 (16)

P「頼ってる頼ってる」

結華「ホントかなー?」

P「本当に。いつもお世話になっております」

結華「いやぁ、それほどでも……あるけど!」

P「あるのか」

結華「あるよあるよありますよー。なんたって、三峰だし?」

P「お前そういうところは本当調子良いよな」

結華「悪いよりは良い方がいいでしょ?」

P「可愛げはないけどな」


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結華「えー。こんな美少女を捕まえて可愛げがないなんて……あの日、三峰のことを口説いたプロデューサーは偽物だったの?」

P「人聞きの悪いことを言わないでほしいんだが」

結華「でも、口説いたことは事実でしょ? アイドルとして!」

P「アレ、口説いたって言えるのかな……微妙じゃないか?」

結華「いやいや。三峰としては感動モノでしたからねー。あの日のことは今でも昨日のことのように思い出せるよー」

P「それはそれは光栄なことで」

結華「お、信じてないな?」

P「はい」

結華「むぅ。プロデューサーってチョロそうな顔して結構面倒くさいよねー」

P「チョロそうな顔言うな。あと、お前のが百倍面倒くさいからな?」

結華「三峰のどこが面倒くさいって言うのさ。失礼しちゃうわ。ぷんぷん」

P「出てる出てる。面倒くさそうなところ出てるぞ」

結華「あらまあ」

P「『あらまあ』って」

結華「でも、プロデューサーはもっと三峰に頼るべきだと思うんだよね。割りと本気で」

P「頼ってるよ。本気で」

結華「そうかなー?」

P「そうそう」

結華「たとえば?」

P「ユニットのバランスとか」

結華「三峰は三峰の好きなようにしてるだけですよ? まあ、褒めてくれるなら受け取っとくけど!」

P「お前って、褒められるの好きだよな」

結華「褒められて悪い気はしないからねー。プロデューサーもそうでしょ?」

P「否定はしない」

結華「褒める方もよろこばれた方が気持ちいいでしょ?」

P「まあ、そうだな」

結華「つまり! 三峰が褒められたらよろこんでいるのはプロデューサーのことを気遣ってのことだったりー」

P「だったり?」

結華「べつにしない!」

P「しないのか」

結華「しないねー。プロデューサーに褒められたら、三峰、本気で嬉しいし。……今のポイント高くない?」

P「それ言わなかったら高かったな」

結華「知ってる知ってる。でもちょっとキュンってしたでしょ? 『あ、こいつ可愛いな』って思ったでしょー?」

P「……」

結華「お、図星? 図星でしょ! いやー、そんな風に照れられると三峰も照れちゃいますなー」

P「うるさい」

結華「そんなこと言わずにー。ほらほら、三峰のこと褒めて褒めて。頭を撫でてくれてもいいですよ?」

P「撫でられたいのか?」

結華「プロデューサーも撫でたくない? 美少女を撫でるシチュエーションって男の人的にも憧れるシチュエーションじゃない?」

P「あー……確かによくあるけど実際にやったらダメなシチュエーションって感じだもんな」

結華「そうそう。三峰は頭を撫でられても機嫌を悪くしたりなんかしないよ? むしろ嬉しい!」

P「ぐいぐい来るな」

結華「プロデューサーは素直じゃないからねー。三峰がぐいぐい行くことによってバランスをとっているのですよ」

P「ぐいぐい来るから離れるとは思わないのか?」

結華「ん? プロデューサーはもっとしおらしい感じが好み? じゃあそうするけど」

P「今更やられても困る」

結華「だよねー。それで、頭はまだ撫でてくれないのかな?」

P「本気だったのか」

結華「三峰はいつでも本気ですよー。ほら、はーやーくー」

P「……撫でたらからかったりしないか?」

結華「しませんってー。三峰のこと疑わないでー」

P「じゃあ……」ナデナデ

結華「お、ほおぉ……! 撫でられてる! 今、三峰、プロデューサーに撫でられてる!」

P「反応おかしくないか?」

結華「いやいや……あー、いい。これ、結構いいねー……。はあぁ……」

P「えぇ……そこまで気持ちよさそうにされると戸惑うんだが」

結華「三峰は美容室とかで頭を洗われるのが好きなタイプだからー……もうちょっと強くお願いします……」

P「そんな強くしたら髪乱れるだろ……」

結華「髪が乱れた三峰も可愛いから大丈夫―……」

P「自分で言うな」

結華「三峰、可愛い……三峰、可愛い……」

P「洗脳みたいに言うな」

結華「それで、もっと強くしてほしいんだけど……あ、エロく言った方がいい? もっと、強くしてぇ……」

P「頼むからやめてくれ。……床屋のみたいにやればいいんだな?」

結華「そうそう。お願いしまーす」

P「ったく……」ガシガシ

結華「おぉ……これこれ。こういうやつ……あー。気持ちいー……」

P「本当に気持ちよさそうだな……」

結華「実際気持ちいいからねー。プロデューサー、頭撫で屋さんになれるよー」

P「そんな職業はない」

結華「そっかー。もったいないなー」

P「もったいないのか……」

結華「もったいないよー。もったいないから、プロデューサーは三峰専属の頭撫で屋さんに任命したげるー」

P「光栄なことで」

結華「……あ」

P「ん?」

結華「もっと三峰に頼ってもらう作戦だったの忘れてた」

P「作戦だったのか」

結華「実はそうなのですよー。……逆に頭、撫でたげよっか?」

P「お断りします」

結華「まあまあそう恥ずかしがらずにー。今なら膝枕もついてるよ? あ、耳かきは?」

P「こわいからやめとく」

結華「この日、プロデューサーは家に帰ってから『どうしてあの時断ってしまったんだ』と後悔するのだった……」

P「ナレーションするな」

結華「じゃあ逆に私のことを膝枕してくれない?」

P「今日はめちゃくちゃ甘えてくるな……」

結華「してほしいにゃー。にゃんにゃーん」

P「あざとすぎないか?」

結華「プロデューサー、こういうの好きでしょー?」

P「ノーコメント」

結華「言葉も出ないほどに好きって? さすがの三峰も照れちゃうなー」

P「……膝枕すればいいのか?」

結華「お、乗り気になってくれた?」

P「しつこいからな」

結華「そんなこと言って、本当は三峰の可愛さにほだされちゃったんでしょー?」

P「やめてもいいか?」

結華「だめー」

P「ダメか」

結華「うん、だーめ。ほら、膝枕膝枕」

P「……はい」

結華「ん。……はぁー、これこれ。これですよー」

P「男の膝枕とか、べつに良いものでもないと思うが」

結華「女の子のよりかたいし?」

P「そうだな。俺はやってほしくない」

結華「まあ、確かに咲耶にやってもらった時はやわらかかったしいいにおいしたからねー」

P「やってもらったのか……」

結華「甘えたらなんとかなった」

P「おい年長者」

結華「でも、プロデューサーのはプロデューサーのでいい感じだよー。かたいし、ちょっとくさいけど」

P「くさいって言われるの本気で傷つくからやめるか今すぐ離れてくれないか?」

結華「ちっちっち。わかってないなー。くさいけど、それがいいんだよ」

P「全然わからないんだが……」

結華「んー……このまま寝ていい?」

P「ダメに決まってるだろ」

結華「プロデューサーのケチー」

P「頭を撫でて膝枕してケチって言われるのか……」

結華「ウソウソ。プロデューサーはよくやってくれてますよー」

P「それはどうも、ありがとうございます」

結華「うむうむ。……プロデューサー、ちょっと、頭」

P「うん?」

結華「こっち、ちょーだい?」

P「ちょーだい、って……下げればいいのか?」

結華「うん。お願い」

P「……こういう時はしおらしいの、ずるいな」

結華「えへへ。ポイント高い?」

P「高い高い……これでいいか?」

結華「うん」

P「……それで、どうすればいいんだ?」

結華「ちゅー?」

P「するわけないだろ」

結華「ないよねー。三峰もするつもりないし」

P「なら言うな」

結華「はーい。……ね、プロデューサー」

P「なんだ?」

結華「いつも頑張ってる君に、ちょっとご褒美。……よしよし」

P「……このためか」

結華「うん、このため。断られちゃったけど、したかったから」

P「……ありがとう」

結華「どういたしまして。……ふふっ。やっぱり、されたかったんじゃーん」

P「うるさい」

結華「照れなくてもいいのにー」

P「頭、落としていいか?」

結華「ひどーい。もうちょっとだけ、だめ?」

P「……もうちょっとだけな」

結華「……うん」



三峰ちゃんかわいい。三峰ちゃんと白瀬ちゃんが仲良かったりしたら個人的に捗る。

終わりです。ありがとうございました。

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