周子「奏ちゃんってさ、ピンクの小物好きだよね」 (26)

事務所

周子「……」モグモグ

奏「……」カキカキ

周子「奏ちゃんも八つ橋食べる?」

奏「いえ、今は遠慮しておくわ」

周子「そっか」

奏「……」カキカキ

周子「……」モグモグ


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周子「あのさ……」

奏「どうしたの周子?」

周子「前々から思ってたんだけど奏ちゃんってさ、ピンクの小物好きだよね」

奏「え?」

周子「今書いてる手帳もピンクだしさ。持ってるペンもピンクじゃん」

奏「……確かにそうね」

周子「もしかして奏ちゃん、ピンク好き?」

奏「別に。好きでも嫌いでもないわ」

周子「おろ、そうなの?」

奏「ええ、第1私のイメージに合わないでしょ」

周子「そう?ギャップ萌えみたいでいいと思うんだけど」

奏「特別好きってわけじゃないわよ」

周子「ふーん……そっか……」

奏「ええ」

周子「……ところで奏ちゃんの音楽プレイヤーってピンクだよね」

奏「……そういえばそうね」

周子「やっぱりピンク好きなんじゃない?」

奏「さあね。偶然よ」

周子「本当に?」

奏「ええ」

周子「ほんとのほんとに?」

奏「……ええ」

周子「そっか……」

周子「……黒は好きだよね」

奏「ええ、私を隠してくれる夜の色だからね」

周子「青も好きでしょ」

奏「ええ、LiPPS衣装も青色にしてもらったしね」

周子「ピンクは?」

奏「好きよ」

周子「お?」

奏「あっ……」

周子「やっぱり好きなんじゃーん!」

奏「やられた……」

周子「なんで隠してたの?」

奏「ガラじゃないから隠してたんだけど。悪い?」

周子「いやいや全然」スッスッ

奏「突然スマホいじりだしてどうしたの?」

周子「んー、ピンクについて調べてたんだけどさ」

周子「ピンクの好きな人って独特の世界観を持ってるんだって」

奏「……あってるかもね」

周子「あと、周りから必要にされたい、愛されたいって思うんだって」

奏「へぇ……」

周子「結構当てはまってるんじゃない?」

奏「別に……そんなこと、思ってないけど」

周子「も~、しゅーこちゃんには全部お見通しなんだから強がらなくてもいいのに」

奏「……それで終わり?」

周子「いやー、ここからが本題になるんだけどさ。私、今さっきラジオの収録終えてきたんだよね」

奏「ああ、周子がただぐだぐだ喋るだけのラジオね」

周子「そうそう。よくわかんないけど私がぐだくだしてるだけで評判いいみたい」

周子「世の中、何がウケるかわからないよね~」

周子「それでさ、ちょっと喋っちゃったんだけど……」

奏「あなた、もしかして……」

周子「奏ちゃんがピンク好きだって喋っちゃった♪」テヘペロ

奏「やってくれたわね……」

周子「ごめんね?」

奏「私のイメージが崩れたらどうするのよ」

周子「いーじゃんいーじゃん。ギャップ萌えってやつだよ」

奏「そもそもその時は私に直接聞いたわけじゃないのに勝手に……」

周子「確かに直接聞いたことはないけど絶対ピンク好きじゃん」

奏「確信でもあったの?」

周子「気づいてないかもしれないけど、バレンタインのピンクの衣装見てた時嬉しそうだったよ?」

奏「それは……」

周子「それにこの前2人で雑貨屋さん行った時もピンクのやつばっかりじーっと見てたし」

奏「……負けたわ」

周子「お、許してくれる感じ?」

奏「いいえ、それとこれとは別よ」

周子「名探偵しゅーこちゃんだったのに……」

奏「ご飯でも奢って貰おうかしら」

周子「マックぐらいだったら奢っちゃうよ?」

奏「この前LiPPSのメンバーで言ったあの店にしましょうか」

周子「あの店!?美味しかったけどめちゃくちゃ高かったじゃん!」

奏「こんなことしたんだから当然よ」ピポパ

周子「ちょっと……奏さん?なんで電話を……」

奏「もしもしフレちゃん?」

周子「あっ」

奏「周子がこの前みんなでいったあの店奢ってくれるんだって」

奏「うん……ええ……2人も一緒にいるならちょうどいいわ」

奏「了解……それじゃ、また後でね」ピッ

奏「じゃ、行きましょうか」

周子「いーやーだー!財布が!懐が氷河期になっちゃう!」

奏「最近仕事多くて懐があったかいって言ってたじゃない」

周子「うっ、それは……奏様……どうかご慈悲を……」

奏「元はと言えばそっちが悪いんでしょ。ほら、いくわよ」ズルズル

周子「そんなぁ……」ズルズル

おわり

以上で完結です
ご覧いただきありがとうございました
奏さんの所持品にはピンクが多いのもっと知って
(初期Rの音楽プレーヤー、あいくるしいの手帳とペン)

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