モバP「オレの妹は結城晴」 (64)

アイドルマスターシンデレラガールズ二次創作です。

結城晴「オレの兄貴はプロデューサー」
結城晴「オレの兄貴はプロデューサー」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1517878301/)

このSSの続きとなっております。本SSのみでも話にはついていけるとは思いますが、興味のある方は是非どうぞ。

※このSSはオリジナル設定を多用します。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1517964793


6.


モバP(以下P)「ん、わかった。じゃあそういうことで」ガチャ

晴「母さん、なんだって?」

P「今日は結婚記念日だから、夫婦でレストランに行く。なので夕飯はオレたちで調達しろってさ」

晴「げー……マジかよ」

P「夫婦仲睦じいのは結構なことだけど、せめて飯くらい作っていってくれよな……」

晴「なー」

P「どこのレストランに行く? 晴の好きなところでいいぞ」

晴「ん~、そういうことなら、レストランでもいいけど……今日は家で料理してみないか?」

P「へ? 晴、なにか作りたい料理でもあんの?」

晴「いやさ、こないだ調理実習やったんだよ。そん時に作りかた習ったからさ」

P「なるほど、わかった。楽しみだなー、晴の手料理♪」

ちひろ「え? プロデューサーさん、今晩は晴ちゃんの手料理なんですか? いいですねぇ」

晴「そ、そんな期待されるもんでもねーけどさ」

ちひろ「手料理は気持ちですよ♪ ね?」

P「その通りです。ではちひろさん、今日はこの辺で」

ちひろ「お疲れ様です。……あ、そういえば、いつもお料理しないなら、家にある具材とか分からないですよね。晴ちゃん、買いに行ったら?」

晴「あ、そういやそうだな。……あれ? 何使うんだっけ……」

P「おいおい……大丈夫か?」

ちひろ「晴ちゃんおいで、何作るかこっそり教えてくれない?」オイデオイデ

晴「ごめんな、ちひろさん」テコテコ


ボソボソ


晴「よっし! ありがとちひろさん!」

ちひろ「がんばってね、晴ちゃん!」

P「ん、終わったか。で、どこ寄るんだ?」

晴「えーと、まずはだな……」




晴「ただいまー」

P「ただいま。んでおかえり」

晴「おかえりー。さて、早速作り始めよっかな! ちひろさんにレシピももらったし」

P「もうするのか? 疲れてないか?」

晴「大丈夫だって! 兄貴はオレに任せて座ってろ。オレよりずっと疲れてんだろ?」

P「そうかもしれんが……」

晴「まぁみてろって!」

P「おう……」

晴「えーと……まずはこれを洗って……」

P「……」ソワソワ

晴「よし、じゃあ次は包丁だな」

P「待て、やっぱり包丁と火を扱うところはオレも手伝うよ」

晴「いーから休んでろって」


P「安らかに休めないんだよ……頼むから手伝わさせろ」

晴「わかったよ……じゃあみててくれ」セット

P「待て、猫の手だ!」

晴「切り方なんて変わりゃしねーよ、ていっ」ザク

P「あぶねぇ!」バッ

晴「!?」

P「ほら、握りはこうで、抑える手はこうだ」

晴「お……おう」

P「まったく……勘弁してくれ……」

晴 (改めて握られるとでけー手だな……)グッパグッパ

P「おい! 包丁置くときは……」

ミスって少し消えました。

復元するので少しお待ちを


晴「できたー!」

P「なんとか形になったな……鮭のムニエルか」

晴「早速食べようぜ!」

P「まぁ待て。晴、いただきます」

晴「ん? おう、いただきます」

晴 (あ、今のはオレに言ってたのか……)


パクパク


晴「ん、授業で作った時はもう少しうまかったんだけどな、これはあんまりおいしくないな」

P「そんなことないさ、うん。おいしい」

晴「兄貴、無理しなくていいんだぜ?」

P「いや、晴が折角作ってくれたんだ。おいしくないわけないだろ?」

晴「……そっか」


P「ごちそうさまでした」

晴「……ごちそうさまでした」

P「どうした? 晴、疲れたか?」

晴「いや、それもあるんだけどさ……」

P「なんだよ」

晴「オレ、思い返せば最初は兄貴に楽させようと思ってたのに、結局兄貴に頼りきっちゃったなぁって」シュン

P「……そうか」

晴「ごめんな……」シュン

P「……」

晴「……兄貴?」

P「……っだー! くそ! こいつ可愛すぎる!」


晴「え?」

P「来い」ヒザポンポン

晴「え……おう」テコテコ ポス

P「あのなー、晴はオレに面倒かけたと思ってるかもしれないが、オレはそんなこと砂つぶほども思ってないんだぞ?」ギュッ

晴「え、なんでだよ」

P「オレは晴と一緒に料理できて楽しかったからな、些細な面倒なんぞ相殺してプラスになってるよ」ナデナデ

晴「……そっか」

P「そうだ。……晴は楽しくなかったか?」

晴「楽しかった。……また兄貴と料理したい」

P「おう、良かった。……今の言葉だけで今日と昨日と明日の疲れが吹っ飛んだよ」ナデナデ

晴「!」

晴「ぅ……明日はこれからだろ」

晴「この……ばかあにき」ニヘ



7.


P「ほら、晴。はやいこと宿題終わらせちまえ。どんどん面倒になるぞ」

晴「んなこと言ったってよー、こう暑くちゃ宿題なんてやる気おきねーよ」

P「じゃあ、ちょっと季節はやいけどクーラーつけるか」

晴「いいのか!?」

P「内緒な。ちゃんと消せば平気だ」


ピッ ピッ ゴー


晴「涼しい……」

P「ほら、ここなら風がよく当たるぞ」ヒョイ ポス

晴「なんで膝に乗せるんだよ、暑いだろ?」

P「風も当たるし平気だろ。それに、お前が勉強できる椅子がないからな」


晴「でも兄貴も仕事しなきゃだろ?」

P「ばっか、晴一人乗せたくらいではオレの仕事効率は落ちーん。ほら、ここにスペースやるからここでやれ」

晴「わかったよ……でも、誰か来たらやめるからな」

P「はいはい、頑張れ」


カリ カリ カチ カチ

カチ カチ カリ カリ


数時間後



晴「」スースー

P「ん、ひと段落。晴も寝ちまったし、ちょっと休憩するかな……」

ちひろ「戻りましたー、あ、涼しい」

P「あ、ちひろさん、お疲れ様です。暑いのでつけちゃいました」


ちひろ「後始末はちゃんとお願いしますね。……あら、晴ちゃん? あ、寝てる……」

P「ここで勉強させてたら寝てしまいましてね」

ちひろ「そうですか。相変わらず仲がいいですね」

ちひろ (ずっと膝のうえに……?)

P「仲はいいですね」

ちひろ「仲が良すぎる気はしますが。まぁ業務に影響がないならなんでもいいですよ」

P「むしろはかどってます」ナデナデ

晴「んん……」コロン

ちひろ「あー、晴ちゃん背中にびっしょり汗かいちゃってるじゃないですか……ずっと膝に乗っけたりするからですよ?」

P「あ、ほんとですね。悪いことしたな……汗疹にならなきゃいいけど」ガサガサ

ちひろ「どうしたんですか?」

P「いや、タオルで拭いてあげようと思いまして……っと、あった」

ちひろ「あ、なるほど」

P「ごめんよ晴、今拭いてやるからな」ヌガセヌガセ

ちひろ「え?」


P「どうしたんですか?」フキフキ

ちひろ「い……え?」(二人は家族二人は家族二人は家族二人は家族)


フキフキ フキフキ


晴「ん、んー?」パチクリ

ちひろ「あ、おきた」

晴「あれ……? 兄貴……何してんだ?」

P「汗かいてたからな。拭いてるんだ」

晴「そっか……なら……ってあれ? ……ちひろさん?」

ちひろ「おはよう、晴ちゃん」

晴「ちひろさ…………っ!!」カーッ

晴「兄貴! やめろ! ちひろさん! ちひろさん見てるって!」ジタバタ


P「こら、晴。事務所ではプロデューサーって呼べって言ってるだろ?」

晴「今そんなことどうでもいいだろ! 服!やめろ!」

P「暴れんなって……よし、終わり」

晴「このバカ兄貴! ふざけんな!」グスッ

ちひろ「えーと、晴ちゃん、私気にしないから大丈夫よ」

晴「大丈夫な顔してないだろ! あーもう……オレ帰る!」

ガチャ バタン ドタドタドタドタ

P「行っちゃいましたね、宿題持って帰ればよかったのに」

ちひろ「宿題やってたんですね……ちゃんと全部終わってるじゃないですか。……あれ? でも、寝落ちしたんじゃ……」

P「さて、仕事再開しましょう」

ちひろ「……そうですね。やりますか」



8.


P「今日も暑いな……」

晴「兄貴がひ弱になっただけじゃねーの? オレは全然平気だぜ」

P「こないだはブーブー言ってたくせに……デスク作業ばっかりしてるうちに体が弱ったかな。ちひろさん、クーラーつけましょうよ」

ちひろ「ダメです。この間クーラー消し忘れて一晩中垂れ流しにしたのはどこのプロデューサーさんでしたっけ?」

P「そうでした……」

晴「そんなことで大丈夫かー? プロデューサーさん?」

P「んな生意気なことを言うのはこの口かーー!」グニグニ

晴「ひゃめろっふぇ!」

ちひろ「陽を浴びてなくて体が弱ったなら、今度の休暇にでもどこか遊びに行ったらどうですか?」

P「あー、いいですねぇ。……でも、オレの休みと晴の休みがかぶるのは相当後になりそうなので無理かと」

ちひろ (一緒に行くのは確定なんですね……)


晴「えー、サッカーしに行こうぜ~」

P「無理なもんは無理だ」

ちひろ「んー、わかりました! ここはひとつ、私が1日だけプロデューサーさんの代わりになってあげましょう!」

P「え? いいんですか?」

ちひろ「内緒ですよ♪ いつか返してくださいね」

P「ありがとうございます! よし、晴、この日にするから、どこ行きたいか、あとメンバーとか決めといてくれ」

晴「わかった!」


数日後


晴「絶好のサッカー日和だな!」

P「えーと、今日くるメンバーは……梨沙に紗南か。梨沙はいつも仲良しだからともかく、紗南はよく誘えたな」

晴「ゲームしてたからたまには外で遊ぼうって話になった」

ちひろ「別に構いませんが、何故事務所を集合場所に?」

P「まぁみんな迷いようがない場所ですし、あとはオレ今日はここで仕事することになってますからね」

ちひろ「できるだけ静かにしてくださいね……」

ガチャ


梨沙「おはよー、晴、ここでよかったわよね?」

晴「はよ、梨沙。ここであってるぜ。あとは紗南だな」

P「おはよう、梨沙。今日はよろしくな」

梨沙「よろしくね、P。アンタが保護者なら一応は安心だわ」

P「そりゃ光栄だが、どうしてだ?」

梨沙「アンタはロリコンだけど、晴にしか興味なさそうだし」

晴「え」

P「そりゃ誤解ってやつだ」


梨沙「どこが誤解だっての?」

P「そりゃオレは晴のためならなんでもできるが別にロリコンな訳ではないし晴にしか興味がないわけじゃないさ」

梨沙「ほんとかしら?」

晴「おい! 朝っぱらから変な話すんなよ!」カーッ

梨沙「あら、晴。どうしたの? 顔、赤いんじゃない?」

晴「んなことねーよ!」

梨沙「恥ずかしがることないわよ。アタシもパパ大好きだし!」

P「そうだぞ、なにを恥ずかしがる必要がある? 家じゃあ」

晴「だぁー! 家の話はやめろ!」

ガチャ

紗南「朝から騒がしいね。おはよっ」


晴「紗南! 助けてくれ! 兄貴と梨沙がいじめてくるんだ!」ダダダッ

紗南「おっと。おはよ、晴ちゃん。二人がどうしたの?」

晴「オレに恥ずかしいこと言ってくるんだ」

P「おはよう、紗南。ちょっと晴を攻略してただけさ」

梨沙「そうそう! だからあんたの後ろにいる晴を受け渡しなさい」

紗南「なるほどね。……攻略と聞いちゃ黙ってられないけど……」チラッ

晴「!」ビクッ

紗南「この顔を見て敵対できるもんじゃないよ。この話は一旦やめにして、揃ったんだし出発しよ?」


P「お、もうこんな時間か。そうだな、そろそろ出発しよう。車を用意してるからガレージまで行くぞ」

晴「ほ……」

梨沙「晴、ホッとしてるけど一旦やめただけよ?」

晴「う……」

紗南「梨沙ちゃんもそんなにいじめちゃダメだよ。こういうのはやりすぎるとゲームオーバーになっちゃうしね!」

梨沙「それもそうね」

P「ほら、晴行くぞ!」

晴「くそー! 二人とも覚えてろよ! 体力続く限りサッカーに付き合わせてやる!」

紗南「あたしも巻き込まれることになりそう……お手柔らかにね」

P「しゅっぱーつ」

3人「おー!」



9.


晴「着いたーー!」

梨沙「へぇ、なかなか広いわね」

紗南「こんな広い原っぱがあるんだね。人いっぱいだけど」

晴「なんか総合運動公園って言うらしい。詳しくは知らねーけど」

P「ここならたいていのスポーツができるスペースはあるみたいだな。野球場、サッカー場、テニスコート、その他諸々。今回の目当てはサッカー場だな」

梨沙「じゃあこの原っぱはなんなのよ? 結構沢山人がいるけど」

P「ここはフリースペースだな。ピクニックみたいにご飯を食べるのもよし、他の人に迷惑をかけない程度ならボール遊びしたりしてもよし、走り回ってもいいぞ」

晴「ま、それはまた今度でいいだろ! 今日はサッカーしようぜ!」

紗南「はいはい。晴ちゃんもこの調子だし、早速いこっか」


P「2vs2の組み合わせ決めようぜ」

梨沙「すくなくともアンタと晴の組み合わせはなしね。敵うわけないんだから」

晴「まぁ、そうだよな」ショボン

紗南 (ちょっとがっかりした顔してる……)

紗南「いや、あえて強敵に挑むってのも面白いかもよ!」

梨沙「え!? 紗南アンタ正気なの?」

P「まぁ時間はたっぷりあるからな。一通りやればいいさ」

晴「だな」ニヘ

紗南 (ちょっと嬉しそう……面白いなー)



晴「梨沙、合わせろよ!」ダッ

梨沙「誰に言ってんのよ! アタシにできないことなんてないわ!」ダッ

P「お、来るぞ。紗南、梨沙をマークな、頼んだぞ」ダッ

紗南「りょーかい、まかせといて!」

晴「兄貴! いつものようにはいかないぜ!」

P「それはオレを抜き去ってから言うんだな!」

紗南 (それにしてもPさん、強いよなー。サッカーやってたのかな?)

晴「なーんてね、勝負なんてしない! 梨沙ぁ!」パス

P「おっと」スカ

梨沙「オッケー晴! いけるわ!」ガッ

紗南「お? 私の出番だね。行くよ梨沙ちゃん!」

梨沙「止められるものならとめてみなさーい!」

ズバーン


後日

P「いやー、楽しかったな。こまめに休憩を挟みながらとはいえ、久々に全力で運動したよ」

晴「なー、また次の休みにやろーぜ」コテン

P「そうはいかないのは晴も知ってるだろ? こういうのはたまにやるから面白いんだ」ナデナデ

晴「……そうだな」ムスッ

P「そんなに楽しかったか。梨沙と紗南に感謝だな」

晴「いや、サッカーも楽しかったけどさ」

P「?」


晴「兄貴がさ、子供みたいにはしゃいで遊んでたのがさ。なんていうか、嬉しかったんだ」

P「!」

晴「兄貴があんな風に楽しんでたの、暫く見てなかった気がしてさ」

P「そっか。……ありがとうな、晴」ナデナデ

晴「……ん」

P「家ではこんなに素直なのにな。なんで外だと恥ずかしくなっちゃうんだろうな」ナデナデ

晴「まだ言ってんのかよ」

P「ま、それもまた可愛いんだけどな」

晴「……あのさ、兄貴はさ、ロリコンなのか?」

P「ロリコンなんかじゃないさ。晴が好きなだけ」ナデナデ

晴「……っ!」

晴「……ばかあにき」ポス

ちょっと間を空けます

再開します



10.


梨沙「P! 仕事終わったわよ!」

P「おお梨沙、お疲れ様」

晴「」スースー

梨沙「ありがと。あれ? 晴じゃない。なんでPの膝で寝てるの? ……あんたまさか!」

P「待て待て、誤解だ。晴はオレの膝で宿題してたら疲れて寝ちゃっただけだ」

梨沙「膝上っていうかもはや抱きついて寝てるけどね。アンタちょっと職場でやりすぎなんじゃないの?」

P「う、それはちひろさんにも言われた……」

梨沙「イチャイチャしたいのもわかるけどね、そういうのはしっかり公私混同せずにやってこそなのよ! アタシだってパパに所構わず抱きつかないように頑張ってるんだから!」

P「そうだよな……ちょっと寂しいけど、職場では控えるか……」

梨沙「ん、そうしたほうがいいわ。それじゃアタシは帰るわね」

P「おう、お疲れさん」


次の日


晴「プロデューサー! 宿題しに来たぜー!」

P「お、晴か。学校お疲れさん」

晴「……なんだこの机と椅子」

P「いや、ちひろさんとかにこないだ注意されただろ? だから用意した。今日からそこで宿題してくれ」

晴「……そっか。分かった」ショボン

P「悪いな」

晴「いや、注意されたんだから仕方ないよな」ショボボン

P「……」カタカタ

晴「……」カリカリ ショボン

P「……」カタ カタ

晴「……」カリカリ ショボボン


P「だーっ! くそ! ちひろさんがなんぼのもんだ!会社のモラルなんぞ知らん!」

晴「うわっ!? いきなりなんだよ!」

P「こんなにがっかりされて我慢できるかよ、ほら晴、ここ来るか」ポンポン

晴「え……でも」

P「でも、じゃない。来たいか? 来たくないか? どっちだ」

晴「……」

P「……」


テクテク…ポス


また次の日


梨沙「で、なんで悪化してるわけ?」

晴「」スースー

P「いやー、すげぇがっかりされちゃってさ。あんな顔されたらやめられるわけねぇよ」

梨沙「とかなんとか言っちゃって、どうせアンタが嫌だっただけでしょ」

P「ま、それはそうだな」

梨沙「堂々としちゃって。ちひろはなんとか言わないの?」

ちひろ「最初のうちは言ってましたけどね、晴ちゃんを膝に乗せてるとこのシスコンお兄さんはどういうわけか作業速度がほぼ倍になるんですよ。なので言えなくなりました」

梨沙「うへー、ロリコンねぇ」

P「ふふふ、居場所とは実力で勝ち取るものなんだよ、梨沙くん」ナデナデ


梨沙「ま、アンタがそれでいいならいいのかしらね」

晴「」クークー スヤスヤ

梨沙「……」

梨沙「なんか晴が気持ちよさそうに寝てるの見たらアタシもパパに甘えたくなって来たわ」

P「ん、ならもう今日は予定もないし、気をつけて帰れよ」

梨沙「そうするわ。また明日ね、P、ちひろ。 またね、晴」ナデ

P「あっ」

梨沙「いいじゃない、ひと撫でくらい」

ちひろ「お疲れ様、梨沙ちゃん」

梨沙「お疲れー」



後日


P「……」ナデナデナデナデ

晴「……なんか今日はすげぇ撫でるな。なんかあったのか?」

P「いや、きにするな」ナデナデナデナデ

晴「……ま、いーけど」ニヘラ



11.


晴「このっ……はー、うまくいかねぇなぁ……」

紗南「お? 晴ちゃんなにしてるの?」

晴「これやってんだけどさ、案外難しいのな」

紗南「おっ、国民的レースゲーじゃん。晴ちゃんこういうのにも興味あったんだね」

晴「いや、そこまで興味はなかったんだけど、こないだ兄貴と対戦したら全然勝てなくてさ。悔しいから練習しようと思って」

紗南「なるほど……晴ちゃん! 練習のお手伝いしてもいい? あたし、レースゲーもけっこうイケるクチなんだよね!」

晴「助かる! っていうか、こっちからお願いしに行こうと思ってたとこだよ。1人じゃどうにも勝手がよくわかんなくってさ」

紗南「よしよし、このゲーマー三好紗南が晴ちゃんにレースゲーのいろはを叩き込んであげるよ!」

晴「よろしく!」


紗南「まずねー、この機体ごとのステータスについて説明しよっかな。このスピードってやつが……」

晴「ふんふん……あっ、これそういう意味だったのな。適当に選んでたよ」

紗南「そんでもって、晴ちゃんは好きなキャラとかいる?」

晴「どのキャラがいいとかってあるのか?」

紗南「あたしがオススメなのはこのあたりだけど……やっぱり好きなキャラでやるとモチベーション違うしね」

晴「そっか。なら……んー、おっ、このキャラとかかっこよくないか?」

紗南「おっ、いいとこついてくるね……」


P「……」グデー

梨沙「P、アンタだらしないわね~、なに突っ伏してんのよ」

P「晴来ない……」グデー

梨沙「あっそ。はぁ……重症ね、これは」

ちひろ「いつもは晴ちゃん、学校から帰って来たらすぐにでもここにくるはずなんですけど……確かにちょっと遅いですね」

梨沙「晴ならさっき休憩室で紗南と一緒に遊んでるところ見たわよ」

P「!? 来てたのか」


ちひろ「あらあら、振られちゃいましたね? プロデューサーさん♪」

P「ちくしょう……」

梨沙「ちひろ、いーい顔してるわよ?」

ちひろ「そりゃあね。毎日あんな光景見せつけられてる身ですから、少しくらいはやり返してもいいと思うんですよ」

梨沙「そうね。確かにちょっといい気味かも」

P「晴ぅ……」

梨沙「でも、安心なさい? アンタのこと忘れたわけじゃあ、ないみたいだから」

P「?」


後日


P「晴、今日はなんで来なかったんだ?」ジトー

晴「そのことなんだけどな」

P「?」

晴「これで勝負しようぜ!」スッ

P「あー、こないだやってたやつな、いいぜ」

P「……って、もしかしてこれをずっとやってたのか?」

晴「そうさ! こないだのオレと思うなよ? 紗南と特訓して、強くなったんだから!」

P「オレとやるために……か」ボソッ

晴「?」

P「なんでもない! よっしゃ! またボコボコにしてやるよ!」ニコニコ

晴「ふっふっふ……」


次の日


晴「紗南! 勝ったぜ! 兄貴をボコボコにしてやった!」

P「紗南ぁ! ずるいぞ! オレにも教えろ!」

紗南「わかった、わかったから、2人とも、落ち着いてよ」


紗南「じゃあ先ずはPさんから教えるね」

晴「オレも教えてやるよ!」

P「いや、秘密の特訓だからな。その間晴はあの部屋で宿題でもしててくれ」

晴「え?」


晴「……」グデー

梨沙「ほんっとうに面倒臭い兄妹ねぇ……」

ちひろ「ふふっ……そうですね」



晴「……ばかあにき……」グスン



12.


晴「おはようざいまーす! 来たぜプロデューサー!」

ちひろ「あら晴ちゃん、おはようございます」

晴「はよー、ちひろさん。あれ、兄貴は?」

ちひろ「プロデューサーさんなら向こうの会議室を使ってるみたいですよ」

晴「ありがと、行ってくる!」


ガチャ バタン


ちひろ「あ、教えちゃまずかったかしら……まぁ、なんとかするでしょう♪」


晴「ふんふーん」テクテク

晴「ここか……ん? なんか聞こえる……」

P「とうじ……こう……だ……りで……」ボソボソ

梨沙「わか……まかせ……」ボソボソ

紗南「なん…か……わく……ね……」ボソボソ

P「しっ……は……きた……」ボソボソ

晴「ん……よく聞き取れないな、開けるか」


ガチャ


晴「はよーす、3人揃ってなにしてるんだ?」


P「よう晴、おはよう」

梨沙「おはよ、晴。なんでもないわ、次の舞台の打ち合わせね」

紗南「おはよう、晴ちゃん。……じゃ、あたしはこれで」

P「おう、お疲れさん」

梨沙「さて、アタシもそろそろレッスンがあるから戻るわ。当日を楽しみにしてるわね♪」

P「おう!」

晴「なんなんだ……?」

P「打ち合わせだよ、打ち合わせ」

晴「ふーん?」

P「さて、いつもの部屋に戻って宿題するか?」

晴「おう……あっ! そうだ、今日の宿題がめんどくさそうでさ……」

次の日


晴「」スースー

晴「……んん……」パチ

晴「あれ、兄貴がいない……」

晴「っていうか……誰もいない……」

晴「その前に、ここどこだ?」

杏「お、晴ちん起きたの」ムク

晴「杏か、ここどこなんだ?」

杏「ここはね、仮眠室だよ。お昼寝する部屋であり、杏の城だね」

晴「あー、ここが仮眠室か、使ったことないから知らなかったよ」


杏「晴の兄貴なら晴をここに届けた後、どっか行ったよ。あと杏に晴の世話を任せていった」

晴「ふーん……なんか出かける用事でもできたのかな……取り敢えずちひろさんに聞いてみるか……ありがとな、杏」

杏「礼はいいから、飴をくれ」

晴「悪いな、持ってない」

杏「なら晴の兄貴に飴をよこすよう言っといて。杏はもう一眠りする。おやすみ」

晴「ほどほどになー」


ガチャ バタン


晴「起こしてくれりゃあ良かったのに……なんでわざわざ仮眠室に……」テクテク


晴「ちひろさーん」ガチャ


パパパーン!


晴「!?」



4人「ハッピーバースデー! 晴(ちゃん)!」



晴「……へ?」


晴 (あ、そういえば今日はオレの誕生日か……)

P「驚いたか、晴」

晴「おう……驚いた。いつの間に……って、こないだのやつか」

梨沙「あら、案外反応薄いじゃない、もっと面白い反応しなさいよ」

晴「いや、驚きすぎて反応が追いついてない……」

紗南「あ、そういえば晴ちゃん寝起きだ。だからぼーっとしてんじゃない?」

ちひろ「あー、そういうのもあるかもしれませんね」

P「ふふふ……結構前から企画してたんだぞ、このパーティー」

晴「おー……嬉しい……」テクテク

梨沙「ん? どしたの、晴」


晴「ありがとなー梨沙」ダキッ

梨沙「ふぇ!?」

P「おっ、晴のやつ寝ぼけて反応が家にいるときのそれになってやがる」

梨沙「晴って家だとこんな感じなの!?」

晴「紗南もありがとなー」ダキッ

紗南「あー、はいはい。どういたしまして!」

晴「ちひろさんもー」ダキッ

ちひろ「はい、どういたしまして」


P「ちひろさんは何もしてませんよね?」

ちひろ「役得です♪ 最後のクラッカーしか参加してませんが♪」ナデナデ

P「あっ、この」

晴「ありがとな、あにき~」テクテク

P「やっときたか、遅いんだよ」ダキアゲッ

晴「お」

梨沙「うわ、聞いた? 今の甘えきったあにき」

紗南「家だとこんな感じなんだね……」///


P「ほら、晴。ケーキもプレゼントもあるぞ。オレからはサッカーボールな」ナデナデ

晴「……サッカーボール……うわっ!? これ俺がずっと欲しかったやつじゃん! しかもサイン入り!?」

P「お、ようやく目が覚めたか」

晴「こんなん見たら覚めるって! はやくサッカーした……い……」

晴「……あれ? オレさっきなにして……あれ?」

晴「……」

P「ほら、梨沙と紗南からのプレゼントもあるぞー」


晴「……」///

梨沙「あれ、晴どうしたの?」

P「今更恥ずかしくなって縮こまってるみたいだな」

紗南「そりゃああんな姿見られたら恥ずかしいって……」

P「ほら、晴。紗南が選んでくれたゲームもあるぞー」

晴「っ……こ……」

P「こ?」




晴「この! ばかあにきー!!!」

終わりです。

お付き合いいただきありがとうございました。

まだ書く気はあるし書くネタもあるのですが……いい反応があれば続けようと思います。

ありがとうございました。

では、HTML化依頼出してきます


P「ほら、晴。ケーキもプレゼントもあるぞ。オレからはサッカーボールな」ナデナデ

晴「……サッカーボール……うわっ!? これオレがずっと欲しかったやつじゃん! しかもサイン入り!?」

P「お、ようやく目が覚めたか」

晴「こんなん見たら覚めるって! はやくサッカーした……い……」

晴「……あれ? オレさっきなにして……あれ?」

晴「……」

P「ほら、梨沙と紗南からのプレゼントもあるぞー」

あ、感想、指摘など書き込んでもらえると喜びます

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