【安価】ファンタジー世界の魔術師養成アカデミー【コンマ】 (67)


魔法、それはこの世界に無くてはならない存在。

かつて古の賢者たちと魔王の闘いにより世界中にマナが蔓延し、一部の者にしか扱えなかった魔法が誰しも平等に使えるようになった世界。

これにより魔法による世界の混乱を恐れた世界各国の王達は互いに資金を出し合い、歴史上初の魔法の専門学校を建てる事になった。

これはそんな世界に産まれた彼のお話。


???「……ここが魔術師養成アカデミーか」

↓1~3から主人公(男)の名前


※安価は話を作りやすそうなのを選ばさせていただきます


アイン……それが彼の名前。
彼にファミリーネームというものは無かった。

赤子の頃から親に捨てられ、孤児院に拾われた彼にそんなものは無い。

院長から適当に付けられた名前と孤独な過去以外に彼が背負っている物は無かった。

アイン(…人が多い、これが全部俺と同じ新入生なのか?)


小さな世界でしか育っていない彼にとって、百を軽く越えるような人の数は見たことが無く思わず立ち止まってしまう。

……ふと人の山を眺めていると困っている様に見える女の子が見えた。


↓1~3から困っている新入生(女の子)の名前と容姿


その女の子は周りの人の群れの中でも特に浮いていた、いや…可憐に見えた。

青みがかった銀の髪に整った容姿、なによりその尖った耳の形は普通の人間のそれとは違っている。


アイン(……エルフ? いや、エルフは滅多に人里に降りてこないはず…それよりも)

アイン「あの、どうかしたんですか?」

レティア「えっ…?」ビクッ

アイン「あっ…ごめん、何か困ってる様に見えたからつい…」

レティア「い、いえ…私こそすみません…! 落とし物をしてしまったので下を向いてただけなんです…!」

アイン「…落とし物?」

レティア「はい……その、生徒手帳を…」シュン

アイン「……なら探すの手伝うよ、入学式まで時間あるだろうし」

レティア「えっと…その、いいんですか?」


彼女を手伝う義理も理由も無いが、下をうつ向く彼女をなぜかほっとけはいられなかった。


アイン「…同じ新入生のよしみってことで」

レティア「ありがとうございます…!私、レティアっていいます」

アイン「俺はアイン、レティアは…」

レティア「はい…私、ハーフエルフなんです」


エルフは人を嫌い、自然と共に生きる種族。
亜人も少なからずいれど必然的に人間の割合が多く占めるこの学園で人とエルフの間に産まれるハーフエルフを見かけるとは思わなかった。


レティア「珍しいですよね…、こんな耳だから周りの人達の視線もなんか凄くって…」

確かにハーフエルフはエルフ以上に貴重な存在だがレティアに視線が集まるのはそれだけでは無い気がする。

アイン(孤児院のある村でもこんなにかわいい子は居なかった気がする…)


レティアの落とし物は割りとあっさり見つかった。
門の前に落ちていたのを門番が拾っていた為、問い合わせてみたらすぐに見つけることができた。

レティア「アインさん…ごめんなさい、会ったばかりなのにこんな事に巻き込んじゃって」

アイン「いいよ、これぐらいなら別に」

レティア「…あの、アインさんってどうしてアカデミーに通うことになったんですか? やっぱりスカウトとか…?」

アイン「…俺は」


↓1コンマでアインの魔力、↓3でアカデミーに通う理由

コンマ 魔力量
01~20 正直物足りない
21~40 ほぼ一般人並み
41~60 普通に扱うぐらいなら充分
61~80 かなりの魔力量
81~98 膨大な力を秘めている
ゾロ目 測定不能

アカデミーに通う理由 
1 孤児院のやっかい払い
2 アカデミーからスカウトされた
3 自由安価


眼を閉じればいつだってあの時の光景が甦る。

焼け落ちていく孤児院、逃げ惑う子ども達、既に物言わぬ屍と果てた院長…そして高らかに笑いながら紅蓮の焔を操る魔術師の姿。

あの日、俺は自分を受け入れてくれた居場所を一瞬にして失い……そして俺はまた一人になった。


アイン(そして宛もなくさ迷ってる内にとある街でアカデミー主導の魔力検査を受けて……今、俺はここにいる)

レティア「アインさん…?」

アイン「あ、ああ…ごめん」

レティア「えっと…ごめんなさい、ひょっとして言いづらいことを聞いちゃいました?」

アイン「……気にしないでくれ、そろそろ時間だ…行こうレティア」

レティア「は、はい…」


……俺がアカデミーに来た理由はただ一つ。
俺の居場所を燃やし尽くしたあの魔術師を見つけるためだ。

その為の手がかりを見つけるために俺は…。


式事なんて大概つまらないものだよ。


院長がいつかぼやいていた事を思い出した。
堅苦しい挨拶なんかを右から左へと流してる内に入学式とやらは終わっていた。

そして新入生はいくつかのグループへと分けられ、多くの者が期待していた"魔術解放の儀"が始まる。

この儀により自分の魔術の属性が明らかになる。
つまり明日からの自分の進む道が決まるようなものなのだ。

アイン(レティアは…同じグループみたいだ)

レティアの方へ顔を向けるとはにかみながら小さく手を振っていた。


???「集まったみたいだな」ザッ

声がした方を見ると何も無かった場所に忽然と人が現れ、周りからはどよめきが上がった。

↓1~3でアカデミーの教官の容姿と性別(男か女)

男 人を見下した冷たい目線の金髪の男

名前の項目を忘れてた、安価は>>19を採用なので↓1で名前を決めます


ブロッサム「わめくなガキ共、これぐらいで驚いてるようでは魔術師にはなれん」


金髪の男は冷たい視線を向けながらこちらを睨み付けている、言ってはあれだが目付きが悪いなとは思う。


ブロッサム「……ざっと三十人ぐらいか、面倒だ…一気に始めるか」

ブロッサム「俺はブロッサム、このアカデミー所属の魔術師でこれからオマエ達が行う魔力解放の儀の担当だ」

「ってことはあれが俺らの先生…?」
「目付きこわ…大丈夫かなオレ達…」
「でもちょっとカッコいいかも…」


周囲がざわつく中、聞き覚えのある声が先ほどまで向いていた方向から上がる。

レティア「あの…ブロッサム先生、魔力解放の儀とはいったい何をすれば良いのでしょうか?」

ブロッサム「それをこれから説明する…ひとまずオマエら、周りのヤツから3歩分ぐらい間隔を空けろ」


言われた通りそれぞれが隣の人と間隔を広げる、するとブロッサムは人差し指を立て俺たちに向かってこう告げる。


ブロッサム「魔力解放の儀とは…通称"洗礼の儀"」

ブロッサム「ここでダメだったヤツは荷物纏めて国に帰るんだな」ニヤァ


ブロッサムの人差し指に光が凝縮する。
その光はやがて大粒の弾になり、分裂してちょうど"俺たちの人数と同じぐらいの数"になった。


ブロッサム「こいつは魔術というよりは魔力をただ形にしただけの弾丸だ……避けるなよ、当たりどころが悪かったら死ぬからな」


ブロッサム「避けるぐらいなら……防ぐんだな!」


周囲から上がる悲鳴など関係無しにブロッサムの魔弾が俺たちに降り注ぐ。

眼前に迫り来る脅威を前に、俺は………。


↓1~3からアインの魔術属性(漢字一文字)と能力説明(属性は火や風などのよくあるものじゃなくてもOK)


アイン「……っ」


俺はよく夢を見る、自分が暖かい何かに包まれながら眠る夢。
寝ながら眠る夢なんておかしな話だがそれは事実で、その夢は星空を眺めながら眠る日によく観るんだ。


魔弾が自分に迫り来る。
秒もしない内に着弾する、反射的に俺は眼を瞑った。

ー直後に暖かい何かに包まれた。
空気が振動する程の衝撃走り、そして収まったのを感じそっと瞼を開くと誰かが俺の前に立っていた。

……いや、ナニかと言った方が正しいか。


アイン「……は、…なんだ、これ」

できの悪い人形みたいな生き物が魔弾を防いだのだろうか、やがて人形は魔力が尽きたのかぐずぐずに崩れていった。

これが俺の魔術……命の母である『星』のように、生命を与える力…!


ブロッサム「三十人中十五人…ちょうど半分か、今年は不作だな」

ブロッサムの言葉に我に帰り辺りを見渡すと周りにいた新入生の大半が倒れていた。
デコに痣を作り気絶しているようで命に別状はなさそうだが…。


ブロッサム「ここでのびてるヤツらには俺が後から退学を通告しておく、今立っている者は学生寮前に行って良し」クイッ

レティア「そ、そんな…!」

新入生a「こんな強引なやり方で決めるなんて聞いてないぞ!」

新入生b「そうだ…もし本当に死んだら…!!」


ブロッサム「悪いか? それが?」ギンッ


生き延びた者達から上がる怒号を眼で一括すると、気圧されたのか皆何も言わなくなる。

ブロッサム「毛が生えても無い雛鳥のオマエらでも死なない上に防げるぐらいに加減してたんだぞ、それすらも超えれないような者は育てる価値も無い」

ブロッサム「才能の無いクズ者を一から育て上げる程、俺たちも暇ではないんだよ…それともオマエ達はここに遊びに来たのか?」


……ブロッサムの言う事は分かる。
それが一番効率が良いことなのだろうという事も理解できる、だが…。

↓1~3でアインの行動


アイン「……」プチッ

……あまりに横暴な振る舞いに怒りを煮やした俺は髪の毛を一本、ブロッサムの足下に落とす。

魔力を込めた髪人形は大人ぐらいの大きさに変化し、ブロッサムを後ろから殴りかかる。

…しかし。


ブロッサム「…それで後ろを取ったつもりか?」

↓1~3でブロッサムの魔術名、属性、能力詳細


ブロッサム「……『守護者(ガーディアン)』」

ガキンッ

アイン(…!? 髪人形の拳が止められた!?)

髪人形の攻撃は光輝く壁のようなモノで止められた。
さっきの弾丸みたいな単純な魔力の波動によるものではない、もっと強力な力……これが。


ブロッサム「俺の魔術だ」ガシッ

アイン「……がっ!?」ドサッ


後ろに回られ頭を捕まれ地面に押し付けられる。
その体捌きは一分の隙も無く魔術だけでなく体術の方もただ者じゃないのが分かった。


ブロッサム「後ろを取るとはこうやるんだよ」ギシッ

アイン「…っ」

レティア「アインさん…!」

ブロッサム「一つ問おう、なんでオマエは俺を攻撃した? こんな事をすれば退学まった無しなのは目に見えてるだろ」

アイン「……別に、偉そうな態度を取ってるのが気にくわなかっただけさ」

ブロッサム「……そうか」


問答が終わり、髪を掴まれた俺は……。

ゴシャッ!!

顔面を地面に叩きつけられ、意識を失った。


話を膨らませやすそうなのを拾ってったら確かになんか偏ってますね…
ただこのスタイルを変える気は無いのであんまり偏り過ぎてたらその時は許して


━━真っ暗闇から少しずつ覚醒していく。

頭が凄く痛いが意識は回復してきた。
ゆっくりと上半身を起こすと見慣れない部屋の景色が目に映る、ここはいったいどこなのか…?


レティア「あっ……目を覚ましたんですね」

アイン「…れてぃあ? ここはどこなんだ?」

レティア「学生寮の私たちの部屋です、あの後気絶したアインさんをみんなで運んだんです」

アイン「……すまない、迷惑をかけたな」

レティア「……ふふ、それならこれでおあいこですね」

アイン「…!」

アイン「……ああ、そうだな」


↓1~3でレティアに言いたい事や聞きたいことなど(全採用)


アイン「……あの後、俺はどうなったんだ? それに俺の処遇は…退学、なのか?」


それだけの事をしてしまった自覚はある。
また居場所を失うことになるのか、少しだけ…ほんの少しだけ不安になった。


レティア「落ち着いてください、一つ一つゆっくり説明しますから…」


~~~数時間前~~~


アイン「」ガクンッ

ブロッサム「威勢がいいのは良いが、それだけだったな」

レティア「あ、あの…!その人は、どうなるんですか?」

ブロッサム「ああ、この大馬鹿か…」

ブロッサム「俺は賢いやつは嫌いじゃない…面倒がかからなくて楽だからな、だが弱いくせに無鉄砲な馬鹿は嫌いだな」

レティア「…!」

ブロッサム「……しかしだ」チラッ

ブロッサム「叩き伏せられ、それでも抗おうとする意志のある大馬鹿者は一周回って大好きなんだよ、俺はな」ニヤッ

レティア「それじゃあ…!」

ブロッサム「そこの大馬鹿者は一緒に学生寮に運んでけ、一度出した合格は取り消さん……そこの不合格者共の退学が決まったのと同じでな」

~~~現在~~~


アイン「……そうか、結局彼らは…」

レティア「し、仕方ないですよ…!アインさんが悔やんでも…どうしようもないです」

アイン「分かってる……ただ、昔の自分とは違うってことを証明したかっただけだ」

レティア「あの…さっきも聞いたことですけど、アインさんはなんでここに…」

アイン「……どうしても倒したいヤツがいる、その為の力を得るためにここに来た」


孤児院が焼け落ち、院長や孤児院のみんなが殺される時……無力な自分はただ隠れて眺めてるだけだった。

自分には何もできない。
でた所で殺されるのがオチ。

そうやって歯を喰い縛って耐えることしかできなかったあの頃とは…!!


アイン(……とはいえ、力を手にしただけじゃまだまだ足りないか)ハァ…

レティア「…あの、アインさんに何があったのかは私には分かりません」

レティア「でもあの時不合格になった皆のために動けたアインさんはきっと凄い人だと思うんです」

レティア「だから一緒に頑張りましょう…!アインさんならきっと、アインさんの目的を果たせるはずですから…!!」グッ

アイン「…っ、あぁ…ありがとう…レティア」

あの日以来、他人の優しさを受けた事など無かったため気恥ずかしくなりそっぽを向いた。

と、そこであることに気づく。


アイン「ところで……さっき私たちの部屋と言っていたが、この寮は男女共用なのか?」

レティア「はい、私たちの部屋は…」

↓2でアイン達の部屋は何人部屋?(最大6人部屋)
↓3で現在、アインレティア以外に住人は何人居るか(二人部屋の場合はこの安価は無効になります)


レティア「四人部屋になっているんです、男女一緒なのは予算の都合みたいですよ」

アイン「……そうなのか」

予算の都合? そんなの嘘に決まっている。
ここは各国の国々が金を出しあってできた学校なんだぞ、そんな所の一学生寮に予算の都合なんて理由が付くわけが無い。


アイン(なにか…他に事情があるのかもしれない)

ふとそう考えてると部屋のドアからノックの音が鳴る。

そういえばここは四人部屋だ、俺とレティア以外の住人はどんな人たちなんだろうか。


↓2と4でルームメイトの名前と容姿と性別

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