少女「ねぇ、良かったら一緒にやらない?」花陽「はい、喜んで!!」 (17)

曜「でも君はもう戻ってこないのだと」
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の作者です。
まだ、板の雰囲気とssを書くのに慣れていないので、誤字、脱字、衍字などは
ご了承ください。

では投下していきます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516277130

小さい頃よく近所にある公園へ遊びに行っていた。
その公園には滑り台にブランコ、アスレティックと遊具がほかの公園と比べ少し多かった。
ある日、普段と同じ時間帯に公園へ向かい、足を踏み入れようとすると滑り台に少女がいるのが目に入った。
ここの公園は普段人がいないため、少し緊張が走ったが気にせずにブランコへと向かう。
その時、少女が私の方へ来て話しかけてきた。

少女「ねぇ、良かったら一緒にやらない?」

花陽「何するの?」

少女「色々?」

すみません。
訂正 少女「色々?」
   少女「色々!!」

少女はそう笑顔で答える。
それから毎日私はその少女と遊ぶようになった。
お互い名前どころか年齢すら知らない関係、
でも不思議と悪い気はしなかった。
そして一年が経つ頃、私は小学校へ入学した。
いつも通り公園へ行くと少女は悲しそうな顔をして私に話を切り出した。

少女「私、引っ越すことになったんだ」

花陽「え?」

時間が止まるとはこう言う事なんだろうと思い知る。
一年もの間、一緒にいたせいかいつも一緒にいるのが当たり前のように
感じていた。

少女「ごめんね」

花陽「ううん、今までありがとう」

少女「良かったらこれ、貰ってくれない?」

少女が差し伸べた掌の中には折り鶴が一羽、優雅にその羽を広げていた。
その姿はとても美しく、到底折り鶴とは思えなかった。

花陽「こんなに綺麗な折り鶴貰えないよ」

少女「君に貰ってほしいんだ」

少女「それにほら、お揃いだよ!!」

そう言いながら少女は差し伸べた掌とは
別の手を前に出し広げる。
そこには、さっきとは色の違うもので折られた鶴がいた。

少女「いつか大きくなった時、これを目印にまた会おうね」

花陽「うん!!」

その次の日、公園に立ち寄ってみたが少女はいなかった。
それでも、心は繋がっている様に思えた。

ここからは後日談的なものを上げます。

あれから、九年もの年月が経った。
私は小学校に入学後、僅か二年で東京へ引っ越した。
東京の小学校に転入した時は不安で胸が一杯だったけど、
そこで知り合った凛ちゃんという友達ができ中々充実した日々を送れた。
そして今日から私は高校生だ。
入学先は音ノ木坂学院を選んだ。

説明会が終わり、校舎内を見て回る。
既に、部活勧誘をしており校舎の中には沢山のポスターが張られてある。
その中でも『スクールアイドル部』と書かれたものに目が行く。
昔からアイドルが大好きだったので興味があった。
暫く見ていると後ろから肩をたたかれた。

穂乃果「興味あるの?」

そう聞いてきた人は、茶髪で元気そうなのが印象的だった。
ふと、その人が背負っているバッグに付いているものが目に入る。
それは、私のバッグに付いているものとは色違いであり、
いつの日かに交わした約束の『証』であった。

穂乃果「ねぇ、良かったら一緒にやらない?」
   『ねぇ、良かったら一緒にやらない?』

初めて出会った時と変わりない笑顔でそう問いかけられる。
すると、昔の思い出、楽しかった日々を思い出し涙が頬を伝う。
そして笑顔で私はこう答えた。

花陽「はい、喜んで!!」

以上で終わりです。
ここまで読んでくれた方々どうもありがとうございました。

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