曜「でも君はもう戻ってこないのだと」 (24)

初心者ですので、板の雰囲気をつかめていません。
また、初めて書いたので文章に不備や脱字、衍字がある場合がございますが
ご了承ください。
では投下していきます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515957770

最近千歌ちゃんの様子がおかしい。
体調があまり良くはなさそなのもあるんだけど、
そうじゃない。
気付いたら後ろにいるし何だか不気味だ。

千歌「曜ちゃんどうしたの?」

曜「いや、何でもないよ......」

千歌「そう?」

今は五限目が終わり休み時間に入っている。
考えことをしてたせいか、千歌ちゃんに心配の声をかけられた。
心配してるのはこっちだと言うのに......

千歌「曜ちゃんは今までにしたかった事、叶えられた?」

曜「どういう意味?」

千歌「何となくね」

曜「千歌ちゃんと何かをしたいっていうのは叶えられたかな?」

千歌「そっか」

この質問に何の意味があるのかは分からないが素直に答えておく。
勿論、願いは一つだけでは無い。
もう直ぐ、ラブライブの決勝がある。
何としても名前を残さなければならない。
思考を巡らせている間に、六限目の始まりを告げるチャイムが教室に響いており
自分の机へと戻ることにした。

千歌「やっと終わったよ~」

曜「千歌ちゃん寝てただけじゃ......」

千歌「うっ」

六限目が終わりやっと放課後。
私達はスクールアイドル部の練習場所である屋上へと向かう途中に
話し込んでいた。

曜「最近の千歌ちゃん、具合悪そうだけど大丈夫?」

千歌「大丈夫だよ!!」

曜「それならいいんだけど」

自分に大丈夫だ、心配しすぎだと言い聞かせて屋上へと向かう。
屋上へ着くと既に私たち以外のメンバーがそこにいた。

ダイヤ「遅いですわよ!!」

千歌「ごめん、ダイヤさん」

ダイヤ「大体、あなたという人は......」

いつも見る光景だ。
人一倍責任感があるダイヤさんは千歌ちゃんに対しては少し厳しい。
それは、ダイヤさんなりのやさしさがあると思う。
叱られないと気付かないこともある。
ダイヤさんのように厳しく注意する優しさもあれば、
梨子ちゃん、千歌ちゃんのように励ましてあげる優しさ、
ルビィちゃんのように見守る優しさがある。

ダイヤ「最近あなた、元気なさそうですわね?」

ダイヤさんのその言葉に胸を打たれるような感覚が走る。
自分だけではない。他の人にもそう見えるのかと。

千歌「そうですか?」

ダイヤ「そのように見えたんですけれど」

ダイヤ「私の気のせいですね」

この後は一通りの練習を終え、各自解散となった。
帰り道、梨子ちゃんは本屋?に寄るみたいなので千歌ちゃんと
二人で帰っていた途中、千歌ちゃんが口を開いた。

千歌「海によらない?」

海に着いた私達はそこで昔のことを思い出していた。
小さい頃、よくここで遊んで怪我もたくさんした
あの日がまるで身近にあるような感覚で、でも戻れないのだと自覚する。

千歌「曜ちゃん」

曜「何? 千歌ちゃん」

千歌「スクールアイドルを一緒にやってくれてありがとう」

千歌「私、皆と踊ったりできて楽しかったよ」

そう笑顔で語る千歌ちゃんはまるで、今日が最後で
そのお別れを言っているみたいだった。

曜「最後みたいに言わないでよ」

冗談を言うように笑いながらそう答える。
ここで引き止めなければならない。
千歌ちゃんに素直に一緒にいてほしいと言わないと
後悔すると何かを悟る。
でも私は弱いらしい。
その一歩を踏み出せなかった。

千歌「最後じゃないよ? 曜ちゃんにとっても皆にとってもね」

千歌「もうそろそろ帰ろっか」

千歌ちゃんの提案に無言でただただ頷く。
その後、家に入ってからのことはよく覚えていない。
風呂に入ったり、夕食を食べたり最低限のことを
したのは薄っすらと覚えている。

曜「もうこんな時間」

次の日、目が覚めてから身支度を終え、千歌ちゃんの住む旅館に足を向ける。
旅館に着くと千歌ちゃんを呼び、数分待つ。

千歌「曜ちゃんおはよ!」

曜「もう元気になったんだね」

千歌「うん!」

千歌ちゃんを見た瞬間に全身が痺れる感覚に襲われた。
幼いころから一緒にいた私だから分かること。
確かにそこに存在はしている。
でも君はもう戻ってこないのだと。

以上になります。
後日梨子ちゃん目線のものをあげます。

少し遅くなりましたが投下していきます

梨子「買いすぎた......」

部活帰り、立ち寄るところがあるからと曜ちゃんと千歌ちゃんに
お別れを言ってから本屋へと向かった。
勿論、普通の本屋ではないのだが......
思った以上に買いすぎて両腕が攣りそうになる。

梨子「やっと着いた」

自分の部屋に入るや否やすぐさま、二階へと向かう。
この本を持っていることがバレたら家族会議へと発展しそうで、
考えただけでも体が震える。

梨子「あれ? 誰と話してるんだろう」

向かいの家に住む少女、千歌ちゃんの部屋に明かりが
灯っていたので気になり、ベランダへと向かう。
カーテンが閉められており、シルエットしか見えないが、
二人いることが確認できる。

梨子「えっ?」

『同じシルエット』が対面していたが、
数秒後、片方が消えていった。

梨子「今日はもう寝よう」

きっと、疲れているのだと何度も自分に言い聞かせ
寝ることにした。

次の日目が覚めた私は一階へと朝食を取りに行く。
リビングに一歩足を踏み入れた瞬間、違和感がそこにあった。
自分と同じ容姿と言葉遣いをしているその違和感は私にこう告げた。

ドッペルゲンガー「残りの三日間、仲良くしましょう」

その言葉が耳に届いた瞬間、昨日見た向かいの家のある一室での出来事。
その真相が分かり、それと同時に私は恐怖のあまり、意識を手放した。

この物語を説明致しますと、
①千歌ちゃんがドッペルゲンガーと出会う
物語の参考とさせてもらったものでは、ドッペルゲンガーに会うと
三日で死にます。
この物語では死んだ際に肉体は残らず、体ごと消えます。

ここまでのご愛読ありがとうございました。

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