凛「行くわよセイバー!」アーチャー(言えない…!実はアーチャーとか言えない…!) (501)




・何でも許せる人向け。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514281952



深夜じゃない2時。



「──”素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュバインオーグ”」


「”降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ”」


 ミ タ セ。ミ タ セ。ミ タ セ。ミ タ セ。ミ タ セ
「閉じよ。閉じよ。閉じよ。 閉じよ。 閉じよ。」




凛「”繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する。”」

凛「…」

凛「なんたらかんたらホニャラララ!!!」


ぴきゃーん!!!




シュゥウウ…


凛「!?嘘!失敗!?」


ドーンッッ!!!


凛「…!あっちね!」ダッ


ダダダダ…!


凛「来てくれてありがとうセイバー!!」ガチャッ!




アーチャー「…」ゴボゴボゴボ

凛「やだ便器に頭から刺さってるわ」


アーチャー「ぶぁ!?」バシャッ

アーチャー「うぇほ!うぇほ!!!」

凛「ごめんマジ失敗したわ」

アーチャー「一気に君の事が嫌いになったよマスター…!」

凛「ごめんなさい!!」



────────

────────────

─────────────────



アーチャー「全く…」フキフキ

凛「ホントに悪かったわよ…で、早速で悪いんだけど」

凛「アンタの真名は?真名がわからないと作戦も立てられないし!」

アーチャー「…すまないが思い出せない。」

凛「は!?」

アーチャー「思い出そうとすると頭にモヤがかかったようになってな」

アーチャー「だがクラスはわかる。私のクラスは」

凛「あ!待って!当てさせて!」

アーチャー「ふむ?了解した」




凛「セイバー!!あなたセイバーでしょ!」キラキラキラキラ…!

アーチャー「…」




アーチャー「違」

凛「よね~!あのね、私ね?ずっとずっと…セイバーを召喚したかったのよ!」キラキラキラキラ

アーチャー「いや残念ながら」

凛「もうね、9年も前から!ずっとセイバーを召喚するためだけに一生懸命一生懸命努力してきたのよ!」

アーチャー「あの」

凛「辛かったわ…!皆は遊んでるのに1人勉強と鍛錬で!」

アーチャー「言いづらいんだがね、」

凛「触媒の宝石もね?この時のために大事に貯めといた綺礼からのお年玉貯金も全額はたいて」

アーチャー「話をk」

凛「ほんと…無事に引けて良かったわ…!」グス

アーチャー「…」

凛「もうね、もしセイバーが来てくれなかったら私自殺もんだったもの!」ニコッ

アーチャー「」ガタガタ

凛「ふふ、真名もゆっくり思い出したらいいわ?辛い記憶かもしれないものね…」

アーチャー「い、いや…うむ…」

凛「これからよろしくね?一緒に勝ち残りましょ!」ニコッ

アーチャー「あ、ああ…!」









凛「ふふっ!期待してるわよ?セイバー!」ニコッ

アーチャー「ああ!大船に乗ったつもりでいろ!私は最優のサーヴァント、”セイバー”クラスだからな!!」




────

────────

─────────────




アーチャー(ああ…すっごい嘘ついてしまった…!)ズーン




アーチャー(なぜオレはこんなすぐバレる嘘を、というかなぜ気が付かないんだ…!)

アーチャー(優秀な魔術師はクラスやスキルなんてサーヴァントを見れば分かるはずだろう!)

アーチャー(ぐ、心苦しいがどうせいつかはバレる嘘、傷は浅い方がいい!)

アーチャー(伝えなければ…!)



アーチャー「…マスター、ちょっといいか?実は」

凛「あらなぁに?セイバー?」ニコッ

アーチャー「その、実はだな」ユビクルクル

凛「ひょっとしてもう真名を思い出したの!?さすがセイバーね!」

アーチャー「あ、いや、」

凛「いいのよ謙遜しなくても!さすがセイバーね!想定外のトラブルにも強いわ!」

アーチャー「その…クラスのことなんだが」

凛「あらなぁに?」

アーチャー「実は…」

凛「あ、そういえば」

アーチャー「?」

凛「えーっとね?」ガサゴソ

凛「…コレ!」



アーチャー「…ケーキ…?」ヒ、ヒクッ

凛「いちおー手作りよ?」フフン


凛「セイバーが来てくれたらお祝いしようと思って!」

凛「見て?ちょっと失敗しちゃったけどこれチョコに『セイバー来てくれてありがとう!』って書いてあって」

アーチャー「」カタカタ

凛「あっ、何か言いかけてたわよね?ごめんなさい。何だった?」

アーチャー「えっ?ああいや、」

凛「クラス…の事よね?何か問題があった?」

アーチャー「い、いや…」

凛「そう?」

凛「ケーキ食べる?」

アーチャー「しかし…私にはこのケーキを食べる資格が」

凛「もう!なぁに?遠慮しちゃって!」プンスコ

凛「私のケーキが食べられないって言うの?」

アーチャー「そうではないんだが、その、」

凛「紅茶淹れるけど飲む?」

アーチャー「…私が用意しよう」

凛「?」

アーチャー「…こういう事は得意でね」



ブレイクタイム。



凛「美味しい…!」

アーチャー「それは良かった」

凛「…ケーキ、口に合うかしら?」

アーチャー「ああ。美味い」

凛「そ。良かった!」ニコッ

アーチャー(実際は罪悪感の味しかしなかったが)


アーチャー(よし、もう言おう!そろそろ言おう!傷つけるかもしれないがオレだってもう楽になりたい!)

アーチャー「マスター、ちょっといいか…?」

凛「なに?セイバー?」

アーチャー「実は」

凛「何よーもー」クスクス

凛「何?まさか『実はセイバーじゃないんです』とか?」ケラケラ

アーチャー「」ドッキーン

凛「もう!悪い冗談はやめてよね!もしそんなの言われたら私泣くわよ?」

アーチャー「あ、ああ…」ドキドキドキドキ

凛「それで?」ニコッ

アーチャー「…」


アーチャー「実は真名を思い出した。マイネームイズエミヤ」キリッ

凛「”エミヤ”…?そんな英雄いたかしら?」

凛「どこの出身?」

アーチャー「そこまでは思い出せないが元魔術師で固有結界と剣をいっぱい出せる宝具を撃てる」キリッ

凛「キャー☆さすがセイバー!剣戟の局地みたいな宝具ね!」



アーチャー(言えるか…!こんな純真な目に残酷な真実なんて伝えられるわけもない…!)

アーチャー(ああ…!誰か助けてくれ!)







凛「紅茶、お代わりいる?ついでに入れてあげるわ?」

アーチャー(そして優しくするな!余計に心が痛い!!)



アンリミテッド今回はここまでワークス。





・・・・・。


~次の日、早朝~

凛「さてと!ねぇエミヤ」

アーチャー「…二人の時でも真名では呼ばないで貰えないかマスター?」

凛「そう?誰もいないならいいじゃない」

アーチャー「いやどこで聞き耳立てられてるかはわからないし、ブラフも張れない」

アーチャー「それに君も知っての通り、サーヴァントの真名が敵にバレていると対策をされる」

アーチャー「有名な英雄ほどその逸話や伝説に縛られる。弱点や戦法等を知られるというのは不利になる」

凛「そうだけど…でも”エミヤ”なんて英雄や神霊は私だって知らないくらいだし」

凛「大丈夫じゃない?」

アーチャー「やめてくれ」

凛「そう…」ショボン

アーチャー「…二人の時だけ、頻度が少ないなら、まぁ」

凛「そ、そう?」パァッ

アーチャー「ところでさっきは何を言いかけたんだ?マスター」

凛「あっ、えっとね、」

凛「あなたはまだ知らない街…冬木に来て間もないでしょ?」

アーチャー(いや里帰りだがね)

凛「バトルフィールドはよく知っておいた方がいいじゃない?」

アーチャー「そうだな」

凛「──ってことで!今日は街を案内してあげるわ!」

アーチャー「…心遣いありがとう。了解したマスター」






・・・・。


夜、例のビルの屋上。


凛「ここが!街全体を見渡せる場所よ!」ドヤッ

アーチャー「なんだ、こういう所があるなら色々と歩き回らなくても一番最初に連れてきてくれていれば」

凛「何言ってるのよ。あなたはアーチャークラスじゃないんだから、直接色々と見て回らないとわからないでしょ?」

アーチャー「…そうだったな。私はセイバーだったな」



凛「ほら、あそこが今日の朝散歩した植物園があるとこ」

アーチャー「ああ、早朝だったから人が居なくて静かで森林浴や木々の香りで頭がリフレッシュして落ち着けたな」

凛「で、あそこが一緒にランチした店がある所で」

アーチャー「ああ、猫がいた店か」

凛「で、あっちの辺が私とセイバーの服買ったりウインドーショッピングした時に一緒にクレープ食べた公園で、」

アーチャー「ああ、君と一口交換したクレープの苺が実に美味かった」

凛「あっちがさっき観に行った映画館!」

アーチャー「今流行りの甘い恋愛映画だったな。凄かったな、色んな意味で」

凛「で、さっきディナーを食べたフレンチレストランがあそこ」

アーチャー「あそこのシェフは中々いい腕前だったな」

凛「でしょー?」フフン

アーチャー「…マスター」

凛「なぁに?」



アーチャー「ひょっとしたら私が何か勘違いをしてるか、自意識過剰や認識不足かもしれないから尋ねるんだが」

凛「?」

アーチャー「今日ブラついたのは本当に単に街案内しただけだった、で間違いないな?」

凛「そうよ?」キョトン

アーチャー「…」

アーチャー「他意は?」

凛「ないわ?」キッパリ

アーチャー「…」

凛「え?他に何かある?」

アーチャー「いや…」


アーチャー「ちなみに冬木には他にも主要な施設等があったと聞いていたんだが何故そちらは」

凛「私は興味ないから案内しなかったわ?」

アーチャー「…そうかぁ…」

凛「どうしたのセイバー?何とも言えない顔で遠くを見つめちゃって」

アーチャー「いや何、もし将来君にいい人が出来た時、相手は大変なんじゃないかと思っただけさ」

凛「?」


凛「で、どうだったかしら?冬木の街は?」ニコッ

アーチャー「…ああ、いい街、だよ。」

アーチャー(相変わらずな)

アーチャー「…そういえば、何故ここに連れてきたんだ?」

凛「え?」

アーチャー「ほら、私はアーチャーではないからここに連れてきてもらっても街の把握はできない…のではないかな?」

凛「いいじゃない。単に景色綺麗な所だから私が一緒に見に来たかったのよ」

アーチャー「…」

凛「どうしたの頭を抱えて」

アーチャー「いや…」

凛「?」

アーチャー(落ち着けオレ。逆に考えるんだ。鷹の目スキルで街全体の構造を把握できる所には連れてきてもらえたんだ)

アーチャー(ついでにマスターとの親睦も深まったんだそう意味なくデートもどきをしたわけじゃないオレだって楽しかった)



アーチャー「そう、ここからなら。私ならあそこの鉄橋のボルトの数すら数えられる」ブツブツ

凛「えっ!?そうなの!?まるでアーチャーみたいね!」

アーチャー「む、ああ…う、うむ…」



アーチャー「…」

アーチャー「あー、うむ…生前の私は目が良かったんだ…」

凛「ンkm先のボルトの数を数えられるぐらいに!?」

アーチャー「……今思い出したんだが、私の祖父はマサイ族的な血が入ってたらしい…」メソラシ

凛「へーすごいわね!じゃああなたはケニアの英霊なのかしらね?色黒だし!」

アーチャー「そうかもしれないな(棒)」

凛「んー…でもケニアとか周辺の国でセイバーで現界するような逸話を持ってたりエミヤって名前で伝わってる英雄や神様はいないし」

アーチャー(ああ。思いっ切り日本人だからな)


凛「エミヤ、エミヤ…e-miya…近い名前もないわね。オニャンコポン(ガーナのとある宗教の神様、天空神)とか…掠りもしないし」

アーチャー(そうだろうとも)

凛「日本人名っぽいけど、日本の歴史や神道とかの神話や創作物でもエミヤなんて居ないし」

凛「…」ムー


アーチャー「…マスター、そろそろ冷える。帰らないか?」

凛「そうね!」






凛「あ、ねぇエミヤ」

アーチャー「何かね?」

凛「今日、楽しかった?」

アーチャー「…ああ。それは認めるとも」

凛「良かった!私もよ」ニコッ

アーチャー「…」フッ





・・・・・・。






~ランサー襲来。~



ガキンッ!ガキンガキンッ!


アーチャー「全く…マスターの通う高校に謎の結界が張られているから生徒が居ない時に調査しようとしたら」

青タイツ「ハハッ、やるじゃねぇか赤いのッ!」

アーチャー「そちらもな青いチンピラ」


      トレ-ス・オン
アーチャー「”投影開始”!」



青タイツ「にしてもわかんねぇな、お前のクラス何だよ?」

青タイツ「セイバーにしちゃあ剣筋が拙い。アーチャーにしちゃあ剣で戦うのは変だしよ」

アーチャー(変で悪かったな)

青タイツ「んー?双剣の英雄なんて居たかぁ?しかも…」

アーチャー「フンッ!」つ弓

青タイツ「おっと。弓まで使ってきやがる!」ヒョイ




青タイツ「──テメェ、ホントどこの英霊だ?」ニヤリ

アーチャー「当ててみろ。ハワイへご招待だ」ニヤ





アーチャー「だが君のクラスは実にわかりやすいな」ヒュンヒュン!

青タイツ「そーだろーなー槍持ってるし。槍しか持ってねーし?」カキンカキンカキン!

アーチャー「これほどの槍手は世界に三人といまい」

青タイツ「あんまり褒めんな?照れるぜ」

アーチャー「”ランサー”。そして、その赤槍」

アーチャー「…察するにケルト神話、アルスターの英雄…”クー・フーリン”。」

アーチャー「ならばその手にある槍は相手の心臓を必ず穿つ”ゲイ・ボルグ”か」

ランサー「ご名答」ニヤリ






ランサー「…ところで。一ついいか」ブンッ

アーチャー「なんだね?」

ランサー「オレの勘だと『いやセイバーはぜってー違ぇ』とも思うし、『もっと他にやる事あんじゃねぇの?』って思うんだが」















凛「頑張れセイバー!ファイトよー!」

凛「ふれふれセイバー!フレフレセイバー!わー!」

凛「勝ったら御褒美に今日のディナーはあなたの好きな物でいいわよエミヤ…じゃなかったセイバー!」

凛「あと寒いから早くしてね!!」ヘックシュ









ランサー「さっきからオレを全力で和ませに来てるあの嬢ちゃんはアンタのマスターかい?」

アーチャー「やめろその話に触れるんじゃない」ブンッ




ランサー「ま、とりあえずオレの真名もバレちまってるわけだし?」

ランサー「簡単に死ぬなよ…?」ニヤ…

アーチャー「!(宝具か!)」


ランサー「──その心臓、貰い受ける!!」


      ゲイ・
ランサー「”刺し穿つ────」

アーチャー「くっ、」バッ

        ロ-・アイアス
アーチャー「”熾天覆う七つの円環”!!」

ランサー「…」ピタ…

アーチャー「…?」

ランサー「見られた、か」

アーチャー「!?」バッ




士郎「あっやべっ」ダッ



ランサー「一般人には原則見られねぇように聖杯戦争はやんなきゃいけねぇ」

ランサー「あの小僧にゃ死んでもらわなきゃな」ダッ

アーチャー「! 逃がすか!」




アーチャー「──”I am the bone of my sword.”…」
        (体は剣で出来ている)

アーチャー「”Steel is my body, and fire is my blood.”」
         (血潮は鉄で 心は硝子)




ランサー「あ?なんだそのめちゃくちゃな訳と拙い発音…ああ、お前の正体は近代の日本人か」

アーチャー「近代の日本人全員に謝罪して死ぬといい!」ピキッ






ランサー「悪ぃ悪ぃ。何だっけ?『心は硝子』で出来てるんだっけか?w」

アーチャー「殺そう。君は絶対今ここで殺そう!」




凛「エミヤー!いいわよ!宝具撃っちゃいなさい!」



ランサー「おーおー。わざわざお名前で言ってくれてるぜ?エミヤくん?」ニヤニヤ

アーチャー「黙りたまえ。あとマスターちょっとあとでお話がある!!」



凛「? わかったわ!」


アイアムダボーンオンマイ今回はここまで


ランサー「なぁ退いてくんねーか?それか一緒に殺らねーか?」

ランサー「神秘の秘匿くらいは守ろうぜ?お互い常識あるサーヴァントだろ?」

アーチャー「…」

アーチャー「”I have created over a thousand blades.”
       (幾たびの戦場を越えて不敗。)

ランサー「…」


アーチャー「”Unknown to Death.”」
     (ただの一度も敗走はなく、)

アーチャー「”Nor known to Life.”」
    (ただの一度も理解されない。)

ランサー「そーかい。詠唱をやめねーって事はあくまでも殺させねーと」

アーチャー「ああ。今はまだ、な」



アーチャー(そりゃあ私はこのあと起こる聖杯戦争のあらすじを知っているからな)

アーチャー(こんなタイミングで衛宮士郎は死んではいけないんだよ)

アーチャー(…彼女を召喚し、バーサーカーを仕留めるまではな)

アーチャー(殺すのはその後だ)

アーチャー(そう、)



アーチャー(この世界線で衛宮士郎が英霊”エミヤ”になる前に)

アーチャー(英霊”エミヤ”が”座”に登録される前に…!)




凛「セイバー!」

アーチャー「…」

凛「セイバーってば!」

アーチャー「…」

凛「これだけ!これだけ見て!」

アーチャー「…何かね!?」バッ







凛「雪うさぎ作ってみたわー!」キラキラ

雪うさぎ<ウサーッ!


アーチャー「遠坂ァァァアア!?」



アーチャー「君は!現状を!わかっているのか!?」

凛「だって見てるだけで暇だし」プクー

アーチャー「…」ピキッ

アーチャー「…ええい、落ち着け。大人の余裕、大人の余裕…今はランサーを、」




ランサー「いやぁーポンコツマスターで良かったなぁーw」シュタタタタタ

アーチャー「あ"ー!!」



凛「ランサーが逃げたわ!追うわよセイバー!」

アーチャー「ああ!八割がたは君のせいだがね!!」

凛「私を背負って追って!」

アーチャー「…承知した!」バッ

凛「さんきゅ!」

凛「ガンド!ガンド!」






ランサー「ハハハハ!んなもん当たらごがっ!?」

ランサー「痛ッ!?いだだだだだ!痺れっ!?」

ランサー「アレ!?あの嬢ちゃん何者だ!?すげー命中率、あだっ!?」

ランサー「おい!まさかホントに赤いのがセイバーで嬢ちゃんがアーチャーだったりしないだろうな!?」

ランサー「あだっ!?雪玉の中に石!?」




凛「おりゃりゃりゃりゃ!!」ブンブンブンブン

アーチャー(赤い悪魔…)シュタタタタ



ランサー「あだだだだだ!!!おごっ!?」

ランサー「ちくしょう!やってられるか!霊体化!」


シュンッ。


凛「あー!逃げられた!!!」

アーチャー「惜しかったな」

凛「…まだ近くにいるはず!さっきの生徒を探しましょ!絶対また狙うわ!」

アーチャー「そうだな」



凛「ダイイングメッセージ…『なんでさ』」

アーチャー「…」

凛「ごめんなさい…!」

アーチャー「…」

凛「ざ、」

アーチャー「…」

凛「ザオリク!ザオリク!」

アーチャー「…もう少し真面目に現実的な治療詠唱をしたまえ」

凛「でもザオラルはザオリクよりも蘇生する確率が…」

アーチャー「そっちではない!そういうことではない!」


凛「どうしよう!ねえセイバー…?」

アーチャー「…君のあの宝石を使ってはどうかね」

凛「え…」

アーチャー「そう、君が大切に魔力を貯めてきた宝石群の中で最も魔力貯蔵量が多いモノだ」

凛「…」

アーチャー「…」

凛「でも勿体無い…」

アーチャー「ああ!わかる!わかるよ!9年分だからな!けど使ってもらえないか!?死んじゃうから!エミヤも今死んじゃうから!」

凛「わかったわよ…うう…そんなに仲良くもなかったのに」

アーチャー(おかしいなオレが助けてもらった時の薄れゆく意識の中ではもうちょっと感動的だったはずなんだが)



凛「エクスペクトパトローナム!」ペカー

アーチャー「それ違」

士郎「う、うう…」

アーチャー(治っちゃうのか…もしかしてオレもパトローナスチャームで助かったのか…?)

凛「ふぅ…」

凛「請求書…ここに置いとくわね衛宮くん」スッ

アーチャー「そういうの嫌われるぞ遠坂…」

凛「え?」

アーチャー「…いや、忘れてくれ」

>>55>>56の間に


~なんやかんやで見つけたら士郎死んでた~



士郎「」死ーン…


凛「」

アーチャー「…」


~真セイバー召喚~



士郎「うわぉあああああ!!!誰か助けてくれ!」

ランサー「ま、待ちやがれ…!」ヨロヨロ

士郎「あんたも諦めろよ!既に満身創痍じゃないか!」

ランサー「るせぇ…見た奴は生かしちゃおかねぇって決めたんだよ…!」

ランサー「男が1度決めたんだ、最後までやり通さなきゃ格好がつかねぇんだよ…!」

士郎「そのガッツと漢気は別の所で活かしてくれよ!」

ランサー「こ、来いやぁぁ…ああ…!」ガクガクガクガク

士郎「もう膝が笑ってるじゃないか!」




ランサー「来いやぁあああ…!」ガクガクガクガク

      トレ-ス・オン
士郎「ぐ、…”投影開始”!」

ランサー「ぐ、ぐぐ…あの嬢ちゃんめ…クソ、身体中が、ずんがずんがしやがる…!」

ランサー「人の顔を青タンだらけにした上に体の半分が動かなくなるまで撃ちやがって…なんなんだあの命中精度」

士郎「うわぁぁあああ!!怪我人相手にも容赦しないぞ!くらえー!!!」

ランサー「…」ニヤリ


ランサー「その心臓、貰い受ける!」

              ゲイ・
ランサー「うるぁあああ!!”刺し穿つ──」


ぴきゃーん!!!


セイバー「…」シュゥウウ…

ランサー「な──────」

士郎「えっ」



セイバー「…」

ランサー「…」ゴクリ


セイバー「剣の柄でどーーーーん!!!!」ドコシャッ

ランサー「おがぁあああああああああ!!!」ズシャァアアア

士郎「」



ランサー「ま、待て待て!お前何者」

セイバー「どーん!どーん!どーん!!!」ゴシャッゴシャッゴシャッ

ランサー「」ピクピク


セイバー「ふぅ…いい汗をかきました」シュピッ


セイバー「さて、」クルッ

士郎「」ビクッ



セイバー「───問おう」

セイバー「あなたが私のマスターか」

士郎「いや人違いだと思うんだけど…」

セイバー「えっ」


士郎「いやだってさっきから何のことかわからないし、確かに助けは呼んだけどマスターとか知らないし」

セイバー「しかしあなたの手の甲にマスターの証である令呪が」

士郎「え?この紋章がそうなのか?」

セイバー「はい。マスターの証です」

士郎「え、もしかしてコレのせいでオレ狙われ出したのか?」

セイバー「他のサーヴァントに、という意味でならばそうですね」

士郎「えぇえ…勘弁してくれよ…なぁコレなんとかならないのか?」

セイバー「…監督役、に会えれば令呪の譲渡はできるかもしれませんが」

士郎「え?この街にそんなの居るのか?」

セイバー「ええ聖杯戦争ならばどのような形であれ必ず監督役が居ますし」

セイバー「先回と同じであれば冬木にもそういった者がいるはずです」

士郎「よく知ってるんだな?」

セイバー「え?…ええ、まぁ」ギリッ

士郎(今凄い苦虫を噛み潰したよう顔した)




士郎「なあ、お前何者なんだ?」

セイバー「…」

セイバー「…」ウーン

セイバー「初めまして。実は私はあなたの祖父から依頼を受けて護衛に来たセイバーという者です!」ニコッ

士郎「嘘だ!絶対嘘だ!絶対今考えただろ!」

セイバー「騙されてくれませんか」ムゥ

士郎「そりゃそんだけ間を空けられたらな!」

セイバー「えー、…そうですね、」

士郎「いや考えんな!素直に言ってくれよ!」

セイバー「では…とりあえず服を脱いでください。話はそれからです」

士郎「なんでさ」

セイバー「何でもクソもまずは魔力パスを繋がないと話にならないので」

士郎「はぁ?魔力パス?つまりどういう?」

セイバー「今からあなたを抱きます」

士郎「何1つ説明になってねぇ!?」

セイバー「観念してください大丈夫です私結構上手いんで」ヌギヌギ

士郎「え、ちょっ、待っ」

セイバー「安心してください私は妻を娶った事もありますし」ヌギヌギ

士郎「妻!?いやオレ男だから安心できる要素にならな、」

セイバー(全裸)「行きますよ少年…!精子の貯蔵は充分か?!」

士郎「助───」








ランサー(ああ…指一本動かせねぇ…)

ランサー(そうつまりオレは小僧の初体験を延々見せられるってわけだな)

ランサー(ああ…うわ、すげっ、あらららら…)

ランサー(いいぃ!?嘘だろうわっえげつねぇ!)

ランサー(…頑張れ!小僧!イけ!そこだ!突け!)

ランサー(中々いい槍さばきだぜ小僧!お前、サーヴァントになるならランサーでもイケるんじゃねぇか?)


ランサー(…ああ…なぁマスター?聞こえてんだろ?)

ランサー(オレに霊体化)


ランサー(…はぁ、そうかい)

ランサー(オレはここで坊主の初陣を観戦してろ、と)

ランサー(全く…趣味が悪いマスターだ)

ランサー(…お?1回戦が終わっ、あっハイそのまま2回戦目に突入すんのね)

ランサー(よし、頑張れー坊主ーファイトー応援してるぜー)



士郎「ンギモチィイイイ!!!」



>>69
士郎(今凄い苦虫を噛み潰したよう顔した) ×
士郎(今凄い苦虫を噛み潰したような顔した) ○







今回はここまで。あけましておめでカリバー!!!


クーさんのスキル、”矢避けの加護”は発動条件として『狙撃手、又は投擲手を”視界に捉えた状態であれば”』や『投擲物が”余程のレベルでない限り”』などがあります。

割愛され背負って走ってた描写だけだったためわかりづらいのですが彼女らはランサーがクーフーリンと知っていたため彼のスキルはわかっていた。

そしてそれを突破する方法として彼女らは彼が自分達を見てない時に投擲、姿を隠しての射出、時には分散し、『狙撃手、投擲手が見えない狙撃や投擲』として彼のスキルをすり抜けていた。

あの槍の名手のランサーも『どうせ大したことない攻撃だろ?捨て置くか』『本当にヤベェ攻撃は対処するし』『あんな嬢ちゃんじゃ俺のスキルを突破できるほどのチカラなんて持ってねぇだろ』

と油断。が、凛ちゃんのガンドがカテゴリ的には物ではなく呪い扱いだったり石入り雪玉は彼がガンドで怯んだ時や視界に入ってない時にスナイプしたためにヒットした。



って事にしておくんだ!別にうっか凛とかじゃないんだ!忘れてたとかじゃないんだ!

短いの投下!


セイバー「さぁ私達が繋がってる所を彼に見てもらいましょう」

士郎「やめろぉ…!目覚めるから!なんか目覚めるかから!」

セイバー「ふふふ…ああ…なるほど、これが愉悦…!」




ランサー(ああ?なんだよウチのマスターの関係者か?)

ランサー(ああクソ、せめてここが土蔵じゃなければな…床が冷てェ)

ランサー(いやここが土蔵で良かったのか?寒ぃし砂とか痛てぇだろうし、坊主の初体験が青姦にならなくて済んだし)

ランサー(はぁー…オレも多少落ち着いたら隙を見て霊体化して帰るか。)

ランサー(さすがにこの状態で万全のセイバー?に勝負挑んで勝てるとは思えねぇしよ)




────────

────────────
────────────────



セイバー「ふぅ…ご馳走様でした。大変美味しかったですよ」ナデナデ

士郎「しくしくしく…腕枕されながら…くぅ、もう婿に行けない」

セイバー「む…?わかりました、では責任をとって私が貰いましょう」

士郎「そういう事じゃない!」グスン

セイバー「いきなり襲ってすみません。ですが私ももう今回はなりふり構ってられないのです」

士郎「はぁ?」グスッ

セイバー「端的に言います。」

セイバー「マスター、あなたは『手に入れればなんでも願いが叶うカップ』争奪戦に参加してしまったのです」

士郎「はい!?」

セイバー「敵は6人のサーヴァント、6人の魔術師」

セイバー「最後まで生き残ったサーヴァントと魔術師がそのカップを手に入れられる」

士郎「オレは別にそんなカップなんて要らないけど…」

セイバー「ではそのまま他の我欲に塗れた者に殺されるのを待ちますか?」

士郎「いやそれは」

セイバー「もしくは大災害を起こすようなな願いを持ったマスターに願いを叶えさせてしまいますか?」

士郎「…」

士郎(冬木の…大火災…)




セイバー「ええ、私もそれは避けたい」

セイバー「それに私にもどうしても叶えたい願いがある」

士郎「…それはどんな、」

セイバー「安心してください。沢山の人に迷惑かけるような願いではありません」ニコッ

士郎「ふぅん…」

セイバー「…マスター。実は…私は前回の聖杯戦争の時にも喚ばれたサーヴァントなのです」

士郎「そうなのか?」

セイバー「ええ。そしてその時の私のマスターが…これまたド外道な人間でして」ギリッ

士郎「はぁ」

セイバー「当時の私は騎士道を重んじ、高潔さと品性を持ち、王たらんとして、…彼とも歩み寄りたかったのですが」

セイバー「…結末は…」ギリッ

士郎「…裏切られたりした、のか?」

セイバー「…はい」

士郎「…そっか」







セイバー「ですから。私は決めた」



セイバー「──『もし”次”があるならば。」

セイバー「それこそ彼のように。いかなる手段を用いてでも聖杯を手に入れる』と」

士郎「…」

セイバー「そして…私の願い、『衛宮切嗣をしこたまブン殴ったあとごめんなさいをしてもらい、「もう無視しないでフレンドリィに接する」と誓わせる』を叶えるのです!」

士郎「えっ」

セイバー「そして受肉し、第2の人生を手に入れ、その次の聖杯戦争で今度こそキリツグと騎士道に則った勝利をするんです!」グッ

士郎「気が長い!!っていうかちょっと待ってくれ!」

セイバー「はい?…ああ、5回戦目ですか?さすが若い。元気ですね。いいですよ…」

士郎「違う!なぁ、前回の君のマスターって、」





ガラッ。


        ハンバ-グ
「──士郎?僕の晩御飯はまだかい?」



セイバー「えっ」

士郎「」









切嗣「……」

切嗣「な、にを、」

士郎「あ、いや!これは!その!」

セイバー「」

切嗣「…すまない。士郎もそういう事する年頃になったんだね…」スーッ

士郎「やめてくれ!そういう優しさは!」

切嗣「…ん?」

セイバー「…」

士郎「はっ!…いやっ、まだわからないよな!同姓同名なだけかも知れな」

セイバー「…久しぶりですね、キリツグ」

切嗣「…」

士郎「アーオゥッ!!マイガッ!!!」


セイバー「…こ、」

士郎「こ?」


セイバー「ごごであ゛っ゛だが百゛年゛目゛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!!!」シャゲャァアアア!!!

士郎「う、ウワーァアアアアアァア!!!逃げてじいさーーん!!」ガシッ

切嗣「…」




セイバー「離してくださいマスターァァァ!!コイツは!コイツだけは!」フシューッフシューッ!

切嗣「…士郎」

士郎「へ?」

切嗣「早く服を着なさい。風邪を引いてしまう。それから早く僕にハンバーグを作ってくれ」クルッ…スタスタ

士郎「いや爺さんそれどころじゃな、」

切嗣「…”3人分”。作らなくちゃいけなくなっただろう?」

士郎「!」

セイバー「えっ…?」

切嗣「食事をとったらこれからの事を話そう」スタスタ

セイバー「…」

士郎「…」




士郎「…」チラッ

セイバー「…」プルプル

士郎「あ、あー…その、うん。衛宮切嗣はオレの養父なんだ…」ハハ

セイバー「…シロウ、と呼ばれてましたね」

士郎「え?ああ」

セイバー「ではシロウ!見たでしょう!あの男は!ああやって!ずーっと!!私を!!無視し続けたんですよ!!!」

士郎「ああ…そういえば君には話しかけなかったなじいさん…」

セイバー「ですが…ふふ、ふふふふははははははは…!」

士郎(ああそうだよなぁ…ある意味願いが半分叶ったようなものだものなぁ)

セイバー「見ているといいキリツグ…!」フフフフ…!

士郎(なんだかよくわからないけど、とんでもない事になってきたなぁ…)



士郎(…あれ?いつの間にか青タイツの人消えてる。帰ったのか?)





士郎「なぁ、セイバー…だっけ?君も早く服を」

セイバー「切嗣(CV:セイバーの低音)『今まで無視してすまなかったアルちゃん…!僕はこれからはもう卑怯な事はしないよ!』」ブツブツ

セイバー「ふふ…わかればよいのですケリィ!今回の聖杯戦争、必ず正々堂々と戦い、そして勝利しましょうね!いっぱいエクスカリバりましょうね…!」ブツブツ

士郎「おーい…帰ってこーい…」

セイバー「そしてカムバックマイブリテンキングダム…!王を選定し直せばきっと…!」ブツブツ

士郎「ハァー…早く服着てハンバーグ作ろ…」



”固有時制御”!今回はここまでアクセル!




衛宮邸


切嗣(士郎の料理は本当に美味い)

切嗣(そりゃあ最初こそダークマターな卵焼きだった)


───────────────

──────────
──────


しろう『じーさーん!』

切嗣『ああ、ご飯かい?今日は舞弥居ないからコンビニで買ったスープデリのトマトだ』

しろう『大丈夫!今日はおれがめし作った!』

切嗣『そうかい?それは楽し……え?!』


─────────

───────────
──────────────



切嗣(卵焼きっていうか”可哀想な卵”だった)

切嗣(『オレ卵焼きしか作れないんです~』とか言っていたが)

切嗣(練習を重ね修行をした結果、士郎はそこらの料理屋より美味くなった)

切嗣(僕の1日の一番の楽しみが士郎の食事になるくらいには)








切嗣(だから僕は夕食前に軽く走る事にしている)

切嗣(お腹を空かせてより美味しくいただくためにだ)

切嗣(結果、今日は何者かの侵入を許してしまったが…今後は気をつけなければ)

切嗣(お、ハンバーグのいい匂いが台所から)クンカクンカ

切嗣(至福…!この最高のご馳走が出来上がる瞬間が至福…!)




セイバー「あの、シロウ?キリツグはいつもあのように締まりのない顔をしながらソワソワして何も手伝わずに席についているのですか?」ヒソヒソ

士郎「え?まあな」


セイバー「私ですら皮むき手伝ってるというのに…これがジャパニーズ亭主関白というものですか?」

士郎「亭主じゃないけどな」ハハ

セイバー「シロウ…あなたの仕事も増えるでしょう?『ちったぁ動けや!ボケツグが!』とでも言った方がよいのでは」

士郎「はは…いいよ。オレは大丈夫だから」ニコッ

セイバー「しかし」

士郎「いいんだ。それに…」


士郎「今夜はセイバーの歓迎会?みたいにしたいからさ、むしろオレはセイバーに座ってて欲しいぐらいだよ」

セイバー「…なぜ、そんな…だって私はあなたを」

士郎「必要な事だったんだろ?じゃあいいさ。…その、突然だったからオレも色々動揺してたけど」

士郎「よく考えたらオレも童貞捨てれたし、…気持ち良かったし…///」

士郎「その…オレの初めてがセイバーみたいな綺麗な子で本当に良かったし…///」テレ

セイバー「シロウ…///」キュン




セイバー「…その、まだ充分魔力を貰ってなかった気がするので…後でまた、…お願いしますね、…シロウ?//」キュ

士郎「ほ、ほえっ!?///」



切嗣(性バーが何か言っている。なんだろうな僕には何も聞こえない)





切嗣(というかよく考えたら情事の後の手で捏ねられたハンバーグを僕は食べるわけか)

切嗣「…」

切嗣(士郎のは…まぁ家族だし許容範囲内だな。性バーのが混ざってるのが気に食わないが)




士郎「できたぞーじいさーん」

切嗣「ああ」





切嗣(献立は焼きハンバーグにライス、コーンスープに赤ワインだ)

セイバー(ついに食器すら出しませんでしたねキリツグ)ゴクリ

士郎「それじゃあ…セイバー、ようこそ衛宮家に!」

セイバー「あ、ありがとうございます」

士郎「聖杯戦争っての頑張ろうな!」

セイバー「はいっ!」

士郎「じゃ、かんぱーい!」

セイバー「かんぱーい!」

切嗣「いただきます…!」

セイバー(うわぁ音頭すら合わせられないんですか!?キリツグめ!なんというマイペースなのですか!)




切嗣(では前菜の代わりにハンバーグの付け合せであるインゲンから)モグ

切嗣(うん…うん…インゲンの柔らかな食感、薄くかかったデミグラスソースがいい具合だ)

セイバー「美味ッッ!!?」クワッ!

士郎「大袈裟だなー」ハハハ

切嗣(そしてプチトマト)モグ

切嗣(フルーツトマトなのに甘すぎず酸味が丁度いい…これはハンバーグの後に食べたらまた美味しいだろう)

セイバー「シロウは調理師免許を持っているのですか?」

士郎「持ってないけど?」

セイバー「ではプロの」

士郎「そんなわけないだろ?でもありがとな」ハハハ


切嗣(スープ…いや、もう我慢が出来ない!ハンバーグを一口食べてしまおう)

士郎「どう?じいさん?美味いか?」

切嗣「…」モグ…!

切嗣「…ああ、とても美味しいよ」ニコッ

士郎「良かった」ニコッ

セイバー(しかし目は死んでいます…いえキリツグはいつも死んでましたね)


切嗣(ああ…!肉!肉だ!The☆肉!だ!!!)

切嗣(よく芯まで火が通っていて程よい肉汁の量、そして焦げ付き具合…!)

切嗣(頬張った時の満足感あるボリューム…!これは肉の塊でしか生じない幸福感!)

切嗣(咀嚼してる時も幸せだ…!ああ、幸せだ!)

切嗣(さすがメインディッシュ!さすが士郎!義父さんは嬉しい!!)

セイバー「…キリツグ静かですね…険しい顔で。先はあんなに待ち遠しそうにソワソワしていたというのに」

士郎「じいさんはいつもそうなんだよなー正直本当に美味しいのかもわかんなくてさー」

切嗣「いや、いつも美味しいと思ってるよ」

士郎「本当かー?」

セイバー「もっと美味しそうな表情をしても良さそうなものですが…」




切嗣「…」モグモグ

セイバー「こほん。キリツグ」

切嗣「…」モグモグ

セイバー「…」

セイバー「…ど、どれが一番美味しいと思いますか?!キリツグ!」

切嗣(おっふ!!コーンスープ美味ッッ!!あったかい!ハンバーグの後のフォロー!まろやか!クリーミー!コーンの味濃厚ッ!!!)

セイバー「わ、私はやはりメインディッシュのハンバーグが絶品だと思います!筆舌に尽くし難いほどの…!」

切嗣(デリッシャッスッスッスッスッ!!)モグモグモグモグ

セイバー「…ッ!…ッ!」プルプルプルプル

士郎「じいさん…返事ぐらいしてあげてくれないか?昔何があったかはわからないけどさ…」

セイバー「シロウ!キリツグが!キリツグが平常運転です!ガッデム!」

士郎「よしよし、ほら俺のハンバーグもちょっとあげるから」

セイバー「良いのですか!?」パアッ…!

切嗣(?さっきからうるさいな…食事の時くらい静かにして欲しいものだ)



切嗣(さて、ドリンクにも)

切嗣(赤ワイン…どれどれ)クンカクンカ

切嗣(ふむ…ハウスワインか)ムゥ

切嗣(いや…しかし士郎の事だ…ハウスワインでも美味しいものに違いない…)

切嗣「…む」クピ

切嗣(赤ワイン美味い!!!なるほど、フルボディなのはハンバーグとの相性を考えてか!効果は抜群だ!!)



切嗣(ああ…こんだけ美味しいものを食べ続けてたらそりゃ聖杯の呪いとか弾き返すよ…!)




士郎「このくらいでいいか?」

セイバー「良いのですか!しかし士郎の分が」

士郎「いいんだよ」

切嗣(長生きはするものだな…!僕は幸せ者だ…!)グスッ

士郎「え、ああ!ごめんじいさん!じいさんも欲しかったのか!?」

切嗣「えっ?…いいのかい?」キラキラ

セイバー「ええ…ちょっ、キリツグそれは大人げないのでは」

切嗣「もう『やっぱりダメ』とか無しだぞ士郎」キリッ

士郎「分かってるって」

セイバー「あーあ!!全盛期のスーパードライなハードボイルドキリツグはどこいったのでしょうか!」



切嗣(セイバーめ…僕がもらうはずだったハンバーグを…やはり僕は彼女が嫌いだ)

セイバー「まただんまりですか?そうですかキリツグさんのお口はご飯食べるマシンでそれ以外の機能がないようですね!」

士郎「ほらじいさん。余所見してると零すぞー」

切嗣(くっ…!やはりハンバーグの塊が小さい…!早めに申し出るべきだったか…!)

セイバー「キリツグ…あの、まさかとは思いますが今ハンバーグの大きさで憤ってたりとか」

切嗣(その通りだが?)

セイバー「…いえ、すみません。違いますよね…」ハハ

切嗣(いやドンピシャだが?)


今回はここまで。

『衛宮さんちの今日のごはん』アニメ化おめでカリバー!


セイバー「…」

切嗣「はふっ!はふはふっふまっ!ふまっ!」

士郎「別に熱くないだろじいさん…」

切嗣「すまないちょっとテンション上がってしまった」

士郎「子供かよ」

セイバー「ふむ…知りませんでした…キリツグはハンバーグが好きなのですね!」

切嗣「…」モグモグ

セイバー「…」

セイバー「…そんなに好きなら私のハンバーグも食べますか?」

切嗣「…」ピクッ

セイバー「!」




切嗣「…」モグモグモグ

セイバー「良かったら食べますか?」つ

切嗣「…」モグモグ

セイバー「…」

切嗣「…」モグモグ

セイバー「…えぐっ、えぐっ、うぐぅ!」プルプルプルプル

士郎「はぁー…」


セイバー「ぐぬぅ!シロウ!王をここまで無視する人間はキリツグが初めてですよ!!」

士郎「王?」

セイバー「ううー!ランスロットとかアグラヴェイン、ガウェインが居たら絶対キリツグ斬られてます!」

士郎「誰?」

セイバー「…」

セイバー「まさか…シロウは『アーサー王伝説』を読んだ事が…?」

士郎「無いなぁ。あ、でもシャーロック・ホームズとかは好きだよ」

セイバー「…なんと…で、ではエクスカリバーとかも」

士郎「あ、知ってる知ってる!」

セイバー「ほっ。…ふふ、では私の真名を知ったら驚きますよ…!?」

士郎「ゲームとか漫画とかだとやたら出てくるよな!」

セイバー「…」

士郎「エクスキャリバ~~~♪エクスキャリバ~~~♪」

セイバー「…そうですよね…現代日本じゃ古き良き名作を読まずとも腐るほど神コンテンツが多いですものね…」

切嗣「…士郎」

士郎「?」



切嗣「士郎が召喚したサーヴァント、セイバーの真名はアルトリア・ペンドラゴン。世に名高き『アーサー王伝説』の前半の主人公だ」

セイバー「ちょっ!?」

士郎「へー」

セイバー「何故気安く人の真名バラしているのですかキリツグ!」

切嗣「…」モグモグ

セイバー「ちゃんとタイミング見計らって私がシロウを見定めてから言おうと!」

切嗣「…」

セイバー「キリツグ!」

切嗣「…」

切嗣「…」ホジホジ

セイバー「鼻をほじらないでください!!」

士郎「やめろよじいさん。まだ食事中だろ」

切嗣「すまない」

セイバー「ああああああ!!!腹が立ちます!!」




切嗣「燃費は悪いし融通も気も効かない頑固サーヴァントだが宝具の威力だけはすごいサーヴァントだ」

セイバー「ぁんですか?今私を愚弄しましたか?無視ツグ」

士郎「ほーぐ?」

切嗣「…士郎?サーヴァントから聖杯戦争についてちゃんと聞いた上で参加したんじゃないのかい」

士郎「え?いやちょっとは聞いたさ!アレだろ?ドラゴンボール的なヤツ」

切嗣「え?う、うーん…いやまぁ…ま、間違っては、いや、」

切嗣「…」

切嗣「士郎。君は何のために聖杯を欲しがるんだい」

士郎「いや別に聖杯は欲しくないよ。ただ、『なんでも願いを叶えられる』権利を誰かに悪用されたくないからオレが取ろうかなって」

切嗣「…」



切嗣(この年でまたアレを…全盛期の頃からだいぶ体力とか魔力とか落ちたしなぁ…キツいな…)

切嗣(衛宮全盛期切嗣から9%くらい前より落ちた…)

切嗣(だが士郎を戦わせるよりは、)

切嗣「うん……士郎」

士郎「?」

切嗣「僕に令呪を渡してくれないか」

セイバー「な!?」



切嗣「聖杯戦争は士郎が想像してるよりも遥かに過酷だ」

切嗣「そして”聖杯”も。アレは”願望器”などとは程遠い危険で邪悪な代物だ」

切嗣「士郎。覚悟も知識も実力も理由も無いのに死にに行くなんて僕は認めない」

士郎「そんな大袈裟な。セイバーは強いんだろ?」

切嗣「宝具だけはね。他に取り柄はない」

セイバー「そんな事ないでしょう!他も!他にも取り柄ありますよ!」

士郎「じゃあきっと勝てるさ!」

切嗣「…」ハァー

セイバー「見えない剣とか…瞬間着替えとか!男でもバイクでも車でも見た事ない乗り物でも乗れますよ!」

切嗣「…」

セイバー「ピザ1枚なら丸呑みできます!」




切嗣「士郎。君は戦争で戦車相手にビニール傘1本で挑もうとしてる兵士と何ら変わらない」

士郎「!」

セイバー「誰がビニール傘ですかァァァ!!?」

切嗣「そのくらいとんでもない戦場に君は挑もうとしてる」

切嗣「さぁ、渡してくれるね?」ズイッ

セイバー「なんですか!?散々愚弄した挙句!むぁた私の意思はガン無視ですか!?」

士郎「…」




士郎「セイバー、セイバーはどうしたい?」

セイバー「えっ…?///」


セイバー「シロウ!シロウは私に意見を求めてくれるのですか!」キラキラ

士郎「当たり前だろ?」

士郎「オレだけの問題じゃないし、セイバーはどうしたいかを聞きたい」

セイバー「シロウ…!!///」

セイバー(ああ…!シロウはとてもいい人です!)

セイバー(私を無視しないし私に優しいし、私を尊重しくれるし私を赦してくれる…食事もとても美味しかった…)

セイバー「…そうですね、私は此度の聖杯戦争はシロウと戦いたいです!」

セイバー「キリツグとももう一度、とは思いますが…彼はあの頃から何一つ変わってくれませんしね!しね!しね!」

切嗣「…」











切嗣「…」カーッペッ!

セイバー「タン!?今タンを吐きましたか!?キリツグ貴様!」ガタッ

士郎「どうどう」




士郎「…そういうわけだ。じいさん、オレやってみたい」

切嗣「ダメだ。アレは」

士郎「大丈夫だよ。いざとなったらじいさんも助けてくれるんだろ?」

切嗣「ああ…だが、」

士郎「じゃあ、大丈夫さ」ニコッ

切嗣「…それなら、いくつかアドバイスをさせてくれ」

切嗣「それと。危なくなったらマスター権を放棄する…いいね?」

士郎「ん。約束する。」

切嗣「なら、指切りだ」

士郎「おっけ」

セイバー「…」ムスー



切嗣「ゆーびきーりげーんまーん♪」

士郎「うっらぎったら♪」

切嗣「起源弾ブチこんで♪」

士郎「手足をもいで♪」

切嗣「剥製にして好事家に売り飛ば~すっ♪」


士郎切嗣「「指切った♪」」

セイバー「どこのヤクザですか」



舞弥「ただいま戻りました…ん?」

セイバー「な、舞弥!!?」バッ

舞弥「セイバー…!?何故、」

美遊「誰…?」ヒョコ

セイバー「誰ッ?!」

舞弥「…?ああ、この子ですか」

セイバー「ええ、初めてお会いします」コクコク

舞弥「私が産みました。切嗣との合作です」

美遊「合作です」ペコリ

セイバー「セイバーです…って、うん?」

舞弥「どうしましたか」

セイバー「な、あ、あの…アインツベルンは?イリヤは…?」

切嗣「…」

舞弥「…フッ」ニヤリ。

セイバー「う、うわぁぁ!泥沼じゃないですか!キリツグ!」


切嗣「…」ボー…

セイバー「昼ドラです!『アーサー王伝説』後半のランスロット卿並みの泥沼じゃないですか!!」

切嗣「…」

セイバー「くっ、見損ないましたよキリツグ!あなたは妻に操を立てるタイプだと思っていたのに!」

切嗣「…」ぷいっ。

舞弥「ああ…切嗣はまだ無視を?」

セイバー「ええ!無視の王様、無視キングですよ!」プンスカ!

士郎(うまくはないなぁ)


セイバー「うーむ…しかし切嗣は再婚していたのですか」

舞弥「いえ、籍は入れてません」

セイバー「えっ」

舞弥「…私はあくまで愛人、という事です」

セイバー「き、キリツグゥ…」

士郎「オレもそれはどうかと思うよじいさん」

切嗣「僕の妻はアイリだけだ」ツーン

セイバー「し、しかしアイリスフィールはもう…それに舞弥が気の毒だ」

切嗣「…」スッ

セイバー「キリツグ!」

切嗣「さて、舞弥。」

舞弥「はい」

セイバー「Hey!listen!」

士郎(Cボタンの↓押さなきゃなぁ)




切嗣「後で僕の部屋に来てくれ。…第五次聖杯戦争について話がある」スタスタ

舞弥「!…了解。」

士郎「さ、美遊はもう寝ような」ポンッ

美遊「うん、おやすみ。お兄ちゃん」


とてとて…。


セイバー「…」


セイバー「なんだか色々と…複雑な気分です」

士郎「あー、まぁ知ってるやつが色々変わってたら変な気持ちにもなるよな」

セイバー「…シロウ、頭を撫でて私を癒してください…」ポスッ

士郎「いいよ」ナデナデ

セイバー「んっ…」

士郎「セイバーはどこで寝る?」ナデナデ

セイバー「おや、言いませんでしたか?」






セイバー「もちろんシロウと同じ布団ですとも」ニッコリ

士郎「はは…寝れるかな、オレ」











その頃の間桐家










雁夜「イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!」パンパン

桜「イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!」パンパン

ライダー「イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!」パンパン

臓硯「イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!」パンパン


慎二「…」






慎二「…」

慎二「…」チラ


雁夜「慎二くんのっ!ちょっといいとこ見てみたい!」


■?????虫「キシャァァアア!!!」ウゾウゾウゾ

雁夜「ハイ!呑ーんで呑んで呑ーんで♪」パンパン


慎二「無理ィィイイ!!!!」




慎二「ふざけるな!!いくらなんでもこんなキッショいのを踊り食いしろとか無理に決まってるだろぉ!!」

雁夜「フゥ♪フゥ♪」カクカク

臓硯「しかしのぉ…慎二はギリッギリ魔術回路はあるが魔力量とか…その、アレじゃし」

臓硯「スペシャル刻印蟲とかでも使わないと初戦敗退すると思うがのぉ」

慎二「えっ、僕ってそんなに才能無いの?!」

臓硯「え!?い、いや…そういう訳じゃなくてな?聖杯戦争に参加するのは猛者ばかり故にな?」

臓硯「こう、クラスで一番足が速いヤツは普段すげーってなるけどオリンピック選手と比べたらカスであろ?」

臓硯「慎二も才能はある」

臓硯「前の聖杯戦争では後半戦まで健闘し、最後まで生き延びたほどの雁夜とあんまり変わらぬほどの」

慎二「やめろよ!優しいフォローが痛いんだよっ!!それって才能無いドカスって事じゃないか!」

雁夜「…」



慎二「大体雁夜叔父さんはカスってじいちゃんもよく言ってるじゃないかっ!」

雁夜「はは…あー、慎二くん?」

慎二「何だよっ!」

雁夜「大丈夫大丈夫!意外と味ないし毒とかじゃないから!ちょっとニュルニュルゥォエッ!ゥォエッ!ってなるだけだから!」ニカッ

桜「そうよ!雁夜お父さんだって一応結果的には生きてますし!」

雁夜「…」

雁夜「…うん!結果的にはね!」b

慎二「おいィィイイ!なんかあったぞぉおお!?!!今なんか変な間があったぞぉおおお!!?」



雁夜「別に途中でエラい事になっても終わりよければすべてよしじゃないかな」ニッコリ

慎二「やめろよぉ!全てを諦めて受け入れた笑顔で言うのやめろよぉお!!」

ライダー「マスター、早くしてください。皆あなた待ちなので」

慎二「うるさい!サーヴァントのクセにマスターに意見するな!」

慎二「桜ァ!お前もボサーっとしてないでなんか言えよ!兄さんが貶されてんだぞ!ポンコツ!」

桜「…」ニコッ

桜「…」クイッ

ライダー「…」コクッ



ライダー「どっのっくっちっがっ言ってっいっまっすっかっねっ!?」グギグギクミギ!

慎二「あだだだだだだだだ!!!すいまっせん!すいまっせん!調子乗ってました!やめて!コブラツイストはやめて!」




ライダー「魔力供給源でもある桜に舐めた口をきかないように。」

慎二「ちくしょうちくしょうちくしょうちくしょう…!」

臓硯「慎二や」

慎二「なんだよじいちゃん」グスッ

臓硯「己の力量を認めた上でなければ人は成長できぬものだ」

慎二「…そんなの、認められるかよ…っ!」

慎二「だって!!僕は!エリートだ!勉強だって!スポーツだって!!」

慎二「そんな僕が!…無能だなんて…!」ギリッ

慎二「桜よりもっ…!」

桜「…」フゥ




慎二「オマケに常日頃からバカにしていた雁夜叔父さんよりも…!」

雁夜「はっはっはっ…叔父さんそろそろ泣いていい?」

桜「いいですよ」ニコッ



慎二「こんなの…!」

臓硯「…」

臓硯「ではそのまま”遠坂”や”アインツベルン”、”衛宮”に始末される気かのぅ?」

慎二「それはっ!」

臓硯「ワシとて本来ならば可愛い可愛い孫を聖杯戦争に参加させたくはなかったし蟲を忍ばせたいとも思わぬよ」

臓硯「だがの」ソッ

臓硯「可愛い孫がワシらの領域に興味を示し、その最高峰の争いに挑み願いを叶えたいと主張しよった」

臓硯「ワシはその意志と勇気、挑戦する気概を尊重したい」

臓硯「ならば。お前を死なせぬためならばワシは妖怪にでも鬼にも悪魔にもなろう」

慎二「…ふんっ!どうせじいちゃんは…ホントは不死が欲しいだけなんだろ」プイッ

慎二「僕が言い出したのを都合がいいって、」

慎二「参加を許して、聖杯の選出をある程度操作してまで…勝ち残る可能性が高い桜じゃなく僕がマスターなのは、きっと一番御しやすいから…」

臓硯「それは違うのぉ。手段など選ばなければ誰でもいくらでも御せるとも」

臓硯「もしワシが勝ちを優先するならば慎二は参戦させぬし雁夜を囮に桜を真マスターとするのぅ」

慎二「…」

雁夜「…」



臓硯「慎二。」

臓硯「ワシが不死を望むのは間桐家存続や高潔な意志を後世に遺していくためであり、第三魔法によるこの世全ての悪の排除の為でもあるが」

臓硯「可愛い可愛い孫達の成長を見守りたいからでもある」

慎二「じいちゃん…」

臓硯「しかしこの体や魂はもうあまり持たぬ…以前は50年に一度変えれば良かった肉体も今や半年に一度変えねば持たぬ…」

慎二「…」ギュ

臓硯「孫をワシより先に死なせたくもない…」

慎二「…」

臓硯「もうな、可愛くて可愛いくて仕方ないのでな…もうこの気持ちも第三魔法とかでなんとかして欲しい」カツッカツッ…

慎二「…」

臓硯「慎二、信じて欲しい。」

雁夜(あ!今ギャグ言った!!慎二信じてってギャグ言った!)

臓硯「ワシが雁夜を実験台にして完成させたあんまりデメリットないスペシャル刻印蟲をお前に呑ませるのは」

雁夜「えっ」

臓硯「お前に…ただただ生き残って欲しいからだけなのだ…」

慎二「じいちゃん…」

雁夜「え?マジで?ひょっとしてあの苦痛って、えっ、マジで?」





臓硯「のぅ雁夜。だってお前、ただでさえ可愛い孫がの?」ガッ

雁夜「ちょっ、痛い痛い」

臓硯「『聖杯戦争に出たい!聖杯で『じいちゃんを長生きさせてやりたい』って願いを叶えたいんだ!』とか」

臓硯「もうワシどうすればいいの!?悶えるわ!もうワシの身体にそんな機能無いのに吐血するわ!!」クワッ

雁夜「あの、わかったんで!痛いから!痛いから!爪とか蟲のアゴとかくい込んでるから!」

雁夜「桜ちゃん!桜ちゃーん!?助けてくれる!?」

桜「…」ニコニコ

雁夜(ちくしょう)

臓硯「ああああ!!孫バニシングラヴ!!」バキッ

雁夜「いっだーッ!?」ズザザザ



雁夜「ちょっ、え?なんで今殴られたの俺!?」

桜「ドンマイ♪雁夜お父さん♪」

雁夜「…えへっ♪」デレッ

ライダー(素直に気持ちが悪いですね)



慎二「でも…さすがにアレは…」

刻印蟲「キシャァァアア!!!!!」

臓硯「ええい!ならば慎二のためにもう一肌脱ぐとしよう…待っとれマイラバーグランソン慎二!」b カツッカツッ

慎二「ああ…!楽しみに待ってるよマイラバーグランパ
!」b



・・・・・。







臓硯「…そんなわけで持ってきた策がコレじゃ」


臓硯「策1。『オブラートに包んでみた』」

オブラートin刻印蟲「キシャァァアア!!」ガサガサガサ!

慎二「…」ゴクリ

臓硯「はいグイッと」つ

慎二「ぅ、あ、」

オブ刻印蟲rt「キシャァァアア!!!!!!」

慎二「うわぁあああああ!!!破ってきたァァァ!!!」

臓硯「ぬぅ…」

臓硯「ならば、とっておきのを。策その2じゃ」






臓硯「刻印蟲を皿に置き…」

臓硯「コレを上からかける」ドポドポ…

慎二「…!そ、それは!」

桜「あ…!」

雁夜「あ、俺も知ってる」

ライダー「…」



臓硯「クックック…知っておったようだな…これが何なのか…!」

慎二「そりゃ…だって最近よく見る…!」













雁夜慎二桜ライダー((((お、『おくすり飲めたね』だ───────ッ!!!))))



臓硯「クックック…慎二の好きなチョコ味よ…!」ブニュニュ…




慎二「き、気遣いは嬉しいけど…」チラ


チョコく印蟲「キシャァアアア!」

慎二(パッと見デケーうんこだコレ!!!)

慎二「いや…チョコ味はちょっと」

臓硯「あ、すまん今日はイチゴ味の気分じゃったか?」アセアセ

慎二「違うから!つーかイチゴ味だったらグロオブジェだから!!北極から南極だから!」

臓硯「むぅ…すまん…」




雁夜「…」スック

慎二「?」



雁夜「…イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!」パンパン


慎二「ちょっ、殴るぞ叔父さん!やめろよ!」


桜「イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!」パンパン


慎二「桜ぁ!?」


ライダー「イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!」パンパン


慎二「お前まで!」


臓硯「…イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!」パンパン

慎二「じいちゃんまで!」




桜(兄さん…聞こえますか…?今、あなたの心に直接話しかけてます)

慎二(どうやって?!)

桜(皆はもう早く寝たいんです。兄さんのワガママと茶番に付き合うのもそろそろ限界なんです)

慎二(う、うるさい!あんなの誰だって躊躇するだろ!)

桜(早くやらないとライダーが兄さんを肉骨粉に)

慎二「う、うぁ、うあぉおおお!!!」

慎二「やればいいんだろッ!やればッ!」

慎二「うぉおおああああああぁああああッッッッ!!!!」






ちゅるん。








慎二「オボゥエエエエッッ!!!」ボロロロロロトシャトシャトシャ!



慎二「ハァハァ…!ハァハァハァハァ!」

チョコく印蟲「キシャァアアア」

慎二「ぐ…!おらァァァァ!!!!」バクッ!



慎二「ぼろろろろろろろろろ!!!!」



臓硯「…」

雁夜「…」

桜「…」

ライダー「…」





臓硯「…イチゴ味にしてみるかの…」

雁夜「んー…マヨネーズとかで包むとか」



桜「あ、私はもう寝ますね。兄さんに『ガンバレ♪』って伝えておいてください」

ライダー「わかりました。桜」








慎二「僕は…ッ!僕は必ず、じいちゃんを…!」ハグッ






慎二「不味ゴパァッッッッッ!!!」




刻回はここまで印蟲。



~そして朝、衛宮家~



士郎「んじゃ、行ってきます!」

舞弥「行ってらっしゃい。気をつけて登校してください」

士郎「ん!」

美遊「ふぁ…お兄ちゃんもう出るの?」

士郎「ああ、弓道部の朝練があるんだ」

美遊「そう。頑張ってね」

士郎「ああ!ありがと!」


タタタ…




舞弥「さ、美遊も準備して。私と切嗣も出かけてしまいますから」

美遊「?」

舞弥「ですから朝の支度は手伝えません。今のうちにいつでも出られるように自分で準備を」

美遊「デート?」

舞弥「…ええ、そのようなものです」

舞弥「ですから今日は遅くなります」

美遊「…」

美遊「…気をつけて、ね」

舞弥「!…ええ。ありがとう」



舞弥(今ので色々と察しましたか。頭の良い子です)


美遊「晩御飯はどうする?」

舞弥「士郎にまたお願いを」

美遊「うん。わかった」



タタタ…



舞弥「…」




切嗣「…士郎は行ったかい?」

舞弥「ええ」

切嗣「そうか」




切嗣「では」

舞弥「はい。まずは言峰教会へ、ですね」




切嗣「出来ればアイツには2度と会いたくないんだけどな」

舞弥「しかし一切を取り仕切っているのは彼です」

切嗣「ああ、わかってるさ。言ってみただけだ」

舞弥「言峰神父には…まずは確認ですね」

切嗣「ああ。まだ出揃ってないクラスのサーヴァントか、”はぐれ”が居ないか確認だ」

舞弥「参戦資格の”調達”が出来なければ?」

切嗣「無論、誰かからその資格をいただくさ。…できる限り穏便に済ませたいものだが」

舞弥「切嗣」

切嗣「なんだい」

舞弥「あなたのその愉しげな表情は穏便に済ませる気など1ミリもないようですが」




切嗣「そうかい?それは…気づかなかった」ニヤリ。

舞弥「楽しそうで何よりです」




切嗣「ふっ…隠居生活も悪くはないと思ってたが」

切嗣「やはり目的完遂のために活動するというのは『生きている』という充足感がある」

切嗣「…『死んでるみたいに生きたくはない』とはなんのセリフだったかな」

舞弥「切嗣。行きましょう」

切嗣「ああ」





切嗣「できれば今度こそ”アサシン”のマスターになりたいものだ」

舞弥「前回からずっと言ってましたしね、それ」





~穂群原学園、弓道場~



士郎「…」キリ…キリキリ…!


士郎「…ふっ!」パシュッ!


スカンッ!!!


セイバー(霊体化中)『おお!お見事ですねシロウ!』

士郎(まあ、これくらいはね)ドヤッ






セイバー『どのくらい練習したらその域に到達できるのですか?』

士郎(さぁなぁ…んー…いっぱい!)パシュッ


スカンッ!!!!


セイバー『いっぱい、ですか』

士郎(セイバーこそ。青タイツの人に剣を使って圧倒してたけどアレでも全然本気じゃなかったんだろ?)

セイバー『まぁ彼が憔悴しきっていたからというのもあるのですが…ええ、まぁ』

士郎(セイバーこそ凄いじゃないか。かっこよかったよ)

セイバー『そんな…///なんだか照れますね』

士郎(よっ!綺麗で強くてかっこいい女の子!)

セイバー『や、やめてください///なんだか恥ずかしいです!』

士郎(それで?その域に至るまでにはどのくらい練習したんですかセイバーさん?)

セイバー『ふふ…”いっぱい”、です♪』

士郎(はははっ)

セイバー『ふふふっ』



慎二「よ~う。エェミヤァ」|'ω')ヒョコッ

士郎「お、そっちはもう百射終わったのか?」

慎二「まぁね。ほら、ボクって天才だからさ?」ドヤァ…

士郎「まぁ慎二かなり上手いもんなぁ。ほとんど中ってたし」

慎二「…何それ皮肉?お前の方が命中率いいからって僕を馬鹿にしてんの?」

慎二「は、さすが天才衛宮様だなぁ?」

美綴(え?うわあんなに煽って…ケンカ始まる?ちょっ、勘弁してよね!)

士郎「オイオイそんな褒めんなって」

美綴(いや褒めてねーし!煽られてんだよ穂群原のブラウニー君よぉ!)

慎二「いやいやいや…素直な感想さ。衛宮は凄いよ」

美綴(えっ!?違うの!?本当にアレ褒めてたの!?)




慎二「そういえば桜がこんなの作ったらしいんだよねぇ」

士郎「ん?クッキー?」

慎二「ああ。『センパイに』って」

士郎「えーなんか悪いなぁ」

美綴(へーやるじゃん桜のやつ)

美綴(結構手が込んでるわね。相当朝早く起きて作ったんだろうなぁ…)

慎二「丁度小腹も空いたろう?食べないか?」

士郎「ああ。じゃあいただこうかな」

慎二「あーあのさ、僕もちょっと欲しいんだけど」

士郎「ん。いいぞ」つ

美綴(ふふっなーんだ。仲良いのねっ)

美綴(いやいやでもでも道場でおかしはダメでしょ!注意してやんなきゃ!)




慎二「ふんッッ!!」グシャッ!!

士郎「…」

美綴「」






慎二「ひゃーはっはぁーっ!!」バキッ!

慎二「それそれそれ!」バキッ!パキパキッ!

士郎「…」

美綴「な…!?」

美綴(こ、こいつ!!桜のクッキーにパンチして粉々に砕きやがった…!)ギリッ

美綴(桜が衛宮にってあげたクッキーを!)

美綴(何よそれ…!)

美綴(…許せない!許せないぞ!)



慎二「ひゃははははは!!あーあ!!衛宮が食べるクッキーが粉々だぁ!!」

美綴「」ブチッ



美綴「…おi」



士郎「お、いい感じに食べやすい大きさになったな」

慎二「で、これをこのアイスの上に乗せるんだってさ」パラパラ

慎二「クラッシュクッキーってヤツらしいよ。最初に粉々にするんだってさ」

士郎「へー…ん?」

士郎「オイオイでもさ、それ結構放置してたんじゃないのか?溶けてるんじゃ…ってアレ?」

慎二「ああ。これジャガイモで作ったアイスクリームだから溶けないんだって。中々やるよねぇ桜のやつも」

士郎「へー…」

美綴「」





慎二「…なんだよ美綴。もどかしさ100%!な表情しちゃってさ」

美綴「え?えーと、その、」

士郎「ん?ああ、美綴も食べるか?」

慎二「フン、お前にも桜の料理の美味さを教えてやってもいいけどぉ?」

美綴「あ、えと…気持ちだけ貰っとく…」アハハ…



慎二「何それ。遠慮なんてくだらないことするなよ」

美綴「ううん…なんか私食べる資格がない気がするの…」

士郎「?」

慎二「?」

美綴(ああ…この振りかぶった拳はどこにぶつければいいのっ)くぅ!


~固有時制御!お昼の生徒会室だよアクセル!~



一成「うむ、馳走になった」

士郎「おかず交換した唐揚げ美味かっただろ?」

一成「ああ。衛宮は本当に料理が上手いものだな」

慎二「フン」

一成「なんだ慎二、お前強引におかず交換して貰っておいて衛宮の唐揚げが不服だったというのか?」

慎二「そんなわけないだろ。衛宮の唐揚げは世界一さ」ブスー

士郎「照れるな…」

セイバー『ですが私も彼に激しく同意です』


士郎「じゃあどうしたんだよ。そんな不貞腐れて」

慎二「別に」プイッ

一成「否、否。そこまで不満げな顔と唇を尖らせていれば気にもかかろうというもの。申せ」

士郎「そーだぞー申せ申せー」

セイバー『そうです!申せ申せー』

慎二「別に。」

慎二「…衛宮には色んな所で負けて悔しいってだけさ」

士郎「ええ?でも慎二は勉強とかスポーツとかオレより凄いじゃないか」

慎二「それだけじゃないんだよ。桜の事でも色々世話させてるし、借りを返しておきたいんだけどね」

士郎「借りって。友達なんだから助け合うとか当たり前だろ?」

士郎「それに世話はオレがしたいからしてるだけで」

慎二「フン!僕の気が収まらないってだけさ」



士郎「はは…じゃあそのうちお返し期待してるよ」

慎二「ああ、期待して楽しみに待ってるんだな」ハッ

一成「うむ…慎二は色々と面倒臭いな」

慎二「あんだと」

セイバー『ふふ。彼は中々クセがある御仁ですね。シロウ』

士郎(まぁね。でもそういう所が一緒にいると面白くてさ)

一成「さて、今日は明日に持ち越さぬよう仕事を早く片付けなくては」

士郎「?明日になんかあるのか?」

一成「ああ。明日な、柳洞寺の客分の…ああいや、衛宮達には社会の葛木先生と言った方がいいか」




一成「彼がな、祝言を挙げるのだ」

士郎慎二「「マジで!?」」ガタッ







一成「相手の方はこれまたかなりの別嬪さんでな」

士郎「へー…隅に置けないなぁ葛木先生も」

慎二「ふーん…で?どんなヤツなわけ?」

一成「うむ。キャスター・メディアという方でな、」

士郎「外国の方なのか」


慎二(…”キャスター”?…まさかな。いくらなんでも結婚だの真名を晒すだのするほど愚かじゃないはずだ)

セイバー(”キャスター”…もしや)


一成「あとは…青髪で耳がエルフのように尖っていたな」

士郎「へー」

慎二「…ふーん」



慎二(証拠ないし、一成の話だけじゃガチキャスター疑惑45%ってとこかな)

セイバー(これは99%確定ですね!私の直感がそう囁いている!)


士郎(へー美人さん見てみたいなー)







一成「ああ、良かったらお前らも来るか?飛び入りもOKだ」

士郎「え?あーどうしよっかな。慎二はどうする?」

慎二「…行ってやってもいいかな」

一成「おおそうかそうか」

士郎「えっ!?」

慎二「…なんだよ、僕が行ったらおかしいかい」

士郎「いや…珍しいなって」

慎二「何が」

士郎「いやいつもの慎二だったらさ、」

士郎「『ハァン?!なぁーんでボクがそんなヤツのくだらない式に参加してやんなきゃいけないんだ?ハッ!暇人衛宮が行ってやれば?』」

士郎「とか言いそうなのに」

慎二「言わないよ…てか僕そんなキャラじゃないし」







一成「いやそんな感じじゃないか?」

士郎「だよな!」

慎二「お前ら…ハァ。いいだろ別に」

慎二「あーほら、葛木先生には常日頃からご指導いただいてお世話になってるワケだし?」

慎二「お祝いくらいはしてやろうってだけさ」



慎二(本音はもちろん『確かめたい』だけどね)




一成「ふむ…これは明日は槍が降るな」ゴクリ

士郎「ああ、竜巻注意報が出るな」ゴクリ

慎二「うるさいよお前ら」チッ




士郎「ふーん…まぁでも慎二も行くならオレも行こうかな」

一成「よしきた。では明日の…」




───────────

───────────────
───────────────────



~柳洞寺、宗一郎の自室~


キャスター「宗一郎様」

葛木「なんだ」

キャスター「本当に私などと結婚して良いのですか?」

葛木「ああ」

キャスター「…」

葛木「…」

キャスター「私は人ならざる身です」

葛木「ああ」

キャスター「聖杯戦争という殺しあいに本格的に参戦する事になります」

葛木「ああ」

キャスター「戸籍がありませんから籍も入れられません」

葛木「ああ」

キャスター「子供も…作れますが通常の出産ではありません」

葛木「ああ」

キャスター「ホムンクルス的なアレです」

葛木「ああ」

キャスター「ずっと…私の事だけを愛し続けてくれますか?」

葛木「ああ」

キャスター「…」

葛木「…」



キャスター「…」ソッ

葛木「…」

キャスター「宗一郎様」

葛木「なんだ」

キャスター「あなたが私と結婚する理由は…どういったものなんですの?」

葛木「…」

キャスター「…」

葛木「…」

キャスター「…」

葛木「…側に、」

キャスター「!」





葛木「側にいてもらうと安心する」

キャスター「…」

葛木「…今気づいたことだが」

葛木「私は…ずっと誰かのために生きたかった」

キャスター「…」

葛木「だが私の周りにそんな人間は居なかった」

葛木「私を必要としてくれる人は、私がこの人のために生きようと思える人は」

キャスター「…」

葛木「…君だけだ」

キャスター「…!」

葛木「私には君が必要だ」

キャスター「宗一郎様…!」ギュッ!



葛木「…最善を尽くす。私が死ぬまで一緒にいてくれ」

キャスター「もちろんです…!ずっと、ずっとお側に…!」

葛木「…そのうち持ち家も持つ。…君との家だ」

キャスター「まぁ!」

葛木「そして…今はコレが限界だが…君へ贈り物だ」つ

キャスター「まぁまぁ!嬉しい!ありがとうございます!」

葛木「ああ」

キャスター「何かしら!…開けてみても?」

葛木「ああ」


キャスター「~♪」ビリビリッ

葛木「君は模型や人形の箱庭を作るのが趣味だったな」

キャスター「ええ!」

葛木「私は贈り物などした事が無い。…君が気に入るかはわからないが」

キャスター(もう…//その気持ちが嬉しいのですよ?物は何でもいいのです///)~♪

キャスター「~♪」ガサガサ…

キャスター「!」

キャスター「わぁっ…!」



葛木「家の模型だ…」

キャスター「素敵…!」



キャスター「凄く細微に…なんて繊細な仕事!コレ高かったのではありませんか?」

葛木「まぁそれなりには。だが私は金などあっても大して使わん」

葛木「私の趣味も金を使うものではない。だが…」

葛木「…どうやら私は初めて自分の金をつぎ込める何かが見つかったようだ」

キャスター「お待ちください!私のために使ってくださるのは…その、とても嬉しいのですけれども!」

葛木「…すまない。迷惑だったか」

キャスター「いえ!そうではありません!ただ、」

キャスター「金は大事なものですから…ね?」

葛木「わかった」



キャスター「…」モジモジ

葛木「…」

キャスター「あの、宗一郎様」オズオズ

葛木「なんだ」

キャスター「よろしければ一緒に作りませんか?」ニコッ

葛木「私は不器用だが」

キャスター「構いません。ただ、一緒に何かをしたいのです」

葛木「わかった。君がそう言うのなら」




キャスター「♪」カチャカチャ

葛木「…」カチャカチャ




キャスター(ああ…幸せだわ)




キャスター(もう聖杯とかどうでもいい。だって私の願いはもう叶ったのだもの)

キャスター(強いて言うならば現状維持。このままずっと今が続くようにすること)

キャスター(ふふっ!そうとなればすぐに準備しなくては!)

キャスター(まずは強力な隠れ家が必要ね…鉄壁の城塞や砦、それを守る下僕共が…いえ、)

キャスター(私と宗一郎様の愛の巣がね!!!)ホーホッホッホッ







キャスター「ふふふ…」カチャカチャ

葛木「…」フッ…

キャスター(あら?今宗一郎様が笑った…?)

葛木「模型作りというのも存外楽しいものだな」

キャスター「!」

葛木「…いや、君と一緒にやっているからというだけなのかもしれないが」

キャスター「んもぅ!宗一郎様ったらぁ!///」バシバシ!

”破壊すべき全ての今回はここまで”

まだだ、まだ琴峰とギルが残っている!
きっと(悪い意味で)平常運転のはず!
今ならまだgdgd聖杯戦争にならずにすむ
頑張れ、畜生共!
カニバの悲劇()を繰り返してはいけない



~ちなみに言峰教会~



ガチャ…バタン。


切嗣「…」

舞弥「…」



「おや、これはこれは。珍しい客人だ」





コツコツコツ…



「君が生きている内にここに足を踏み入れるとは思わなかった」



切嗣「…ああ、できれば僕も君がくたばってから訪れたかったよ」

舞弥「…」


コツ。


綺礼「ははは…本当に久しぶりだな衛宮切嗣。…9年振りかね?」

切嗣「かもしれない」






綺礼「それで?今日はどういった用件で?」ニコッ

切嗣「…」

綺礼「告解部屋で君が今まで殺してきた人への懺悔でも私に聞いてもらいにかね?」

切嗣「…」

綺礼「君自身が神父になって君の亡き妻や師匠、前回の聖杯戦争で君が撃ち殺したサーヴァントに祈りでも捧げにかな?」

舞弥「…」

綺礼「いや武装しているようだ。私を殺しにかな?」

切嗣「…」

綺礼「それとも…旧交を温めるための食事のお誘いかな?」ニコッ

舞弥「そんなわけないでしょう。私達はあなたに聞きたい事があって」

切嗣「そうだ。それに僕達は既に食事は済ませてきている!」キリッ

舞弥「切嗣ちょっと黙っててください」





綺礼「そうか。いい麻婆豆腐を出す店を知っているのだが…それでもかね?」ドヤ

舞弥「ええ。興味ありません」

切嗣「どこの店だ」

舞弥「食いつかないでください切嗣」

綺礼「えー…五丁目のな、あの…大きめのドンキがある交差点の」

舞弥「あなたも言わなくていいです」

切嗣「待ってくれ、五丁目の?」φ(・ω・ )メモメモ

舞弥「メモらないでください切嗣」




綺礼「しかし久宇舞弥。その店でしか出していない『麻婆拉麺』も美味いぞ?」

舞弥「知りません。興味ありません。話を元に」

切嗣「待て、なんだその素敵な名前の食べ物は?」スチャッ

舞弥「切嗣、再度言いますがメモと興味を持たないでください」

綺礼「申し訳程度の麺の上に泰山麻婆豆腐と餡が乗っている」

舞弥「言峰、再度言いますがあなたも答えないでください」



綺礼「その店はデリバリーもやっているが…?」つスマホ

舞弥「頼みません。スマホしまってください」

切嗣「待て舞弥。もうここは出前を頼まなければいけない流れだ…」サッ

舞弥「そうですね、切嗣が食い意地張ってなければその流れも回避できたのですが」

切嗣「メニューはないのか?」

言峰「無論あるとも」サッ

切嗣「どうも…ふむ…」

切嗣「…言峰!誘ってきたからには奢りなんだろうな?!」

綺礼「バカを言え、割り勘だ」

切嗣「チッ、ケチんぼめ…!」ギリッ

舞弥「…」







切嗣「舞弥、あいつ貧乏だぞ!」ヒソヒソ

舞弥「切嗣、私達何しに来たんでしたっけ?」




・・・・・。




綺礼「なるほど。つまり第五次聖杯戦争に参戦したいと?」ハフハフフスハフ


切嗣「そうだ。僕の手に令呪は現れてない…だが奪う事はできる。そしてお前なら」ハフハフハフハフハフハフっ

綺礼「ふむ…参戦者が出揃っているかの確認、マスターと喧嘩別れ等をしたはぐれが居ないかの確認…かね?」ハグハグハグハグクッチャクッチャ

切嗣「ああ」モグモグモグモグモグモグクッチャクッチャ

綺礼「なるほど…ならまだ”アサシン”が召喚されていない」クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ

綺礼「そして”はぐれ”は今はいないな」クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ

綺礼「もし令呪が発現するならば”間桐”か君だろう」クッチャクッチャクッチャクッチャ

切嗣「…へぇ?」クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ

綺礼「素直に教えてくれた事が意外かね?」クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ

切嗣「鵜呑みにはしない」モチャモチャモチャモチャモチャモチャ





切嗣(まぁ”御三家”は選ばれるだろう。)

切嗣(もし言峰の言葉を信じるならば『”間桐”からはまだ選出されていない』か、)

切嗣(或いは『既に選出と召喚まで済ませているが他にマスター候補が居ないから衛宮切嗣か、間桐からもう1人選出されるかもしれない』)

切嗣(とも取れる。嘘かどうかはまだ分からないが…)


切嗣(間桐さんとこのか…色んな意味で厄介だな…当主の臓硯さんはPTA会長やっていて表に顔が知れ渡り過ぎている…消したら騒ぎに…)

切嗣(や、そもそも彼自身がかなり手強い上、正直こちらにサーヴァントが一騎以上居た上で入念に準備したとしても容易に殺せるとは思えない…)

切嗣(慎二くんと桜ちゃんはちっちゃい頃からウチに遊びに来てるから僕だって酷い事も殺しもしたくはない)

切嗣(仮に二人がマスターならなるべく穏便に…サーヴァントだけ殺そう)

切嗣(あと…雁…なんとかさんは別にいい。どうでもいい。聖杯もあの人よりは僕を選ぶはずだ)







切嗣(”遠坂”…娘さんが恐らく既に選ばれてるだろう…)

切嗣(”アインツベルン”…イリヤだろうな)

切嗣(アレ?待てよ?って事はイリヤはあの堅牢なアハト翁の城から出るって事じゃないか!!)

切嗣(やった!!!これでイリヤを迎えに行ける!!!)

切嗣(前回の聖杯戦争で聖杯を手にしたセイバーを撃ち殺した上に聖杯を破壊した僕をアインツベルンは拒絶した)

切嗣(当然だな。…そして、僕は2度と城どころか領域に足すら踏み入れられなかった)

切嗣(全盛期の僕でもあの手この手で徒党も組んで何十回も侵入を試みたが無理だった)



切嗣(イリヤ…大きくなっただろうな…ああいや半分ホムンクルスだし”調整”もあっただろうから成長はしてないだろうけど)








切嗣(会いたいなぁ…)





切嗣(一目、一言でいいから)

切嗣(『約束破ってゴメン』って)

切嗣(『長い間1人にしてゴメン』と)

切嗣(『もう絶対1人にしないから』と)

切嗣(…ダメだな前言撤回だ一言なんかじゃ足りない)




切嗣(ともかく。”間桐”から最低1人、遠坂の娘、士郎、イリヤ…4人は確定、次いで有力候補としては言峰、と言ったところか)

切嗣(他に有力な魔術師はこの街には居ないはず…だとすれば…エーデルフェルト家、エルメロイ、ユグドミレニア…その他フリーの外来魔術師か)

切嗣(さて…どう発見するか…)クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ

言峰「あフッ!ハフハフっ!ホグホグ!」ガツガツガツ

舞弥「…あの、あなた達はもっと静かに食べられないのですか?」





切嗣綺礼「「いやこれはコイツへの嫌がらせだ」」クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ

舞弥「そうですか。私にも被害が出ているのでやめていただけませんか?」








切嗣「コイツがやめたら僕もやめる」クッチャクッチャクッチャクッチャ

言峰「その言葉、そっくりそのままバットで打ち返してやろう衛宮切嗣」クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ

舞弥「いい加減にしてください精神年齢小学生男子オッサンども」

切嗣「ゲェェエエエエッッツップッッ!!」ワザトォォ

舞弥(最低だこの人…)ゲンナリ

言峰「けぷっ。」

切嗣舞弥(かわいい…!///)




・・・・・。




言峰「フーッ…やはり泰山麻婆豆腐は最高だ」フキフキ

切嗣(かなり辛かった…だが辛さばかりが先行しがちな辛いものご飯なのに唐辛子?の味がしっかりわかった…中々良かったな)

切嗣(麻婆拉麺…だったか?他のメニューも気になるな)

舞弥「くすん…舌が…痛い…涙が…うう」


言峰「それで?他に何かあるかね?」

切嗣「…いや。もう無い。」

言峰「そうか。では気をつけて帰るんだな」

切嗣「ああ。……っと、言峰」

言峰「? 何かね?」

切嗣「確かにお前の言った通り泰山麻婆豆腐は美味かったよ」

言峰「…!」

切嗣「…どうした?」

言峰「…いや、アレを完食でき、良さを理解できる人間を初めて見たのでな」

切嗣「…」

言峰「…」




切嗣言峰((アレ…?コレ今ならヤツと和解できるのではないのか?))





切嗣(そう…”監視役”のコイツと仲良くしておいて損はない…)チラッ

切嗣(もしヤツをこちらの身内にできれば士郎を贔屓してもらう事も出来るんじゃないのか?”友達”なら…)

切嗣(預託令呪とか10画くらいくれるんじゃないのか…?)

切嗣(そしたらセイバーに『3時間くらい、死ぬほど間抜け面しながら半裸で全力どじょうすくいしろ!』とか)

切嗣「…」チラッ

言峰「…」


言峰(そう、コイツと仲良くしておいて損はないのではないか?)

言峰(仲良くして友達になって、信頼されて…かーらーのー……裏切りッッツッ!!)

言峰(愉悦!!ありがちで王道過ぎて反吐が出る愉悦!!)

言峰(ヤツとは殺しあって…というか殺されて以来まともに会話はしていない)

言峰(視界には入ったり名前を聞いたりはしたが近寄ろうとはしなかった…)

言峰(…私は恐れていたのかもしれない。『衛宮切嗣に今度こそトドメを刺されるのではないか?』と)

言峰(…それは許されない事だ)




言峰(私の人生への問いかけ、衛宮切嗣を恐れながら探求するなど許されない!冒涜だ!!)

言峰(克服だ…!)

言峰(衛宮切嗣を懐柔し、仲良くなり、そして…最後の最後で最高の裏切りをしてやるッッ!!)

言峰(ああ…尽くそう。捕らえたネズミを世話して肥らせてから食べる梟のように。)

言峰(世話し、信じ、尽くし、情深く、尊敬し、助け、守ろう)

言峰(衛宮切嗣が私を信じきり、衛宮切嗣にとって私が大事な人間の1人となるようになってから。)




言峰(かつてずっとそうしてきたように。私に銃口を向ける日が来たとしてもあの衛宮切嗣が引き金を引けなくなるほどの親友となり、)







言峰(─────私はそんな彼を嘲笑いながら殺してやるのだ。)ニンマリ












切嗣「…」

言峰「…」

切嗣「言峰」

言峰「なんだ」

切嗣「…さっきは喧嘩を売るような真似をしてすまなかった」ペコ

言峰「!」




言峰「いや、かまわない。むしろ楽しかった」

切嗣「何?」

言峰「私は幼い頃から技術や知識の習得に明け暮れてきた。…まともな友人を作らずにな」

言峰「それゆえ、あんな風に人に接した事などなかった」

切嗣「…」

言峰「…衛宮切嗣。私こそすまなかった。そして…」スッ

言峰「どうだろう…よかったら今度、一緒に泰山麻婆豆腐の店に行かないか」

切嗣「!」


切嗣(これは…?!まさかヤツから申し出てくれるとは!)

切嗣(願ったり叶ったりだ!よし!よし!)



切嗣「ああ。いいとも」


切嗣「──」

言峰「──」



舞弥(…アレ?ちょっと目を離した隙に何故か切嗣と言峰神父がLINEのID交換してる…)


時間切れ。イリヤまでいけなかった…今回はここまで↑カリバー!↑


>>242

×監視役
○監督役




切嗣「…言峰、君LINEの登録名『麻婆神父』なのか」

言峰「そういうお前は『ケリィ』か」

切嗣「…思い入れのある渾名でね。戒めの意味と…僕ら親子が生んでしまったあの地獄を忘れないためにね」

言峰「そ、そうか…お前らしいな」ヒ、ヒク…

切嗣「ああ」

言峰「…」

切嗣「…」

切嗣「じ、じゃあ」

言峰「あ、ああ…うむ。無事に参戦出来ることを祈っている」

切嗣「ありがとう」

舞弥(二人ともぎこちないですね…本当に友人関係というものに慣れていないのですね…)



・・・・・。


切嗣「さ、舞弥行こう」

舞弥「はい切嗣」

切嗣「まずはマスターが誰かを見極める。街全体の不自然な魔術痕跡を洗い出し、使用魔術から距離、属性、周辺の目撃情報からターゲットを補足」

切嗣「場合によっては狙撃で殺す。…いいね?」

舞弥「はい」






切嗣「よし、それじゃ──アチャチャチャチャチャッッッツッ!?」ゴロゴロゴロ!!

舞弥「!?」





切嗣「アヅヅッツ!!?あれ?熱くないかも?いややっぱ熱い!!!」

舞弥「どうしました切嗣!!…おのれ魔術師!」

切嗣「ぐぁあああああ!!!痛い痛い!彫刻刀でガッツリ手を彫っちゃった時みたいな痛みが!」

舞弥「よかった大丈夫そうですね!」

切嗣「君の目と耳は節穴かい!?ごぁあああ!!」ゴロゴロゴロ!

舞弥「!」

舞弥「切嗣!右手に!」

切嗣「え?」








~数時間後、冬木市の入口~



ざっざっざっ。




「…ここが、冬木。」











イリヤ「…」







イリヤ「…ここで聖杯戦争を…」

イリヤ「それから…」


イリヤ「…ここにキリツグが居るのね…」




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────────

─────────────



セラ『イリヤ様。本当に御一人でよろしいのですか』

イリヤ『何?私一人じゃすぐに敗退するって言いたいの?』

セラ『いえ…ですが』

イリヤ『所詮は私のバックアップ役が私に意見しないでくれる?』

セラ『…出過ぎた真似を致しました』

イリヤ『わかればいいのよ』

イリヤ『あなたなんか付いてきてもすぐ死んじゃうじゃない』

イリヤ『私が何してるかとか全部お爺さまにチクッちゃうし』

セラ『ですがそれは』

イリヤ『あーもう。いいから。アインツベルンの城であなた達は待機。冬木のアインツベルン城にも私1人で行くから』

リズ『イリヤ、一人暮らし、できる?』

セラ『リズ不敬ですよ!?』

イリヤ『あのね…私ももう19なんだよ?』

セラ『…そうだね。失礼だった』

イリヤ『ご飯とかも大丈夫だから私だって出前くらいとれるから毎日寿司パーリィするから大丈夫』

リズ『…』

セラ『…』

イリヤ『洗濯だって大丈夫よ!毎日服を買えば洗わなくて済むもの!』

リズ『』

セラ『』


イリヤ『じゃ!ちゃんと留守番してるように』

セラ『ちょまっ、お待ちください!やっぱりイリヤ様お一人では!!…ああもう見えない!!!』



『イリヤ様ァァァ!!!』




イリヤ様ァァァ…イリヤ様ァァ…イリヤ様ァ…




──────────────────
────────────
───────




イリヤ「…」


イリヤ「お爺様はキリツグを『裏切り者』って言ってた」

イリヤ「私も聖杯から聞いた。キリツグは私とお母様を捨てたって」

イリヤ「…でも、腑に落ちない」

イリヤ「だって。キリツグはあんなに優しかった」

イリヤ「一緒に胡桃の新芽探しだってした。」

イリヤ「私とお母様を愛してたのはよくわかってた。」

イリヤ「よく『正義の味方になりたい』『世界に恒久的平和を』って言ってたキリツグがその願いを叶えるために必要不可欠な聖杯を壊す理由もわからない」

イリヤ「…」



イリヤ「…それにアインツベルンの城には強力な結界が張られていたもの」

イリヤ「第四次聖杯戦争で聖杯を獲得出来なかったキリツグにお爺様が会わせるとも思えないし」



イリヤ「──だから」



イリヤ「私は自分の目で確かめる。」




イリヤ「ちゃんとキリツグに会って。『どうして会いに来てくれなかったの?』って」スタスタスタ

イリヤ「『寂しかった』って。文句言ってやるの」スタスタスタ

イリヤ「それから…」トコトコトコトコ

イリヤ「…ううん、この先は会った時に」フルフル









イリヤ「…ところで」







イリヤ「ここ、どこ…?」グスッグスッ←迷子になった



イリヤ「だって、だって!!この街には初めて来たし!」

イリヤ「スマホはいつの間にか落としたか盗まれたかしたし!!」

イリヤ「セラとリーゼリットにはあんな啖呵切って出てきたから…っ!」

イリヤ「う、うわーん!!どうしよ!…アレ!?財布も落としてる!?」

イリヤ「うわぁぁん!!うわぁぁん!!」

警察官「ん?君、どうしたの?」

イリヤ(やった!!助け船だわ!ラッキー!)





イリヤ「えっく、ひっく。え、えと…迷子に!迷子になったの!」

警察官「ははぁ。それは大変だ。君、お父さんかお母さんの携帯の番号とか言える?」

イリヤ「お母様は居ない…キリツグとは連絡つかない。」

イリヤ「というかキリツグに会いに来たんだもん。何年も音信不通の!」グスッ

警察官「そ、そっか…複雑なんだね。じゃあ…お父さんの事を知ってる限り教えてくれるかい?」

警察官「この街はそんなに広くはないからね。職業が分かればその職場だけを虱潰しに探せるしね」

警察官「君のお父さんのお仕事は?」

イリヤ「え?…えーっと、」







イリヤ「殺し屋」

警察官「…」



イリヤ「あのね、”魔術師殺し”のキリツグと言えば当時、業界じゃかなり恐れられてて」

警察官「(^ν^)」

イリヤ「えっと、死んだ魚の目してて、タバコと甘い物が好きで、子供舌で」

警察官「あ、えーと落ち着いて落ち着いて。苗字は?お父さんの苗字」

イリヤ「エミヤ。エミヤキリツグだよ」

警察官「エミヤ…?エミヤ、エミヤ……ああ!」





警察官「知ってる知ってる!最近ノースリーブのシャツに短パン姿で夕方頃にこの近所を毎日走ってる人だ!」

イリヤ「ノースリーブ!?」ガーン



イリヤ「待って!?今冬だよ!?コート無しじゃ外なんて歩けないのに!」

警察官「まぁあの人は近所でも有名な小学生系男子で有名な人だからね…」

イリヤ「何その新しい属性!?」

警察官「ともかく。その人の家なら案内してあげられるよ」

イリヤ「あ、ありがとうございます」ペコ

警察官「そっかー…お嬢ちゃんあの人の、…ん?」

イリヤ「?」

警察官「いや、でもあそこって高校生の男の子と君と同じくらいの女の子がいたよな?」

イリヤ「…え?」





~衛宮邸前~





イリヤ「…」

イリヤ「寒い…」ブルブル

イリヤ(案内してくれたはいいけど、『その内帰ってくると思うから』ってお巡りさん帰っちゃった)

イリヤ(全く!なんて職務怠慢なのジャパニーズポリスオフィサーは!)



イリヤ「…早く帰ってこないかな。キリツグ。」プルプル




「やぁ、やっと我が家に帰ってこれた」

イリヤ「!」バッ

イリヤ「キリツ────────」







切嗣「まさか普通に僕が選出されるとはね…それに残るクラスが”アサシン”なら勝ったも同然だな…フフ」

美遊「もう。今日は遅くなるんじゃなかったの?」

舞弥「ごめんなさい。予想以上に早く片がついたの」

士郎「それにしても皆帰りが一緒になるなんて珍しいな」





イリヤ「…」ピタッ…








セイバー「ほほう…買い物袋の中身から察するに…今日は鍋ですか?胸が高鳴ります!」

舞弥「フフ…楽しみにしていてください」

美遊「お母さん、私も手伝うね」

切嗣「美遊はいい子だな」ナデナデ

美遊「えへ…//」








イリヤ「…」





切嗣「鍋か…旬の野菜もたくさん買ったし楽しみだな」ニコニコ

セイバー「キリツグは鍋も好きなのですか?どちらかと言うと洋食派かと思っていました」

切嗣「…」

セイバー「…ええ、ええ。わかってます。わかってましたとも。ちょっと慣れてきましたから全然ダメージとかないですから」

セイバー「せめて理由を教えてほしいです…」クスン

セイバー「私だって大人です。自分に落ち度や改めるべき点があるなら直す努力をします。怒らせてしまった事案があるなら謝罪と贖罪も…」

切嗣「…」

セイバー「ぐぅう!取り付く島もないですシロウ!!」ガシッ

士郎「よしよし」ナデナデ








イリヤ「…」



セイバー「!…ああ、士郎…やはり私は貴方が好きだ//」

士郎「な、え、ええっ!?えっと///」

セイバー「あなたはいつも私の荒んだ心に癒しをくれる。この優しさが心地よいのです///」スリスリ

士郎「おぅ、うん…//べ、別にこんなの…普通だし」

美遊「む。お兄ちゃん。デレデレしすぎ」ツネリ

士郎「あだだだだだ!?取れる!耳が取れる!ゴッホになる!」









イリヤ「………」


切嗣「ところで士郎。知っているかい?サーヴァントは別に食事をとる必要はないんだ」ニヤ

セイバー「ちょっ!キリツグ!?まさかあなた!」

士郎「じいさん?それ以上意地悪するならオレも怒るぞ。セイバーもちゃんと衛宮家の一員だ!食卓にはちゃんとつかせるからな!」

セイバー「シロウゥウウウ!!///」ギュッ!

切嗣「まさか。ただ後学のために豆知識を教えたかっただけさ」シレッ

セイバー「嘘です!絶対嘘です!私をハブる気だったのでしょう!」







イリヤ「…」




切嗣「士郎、お風呂は僕が沸かしておく。舞弥を手伝って腕によりをかけて料理を…頼む」

士郎「ハイハイ」

舞弥「切嗣。たまには休ませるべきだと思いますよ」

切嗣「…」ショボン

士郎「いいよじいさん。そんなに楽しみにしてくれてるならオレ喜んで作るよ」

切嗣「!」パァッ…!

舞弥「フフ…本当に子供みたいな人ですね」




「「「「「ただいまー」」」」」









イリヤ「…」








イリヤ「…へー…………」






イリヤ「そうなんだ。」








イリヤ「お爺様の言ってた通りだったんだね。」

イリヤ「キリツグは…」


イリヤ「お母様と、…私を…捨てたんだね」


イリヤ「会いに来てくれなくなったのは。約束を破ったのは」

イリヤ「バケモノじゃない普通の人間と普通の幸せを手に入れたからかな?」

イリヤ「へー。そうなんだ。へぇ…」

イリヤ「私はずっとあのお城で待ってたのに。」

イリヤ「いい子にして。辛い事も痛い事も恐い事も寂しい事も我慢してたのに」

イリヤ「ずっと。ずっとずっとずっとずっと。長い間キリツグの事待ってたのに。」

イリヤ「…キリツグは私なんて要らないって。私の代わりを見つけて、お母様の代わりを見つけて。」





イリヤ「キリツグは自分1人だけ幸せになろうとしてる」











イリヤ「…何それ?」







イリヤ「─────────ふざけるな。」











イリヤ「ふざけるな。ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな!!!!!!!!!!!!!!!」






イリヤ「…」ハァッ…ハァッ…!



イリヤ「…フクシュウしよう。」





イリヤ「うん。そうしよう。」




イリヤ「どうしようかな。どうしてやろうかな。」


イリヤ「とりあえずキリツグの新しい家族は殺しちゃおう」

イリヤ「みんなみんな殺しちゃおう」

イリヤ「キリツグも1人になればいいんだ」

イリヤ「キリツグもひとりぼっちになれば私の辛さがわかるよ」

イリヤ「ゆるさない」


イリヤ「ゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさない」



イリヤ「それに…セイバー。今回もまた、セイバー枠はあなたなんだね。」


イリヤ「ふふ…ふふふっ。あなたが聖杯をちゃんとキリツグに渡せていればキリツグはここに留まらずにアインツベルンに帰れたのに」

イリヤ「セイバーもね。セイバーもゆるしてあげない」

イリヤ「痛くしてあげる。特別とってもとんでもなく痛くしてあげるね?」

イリヤ「私のバーサーカー相手にあなた程度が勝てるとも思えないもの」

イリヤ「いたぶってあげるね?たくさんたくさんいたぶって私にごめんなさいさせてあげる。」

イリヤ「ゆるしてあげないけどね?でもたくさん痛くしたらきっと私もあなたも素直になれるわ」

イリヤ「そしたらまた仲良くなれるよね?」


イリヤ「そうだよね?そしたらきっとキリツグも観念して私の元に帰ってきてくれるよね?」

イリヤ「私以外に選択肢がなくなれば。頼みの綱のセイバーも私に屈服したら。キリツグは私に縋るしかなくなるよね?」


イリヤ「楽しみだなぁ」ニコニコ。



イリヤ「どうやって殺そう?あのマスターもすぐに死なせちゃまずいよね?」

イリヤ「どうしよっかな。どの拷問がいいかな?」

イリヤ「ふふふっ♪ふふふふふふははははあははははははははははハハハハハハハハハははははははひひひひひはははあハハハはハハははっ!!!!」


バーサーカー「…」スゥッ…




イリヤ「あははっ!ふふふふふふふふっ!くっふふふふっ♪」

バーサーカー「■■■■■■…」ソッ

イリヤ「ふひひひひっ…あはははははっ♪」

バーサーカー「■■■」ギュ

イリヤ「あはは…?…あは♪なぁに?慰めてくれるの?バーサーカーは優しいね♪」

バーサーカー「■■■■■」

イリヤ「別に泣いてないよ。泣く理由なんてないもの」

バーサーカー「■■■■■■■」

イリヤ「……」

バーサーカー「…」

イリヤ「…………ありがとう」ソッ




イリヤ「私に優しくしてくれるのはバーサーカーだけだよ」

バーサーカー「■■■■■■■■■■」

イリヤ「…」ギュ


イリヤ「う、ふぇ、…うぅ…!」グスッ、グスッ…

バーサーカー「…」

バーサーカー「…」ヨシヨシ


今回はここまでの試練



イリヤ「ひどい。…ひどいよ…キリツグのこと信じてたのに…」グスッグスッ

バーサーカー「■■■■■■」ソッ…

イリヤ「こんなのってないよ…!」

イリヤ「そうよ…このまま…バーサーカーを突撃させて…私が欲しかった幸せなんて壊して…」

バーサーカー「…」ジッ

イリヤ「…」

イリヤ「…だって…、だって…」エグッエグッ

イリヤ「ずるいよ…」

バーサーカー「…」

イリヤ「だってさぁ…っアレってさぁっ…!本当ならあの女の子が私だったじゃんっ…!」

バーサーカー「■■■■■■■」

イリヤ「…」グスッ…ズルフルルル!

イリヤ「へぅっ…んっ…ぐずっ」ヨロヨロ

バーサーカー「■■■■■■■■■」

イリヤ「もう帰る…冬木のアインツベルンの城に帰る…」

バーサーカー「…」

イリヤ「もう…何もしたくない…」

バーサーカー「■■■■■…」




イリヤ「…」

イリヤ「…あは…そっか。スマホもお金も…この辺知ってる人ももう無いんだっけ…」

イリヤ「…」

イリヤ「…」クルルルルー

イリヤ「…おなか。すいたなー…」

イリヤ「…」

イリヤ「……」パタッ

イリヤ「…いいな…」

イリヤ「キリツグいいな…みんなでおなべ、いいな…」

バーサーカー「…」



イリヤ「…」

イリヤ「ちゃんと家族と…あったかくて、美味しいごはん食べれて…いいな…」

イリヤ「私もキリツグとごはん、食べたかったな…」







イリヤ「約束、守って欲しかったな…」ポロポロ…

バーサーカー「…」




イリヤ「キリツグとね、とりとめのないおはなししてねね、ごはん美味しいねって…」

イリヤ「…しょうがないよね…」

バーサーカー「■■■■■■!!!■■■!!!■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

イリヤ「…いいの…」

イリヤ「キリツグは私なんて…要らないんだもんね…」ポロポロ

バーサーカー「■■■!■■■■!!■■■■■■!!■■■■■■■■■■■■■■■■!」

イリヤ「…すんっすんっ…」

バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■■■■■ーッ!!!」

バーサーカー「■■■■■■■!!■■■■■■!!!」

バーサーカー「■■■■■■■■─────ッ!!!」

バーサーカー「■■■…!■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

バーサーカー「!」

バーサーカー(霊体化)「…」スゥッ…












「えっ、ちょっと大丈夫!?」




藤村「何!何行き倒れ!?この飽食の時代の現代二ポーンで行き倒れ!?どしたのこの子!?」

イリヤ「ひぐっ…ひぐっ…」




>>273

×セラ『…そうだね。失礼だった』

○リズ『…そうだね。失礼だった』


短けーけど今回はここまでにゃ。百重塔のランサー枠でジャガーマン(藤ねえ)が全体宝具のサブ枠として割と使えました。育てといて良かった。

自分勝手に戦う自己強化藤ねえは強いぞ。




×イリヤ「キリツグとね、とりとめのないおはなししてねね、ごはん美味しいねって…」

○イリヤ「キリツグとね、とりとめのないおはなししてね、ごはん美味しいねって…」



藤村「どうしたの?どこか痛いの?」

イリヤ「ふぇ…?」グスッグスッ

藤村「あーほら、とりあえず起きなさい?」

イリヤ「ん…」グスッグスッ

藤村「ん!あらら、服泥だらけじゃない!」

イリヤ「…」グスッグスッ

藤村「高そうな服なんだから大事にしなきゃダメよー?」

イリヤ「…あなたは?」グスッ

藤村「私?私は近所に住む美人なおねーさんさ!」ドヤッ



イリヤ「…そんな美人じゃないじゃん」

藤村「ごふぁっ!!!?」

イリヤ「中の上くらいでしょ」

藤村「そ、そそそそんなことねーしゅっ!それなりには美人だもん!」

イリヤ「私のお母様のが綺麗だもん」

藤村「あー…まぁお人形さんみたいなガチ美少女のあなたのお母さんならそりゃ美人そうですけども」

イリヤ「…もういいでしょ。私の事はほっといて」プイ

藤村「ヤダ」



イリヤ「…」

藤村「…」


イリヤ「…何か用でもあるの?」

藤村「用はないわね!」(*′ω′)b

イリヤ「…だったらさっさと消えて。」

イリヤ「私、今はすごく…誰とも何も話したくないの」

藤村「…じゃあ会話はしなくてもいいから私に一方的に話ししてみない?」




イリヤ「ねぇ」




藤村「」ゾッ





イリヤ「あんまりしつこいと…」ニジリ





イリヤ「殺すよ?」

藤村「…」







藤村「…随分恐い事言うのね。それにそれ、本気で言ってるでしょ」

イリヤ「ええ。私は一般人を機嫌しだいで殺しても何も問題なんて起きないようにできるの」

藤村「…そう。じゃあ、コレだけ言わせて。」

イリヤ「…」



藤村「用はないんだけどね、」

イリヤ「…」

藤村「なんだかほっとけないのよ」ニコッ

イリヤ「…そう。遺言はそれでいいのね?じゃ、死になさ──」



藤村「昔ね、私があなたぐらいの年の時、不思議な場所であなたにそっくりな…」





藤村「私にとっての”正義の味方”と出会ったの」

イリヤ「…」ピクッ





藤村「すっごい綺麗な女の人で…それこそ『この子のお母さんです』ってあなたとセットで紹介されたら信じちゃうくらいには」

イリヤ「…」


藤村「その人とお別れをする時。最後に約束してきたの」


イリヤ「…」




藤村「───『どれだけ皮肉な運命でも、どれだけ危険な選択で命を落としても』」




イリヤ「…」



藤村「『ぜんぶを乗り越えて幸福に辿り着くための道しるべにアタシはなってみせます』」



イリヤ「…」

藤村「ってね」




藤村「たぶん違うとは思うんだけどね、あなたはあまりにも彼女にそっくりなのよ」

イリヤ「…」

藤村「彼女からも…アイリ師匠からも『娘に会ったら仲良くしてあげてね』って言われたしね」

イリヤ「…!」

藤村「なんだか懐かしくって。ほっとけないのよ」





イリヤ(お母様…だ…)





─────────
────────────
────────────────


アイリ『…』ニコッ


───────────────
──────
──



イリヤ「…」ポロッ…





藤村「…良かったらウチでちょっとお茶でもしていかない?」ニコッ

イリヤ「…」ポロポロ

イリヤ「…ぐっ、ううっ…グスッ、」

藤村「…」






イリヤ「…おじゃま、シマス…」

藤村「ん!」ニコッ




・・・・・。




~藤ねえ邸~


藤村「んー…」

イリヤ「?」泥まみれ。

藤村「んー…」チラッ



洗濯籠に山盛りの藤ねえ服(使用済み)



藤村(…まぁアレを提供するのはさすがにね。他に何か無かったかしら)





藤村「あ、そういえば。えーとあなた名前は?」

イリヤ「…イリヤスフィール。」

イリヤ「私はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。」ペコリ

藤村「名前なっが!?何それひょっとして貴族?!」

イリヤ「そーよ。高貴でお金持ちで尊い血筋のお嬢様なんだから」フフン?

藤村「ハイハイ。そんじゃーイリヤちゃんって呼ぶわねー」

イリヤ「あ、信じてないでしょ」

藤村「イリヤちゃん早速だけど我が藤村組の掟で『泥だらけになったら風呂入れ』ってのがあるんだけど」

イリヤ「聞いてる?」

藤村「お風呂入って来てちょーだいっ」

イリヤ「…でも私着替えが」

藤村「ダイジョーブ大丈夫。イリヤちゃんに合うやつ探しといてあげっから!」b∑

藤村「あとで下着類とタオルも持ってってあげるから。入っといで」ニコッ

イリヤ「…わかった」




藤村「風呂場の床で転んじゃダメよー」

イリヤ「私、そんなに間抜けじゃないから!」トコトコ


バタン。



藤村「…さて、と!」




~藤ねえ自室~


藤村「んー…私の子供の頃の服とか下着とかなんてあったかな…」ガサゴソ

藤村「んーアレでもないコレでもない」ガサゴソ

藤村「!」

藤村「そーいえば…随分前に美遊ちゃんがウチに忘れてった服があったっけ!」

藤村「洗濯済だし。ちょっと借りるくらいいいわよね?」


ドンガラガッシャーン!!!!


藤村「!?」バッ



< イリヤ「アイッダァァアアアッ!!!」



藤村「ほーれ言わんこっちゃないっ!」ダッ





・・・・。


~居間~


藤村「あーららら。でっかいタンコブできちゃってまぁ」

イリヤ「…ふんっ//」ぶすーっ

藤村「はい。冷やしてあげるからじっとしてなさーい?」

イリヤ「ところでちょっと聞きたいんだけど。」

藤村「はいはい?」

イリヤ「あなたさっき『似合うやつを用意する』って言ったわよね?」

藤村「そーね。ピッタリでしょ?サイズとか」

イリヤ「うん…なんかビックリするほど色々ジャストフィットしてて腹立つ」





イリヤ「でね、聞きたいのはね?」

藤村「うんうん」








イリヤ(E:ブルマ)「なんでその似合う服が体操服なの?」

藤村「いやぁ、もうコレを見た瞬間、『もうこれ以外ねぇだろ!!』って神様が私に囁くもんで」





イリヤ「いや…うん…なんて言うか…」ミョーン

イリヤ「…うん…落ち着く…今までの人生で1回も袖を通したことない服なのに何度も何度も着てきた相棒とか戦友のような…」

イリヤ「…なんだかよくわからないけど妙にしっくりくる…何コレ」ぐにー

        ソウル・クロ-ズ
藤村「人には”私の魂に似合う服”ってのがあるからね!」

イリヤ「いや聞いたことないし」ナイナイ

藤村「───”体はブルマで出来ている”─」

イリヤ「気持ち悪いよ」

藤村「まま。そんじゃ身も清めたことだし。」

イリヤ「…」



藤村「ブレイクタイムしよっ♪」

イリヤ「…ふんっ。」




藤村「ほらオレオよ!オレオもあるわよ!オレオ美味しいわよねっ私好きっ!」

イリヤ「いや私も好きだけど…そんなテンションあがるほどでは」

藤村「あと…かりんとうとか麩菓子とかお煎餅とか」

イリヤ「急にチョイスがおじいちゃんに!?」

藤村「あと緑茶…って、オレオに緑茶とか合わないわよね。じゃあヤクルトとか」

イリヤ「いやヤクルトも合わないでしょ」

藤村「あとポテチうす塩味にポッキー、バームロール、プチシュークリームね」

イリヤ「お母さん!?なんか急に『友達が家に遊びに来た時に出すお母さんのチョイス』になったんだけど!?」

藤村「別にいいじゃない?さ、好きなのを好きなだけ食べていいわよ?」ニッコリ

イリヤ「…」







イリヤ「…」オズオズ

イリヤ「…いただきます。」

藤村「召し上がれー」ニコッ



イリヤ「はぐ。はぐはぐ。」モキュモキュ。

藤村「…あ、そういやまだ名乗ってなかったわね」

藤村「私は藤村大河。別名”冬木の虎”、”ジャガーマン”、”弟子ゼロ号ことゼッちゃん”、”タイガー”、”藤ねえ”、”師匠”、”藤村先生”etc…」

藤村「好きにお呼びなさい!」

イリヤ「いっぱい呼び名があるんだね…」

イリヤ「…じゃあ普通に藤村さんで」

藤村「え~つまんなーい!」(づ ̄ 3 ̄)づブーブー

イリヤ「つまんないって。好きに呼べって言ったクセに」

藤村「…じゃあせめて師匠と呼んで!」

イリヤ「ええ…なにゆえ?」コンワク




 


 ア イ オ ニ オ ン ヘ タ イ ロ イ
”今回の   王の軍勢  はここまで”






・・・・。


藤村「あ、そうだ」

イリヤ「?」

藤村「コレ!ウチの庭でとれたミカン!」ドヤッ

イリヤ「どっから出したのそれ…」

藤村「んでもって~はいっ!1番美味しそうなのをあなたにプレゼントフォーユー!」つ

イリヤ「…どうも」

藤村「たくさん採れたのよねぇ~あ、そうだ」

藤村「私!お隣さんにもお裾分けしてくるわね!」

イリヤ「…」



イリヤ「…」

イリヤ「…おとなりさん」ポソッ

藤村「?」

イリヤ「…」

藤村「どうかした?」

イリヤ「…」



イリヤ「…」

藤村「どうしたの?一緒に行く?」

イリヤ「いかないッッ!!!」

藤村「うぉ!?」ビクッ

イリヤ「ぜったいっ!絶対いかない!」

イリヤ「お隣さんの顔なんか!二度と見たくない!」

藤村「…」

イリヤ「フーッ…!フーッ…!」



藤村「…お隣さんと何かあったのね?」

イリヤ「知らないっ!」

イリヤ「お隣さんは皆嫌い!大ッ嫌い!」

藤村「…そう」

イリヤ「ええ!そのミカンに呪いとか毒とか蟲とかバーサーカーの陰毛でも仕込んでおきたいくらいよッ!」

バーサーカー(霊体)『!?』


藤村「そっか…嫌な事聞いたわね。ごめんね?」

イリヤ「…べつに」プイッ




・・・・。



藤村「…じゃ、ちょっとヤボ用済ませてくるわね」


ガラガラガラ…バタン。





イリヤ「…」





イリヤ「…きらいだもん。キリツグなんて…きらいだもん…」

イリヤ「あの人たちも嫌い…!私からキリツグ盗っちゃったやつら…!みんな、みんなみんな大ッ嫌いッ!」

イリヤ「…」

イリヤ「…ぐすっ、ひぐっ。」

イリヤ「…」グスグス…

イリヤ「…」

イリヤ「…」

イリヤ「…」


イリヤ(…ヤボ用だなんて言ってたけど…ミカンこっそり持ってってた)

イリヤ(私に気を使ったつもりなんだろうけど、バレバレじゃない)

イリヤ(…気軽そうにお裾分けなんてするぐらいだから、きっとお隣さんと仲良いんだろうな)

イリヤ「…」

イリヤ(ちょっと感情的になり過ぎた…よね)

イリヤ(とっても子供っぽい理由で。)

イリヤ「…」コテン




イリヤ(思春期なんてとっくに終わったと思ってたんだけどな)








イリヤ(…ああ…そういえば私、さっき咄嗟に『お隣さんの顔なんか二度と見たくない』って言ったけど)



イリヤ(聖杯戦争の参戦者だから…イヤでも顔見なきゃいけないんだったね)



イリヤ「…」コロリ。

イリヤ(…きっとキリツグは何らかの形で関与してくる)

イリヤ(あんなに仲良さそうだったんだもの。口や手を出さないわけがない)

イリヤ「…」

イリヤ(…落ち着こう。)

イリヤ(感情的になって本来の成すべき事を忘れちゃダメだわ)

イリヤ(…殺さなきゃ。そう、お隣さんは全員。)




イリヤ(セイバーが既に召喚されてる以上、キリツグ達に既に先手を打たれてると見るべきね)

                ア ヴァ ロ ン
イリヤ(気になるのはセイバーの”全ては遠き理想郷”の在り処。)

イリヤ(あの”鞘”は誰の体内に入ってるのか)

イリヤ(普通に考えればセイバーのマスター…けどキリツグがそんな単純な手を打つかどうか)

イリヤ(もしかしたらキリツグは自身の体に入れて己を捨て身のコマとしてマスターの盾や剣となる気かも)

イリヤ(死ぬ事を恐れない不死身に近いベテランの暗殺者…)

イリヤ(そうだとしたら私は私で何かコマを用意するべきね)

イリヤ(…リズ達連れてこれば良かったな)

イリヤ「…」


イリヤ(そういえば)

イリヤ(私、居場所も行く所もお金も無いけど)



イリヤ(いつまでここに居てもいいんだろ)



イリヤ(早く出てかなきゃな…)ウトウト

イリヤ「…」

イリヤ「すー…すー…」







・・・・・。





~衛宮家~


藤村「どうぞ!ウチで採れたんですけど、良かったら」

舞弥「いつも御丁寧にありがとうございます」ニコニコ

藤村「いえ…ところであの、切嗣さんは?///」

藤村「挨拶をs」

舞弥「寝てます」ニコッ


藤村「…」

舞弥「…」



藤村「…じゃああそこの部屋の奥でめっちゃ腹筋してる人は」



切嗣「シュッ!シュッ!シュッ!シュッ!」フンフン!

切嗣「お腹を…!空かせ…!汗をシャワーで流し…!士郎の…!ご飯を…!いただく!」

切嗣「239!240!」フンフンフンフン!



舞弥「…」

藤村「…」





舞弥「切嗣…妙な寝言と寝相をするようになりましたね…?」

藤村「いやそれは無理あるでしょ」





藤村「切嗣さーん!切嗣さーん!私来たよ!?タイガちゃん来たよ!?」ブンブン

舞弥「あーあー!そういえばお湯を沸かしてたのでしたー!!切嗣ー!早く筋トレ終わってお風呂入って下さーい!」



切嗣「?」


藤村「こンのぉお!!」グイグイグイ

舞弥「い・か・せ・ま・せ・ん!!」グギギギギギ




藤村「いい加減ちょっとお話するだけですら邪魔するのはっ!やめてもらえませんかね舞弥さんんん!?」グギギギギ

舞弥「あなたはいつもそのまま切嗣にベッタリ甘えるでしょう!?」グギギギギ

藤村「好きな人が『僕に甘えてくれていいよ』って言ってるんで!甘えて何が!悪い!!」グギギギギ

舞弥「人の夫を誑かすのは悪い事で、しょう、が!」グギギギギ

藤村「つーかそもそもあなただって切嗣さん誑かして切嗣さんの本妻から寝取ったんでしょ、うがっ!私知ってんだかんな!?」グギギギギ

舞弥「寝とってません~切嗣から迫られたんですぅ~」グギギギギ

藤村「嘘つけ!絶対切嗣さんが精神的に弱ってる時に”女”を使ったんでしょ!?」グギギギギ

舞弥「違いますぅ~私が魅力的過ぎたのがいけなかったんですぅ~舞弥たんが愛らしすぎたのがいけなかったんですぅ~アイリスフィール、サーセン!だったんですぅ~」グギギギギ

藤村「そのムカつく蛸クチ顔と喋り方やめてもらえませ、んかね!?」グギギギギ

舞弥「なんのことですかぁ~私は元々こんな感じですけどぉ~」グギギギギ




藤村「まぁババァの過去と真実はどうでもいいんでぇ~今は私の方が若いんでぇ~切嗣さんも若くてピチピチ(死語)のがいいに決まってるんでぇ~」

舞弥「でも残念~あなたが切嗣に可愛がられてるのは切嗣の幼馴染のシャーレイって人に貴女がなんとなく似ているからってだけですからぁ~」

舞弥「切嗣が甘えさせてるのは貴女に重なるシャーレイさんであって貴女じゃないですぅ~女として見られてません~残念ですた~ぷぷぷ~」

藤村「別に大丈夫ですぅ~むしろシャーレイと誤認させてのめり込ませる切っ掛けを作り、その後でゆっくり堕していくんでぇ~」

舞弥「というかミカン渡しに来ただけでしょう貴方は!?ミカン置いても・う・か・え・れぇ~!」グギギギギ




壁|セイバー「…」ジー


セイバー(…女性の争いというのは…やはりいつの時代も醜いですね…)ハフゥ

セイバー(いえ、私が言うことではなかったですね。ミカンが無事に置いていって貰えることを祈りましょうか)











藤村「このっ、切嗣さーん!切嗣さーん!」

舞弥「あー!あー!急に発声テストしたくなりましたね!ラララララーイッッ!」

切嗣「さっきからうるさいよ舞弥…あれ?大河ちゃんどうしたんだい」

藤村「切嗣さん!コレっ!ミカン!ウチでとれたんで!」

切嗣「やぁ、わざわざ悪いね。ありがとう、美味しくいただくよ」ニコッ

藤村「えへ…//」

切嗣「…よかったら夕飯も食べてくかい?」

藤村「えっ//」

舞弥「ぐっ、」




切嗣「その後でミカンを皆で食べよう」ニコッ…

舞弥「チッ」

藤村「わー!ホントですか!?それじゃ、お邪魔し──」




イリヤ『…』グスッ



藤村「…」



藤村「…」

舞弥「? あがらないのですか?」

切嗣「?」

藤村「…」




やたらアメリカンなイリヤ『I'm hungry…』グーキュルルル…




藤村「いえ…やっぱり…今日は遠慮しときます」ハハ

切嗣「そうかい?」

舞弥「…?」





藤村「…じゃ、私はこれで!」


たたた…


ガラッ、ガラララララ…カタン。



舞弥「…」

切嗣「…」




舞弥「…珍しい」

切嗣「そうだね?」





セイバー「あの」オズオズ

舞弥「どうしました、セイバー」

セイバー「…彼女、みかん置いていってくれたのですか?」

切嗣「…」ササッ

舞弥「…切嗣、ミカンの入った袋を隠さないで下さい」




士郎「みんなーご飯もうすぐできるぞーっ」






・・・。





切嗣(さて…”アサシン”の召喚だが)


切嗣(正直めちゃくちゃ急すぎて触媒は何も用意していない)ドーン


切嗣「そんなわけで」コホン

切嗣「お父さん令呪を持って命ずる!」

切嗣「衛宮家総出で召喚に使えそうな物を何か家中から探してきてくれるかい?」


「「「「了解!」」」」ビシッ






美遊「それじゃ…折角ですし誰が1番早くお父さんのお眼鏡に適う物を用意できるか、競走しませんか?」ワクワク

セイバー「いいですね!負けませんよ?」

士郎「おっ、じゃあオレも!」

舞弥(確か…私の部屋に…いえ、アレはダメか)








・・・・・。




切嗣「…それで、皆が持ってきてくれたのが…」




美遊「蔵にあった古そうな兜です」

切嗣「おっ、ありがとう」

美遊「歴史的遺物かどうかはよくわからなかったけど…コレから召喚したら強そうな気がするから」

切嗣「なるほどね」ヨスヨス


舞弥「私は蔵にあった手裏剣です」

切嗣「さすが舞弥だな」

舞弥「ありがとうございます。コレならジャパニーズアサシン…水破が喚べるかもしれません」

切嗣「そうだね。ありがとう」


士郎「えーと…よくわからなかったし?そこら辺にあった物干し竿なんだけど」

切嗣「ははぁ、なるほどさっきの勝負で美遊に負けてやろうとしたわけか」

士郎「バレた?」ニヤリ

切嗣「まあね」ニヤリ



セイバー「蔵の奥にしまいこまれていました、ドクロの仮面の破片です」

切嗣「…」

セイバー「これならば少なくともアサシン、ハサン・サッバーの内の誰かを召喚しうるでしょう」

切嗣「…」

セイバー「…懐かしいですねキリツグ。前回の時、あのアサシン…ハサンは手強かった」

切嗣「…」

セイバー「きっとコレは恐らくあなたが前回のアサシン召喚に使われた触媒を回収し保管していた物だったのでしょう?」

切嗣「…」

セイバー「…キリツグ。あなたが私を嫌っているのはわかります。ですがコレは聖杯戦争」

セイバー「シロウやあなたの生死がかかっています。あなたがようやく掴んだ幸せを壊さないようにするためにも…どうか適切な判断を」


切嗣「よし、物干し竿でいってみようか」クルッ

セイバー「キリツグゥウウアアッ!!!」


 ザバー・ニーヤ
”今回はここまで”


次回、切嗣「ねぇ舞弥、リセマラってどうやるんだっけ?」!

絶対見てくれよなっ!


>>375
×セイバー「これならば少なくともアサシン、ハサン・サッバーの内の誰かを召喚しうるでしょう」

○セイバー「これならば少なくともアサシン、ハサン・サッバーハの内の誰かを召喚しうるでしょう」


短いけど更新。


セイバー「私の話を聞いていたのですかキリツグ!当てつけにしたって物干し竿はないでしょう!」バッ

切嗣「…」

セイバー「というかそもそもアレで召喚が出来るとは思えませんし、あんな物で召喚に応じる英霊など…って、」

切嗣「…」

セイバー「…あの、何故頬を膨らませてるのです?」

切嗣「…」プクゥ



セイバー「…まさか…家族ではなく、気に食わない私が1番それらしい物を持ってきたから拗ねている…とか…?」ゴクリ

切嗣「…」プクー

セイバー(いい年した中年男性が頬を膨らませてるのはちょっと…)

セイバー(ですが…いえキリツグは可愛い所もあるのですね。ふふっ)

セイバー「…えい」ツン

切嗣「…」ポヒュ

セイバー「ふふっ。膨れっ面のキリツグつんつーん。です♪」ツンツン

切嗣「…」




切嗣「フンッ!」( ' ^'c彡))Д´) セイバーパーン

セイバー「!?」


切嗣「…」スタスタ

セイバー「」ポカーン


セイバー「…えぇ~…?」




セイバー(や、別に痛くはないですけど…膨らませた頬潰されるのイヤだったなら言ってくれれば…)

セイバー(…いえ、そもそも私とキリツグとはそんな間柄ではなかった。)

セイバー(嫌われているとわかっていたのに馴れ馴れしいコミュニケーションで雪解けを狙った私がいけなかった)

セイバー(私はまた人の事を考えずに…これではまた『王は人の心がわからない』と言われてしまいますね…)ショボン



士郎「大丈夫かセイバー?!」

セイバー「シロウ…!//」パァッ…!

士郎「安心してくれ。じいさんは殴っといた」

セイバー「…っ、」

士郎「ゴメンな?じいさん子供っぽいから…」

セイバー「…」

士郎「セイバー?」

セイバー「…シロウ、私を思ってやってくれたのですね。そうやって私を思いやってくれる事はとても嬉しいです。」ギュ

セイバー「…ですが暴力はやめてください。やるなら自分でやりますし、私はあなたにそういった事は望んでいないのです」

士郎「でも…オレ、許せなくて」

セイバー「ええ。わかります。私のために怒ってくれてありがとうシロウ」

セイバー「ですが…私はあなたには仇敵に拳を振るうのではなく、優しく抱いて慰めてくれる方が嬉しい」

士郎「セイバー…なんか余計な事した。ゴメン」ギュ

セイバー「ふふっいえ。少しスッキリしましたから。ありがとうございます士郎」ニコッ



・・・・。





切嗣「さて、では召喚しようか」ズキーンズキーン

舞弥「切嗣頬が赤いようですがどうしたのですか」

切嗣「ちょっと家庭内暴力がね」

舞弥「はぁ」

切嗣「…」

舞弥「では触媒はこのセイバーが持ってきてくれた仮面の1部で」コト

切嗣「いや物干し竿…」

舞弥「…」キッ

切嗣「…」ぷいっ



切嗣「…では」


切嗣「…」スゥ


切嗣「──”素に銀と鉄。礎に石と契約の大公”」


切嗣「”祖には我が大師シュバインオーグ”」


切嗣「”降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ”」



    ミタセ  ミタセ   ミタセ  ミタセ   ミタセ
切嗣「”閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ”。」




切嗣「”繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する”」


          セット
切嗣「──────”Anfang”。」


切嗣「────”告げる”」



切嗣「”汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に”」


切嗣「”聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ”」


切嗣「”誓いを此処に”」


切嗣「”我は常世総ての善と成る者。我は常世総ての悪を敷く者”。」


切嗣「”汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ”!」



ぴきゃーん!!!








アサシン「…」シュゥウウウウ…!


切嗣「…」





アサシン「───サーヴァント、”アサシン”」



アサシン「影より貴殿の呼び声を聞き届けた」






切嗣「ドクロの仮面…ハサン・サッバーハの1人とお見受けする」

アサシン「いかにも。真名ハサン・サッバーハ。通称名は─────」







アサシン「”呪腕のハサン”なり」





切嗣「…”呪腕”か…」

舞弥「”神性”持ちや心臓がないなどの特定の条件以外の敵ならば一撃必殺の宝具を持つサーヴァントですね」

セイバー「やりましたねキリツグ。いい英霊を召喚出来たようで何よりです」

切嗣「…」

セイバー「…」

セイバー「…士郎!いいサーヴァントが味方になりましたね!」

士郎「ああ!仮面とかすっごいかっこいい!セイバーがいい物持ってきてくれたからだな!」

セイバー「シロウ…!」



切嗣「…」ベー

舞弥「切嗣」ペシ






アサシン「はは、それは買い被りというものですぞ?しかし嬉しいお言葉です。恐悦至極…」

切嗣「舞弥」

舞弥「はい?」




切嗣「サーヴァント召喚のリセマラってどうやるんだっけ」

舞弥士郎セイバー美遊「「「「切嗣?(キリツグ!)(じいさん!)(お父さん!)」」」」





切嗣「いやだって…四次のアサシン召喚時の触媒に使われた仮面の破片だぞ?」

切嗣「理屈からして”百貌のハサン”が来るはず。正直あの分身が欲しかったしもうその頭で作戦考えていた」

切嗣「それに正直諜報能力とか戦闘能力、宝具自体もそんなに…」

セイバー「だとしても!それは礼を失していますキリツグ!貴方は彼に謝るべきだ!」

切嗣「…」

セイバー「…すみませんシロウ、私ではダメなようです。貴方からも言ってはもらえませんか」

士郎「じいさん?」パキポキ

切嗣「…そうだね。すまなかったアサシン」

アサシン「はっはっはっ」




アサシン「いえお気になさらず。魔術師殿が気を落とされるのも無理はない」

アサシン「私は確かに歴代の”ハサン・サッバーハ”の中でもハズレと言えるハサンですからなぁ」

士郎「え、そうなの?」ヒソヒソ

セイバー「そんな事はありません。確かにキリツグが言った部分の事もあり、運用の仕方自体は確かに難しい部分はあるかもしれませんが」

セイバー「考えても見てください。特定の条件を持たない相手ならば力量差があっても”必ず殺せる”のですよ?」

セイバー「シチュエーションは限定されますが下手なサーヴァントよりは能力はあるかと」

切嗣「…やっぱり物干し竿の方が良かったんじゃないか?」

舞弥「いいわけないでしょう」

アサシン「…ふむ」

アサシン「魔術師殿」

切嗣「ん?僕かい?」

アサシン「はい。…申し訳ない魔術師殿。歴代のハサンの中でも、他のアサシンクラスのサーヴァントの中でも確かに私は平々凡々」

アサシン「ですが、…自分で言うのもなんですが忠義にかけては歴代ハサンの中でもトップクラスであると自負しております」

アサシン「任務は必ず遂行致しましょうぞ。なんなりと申しつけ下さい魔術師殿」ニコッ…

切嗣「バカバカしい。サーヴァントが裏切らないのは普通だし、忠義で勝てたら世話ないよ」

アサシン「む、確かに…では最善を尽くし、勝ちましょう」

切嗣「…僕自身を、というよりは僕の期待を裏切らないでくれ」

アサシン「承知。」ニコッ


士郎(い、今ので怒らないだと…!?この人、なんて人間ができた御仁なんだ…!)ゴクリ







舞弥(しかし…何故第四次の”百貌のハサン”ではなかったのでしょうか)

舞弥(キリツグが触媒を回収した時に側に”呪腕のハサン”の仮面もあって間違えて回収してしまった…)

舞弥(あるいはハサンの仮面を触媒に使った場合、本当にランダムで喚ばれるからなのか)

舞弥(…というかそもそもあんなアサシン召喚にお誂向きな触媒があったのに何故切嗣は私達に触媒を探させ、…忘れていたのでしょうか?)

舞弥(自分で回収したのに?ありえるのでしょうか…?)チラッ


切嗣「…」ポヘー

舞弥(…なるほど!忘れていたようですね!)






~言峰教会~




言峰「…ついに7騎のサーヴァントが揃ったようだ」




言峰「…歴史、伝説、物語、神話に存在する英雄、傑物を召喚し」

言峰「最後の一人になるまで殺し合う」

言峰「最後のマスターとサーヴァントが願いを叶える権利を得る」

言峰「…さて、過去四度も行われているにも関わらず1度も、1人も願いを成就させた者がいない聖杯戦争だが…」



言峰「此度はどうなることやら」ククク…









~セイバー陣営~


士郎「あ、そういえば明日社会の葛木先生の結婚式出席するんだ」

セイバー「そういえばそうでしたね。新婦がサーヴァントかもしれません用心してくださいシロウ」

士郎「…そういえばセイバーは結婚とかって」

セイバー「え?…まぁ経験はありますが政治の手段だったりとか裏切り、すぐ浮気とか部下と駆け落ちとかされましたね」ギリッ

士郎「…オレだったらそんな事しないけどな」

セイバー「え?」

士郎「…な、なんでもないっ///」

セイバー「…///」




~アーチャー陣営~


アーチャー「…凛」コト

凛「なぁに?セイバー」コト

アーチャー「凄く久しぶりな気がするが…いや、」コト

凛「何よ?」コト

アーチャー「…なんでもない。それと凛」コト

凛「何よ?」コト

アーチャー「…私達はアレからずっとオセロをやってたが」コト

凛「そうね…やった!5個もとれたわ!」コトコトコトコトコト

アーチャー「君はホントに弱いな」コト

凛「いやー!角取られた上に今私が取ったやつ全部引っくり返されたー!」

アーチャー「君が『本気で来なさい!』と言ったんじゃないか」



アーチャー「別に、倒してしまっても構わんのだろう?」ドヤッ


凛「ぐぬぬぬぬぬ!…もう1回!もう1回!今の無しで!もう1回!」



アーチャー「しかしそろそろ動き出さないと」

凛「令呪を持って命ず。セイバー、私とオセロを」ペカー

アーチャー「わかったわかった!やるからやめろ!」

凛「やった♪じゃ、私今度は黒ね!」コトコト

アーチャー「ハァー…」コトコト






~ランサー陣営~



ランサー「へっへっへっ」ガッタガッタ

ランサー「夜釣り夜釣り♪」

ランサー「魚屋のバイトでいい釣り場と釣り方教えて貰っちまったからには釣らねぇとな!」

ランサー「待ってろバケツいっぱいの魚ども!」

ランサー「…たくさん連れたらウチのマスターにもお裾分けしてやるかね」

ランサー「フンフンフ~ン♪」




~ライダー陣営~


慎二「ひゃはははははっ!!!おらぁっ!オラオラ!」

桜「ひっ、痛い!やめて!そんな、もうやめて!こんなの死んじゃう…!」

慎二「[ピーーー]よ!コレはそーいうゲームだろ?いいから死んじまえ!ひゃーははははは!」




テレビ『ファルコォン!プァンチ!』

テレビ『あわわわわわわ~…!』

テレビ『キラーン☆』


桜「うう…兄さん強い…」

慎二「ひゃははははは!!弱い!弱すぎるぜ桜ァ!」

慎二「お前には色々と普段勝てないからなァ?!こういう所で存分にイキがってやる!ひゃははははは!」

桜「ふんだ!次は負けませんから!」

慎二「はん!僕のキャプテンに勝てるものか!」


臓硯「ほっほっほっ」

雁夜「はいお茶。」コト

臓硯「すまぬな」ズズズ

ライダー「…では。次は私が」

慎二「はん!けど流石にテレビゲームに騎乗スキルは使えないだろ?」

慎二「あんまり上手そうにも見えないしなぁー?」

ライダー「…」






テレビ『ンッ!やぁ!えいっ!』

テレビ『うぁああああああああ!!!』




慎二「ぐぁああああ!!!ぼっ!僕のキャプテンがァァァァッッ!!」

ライダー「…ふっ。」ニヤリ



~~キャスター陣営~


キャスター「ああん宗一郎様ぁ!私マリッジブルーですぅ!」スリスリ

葛木「…どうしたらいい」

キャスター「私が不安にならないように今夜はずっと抱いていてください」キリッ

葛木「…」ギュ

キャスター「♪」

葛木「…」

葛木「…結婚が嫌になったのか」

キャスター「いいえ!!」

葛木「…抱くだけでいいのか」

キャスター「はい…///」

葛木「…」

キャスター「♪」

キャスター「!」

葛木「…」ナデナデ

キャスター「宗一郎様?」

葛木「…こうすると安らぐ…らしい」

キャスター「あら誰から?」

葛木「本で読んだ。…間違っていたか」

キャスター「まさか!合ってます!合ってますわ!」

葛木「…そうか。それなら良かった。私はされた事がなかったからわからなかったが」

キャスター「…」

キャスター「…じゃあ私もお返しにしてあげますわね?」

葛木「…」

キャスター「…」ヨスヨス

葛木「…ああ」

葛木「確かに。…間違っていなかったようだ」

キャスター「でしょう?」フフ





キャスター「明日、楽しみですわね」

葛木「…ああ」





~アサシン陣営~


切嗣「アサシン」

アサシン「ハッ」サッ

切嗣「重要な任務を言い渡す」

アサシン「なんなりと」

切嗣「セイバーの額に油性マジックで『肉』と書いてこい」

アサシン「ハッ!」

アサシン「しかし少々よろしいですかな?」

切嗣「…なんだ?やはり忠義だなんだなんて言っていても結局は従わないんじゃないか」

アサシン「いえそうではなく。任務遂行にあたってより良き仕事をするためにも、差し支えなければ目的等をお聞かせいただければと」

切嗣「…」

アサシン「忖度…とでも言いましょうか。目的に沿って行動できた方が何かと都合が良いでしょう」

切嗣「…面倒臭くなった。もういい忘れてくれ」

アサシン「おや?よろしいのですかな?」

切嗣「ああ。余興じみた物だったからね」

アサシン「左様ですか。ではまた何かありましたら…」

切嗣「ああ」

アサシン「ああそれと」ゴソゴソ

切嗣「?」

アサシン「冷蔵庫にてこのような物が見つかりましたがいかかですかな?」

切嗣「!それは!」


アサシン「ええ、蓋に『セイバーの』と書かれたプッチンプリンです」

切嗣「いる。スプーンもくれ」

アサシン「承知しました」つ


切嗣「なんだ、君は結構使えるサーヴァントだったな」モクモクモク

アサシン「恐悦至極」



アサシン(まぁそれ本当は坊っちゃんから私にと頂いたものに私が『セイバーの』と書いただけですが)

アサシン(これで魔術師殿の私への評価と機嫌が良くなるならば安いでしょう)



アサシン(私に不満はあるでしょうが…勝ち残りましょうぞ、魔術師殿)



~バーサーカー陣営~



イリヤ「…」

イリヤ(キリツグは間違いなく徒党を組む)

イリヤ(舞弥やセイバーとセイバーのマスターにだけ戦わせるとも思えない)

イリヤ(絶対真っ当じゃない手も使ってくるはず)

イリヤ(…いくら私のバーサーカーが強靭でも限界はあるし、私がピンポイントでやられたら終わり)

イリヤ「…」

イリヤ(ひとまず私に必要なのは拠点)

イリヤ(”工房”もそうだし…それと雑用の一切を任せられる召使いがいるわ)

イリヤ(けど財布やら何やらを失くした私じゃ無力過ぎる)

イリヤ(せめてアインツベルンの城に帰れたら)

イリヤ「…」


?藤村『───『どれだけ皮肉な運命でも、どれだけ危険な選択で命を落としても』』

???イリヤ「…」 ???

藤村『『ぜんぶを乗り越えて幸福に辿り着くための道しるべにアタシはなってみせます』』


イリヤ「…」

??藤村『昔ね、私があなたぐらいの年の時、不思議な場所であなたにそっくりな…』??

藤村『私にとっての”正義の味方”と出会ったの』??

イリヤ「…」


イリヤ(そういえば居たわね)

イリヤ(私にとって都合がいい人間が。)クス

イリヤ(昔お母様に何かしてもらったんでしょ?)

イリヤ(じゃあ、お母様はもう居ないから娘の私に恩返ししてもらおうかな)


「ただいまー」


イリヤ(私に今よりももっと都合のいい”傀儡”になる事で)クスッ











藤村「あら?玄関まで御出迎え?ありがとね」

イリヤ「…」ニコッ



バチッ。





別に今回はここまでにしてしまっても構わんのだろう?


>>403
×慎二「[ピーーー]よ!コレはそーいうゲームだろ?いいから死んじまえ!ひゃーははははは!」

○慎二「死ねよ!コレはそーいうゲームだろ?いいから死んじまえ!ひゃーははははは!」

あと>>406の変なとこに?入ってるのは無視でオナサャス




~翌日衛宮宅~


切嗣「じゃ、行ってくるよ」

美遊「あれ?お父さん朝早くにどこへ行くの?」

切嗣「ん?美遊のお姉ちゃんを迎えに行くんだ」

美遊「お姉ちゃん?」

切嗣「そう」

美遊「何歳?」

切嗣「…今年で…19…だったかな」

美遊「随分離れてるんだ」





切嗣「まぁね。仲良くしてくれるかい?」

美遊「…いい人、だったら」オズオズ

切嗣「いい子だよ…と言いたいけど、僕も随分会ってないからわからないな」

美遊「…」

切嗣「そんなに心配しなくてもいい。きっと仲良くなれるさ」

舞弥「私も護衛を?」

切嗣「いや舞弥はここに居てくれ」

切嗣「他のマスターが攻めてこないとも限らない。…人質に取ろうとしたりとかね」

舞弥「わかりました。守備はお任せを」

切嗣「よし、じゃあ行ってくる」


切嗣「来い、アサシン」

アサシン「御意に」シュンッ




「「行ってらっしゃい」」






~冬木のアインツベルン城前の森~



ざっざっざっ。


切嗣「…寒いな」

アサシン「魔術師殿、よろしかったら」スッ

切嗣「何だコレは」

アサシン「万能布ハッサンです」

アサシン「マントにも毛布にもカーテンにもローブにもなり、スマホも磨けるスグレモノですぞ」

切嗣「…君が普段から着込んでるヤツとかじゃないだろうな」

アサシン「御安心めされい。新品ですぞ」

切嗣「…」フム

切嗣「せっかくだけど後で貰うよ」

アサシン「ふむ?」

切嗣「イリヤを連れて帰る時に被せてやりたい」

アサシン「…」パチクリ

アサシン「…承知致しました」ニコッ




アサシン「魔術師殿は良き父ですな」

切嗣「そうあれたら良かったんだけどね…生憎、僕は良い父親なんかじゃないよ」

アサシン「…そうですか」

切嗣「ああ…」

切嗣「…」

アサシン「…」

切嗣「…あの子がまだ10歳になった頃に…僕は前回の聖杯戦争に参戦した」

アサシン「…経験者でしたか」

切嗣「ああ」




切嗣「仕事が忙しすぎてロクに会う事も出来なかったし、あの子の母…アイリスフィールは戦争中に身体の限界が来て亡くなった」

アサシン「…」

切嗣「随分寂しい思いをさせてしまった」

アサシン「…」

切嗣「…だからかな、あの子は僕の事を『お父さん』とは呼ばない。『キリツグ』と名前で呼ぶ」

アサシン「…家族という認識ではなく、自分に良くしてくれるゲスト扱いだった、と?」

切嗣「ああ…たぶんね」

アサシン「…きっと、これからは『お父さん』呼びに変わりますぞ」

切嗣「だといいんだが」




アサシン「…『恨まれてるかもしれない』と?」

切嗣「まあね。父親が愛人と同棲していて子供まで作っていて養子まで迎えて…」

切嗣「なのに実の娘は9年も放置されていたとあれば間違いなく複雑な気持ちにはさせてしまうだろうからね」

アサシン「しかし19歳という年齢ならばそれなりに理解してくれるのでは?」

切嗣「さぁ…僕は9年前ですらイリヤの好物や趣味、どんな性格をしているかさえ知らなかった。…父親なのにね」

アサシン「…きっと大丈夫でしょう。すぐには無理でも必ず時間と愛情が解決してくれるでしょう」

切嗣「…だといいんだが」

アサシン「このアサシンも微力ながら助力致します」ニコッ

切嗣「…ありがとう、アサシン」




~アインツベルンの城前~


切嗣「…」スッ、スッ

切嗣(痕跡からして、この結界は前回からまだ1度も解錠されていない…)

切嗣(イリヤが参戦しない、来ないのは有り得ない…)

切嗣(あのアハト翁がイリヤを死なせるはずが無いし、アインツベルンにイリヤ以上の逸材は居ない…)

切嗣(…言峰は『残るはアサシンのみ』と言っていた)

切嗣(御三家のアインツベルンがマスターに選ばれないというのは有り得ない…)

切嗣(つまりイリヤは向こうで既に召喚済ということ)

切嗣(ならば近日中に必ずここへ来る)

切嗣(もし他に来ない理由があるとしたら…僕が知らないこの城とは別のアインツベルンの隠れ家があるか、)

切嗣(既に冬木の町のどこかへ直接行ったかのどちらかだ)

切嗣(だがその2つはほぼ有り得ない)



切嗣(第一に僕は前回の時にアインツベルンが所有する隠れ家を全て把握していたが)

切嗣(ここ以外に冬木にアインツベルン縁の隠れ家は存在しない)

切嗣(第二に仮に冬木の町に直接行くとしてもアインツベルンが拠点を構えられる場所など何処にも無いし、理由がない)

切嗣(仮にあっても精々買い物かホテルか…観光か、敵情視察か)

切嗣(仮にいずれかに該当する理由があるにせよ何日も彷徨く理由がない)

切嗣(それにこれ程の防御機構や工房に最適な基地を放棄して遠坂や間桐の本拠地がある冬木の町にわざわざ拠点を新しく構える理由も無いだろう)

切嗣(つまり──)

切嗣(僕はイリヤがここに来るまで待てばいい)

切嗣(だが待つのは僕じゃないといけないのは難点だな)

切嗣(仮にアサシンをここへ置いておくと事情を知らないイリヤ達は警戒するし、)

切嗣(他のマスター達が攻めてきたり視察しに来た時にアサシン1人ではすぐに殺される)

切嗣(舞弥も似たような理由だ)

切嗣(それに僕ならイリヤも話ぐらいはしようとするはず)

切嗣(仮に戦わなければならなくなってもサーヴァントが居ればある程度は凌げる)

切嗣(僕とアサシンで待つ…これが最良だろう)



切嗣「…へーっくしゅっ!!!」

切嗣「う…」ズルルルル

アサシン「…魔術師殿、よろしければちり紙を。それから」バフッ

切嗣「すまない。…予想以上に暖かいなこの布…」ヌクヌク

アサシン「ハサン印の特別製品ですからな」ハッハッハッ

切嗣「…」プルプル

アサシン「…ではそろそろコレも出番ですかな」つ

切嗣「これは?」

アサシン「水筒に熱いコーヒーを淹れておきました。ささ、どうぞ温まってください」

切嗣「…気が利くじゃないか…!」キラキラ

アサシン「はっはっはっ。勿体無いお言葉ですな」





切嗣「全く、セイバーとは大違いだな…前回も君と組みたかったよ」

アサシン「それは嬉しいお言葉ですな。…そういえば魔術師殿は何故いつもセイバー殿を無視しておいでなのですかな?」

切嗣「…」

アサシン「…失礼、嫌な事を思い出させてしまったようですな」

切嗣「…気が向いたら話すよ」

アサシン「お待ちしております…む?」

切嗣「どうしたアサシン」




アサシン「…魔術師殿、戦闘態勢を」


アサシン「サーヴァントのようです。…それも───」









バーサーカー「…」グルルルルルルルル…



アサシン「───一等凶悪なヤツです」チャキ






~柳洞寺からの帰り道~


士郎「はー…葛木先生幸せそうだったな」テクテク

慎二「…そうだな」ムス

士郎「どうしたんだ慎二。呆れ顔と困惑を足して2で割ったような顔して」

慎二「言い得て妙だね。まさに今そんな心持ちさ」

士郎「ふーん…」



セイバー(霊体)『婚姻の式典は和式だとああなるのですねシロウ』

士郎(それで?セイバーから見てどうだったんだ?あのお嫁さん)

セイバー『ええ、クロでした。彼女は間違いなくサーヴァントです』

士郎(まいったな…マスターは誰なんだろ)

セイバー『恐らくですが…ミスター葛木かと』

士郎(ミスターて。ええ…じゃあ何か?オレはあの幸せ絶頂の最中の葛木先生と殺し合いしなきゃいけないってこと?)

セイバー『…はい。心苦しいとは思いますが』



士郎(なんとか丸く収まらないかな…)

セイバー『どうでしょうね…何か交渉の材料があれば良いのですが』

士郎(オヤジに相談してみるかな…)

セイバー『…それもどうでしょう。キリツグは暗殺、騙し討ち、恐喝詐欺強盗は得意ですが平和的解決となると』

士郎(酷い言われようだな)

慎二「じゃ。僕はここで。」

士郎「んー」


慎二「精々夜道に気をつけて帰れよ衛宮。最近物騒だからね」

士郎「?」

慎二「それと」

士郎「なんだよ」




慎二「あの葛木夫妻には気をつけといた方がいいんじゃない」チラッ

セイバー『!』




士郎「え?何にだ?」

慎二「…さあね。さっきこっそりやった間桐占いによるとそうらしいよ」ヒラヒラ

慎二「『葛木夫妻には関わらない方が吉!慎二とは仲良くしておきましょう』だってさ」

士郎「はあ。まぁ言われなくても慎二とは仲良くするけどさ」

慎二「ふ、ふーん?そう?」

士郎「え?おう」

慎二「…ま、なんか困ったら僕を頼れば?じゃ」


すたすたすた…



士郎「…なんだよ間桐占いって」


セイバー『…シロウ、恐らく彼は忠告をしたのでしょう』

士郎「いやそれはわかるけどさ」

セイバー『私にも』

士郎「え?」

セイバー『彼には私が見えていたのでしょう。今まではシロウを襲わない自分だけしかマスターが近くに居なかった』

セイバー『しかし今回で一組発覚しました。だから急にあんな事を言い出したのでしょう』

セイバー『「お前らが参戦者だってわかってる。つまりはそれがわかる僕も参戦者」』

士郎「!」

セイバー『「そしてあの葛木先生も参戦者だぞ」と』

士郎「…なるほど」




セイバー『シロウ、少し彼と話をしてきてもよろしいでしょうか』

士郎「え?」

セイバー『彼ならば信用できそうです。協定が組めないか打診してきます』

士郎「ああ、うん。じゃ、よろしくなセイバー」

セイバー『わかりました』スゥッ…


士郎「…」


士郎(慎二はどんな人を召喚したんだろうな)





士郎(オレも行った方が良かったかな)スタスタ

士郎(でも万が一襲われたりしても嫌だしな…)スタスタ

士郎(あ、セイバー女の子だよな…オレ女の子に危ない事させて、)スタスタ…

士郎(…オレも行くか。)クルッ



「フハハハハハハハッッ!!!」


士郎「?」


「おいそこの雑種ゥッ!」


士郎「は、はぁ(なんだこの人…人をいきなり雑種呼ばわりって)」






        オレ
ギルガメッシュ「我が許す!存分に己の持てる能力を尽くし、我を助ける栄誉をくれてやろう!」

士郎「は、はぁ?」

ギルガメッシュ「どうした?この我が言っているのだ早くしろ」

士郎「…」

ギルガメッシュ「…」

士郎「…」チラッ





小学生A「なんだコイツぅ~今時オールバックなんて流行らねーよぉ!ダッセェ~」ゲシゲシ

ギルガメッシュ「黙れ!当時はナウかったのだ!」

小学生B「今時そんな死語使う奴もいねーよ」ゲシゲシ

ギルガメッシュ「クソがァァァ!」




士郎(金ピカの甲冑を着込んだ金髪のイケメンが地面に転がってる所を小学生達にリンチされてる…)



ギルガメッシュ(金ピカ鎧)→ギルガメッシュ(黒ジャケ)「おのれ!ならばこれでどうだッ!」シュン


小学生’s「「「「…」」」」

ギルガメッシュ「…」


小学生’s「だからなんだっつーんだよぉ!」ゲシゲシゲシゲシ

ギルガメッシュ「ごぁあああああ!!!ダメか!?ダメだというのか雑種共がァァァ!!」

小学生C「なんかこーいう黒ジャケ着てイキってる勘違い野郎いるよな~」ゲシゲシゲシゲシ

小学生C「こう、ワックスつけたはいいけど『とりあえず逆立てとけばオシャレになる』とか、オシャレ履き違えちゃってる勘違い君系の可哀想な奴とかさ~」ゲシゲシ

ギルガメッシュ「がぁああああ!!!やめろぉぉおお!!」

士郎(えっ!?アレはオシャレに該当しないのか!?)




小学生D「顔にラクガキしちゃお」カキカキ

ギルガメッシュ「おのれおのれおのれおのれおのれおのれおのれおのれッッ!!我がもう魔力不足で指一本動かせない状況でなければ貴様らなどッッ!!」

小学生A「そんな瀕死なのに瞬間着替えなんかに力使ってんじゃねーよカス」ゲシゲシ

ギルガメッシュ「おのれおのれおのれおのれェェエ!!」

士郎(なんて色んな意味で可哀想な人なんだ…)ズーン

ギルガメッシュ「オイどうした雑種ゥ!言われた仕事もすぐに取りかかれぬほどボンクラか貴様はぁ!」

小学生A「オメーは子供にイジメられるほど雑魚だろぉが」ゲシゲシ

ギルガメッシュ「ええい!我を足蹴にするのをやめろ貴様ら!」

士郎「おい君らやめなよ…その人可哀想だろ?」

小学生B「はぁ~?出会い頭に『雑種ゥ!』とか喧嘩売ってくる奴に慈悲なんてねーよ」ゲシゲシゲシゲシ

ギルガメッシュ「ぐああああああああ」


士郎(確かにそれはちょっと思うけど!)




士郎「だからと言ってイジメていい理由になんてならいだろ?」

小学生A「イジメていい理由にはならなくても、怒られたり殴られる理由にはなるだろ」ガスガスガスガス

ギルガメッシュ「ぐぉおおおお!!こやつめ!蹴りからリコーダーに変わりよったァァァッッ!!」

士郎「だとしても、人に暴力を奮ったらダメだろ?さ、もう止めて家に帰りな」

ギルガメッシュ「フン!そうだ!帰れ!不敬な薄汚い雑種どもが!」ペッ

小学生「お前はもうちょい『学習』と『謙虚』と『反省』って言葉覚えような」トポポポポ

ギルガメッシュ「ぽがっ!?きさっ、貴様ァ!飲み残した水筒の中のお茶を我の頭にかけっ…ぷぼっ!?目にッッ!?」

小学生「お茶じゃねーよファンタだ」ドポポポポポ

ギルガメッシュ「この不良小学生がァァァッッ!!がごはっ!?きさっ、鼻に!鼻に入ったではな、ごっは!」

小学生A「むしろ鼻にそそぐか」ドポポポポポ

ギルガメッシュ「ほがっ!?ほがががががァァァッッ!!」



士郎(えげつねぇ!)




小学生D「ちなみに最近新発売されたピーマン味やでー」

ギルガメッシュ「ぐぁああああ!!ピーマン!ピーマンの風味が!!文字通り我の鼻を突き抜けていきおるゥウウアア!!!」


士郎(ピーマン味…?!)ゴクリ




士郎「おい!いい加減にしろ!やりすぎだろ!」

小学生A「はぁ?舐めた口聞いてきたコイツが悪いだろ」

士郎「悪口を言われてもそういう事はやっちゃダメだろ!」

小学生A「はー!そーいう日本人の特有の思想がお隣さんの国の人にナメられる原因になってんじゃないのー?」

士郎「え?いやそんなことは」

小学生B「ほら、領土侵犯問題とか。アイツらガチでやってきてる上に『本当は俺達の国の海域なんだから俺たちが漁やって何が悪い!』って理屈で貴重な水産資源パクッたり採りすぎて環境破壊してったりしてんのに、」

小学生B「警告して追い払うだけなんだぜ?どうかしてるよ!」

小学生C「なんかどこぞの大統領は『我が国はそんな感じの事やられた時にミサイル撃って沈めてやったけどなんでそーいうのやらないの?』的なの言ってたよね」

士郎「…オレ世間に疎いからそーいうの知らないなー…」

小学生A「はー!?お前ホントに知らんの!?ダッサ!!」

士郎「ごふっ!!」


士郎「け、けどな!そーいうのはオレたちが知らない色んな事情とか!オレらより万倍頭いい人らが一生懸命考えて出した結論とかあるからそういう事しないだけなんだよ!」

士郎「大体!感情的に攻撃するのは幼稚な証拠だって!あとが大変になるだけじゃないか!」

小学生B「そうやって保留とか、何もしないってやり続けていつかたくさんの人らが死んだりしたら?それがアンタの家族でも同じ事言えんのかよ!」

士郎(いや…っダメだコレ以上小学生相手にムキになるな!負けるが勝ち!オレはまさに今日本国と一緒!安い挑発に乗って暴力したらアウトなんだ…!)

小学生B「ていうかSNS系のとかみとらんの?」

士郎「…いや…ウチ、大学生になるまでスマホ持たして貰えないから…」メソラシ

小学生C「ブフー!ダッサァァァ!!w今時幼稚園児とか小1でも持ってるし小学校の授業でもiPadとか使ってるのに~w」

小学生D「うちの妹、4才だけどもうタブレット使えるよ?渡したら自分でYouTubeとか色々見とるよ?」

士郎「う、うるさい!カンケーないだろ!いいから!イジメるのはやめろ!」

小学生A「やーいやーい!時代遅れ~古臭い時代の遺物~」

士郎「このっ、…いや、殴ったらダメだ殴ったら」

小学生B「うわっ、コイツ小学生相手に本気で殴ろうとしとる~」

小学生C「あっ、でも殴れないッスよね~正義の味方が小学生殴ったらダメッスよねぇ~口で聞かせられないとかマジダッサァァァ」

小学生’s「「「ダッサァァァ~wwww」」」


士郎「ぐあああああ!!ムカつくゥウ!!!」

士郎「オヤジとか舞弥さんとか藤ねえ達を相手にしてるみたいだ!!」

小学生A「親を?…それはちょっと同情するわー…」



小学生C「てゆーかさー?正義の味方気取りはいいけどさ~俺らの標的がこのオニーサンからアンタに変わってもいいの?」ニヤニヤ

士郎「え?」

ギルガメッシュ「…」



小学生C「今度はアンタが理不尽に辛い目にあいつづけるんだよ?」

小学生C「どーせコイツもさ、最初は感謝とか何かするかもしれないけど、そのうち恩を忘れて勝手に人生楽しんで幸せになってくんだよ?」

小学生C「アンタは標的にされて辛い目にあい続けるのにね?」

士郎「…」

小学生C「場合によっちゃコイツもいつか一緒になってアンタを苦しめるかもよ?」

ギルガメッシュ「…」


ギルガメッシュ(で、あろうな。それに案外本気でそうなるだろうな。マスターさえ見つかれば我は聖杯戦争に再び参戦できる)

ギルガメッシュ(この小僧、右手に令呪がある。既に契約済みのな)

ギルガメッシュ(なれば…いずれは我に殺されるか、仮に共同戦線を張るにしろコキ使われる下僕にしかならんだろうよ)


士郎「…」


士郎「…だからどうした!そんなの関係ない!」

ギルガメッシュ「…ほう」



小学生A「へーw」

士郎「オレは!それでもほっとかない!」

ギルガメッシュ「…!」



ギルガメッシュ「…フン」



士郎「そのお兄さんを離せ!その人動けないんだろ?すぐに病院に連れていく!」

小学生A「へえ…?オニーサン1人でやれるかな…?」

士郎「待ってろ…!絶対に助ける!」

ギルガメッシュ「フン!さっさとやれ。早くこやつらを追い払え雑種」




小学生A「だからオメーはなんであそこまで言ってもらっといてその態度だこの野郎!!」ゲシゲシゲシゲシ

ギルガメッシュ「ええいやめろ!脇腹につま先はやめろ!不敬であろう!」





・・・・・・。


士郎「ぜぇ…、ぜぇ……危ねぇ、リコーダーで殴り殺される所だった」

ギルガメッシュ「…フン、よくやった。褒めてつかわすぞ雑種」

士郎「じゃ、今からアンタ病院に連れていくけど保健証とか持ってる?」

ギルガメッシュ「…雑種、貴様さっきの我の着替えを見ていなかったのか?」

士郎「手品だろ?」

ギルガメッシュ「…」



ギルガメッシュ「ええいもう良い!血だ!貴様の血を寄越せ!」

士郎「ええ?なんでさ?」

ギルガメッシュ「黙れ!ならば我に接吻するか?!」

士郎「なんでさ!やだよ気持ち悪い!」

ギルガメッシュ「いいから寄越せ!それで回復できる!」

士郎「ええ…?じゃあ頬の擦り傷の血で」つ

ギルガメッシュ「フン」ペロペロペロペロ

士郎「うわぁ気持ち悪い舐め方するなよ!?」



ギルガメッシュ「ぐ…ふぅ…」

ギルガメッシュ「…フン、日常生活が出来るぐらいには回復したな」スック

士郎「うわ本当に元気になった」

ギルガメッシュ「…雑種。貴様聖杯戦争に参戦しているマスターであろう?」

士郎「え?」サッ

ギルガメッシュ「そう構えずとも良い。我と取引をしないか?」

士郎「取引?」

ギルガメッシュ「そうだ」ニヤリ




ギルガメッシュ「貴様がどこの雑魚英霊をサーヴァントにしているかは知らぬがな、そいつとの契約など切ってしまえ」

ギルガメッシュ「代わりに我が貴様のサーヴァントとなってやろう!」

士郎「はぁ?!」

ギルガメッシュ「フハハハ!!我が真名は”ギルガメッシュ”!!」

ギルガメッシュ「”英雄王”の名を持つ、最強の英霊よ!!」

士郎「…アンタのマスターはどうしたんだよ?」







ギルガメッシュ「…9年前に…ケンカ別れ…した…」ショボン

士郎(今の今まであんなに居丈高だったのに…9年前に何があったんだ…)ゴクリ







ゲートオブ今回はここまで。


今更ながら召喚の詠唱、シュバインオーグの下りとかアレ凛ちゃんだけじゃんねアレ唱えるのって。まぁお気になさらず。

では。





ギルガメッシュ「フハハハハハハ!!!まぁ前のマスターの事は貴様には関係ない!気にするな雑種!」

士郎「ええー…」

ギルガメッシュ「いいか?悪い事は言わん!我と契約しろ!」

士郎「いやでも俺にはセイバーが」

ギルガメッシュ「ハッ!セイバー?フハハハハハハ!!!」

ギルガメッシュ「良いか?どこのセイバーが来たかなど知らぬがな、断言しよう!我の強さには勝てん!!」

士郎「…」

ギルガメッシュ「良いか?もし我に勝とうと思うならそれこそ神話クラスのサーヴァントが山ほど必要になるほどだぞ?」

士郎「えー?それはいくらなんでも慢心し過ぎじゃないか?ほら、よく最弱が最強を打ち負かすとかもあるし」


ギルガメッシュ「ハッ。慢心せずして何が王か!!」





ギルガメッシュ「それに我が負けるなど有り得んわ!」

ギルガメッシュ「それこそ、今の弱りに弱りきって宝物庫すら1つも開けられん息も絶え絶えな状態の我でない限りはな!!!」

士郎「へー…」

ギルガメッシュ「ハーハッハッハッハッッ!!!」

士郎「…」





士郎「え、じゃあ倒しとくなら今しかないって事か?」スッ…

ギルガメッシュ「よし、待て待て待て待て。落ち着け雑種。やめろ構えるんじゃない」フルフル





士郎「でもチャンスだし…セイバーと契約切りたくないし…いずれ敵になるなら…」ジリ

ギルガメッシュ「フハハハハハハ!!!やめてもらおうか!!正々堂々とお互い万全の時に戦って勝ち取るからこそ勝利には価値があるのだぞ?」

士郎「でも…オヤジからは『手段は選んじゃいけないよ。例えどんな汚い手を使おうとも…生き残った奴のみが勝利者なんだ』って」ジリ

ギルガメッシュ「よし、一旦それは忘れよ!親父殿のその金言はちょっと一旦そこに置いておこうではないか!」

士郎「でもな…あんなに自信あって、ロクに知りもしないのにオレのセイバーに絶対勝てるって言いきれるくらいだし…」ゴソ

ギルガメッシュ「ええい!家の鍵を握りこんでメリケンサック代わりにするでない!」



ギルガメッシュ「ええい!もし力が戻っても貴様には手出ししないと約束してやる!だから構えるのはやめろ!」

士郎「セイバーにも、なら」

ギルガメッシュ「ああわかったわかった!約束してやる!だからやめろ!」

士郎「わかった」スッ…

ギルガメッシュ「フー…」



士郎「じゃ、オレ今から友達ん家行くから。じゃあな」

ギルガメッシュ「何っ!?」

士郎「もう小学生にいじめられるなよー」スタスタ

ギルガメッシュ「お、おい!待て!」

士郎「なんだよ…まだ何か用か?」

ギルガメッシュ「その用事はいつ終わる」

士郎「ええ?さぁ…」

ギルガメッシュ「では終わるまで貴様についてまわる」

士郎「はぁ!?」

ギルガメッシュ「喜べ雑種!このウルクの王、ギルガメッシュが貴様の用事に付き合ってやろう!」

士郎「いえ…お気づかいなく。そんな栄誉貰えることしてないんで。結構です王様」スタスタ

ギルガメッシュ「……」










ギルガメッシュ「フハハハハハハ!!!なんだ遠慮か?日本人は謙虚と遠慮を美徳しておるようだがな、…今はそういうのいい時だぞ?」

士郎「いやアンタこそそういういい時だぞ」スタスタ

ギルガメッシュ「…」

ギルガメッシュ「ところで貴様、名は何という」シャッ

士郎「…士郎。衛宮士郎」スタスタ

ギルガメッシュ「ほう…エミヤ。エミヤ、エミヤ…”衛宮”、なぁ?」

士郎「なんだよ」スタスタ

ギルガメッシュ「いや?少し知り合いを思い出しただけよ」クックックッ

士郎「ほーん」スタスタ

ギルガメッシュ「…」

ギルガメッシュ(…なるほどな。此奴はあの衛宮切嗣の関係者か)クックックッ

ギルガメッシュ(だからマスターとして聖杯に選ばれたのであろう)

ギルガメッシュ(あの時…衛宮切嗣は聖杯の泥に触れていたのだ、恐らくはもうこの世にいまい)

ギルガメッシュ(必然、マスター候補になりうる人間は限られてくる)

ギルガメッシュ(ヤツめ、残り僅かな時間を後継者育成にあてたというわけか)フフン







士郎「ん?」ピタ


屋台『美味しいドーナッツ』



士郎「…」

士郎(セイバーは多分慎二ンちに行ったよな?)

士郎(お土産にドーナッツ買っていこうかな)

士郎「すみませーん!」

「あいよー」

ギルガメッシュ「…おい雑種、どれを買うのだ」

士郎「アンタまだ居たのか?早く違うマスターに打診しに行った方がいいんじゃないのかー?」

ギルガメッシュ「我の勝手だ」フン

士郎「はいはい…」




士郎「えーっと、チョコドーナッツとカスタード挟んでるヤツと…ホイップクリームたっぷりのってるやつ!」

「命令とあらば」

士郎「それから…この抹茶クリームのヤツと、プレーンシュガー」

ギルガメッシュ「シャバドゥビタッチヘンシーン」

士郎「え?」

ギルガメッシュ「何でもない」

士郎「あ、以上でお願いします」

「大盤振る舞い、嬉しいわぁ」

士郎「…」チラッ

ギルガメッシュ「…」





士郎「…アンタも何かいる?」

ギルガメッシュ「…何?」



士郎「アンタにも奢ってやるって言ってるんだよ」

ギルガメッシュ「貴様、この我に施しだと?」

士郎「金、無いんだろ?」

ギルガメッシュ「貴様、よりにもよってこの我に『金がない』だと?たわけ!この世全ての財を持つこの我に」

士郎「あー、”今ここで使えるお金は無い”、んだろ?」

ギルガメッシュ「…」

士郎「はー…わかった。じゃあ、ギルガメッシュ王。どうかこのわたくしめに貴方へドーナッツを献上させてください」

ギルガメッシュ「…フフン!なんだ貴様も少しは分かってきたではないか!」





ギルガメッシュ「いいだろう、本来ならばこの我の口に入れるのは1級品のみだが」

ギルガメッシュ「貴様の気持ちを汲んで、特別に我の口にする物を献上させてやろう!」

士郎「で、どれがいいんだ?」

ギルガメッシュ「む?そうだな…ではこのチョコレートがたっぷりかかってるヤツをだな、」

士郎「おっけ。すみませーん!これも追加で!」

「よろしおす」




ギルガメッシュ「フッ…フフフフフ…!」ニッコニッコ

士郎(すげー嬉しそうだなー)





・・・・・。




士郎「…美味い?」スタスタ

ギルガメッシュ「フン、所詮は庶民共が食すモノ、だな」モグモゴ

ギルガメッシュ「だが…うむ…チョコが…ほほう、中に生クリームとな…おっほぅ」ハグハグ

ギルガメッシュ「うむ…うむ…」ムグムグ

士郎「お気に召したようで何より」ハハ





ギルガメッシュ「むぅ…宝物庫が開けられればドーナッツも入れておきたいが…うむ」

士郎(めっちゃ気に入ってる…)


士郎「そういえばさ、」

ギルガメッシュ「なんだ」

士郎「アンタ9年前にマスターと別れたって言ってたよな」

ギルガメッシュ「ああ」

士郎「ということは…アンタは今回よりも前の聖杯戦争に参加してたって事か?」

ギルガメッシュ「…ああ」

士郎「良かったら、でいいんだけどさ」

ギルガメッシュ「…」

士郎「9年待ってでも。そんに弱ってまでも次の聖杯戦争に参加しなきゃいけない理由ってなんなんだ?」

ギルガメッシュ「…」

士郎「…」





──────────

───────────────
────────────────────








~9年前、とある教会の地下~







言峰(若)「…」

ギルガメッシュ「フン…で?次なる演目はなんだ?」

言峰「…言ってしまってはつまらんだろう?」

ギルガメッシュ「ほほう?言うではないか」

言峰「だがこれだけは言える。お前はコレを観たら笑いが止まらなくなるだろう」

ギルガメッシュ「ハハハ…いいだろう。愉しみだ…さぁ、我に魅せてみろ」

ギルガメッシュ「貴様の公演をな」ニヤリ

言峰「…では」


















言峰「ハイッ!てなわけで言峰神父のお笑いライブはっじまっりまーすっ!」チパチパチパチパチパ

ギルガメッシュ「フフン、待っていたぞ!」チパチパチパチパチパチパチパチパチパチパ!




言峰「おちんち〇びろーん!」

ギルガメッシュ「フハハハハハハッッ!なんだその死ぬほどくだらん一発芸は!!」

言峰「鬼瓦!」ニ"ン!

ギルガメッシュ「フハハハハハハッッッ!パクリではないか!!実にくだらんっ!」

言峰「続きまして…『決めゼリフの時にワイン零してしまった時の遠坂時臣』の真似!」


言峰「遠坂家の人間たる者、常に優雅たっ、うわっ…ついた…あーあー…零しちゃっ、たよー…ハー…オイ言峰ちょっとハンカチ」カクカク

ギルガメッシュ「フハハハハハハッッ!!よく似ておる!!だが身内にしか分からぬネタよな!!」





言峰「ショートコント、ループ」

言峰「『むかしむかしある所にお爺さんとお婆さんがいました。』」

言峰「お爺さんが山に竹を取りに行くと竹が光っており、これは珍しいと持ち帰りました。」

言峰「お爺さんはお婆さんに竹を見せました。『まぁおじいさん、これどうしたの』」

言峰「『ふふ、では話してやろう。』」

言峰「『むかしむかしある所にお爺さんとお婆さんがいました。』」

言峰「お爺さんが山に竹を取りに行くと竹が光っており、これは珍しいと持ち帰りました。」

言峰「お爺さんはお婆さんに竹を見せました。『まぁおじいさん、これどうしたの』」

言峰「『ふふ、では話してやろう。』」

言峰「『むかしむかしある所にお爺さんとお婆さんがいました。』」

言峰「お爺さんが山に竹を取りに行くと竹が光っており、これは珍しいと持ち帰りました。」

言峰「お爺さんはお婆さんに竹を見せました。『まぁおじいさん、これどうしたの』」

言峰「『ふふ、では話してやろう。』」

言峰「”ループ”ッ!!!」

ギルガメッシュ「ははあ、なるほど。発想は面白いが…くどいっ!」






言峰「ワンピースのアラバスタ編で、ルフィがサンジの真似をした時の真似!」

言峰「『肉食ったのお前かー』」スパー

ギルガメッシュ「フハハハハハハ!!!それ、知ってるヤツでなければ笑えんな!我は笑えるがな!」

言峰「…げ、ゲッツ!」ビシ

ギルガメッシュ「フハハハハハハッ!いいか言峰?やればいいってものではないのだぞ!」

言峰「お、おっぱい!おっぱい───」( ゚∀゚)o彡°

言峰「───からの!よろチクビ!!」クリクリクリクリクリクリクリクリ

ギルガメッシュ「フハハハハハハッ!いいか言峰?もう一度言うが、やればいいってものではないのだぞ!」

言峰「偵察使い魔が見た、『妻の元に帰った時の衛宮切嗣』の真似!」

言峰「『ドゥフフ!アイリ~今帰ったよぅお~!おかえりのちゅーう!』」チューチュチュチュ♪

ギルガメッシュ「必死か!貴様必死か!」ゲラゲラゲラゲラゲラ





ギルガメッシュ「クックククク…!貴様は本当にユーモアのセンスがない男よなぁ!」

言峰「…く、やはり私にお笑い芸人は無理だと言うのか…」ガクッ

ギルガメッシュ「まぁまずパクリネタや身内にしかわからんネタをやめるのだな?」

ギルガメッシュ「ん?というか…え…?今、…ぷふっ、何だ貴様…そのキャラで芸人になりたかったのか?」プクククク…

言峰「そうだ。私は本当は神父ではなく、お笑い芸人になりたかったのだ。…悪いか?」

ギルガメッシュ「い、いや…?…フハッ!よ、良いのではないか?」ブフフフフククク

ギルガメッシュ「何、『夢は諦めなければ必ず叶う』だのなんだのと言うではないか」フハハ

ギルガメッシュ「精々励めよ雑種。光栄に思うがいい…この我が応援くらいはしてやろう!」

言峰「!本当か?!」ガバッ

ギルガメッシュ「な、なんだ突然!ええい!近い!不敬だぞ!」




言峰「私は…今まで自分の夢を肯定された事がなかった…」

ギルガメッシュ「で、あろうな」

言峰「いつも『やめとけって!絶対お前向いてないって!!』と言われるばかりだったのだ…」

ギルガメッシュ「で、あろうな」

言峰「それに…お前だけだ…!私の芸で笑ってくれたのは…!」

ギルガメッシュ「…そ、そうか…ブフッ、くくく…」

言峰「!」パァアア…!



ギルガメッシュ(フン、『笑わせた』と『嘲笑われた』の区別もつかんとはな。つくづく芸人には向かん男よ)プクククク



言峰「麻婆豆腐!」ビビシッ!

ギルガメッシュ「フハハッハハッハハッハハッハハッハハッノ ヽノ ヽッノ ヽ/ \ッ/ \/ \ッ!!!なんだその奇っ怪なポーズは!?それが貴様の持ちネタか?!」

言峰「ああ…私はこれでM-1でグランプリをとる…!」

ギルガメッシュ「フハハハハハハ!!!”身の程知らず”という言葉を辞書で引くがいい!!そして赤線を引くがいい!!」



・・・・・・・・・・。









そして。









~聖杯が砕け、全てが終わった時~






ギルガメッシュ(全裸)「ぐ、ぐぐ…」

ギルガメッシュ「ぐ…くそ、一体何が起こった…?”聖杯”はどうしたのだ…?クソ、街もとんでもない事になっているではないか!」




ギルガメッシュ「ぐぬぅ…あの泥に触れたからといって別に受肉するわけでもなかったとは」



ギルガメッシュ「オイ…言峰、無事か…?」

言峰「」

ギルガメッシュ「…言峰?」





ギルガメッシュ「言峰!?オイ言峰!しっかりしろ!」

言峰「」





ギルガメッシュ「…というか貴様…何故股間だけ血塗れに」

言峰「」



ギルガメッシュ「いやそこは普通心臓であろう?!何故よりにもよって1番笑えぬ状況下で今までで1番面白いのだ貴様!!」

ギルガメッシュ「まさにこれがホントの”おちんちんびろーん”…ってふざけるな愚か者!」ビシッ

言峰「」

ギルガメッシュ「起きろ言峰!!また我とあの辛すぎる麻婆豆腐の店に行くのだろう!」

言峰「」

ギルガメッシュ「魔術師から足を洗ってドッカンドッカン笑わせる芸人になるのだろう!起きよ!」

言峰「」

ギルガメッシュ「王たる我が命じているのだぞ!起きよ!」

言峰「」

ギルガメッシュ「まだ我からしか爆笑をとっておらんのだぞ!…起きよ…!」



言峰「」

ギルガメッシュ「…っ、ぐ、」





ギルガメッシュ「さっさと起きぬかこの死ぬほどつまらんエセ神父が!!!」

言峰「」







言峰「…」ギンッ

ギルガメッシュ「」ビクッ



言峰「…」ムクッ

ギルガメッシュ「!」

ギルガメッシュ「おお、言峰!よくぞ…」







言峰「誰がつまらんエセ神父だ金ピカ!!」ベチン!!

ギルガメッシュ「はぅん!?」ズシャァアア!!



ギルガメッシュ「は?なん、いや、言峰お前…?」

言峰「全く…日頃私を煽てておきながら本音はそれだったとはな」

ギルガメッシュ「いや別に煽ててたわけではないぞ色んな意味で」

言峰「…」

ギルガメッシュ「…」





言峰「…貴様何故全裸なのだ」フイッ

ギルガメッシュ(全裸)「いや…その辺は我にもわからん」



言峰「ふ、お前の言葉を信じ、嬉しく思っていた私は最高にピエロだったというわけだ」

言峰「面白かったかね、英雄王。私という道化を踊らせるのはさぞ愉しかっただろう」

ギルガメッシュ「あー…、愉しかっただろう、と言われると確かに間違っては」

言峰「…」カチン!

言峰「…お前とはこれっきりだ。魔力供給も切らせてもらう」クルッ

ギルガメッシュ「えっ?」



言峰「聖杯戦争はこれにて終了。最後に残ったサーヴァントはお前1人だ」ザッザッ

言峰「良かったなギルガメッシュ。お前の望み通り優勝者はお前だ」

言峰「皮肉にも。お前が1番欲した者は手に入らず、望みは叶わず、お前の財宝…優勝杯は砕け散ったがね」

言峰「ああ…あの店には二度と顔を出すなよ。お前の顔を見ながら食べては麻婆豆腐が不味くなる」ザッザッ

ギルガメッシュ「こ、言峰?フハ、フハハ…?い、いつもの冗談…であろう?その冗談はいつも以上に笑えんぞ?」

言峰「…」ザッザッザッザッ

ギルガメッシュ「おい!どうしたのだ言峰!普段の貴様らしくないぞ!」



言峰「もう二度と私の名前を呼ぶな。人と神の混血たる雑種王殿」

ギルガメッシュ「なんだと…?」カチン!




ギルガメッシュ「フン!!貴様もな!貴様のその汚らしい唇で二度と我の名を呼ぶでないわ!」

ギルガメッシュ「今後!!貴様が如何に我の縁の品を揃えて召喚しようとも!もう二度と応じてやらんからな!」プイッ

言峰「…」ザッザッザッ

ギルガメッシュ「…あっ、」ブルッ

ギルガメッシュ「こ、言峰…せめて…あの、服…我に…上着とか…服…」クルッ





言峰「…」ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ

ギルガメッシュ(フルチン)「言峰ェエ!!貴様っ、凄い早歩きではないか!待てなんだその機敏さは!いや待て言峰ェエ!!」シュタタタタ




言峰「…フッ」ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ

ギルガメッシュ「おいぃいい!!待てぇええ!!オイ今半笑いだったな!?見てたぞ言峰!服置いてけ言峰ェエ!!」ダダダダダダダ!!

言峰「…愉悦ッ!」シュタタタタタタタタタタタタ




ギルガメッシュ「貴さっ!待っ、いだっ!?ガラス踏んッ、あ、ガラスの山に突っ込、ぐぁあああ!!」



ブシュゥゥウウウ!!!!



──────────
──────
───





ギルガメッシュ「…あの時、素直に『我が悪かった、すまない』と一言謝れていれば…」

士郎「…」

ギルガメッシュ「この9年間は違ったモノになっていたかもしれん…」トオイメ

士郎「…」


ギルガメッシュ「アレからというもの…」フッ

ギルガメッシュ「全裸だから警察に追われるわ服を手に入れても職質は日常茶飯事だわ身分証明書がないから財宝売れないし部屋借りれないし仕事もできぬし食事や嗜好品と魔力に困るし」

士郎「…」

ギルガメッシュ「そして我の膨大な魔力もやがて底を尽き、だんだん動きも鈍くなり…先程に至るというわけだ」

士郎「な、なるほどな…」

ギルガメッシュ「何度かもう一度言峰と話そうとも考えたが」

ギルガメッシュ「我もこういう性格…仮に会ってもまたケンカになってしまうだけであろう」

士郎「…」




ギルガメッシュ「故に。」


ギルガメッシュ「今の我の望みは…もう一度聖杯戦争に参戦し、勝利し…言峰に謝って和解し受肉。」

ギルガメッシュ「ヤツの限りなく友達に近い知人として…ヤツの側で、ヤツ夢をもう一度応援したいのだ」

士郎「…」





士郎「…そこ素直に友達でいいんじゃないのか?」

ギルガメッシュ「いや『我が友と呼ぶのは後にも先にもエルキドゥだけ』ってギルガメッシュ叙事詩でも言ってしまってるのでな」



士郎「なぁ、ギルガメッシュ」

ギルガメッシュ「なんだ雑種」

士郎「それ、別に聖杯に祈らなくてもいいんじゃないのか?」

ギルガメッシュ「何を言っている!あの言峰があんな風に怒っていたのだぞ!それに会えば我の性格と言動で絶対怒らせる!」

士郎「自覚はあんのか…だったら、少しづつそういうとこ直していけばいいんじゃないか?」

士郎「それでさ、探して会ってきなよ」

士郎「ひょっとしたら許してもらえないかもしれない。ひょっとしたら和解出来ないかもしれない」

ギルガメッシュ「それでは意味がないであろう!我はもう一度ヤツとあの激辛麻婆豆腐を食しに行きたいのだ!!」

士郎「けどさ、」

士郎「アンタ達の問題はアンタ達だけで解決しなきゃ意味無いと思う」

士郎「聖杯とかみたいなよく分からないものに解決させたら…それこそ意味無いと思う」

ギルガメッシュ「…」




士郎「どう?」

ギルガメッシュ「…考えておいてやる」

士郎「ん」

ギルガメッシュ「…」

士郎「じゃ、オレはこれで」クルッ

ギルガメッシュ「…」



士郎「…」スタスタ

ギルガメッシュ「…」スタスタ







士郎「…やっぱついてくるの?」

ギルガメッシュ「他に行くあてもないからな」

  コンカイハココマデ
”天地乖離す開闢の星”





>>469

×士郎「9年待ってでも。そんに弱ってまでも次の聖杯戦争に参加しなきゃいけない理由ってなんなんだ?」


士郎「9年待ってでも。そんなに弱ってしまってでも次の聖杯戦争に参加しなきゃいけない理由ってなんなんだ?」


このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年01月06日 (土) 20:21:27   ID: gVS-Rt7f

カオスw

2 :  SS好きの774さん   2018年04月18日 (水) 19:42:25   ID: yo2TaJq9

これはオモシロすぎる
てか英雄王がかわいいwww

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