【モバマス】クリスマスパーティー13's 2017X'masLive (26)

巴「今日集まってもろぉたなぁ他でもない」

由愛「……」

ほたる「……」

巴「今年のクリスマスはウチらのライブじゃな」

ほたる「うん……頑張ろうね」

由愛「成功させようね……」

巴「心意気やよし。で、そのクリスマスライブじゃが、物販の話をせにゃあいけん」

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由愛「物販?」

巴「うむ。いっつも通りの定番商品に加えて、出演アイドルのアイデアを形にしたもんも売ろうとゆうわけじゃ。まあ気楽に考えろとPは言ぅとったな」

ほたる「私たちのアイデア……」

巴「そがぁなわけで会議じゃ。なんか案ないか?」

由愛「……はい」

巴「手を上げたなマスコット。言ぅてみろ」

由愛「蝶ネクタイとか……どうかな……」

ほたる「あー……先達にケンカを売ってみるわけだね」

巴「初っぱなから危険球を投げるな。却下」

由愛「ええー……原色バリバリの」

巴「却下言うた。ほたる、なんかないか」

ほたる「んー……植木鉢?」

巴「かさ張るのぉ」

ほたる「原価ゼロだよ。私が散歩するだけでザクザク降ってくるから……」

巴「生産ルートの心配をするな。却下」

由愛「あ、はい」

巴「言うてみろマスコット、リベンジかませ」

由愛「絵の具なんて……どう?」

巴「うーん」

ほたる「ファンの皆さんが使うかな……」

由愛「あんまり使わない色、余ってるから……」

巴「物販はフリマと違うわ」

ほたる「はい」

巴「セクシー担当、なんじゃ」

ほたる「お守り」

巴「ふうむ」

由愛「こういうのは信じる心が大事って言うし……いいんじゃないかな」

巴「ちなみに効果は」

ほたる「植木鉢退散、トラック退散、ライブ間際の台風退散……」

巴「えらくピンポイントな上にそれ自分が欲しいご利益言うただけじゃな」

ほたる「中には鉄板入れてね」

巴「ファンを何から守ろうとしとるんじゃ」

由愛「巴さんは……何かアイデア、ないの?」

巴「そうじゃのー……やっぱおはじきは定番じゃな」

ほたる「あー、おはじき……いいね……こう、綺麗で……遊べて」

由愛「……どっちのおはじき……?」

巴「無論、光ってるほうじゃ」

由愛「やめよう、おはじきはやめよう……」

巴「むう……じゃあ粉ならどうじゃ」

ほたる「粉」

巴「そういや親父が余しとったな。ああいや、フリマじゃない言うたのはウチじゃ、忘れてくれ」

由愛「いやいやいや忘れられない……えっ、巴さんのおうちって、そういうのはネタだよね……?」

巴「他にアイデアかぁ」

由愛「答えてください……」

ほたる「……クリスマスだし、七面鳥とか……ケーキとか……」

巴「食べ物はダメじゃ言うとった」

由愛「そっかぁ……ううーん、思い付かないね……」

ほたる「……食べ物がダメなら……生きた七面鳥とか」

由愛「お腹空いてるの?」

由愛「……普段使いできるものがいいよね……」

巴「ウチらのユニット名入れたシャツとか……もう売る予定じゃが」

ほたる「私たちのユニット名入れたヘルメットとかね……これも売る予定なんだっけ」

由愛「えっヘルメット……物販で売るの……?」

ほたる「安全第一だからね……」

巴「ヘルメットは必要じゃろ」

由愛「……あんまり聞かないような……」

ほたる「前回はけっこう売れたって……」

由愛「私たちのファン層って一体……」

由愛「……キーホルダーも売るんだっけ」

ほたる「私たちのイラストが書かれたものが……ちょっと恥ずかしいね、えへへ」

巴「前回のライブでは、ウチの若い衆が買い占めとったなぁ」

ほたる「私も……由愛ちゃんと巴ちゃんのキーホルダー、並んでお小遣いで買っちゃった」

由愛「そうなの? えへへ……嬉しいような、恥ずかしいような……」

ほたる「ふふ、大事にお仏壇に供えてあるよ……」

由愛「待って、普通に使って欲しい……」

ほたる「……リボンとか……」

巴「おっと女子力あるチョイスじゃな。しかしウチらのファン層って女子主体じゃったかのぅ」

ほたる「男の人がリボンつけても、おかしくないと思うよ……」

巴「お、おう、そうじゃな、マイノリティは尊重せんといかんな。しかし物販じゃからな、売れるもんを考えんと」

由愛「あ、じゃあカチューシャとか……」

ほたる「ブレスレットもいいなぁ……」

由愛「変装眼鏡とか……帽子とか……」

巴「今何も考えず今欲しいもん言うとるじゃろお前ら」

巴「らちがあかん……どうじゃ、他のユニットの仲間はどういうの売っとるんじゃ」

ほたる「他の……? そういえば、雪美ちゃんは猫の首輪を売ったって……」

由愛「むつみちゃんがコンパス売ったって……」

巴「参考にならん……」

ほたる「乃々さんが机売ったって……」

由愛「千佳ちゃんが魔法少女コスチューム売ったって……」

巴「いよいよ参考に出来んのぅ……」

ほたる「……サンタクロースなりきりセット……!」

巴「なんか革新的な発想みたいに言うとるが、具体的な中身は」

ほたる「つけ髭と帽子……」

巴「詐欺か」

ほたる「他に何つければいいかわかんなくって……」

巴「詰まった……アイデアが出ない……」

ほたる「困ったね……」

由愛「……オーディエンス!」

巴「なんじゃマスコット、藪から棒に」

由愛「第四者の意見だよ……!」

巴「日本語がおかしい」

ヴーッヴーッ

加奈「スマホが鳴いてる……巴ちゃんから?」

ピッ

加奈「はいもしもし」

巴『加奈、助けてくれ』

加奈「……! お姉ちゃん頼られてる! 任せて! どうしたの?」

巴『ウチ、由愛、ほたる。連想されるものはなんじゃ』

加奈「ええ、連想されるもの? うーん……ちょっと待って考えるから……」

巴『おう』

加奈「えーとえーとえーと……あっ髪が短い!」

巴『……』

加奈「あとは……あとはCuCoPaバランスがいい!」

巴『…………』

加奈「それからーえーとそれからー……可愛い! みんな可愛いよ!」

巴『………………』

加奈「………………あの、お役に立てましたか……?」

巴『…………まあ、うん……聞き方悪かったかのぅとは思った……』

加奈「物販?」

巴『なんかアイデアないか』

加奈「うぅーん…………蝶ネクタイとか」

巴『なんでそうあのラジオにケンカ売りたいんじゃみんなして』

加奈「ダメ? それじゃあー……クリスマスツリーとか」

巴『かさ張るのぉ……』

加奈「うむむむむ……ぬいぐるみ!」

巴『おぅ? あんまり期待しとらんかったが良さげなのが出たの』

加奈「ホント!? 由愛ぐるみとかきっと売れるよ!」

巴『じゃがすまん、それもう予定に入っとる』

加奈「うえぇ」

ほたる「……どう?」

巴「そばつゆとか、トナカイの着ぐるみとか、どうにも芳しくなかった」

ほたる「そっかぁ……」

由愛「…………あ」

巴「どうした由愛ぐるみ」

由愛「加奈さんと言えば……」

ほたる「言えば?」

由愛「メモ帳」

巴「…………」

ほたる「…………」

由愛「ほら、余白に私たちの歌の歌詞とか入れたり……形もクリスマスツリーとかにして……どう、かな……」

巴「…………確か予定には……」

ほたる「リストには……ないです」

巴「それだ!!」

ほたる「由愛ちゃん流石……!」

由愛「わわわ……私じゃあなくって、加奈さんのおかげだよ」

巴「でかした由愛に加奈。それじゃ、それでいこう! いい感じに普段使い出来るし、かさ張らないし、それしかないじゃろ!」

ほたる「由愛ぐるみ凄い! 可愛いだけじゃあないんだね……!」

由愛「ほ、ほたぐるみに言われたくない……」

ほたる「むっ……私より由愛ちゃんのが可愛いよ、ほら……この双葉とか……」ふぁさふぁさ

由愛「あぅん……ま、待って力抜けちゃう……」へなへなへな

巴「いちゃついとるのぅ。ま、ええ。このアイデア持ってくか。他に良さげなもの出せそうにないし」

こうしてクリパメモ帳はそこそこの売り上げを記録し、以降の三人のライブの定番商品となった
今井加奈は三人に感謝され、お姉さんできたことに満足そうにしていた
めでたしめでたし

おまけ

由愛「いい加減で巴さんを下ろして投降なさい……そうすれば悪いようにはしません」

ほたる「嘘をつかないで……! 悪いようにしないなんて、ずっと言ってきたじゃないですか……だけどいつもいつも裏切ってきたのがママンだ!」

由愛「そんなことありません……!」

ほたる「8歳と9歳と10歳のときと、12歳と13歳のときも私は、ずっと……待ってた……!」

由愛「な、何を……?」

ほたる「クリスマスプレゼントでしょう!」

由愛「ああっ……!?」

ほたる「カードもだよ……! ママンのクリスマス休暇だって待ってた……! 由愛ちゃんは回復しますのスタンプの替わりに、そのオーバーロードを私にくれるの!」

由愛「そんなに忘れてる……!?」

巴「いいから降ろしてくれんかのぅ」

おしまい

依頼出してきます

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