スネーク「ハンター?」 (20)

オタコン「あぁ。様々なものをハントする職業だそうだよ」

スネーク「それで」

オタコン「え?」

スネーク「うまいのか」

オタコン「何を言ってるんだいスネーク」

オタコン「それは世代が違うんじゃないかい」

オタコン「それはさておき、君がいる場所はそのハンターが活躍する世界だと思う」

スネーク「だが、俺は任務中だったぞ」

オタコン「どうやら時空間が歪んで、君だけが別の世界に転移してしまったみたいだね」

オタコン「確証はないけど、おそらくそこは地球上には存在しない場所だよ」

スネーク「そんな馬鹿なっ」

オタコン「いや、可能性としては有り得るよ」

スネーク「?」

オタコン「ハンターはみな“念能力”という特殊な力を持っているらしい」

スネーク「サイコマンティスのような超能力ということか」

スネーク「その力で空間が歪められた、と」

オタコン「それ以上の力だ」

オタコン「マンティスの能力は読心力と念動力、そして他人の視界を操作するくらいだったけど、念能力のバリエーションは比べ物にならないほど豊富だよ」

スネーク「この目で見るまでは信じられんが……例えばどんなものがあるんだ」

オタコン「一例だけ…ど」

オタコン「…体の……部を強…す」

スネーク「おい、オタコン!」

オタコン「他……と…ムの……方の性質……」

スネーク「オタコン!」

オタコン「ヒキ……ト……」

オタコン「……」

スネーク「くそっ、無線はもう使えないか」




スネーク「! ……誰か来る!」


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ゴン「何も出てこないねー」

キルア「何日も同じ道ばっかで、さすがに飽きてきたぜ」

ゴン「でも暗黒大陸に、ビヨンド=ネテロさん」

ゴン「今の俺たちじゃ何も出来ないよ」

キルア「分かってるよ」

キルア「だからこうして2人で修行の旅をしてるんだろ」

スネーク(子供か……)

スネーク(さほど危険には見えんな)

スネーク(話でも聞いてみるか)

スネーク「聞きたい事があるんだが、ちょっといいか」

ゴン&キルア「!」


ゴン(円は怠っていないのに)

キルア(全く気付かなかった……!)


キルア「……あんた、誰」


スネーク(……雰囲気が変わった!)


スネーク「お前たちを襲おうって訳じゃない」

キルア「へぇ」

キルア「じゃあなんで全身に武器を身に着けてるわけ?」

ゴン「でもキルア、このおじいさん悪い人じゃなさそうだよ」

スネーク「お前たちに聞きたいことがある」

ゴン「聞きたいこと?」

スネーク「あぁ」

スネーク「ついさっきの話なんだが……」

ゴン「……じゃあ、スネークは別の世界から来たってこと?」

スネーク「未だに信じられんが、どうやらそうらしい」

キルア「でもさっきの絶は凄かったぜ、なぁゴン」

ゴン「うん! 全然気づかなかったもん」

スネーク「絶? なんのことだ」

ゴン「本当に念のこと、何も知らないの?」

スネーク「あぁ、一切な」

キルア「じゃあさ、ゴン。俺たちの能力を見せてやろうぜ!」

ゴン「そうだね! 百聞は一見にしかずっていうし」

キルア「じゃ、まずは俺からな」

キルア「いくぜ!」


スネーク(両腕に……電気?)


キルア「落雷(ナルカミ)!」

スネーク「!」

キルア「へへっ、すげーだろ」

ゴン「次は俺ね!」

ゴン「最初はグー!」


スネーク(また雰囲気が変わった)

スネーク(しかもさっきの比じゃない……!)


ゴン「ジャン・ケン」

ゴン「グー!」

スネーク「!」



スネーク(地面に穴が……)


スネーク(これが念能力!)

スネーク(確かにマンティスごときには真似できそうにもないな)

ゴン「これが念だよ!」

キルア「もっと色んな能力があるんだけどな」


スネーク「その念能力とやらを使って、空間を歪めることは出来るか?」

スネーク「もしかしたら俺はその能力によってこの世界に強制的に連れてこられたのかも知れない」

ゴン「なるほど」

キルア「空間を歪める能力か……」

ゴン「別の世界から人を連れてくる能力なんて聞いたことないけど」

キルア「そんなことが出来るとしたら念しかないよな」

ゴン「じゃあスネークが元の世界に戻れるように協力してあげようよ!」

スネーク「本当か?」

ゴン「うん! 俺たちの修行にもなりそうだし」

キルア「ゴンの言う通りだな」

キルア「そうと決まれば早速、情報収集だ!」

スネーク「それは助かるな。よろしく頼む」

——ヨークシンシティ郊外——


ゴン「任務中にここに来ちゃったって言ってたけど、スネークは元の世界ではどんなことをしてたの?」

スネーク「傭兵だ」

スネーク「メタルギアという機械を使って核を発射しようとする連中と戦ってきた」

キルア「そんな大仕事なのに、まさか1人じゃないよな」

スネーク「俺の任務は単独潜入が基本だ」

スネーク「見つかってはならない、痕跡を残してはいけない、失敗してはいけない」

キルア(超人的な絶は、これが理由か)

ゴン「……家族はいるの?」

スネーク「家族だと思った人間はいない」

キルア(寂しい奴だな)

ゴン「恋人は?」

スネーク「誰かを好きになったことはない」

キルア(好かれることもなさそうだけどな)

ゴン「……なんか凄いなぁ。俺には想像もつかない世界だよ」

ゴン「一人で大勢を相手にするなんでヒーローみたい」

スネーク「戦場に英雄はいない」

キルア(……めんどくせえジジイだな)

ゴン「でも念を知らないのに凄く強そうだし」

ゴン「もし能力を使えるようになったらもっと強くなるよ!」

キルア「それは確かにあるかもな。情報収集が終わったら、水見式でもやってみよーぜ」

ゴン「そうだね!」


キルア「そろそろヨークシンシティに到着だぜ!」

——ヨークシンシティ——


キルア「……電脳ネットにアクセスして、検索っと」

キルア「あ! あったぜ、関連情報」

スネーク「本当か」

キルア「1件しかヒットしなかったけど、スネークとほぼ同時期にこっちの世界に来た奴がいるみたいだぜ」

ゴン「でもスネークは一人だったんだよね?」

スネーク「あぁ、間違いない」

キルア「てことは、離れた場所にいた他の誰かもこっちの世界にきちまったってことか?」

スネーク「名前は載ってないのか?」

キルア「ないね」

キルア「現れた場所もNGL自治国って場所で、スネークとはバラバラだ。しらみつぶしに探すにも、情報が少なすぎる」

キルア「それにNGLじゃもう死んでるかもな。下手に動くより、今は新しい手掛かりが見つかるまで待った方が良さそうだぜ」

ゴン「死んでるだなんて、そんなこと言っちゃダメだよキルア!」

キルア「事実を言ったまでじゃんか」

ゴン「いいかわ言わないの! それはさておきスネーク!」

スネーク「なんだ」

ゴン「水見式やってみよーよ!」

スネーク「おいおい、俺は急いでるんだ」

スネーク「あまり意味の無い事をしている時間は……」

キルア「つっても意味のある事も現状じゃ出来ないぜ? それにもし悪意のある能力者に見つかったら、間違いなく死ぬね」

ゴン「これは俺もキルアに賛成! いくら銃を持ってても念能力者には太刀打ちできないよ!」

スネーク「しかし、だからといって念というのは簡単に身に着けられるものなのか?」

キルア「まぁまぁ、やってみなくちゃ分かんないだろ」

ゴン「……水を入れたコップと葉っぱを用意してと」

ゴン「スネーク! このコップの脇に両手をかざして」

スネーク「こうか」

ゴン「そうそう! その手に体中のオーラを集めるんだ」

スネーク「オ、オーラ? そんなもの知らんぞ」

キルア「イメージでいいんだよ、イメージ」

スネーク「イメージと言われてもな。そんな力が俺にあるとは思えんが……」

ゴン「あ!」

キルア「葉っぱが……消えた?」

スネーク「なんだこれは。俺はマジックなんて出来ないぞ」

ゴン「スネーク! 手を離してみて!」

スネーク「あぁ」

キルア「消えてた葉っぱが……」

ゴン「出てきた!」

キルア「なんだよ、センスあるじゃん! いいセンスしてるよ!」

スネーク(いいセンス……)

ゴン「てことはスネークは……特質系だね!」

スネーク「特質系? どういうことだ」

ゴン「俺は肉体や物を強化する強化系、キルアはオーラの性質を変える変化系なんだけど」

ゴン「特質系っていうのは念の系統の中でも特別なものなんだよ!」

キルア「あとは自分の好きなものだったり、得意なことをイメージしながら訓練すれば、能力を使えるようになると思うぜ」

スネーク「どうすればいい?」

ゴン「やり方はね……」

——数日後——


キルア「お! これ見てみろよ!」

ゴン「あ、情報が更新されてる!」

キルア「最近になって美少女を大勢つれて歩く容姿の醜い男が発見された」

キルア「誰がどう見ても釣り合うような男女ではない」

キルア「更にその男の周囲の空間が歪むのを確認できた、だってさ」

スネーク「それで、場所はどこなんだ」

キルア「ここから十数キロ、北に行った所だ」

ゴン「じゃあ早速いってみようよ! スネークみたいに次の被害者が出ちゃうかも知れないし!」

キルア「その前に、スネーク」

スネーク「なんだ」

キルア「能力は使えるようになったのかよ」

スネーク「あぁ、一応だがそれらしいものは習得した」

キルア「ずっとこだわってたけど、ダンボールを具現化するってのはやめたんだよな? とうぜん」

スネーク「! ダンボールを馬鹿にするな!」

スネーク「大事なのはダンボールに対する愛情……」

ゴン「まーまー! はやく見せて!」

スネーク「くそっ……いいだろう」

スネーク「いくぞ」

ゴン「……これって」

キルア「……そうだな」

ゴン「スネーク」

スネーク「……どうした、何かまずいのか」

ゴン「凄いよ!」

スネーク「?」

キルア「近い能力は見たことあるけど、こんなすげーのは見たこと無いぜ!」

ゴン「ほんとほんと! これならどんな敵とでも戦えるよ!」

キルア「ここ何日かで念の使い方も教えたけど、たぶん俺たちより覚えるのはやかったぜ」

スネーク「……これがインフレーション、噂のインフレか」

ゴン「え?」

スネーク「いや、なんでもない」

スネーク「目標の居所も分かった。念も覚えた。そろそろ行こう」

キルア「そうだな」

ゴン「それじゃ、しゅっぱーつ!」

——名もない土地——


ゴン「この辺で目撃情報があったんだけどなー」

キルア「誰もいねーな」

スネーク「待て! あそこに民家が見えるぞ」

ゴン「ほんとだ」

キルア「おい! あっち見てみろよ!」

スネーク「……大勢の美少女と、容姿の醜い男。あれがターゲットか」

ゴン「よし、いこう!」

ヒキニート「ふひひ! 今日のデートはどこに行きたいでちゅか?」

キルア「おい、お前!」

ヒキニート「ぶひぃ!?」

キルア「お前の念のせいで、こっちの世界に入り込んだ人間がいる」

ヒキニート「だ、誰だよお前たち……」

ゴン「いますぐ能力を解いて、元の世界に戻せ」


ヒキニート「そ、そういえば、僕の能力で何人か被害者が出たらしいね」

ヒキニート「で、でも、この能力を解いたら」

ヒキニート「せっかく2次元の世界から出てきてくれた僕のお嫁さん達ともお別れしなきゃならなくなるから」

ヒキニート「それは出来ないんだよぉ……ぶひひひ」


スネーク(オタク……か)

ゴン「そんな自分勝手が許されるもんか!」

スネーク「要求に答える気がないのなら、手段は選ばんぞ」

ヒキニート「じゅ、銃なんか構えやがって! この僕を甘く見るなよ!」

ヒキニート「か、かわいこちゃん達は先に家に帰っててくれ」

ヒキニート「こいつらやっつけた後で、たぁぁぁっぷりしゃぶらせてあげるからね!」

ヒキニート「ぶひひひひひ」

キルア「こいつ、ミル兄より気持ち悪いぜ……」

スネーク(こっちの世界に足を踏み外さなくてよかったな、オタコン)

ヒキニート「デ、デートの邪魔したこと、後悔させてやるからな!」

ヒキニート「ぼ、僕の能力を見せてやる……ぶひぃ!」

ヒキニート「みんな僕の嫁(ハーレムクリエイター)!」

キルア「! 周りの空間が歪み始めたぞ!」

ヒキニート「本当は2次元の女の子が3次元に来れるようになれば良かったんだけど、どうやら時空間操作が出来るみたいでねぇ」

ヒキニート「ま、まぁ僕自身もコントロールなんてほとんど出来なくて、女の子を連れてくるのも苦労したんだよぉ」

ヒキニート「その過程で、無関係な奴にも能力の影響が出たみたいだけど、僕は知らないぶひぃぃぃぃ!」

ゴン「空間が歪み始めたところから離れるんだ!」

スネーク「くっ」

キルア「この豚野郎が! 落雷(ナルカミ)!」

ヒキニート「無駄ですぅぅ!」

キルア「俺の雷が、空間の歪みに吸い込まれた……」

ヒキニート「コントロールは出来ないと言っても、自分の身だけは守れるんですぅぅ! 残念でしたー! ぶっひー!」

ヒキニート「ほらほらぁ、早く逃げないとどこかに飛ばされちゃうよぉ?」

ゴン「スネーク! 能力を使うんだ!」

キルア「そうだ! あの能力なら一方的に攻撃できる!」

スネーク「あぁ!」

スネーク「潜入任務(スニーキングミッション)!」

ヒキニート「ん? 一人消えちゃったみたいだけど……」

ヒキニート(僕の能力にかかったわけじゃないみたいだし……姿を消すのがあいつの能力なのか……ぶひ)

ゴン「俺たちはスネークの援護をしよう!」

キルア「よし、いくぞ!」

ヒキニート「意味ないんだよ、そんなことぉぉ!」

ヒキニート「姿を隠して攻撃しても、僕の能力で消してやぶひぃぃぃ!」

ヒキニート「痛ってぇぇぇぇ! 肩を……ぶひ、銃で撃たれた……ぶひぃ!」

キルア「ばーか。それ以上、痛い思いしたくなかったら早く能力を解除するんだな」

ヒキニート(気配も銃声もしなかった……)

ヒキニート(これじゃ“どこから”“いつ”やられるか分からないじゃんか!)

ゴン「早くしないとどうなっても知らないぞ!」

ヒキニート「ぶっひぃぃぃ! ふ、ふざけるんじゃないぞぉぉぉ!」

ヒキニート「!! 痛えぇぇぇぇ! 今度は、脚を……」

キルア「いいこと教えてやろうか」

ヒキニート「ぶひ!?」

キルア「スネークの“潜入任務”は」

キルア「自分の姿、発する音、念の流れ、気配」

キルア「質量以外の存在する証拠を全て消すことが出来るんだよ」

ゴン「いくらお前が攻撃を無効化できても、能力を発動したスネークの攻撃は絶対に避けられない!」

ヒキニート「くっそぉぉぉぉ」

ヒキニート(確かにこのままじゃ僕は何も出来ずに負け犬みたいに死ぬしかない……)

ヒキニート(この能力は使いたくなかったけど、仕方ない!)

ヒキニート「美少女護衛部隊(ガードオブナード)!」

キルア「なんだこれ……」

ゴン「女の子がいっぱい出てきたよ!」

ヒキニート「こ、この子たちは僕を守るために存在する、僕のボディガードなんだよねぇ。ぼ、僕の命令通りに動いてくれるんだ」

キルア「うぉ! あの女、ゲーセンのコイン飛ばしてきやがった!」

スネーク(まるでレールガンだな……)

ゴン「こっちの銀髪の子は怪物みたいになっちゃったよ!」

スネーク(クトゥルー神話の無貌の神に似ているな……)

キルア「光の矢を撃つ女に、亜音速で動き回る女、空中を飛び回るバンダナ女……」

スネーク(ホームベース……ちゃんとした版……戦闘種族の孫……)

ゴン「この子たち、周辺を見境なく攻撃してるよ!」

キルア「きっとここ一帯ごとスネークをやるつもりだ!」

スネーク(くそっ)

スネーク(奴らの攻撃範囲が広すぎる! 攻撃する暇がない)

ゴン「数が多すぎる……うわ!」

キルア「ゴン! いってぇ! くそ!」

ゴン「こうなったら……」

キルア「あぁ、俺もマジだぜ」

ゴン「ジャンケングー!」

キルア「電光石火!」

ゴン&キルア「!?」

ゴン(コインに押し負けた!)

キルア(あの女、早すぎて追いつけない!)

ヒキニート「ぶ、ぶひひひ!」

ヒキニート「どうしたのかなぁ? うぐっ……早く、攻撃してみなよぉ! ぶひっ」

キルア「まずい、これじゃジリ貧だ!」

ゴン「どうすれば……」

ホームベース「きゃん!」

ちゃんとした版「うぐっ」

孫「いたっ!」


ヒキニート「な、なんだ!?」

キルア「今、何かが通ったような……」

ゴン「ほとんど見えなかった……」

スネーク(敵か味方か……いったい誰だ)

スネーク(! お前は……)

雷電「待たせたな」

スネーク(雷電!)

雷電「ふん!」

ゴン(凄い速さだ……相手の攻撃があたらない)

雷電「はっ!」

キルア(強化系か……でも今まで見た能力者の中でもダントツのスピードだぜ)

雷電「スネーク! いるのは分かっている」

雷電「俺がこっちを食い止める! 返事は要らない。その隙に奴の能力を止めてくれ!」

ゴン「スネークの知り合いってことは、きっと味方だ! きっと何日か前に電脳ネットに載ってた人なんだよ!」

ゴン「キルア、俺たちもあの人を手伝おう!」

キルア「やってやろうじゃんか!」

スネーク(すまない、頼んだぞ)

ヒキニート「ぼぼぼ僕のかわいこちゃんたちに、なんてことぉぉぉ! はぁはぁ」

スネーク「おい、お前!」

ヒキニート「ぶひぃ!? 出てきたな、こんの卑怯者め!」

スネーク「今すぐ能力を解除しなければ、俺はまた姿を消してお前を攻撃する」

ヒキニート「ふ、ふざけるなよぉ! あんなことやこんなことが出来る僕の嫁を手に入れたんだ!」

ヒキニート「失ってたまるか! さっさと時空間にのみこまれろぉぉぉ!」

ヒキニート「ぶひ! き、消えた! また消えた!」

スネーク(3人に負担はかけられない。早急に終わらせるぞ)

スネーク(まずは両手)

ヒキニート「いでぇぇ! いでぇよお!」

スネーク(次は両膝だ)

ヒキニート「ぶひ、ぶひ……」

ヒキニート「分かった、やめるからもう攻撃しないでくれぇぇ……ぶひ」

スネーク「……本当だな」

ヒキニート「ぶひ! 姿を現したな、この馬鹿め! こ、今度こそ時空間にくわれてしまえぇぇ!」

ヒキニート「……あれ? いない?」

スネーク「よく聞け」

ヒキニート「え!? あれ!? どこですか?」

スネーク「2次元を信じるな。2次元の持つ意味を信じるんだ」

ヒキニート「……2次元の持つ意味……ぶひ」

ヒキニート「……分かったよ、どうせ……僕に勝ち目はない……」

ヒキニート「もう……はぁはぁ……あきらめ……る…ぶひ」

ゴン&キルア&雷電「!」

ゴン「女の子が」

キルア「消えた」

雷電「スネーク、やったか!?」

スネーク「あぁ、そのようだ。こいつは痛みのあまり気絶した」

雷電「さすがだ、スネーク」

スネーク「しかし、なぜ雷電がここに?」

雷電「実はオタコンに頼まれてスネークを尾行していたんだ」

スネーク「なんだって?」

雷電「オタコンは、老いたスネークの体を心配していた」

雷電「万が一のことがあった時にサポートして欲しいと頼まれたんだ」

スネーク「くそっ、オタコンめ。そんな大事なことを隠していたのか」

キルア「助けてもらったんだからいーじゃんか」

ゴン「そうそう、雷電さんがいなかったら俺たち危なかったもん」

雷電「君たちは?」

ゴン「俺たちはね……」

——数分後——


ゴン「あ、スネークの体が」

キルア「薄くなってきてる」

ゴン「雷電さんも!」

雷電「どうやらお別れの時間のようだな」

スネーク「そうか……」

スネーク「いい経験をさせてもらった」

スネーク「ありがとう」

ゴン「へへっ」

キルア「……照れるだろーが」

スネーク「もう会うことはないだろう」

スネーク「さらばだ」

ゴン「うん! 元気でね、スネーク!」

キルア「じゃあな!」

スネーク「戻ってきたようだな」

雷電「あぁ」

スネーク「オタコン! 聞こえるか!」

オタコン「スネーク! 無事かい?」

スネーク「問題ない。雷電も一緒だ。それはそうとなぜ雷電の同行を黙っていた!」

オタコン「ごめんごめん、どうしても君一人じゃ心配で。歳が歳だからね」

スネーク「オタコン、俺はパンツを濡らしたり……」

オタコン「あぁ! 分かった、分かったよスネーク!」

オタコン「僕が悪かった!」

雷電「?」

オタコン「全く……大人げない」

スネーク「ところで、感想は?」

スネーク「何が」

オタコン「向こうの世界はどうだった?」

スネーク「なかなか興味深い場所だった」

スネーク「ゴンとキルアという少年に会って……」








その後、“潜入任務”という能力を習得したスネークは、これまでの倍の速度で数々の功績をおさめ、まさに伝説の傭兵にふさわしい活躍を遂げたという。






お死枚♪

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