モバP「冬探しツアー?」 (25)




※前作

美城常務「君に仕事を頼みたい」
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モバP「秋探しツアー?」
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読まなくても特に問題はありません。


※前作同様黒服というオリジナルキャラクターが出てきます。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513785159




《雪山》



ちひろ「はい!」

モバP(以下P)「冬探しツアーって…雪山にいる時点でもう冬でしょう」

ちひろ「細かい事は手紙に」ガサッ

P「………」





『君に仕事を頼みたい』


『地球温暖化とか戯れ言をほざきながらこの寒さはありえない』

『全フロアに炬燵投入許可を申請してきた君の意見を鼻で笑った少し前の私を殺してやりたい気分だ』

『今はホッカイロでどうにかなっているが、このままでは寒さに震えて眠ってしまう』

『だから冬っぽい何かをレポートして私に提出したまえ』

『武運を祈る』


『美城常務』




ちひろ「…と言うわけでして」

P「(炬燵のプレゼンなんてやった覚えないぞ)」




ちひろ「では前回同様冬っぽいアイドルを連れて冬らしい事をよろしくお願いします」

P「前回のアレを言ってるなら正気を疑いますよ」

※前回のアレ
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ザクッ、ザクッ、ザクッ

ちひろ「ほらほら来ましたよ!」

P「(前回は名前関連で来たが…今回はどうだ?)」




イヴ(段ボール)「く、く、靴だけ履いてますがさささ寒いです…」ガタガタガタガタ

沙理奈(水着)「みみみみんなの視線がキモチイイィィィィィ……」ガタガタガタガタ

小梅(水着)「ああ…見て…Pさんが見える……不思議……」フラッ…ボスン

P「常務ー!寒いからって八つ当たりはどうかと思いますよ常務ーー!!」






《雪山に何故かよくある暖炉付小屋》



イヴ「し、死ぬかと思いました…」

P「何故その格好でここまで来たんだ…」

沙理奈「常務がプロデューサーをドキドキさせる格好として着ていけって」

P「違う意味でドキドキしたわ」

小梅「なら…成功だね…?」

P「次同じことしたら俺が全裸になるから覚悟しろよ」

イヴ「………///」ボフン!

P「え、待って何その反応」

沙理奈「言質取ったわ」ピッ!

P「え?」

小梅「ぷ、プロデューサーが望むなら…///」カァァ

P「…俺が悪かった」



P「さて、冬探しツアーだが」

沙理奈「もう十分冬を楽しんだわよ」

P「レポートにしなきゃならんこっちの身にもなってくれ」

イヴ「あのー、そろそろ副業の準備をしたいので帰ってもいいですか?」

P「何しに来たんだ君は」

小梅「副業…?」

イヴ「子供達にプレゼントを配る仕事です」

P「それは本職では?」

沙理奈「郵便配達も大変ね」

P「違う違うそっちじゃない」

イヴ「あ、それはもう少し後です」

P「待って待って初耳」

小梅「アイドルは副業していいの…?」

イヴ「Pさんが副業してるから大丈夫かと」

P「してないしてないどこ情報?」



イヴ「戦国」

P「!」ピクッ

イヴ「魔界」

P「……」

イヴ「空」

P「…」


イヴ「夕バルは楽しかったですか?」

P「その話はやめてください…」グスン




イヴ「というわけでお先に失礼しますね」

P「はい…って、どうやって帰るんだ?」

イヴ「来る時同様ブリッツェンにソリを引いてもらいます」

P「ソリで来てたのか」

沙理奈「水着姿で徒歩とか無理に決まってるでしょ」

P「水着姿で雪山を立ってるのもどうかと思うが」

小梅「が、頑張ってね…!」

イヴ「はい!では代わりの荷物を置いていきますのでよろしくお願いします」ドサッ!


ンヴー!!ンヴー!!


沙理奈「でかくて白い袋を担いでたのはそういうわけだったのね」

P「中から声が聞こえるのですが…イヴさん?」

小梅「もう行っちゃったよ?」

P「速いな」

沙理奈「とりあえず開けましょ」


ガサゴソ…バサッ




幸子「ンヴー!ンヴー!!」バタバタ!!



P「外れだな、袋閉じて」

沙理奈「はーい」

幸子「ンヴー!!!」バタバタバタ!!

小梅「幸子ちゃん…楽しそう」フフッ…





幸子「寒いわ暗いわ息苦しいわで死ぬかと思いましたよ」

P「おつかれー」

幸子「急に興味失せないでくださいよ」

沙理奈「それはそうと本題に入りましょう」

幸子「無視?無視ですか?」

小梅「大丈夫だよ…興味が無いだけだから」

幸子「辛辣すぎませんか?」



P「さて、冬探しはともかく雪山で冬らしいことだから……雪合戦か」

沙理奈「スキーやスノボーって案は無いのね」

P「高いところから滑って何が楽しいんだよ」

幸子「プロデューサーさんがスキーやスノボーが嫌いなのは分かりました」

P「高いところから滑るくらいなら落とした方が楽しいわ」

小梅「幸子ちゃん、愛されてるね…」

幸子「今のが愛情だったら業が深すぎでしょう」



沙理奈「何をするにしても、まずは水着をどうにかしないと…」

P「その格好でよく寒くないな」

沙理奈「寒いわよ」

幸子「(拉致られる時厚着しといて心底良かった…)」

小梅「プロデューサー…水着のままだと、風邪引いちゃうかも…」

P「それは困るな」スッ



パチン!


黒スーツの女性(以下黒服)「ここに」

P「彼女達に相応しい服を」

黒服「御意」ヒュン!

沙理奈「キャッ!」シュババッ!

小梅「うわっ…!」シュババッ!

幸子「ふぎゃっ!」シュババッ!



沙理奈(冬着)「あら、暖かい」

小梅(冬着)「モフモフ…」

幸子(スク水)「小梅さんの話聞いてました?」




沙理奈「…プロデューサー、今のは?」

P「俺の片腕。詳しいことは今度な」

小梅「フカフカ…」

幸子「あのすいません、触れないならいっそのこと服装もそのままにしてくれませんか?」

黒服「幸子さんは何故幸子さんと言うのですか?」

幸子「触れ方が不器用すぎでしょう」

P「だけどちっちゃいから自分のことカワイイって言うんだよ」

小梅「寂しいね、幸子ちゃん…」

幸子「さすがに泣きますよ?」

沙理奈「(愛のあるイジりだなぁ)」





《幸子は服を取り返した》



幸子「冬探しで冬らしいことですよね?」

P「そうだな」

沙理奈「何か案があるなら聞かせてほしいわね」

幸子「スキーやスノボーはプロデューサーがNGなんですよね?」

P「遺憾ながら」

幸子「ならもう雪合戦ぐらいが一番無難でしょう」

P「このメンツで?」

幸子「一対三なら良いハンデでしょう」

P「お前一人で俺達を倒すとは…侮られた物よ」

幸子「プロデューサーさんが一人に決まってるでしょ」




P「…まあ雪合戦やるのはいいが、せめてもう一人こっちに人を入れていいか?」

幸子「黒服の人以外でしたら」

沙理奈「あの人が来たら勝ち目が無いわよ」

P「分かった分かった」

小梅「でもプロデューサー…今から呼んで来てくれる子、いるの?」

P「俺の一言ですぐさま来てくれるアイドルが一人いる」ピポパ

沙理奈「(まゆちゃんかしら?)」

幸子「(ゆっこさんでしょうか?)」

小梅「(ヘレンさんかな…?)」



P「…愛海?実は今、勝ったらなんでもさせてくれる雪合戦やってるんだけど来れるか?お山は大中小選り取り…」

沙理奈「待ちなさい」



小梅「まさかの愛海さん…」

沙理奈「清良さんもいないのに呼ぶつもり?」

P「ゲーム中の自制心ぐらい信じてやれよ」

沙理奈「今の会話を聞いて信じれるとでも?」

小梅「ちなみに、中と小はどっちがどっち…?」

幸子「答えによって呪殺か撲殺で処理の仕方が変わりますので」

P「オイオイオイ」

愛海「死ぬわアイツ」

黒服「ほぅ、大抜き詐胸判定ですか…たいしたものですね」

幸子「気軽にコントを始めないでください」




幸子「……ん?」

P「刃●ネタはダメか」

愛海「もっとメジャーなネタじゃないと」

黒服「●牙も十分メジャーかと」

幸子「あのすいません、愛海さんはいつの間に…」

P「じゃあ前に宴会でやったあのネタでいくか」

愛海「アレはアレで分かるかな…」

黒服「物は試しですよ」

幸子「少しは耳を傾けてくれません?」

小梅「宴会のネタって何…?」

P「ヒュー、見ろよあの身体!まるで鋼のようだぜ!」

沙理奈「それを幸子と小梅に向けてやるのはどうかと思うわ。やるならもっと…」

幸子「なんで二人ともノリ気なんですか?」




小梅「プロデューサー…愛海さんはいつ…?」

P「ついさっき」

愛海「常務に追い回されている所をこのお姉さんに誘拐されてきた」

黒服「恐縮です」

幸子「恐縮の使い方間違ってません?」

P「常務に何やらかしたんだ」

愛海「ほら、私って劇場の方で声が付いたでしょ?」

幸子「いきなりメタ発言」

愛海「それが嬉しくって嬉しくって……仕事の話だったのかな?英語で電話をしていた常務に一言余計なことを」

P「余計なこと?」



愛海「『美城常務って英語で言うと“ビューティフル・城”だよね?映画好きなの?』って」

P「命知らずにも程がある」

愛海「それをたまたま近くで聞いてたフレデリカさんが」

沙理奈「あ、大丈夫。そこまで聞いたらだいたい分かったから」

黒服「スーツを着たまま走られる姿には驚愕しました」

幸子「(それはちょっと見てみたい)」





愛海「で、雪合戦でしょ?やるやるー!」

P「愛海、1つ残念なお知らせがある」

愛海「なになにー?」

P「勝ったらなんでもさせてやるって言ったな」

愛海「うん、そう聞いた」



P「あれは嘘だ」

愛海「………え?」

幸子「こう言っちゃアレですけどド畜生ですね」



愛海「私の…私の夢が散ってゆく……私が犯した…罪と共に……」

幸子「ちょっとPさん、愛海さんが意味深過ぎる言葉を吐き出してますよ」

P「落ち着け愛海。俺ができる範囲で何でもしてやるからそれで手打ちにしてくれ」

愛海「……ちぇー、じゃあそれでいいよ」

沙理奈「(プロデューサーが?)」ピクッ

小梅「(なんでも…?)」ピクッ

幸子「(今の発言はかなり危険なのでは…)」


沙理奈「…プロデューサー、今の言葉は私達にもその権利は貰えるのよね?」

P「ん?いいよ」

小梅「……ちょっと、本気出す…」ゴゴゴゴ!!

幸子「(アイドルが出せる禍々しさじゃない!)」




幸子「…ちなみに愛海さん、プロデューサーさんに何してもらうんですか?」

愛海「この権利をビューティフル城に渡して怒りを鎮めてもらおうと」

幸子「真顔でよく言えますね」





《雪原》



P「…で、雪合戦の勝敗ってどうやってつけるんだ?」

幸子「ルールも知らずにやりたがってたんですか?」

愛海「関東ルールと東北ルールどっちでやるー?」

P「ほぅ?地域で違うのか」

愛海「関東はフワッとした雪玉を当てつつ目眩ましをしながら相手陣地のフラッグを取ったら勝ち」

P「東北は?」

愛海「ギッチリ固めた雪の塊を相手にぶつけて血染めにし、殲滅したら勝ち」

沙理奈「物騒過ぎない?」

小梅「血…!」キラキラキラ

幸子「小梅さん、ここは引くところです」




P「しかし困った、フラッグが無いから東北ルールしかできない…」

沙理奈「本気で言ってる?」

愛海「黒服のあの人に頼めばいいじゃん」

P「寒いから炬燵と鍋用意して待ってるって」

小梅「鍋…!」キラキラキラ

幸子「血の時と全く同じ反応なのはどうなんです?」

沙理奈「(正直、血塗れは勘弁してほしいけど………あ)」ピコン!

P「今更だけどケガするのいやだし寒い中動くのも地味にキツイな」

幸子「ホントに今更なに言ってるんですか?」



沙理奈「……ねえ、プロデューサー」

P「なんだ」




沙理奈「……炬燵と鍋って、冬っぽくないかしら?」

P「………ああ、いいなそれ」






その後…黒服の作った鍋にみんな舌鼓を打ったが、それでも物足りなかった五人は常務に報告がてら焼肉を奢ってもらったらしい。






《おまけ》



美城常務「………」


シュタッ!


美城常務「……用件は?」

黒服「こちらに」スッ

美城常務「………」





『ゲロしゃぶ、フーミン、ビューティフル城…これで選考を取りたいと思います』




美城常務「………色々言いたいがまず、ゲロしゃぶとフーミンは却下だ」

黒服「却下だそうです」

フレデリカ「オッケー☆じゃあ常務公認でビューティフル城って事だね♪」

黒服「遺憾ながら」

美城常務「ちょっと待ていつからそこにいた」

フレデリカ「あ、フレちゃん急用が思い付いたからアデュー♪」ピューン!

黒服「颯爽と去っていきましたね…まるで爽やかな風のように」

美城常務「…………」




後日、ビューティフル城が公認と会社で広まると共にモバPの給与が減った。




終わり






地球温暖化って聞くけども、誰目線で温暖になってるんでしょうか…

春と夏は時期が来てから書くと思います。



お付き合い、ありがとうございました!


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