神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」 4社目(224) 【現行スレ】


神使「神様、 早くして下さい」

神様「待ってよ、重要な問題なんだからぁ」

神使「も~ どれも同じじゃないんですか?」

神様「何言ってんだよ全然ちげーよ。 おばちゃん、あと幾ら分?」

おばちゃん「あど80円分だがね」

神様「80円か~ どうすっかな~」

神使「限界です。 バス来ましたから行きますよ」

神様「うそ! じゃぁ残り全部ヨーグルで良いや」

おばちゃん「きーつけんよ~」


神使「あっ! バスが! すいません~ バス乗ります~!」タッタッタッ


プッ プッー


~あらすじ~

神様「私は神様! 神宮に籍を置くとっても立派でかわゆい理想の女神!」

神使(訳)「神宮が誇る最悪の問題児、減給左遷を総なめにするダメ神です」


神様「悪の手先の陰謀にも負けず、今日も私を待つ者を救うべく旅を続ける」

神使(訳)「数々の問題行動の発覚により無期出向となった神様は全国の廃神社の管理を命じられたのでした」


神様「そう! 私は神の中でも最も優れた力を持つ最強の神様だ!」

神使(訳)「“ダメ神”です」


【#18】


─── バス内

ブーン


神使「そんなに駄菓子ばかり買い込んで・・・」

神様「あ? 私のお小遣いじゃこんな贅沢しかできないんです~」ベー

神使「何ですか? その小さいヨーグルトみたいなもの」

神様「ヨーグル」

神使「相変わらず説明になっていないですね・・・ そんなに沢山買って好きなんですか?」

神様「お前が急かすからだよ」

神使「一遍に食べちゃダメですよ?」

神様「だから、子供扱いすんなって!」

神使「お子様しか食べないものをそんなに持っていたらお子様です」

神様「お~け~ 神罰!」ゲシッ

神使「痛い! ですから、それは神罰ではなくただの足蹴りですから・・・」スリスリ



─── 1時間後


プシュー


運転手「あんだ達こげな所で降りてどこさ行くん?」

神様「どこ行くの?」

神使「よりより村です」

神様「です」

運転手「よりより? んぁ~ そう言えばこの先にそげな名前の村さあっだな」

神使「私達しか乗客がいないようですが、あまり村に行く人はいないんですか?」

運転手「居にゃーよ。 客っこ居にゃーから、この路線も来月で廃止になるんよ」

神様「にゃにゃにゃ~?」

運転手「きーつけんよ~」



─── よりより村・入り口


神様「さっきの運転手、訛りきつかったな」

神使「そうですね。 しかし、空気が美味しい所ですね」

神様「本当に人住んでんのか?」

神使「よりより村はここから徒歩で30分ほど行ったところだそうです」

神様「さらに歩くのかよ・・・」

神使「日が暮れるまでには村に入りたいので急ぎましょう」

神様「ちょい待ち!」

神使「?」


神様「取りあえずさぁ、何しに行くか教えて?」

神使「これから行くよりより村は20年に一度、神の立ち寄りを行う風習があるようです」

神様「ふ~ん、で?」

神使「私達がその役を拝命しました」

神様「なんで? ここら辺の神に行かせれば良いと思うの」

神使「神社の統廃合で神が別の場所に移動されたので、近くに神がいないそうなんです」

神様「うん、だからなんで私達なの?」

神使「丁度、近くにいたもので・・・」

神様「近くなかったよね? 電車で2時間、バスで1時間かかってるし。 しかもこれから徒歩で30分歩くんでしょ?」

神使「・・・・・・」


神様「本当の理由は?」

神使「特別出張費が3万円支給されます」

神様「そんな事だろうと思ったよ」ハァ

神使「資金難は今の私達にとって死活問題ですので」

神様「そこまでお金ないの?」

神使「このままですと、1日一食減らす必要があります」

神様「・・・マジ?」

神使「神様のコーラ代なんか出すことも出来なくなるでしょう」

神様「よし! よりより村にレッツゴー!」トテトテ



─── よりより村


テクテク


神使「ようやく村に着いたみたいですね」

神様「ここは現代日本か? 江戸時代の村みたいなんだけど・・・」

神使「良い感じじゃないですか。 かやぶき屋根のお家とか」

神様「いや、ほとんど廃墟化してんじゃん。 あっちの家なんか崩れてるよ?」

神使「限界集落なのでしょうね。 神様はこういう雰囲気はお嫌いですか?」

神様「私の夢は超高層ビルの最上階で毎日ダラダラお賽銭だけで暮らすこと」

神使「そうですか・・・」

神様「ビル住みたい!」

神使「あっ、正面に鳥居が! あの神社ですね」

神様「崩れ~ かけの~ 神社♪」



─── よりより神社・社務所


神使「すいません」

村人「はい?」

神使「こちらの神社を管理されている方はおりますでしょうか?」

村人「私で大丈夫ですが」

神使「立ち寄りで参りました」

村人「立ち寄り?」

神使「はい。 その・・・ 20年に一度の・・・」

村人「・・・・・・。 もしかして、神さまですか?」

神様「神は私! かわゆいでしょ」ウフン

村人「・・・・・・。 ご案内いたします」ヨイショ

神様「本殿? 私あんまり本殿とか好きじゃないから別のところが良いなぁ~」

村人「ご安心を。 本殿ではありません」



───汚い小屋


神様「うわっ、本殿が嫌だって言ってもこの小屋はさすがに・・・」

神使「贅沢は言いませんが、せめてもう少し綺麗な部屋を頂けると」


ガチャン


神様「ちょ、何で鍵閉めるの!?」

神使「鉄格子? いくら何でもこの扱いは失礼かと思うのですが?」

村人「いや~ 実は神さまは昨日到着されていましてね」


神様・神使「はい?」


村人「つまり、どちらかが偽物ということに」

神様「いやいや、私本物だよ?」

神使「あの、何かの間違えでは?」

村人「それを確かめるまで、申し訳ありませんがここにいて下さい」

神様「マジっすか・・・」

村人「村長に確認取るまでは、我慢して下さい。 それでは」テクテク

神様・神使「・・・・・・」


神様「・・・ねぇ神使君?」

神使「はい」

神様「来ない方が正解だったんじゃないの?」

神使「そんな気がしますね・・・」


神様「んがー! せめて夕飯だけでも食べさせてー! お腹空いた~!」ドンドン

神使「神様、恥ずかしいのであまりそう言う事は大声で言わないで下さい・・・」

神様「お願いだよ・・・ 生米でも良いから・・・」ガクッ


ゆっくりと

待ってました!

神ちゃん降臨!



─── 1時間後


神様「ほらほら、神使君もたんとお食べ」モサモサ

神使「どうも・・・」

神様「ヨーグルいっぱい買っておいて良かっただろ?」

神使「あまりお腹には溜りませんね、コレ・・・」モサモサ

神様「しっかし、私達より先に神が来てるってどういう事だよ」


神使「一体誰なんですかね? この近くに神がいるなんて聞いていな───」

神様「シッ! 静かに」シー

神使「?」

神様「誰か外で話をしている気がする」

神使「外?」


神様「聞こえるかな?」ペタッ

神使「壁に耳を当てたくらいで聞き取れるんですか?」

神様「この壁薄い。 お前も耳当ててみろ」

神使「はぁ」ペタッ


村人A「もう一組神様が来たんだって?」

村人B「あぁ。 どちらかが偽物だって噂だ」

村人A「偽物?」

村人B「たぶん、貢ぎ物目当てじゃないかって」

村人A「最初に来た人達が本物だろ? あんな事できるのは神以外じゃ考えられない」

村人B「そうだな」

村人A「って事はこの小屋に閉じ込めてある奴らが偽物・・・」

村人B「他の皆も同じ意見だ」

村人A「バカな奴らだ」


神様「声でけーな。 耳当て無くても丸聞こえじゃん」

神使「私達、偽神扱いされているようですね」

神様「う~ん・・・」


神使「どうしましょうか? 私達より先に来た方も神のようですし、理由を話して帰りますか?」

神様「何を言っているんだい、神使君や」

神使「?」

神様「聞いていなかったのかい? 貢ぎ物があるのだよ?」ニヤッ

神使「まさか神様・・・」

神様「20年間村が蓄えた貢ぎ物。 これは期待できそうじゃないか」ニヤッ

神使「しかし、先に来た神は・・・」

神様「そんなもん追い返すに決ってんだろ。 財宝は私のものだ!」

神使「財宝とは限らないと思いますが・・・」


神様「でも先に来た神って誰だ? 神力を全く感じないんだけど」

神使「神様と違って高位の神ではないですか? 神力を隠しているとか」

神様「神罰」ゲシッ ゲシッ

神使「痛い!」ガクッ


神様「取りあえずここから出て、その神に会いに行こう」

神使「入り口に錠がかかっているので出られませんが」

神様「裏の扉は?」

神使「先ほど試しましたが開きませんでした」


神様「んじゃ、入り口の鍵を壊して外に出ますか」トテトテ

神使「南京錠ですよ?」

神様「こんなホムセンで売っているような南京錠、開けるの簡単だよ」

神使「またそんな出来もしないことを・・・」

神様「まぁ見てろって」



ゴソゴソ

神使「ん?」チラッ


神様「さてと、この針金で良いかな」ガチャガチャ

神使「あの・・・ 神様?」

神様「なんだよ、今開けるって」ガチャガチャ

神使「いえ・・・ その、隣の窓の外に・・・」

神様「窓? お化けでもいるか?」クルッ


村人「何やってるんです?」

神様「・・・・・・お化けさんですか?」

村人「死んだ覚えは無い」

神様「そのようですね。 先ほどお会いしましたね」


村人「で? 何やってるんです?」

神様「とても素敵な南京錠だったもので、つい見とれてしまって・・・」

村人「・・・・・・」

神様「食べかけですけど、ヨーグルいります?」スッ

かわゆい神ちゃん降臨なさってるやん
今手元に牡蠣はないから
つコーラ



テクテク


神様「逃げねーから腰縄外せー!」ジタバタ

村人「さっきから逃げる気満々じゃないですか。 ほら、速く歩いて下さい」

神使「あの、私達どこに連れて行かれるのでしょうか?」

村人「行けば分かるから」

神様「私を黙って連れていきたいなら牡蠣フライ食わせろ!」

村人「どうぞ」スッ

神様「え!? マジで? 何で持ってんの?」パクッ

村人「さつまいもフライですが」

神様「うっ! ボソボソ! こんなの喰ったらおなら出ちゃうって」モグモグ

神使「何にでも食いつく癖直して下さいよ、神様・・・」

神様「ふもっ」モグモグ



─── 本殿前


村長「お宅らが先ほど来られた神さまですか?」

神様「村長さん、スーツ姿がキマってますね」

村長「神さま、で間違いないですか?」

神様「見て分かる通り、私はとっても立派でかわゆい理想の女神!! ドドン!」

村長「・・・隣の方は?」

神様「神様のお付で神使と申します」ペコリ

村長「神を名乗ってこの村を訪れたのはあなた達だけじゃないんだ」

神様「そうらしいね。 ちょっとその神と合わせてくれない? 話があるから」

村長「この村に同時に神が2組も訪れるなんて変だと思わないか?」

神様「村長さんのパーパリーのスーツの方が気になる。 それ高いんじゃない?」

村長「偽物が紛れ込んでいる!」


ザワザワ


神様「そのスーツ、村で買ったの? ここら辺にお店あるの?」

村長「神の名をかたる偽物はこの村から返すわけには行きません!」

神様「なるほど。 私の話を聞かないパティーンですね?」


神使「あの、なにかの手違いという事も考えられますので決めつけるのはどうかと思いますが」

村長「20年に一度の立ち寄りで同時に来るなんてあり得ない!」

神様「取りあえず先に来た神に合わせてよ。 白黒付けるから」

村長「そのつもりです」

神様「あっ、聞いた」


村長「これから、どちらが本物の神か勝負をしてもらいます」

神様「勝負?」

村長「正直、私達は最初に来た方達が本物の神だと思っています」

神様「私達は偽物確定ということですね?」

村長「あなた達が本物だというのであれば勝って証明して見せれば良いかと」

神使「待って下さい。 神同士を勝負させるだなんてそんな不敬なこと───」

神様「いや、良いだろう! その勝負のった!!」

神使「え!?」


神様「大丈夫だって。 相手も神ならお互い分かるし、私がちょっと言えばいなくなってくれるから」ボソッ

神使「私達が引くという選択肢はないんですね・・・」

神様「さぁ! 勝負だ! 勝負!」


村長「本殿の扉をお開けしろ」

村人「はい」


ギーッ

更新お疲れ様なのよ

やっぱり楽しいな
っ トラック一杯の日生の牡蠣



ピカー


神様「うお! まぶしっ!」

神使「もの凄い後光ですね」

神様「後光って言うかここまでくるとスポットライトだよね」


偽神「我は神!」ピカー

村人達「はは~っ」ドゲザ


神様「ほぇ~ 凄い衣装着てるな。 どこに売ってんだよ・・・ まさか、あれもパーパリー!?」

神使「それはないと思いますが・・・ 隣にいるのは神使さんでしょうか?」


偽神「頭を上げる事を許す!」

女神使「みなさん、楽にして下さい」


神様「あっ、かわゆい女の子」

神使(あれ? あの方・・・)


神様「ねぇ神使君、あの凄い衣装のヤツ私知らない。 アレ神じゃなくて人間だよ」

神使「・・・・・・」

神様「神使君?」

神使「えっ? あっ、すいません。 何ですか?」

神様「・・・・・・。 いや、別に」


村長「神さま、お手を煩わし恐縮ではございますが神のお力をお見せ頂ければと」

神様「しょうがないな~」トテトテ

村長「アンタじゃない。 こちらの神さまだ」

神様「あ~」


偽神「ふっ、良かろう。 おい、そこの巫女!」

神様「ミー?」

偽神「そうだ。 おっと失礼、神だったか?」ニヤッ

神様「本当、失礼なヤツだな。 私に何か用?」トテトテ

偽神「これは知っているか?」スッ

神様「トランプ」

偽神「違う! 神☆トランプだ!」

神様「おっ、忍天堂のヤツじゃん。 結構高かったんじゃない?」

偽神「シーーット! 一般人が触れることは許されない神☆専用の神具だ」

神様「そうですか・・・」


偽神「この神☆トランプから好きなものを1枚、神☆私に見えないように引くことを許す」

神様「は?」

偽神「二度言わすな」

神様「触れちゃダメなんじゃないのかよ・・・」

偽神「今日は特別に許してやる。 有り難く思うんだな」

神様「そりゃどうも。 んじゃコレで」スッ

偽神「柄を覚えたら好きなところに戻せ」

神様「どこでも良いの?」

偽神「無論! 神☆私が許す!」

神様「うぜ~」スッ


偽神「イッツ☆ショータイム!」

神様「ショーなの?」



ピカー


神様「だから一々眩しいんだよ!」

村人達「お~ この神々しさ、まさに神!」

神様「神力はこんなに光らねーよ・・・」


偽神「神☆私の力で、この神☆トランプは全てお前が先ほど引いた柄に置き換わった!」

神様「はい?」

偽神「見るが良い!」



バラバラ


神様「うわっ! 全部同じ柄! さっき私が引いたババだ」

偽神「神☆ババだ!」


村人達「お~」パチパチ


偽神「コレで驚くのはまだ早い! 夜空を見よ!」

神様「空?」

偽神「神☆私から視線を外すことを許す! さぁ夜空を見上げよ!」

神様「本当、一々ウザいなぁ~」クルッ


村人A「見ろ! 夜空に神☆トランプの柄が!」

村人B「ババだ! 神☆ババが浮かんでる!」

神様「お~ すげーじゃん」


村長「さすが神さま」ドゲザ

村人達「はは~」ドゲザ


偽神「どうだ巫女よ! 神☆私の力を見て言葉も出まい!」ワハハ

女神使「・・・・・・」


神様「ん~」チラッ

神使「・・・・・・」


村長「それじゃ、今度はお宅の力を見せてもらおうか」

偽神「偽神と認めるなら今のうちだぞ」

神様「・・・・・・。オッケー、私の負け」


シーン


神使「え? えっ!?」

神様「この勝負、私の負け。 そこのハデハデ衣装野郎には敵わないわ」

偽神「何と失礼な! 神☆私に向かってなんたる侮辱!」

女神使「・・・・・・」


神使「ちょ、神様! どうしたんですか?」

神様「帰ろう。 3つ前の駅に温泉があったから入りに行こうぜ~」テクテク


村長「待ちなさい!」

神様「ん?」

村長「負けを認めて、この村から帰れるとは思っていないよな?」

神様「え・・・」

村長「この者どもを小屋に連れて行き閉じ込めておけ!」

村人達「承知!」ダダダッ

神様「まじかよ!」

神ちゃん頑張れ

インチキを見破るのはtrick思い出すな

神ちゃん乙乙

確かにtrick思い出す 300年に一度巨大な亀が~のやつ



─── 小屋


神様「ここから出せー! 焼肉食わせろ! 浜焼きさせろ!」ドンドン

神使「あの、神様?」

神様「お前も犬ころなら穴掘って抜け道を作る努力をしろよ」

神使「そんな芸は持ち合わせておりません。 それより・・・」

神様「あ?」

神使「どうして、あっさり負けを認めてしまったのですか?」

神様「・・・・・・」

神使「神様の性格上、自分から負けを認めるとは思えません。 それに貢ぎ物を簡単に諦めるはずありませんし」

神様「神使くんさぁ、私をそう言う目で見てたの?」

神使「はい。 間違っていないと断言できます」

神様「相変わらずサラッと猛毒吐くねぇ~」


神使「で、どのような理由が?」

神様「・・・・・・。 負けた方が良い気がした」

神使「えっ?」

神様「偽神は人間だけど、お付きの子は神使だよな。 本物の神使」

神使「・・・・・・」

神様「あの子の目、とても強い意志を感じた。 遊び半分で私が首突っ込まない方が良いかなぁって思ってさ」

神使「神様、あの方はご存じで?」

神様「うんにゃ知らん。 初めて会った」

神使「そうですか・・・」

神様「それより、逃げる方法考えろよ。 すいませ~ん! 誰か南京錠の鍵持ってきてくれませんか~」ドンドン


神使「彼女は・・・ 神使学校時代の先輩です」

神様「知り合い?」

神使「何度か学校で見かけた程度です。 多分彼女は私のことを知らないと思いますが」

神様「話しにくかったら無理に話さなくて良いよ?」

神使「いえ、私も少し気になることがありまして・・・」

神様「・・・話してみ?」


神使「彼女は、神使学校始まって以来の天才でした」

神様「え~ 犬ころまた謙遜してるんじゃないの?」

神使「いいえ、たぶん天才というのは彼女のようなことを言うんだろうと思います」

神様「そこまで? でも神使学校を卒業した生徒の成績は私も目を通してたけど、そんな子記憶にないよ?」

神使「彼女は卒業しておりませんので」

神様「は? 途中で辞めたって事? あそこ退学とかないだろ」

神使「どのような扱いになっているのかは分かりませんが、卒業していないことは間違いありません」


神様「さっき、先輩って言ってたよね?」

神使「私の3つ上です」

神様「確か神使学校は6年制だから、神使君が入学した時は4回生だったのか」

神使「いえ、6回生でした」

神様「計算合わなくね? まさか、私の知っている計算方法が間違ってる!?」

神使「飛び級です」

神様「ほぇ~ あそこで飛び級なんて凄いな。 はじめて聞いた」

神使「入学した時にはすでに医学と生物学、それと物理学の博士号を持っていたそうです」

神様「マジかよ・・・ なんでそんな頭が良いのに神使学校に入ったんだよ」

神使「彼女が神使学校に入学した理由は、神と神使の存在を科学的に証明すること」

神様「・・・・・・」


神使「神使学校で1年に一度開かれる論文発表会で一度だけ彼女の発表を聞いたことがあるんです」

神様「あ~ 昔の事をあーだこーだ言うつまんない論文の発表だろ?」

神使「つまらないって・・・」

神様「で、彼女は何を発表したんだ?」

神使「神力の科学的証明」

神様「ほぉ。 それは興味深いな」

神使「神の力を科学と一緒に扱うなんてタブーですよ」

神様「お堅いね~ で、内容の方は?」

神使「正直、専門的すぎて全く分かりませんでした」

神様「一度その論文見てみたいな」

神使「発表会の後に配られた論文集に、彼女のものは掲載されていませんでした」

神様「ふ~ん」

神使「その数日後、彼女は学校から・・・」

神様「なるほどね」


神使「偽神さんの方は、私は存じ上げないですが・・・」

神様「アレはやり手の手品師って感じだよな」

神使「手品師!? 先ほど見たものは手品だったんですか?」

神様「どう見ても手品だろ・・・」

神使「つまりタネがあると?」

神様「あのトラン・・・ 神☆トランプは全部の柄が最初から神☆ババだったんじゃね?」

神使「え!?」

神様「最初にトラン・・・ 神☆トランプの全柄を見せてなかったし」

神使「そういえば・・・」

神様「空に柄を浮かばせたのも事前に柄が分かっていたから。 たぶん投影機かなにか使ってんじゃないの?」


神使「あの天才の彼女が手品師とグルという事ですか!?」


 ?「グルという言い方は適切ではないと思います」


神様・神使「!?」クルッ

女神使「夜分遅くに失礼いたします」フカブカ

神使「えっ、ちょ・・・ どこから入ったのですか? この小屋には鍵が・・・」

女神使「タネを明かすことは出来ませんので」

神使「それって・・・」

神様「おや? 仕掛けありだって認めちゃうの?」

女神使「はい。 絶対にバレない自信はありますから」

神様「抜かりなしか。 どこら辺から私達の話を?」

女神使「全てを。 右側にある箱の上に盗聴器を置いてあります」

神使「盗聴器!?」


神様「・・・・・・。 本物の神がここに来ると知ってた訳か。 いや、そう仕込まれたと言った方が良いかな?」

女神使「さすが本物の神さまは違いますね。 どこまでお見通しなのでしょうか?」

神様「タネは明かせませ~ん」ベー

女神使「・・・・・・」

神様「目的は?」

女神使「正直がっかりしました。 なぜ本物のお力を見せて頂けなかったのでしょうか」

神様「・・・・・・」

女神使「こう見えて、結構時間をかけて仕掛けをしたんですよ?」

神様「・・・・・・」

女神使「今日はこれで失礼させて頂きます」フカブカ

神使「失礼って・・・ どうやって出るんですか?」

女神使「ご心配なく」

神使「?」



 村人「あれ!? 女神使さん!?」


女神使「丁度見回りの時間なんです」

神様「・・・・・・」


村人「どうして小屋の中に女神使さんが?」

女神使「神の命令でこの者達と話をするようにと言われ、ここに飛ばされました」

村人「お~ なんというお力」

女神使「話は終わりましたので鍵を開けて私を出して頂けますでしょうか?」

村人「はい」



ガチャン


女神使「ありがとうございます」スタスタ

神様「私も出る~」トテトテ

村人「ダ~メ」

神様「んだよ、ケチ!」

女神使「また明日、お目にかかりたく思います」

神様「・・・・・・」

女神使「明日こそはよろしくお願いいたします。 それでは」フカブカ


ガチャン


神使「あの、神様?」

神様「あ?」

神使「全く意味が分からなかったのですが・・・」

神様「お前の言ったとおり、あの子頭良いな」

神使「?」

神様「本物の神が来る前に、偽神達はこの村に来て私達を待っていたんだろう」

神使「どうしてそんな事を?」

神様「村の奴らへ先に自分たちが本物の神と思わせるため」

神使「・・・どういう事です?」


神様「村人達に自分たちが神であると刷り込ませる。 その後に来た神は偽物扱いされてここに閉じ込められる」

神使「しかし、後から来た神が神力を使えばバレるのでは?」

神様「普通の神は自分の管理地以外で神力は使えない」

神使「あっ・・・」


神様「アイツら前々からこの村に入り込んで、そこら辺にタネを仕込んでいるんだろうな」

神使「まさか、鍵のかかったこの部屋に彼女が入ったのも・・・」

神様「裏の扉、多分外からだけ開くような仕掛けでもしてあるんじゃないか?」


神使「つまり、この件は計画的に仕込まれていたと?」

神様「たぶん。 絶対にボロが出ないように念入りに」

神使「何故そこまで手の込んだことを・・・」

神様「本物の神の力を見るため」

神使「神の力?」

神様「・・・・・・」

神使「しかし、そんな大がかりな仕掛けをしていたら村の人達にもバレるのでは?」

神様「そうなんだよね~・・・ 何か引っかかるんだよな~」


神使「あっ、神様が着てる巫女服に穴開いてません?」

神様「え!?」キョロキョロ

神使「汚れも酷いですし・・・」ハァ

神様「マジかよ~ 新しいの買って?」

神使「今度は安物ですよ?」

神様「え~ キラキラしたドレスが着たい!」

神使「何でですか・・・ 神社でそんな物を着ていたら不釣り合いです」

神様「不釣り合いって ・・・ん?」

神使「? どうされました?」

神様「服・・・」

神使「ふく?」

神様「なるほど・・・ 違和感はコレか・・・」

神使「?」

神様「前言撤回。 ちょっと遊んでみますか」ニヤッ


良いお年を


良いお年を
つ牡蠣フライ


良いお年を

とりあえず宵尾俊雄

うっかり揚げてたようだ スマン

今年も期待!

ひとまず機体 あと明尾眼

前回で終わってしまったと思ってた
よかよか



─── 翌日・本殿前


神様「昨日は体調が悪く力を発揮できず申し訳ありませんでした」ペコリ

村長「今日は大丈夫だと言うんですか?」

神様「おうよ!」


村長「神さま、お手間を取らせ申し訳ありません」

神様「そんなに畏まらなくても大丈夫だって~」

村長「アンタじゃない」

神様「あ~」


偽神「気にするな。 神☆私は心が広い!」

村長「では、見せて頂きましょう。 神の力を」

神様「よっしゃ! お望み通り見せてやるよ!」

女神使「・・・・・・」ゴクリッ


神様「と言いたいところだけど~ 本殿にある神体貸してもらっても良い?」

偽神「神体?」

神様「私、ちょっと訳ありで神体に入っている神力経由じゃないと力出せないんだよね」

偽神「・・・・・・」


女神使「彼女の言うとおりに」

偽神「おい、村人!」

村人「はい」

偽神「神☆私の名において命ずる! 本殿の神体を彼女へ渡すのだ!」

村人「わかりました」タッタッタッ


偽神「さて、どんな力を見せてくれるのかな?」

神様「神体に入っている神力量にもよるけど」

偽神「神☆私を驚かせる位のことはしてくれよ?」


村人「この神社のご神体です」スッ

神様「ども~」


神使「大丈夫ですか? 神様」

神様「・・・・・・ぁ」

神使「神様?」

神様「これ、神力が入ってない・・・」ボソッ

神使「え?」

神様「この神体、神力がスッカラカン」

神使「ちょ、どういう事ですか?」

神様「・・・・・・」


神使「と言うことは・・・」

神様「やべ~ どうしよ」タラタラ


偽神「おい、どうした! 早く神の力を神☆私に見せてみろ!」

神様「え!? あっ、ちょ、ちょっと待ってて」

神使「ど、どうするんですか神様」オロオロ


神様「あ・・・」

偽神「あ?」


神様「あ、明日の天気は“晴れ!”ドドン!」


偽神「・・・・・・」

村長「・・・・・・」

村人「・・・・・・」



シーン


神使「神様・・・」

神様「テヘッ」


女神使「っ!」キッ

誰も神社にお参りしてないの…かな?

おつ
相変わらずの神ちゃんだ



─── 小屋


村人「ほら、早く入りなさい!」


ドンッ


神様「うぎゃ!」ドサッ

神使「うわっ!」ドサッ


村人「・・・・・・」

神様「うわ~ その汚物を見るような目。 ゾクゾクしちゃう」


ガチャン


村人「偽神め」スタスタ


神様「吐き捨てられましたよ」

神使「明日の天気の予言だなんて・・・ もう少しまともなことは出来なかったのですか?」

神様「昔はあれだけで食っていけたんだよ!」

神使「神様の言う昔というのがいつのことなのか・・・」


神様「これさぁ、私達どうなっちゃうの?」

神使「生きてこの村からは出られないでしょうね」

神様「ま~じ~か~よ~」


神使「しかし、ご神体に神力が入っていないなんて」

神様「見事にスッカラカンよ」


神使「どうしてでしょう? 村の人達、信仰深そうな感じなんですけどね」

神様「そう?」

神使「え?」

神様「神使君は、この村違和感ない?」

神使「違和感ですか?」

神様「だからお前は犬ころなんだよ。 この村間違いなく───」

神使「あっ」

神様「?」


女神使「・・・・・・」


神様「女神使ちゃん! お願いここから出して~」ガチャガチャ

女神使「貴方には失望しました」

神様「うっ」

女神使「貴方たち神はいつもそう・・・」

神様「いや、あれはちょっと手違いが───」

女神使「ふざけないで!!」

神様「!?」

神使「女神使さん・・・」


女神使「そんなに神の力を奇跡にしておくことが大事なの!?」

神様「・・・・・・」

女神使「いつもそうやって貴方たちは逃げてばかりで! ・・・卑怯者」

神様「・・・・・・」

女神使「どうせ神の力でここから消えるんでしょ? もう会うこともないでしょう、さようなら」スタスタ


神様「待って!」

女神使「・・・食事のおねだりですか?」

神様「違う。 力を見せてあげる、本物の神の力を」

女神使「・・・・・・」


神様「見たんだろ? いや、調べたいんだろ? 神の力を」

女神使「!」

神使「え? 調べる?」


神様「最初からそう言ってくれれば良いのに」

女神使「・・・・・・」

神様「私が神力を使う時に、思う存分測定でも何でもすれば良い」

神使「ちょ、神様」

神様「私は他の神と違って神力を使う場合に少し特別な条件が必要なんだ。 その代わりその力は桁外れだ」


女神使「・・・・・・もう、騙されません」


神様「神勅! 私、神様は女神使に神の力を見せ様々な測定や実験を行うことに同意する!」

神使「!?」フカブカ

女神使「神勅・・・」


神様「神使、私の鞄からお守りを3つ取ってくれ」

神使「承知いたしました」ゴソゴソ

神様「見せてあげる。 本物の神の力を思う存分」

女神使「・・・・・・」


神様「以上、神様から神勅を申し伝えた!」

女神使後悔しそうだ
神ちゃんを怒らせたら駄目



─── 本殿前


神様「さてと、隠しっこなしでいこう」

村長「と言いますと?」

神様「あんた、この村の村長じゃないな?」

神使「え!?」

村長「ほぉ」

神様「この村の者ですらない」


村長「そう思われた根拠をお聞かせ頂けますか?」

神様「その格好」

村長「格好?」


神様「こんな山奥の崩壊が進んでいる村でスーツ姿なんておかしい!」

村長「・・・・・・」

神様「この村に合うのはパーパリーのスーツじゃなく、ワークメンの作業着だ!」フンスッ

神使「そんな失礼な・・・」

村長「それだけでは証明にかけますね」


神様「この村、廃村になっているんじゃないの?」

神使「村の方達がいるのにですか? ・・・まさか、村の方も全員!?」

神様「お仲間。 おそらく~ 研究者とか?」

神使「研究者!?」


神様「あんた達、全員訛りがない。 ここ来るときに乗ったバスの運転手、すげー訛りがあったのに」

村長「・・・・・・」

神様「それに、この村の家ちょっと崩壊しすぎ」

村長「・・・・・・」


神様「あとは~ 神体」

村長「神体?」

神様「女神使ちゃんは神体のこと位は知っているでしょ?」

女神使「あの神体はこの村に代々伝わる本物です」

神様「本物偽物は関係ない。 あの神体にはお願い事が入っていないんだよ」

女神使「お願い事?」


神様「そう。 見た感じ20年前にここに立ち寄った神が成就のために神力を吸い上げてから、誰もお願い事をしていない」

女神使「・・・・・・」

神様「人がいて、神社があって20年間お願い事がないなんておかしい訳。 願いがないから神力もない」

神使「それでご神体の神力がカラだったんですね」


村長「抜かりましたな。 そこまで頭が回りませんでした」

神様「納得?」

村長「はい、見事な証明です」


神様「いつからこの村に?」

村長「20年に一度、この村に神が立ち寄るという情報を私達は2年前に聞きました」

神使「まさかそんなに前からこのい村に!?」

村長「確実に神が神力を使う場所で、様々な測定器を配置するには好都合でした」

女神使「2年前、無人だったこの村の土地を全て買い取って入念に準備をしてきたんです」

神使「そこまでして・・・ 貴方たちは一体何者なんですか?」


神様「さて、それじゃぁお互い自己紹介といきましょうか」

村長「・・・・・・」

女神使「所長、全て話しましょう」

村長「そうだな」


女神使「私達は、有職故実研究財団の研究グループです」

神使「有職・・・ それって確か神宮管轄の外郭団体ですよね?」

神様「あ? 何それ」

神使「過去にGHQの意向で設立された帝都有職研究公団が母体で、現在は神宮が引き継いでいる機関です」

女神使「お詳しいんですね」

神使「私も神宮の者ですからその位は」

神様「・・・お、おうよ。 公団ね、知ってる。 日本道路公団」


神使「しかし、私の知る限り今は運営が停止されていると思うのですが」

神様「そうそう、今はJHだよね。 はっ! JHのJは神宮のJ・・・」

神使「・・・・・・」


村長「表向きはね」

神使「表向き?」

村長「財団の管轄は神宮だけじゃないんだよ」

神使「?」

村長「さっき自分で言ったじゃないか、外郭団体って」

神使「・・・ まさか!」

神様「JH!」

神使「神様、ちょっと黙っていて下さい。 それと今はJHでなくNEXCOです」

神様「はい」


村長「資金は、国からも回っているんだよ」

神使「国が・・・」

村長「まぁ、神宮も停止中と言いながら後ろ盾しているがね」

神使「それって・・・」

村長「神宮の闇。 いや、日本の闇と言った方が良いのかな?」


神使「貴方たちの目的は?」

村長「私達のグループは、神力を解明することが研究テーマだ」

神使「それを解明して何をするんですか?」

村長「私達は研究者だ。 テーマを研究し結果を出して上に提出するのが職務だ」

神使「どのように扱われるかも分からないのに研究するんですか?」

村長「電子を研究した学者はどのように扱われるか分かってやっていたと思うのかね?」

神使「・・・・・・」


村長「ただ、これだけは分かって欲しい。 もし、研究成果が悪に使われるのであれば私達はそれを阻止する義務もある」

神使「・・・・・・」

村長「その為にも研究は必要だ。 今は神という存在がその力を抑止しているから良いが、この先どうなるか誰も分からない」

神使「そんな極端な・・・」

村長「神力だっていつかは科学で証明される。 神の奇跡と思われていた雷や地震だって今や科学的に説明が付く」

神様「うんうん」

神使「ちょっと、神様・・・」


神様「詳しいことはよく分からんけど、信念は理解した」

神使「本当に理解したんですか?」

神様「あれだろ? 日本道路公団がNEXCOになっても高速道路を作り続けなくちゃいけないって事だろ?」

神使「誰もそんな事は言っていないのですが・・・」

神様「大丈夫だよ」

神使「しかし、神力を科学的に測定させるだなんて危険では・・・」

神様「いいや。 村長の言っていることに私は賛同できる」

神使「・・・・・・」

神様「時代は進む。 止まっちゃダメなんだよ」

神使「・・・わかりました。 神様がそう言うのであれば」

投下乙なの

カキフライどぞー

おつ


神様「でもさぁ、何でこんな回りくどい事をしてまで神力を調査しようとしたの?」

女神使「私達も好きでこんな大掛かりな仕掛けをしたわけではありません」

村長「正攻法では他の神の協力を得ることが出来ませんでしたので」

神様「神宮に申請すれば多少は協力してくれるんじゃない? 関連団体なんだし」

村長「表向きは停止中の機関。 毎年名を変え研究協力申請は出しましたが未だ許諾は出ておりません」

神様「神宮も相変わらずそういう所がダメだな。 やっぱここら辺で私が頂点に立って───」

神使「ちなみに神宮のどちらへ申請を?」

女神使「広域特務課です」


神様「・・・・・・」

神使「へぇ~ 広域特務課ですか」ジー


神様「さて、次は私達の自己紹介を」アセアセ

神使「・・・・・・」ジー

神様「だから、そんなに見つめられると照れちゃうって言ってんだろーが!」ゲシッ

神使「痛い!」ガクッ


神様「こいつは私のお付きで、極悪邪道腐れ犬ころ変態すけこま意識高い系ポークビッツアホ神使」

神使「狛犬の神使と申します」ペコリ

女神使「神使学校で何度かお見かけしました」

神使「覚えていてくれていたんですか!?」

女神使「私の論文発表であなただけが真剣に話を聞いていてくれましたから」

神使「お恥ずかしい・・・ ほとんど理解できなかったんですが・・・」


神様「そして、私の名前はかわゆい神───」

村長「私は、あの論文を見せられて衝撃が走ったのを今でも覚えているよ」


神様「私の名前は、かわゆ───」

神使「ちなみにあの後、女神使さんは学校を辞められてしまったのですがどういう経緯があ───」

神様「聞けよ!!」ゲシッ

神使「痛い! 何で私だけ!」ガクッ


神様「私はかわゆい神ちゃん! 神宮の最高神だ!!」フンスッ

村長・女神使「え!? 最高神?」

神使「そこまでバラさなくても・・・」

神様「うるせー こうでもしないと私に注目が集まらないんだよ!」

神使「またチヤホヤされたい病ですか・・・」


女神使「最高神って・・・ 本当に存在していたんですか・・・」

神様「今までどこからも協力してもらえず大変だったであろう。 今日は気の済むまで最高神の神力を味わうが良い」キリッ

神使「申請をほったらかしにした罪滅ぼしですね」

神様「シーット!」ゲシッ

神使「痛い!」ガクッ


神様「ところで、そちらの偽神さんは? お宅も研究者?」

偽神「あっ、私はマジシャンです」

神使「財団の方ではないのですか?」

偽神「はい、女神使さんからマジックアドバイスの依頼を受けまして」

神使「そうだったんですか・・・」

偽神「役者の仕事もやっているんで、何かお仕事があればお声がけ下さい」

神使「はぁ」


女神使「それでは偽神さん、ありがとうございました。 演料は明日にでもお振り込みいたしますので」

偽神「分かりました、では失礼いたします。 あっ、マジック道具はあとで送っておいて頂けますか?」

女神使「はい。 後ほど事務所にお送りいたします」

偽神「では、偽神☆私はこの地を去る!」テクテク


神使「部外者にマズいことを聞かれてしまったような気がしますが・・・」

女神使「あの方もプロです。 ここでの事は他言無用で契約いたしましたから」

神使「大丈夫でしょうか・・・」

女神使「神宮管轄の芸能プロダクションですからご心配なく」

神様「え!? 神宮って芸能プロダクションもあるの?」

神使「雅楽等の派遣依頼もあるので、そういう団体を持っているというのは聞いたことあります」

神様「後で教えて。 私も登録する」


神使「・・・・・・。 それで、神力の調査というのはどのように?」

女神使「この神社の周囲に様々な測定器が設置されているので、神力を発動して頂けるだけで大丈夫です」

神使「神力を測る機械なんてあるんですね」

村長「いいえ、実際動作するのかも分かりません」

神様「そうなの?」

女神使「なにしろ初めてですから。 神力が何に反応するのかも分からないので」

神様「ふ~ん」ゴソゴソ

女神使「? あの、何を?」

神様「ん? 私、自分の神力封印していてさぁ、お守りに昔の神力を入れてあって必要なときに使うんだよ」

女神使「神力は保存が利くのですか?」

神様「うん。 適当な依代があればそこに移せる」

村長「これは驚いた」



神様「我、封印されし神力を解放す」


ポワポワ


神様「さぁ~て、何を見せようかなぁ~」

女神使「出来れば最初は軽めの物からお願い出来ればと」

神様「んじゃ、風吹かせますか」

村長「測定器の準備は良いか?」

村人「はい」


神様「風よ吹け吹け、風よ吹け~」クルクル



ビュー


神使「風ですね」

村長「これは凄い。 無風状態から風が・・・」

女神使「測定器に反応は?」

村人「地表の温度が一時的に高温になったようです」

村長「周囲の大気温度も上昇したようだな」

女神使「ベナール対流でしょうか?」

村長「あぁ、近いかもな」


神様「何か分かった?」

女神使「つむじ風の発生する原理に近い現象のようですが・・・ まだ何とも」

神使「科学的に説明できるんですか?」

村長「風が起こる仕組みは説明できるんですが、その条件を満たすまでの課程が分かりません」


神様「じゃぁ、次は少し難易度を上げちゃいましょうかね」

神使「難易度?」

神様「あの枯れ木に花を咲かせましょう~」クルクル


ポンポンポンッ


一同「!?」

神様「綺麗」


女神使「すごい・・・」

村長「こんな事が・・・」


神様「調子出てきた! 次は思い切ってあの山を真っ二つに!」

神使「ダメです」

神様「え~」


神使「測定の方はどうですか?」

村長「特に反応は・・・」

村人「こっちの計器にも変化はありません・・・」

神様「ん~ 残念。 まぁ今のはかなり難しい神力の使い方だからね」

神使「さすがに現代の器械では測定することは出来ないようですね・・・」

女神使・村長「・・・・・・」


神様「じゃ、残った神力を使ってその体で神力を感じてみる?」

女神使「体で?」

神様「皆の健康を願い我が神力を持って成就せよ」


ポワポワ


村長「!?」

女神使「体が・・・ 温かい・・・」


神様「どう? 神力は感じた?」

女神使「は、はい」

神様「よかった」ニコッ


神使「・・・あの」

神様「あ?」

神使「私には掛けてくれないのでしょうか?」

神様「忘れてた」

神使「そうですか・・・」

乙乙~

犬ころは旦那になっても扱いは…
プッ

ドゴーン!!\,,(’ ⌒`;;)
   ,’ (;; (´・:;⌒)/ >>108
  (;. (´⌒` ,;) )
    ((´:,(’ ,; ;’),`
  ∩∩
 /⌒ヽ)
 i  っT カチリッ
 U U□

っ牡蠣



─── 深夜・社務所


神様「こんな遅くまでお仕事?」

女神使「!?」クルッ


神様「あまり役に立てなかった?」

女神使「そんな事ありません。 まだ未解析のデータもありますので」

神様「村長とか他の人は?」キョロキョロ

女神使「収集したデータを持って研究所の方に。 たぶん明日の夜には戻ると思いますが」

神様「そう。か弱い女の子を一人置いていくなんてダメだなぁ~」

女神使「そんな事ないです」

神様「?」

女神使「研究者に男も女も関係ありませんし。 分け隔てなく扱ってくれることには感謝しているんです」

神様「いや~ でもさぁ」


女神使「研究所の皆、私が神使だって知っても普通に接してくれて」

神様「・・・・・・」

女神使「私、ビックリすると・・・ その・・・ 耳とか尻尾とか出ちゃうんですけど・・・///」

神様「ウサちゃんだよね」

女神使「はい/// そんな事になっても研究所の皆は驚きもせず・・・」

神様「ふ~ん」

女神使「神使という事を隠さず、気兼ねなく過ごすことが出来るのがすごく嬉しくて」

神様「そっか。 でも、女神使ちゃんはどうして神力の解明をしたいと思ってるの?」

女神使「自分の・・・ 自分の存在意義を調べるためです」

神様「自分?」

女神使「どうして神使というものが存在しているのか・・・ 神力を解明すればきっとそれが分かると思って」

神様「・・・・・・」

女神使「でも、先は長そうです」ニコッ


神様「神力はすべてが説明できる事象だ。 当然、神使の存在にも理由がある」

女神使「え?」

神様「人がこの力を理解できるのはたぶんもう少し先。 ただ、これだけは約束する」

女神使「?」

神様「神力は将来誰もが使えるようになる。 その時、神も神使も人もその区別はなくなる」

女神使「区別・・・」

神様「神の存在も、神使の存在も当然説明できる日が来る」

女神使「!?」

神様「本気で神力を解き明かしたいなら、もっと勉強すること。 その先に目指す目的地が必ずある」

女神使「はい」


神様「まぁ堅いことは抜きにして。 頑張り屋の女神使ちゃんに私からプレゼントをあげよう」

女神使「?」

神様「はい」スッ

女神使「これは・・・」

神様「さっき私が使ったものと同じお守り」

女神使「確かこの中には神力が・・・」

神様「2つ上げるから。 一つは好きなときにでも使って」

女神使「もう一つは?」

神様「自分で神力の謎を解き明かしたときに開封すること」

女神使「・・・・・・」


神様「きっと役に立つ」

女神使「でも、私が神力を解明なんか・・・」

神様「女神使ちゃんはきっと神力を解明出来る」

女神使「・・・・・・」

神様「まぁ、ちょと先の話だと思うけどね」

女神使「ありがとうございます」フフッ

神様「キッとした女神使ちゃんも凜々しくて好きだけど、やっぱり笑っていた方がかわゆい」

女神使「うっ・・・///」



ガラガラッ


 神使「あっ、神様ここにいたんですか」


女神使「!?」ビクッ

神様「!!」


神使「女神使さんもこちらに・・・ すいません、驚かせてしまいました」

神様「ぁ・・・ ぁ・・・」

神使「神様、どうされました?」

神様「み・・・ み・・・」

女神使「あっ! 耳が・・・」ピョコピョコ

神様「か、かわゆい・・・」ワナワナ

女神使「うぅ・・・///」モジモジ


神様「うひょー かわええ~」ピョーン


神使「って、何やっているんですか!」グイッ

神様「ぐへっ!」


神使「もぉ、すぐ飛びつくんですから・・・」

神様「離せー」ジタバタ

神使「女神使すいません・・・ 大丈夫でしたか? お怪我はありませんか?」

女神使「だ、大丈夫です」

神使「神様、まさかずっと女神使さんに悪戯してたんですか?」

神様「まだしてねーし! 今まですげー神さましてた所だし!」

神使「本当ですか? 飛びついてペタペタ引っ付こうとしていたじゃないですか」


神様「神使君さぁ、私の事どう思っているわけ?」

女神使「ふふっ、ご安心を。 神様からはご助言を賜っていただけですので」

神使「だったら良いんですが」

神様「おいコラ、クソ犬。 私の尊厳を傷つけたお詫びとして金よこせよ」

神使「なんですか、そのダイレクトな脅迫は・・・ 現にセクハラしようとしてたじゃないですか」

神様「まだしてない!」

神使「それは、しようとしていたという事ですよね?

神様「うるせー クソ犬!」ゲシゲシ

神使「あっ、ちょっと神様! 痛い! 止めて下さい!」


ジタバタ


女神使「フフッ、仲がよろしいんですね」

神使「とても嬉しいお言葉なのですが、この状況でそう見えるのもどうかと・・・」

女神使「・・・・・・」

神使「女神使さん?」

女神使「神使さん、神様、この度の無礼お許し下さい」フカブカ

神使「いえいえ、お気になさらず」

神様「そうそう、楽しかったし謝る必要ないよ」

神使「神様は謝って下さい。 セクハラ未遂をきちんと謝罪できたらコーラ買ってあげます」

神様「調子に乗って本当にすいませんでした!」ドゲザ

女神使「そ、そんな頭を上げて下さい」オロオロ

神使「なにも土下座までしなくても・・・」

神様「土下座位でコーラ買ってもらえるんだったらいくらでもしてやる!」

神使「神様の土下座は130円の価値なんですか・・・」

あははは
神ちゃんだなぁ

なごむ



─── 翌日・社務所


ザー


神使「神様が預言した天気予報大外れですね」

神様「・・・・・・」

神使「大雨ですよ?」

神様「私は、夕方の天気を預言したのだよ」

神使「今日は全国的に一日中雨だそうです」


神様「」ブッ


神使「ちょ、神様! 何してるんですか、はしたない・・・」



ガラガラ


女神使「朝食の準備が出来ました」スタスタ

神使「あっ、わざわざすいません」

女神使「私、あまり料理が上手でなくてお口に合うかどうか・・・」

神使「お気になさらず。 神様は落ちている物でも気にせずいける口ですから」

神様「神使くんさぁ、レディーに向かって失礼だよ?」

神使「レディーは人前ではしたない行動は取りません」

神様「お前だってオナラくらいするだろうがよ!」

神使「神使はそんな物しませんよ?」

神様「え? うそ! オナラするよね?」クルッ

女神使「・・・・・・。 しません」

神様「マジで!? どういう構造してんの?」


神使「それでは頂きましょう」

神様「ちょ、教えてよ。 本当にしないの?」


神使「このお味噌汁のお椀、蓋付きなんて手が込んでいますね」パカッ

女神使「あっ、それご飯です」

神使「・・・・・・。 みたいですね」ハハハ

神様「さすが極悪邪道腐れ犬ころ、陰湿レベルの失礼さに磨きがかかってますな~」

神使「すいません・・・」


神様「この美味そうな茄子は醤油付けた方が良い? 辛子欲しいな」

女神使「それは・・・ 茄子でなくお芋です・・・」

神様「へ、へ~・・・ あっ、黒っぽいサツマイモかな?」

女神使「じゃがいもです」

神様「・・・そうですか」


女神使「すいません! 私、料理が苦手で・・・ 研究所の寮でもあまり作らせてもらえないんです・・・」

神使「き、気にしないで下さい」パクッ

神様「そうそう、私そこら辺に生えてる草でも美味しく頂いちゃう位だから」パクッ



神使・神様「!?」ゴリッ


女神使「あ! ご飯に芯がありましたか? 芋が煮えてませんでしたか!? 本当にごめんなさい!」

神使「だ、大丈夫です。 私は固めのご飯が好きなので」ゴリゴリ

神様「うんうん。 芋も堅い位が丁度良いって」ゴリゴリ

女神使「料理も・・・ もっと勉強します・・・」

神様「料理は簡単だから。 すぐ上達できるよ」ハハハ

女神使「はい! お昼と夕食は気合いを入れます!」

神様・神使「!?」


女神使「神様は草も大丈夫なんでしたら、裏にすごく美味しそうな草が生えてたのでお昼は一緒に食べましょう!」

神様「え!? 草?」

女神使「裏に生えている草は絶対美味しいと思います!」

神様「・・・そう」

女神使「はい! わたし元はウサギなので、今でもたまに草をハムるんですが・・・ お腹の調子を整えるには最適で溜っていた物もすぐ出るんですよ?」ジー

神様「!? わ、私のお腹は何も溜ってないよ?」

女神使「私、草には結構拘りがあるので任せて下さい。 久々に一緒に食べてくれる人がいてうれしいです///」

神様「うっ・・・ し、神使君?」チラッ

神使「そ、そう言えば私達は・・・ 次の立ち寄り依頼の方に向かわないと行けませんでしたね?」

神様「そ、そうだったね。 昼前には出ないと間に合わないよね」


女神使「そんなに早くですか!? 夕飯は、裏の池に沢山エビがいるのでエビパーティーでもしようかと思ったのですが・・・」

神使「池に、エビですか・・・?」

神様「それ、ザリガ───」

女神使「あのエビ、大きくて絶対に美味しいと思うんです! 他の研究者の方達も昨日誘ったのですが・・・」


神様「チッ、所長達は逃げたな?」ボソッ

神使「私、草はさすがに・・・ ザリガニも色々とマズいと思うんですが・・・」ボソッ


神様「・・・・・・。 さて、朝食も食べたし帰りましょうか神使くん」

神使「畏まりました神様」


女神使「次のバスは夕方ですよ?」

神様・神使「・・・・・・」


女神使「では、草を選びに行きましょうか」バッ

神様「えっ!? ちょっと早くない? 食べたばっかりだし」

女神使「今日は雨ですから、良い草を摘んで乾かさないといけません。 さ、行きましょう!」ガシッ

神様「ちょ、ちょっと待って・・・ 神使くん助けて!」ズルズル


神使「神様、ご武運を」


女神使「ついでにエビも捕まえてきましょう!」

神様「嫌だ~ 草もザリガニも食べたくない~!!」ズルズル



助けて~!!





神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
#18「我☆偽神」 ―END


<(_ _)> ありじゃした


ザリガニは泥抜きちゃんとしたら結構美味いぞ
IKEAで食べた

天才クールビューティーと見かけポンコツ天然wwww
ノリと勢いと口八丁が武器の神ちゃんにとって天敵wwww

おかわりっ

おつ
ゆっくりで構わないからまた頼むよ

おつです!本当に好きなSSなんで続いて欲しい��

つぎもおかわりっ

本当に面白い

神ちゃん
元気?

待.∧∧
 ( ・ω・)
.c(,_uu

おつ

まだかな

まつ

けん

さん


神様「オレ!」

神使「・・・・・・」


神様「いや、波に乗った方が良いかなって・・・」


〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

ボー
ザバーン ザバーン


神使「いや~ 風が気持ち良いですね」

神様「・・・・・・」バリボリ


神使「神様? そのえびせんはウミネコの餌用に買った物なんですが・・・」

神様「神使さんよ~ 一体何なんだよ。 いい加減にしてくれませんか?」

神使「あと15分くらいで島の港に着くと思います」

神様「知ってるよ! これ、ねこねこアイランド行きのフェリーだろ」

神使「次の立ち寄り先はにゃんにゃん島です」

神様「だ・か・ら! 何でまた行くんだよ!」 バリボリ


~あらすじ~

神様「かわゆい神ちゃん」

神使「狛犬の神使です」


【#19】


─── にゃんにゃん島


神使「神様、タラップと桟橋の間に───」

神様「段差があるんだろ? 言われなくても分かっ」ガクッ

神使「・・・・・・」

神様「前回より段差が3センチくらいズレてるな。 うん、これは分からないわ」

 ニャー

神様「?」

 ニャー ニャー

神使「猫さんですね」

 ニャー ニャー
 ニャー ニャー

神様「相変わらず猫だらけだな。 どんな生態系してるんだよこの島は」



─── 山道


テクテク


神様「で? 何でまた、ねこねこアイランドなんだよ」

神使「猫神さまがしばらく留守にするそうなんです」

神様「で?」

神使「その間、神社の方を預かってくれないかと相談がございまして」

神様「初耳でございます事よ?」

神使「先日、電話がありました」

神様「何で私にかけてこないの?」

神使「・・・・・・」


神様「どいつもこいつも私を無視して勝手に話進めやがって」

神使「神様にお話しをすると絶対に仕事を引き受けないじゃないですか」

神様「当たり前だろ。 そこに娯楽が無い限り、私が仕事を受ける事はあり得ない」

神使「そうですか」

神様「それに、一度立ち寄ったところは特別な理由が無い限り行かない事にしてるんだよ。 お前だって知ってるだろ」

神使「そうですね」


神様「・・・・・・」ジー

神使「・・・・・・」プイッ


神様「おい、クソ犬。 お前何か隠してるだろ」

神使「・・・・・・。 あっ、そろそろ“もふもふ神社”ですね」


神様「おい」

神使「・・・・・・」


神様「正直に言ってみそ?」

神使「日給3万です」

神様「それは特別な理由に値するな。 よし、早く行くぞ~」♪



─── 神社境内


神様「あの・・・ 神使くん?」

神使「はい・・・」

神様「猫神んとこの社務所兼喫茶店って、私の記憶だと結構小さかったと思うんだけど」

神使「そうですね」

神様「私の目の前あるのは3階建ての格好いいビルなんですが」

神使「デザイナーズビルでしょうか・・・ オシャレですね」

神様「道間違えた?」

神使「隣に神社もありますし、入り口には“Cafe NekoMata”という看板も・・・」



ウイーン
カランコロン


猫娘「ニャニャ! 神ちゃんさまと神使先生だニャ! ニャ」

神使「猫娘さん、お久しぶりです」

神様「おい猫、コレ何?」

猫娘「ニャ? ニャ」

神様「なんで“喫茶ねこまた”がこんな事になってんだよ!」

猫娘「Cafe NekoMataですニャ。ニャ」

神様「同じだろ!」

猫娘「立ち話も何ですニャ。 どうぞお入り下さいニャ。 ニャ」


神様「ニャーニャーうっせーよ! 猫かよ」

神使「猫さんです」



─── 店内


猫娘「何か飲みますかニャ? ニャ」

神使「私はホットコーヒーを」

神様「コーラ、2リットル」

猫娘「はいニャ。 ニャ」スタスタ


神使「どんな頼み方ですか・・・ ガソリンじゃないんですから」

神様「同じ様なもんだよ」


神使「所で・・・」

猫娘「何ですかニャ? ニャ」

神使「床に誰か倒れているようですが・・・」

神様「あれ、B夫だよな」

神使「そう言えば、B夫さんは神宮からドナドナされてこちらに来たんですよね」


猫娘「アレは気にしなくても良いニャ。 ニャ」

神様「って言うか、生きてんの?」


B夫「・・・・・・」ムクッ


神使「あ、起きましたね」


神様「お前、床に転がって何してんだよ」

B夫「あっ、神ちゃん。 久しぶり」

猫娘「もう起きたんですかニャ? 手加減なしでひっぱたいたのにニャ。 ニャ」

神様「お前、猫娘に叩かれて気を失ってたのか・・・」

B夫「ケーキ食べただけなんだけど。 ちなみに平手じゃなくグーで左右2往復殴られた」

猫娘「売り物ですニャ! お金払って下さいニャ! ニャ」

神使「B夫さん、売り物を食べるのはダメだと思うのですが・・・」

猫娘「そうニャ! そうニャ! ニャ」


神様「それより猫娘さぁ。 ニャの後に何でさらにニャを付けてんの? ニャーニャー鬱陶しいんだけど」

B夫「いやいや神ちゃん。 語尾にニャを付けるのが癖になっても昔の名残を残し、アイデンティティーと化したこのニャニャはグッとくるから良し!」

神様「相変わらず、気持ち悪いなB夫は」

猫娘「本当、気持ち悪いですニャ。 ニャ」

B夫「そんな事言っても猫さんは俺に首ったけ」

猫娘「全然そんな事ありませんから。 不快なのでそういう冗談は止めてもらっても良いですか?」

一同「・・・・・・」


ニャ

神ちゃんきたー
まってたよぉ
つコーラ

まつけんさんば
した甲斐があり

神ちゃんがスレ読んでるなんて感激!


神使「そ、それより・・・ この喫茶店の変わり様は一体・・・」キョロキョロ

猫娘「寄付が沢山あったので建て替えたんですニャ。 ニャ」

神様「寄付?」

B夫「俺が寄付した、というか奪われたんだけど」

神様「B夫ってそんなに金持ちだったの?」

B夫「ピットコインで5億もうけた」

神様・神使「5億!?」

猫娘「使い道のない穀潰しニートもたまには役に立つニャ。 ニャ」

B夫「ニートではない。 ちゃんとNekoMata通販のシステム管理してるし。 CIAも真っ青の鉄壁なセキュリティー」

猫娘「1日3件の注文もない通販にそこまでのセキュリティーは必要ないニャ! ニャ」


神様「ねぇ、B夫先生?」スリスリ

B夫「なに?」

神様「その~ ピットコインとやらについて詳しく教えてほちぃなぁ~」クネクネ


B夫「神ちゃんじゃ無理」

神使「神様には向いていないと思いますよ?」

猫娘「あんなもの暇を持て余すニート以外無理ですニャ。 ニャ」


神様「何だよ皆して! 私にだってニートの素質位あるわ!」

神使「そういう事を言っているのではありません」

B夫「そうそう。 俺位のトップアスニートになると毎日が戦争。 止めた方が良い」

猫娘「やっぱりニートにゃ。 ニャ」

B夫「ニートではない」

猫娘「ちょと何を言っているのか分からないんですけど。 日本語理解できてます?」

一同「・・・・・・」


神使「ま、まぁ、B夫さんが昔と変わらないようで安心しました」

猫娘「安心されても困るニャ。 ニャ」


B夫「そんな事より神ちゃんにはもっと良い話が」コソッ

神様「ほぅ」

B夫「後で」ボソッ


神使「・・・・・・」



猫娘「お待たせしましたニャ。 ニャ」コトッ

神使「ありがとうございます。 これは良い香りのコーヒーですね」

猫娘「とっても希少なコーヒー豆なんですニャ。 ニャ」

神様「私もそれ飲みたい」

B夫「止めた方が良い。 それ猫のうん───」

猫娘「」ダッ


ガシッ


B夫「・・・・・・。あの・・・ 猫さんの鋭利な爪が喉に刺さりそうなんですが・・・」ブルブル

猫娘「ニートはニートらしく遠慮して生きるべきDEATHニャ。 ニャ」

一同「・・・・・・」


猫娘「はい、神様にはコーラですニャ。 ニャ」ドンッ

神様「あ、ありがとう。 猫娘ちゃん性格変わった? なんか、猫神に似てきたんだけど・・・」

猫娘「そんニャ~ 猫神様に似てるだなんて照れちゃうニャ~。 ニャ」ポッ

神様「褒めてないよ? あと、コーラがバケツに入ってるんだけど・・・」


神使「そ、そう言えば猫神様はどちらにお出かけなのですか?」

猫娘「神宮の方に用事があると言っていましたニャ。 ニャ」

神様「神宮?」

猫娘「詳しい事は聞いていないですニャ。 ニャ」

神様「ま、しばらくはのんびり過ごしますか。 こんなクソ田舎でやる事なんか無いし」

猫娘「それが・・・ 明日、団体客の宿泊が入っているんですニャ。 ニャ」

神使「宿泊?」


神様「旅館業にまで手を広げたのかよ」

猫娘「ペンションですニャ。 ニャ」

神様「同じだよ! っていうか、猫神がいないのに宿泊の予約なんか取るなよ」

猫娘「猫神様がいない期間は予約受付ストップしたはずなんですけどニャ~。 ニャ」ギロッ

B夫「俺の完璧なシステムに問題は無い」

猫娘「さっきパソコン見たら予約が入っていたニャ。 ニャ」

神使「何人来るんですか?」

猫娘「5人ですニャ。 ニャ」

B夫「ふ~ん」カタカタ カタカタ

神様「何々? ハッキングでもされた?」

猫娘「あんなにサーバー使ってるのに使えないシステムだニャ。 ニャ」ハァ


B夫「・・・・・・」

おつ



─── 夜・喫茶


神様「ふぃ~ 良いお湯だった」ホクホク

B夫「神ちゃん、お風呂長過ぎ」

神様「いや~ 風呂の中で爆睡しちゃってさぁ。 指フニャフニャになっちゃったよ」ホラ

B夫「ふやけたんじゃなくて老化じゃない?」

神様「・・・・・・。 表出る?」

B夫「うそうそ」

神様「ったく。 あれ、B夫だけ?」キョロキョロ

B夫「神使さんは泊まる部屋の掃除、猫さんは帰った」

神様「猫娘は相変わらずここに住んでないの?」

B夫「夜は仲間と一緒にいたいんだって」

神様「猫娘も神使扱いとはいえ、一応は神なんだから人の姿で過ごすべきなのになぁ~」

B夫「猫神様がいるうちは良いんじゃない? 今しか出来ないんだから好きなようにさせてあげるべき」


神様「ほぉ~ 随分と大人な意見じゃん。 ちょっと見直したわ」

B夫「前に猫神様が言ってただけ」

神様「さいですか」

B夫「神ちゃんも飲む?」カランッ

神様「ウイスキーなんて大人だね~」

B夫「アイスティーだけど」

神様「その分量、どう見てもウイスキーのロックだよね?」

B夫「雰囲気」

神様「へいへい。私はコーラで」

B夫「オッケ」


神様「で? 風呂上がりの乙女を待ち伏せして何の用? あっ、ちなみに私には心に決めた人がいるから」

B夫「大丈夫。 神ちゃんには1ミリも興味ない」

神様「そんな事言って~ 湯上がりの乙女の香りにクラックラでしょ」

B夫「年齢不詳の女の臭いに興味無し」

神様「よし、表行こう。 この一体をピンポイントで海に沈める」

B夫「冗談だって。 はい、コーラ」コトッ

神様「だからもっと入れろよ! こんなん一口じゃん!」

B夫「雰囲気を楽しむべき」

神様「ったく、で何の用だよ」

B夫「明日の客の件」

神様「あ~ B夫のミスで予約受け付けたやつ?」

B夫「俺がミスするわけ無いじゃん」

神様「あ?」


B夫「システム上はネット予約受付が出来ないようになってる。 ただし、ある特定の場所からだけは予約可能」

神様「どういう意味?」

B夫「猫神さまが留守にするこのタイミングで、ここに来たいと思うのって誰だと思う?」

神様「?」


B夫「“神への冒涜計画”」


神様「・・・おい」

B夫「フェーズ2に移った」

神様「!?」


B夫「これ、明日来る予定の人達のリスト。 予約してきた端末から割り出した」ペラッ

神様「これは・・・ 中枢メンバー・・・ 本当なのか?」

B夫「何のためにオレがここまでのシステムを入れて調べてきたと思う?」

神様「・・・・・・」


B夫「どうする? 神ちゃん」

神様「決ってる」グビッ

B夫「そう言うと思った」フッ


神様「・・・・・・。 これ、コーラじゃなくてウイスキー・・・」ヒック


カランッ

乙乙

神ちゃんかわいい

ふう、追いついたぜ
前スレ全部読んできたよ


=====

神使「神様、私達の旅を全部読んで下さったそうですよ?」

神様「へ~ お礼に神使くんがさっき買ってきた偽コーラ上げる」

神使「流石にいらないと思いますよ? それ変な味しますし」

神様「知ってんならちゃんとしたコーラ買えよ!」ゲシゲシ

=====



─── 翌日


神様「おはよ~」トテトテ

猫娘「おはようございますニャ。 ニャ」

神使「もうお昼ですよ?」

神様「いや~ 昨日久しぶりに・・・ って、B夫はなんでまた床に倒れてるの?」

神使「それが・・・」

猫娘「昨日の夜、勝手にお店のお酒を開けて飲んだんですニャ。 ニャ」

神様「・・・・・・。 へ、へ~ それは大変だね」


B夫「」ムクッ


猫娘「もう起きたニャ。 ニャ」

神使「大丈夫ですか? B夫さん」

B夫「俺なんで殴られたの? 起きてここに来たらいきなりパンチされたんだけど」

神様「深い事は気にするな。 人間、過去を振り返ってはいけない」ポンッ


猫娘「B夫は邪魔だから早く自分の部屋に戻って欲しいですニャ。 ニャ」

B夫「朝ごはん食べてないんだけど」

神様「気にするな。 私も食べてないし、時間はすでに昼を回っている」


神使「猫娘さん、お泊まりのお客さんはいつ頃来られるのですか?」

猫娘「2便のフェリーなのでそろそろ来ると思いますニャ。 ニャ」


神使「神様、失礼の無いように接客して下さいね」

神様「分かった。 ドアが開いたらチップ先払いで荷物持ってあげる」

神使「そういうのを止めて下さいと言っているんです」


B夫「来客センサーに反応。 後5メートル」

神様「よっしゃ! 5人だから1人1000円で5000円ゲット!!」タッタッタッ

神使「ちょ、神様!」


ウィーン
カランコロン


神様「いらっしゃ・・・ い・・・ ま・・・」


黒ずくめ達「・・・・・・」ゾロゾロ


神様・B夫「黒いっ!」


猫娘「あニョ・・・」

神様「強盗?」

男「失礼だな。 予約している者だ」

猫娘「CCCさま・・・ ご一行ですかニャ? ニャ」

神使「CCC?」

B夫「カルチャーコンピニエンスクラブ?」

神様「ツダヤか! Tポイントくれ!」ゴソゴソ

神使「絶対違うと思います・・・」

B夫「CCCというか黒いKKK」


男「部屋へ案内を」

猫娘「あっ、はいニャ。 その前にチェックインのサインをお願いしますニャ。 ニャ」

黒ずくめ女「私が書きます」サラサラ

猫娘「字がとっても上手ですニャ。 ニャ」

女「当然なのです」

神使「・・・・・・」


猫娘「ニャニャ? AAAさま・・・ ですかニャ? ニャ」

神様「CCCちゃうんかい」

黒女「わ、私達は謎の黒い集団。 名前も偽装なのです」

猫娘「それは、困るんですニャ・・・。 ニャ」


神使「・・・・・・」ジー

女「わ、私の顔に何か付いていますか? それともあまりの可愛さに心を奪われましたか?」

神使「いえ、覆面なので顔は分かりませんが・・・」

神様「ねぇ、その衣装は既製品? それとも作ったの? その顔を覆ってる三角頭巾すごい格好いいんだけど」

女「これはもちろん私が手───」

男「ゴホン!」

女「・・・・・・」


男「取りあえず部屋に案内を」

B夫「俺が案内する。 こっち」テクテク

男「助かる」


ゾロゾロ


神使「神様、あの───」

神様「さぁ~て、良い天気だし、私は少し寝ようかな」

猫娘「ニャニャ。さっき起きたばっかりだニャ。 ニャ」

神使「あの怪しさを絵に書いたような方達は放っておくんですか?」

神様「お客さんにちょっかい出すなんて事、私はしない。 しない、絶対」

神使「あんな奇抜な格好で面白そうな雰囲気の方達を、神様が無視するなんて珍しいですね」

神様「私だって成長するのだよ。 いつまでも子供じゃないんだ」フッ

神使「そうなんですか?」


神様「それでは、私は機を織って参ります」ペコリ

神使「はい?」

神様「機を織っている間は、決して部屋を覗かないで下さい」

猫娘「猫の恩返し・・・ニャ。 ニャ」

神様「鶴だよ! 爆睡するから部屋に入るなよ! ニャニャ!」トテトテ


神使「神様・・・」ハァ

おつ



─── 数分後


猫娘「ニャニャ!? ニャ」

神使「どうされたんですか、猫娘さん」

猫娘「お客様にお出しするお茶が切れてますニャ。 ニャ」

神使「予備はないんですか?」

猫娘「うにゃ~ん・・・ おかしいですニャ。 予備も空っぽですニャ。 ニャ」

B夫「そう言えば歯ブラシセットとかもなかった気がする」

猫娘「ニャ!? 先週B夫に買って来るように言ったニャ! ニャ」

B夫「そうだっけ?」


神使「私が買ってきましょうか?」

猫娘「本土まで行かないと買えないんですニャ。 ニャ」

神使「この島には売ってないんですか?」

B夫「この島をナメてもらっちゃ困る。 島内で買えるんだったらオレが買ってる」

猫娘「覚えてるじゃないかニャ! 今すぐフェリーに乗って買ってくるニャ。 ニャ」

B夫「オレ欲しいものがいっぱいあるから今日は戻らないよ? 秋葉も行きたいし」

猫娘「は? B夫何言ってんの?」

B夫「・・・・・・」


神使「わ、私が行ってきますよ。 こんな事くらいしかお手伝いできませんし」

B夫「俺より安心。 猫さんも一緒に行ったら? その方が早い」

神使「そうですね。 お茶の銘柄もあるでしょうし、猫娘さんも一緒に付いてきて頂けますか?」

猫娘「分かりましたニャ。 本当にB夫は使えないニャ! ニャ」

B夫「あっ、紅茶も昨日飲んだので最後だったから一緒に買ってきて」

猫娘「!? あの紅茶は、喫茶の商品用だニャーー!!」ダダッ

B夫「うわ! 猫さんタンマタンマ!!」

猫娘「一生寝てろニャ!!!!」ボコッ

B夫「うっ!」


バタリ


猫娘「ニャ」

神使「・・・・・・」


猫娘「それじゃ神使先生、行きましょうかニャ。 ニャ」ニコッ

神使「は、はい」


B夫「」


神使「B夫さんが動かないですが・・・ 大丈夫でしょうか?」

猫娘「急がないと、そろそろフェリーが来る時間ですニャ。 ニャ」

神使「で、では行きましょうか。 お留守番よろしく願いしますB夫さん」

B夫「」



─── フェリー乗り場


神使「あの猫娘さん、実はお話ししたい事がありまして・・・」

猫娘「神ちゃんさまと産廃ニートが何か企んでいる事ですかニャ? ニャ」

神使「気付いていたのですか!?」

猫娘「当然ですニャ。 ニャ」

神使「何を画策しているかお分かりになります?」

猫娘「そこまでは分からないですニャ、でも、あの黒ずくめの客に関係あると思いますニャ。 ニャ」

神使「KKK・・・ いや、AAAさん達でしたっけ?」

猫娘「CCCですニャ。 ニャ」

神使「まぁ、偽名でしょうが」


猫娘「ゴミニートの作ったシステムが間違えて予約を受け付ける事なんてあり得ないですニャ。 ニャ」

神使「そうなんですか?」

猫娘「クズニートは、性格は破綻してますけどパソコンの事に関しては絶対に手を抜かないですニャ。 ニャ」

神使「さっきから散々な言われようですが、信頼はしているんですね」

猫娘「人としては信頼してないですニャ。 ニャ」

神使「・・・・・・」

猫娘「神使先生も気付いていたのなら話は早いですニャ。 ニャ」

神使「と言いますと?」


猫娘「ニャ~ン ニャ~ン」

神使「?」


 猫達「ニャー ニャー」タッタッ


神使「猫さん?」

猫娘「猫美に猫太ですニャ。 ちゃんと神使先生にご挨拶をするですニャ。 ニャ」


 猫達「ニャー」


神使「可愛いですね。 この猫さん達が何か?」

猫娘「猫美と猫太、お仕事ですニャ。 ニャ」


 猫達「ニャ?」

おつ



─── 数分後・神様寝室


B夫「・・・・・・」トントン


 神様「機を織っておりますので決して覗かないで下さい」


B夫「百枚織るまで覗かない」


 ガチャッ


神様「早いな。 ・・・っていうか、お前その顔どうしたの? めっちゃ腫れてるけど」

B夫「猫さんと戯れてた」

神様「そう・・・ 程々にしておけよ? で、犬ころと猫娘は?」キョロキョロ

B夫「島を出た」

神様「よし。 それじゃ、早速準備に取りかかるか」

B夫「オッケ」



─── 1F・喫茶ねこまた


神様「でも、何で2人が島を出たって分かるの? カメラでも付けたの?」

B夫「二人にGPS発信器を仕掛けた。 どこにいるかはこの画面上のMAPに表示される」

神様「おいおい、海の上じゃん。 あいつら金無くて泳いでいったのか? まさか、海の上を歩いて!?」

B夫「普通に考えてフェリーでしょ。 結構なスピードで動いてるし」

神様「んだよ、もう少し乗っかって来いよ」

B夫「これで夕方までは神使さんと猫さんは帰ってこない」

神様「まぁ、さすがにあの二人には知られたくないしな」

B夫「神宮の闇を見せるわけにもいかないしね」

神様「神宮の闇・・・ か」



─── 3F・黒ずくめ達の部屋(レセプションルーム)


神様「」トントン


 女「は、機を織っておりますので決して覗かないで下さい」


神様「百枚織るまで覗かない」


 ガチャッ


女「・・・・・・」


神様「こんにちは」トテトテ

B夫「失礼します」テクテク


黒ずくめ達「・・・・・・」


神様「今宵は遠路遙々ご苦労」

男「まだ昼だが?」

神様「雰囲気。 そんな格好してるんだからせめて雰囲気だけでも夜を演出しようと・・・」


男「何か用事ですかな?」

神様「そっちが私達に用事があるんじゃないの?」

男「・・・・・・」


神様「そんなに警戒しなくて良いって。 私とB夫しかいないから」

男「私達の目的は承知していると?」

神様「無論。 “神宮の闇”の皆さん」ニヤッ



─── 山道


猫娘「あのクソニート、私達に発信器を付けるなんて良い根性してるニャ。 ニャ」

神使「あんな小さな発信器が付けられているなんてよく分かりましたね」

猫娘「生ゴミニートのやる事なんて全部お見通しですニャ。 ニャ」


神使「しかし、あの猫さん達は大丈夫でしょうか?」

猫娘「大丈夫ですニャ。 ちゃんと本土でウロウロした後に最終のフェリーに乗って帰ってきますニャ。 ニャ」

神使「フェリーを使う猫さん達って凄いですね・・・」

猫娘「きっとB夫は、私達がフェリーに乗ったと思い込んでるはずニャ。 ニャ」



─── 喫茶ねこまた・入り口


神使「神様もB夫さんも1階にはいないようですね」キョロキョロ

猫娘「ニャニャ! 神使先生、3階みて下さいニャ。 ニャ」

神使「カーテン越しに人影が・・・」

猫娘「レセプションルームですニャ。 ニャ」

神使「きっと神様達もあそこでしょうね。 取りあえず建物の中に入りましょうか」

猫娘「ダメですニャ。 ニャ」

神使「何故です?」

猫娘「B夫の侵入対策システムが動いているはずですニャ。 入ったら速攻バレますニャ。 ニャ」

神使「それは厄介ですね」


猫娘「神社の本殿に行きますニャ。 ニャ」

神使「本殿?」

猫娘「これでも神の端くれ、本殿の神体経由で中の様子を伺う事が出来ますニャ。 ニャ」

神使「しかし、こんな事で神力を使うまでもないような気が・・・」

猫娘「万が一、神ちゃんさまに何かあったらと思うと心配ですニャ・・・ ニャ」

神使「猫娘さん・・・」


猫娘「それに、猫神様からカスニートが不審な動きを見せたら神力行使の許可ももらっていますニャ。 ニャ」

神使「なるほど・・・ では、本殿に行きましょうか」

猫娘「ニャ。 ニャ」

期待

ニャ

おつ



─── 本殿


ギィー


 ニャ~ン

神使「おや、猫さんがいますね」

猫娘「猫助ニャ! 本殿に勝手に入ったらダメって言ったはずニャ! ニャ」

 ニャ~ン

猫娘「全く、猫助は言う事聞かない子ニャ。 ニャ」

神使「まぁまぁ、きっと本殿は居心地が良いのではないんですか?」

猫娘「猫を甘やかすと付け上がるだけですニャ。 ニャ」

神使「それを猫娘さんが言うのもどうかと思うのですが・・・」

猫娘「ほら、邪魔だから隅の方で大人しく丸くなってるニャ。 ニャ」

 ニャ~ン テクテク


猫娘「さてと、ご神体の神力もたっぷりありますニャ。 ニャ」

神使「ご立派なご神体ですね」

猫娘「神使先生、私の肩に手を置いて下さいニャ。 ニャ」

神使「これでよろしいですか?」ソッ

猫娘「私、神としての力は弱いので声しか聞くことが出来ないのですが許して下さいニャ。 ニャ」

神使「十分です」

猫娘「ニャ。 それでは中の様子を覗きますニャ。 ニャ」



~~~~
~~~
~~



─── レセプションルーム内


男「これを見てもらいたい」カサッ

神様「白い粉? 片栗粉?」

B夫「いや、粒子が大きくてサラサラしてる。 塩?」

男「これはとある工場で試作させた物」

神様「なめても大丈夫?」

男「少量でも効果があるのでほんの少しで」

神様「どれどれ」ペロッ

B夫「オレも」ペロッ

神様「あっ! これって」


男「作るのに苦労したよ。 純度を高くする精製が面倒でね。 そして、これを見てもらいたい」ペラッ

神様「白い紙切れじゃん」

B夫「和紙っぽいけど・・・ まさか!」クンクン

男「気付いたかな?」

B夫「これ、もしかしてさっきの粉を紙に練り込んだ?」

男「そう、しかも水溶性だ」

神様「粉を紙に練り込んでどうすんの?」

男「完成品を見た方が早いだろう」スッ


神様「これ、神社で配ってる紙製のお札(ふだ)・・・ って、まさか!」

男「一見すると普通の札だけど、水に溶かすとさっきの粉が溶け出して・・・」チャポン


シュワシュワ


神様「溶けた!」

B夫「これは面白い」

男「どうかな? 新しい“大麻”の出来は」


~~
~~~
~~~~



─── 本殿


猫娘「ふぃ~ 限界ニャ。 ニャ」フー

神使「・・・・・・」

猫娘「神使先生、会話の内容聞きましたかニャ!? ニャ」

神使「え、えぇ・・・」

猫娘「これは犯罪ニャ! 犯罪ニャ! ニャ」

神使「お、落ち着いて下さい猫娘さん」

猫娘「落ち着いてなんかいられないですニャ! ニャ」

神使「まぁ、まだ犯罪と決ったわけではありませんし」

猫娘「大麻の取引は犯罪ですニャ! どうして神使先生はそんなに落ち着いているんですかニャ? ニャ」


神使「まぁ・・・ しかし、あの黒ずくめさん達の目的が分からないですね・・・」

猫娘「現場を押さえて聞き出せば良いですニャ! 突入ニャ! ニャ」

神使「しかし、建物に踏み込むと逃げられるのでは?」


猫娘「良い手があるニャ。 ニャ」

神使「?」

猫娘「猫助、黙って本殿に入った罰としてお前にも仕事ニャ。 ニャ」


 ニャ~ン

乙です

ここの更新がどんな連載漫画や小説の続きより楽しみな今日この頃



───レセプションルーム内


ウー ウー ウー


一同「!?」

神様「何だこの警報は!?」

B夫「客・・・ いや侵入者」

神様「猫娘達が帰ってきたとか!?」

B夫「いや、二人はまだフェリーの中」

神様「まさか客?」

B夫「神ちゃん、そこの監視カメラの電源入れて」

神様「これ?」ポチッ


パッ


神様「猫だ。 野良猫が写ってる」

B夫「何だよ、脅かすなって」


一同「」ホッ


B夫「あの猫、いつもオレのご飯を盗み食いする奴だ」

神様「何か咥えてるぞ?」

B夫「あー! 俺のホタテの貝柱!」

神様「あ~ あれは美味いよね。 私も好き」

B夫「畜生・・・ 隠しておいたのに・・・」

神様「猫なんか放っておけ。 それより、うるさいから警報切れよ」

B夫「このフロア以外は切る。 ここまで上がってきたら弁償させてやる」ポチッ



─── 本殿


猫娘「警報が切れたニャ。 中に入りますニャ。 ニャ」ダダッ

神使「あっ、猫娘さん!」


猫娘「急いで下さいニャ。 30秒後に上のフロアの侵入装置が再起動しますニャ。 ニャ」

神使「30秒!?」

猫娘「一気に3階へ行って侵入装置を切るニャー! ニャ」タッタッタッ

神使「早いっ!」タッタッ



─── レセプションルーム前・廊下


ポチッ


猫娘「うにゃ~ 間に合ったニャ~。 ニャ」

神使「猫娘さん、凄く早いですね」ハァハァ

猫娘「私よりも猫神様の方が全然早いですニャ。 ニャ」

神使「神様が猫神さまから逃げられない理由が分かりました」


 そして、これがパンドラの箱!


神使「この声は・・・」コソッ

猫娘「B夫ニャ。 ニャ」コソッ



─── レセプションルーム内


男「それが今回の目玉という訳か」

B夫「そう、これは“神への冒涜”」


一同「!?」


男「穏やかじゃないね」

B夫「名前だけじゃない。 その力は、まさに神への冒涜級」

男「神を目の前にして随分と挑戦的だな」

神様「これも、私のアイデアが元になっている」


一同「!?」


B夫「最悪の思想を元に、最悪の天才が形にした最悪のマシーンとでも言うのかな」

男「それは随分と悪意のある物のようだ」ニヤッ

B夫「神が作りし神の断りを捨てたシステム! その威力をその目で刮目せよ!!」



バチバチ


猫娘「ニャニャ!? 凄い静電気ニャ! ニャ」

神使「何かまずい雰囲気ですね」

猫娘「踏み込むニャ! ニャ」


バン


一同「!?」クルッ


猫娘「そこまでニャ! 一歩でも動いたら引っ掻きますニャ! ニャ」


チーン


神使「何の音です?」キョロキョロ

猫娘「電子レンジの音ニャ。 ニャ」キョロキョロ


神様「チッ! 逃げろ」

B夫「窓から飛び降りて。 2階の屋根から非常階段で脱出できる」

神様「よっしゃ! お前らどけ! 私から逃げさせろ!」タッタッタッ


ガラガラ


神様「んが!?」



猫神「残念でした~ 窓の外には私が浮かんでま~す」フワフワ

神様「ギャー!! 鬼だ! 鬼がいるー!!」


猫娘「猫神さまですニャ! ニャ」


猫神「だれが鬼だって~?」

神様「・・・・・・。 見間違いでした、天女様のようです」

猫神「ふふっ」ニコッ


B夫「終わりだ・・・ 世界が終わった」ガクッ

あちゃー



─── 数分後


黒ずくめ達「・・・・・・」

神様「なんで猫神がここにいるんだよ! 神宮に行ったんじゃないのかよ!」

猫神「神ちゃ~ん? うるさい」ニコッ

神様「はい、すんません」


猫娘「確か猫神様の戻りは来週のはずだったニャ。 ニャ」

猫神「B夫くん達の計画を潰す為に一芝居打ったの~」

B夫「気付かれてか」チッ

猫神「B夫く~ん? 誰が喋って良いって言った~?」ニコッ

B夫「・・・・・・」


猫神「神使くんもお疲れ様~ 良い芝居だったよ~」

神様「あ!? お前もグルだったのかよ!!」

猫神「・・・」ギロッ

神様「お口チャックですね。 承知いたしました」


猫娘「神使先生は知ってたんですかニャ? ニャ」

神使「私も詳しい事までは。 神宮上層部の闇の組織の暗躍活動と聞いていた位で」

猫娘「状況が分からないですニャ。 ニャ」キョロキョロ

猫神「そ~だね~ まずは正体を暴いていきましょうか。 黒ずくめさん達~」

一同「!?」


猫神「はい、一人目~」スポッ

神様機構長官「・・・・・・」

神使「やはり、神様機構の長官さんですか」

長官「や、やぁ。 久しぶり」


猫神「二人目~」スポッ

A子「・・・・・・」

猫娘「ニャニャ! A子さんニャ! ニャ」

A子「B子なのです」

猫娘「嘘ニャ! ニャ」


猫神「他の人達も~」スポッ スポッ スポッ

神使「祭儀神様・・・ 名誉宮司・・・ 神使長長官まで・・・」

猫娘「A子さん以外、凄いメンツニャ。 ニャ」

A子「ちょっと待って。 神宮のミス巫女である私をディスってるの?」

神使(そのミスはミステイクの方のミスなのですが、黙っていてあげましょう)


猫神「神ちゃ~ん、この集団は何~?」

神様「神宮仲良しクラブじゃないですかね」


猫神「B夫くんは知ってる~?」

B夫「神宮の愉快な仲間達」

猫神「ふ~ん」ギロッ

B夫「!? 神宮の闇組織“神宮美食クラブ”!」

神様「あー! こいつ裏切りやがった!!」

B夫「神ちゃん、もう隠せないって。 諦めよう」

神様「終わった・・・ 世界が終わった」ガクッ

あちゃー

このSSまとめへのコメント

1 :  神ちゃんファン   2018年04月01日 (日) 15:12:25   ID: OUp66kL2

遂に見つけた!神ちゃん続編!!
コレ好きすぎてずっと去年から待ってたんだよ私はッッ!ゲシゲシッ
神ちゃんファン神使:「痛っ!だからってそんなに興奮しないでください!!」

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