星矢「聖域まで行ったら怪しい空気しか無かったでござるの巻」 (16)

それなりにキツく書くつもりです。
至らないところもあるかもしれませんが、よろしくお願いします。

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パイロット「お嬢様!間もなくアテネ上空です!」

沙織「いよいよ始まるのですね….」

星矢「聖域…忘れもしない。摩鈴さんに何度もしごかれた場所だ。」

紫龍「まさかアテネ市街から数キロ先にこのような場所があるとはだれも思うまい。」



大まかな流れは原作と同じにしますが台詞はだいぶ変えていまする。

沙織「あの闘技場近くに着陸できますか?」

パイロット「ハッ!やってみます!」

氷河「ここは訓練場か何かか?星矢。」

星矢「ああ、俺はここで天馬星座の聖衣を勝ち取ったんだ。」

瞬「みんな、油断しちゃ駄目だよ。もうここは敵の総本山なのだから。」

タラップを降りた星矢の目に飛び込んできたのは見慣れた、しかし何年ぶりかのような聖域の空気とギリシャの太陽のみだった。

紫龍「お嬢さん、人っ子一人いませんが。」

沙織「確かに財団を通じて連絡は入れたのに。警戒されるにしても何かしらのコンタクトはあってもいいはずです。」

聖域各所には常に複数人の雑兵が目を光らせているという、星矢の話とはいささか違った事態に戸惑う一行。

???「…お待ちしておりました。城戸沙織様ですね。」

カーテンほどの布切れを纏った男が不意に現れる。

沙織「そうです。聖域の出迎えのものですか。」

???「お待ちしておりました。それに…青臭くも瑞々しい若葉達も。ようこそ。教皇が十二宮の先でお待ちです。」

男は名言はせず、しかし内容で沙織の質問を肯定する。

星矢「若葉って俺達のことかぁ!?なんだか背筋が痒くなってきちまう。」

紫龍「仕方あるまい。俺たちは青銅。確かに若葉にも雛鳥にも見えるだろう。」

氷河「しかし若葉といって侮ってもらっても困る。」

星矢の空気を弛緩させるような一言に二人が返す。

???「カッカッカッ、これは失礼をした。しかしあなた方は教皇にお会いするために、十二宮に待受ける黄金聖闘士達を突破する必要がある。確かに雛とは言い得て妙ですな。」

男が嘲笑とも哄笑ともつかぬ笑いの後に、これから待ち受ける困難について皮肉交じりに補足をする。

瞬「やはり、話し合いで解決とはいかないのだろうか。」

アンドロメダを守護星座に持つ少年、瞬は尚も食い下がる。

???「成程、聖闘士には珍しく、平和的な御方もいるようだ。…しかしそれが命取りよっ!」

突然の小宇宙。男が豹変して声を荒げる。



トレミー「俺は白銀聖闘士、矢星座のトレミー!その瑞々しさ、少々惜しいがここで朽ちてもらうぞ!」

星矢「白銀聖闘士!」

そこには白銀聖衣を纏った聖域の刺客が既にその拳を繰り出していた。

トレミー「くらえ!ファントムアロー!」

おびただしい数の光の矢。

氷河「くっ、なんだこの矢は!幻覚か!」

星矢「ペガサス流星拳!」

トレミーのものと似た、しかし確かな実体を持った流星が白銀聖衣の下の肉体を貫く。

星矢「なんだぁこいつは、意味深なことを言っていた割に拍子抜けだぜ。」

氷河「大した使い手ではないようだが。何だったんだ。」

白銀聖闘士の鍛え上げられた肉体を撃ち抜いた、感触・温もりをその手に残しながら星矢は呆れる。
その場に残るは少年たちの汗と仄かな香りのみ。

瞬「沙織お嬢さん!」

突然の瞬の悲鳴。その容姿から、あたかも殺人現場に出くわした少女のようにも見えかねない。

見るとそこには、少女の豊かな乳房に彩りを添えるかの如く、突き刺さる黄金の矢と赤い点があった。

辰巳「これは!?お嬢様!!」

若き総帥を陰から支える執事が、そのサディスティックな一面をかなぐり捨てたかのように叫ぶ。

トレミー「その黄金の矢は教皇以外には抜き得ん。十二時間後にはその蕾も命を散らす。俺の役目は終わった…!」

断末魔の代わりと言わんばかりにトレミーが言い残す。

辰巳「お前たち!今すぐ十二宮を突破してなんとしてでも教皇をここへと連れてくるんだ!」

数年前に可逆精神を満たす捌け口だった少年達に望みを託す男。
彼にはそれしか道が残されていないのだ。

すまぬ、>>9の訂正。

見るとそこには、少女の豊かな乳房に彩りを添えるかの如く、突き刺さる黄金の矢と赤い点があった。

辰巳「これは!?お嬢様!!」

若き総帥を陰から支える執事が、そのサディスティックな一面をかなぐり捨てたかのように叫ぶ。

トレミー「その黄金の矢は教皇以外には抜き得ん。十二時間後にはその蕾も命を散らす。俺の役目は終わった…!」

断末魔の代わりと言わんばかりにトレミーが言い残す。

辰巳「お前たち!今すぐ十二宮を突破してなんとしてでも教皇をここへと連れてくるんだ!」

数年前に加虐願望を満たす捌け口だった少年達に望みを託す男。
彼にはそれしか道が残されていないのだ。

星矢「とんだことになっちまった!」

紫龍「急げ、火時計が消えるまで12時間!それまでに俺達で教皇を引きずり出すんだ!」

氷河「あれが第一の宮、白羊宮か!」

走りながらも待受けるであろう戦いに向け小宇宙を燃やす少年達。
向かうそこには黄金の影。

???「よくぞ来ましたね。親愛なる若き聖闘士達。」

星矢「ムウ!あんたが牡羊座の黄金聖闘士だったのか!」

ムウ「詳しい話は後です。4人とも、ここで一度聖衣と服を脱ぎなさい。」

驚く星矢たちに追い打ちを掛けるようなムウの一言が放たれる。

紫龍「どういうことだ?聖衣だけならまだしも、服までとは…。」

ムウ「後で説明するといったはずです。急ぎなさい、時間がありません。」

瞬「確かに押し問答をしている時間は無い。みんな、言う通りにしよう。」

腑に落ちない顔をしながらも一糸まとわぬ姿となった青銅聖闘士、
うっすらと汗ばんだその姿は一切の無駄を省きながらも、
子供から大人へと成長する時期特有の危うさを秘めていた。

ムウ「やはり…。聖衣が破損している。」

星矢「えっ?」

ムウ「このままでは確実に命がないということです。目に見えない傷が幾つも聖衣に刻まれています。そして…」

一呼吸するムウ。

ムウ「その肉体にも…。」

氷河「!?」

不意に近づき、氷河の胸元をじっとりとムウの舌が舐め上げた。

じゅっ…。ちゅるるっ。戦いの場には似つかわしくない音が響き渡る。

氷河「うっ…何をするムウ!」

ムウ「うむっ…ふぅ失礼、やはり私の舌は正しいようです。相当な無理をしたようですね。」

突然のことに一瞬反応が遅れた氷河が振り払う。

星矢「つ、つまり、聖衣だけじゃなくて俺たちの肉体もまだ万全じゃないってことか?」

ムウ「その通り。後の3人の肉体も少々調べさせてもらいますよ。」

悦に浸るかのような顔で青銅の少年を舐め上げる黄金の男。

星矢「うっ…うむっ…。」

ムウ「おや、口の中も切っているではありませんか。」

瞬「あっ…そこは。」

ムウ「戦士の体です。そこには汚いも綺麗もありません。」

紫龍「ムウ…。あっ、すっ、すまない!」

ムウ「年齢のせいもあるでしょうが、性欲処理も立派な聖闘士の務めです。今度からは自分でやるように。」

妖しい宴と金属の触れあいの後数十分。

そこには脈動する四つの聖衣と、ダメージが抜け去った若き少年達の姿があった。

取りあえず今日は終了です。
風呂入ってて急に思いついたが、十二宮全部書ける気がしない件。
また勇気が出れば書きたいと思いまふ。


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