【ガルパン】紗希「生しらす丼一杯」【最終章ネタバレ注意】 (28)

~大洗女子学園、ある日の下校風景~

あや「ふぁ~今日も疲れた~」

優季「早く帰ろ~」

梓「あれ?紗希は?」

桂里奈「いなくなっちゃった?」

あゆみ「時々急にいなくなるよね、どうしたんだろ?」

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~一方そのころ~

カツン・・・カツン・・・

紗希「・・・・・」

ここは学園の最深部ともいえる艦底、通称大洗のヨハネスブルグ

そこの通路を我が物顔で歩く少女がいた

そう、件の丸山紗希である

女生徒A「よっ!」

女生徒B「また来たのか」

紗希「・・・・・」ニコ

明らかにガラの悪そうな女子生徒が声をかけ、彼女も笑顔で返す

彼女はここでは顔が通っているようだ

そして、最奥にある扉までやってきた

紗希「・・・・・」ガチャ

その中は、BARのようなたたずまいとなっていた、そして・・・

「・・・いらっしゃい、また来たの」

紗希「・・・・・うん」

カウンターでグラスを磨いていた金髪の少女が口を開いた

彼女はバーテンダーを務める、ここでは生しらす丼のカトラスと呼ばれている

・・・一応、学生である

紗希「・・・・・よいしょっと」スッ

紗希はすぐにカウンターの席へと座った

奥の席で銀髪の少女がカラオケで熱唱し、何人かがそれを聞いているが特に気にしなかった

カトラス「・・・注文は?」

紗希「・・・・・いつもの」

カトラス「・・・わかった、ちょっと待ってて」タタタ・・・

バタン

そう言って、カトラスは奥の部屋へ入っていった

BARである以上、店頭に炊飯器や湯飲みを置くわけにはいかないのだろう

しばらくして、カトラスは戻ってきた

カトラス「お待たせ、特製生しらす丼と昆布茶だよ」スッ

紗希「おお・・・」ゴクリ

相変わらずのいい香りに、紗希は思わず生唾を飲んだ

紗希「それでは・・・いただきます」パク

モグモグ・・・

紗希「!!!」ビクン

食べた瞬間に口の中に広がる味に、紗希の心は踊った

紗希「・・・おいしい」

カトラス「・・・そう」ニコ

紗希「・・・ふふ」ズズッ

紗希はお茶を飲みながら微笑んだ

紗希「このしらす丼も昆布茶も・・・いい食材使ってるね」

カトラス「まぁ水産科や農業科からパク・・・いただいたものだからね」

紗希「ふーん・・・これは・・・」

シラスをかき分けてみると、ベーコンの燻製が出てきた

カトラス「・・・サービスだよ」

紗希「ありがと」モグモグ・・・

カトラス「上の様子はどう?」

紗希「・・・ぼちぼち」

カトラス「そう、そういや夏ごろかな・・・何かゴタゴタしてたみたいだけど、何かあった?」

紗希「うん、ちょっと・・・」

カトラス「まぁ深くは聞かないけど・・・アンタも来なくなっちゃうし・・・」

紗希「ごめん・・・心配してくれたの?」

カトラス「べ、別に///」

紗希「ふふっ・・・あ、もうそろそろ帰るね、皆心配するし」

カトラス「・・・あっそ」

カトラス「あ、ちょっと待ってて」タタタ・・・

そう言ってカトラスはまた店の奥へ消えた

紗希「?」

そしてすぐ戻ってきた

カトラス「・・・これ」スッ

その手にはソーセージやベーコンの燻製のパック詰めがあった

紗希「・・・いいの?」

カトラス「ああ、『上の友達』にでも食わせてやりな」

紗希「・・・わかった、ありがとう」

紗希「そういえば・・・」

カトラス「?」

紗希(あの燻製のあった部屋・・・多分「アレ」だよね・・・)

紗希(皆に言った方がいいのかな・・・)

紗希(いや、やめておこう)

紗希(私たちはもう未来を掴んだ、これ以上アレは必要ないのかもしれない)

紗希(だったらここで彼女達のために・・・)

カトラス「どうした?」

紗希「・・・なんでもない」

カトラス「・・・そう」

~地上・・・というか甲板の上~

紗希「・・・ただいま」

あゆみ「あ!紗希!どこ行ってたの?」

梓「心配したんだから」

紗希「・・・これ」スッ

桂里奈「わぁ、いい匂い!」

優季「ソーセージと・・・ベーコンの燻製?」

あや「どうしたのこれ?」

紗希「・・・内緒」

5人「?」キョトン

~それから数日後~

梓「ええっ!?」

あや「河嶋先輩が!!!?」

紗希「・・・・・」

紗希(ここに未来を掴めてない人が・・・)

優花里「反応は・・・ここですね」

みほ「ここに・・・もう1台が・・・」



紗希「・・・!!!」

紗希(どうやら見つかってしまった)

紗希(やっぱり、アレが必要になってくるんだね・・・)

紗希(でもそうしたらあの子達も・・・)

紗希(そういうのも、悪くないかな・・・)

紗希「・・・ふふっ」

桂里奈「あ、紗希ちゃんが笑ってる」

優季「そんなに河嶋先輩が面白い?」

桃「おい」

紗希「ううん・・・違う」

あゆみ「じゃあ何で?」

紗希「・・・・・内緒」

これからあの人達が輪に加わって、どんな物語が始まるのか

それをちょっと期待している紗希ちゃんでした


~おしまい~

これで終わりです
カトラスちゃんの可愛さに全部持ってかれましや
今後紗希ちゃんとの絡みがあることに期待

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