八幡「二股かけているとか噂が出てる」 (69)


小町「噂だけどね、噂」

八幡「それ、俺のことか?」


小町「小町がこうやって話題振ってるんだから、お兄ちゃんしか考えられないでしょ」


八幡「いや、小町の可愛さなら、男の一人や二人…」

小町「小町そんな悪い事しないし。そもそも彼氏いないし」


八幡「彼氏できたら、お兄ちゃんに言うんだぞ」

小町「お兄ちゃん、それマジっぽいからやめてよね」

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小町「とーにーかーく、お兄ちゃんが二股かけてるって噂があるんだよ」

八幡「…意味がわからん、なんでそんな噂が…」


小町「小町にもわかんないけどさ、クラスの友達が言ってたから、お兄ちゃんのことだと思うよ」


八幡「確定じゃないのか。…俺が友達いなくてキモイという噂なら流れても普通だけどな」


小町「そういう自虐ネタみたいな噂じゃなくて、ある意味リア充的な噂でしょ」


八幡「俺の名前出てないなら、別に俺じゃないかもしれないだろ」


小町「雪乃さんと結衣さんを二股してるなんて、関係性からお兄ちゃんしかいないでしょ」


八幡「…関係性なら、葉山とか」

小町「いや、ないから」

八幡「ないか」

小町「とにかくさ、このままだったら、またお兄ちゃんが悪者になっちゃうよ?」

八幡「甘いな、小町。俺がそんなことくらいでへこたれるとでも思ってたか?」

小町「小町が嫌なの!…お兄ちゃんが悪く言われて喜ぶ妹なんていないってば」


八幡「ま、あいつらと相談してみるか」

小町「そうそう、それだよ。3人で考えれば、できないことなんてないんだから!」


八幡「…めんどくさい」

小町「そういうこと言わないの、ほら奉仕部の部室に行ってきて!」


スタスタ


小町「……」


小町「…ふふふふ、これでお兄ちゃん達の関係も変わるかな?」


三浦「妹ちゃんて、こんなぶっ飛んでんの?ヒキオの妹とは思えないっていうか」

葉山「目的のためなら、手段を選ばないタイプかな」

小町「どうも、ご協力ありがとうございました!」


三浦「別になにも協力はしてないけどさ」

小町「いえいえ、いい感じに噂が流れたのも、お二人の協力がなければこそです」


三浦「ま、あーしとしてもいい加減、結衣には前に進んでほしいっていうか」

葉山「そうだね、友達としては幸せになってほしいからね」

三浦「つーか、ヒキオが雪ノ下さん選んだら殺すけど」


葉山「比企谷はどっちが好きなのかな、個人的には非常に興味があるね」


三浦「それだけど、妹ちゃんならなんとなくわかるんじゃないの?」

小町「えっと、そうですね。多分お兄ちゃん…どちらかというと」

奉仕部の部室


雪乃「依頼も来ないわね、今日は平和な日だわ」

結衣「うん、じゃあゆきのん、これやってみない?最近はやりのゲームなんだけど」


雪乃「あら、由比ヶ浜さんがゲームというのも意外ね」

結衣「そうかな?でもさ、これスタンプとかも可愛くてさ~」


雪乃「あら、そうなの。さして興味はないけれど、その猫のような生き物は興味がないわけではないわね、もう少し近くで…」


八幡(今日もいつも通りの奉仕部か)

八幡(話持ちかけた方がいいか?しかしなんて言うんだ)


結衣「あ、そういえばさ、ヒッキー」

八幡「なんだ、由比ヶ浜?」

最初に時系列を教えてくれないから混乱した
小町が総武に入ってんの?噂って高一になった小町のクラス?八幡達は3年?

結衣「知ってる?なんか、あたしに彼氏ができたとか噂が流れてるんだけど」


雪乃「そういえば、私も普段話さない子からそんなこと言われたわね」

結衣「え?ゆきのんも?」

雪乃「ええ、それで彼氏なんていないわよって言ったら」

結衣「うん、あたしも同じこと言ったんだ、友達に」


二人「そしたら…」


結衣「ヒッキーの名前が出たよ」

雪乃「比企谷くんの名前が出てきたわ」


八幡(ん?なんか責められてね?俺…)

>>6
3年になってます

八幡「そ、そうか…それは、悪い」


雪乃「いえ、そこはいいのだけれど」

結衣「うん…まあ、3人で過ごしてること多いししょうがないよね、あはは」


八幡「はあ…」


雪乃「問題は、あなたが二股をかけているんじゃないかという噂があることよ」

結衣「なんか、優美子からもそんなこと言われたし」


八幡「お前らも知ってたか。俺もさっき小町から聞いた」


雪乃「二股なんて噂が流れる原因は、誰にあると思うかしら?」


八幡「原因?いや、わかんねぇけど」

雪乃「はい、由比ヶ浜さん」

結衣「えっと、比企谷 八幡くんにあると思います」


雪乃「よくできました。100点満点です」

八幡「コントしてんのか?お前ら」


雪乃「とにかく、あなたが悪いのよ、間違いないわ」


八幡「…もはや弁解の余地はないか…痴漢の冤罪みたいだ」

雪乃「あら、冤罪にあったの?それはお気の毒に」

結衣「ヒッキー…女子学生のミニスカート覗いてるからだよ」


八幡「……」


雪乃「まあ、冗談はさておき。あなたはこの前、由比ヶ浜さんと出かけたわね?遊園地に」


八幡「…ま、まあ」

結衣「え、え~と、あの…えと…」


雪乃「クリスマス前に男女が遊園地に出かけて、夜景を見るなんて…噂が流れても仕方ない状況ね」

八幡「ストーカーか、お前は」

雪乃「実際見なくても、それくらい想像がつくわ。まあ、あなたのことだから何もせずに帰宅したでしょうけど」


八幡「……」


結衣「え、えっと…この前行ったのは、ヒッキーと約束してたからであって」

雪乃「あら?約束なんてしていたの?ますます怪しいわね」


結衣「約束って言っても、1年くらい前の約束だったけどね」

雪乃「それを今更果たしたの?全くあなたは」


八幡「色々大変だったんだよ」


雪乃「あなたは、その約束の前に、一色さんともデートしていたでしょう?」

八幡「で、デートじゃねぇよ…あれは取材で出かけただけだろ」

結衣「そういえばそんなこともあったっけ」


八幡「いや、あれはだな…由比ヶ浜」


結衣「なに?」

八幡「いや…」


雪乃「一色さんの写真に二人の仲良さそうな写真が出て来て、あの時のあなたの表情は面白かったわ」


八幡「あの時の尋問めいた雰囲気は忘れられん」


雪乃「それはいいわ、とにかく…」


八幡「…?」

雪乃「問題は、あなたが私達と、二股しているという噂があるということよ」

八幡「じゃあ、それ解消するためには…とりあえず、三浦たちにも協力してもらって」

雪乃「比企谷くん、明日時間を作りなさい」

八幡「は?」


雪乃「不本意だけれど、前に番号交換はしたわね?とにかく、連絡を入れるわ」


八幡(そういえば、このあいだ雪ノ下と番号交換したな)


結衣「ええ?これって、まさかデート?」

雪乃「断じてデートなどではないわ」


結衣「それは無理があるんじゃ…」

雪乃「デートなんかじゃないわ、絶対に」


八幡「ごり押しか」

生徒会室


葉山「あの3人の関係も変わりつつあるよ」


いろは「そうなんですね、もうやっとか!って感じですよね」


葉山「いろははいいのかい?今からでもアタックしないのか?まだ間に合うかもしれないよ」


いろは「わたしはいいんです。前に、やっぱりわたしのいる場所はないかなって思えましたし」


葉山「いろは…」


いろは「失恋ばっかりですね、最近。でも、こういう経験って絶対後々役に立つと思いますし」

葉山「ああ、いろはも成長してると思うよ。生徒会の仕事も大変だろうに」


いろは「ありがとうございますっ。楽しいって思えるのも、先輩のおかげかもしれません」

いろは「先輩もいい加減、幸せになってもいいと思います」

葉山「回り道をし過ぎだね、彼は」



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次の日


八幡「まさか、本当に雪ノ下と出かけるとは」


雪乃「あら、待たせたかしら?」


八幡「いや、俺も今来たところだし」

雪乃「デートの名文句ね、本当は待ち合わせの1時間前にいたというオチかしら?」

八幡「いや、マジで今着いたんだが」


雪乃「あら、それはつまらないわね」

八幡(こいつ今デートって言ったよね?)

八幡「どこに行くんだ?デートじゃないんだろ」


雪乃「そうね、断じてデートなんかじゃないわ。とにかく、喫茶店にでも入りましょうか」


喫茶店


店員「ご注文は?」


八幡「オレンジジュース、雪ノ下は?」


雪乃「あら、意外ね。アップルティーでいいわ」


八幡「…なんか意外な注文だな」

雪乃「お互い様ね。少し、気分を変えようと思ったの」


八幡(あんまこいつの普段着は見ないけど…お洒落な気がする)


八幡(そういえば、街中でも見られてたな。まあ、美人だからな雪ノ下は)

雪乃「あまり実感はないけれど、もう来年早々は受験なのね」

八幡「あと1か月だな、実感はない」


雪乃「勉強の方は順調なの?」

八幡「まあ、それなりに。雪ノ下は…聞くまでもないか」

雪乃「そうでもないわ。私は東京の難関大学を受ける予定だから」


八幡「千葉からだと、遠いな」


雪乃「別に外国へ行くわけじゃないわ。会うことは簡単よ…い、いえなんでもないわ」

八幡「……?」


雪乃「それで、比企谷くんは?さして興味はないけれど、一応聞いておこうと思って」

八幡「俺は普通に地元の私立だ」

雪乃「そうなるわね、理数系が相変わらず絶望的だものね」


八幡「悪かったな、必要ねぇからしてないんだよ」


雪乃「そんなことで、その後の人生は大丈夫かしら?」

八幡「…仕事に関しては、大学で考える」


雪乃「あなたは奉仕部のようなところで、人格を矯正してこそだと思うの」

八幡「矯正って、犬か俺は」

雪乃「大学では自治会に入るのもいいかもしれないわね」

八幡「大きなお世話だけどな、そんな面倒くさそうなところごめんだ」

雪乃「合っていると思うけれど、あなたには」

八幡「…そうか?」


雪乃「ええ、今まであなたを見て来てそう思えるわ」


八幡(今日の雪ノ下は明らかに変だ…罵倒が足りない…)

八幡「話が逸れてると思うぞ。確か、二股の噂の件を解消って話じゃないのか?」

雪乃「そうね、これはデートなんかじゃないから。本題に入りましょうか」


八幡「人の噂もなんちゃらってことで、待つのも一つだと思うけどな」

雪乃「それだと時間がかかるわ。比企谷くん一ついい方法があるのだけれど」


八幡「方法?」

雪乃「元々、あなたが全く動かないからでしょ?答えを早く出せばいいのよ」

八幡「答えってお前…自意識過剰な奴みたいじゃねぇか」


雪乃「好きな人に告白することね。その結果がどうであれ…噂と言うのは簡単に消えるわ」

八幡「まるで、俺に好きな奴がいるみたいな言い方だな」

雪乃「いないのかしら?それは通らないでしょ、デートも何回もしておいて」


雪乃「実際は、二股ではなくて、三股くらいかもしれないわね」


八幡(雪ノ下は…待ってるのか?…答えとか、そんなものを)


雪乃「私も同じ部員が、謂れのない噂に晒されてるのはいい気分ではないわ」


八幡「雪ノ下…」

雪乃「それに…あなたが誰を愛しているのか興味もあるの」


八幡(…雪ノ下の顔が見れない…そんな言葉発する奴だったか?)


雪乃「しゃ、しゃべり過ぎたわ…とにかくそういうことだから」

八幡「おう…わかった」

雪乃「出ましょうか」

週明けの月曜日

結衣「ねえ、ゆきのん」

雪乃「なにかしら、由比ヶ浜さん」


結衣「あの…で、デートしたの?ヒッキーとさ」

雪乃「デートじゃないと言ったでしょう?喫茶店でお茶して、少し歩いただけよ」

結衣「そ、そうなんだ」

雪乃「遊園地で楽しく遊んでいた誰かさんとは違うことは確かね」

結衣「ゆ、ゆきのん!」


雪乃「ふふ、ごめんなさい。少しいじわるだったわね。彼には好きな人がいれば告白するように勧めたのよ」

結衣「え?こ、告白を勧めたの?

雪乃「ええ、おそらく彼にも好きな人はいるでしょう」


結衣「う、うん…」


雪乃「由比ヶ浜さんはどうかしら?比企谷くんにもし告白されたら」

結衣「ええ?ヒッキーから?え、ええ~~?」


雪乃「私は…告白を受け入れるわ」

結衣「ゆきのん!?」

雪乃「やはり私は、比企谷くんが好きだと思うの。まだまだ子供みたいな感情だけれど」


雪乃「彼も私を望んでくれるなら、彼と歩んでみたいと思ってるわ」


結衣「ゆきのん……」

雪乃「比企谷くんの望む相手が私の場合はだけどね。なんとなくそれはないと思うわ

結衣「そ、そうかな…?」


雪乃「比企谷くんの私を見る目は…恋愛のそれとは違う気がするわ」

雪乃「どういえばいいのかしら、自分とは違う性格のパートナーを見ているような」

結衣「…」

雪乃「それはそれで嬉しいけれどね」

結衣「ゆきのん、あたしさ」

雪乃「あなたはどうなの?告白されたら付き合うかしら?」


結衣「あたし…?あたしは」

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その頃


三浦「結衣の方が有利…か」

葉山「まあ、なんとなくそんな気はしてたよ」

三浦「隼人も思ってたんだ?」

葉山「結衣が他の男子と話してるのを見た時、彼の表情は少し曇ってたな」

三浦「え、それって」


葉山「嫉妬かな、無意識かもしれないが比企谷は結衣が好きなんだろうなとは思ってたよ」


三浦「ふ~ん」

葉山「どうだい優美子?」

三浦「ま、いいんじゃない別に。あーしにはヒキオが付き合うほどいい男には見えないってだけで」


葉山「結衣には彼の良さが見えてるんだろうね」

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奉仕部

結衣「あたしはさ…うん、ヒッキーに告白されたら受けるよ」

雪乃「そうだと思ったわ。これで恨みっこなしかしら?」


結衣「うん」


結衣(…ごめん、ゆきのん)

八幡「どうするか…俺に。俺が?いやいや、まてまて」


いろは「で?なんでわたしの前でそんなこと言いますかね?鬼畜なんですか?」


八幡「は?鬼畜?」

いろは「はあ…もういいです。つまり、先輩は贅沢な悩みをかかえているってわけですよね」


いろは「先輩にとって、高嶺の花の二人を選び放題。よかったじゃないですか」

八幡「いや、別にうまくいかないかもしれないだろ」

いろは「うまくいかないんですか?」

八幡「わかるか」

いろは「もうめんどくさいんで早く告白に行ってください」

八幡「……」

いろは「ていうか、先輩はどっちが好きなんですか?」

八幡「それは、いや…あのな」

いろは「好きな人に告白する、これで終了だと思いますけど」

八幡「まあ…普通はそうだろうな」


いろは「なにをそんなに悩んでるんですか?」

八幡「……」


いろは「なにかやましいことでもあるんですか?」

八幡「いや…やましいというか」


いろは「いまさら隠さないでくださいよ、わたしもアドバイスしようがないです」


八幡「…軽蔑しないか?」

いろは「これでも先輩のことかなり尊敬してます」

奉仕部

雪乃「そういえば、比企谷くん遅いわね」


結衣「いろはちゃんの手伝いじゃないかな」

雪乃「そういえば、最近よく過ごしてるみたいね、あの二人」

結衣「気になる?」

雪乃「す、少しだけよ…少しだけだから」


結衣(ゆきのんも急にあからさまになったな~)

結衣(でもでも、大丈夫だよね…?…ホントに大丈夫かな…?)




いろは「…はあ?」

八幡「…まあ、そういうことがあった…」


いろは「とりあえずあれですね。先輩は、いますぐわたしにご飯を奢るべきだと思います」

八幡「一色落ち着け、混乱してるぞ」

いろは「これ以上は、学校内でするようなことじゃないと思いますけど」


八幡「お、おう…まあ…そうだな」


いろは「それで?誰にも見つからなかったんですか?」

八幡「まあ、おそらくは…」


いろは「受験直前でなんでそんなことしてるんですか…」


八幡「正直、俺もよくわからん。テンションは上がってたな…それで勢いだあとは」

いろは「う~ん、先輩らしいといえばらしいかな?」


八幡「まあ、一度だけの過ちだから大丈夫だ…多分」


いろは「まあ、そのことはいいとしてもですね。とりあえず、最低ですね先輩は」

八幡「…返す言葉が今はない、一色の言う通りだ」


いろは「…こんなことなら、わたしもチャンスあったのかな…一番最初にデートしたみたいなものだし」


八幡「一色?」

いろは「いえいえ、なんでもないです」


八幡「……お前に言うことじゃなかったな」

いろは「いえ、そんなことないですよ、先輩」

いろは「先輩は、色々わたしを助けてくれましたし。なんとかなるようにお手伝いさせてください」


八幡「お、おう…」

いろは「晩御飯食べに行きませんか?先輩の奢りで」

八幡「まあ…それがいいか」


いろは「ちゃんとメールで伝えておいてくださいよ、後で責められても困りますから」

奉仕部

結衣「あれ、ヒッキーからメールだ」

雪乃「どうしたの?」

結衣「今日、休むってさ」

雪乃「あら…でも、今日は顔を合わせ辛かったから、ちょうどいいかもしれないわ」


結衣「う、うん」


結衣(もう半分付き合ってるよね…たぶん。ゆきのんも諦めるって言ってたし…大丈夫だよね?)



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レストラン


いろは「えっと、どれにしましょうかね~」

八幡「あんま高いのはやめてくれ」

いろは「わかってます。自称「日陰者」の先輩はお金ないでしょうし」

八幡「自称ってなんだ」

いろは「学年でもトップ10には入りそうな人たち選べるなんて贅沢ですよね」

八幡「トップ10…まあ否定はしないが、なんかとげがないか?」


いろは「しかも…結衣先輩とデートして、そのままホテルで済ませるとか最低です」


八幡「……」

いろは「先輩がそんな人だとは思わなかったです」

八幡「あの時は…変だった。由比ヶ浜ともできるだけその話題は避けてたが…」

八幡「二股とかの噂があるなんてな…」


いろは「ある意味、二股ただしいですよね」

八幡「く…」


いろは「本当に好きなのは、雪ノ下先輩とか、さらに最低ですし」

八幡「この1年雪ノ下のこと見てて、それは思ってた。俺は多分、雪ノ下が好きだって」

いろは「じゃあ、なんで」

八幡「由比ヶ浜とも同じくらい時間過ごしてきて…たぶん同じくらい好きになってた」


いろは「それは見てればわかりますけど」


八幡「…で、これ言うと最低になりそうだが…」

いろは「もう言ってくださいよ、どうせ既に最低なんですから」

八幡「由比ヶ浜はほら…身体が…ほら」

いろは「…」


八幡「グラマラスだろ」

いろは「いや、全然いいように言えてないですから。めちゃくちゃ最低ですから」


いろは「2番目に好きな人とデートして、盛り上がって、その身体にドキドキしてやったんですか?」

八幡「決して誰でもしてたわけじゃないぞ?由比ヶ浜だから…その」


いろは「頭いたくなってきました…」

いろは「で、先輩はどうしたいんですか?」


八幡「二股かけてるって話は消したい」

いろは「いや、そうじゃなくて…雪ノ下先輩に告白してくださいよ」

八幡「…もう、卒業だが、やっぱりこういう噂たった状態で卒業ってのもな」


いろは「聞いてます?」

八幡「ん?」

いろは「先輩、もしかして、あんまり告白する気ないんじゃないですか?」


八幡「……」


いろは「黙らないでくださいよ」

八幡「俺は雪ノ下のことが好きだ」

いろは「それはもう聞きました。なら、早く告白してください」

八幡「うまく行くかどうかなんだが」


いろは「それわかってますよね?うまく行くって確信持って言ってませんか?」

八幡「うまく行きそうか?一色の目から見ても」


いろは「雪ノ下先輩、多分、先輩の言葉待ってるだけですよ。絶対うまく行きます」

八幡「そうか…よし」


いろは「はい、最低な先輩。がんばってくださいね」

それから、少し経過


生徒会室


葉山「それで…どうなったんだい?」

いろは「ええっと、結局、先輩は結衣先輩の処女を奪って…」

三浦「はあ?あいつそんなことしてたん?」

葉山「ま、待て優美子。少し落ち着くんだ」


いろは「処女奪ったくせに、特に付き合ってないんです」

三浦「ヒキオは今日呼び出し確定」

葉山「まてまて、目が血走ってるぞ優美子…」

いろは「しかも雪ノ下先輩に告白もせずに」

三浦「はあ?それ意味なくない?あーしらが言うことでもないけど二股の件どうすんの?」

葉山「あの噂は俺達が流したからなんとも言いにくいが…今は内情が変わってるね」


三浦「へ?どういうこと?」

葉山「二股が事実だからさ。もう、外野がなにを言おうと、本人たちの問題になってる」


三浦「あいつ、わざと二股してんの?」

いろは「雪ノ下先輩が本命ですけど、結衣先輩も好きみたいですよ、特に身体的なところが」

葉山「それはなんとなくわかるかな」

三浦「隼人」

葉山「ああ、なんでもない。しかし比企谷も大胆になったな」

いろは「なんか吹っ切れてるみたいです」

葉山「あの3人の関係を変えてあげたいと思っていたが…あまりいい方向にはいってないのかな」

いろは「どうなんでしょう…難しいですよね」t


三浦「つーか、ヒキオの奴、結衣との関係続けてるとかマジ許されないんだけど」

葉山「意外と結衣はそういう関係も望んでいるかもね」

三浦「隼人もなに言ってんの?」

葉山「優美子だってわかるんじゃないか?関係は壊したくないと思ってるよ結衣も」


三浦「関係って奉仕部の関係?」

葉山「ああ、結衣は比企谷とつながれて、奉仕部の関係も壊れない。現状を楽しんでいるかもね」


三浦「…なにそれ」

いろは「雪ノ下先輩はわからないですけど、先輩も多分それを望んでるかもしれないです」

葉山「まあ、比企谷の場合は欲が出てきたと考えるのが自然かな」

三浦「それって問題の先送りでしょ?」

葉山「確かに…そうなんだろう」


いろは「先輩、最低ですしね」

葉山「俺としては、気持ちはわかるんだ。彼はきっと悩んでるさ」

三浦「隼人、なんかヒキオの味方してない?」


葉山「いや…ははは」

葉山(あの二人のどちらかを選べとなったら、男なら悩むだろう)

葉山(全く、君が羨ましいよ、比企谷)


いろは「葉山先輩、さっきから変な妄想してません?」

三浦「え、マジで?ちょっと隼人」

葉山「いやいや、なんでもないさ。ちょっと比企谷を羨ましく思えただけだよ」

奉仕部


雪乃「では、これくらいにしましょうか」

八幡「おう」


結衣「終わった~!ホント普通に勉強してるだけだよね、あたし達」

八幡「まあ、部活なんてとっくに終わってる時期だしな。というか新入部員もいないし廃部か」


雪乃「そうね…奉仕部は今年限りで終わりそうね」

結衣「ちょっと変な思い出ばっかりだけど、色々あったよね」


八幡「色々あったな。最初は平塚先生に強制的に連れて来られて」

雪乃「あの時の比企谷君は、本当に変質者に思えたわ」

八幡「顔はいい方だったはずだ」


結衣「うわ、ヒッキー、キモイ!ナルシスト発言じゃん!」

雪乃「まあ…顔がいいことは認めてあげなくもないわ」

八幡「…」


結衣「へ?ゆきのん?」

雪乃「最初の印象は悪かったけれど…あれから様々なことで助けてもらったわね」

八幡「別に助けてないけどな、それに…お互い様だ」


雪乃「あら、謙虚な言葉ね」

八幡「むしろ、俺の方が助けられた。奉仕部と…雪ノ下に」


雪乃「比企谷くん…」


結衣「むむ…ヒッキー!」

八幡「な、なんだ?」

結衣「二人だけでいい雰囲気作らないでほしいな。あたしもいるんだけど?」

八幡「お、おう…由比ヶ浜にも助けられたな。めちゃくちゃ」


結衣「ほ、ほんと?えへへ、ヒッキーにそう言ってもらえると嬉しいな」

雪乃「まったくあなた達は…ところで、私は職員室に用があるから。先に帰っていてくれるかしら?」

結衣「え、いいの?」

雪乃「ええ、時間がかかるかもしれないから」


結衣「うん、わかった。それじゃあね、ゆきのん!」


雪乃「比企谷くんも、また明日」

八幡「おう」


スタスタ


八幡「行くか」

結衣「うん」

結衣「ねえ、ヒッキー」

八幡「なんだ?」


結衣「卒業したら、あたし達どうなるかな」

八幡「その時にならないとわからないだろ」

結衣「そうだけどさ…奉仕部も廃部で…平塚先生もいないし」


八幡「とりあえず、卒業までは今の関係がほしいな、俺も」

結衣「だよね…すっごく歪な関係だけどさ…」


結衣「あたしは結構好きかな」

結衣「ヒッキーと身体でつながってるっていうのは、あたしは幸せ」

八幡「由比ヶ浜…」

結衣「ヒッキーがゆきのんのことが好きでもさ」


八幡「…」


結衣「今の関係は…この2股の関係は卒業までは続けたいな」

八幡「ああ、そうだな。俺も続けたい」


結衣「うんっ!」

結衣「ねえ…この後さ、行かない?」

八幡「え…お、おう…いいけど」

結衣「えへへ、じゃあ、決まりだね」



結衣(ヒッキー、あたしの身体気に入ってくれてるみたいだし、ここが勝負だよね)

結衣(卒業までに骨抜きにしないと)


結衣(ごめんね、ゆきのん。きっとゆきのんの身体だと満足できないようにしちゃうけど…)

結衣(ほんとにごめんね)


八幡「由比ヶ浜…その、悪いな…本当に」

結衣「え?なにが?ヒッキーはなにも悪いことなんてしてないよ」


結衣(ヒッキーを奪えるのも時間の問題かな。ヒッキーは何も悪くないよ、そのまま欲望のままに進めばいいだけ)


結衣「奉仕部はなくなったけど、あたし達3人の関係はまだまだ続くよね」


結衣「その後は…あたしとヒッキーの二人の物語になるんだ。えへへ」

結衣「でも、よく考えたら2人の物語じゃないかも」


八幡「なあ、由比ヶ浜」

結衣「なに?ヒッキー」

八幡「その…この前のホテルでもそうだが…ゴム使わなくて大丈夫だったのか?」

結衣「うん、安全日だったしね。あ、今日はゴム使った方がいいかも」


八幡「お、おう…そうだな」


結衣(一応、普段はゴム使ってた方が怪しまれないかな)

結衣(うふふ、絆もできるし…)


八幡「由比ヶ浜、さっきからにやけてないか?」

結衣「そんなことないよ、でもさヒッキー」


八幡「?なんだよ?」


結衣「逃がさないからね?」



おわり

ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年12月31日 (日) 05:15:36   ID: Hey8EbcQ

なぜここで終わる
刺されるまでがワンセットだろうに

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