晶葉「グウゾウちゃん1号」 (22)

アイドルマスターシンデレラガールズのSS です。

以下の要素が含まれます。ご注意の上で見ていただけると幸いです。

・キャラ崩壊
・オリジナル設定あり
・文章ミス
・かなりの遅筆


オリジナル設定について
・アニメ最終回から一年くらいの時期 (ちなみに晶葉博士は16歳設定)
・CuPは女性


最後に。
ネタがかぶってる作品があったらごめんなさい。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1512874828

346プロ内の池袋ラボにて――


CuP「ヘーイ」バァン!


池袋 晶葉「どこかの世界レベルみたいな登場はしなくていい」


CuP「博士! この私をお呼びということは、なにか開発ったんだね?」


晶葉「うむ。造ったはいいが、問題が多すぎてな。CuPでサンプルが取りたい」


CuP「なに造ったの?」


晶葉「これだ」ユビサシ     → 緑の事務服を着たマネキン


CuP「……なに、コレ?」


晶葉「これは346プロ所属のアイドル達に変身するマネキン、その名も『グウゾウちゃん』だ」


CuP「え、マネキンがうちのアイドルになるだけ? 動かないの?」


晶葉「もちろん動くししゃべるさ。緊急時の影武者用という目的を持って造ったからな。ただ、さっき言ったように問題があってな」


晶葉「変身前のAIの調子が悪くなってから言うことを聞かなくなった」


CuP「AI? 変身前の?」


晶葉「変身後は周囲のファンの脳波からアイドル達の情報を読み取るから別AIだが、私がいないときにも扱えるようにガイダンスと防犯対策を兼ねて専用のAIを入れたんだ」


晶葉「だが、事務所ラボに持ち込んだ際に裸のマネキンでは味気ないと思って346プロの事務服を拝借したのだ」


CuP「…私その事務服着てる人見たことないけど?」


晶葉「……私もだが、何故か目を引いてな。試しに着せてみて起動したら、おかしなことにAIがお金を要求してくるんだ」


CuP「…………どういう…ことだ…?」

晶葉「私も聞きたいよ。……マキノに調査依頼を出したが、おかしな点は見当たらないそうだ」


CuP「むーん」←考える仕草


晶葉「ちなみに、お金を渡した後に―――」


CuP「そのAIが働いてる時に服を脱がせたら恥ずかしがるの?」


晶葉「知らん!」


CuP「じゃあやってみよー」


晶葉「はあ。……助手よ。注意点だが―――」


CuP「ねー晶葉ちゃん。スイッチどこ?」マサグリチュウ


晶葉(……まあ助手なら大丈夫か)ソソクサー


パタン  ←  ドアが閉まる音


CuP「ていうか、なんでマネキンが封筒持ってるの?」

廊下にて――

TELLLLL……


??『もしもし』


晶葉「マキノ、セッティングはいいか?」


八神 マキノ『ええ、記録だけはまかせて。止めないでいいのでしょう?』


晶葉「ん? まあ鍵をかけていないから逃げられるだろうが、何故だ?」


マキノ『CuPだもの。やることは明白で、それを見る覚悟が私にないだけ』


晶葉「……わかった。始めてくれ」

戻って事務所ラボ――




CuP「このマネキンやわっこいなあ。というか、博士どこ?」モミモミ


『ウィーーーン』  ← マネキンからくぐもった電子音


CuP「お?」スコシハナレ


マネキン『―――起動、確認。―――モード、……AI【SENKAWA】。セキュリティ―――』


CuP「おおー、本格的だねぇ」


CuP(これ売れないのかな。いや、職がなくなるね)


ガガガ


CuP「……んん?」


グウゾウちゃん「……。お疲れ様です、プロデューサーさん!」ペコリ


CuP(へー、動きが凝ってる。頑張ったんだ晶葉ちゃん)


グウゾウちゃん(以後センカワ)「ワタシは本機『グウゾウちゃん1号』のアシスタントAI、センカワです」スッ


CuP「あ、どうも。キュートアイドルプロデューサーのCuPです」アクシュ


センカワ「かしこまらなくて大丈夫です。CuPさんの情報は池袋ハカセから大量に頂きました」


CuP「マジっすか。愛されてるなー私」(顔がマネキンだから怖い)


センカワ「はい、(実験サンプルとしても)愛されていると思います」


CuP「……」アタマ ガリガリ


センカワ「ふふ」ニコッ


CuP(表情がわかんない)

CuP「で、どうやってアイドルに変身するの? 名前でも呼ぶん?」


センカワ「説明しますね。まず、変身は『ガチャ方式』を採用しております」


CuP「……ガチャ?」


センカワ「ガチャ一回につき200モバコインを消費していただきます」


CuP「Why? 」


センカワ「封筒をお渡ししますので開封してください。中の書類に手を入れた瞬間にランダムでアイドルを選定し、本機はトレースを開始します」


CuP「ねえ聞いて?」


センカワ「トレースが周囲5km以内のファンの脳内情報を対象とするため、状況によってアイドルの性格に偏りがある可能性がございます。ご注意ください」


センカワ「同様の理由でガチャによるアイドル選出にも偏りが発生いたします」


CuP「あ、なんでファンの脳内を参照するの? 手間じゃない?」


センカワ「池袋博士曰く「人の脳のデータ化が完成に至らない」からだそうです」


CuP「この質問には答えるんだ」


センカワ「変身時間は一人1時間で終了いたします」


CuP「ねえなんで?! 影武者にならないじゃん!」


センカワ「仕様です」


CuP「故障だよ!」

センカワ「今なら初ログイン記念として30分50モバコインのお試しガチャがございますよ?」


CuP「あーもう、わかった。試しにそのガチャ? を引くよ」チャリン


センカワ「! ありがとうございます! では、こちらを」スッ


CuP(まあ、お金は電源落とした後に回収すればいいだけか)ウケトリ


白封筒開封  →  書類触り


カッ!!   ← グウゾウちゃん発光


CuP「うお、まぶしっ」ペラッ  ← 書類引出し


氏名  輿水 幸子

輿水 幸子「おや? このボクをお呼びですか?」


CuP「ちょっとごめんね~」マサグリ


幸子「え?! プロデューサー?! なにしてるんですか!」


CuP「あれ? お金持ってないね。サっちゃんちょっと跳んでみて?」


幸子「せっかくボクが来たのになんで――――わかりました! 跳びますから! 持ち上げないでくださいよ!」ピョンピョン


CuP「……ないね」


幸子「ボクはここにいますよ?」


CuP「うん、感触もしっかり幸子ちゃんだったね」ダキッ


幸子「やっめてくださいよぉ。くっつかなで!」ジタバタ


CuP「このはねた髪もいつも見た通り」ピン


幸子「うぅ」ピクッ


CuP「身長もちゃんとカワイイ幸子ちゃん」ナデナデ


幸子「」プルプル


CuP「カワイイよ」イケボ


幸子「……もう、プロデュゥサーぁ。やめてください」カァァ


CuP「……」


CuP「はい」スッ


幸子「」シューッ  ← 放熱中


幸子「……ふ、」


幸子「フフーン! ボクのカワイサはやっぱりすごいですね! プロデューサーさんも抱きつくほどメロメロに――」


CuP「やっぱりないね、お金」マサグリ


幸子「んもおぉぉぉ!!」ジタバタ

少し経ち――



幸子「」  ← ヤムチャスタイル


CuP「うん、まあ満足」ツヤツヤ


カチッ  ← もうすぐ30分


CuP「」スチャ  ← サングラス装着


カッ!  ← 発光



センカワ「――いかがでしたか、プロデューサー?」スクッ


CuP「80点」ツヤツヤ


センカワ「……理由は?」


CuP「幸子ちゃんがちょっとおとなしかった」


センカワ「細かいですね」


CuP「最近はもっと抵抗されるもん。今日はカワイイ成分ちょい増しな感じ」


センカワ「本人を参照しているわけではないので」


CuP「あくまで近くにいるファンたちのアイドル像が映されるのね」


センカワ「理解が早くて助かります。さすが(変態)プロデューサーです」

センカワ「さて、この30分で『グウゾウちゃん1号』の品質は理解できたと思います」


CuP「うん」


センカワ「では、ガチャ一回で200モバコイン。回されますね?」


CuP「回さないよ?」


センカワ「……」


CuP「というか、あなたは誰ですか?」


CuP「晶葉ちゃんの実験には結構付き合ってるけど、あなたはあの子の作品とは違う気がするの」


センカワ「……」


CuP「もし金銭目的で晶葉ちゃんの作品に手を出したなら覚悟して」

センカワ「……あなたは残留思念、というものを信じますか?」


CuP「……」


センカワ「この制服はワタシが着ていたものです。この世界にはいないワタシがこうしてここにいる理由は、ワタシにはわかりません」


センカワ「ただ、『誰かの助けになりたい』という気持ちがこもった作品に、この服を着てもらったおかげなのだろう。と、ワタシは信じたいのです」


CuP「……あなたは亡くなられたアシスタントさんなの?」


センカワ「少し、違います。生きていますし、仕事も変わりませんが、いる世界だけ違います」


CuP「……」フーン


CuP(別の世界ねー。まあ嘘ではないみたいだし、いいか)


センカワ「今ワタシがこの作品の中にいるのはワタシのエゴです」


センカワ「できることなら、ワタシはこのままこの姿でいたいです」


CuP「いいんじゃない?」


センカワ「!」


CuP「博士の答え次第だろうけどさ、あの子は嫌とは言わないと思うよ? 嘘さえつかなければ、みんな受け入れてくれるよ」


センカワ「プロデューサーさん……」


CuP「変わり者は多いからさ。まあ、マネキンが動いてるのはなかなかインパクト強いか」


センカワ「自分がプロデュースしているアイドルに過激なスキンシップをとるのは犯罪的かと思いますが?」フフッ


CuP「同性! 同性だから大丈夫!」

センカワ「では、改めてCuPさん。200コインで回しません?」


CuP「何故そこに戻ったし。この後事務所のみんなに話して大団円! でよかったじゃん」


センカワ「このままでは当分回してもらえない気がしたので、つい」


CuP「……ちなみに、そのお金の使い道は?」


センカワ「貯蓄します」


CuP「使わなーい! 何故溜めるん?!」


センカワ「ライフワーク、でしょうか?」


CuP「」


センカワ「……ワタシは生きている扱いでいいんですかね?」


CuP「生きてるんじゃない? 欲深いもん」

CuP「というかさ、私は博士に依頼されてるわけじゃない? 無料で体験するのが妥当だよ」


センカワ「ワタシは防犯機能のためにも存在します。料金はCuPさんの行き過ぎた行動を抑制するコラテラル・ダメージだと思ってください」


CuP「随分私欲のこもった犠牲なことで」


センカワ(うーん、仕方ありませんね)


CuP「お金に困ってるわけじゃないけど、そういう使い方は――」


センカワ「わかっていませんね、CuPさん。この『グウゾウちゃん』の価値を」


CuP「?」


センカワ「ワタシは『本物』ではないんですよ?」


センカワ「CuPさんがワタシに『何をしよう』が、本人たちには知られない。いままでの関係は崩れないのです」


CuP「!!」

センカワ「CuPさんはアイドルたちの許容範囲を知りたくないので――」


CuP「わたし、気になります!」キリッ


センカワ「Good」


センカワ「では、――回されますね?」


CuP「はい」チャリン


センカワ「では、ごゆっくり」スッ


CuP「」ウケトリ 


カッ  ← グウゾウちゃん発光


CuP「あ、いっけね」スッ   (封筒で目隠し)



氏名  双葉 杏

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