【モバマスSS】雪美「ダークイルミネイト……入りたい……」 (22)

雪美ちゃんがダークイルミネイトにあこがれて飛鳥と蘭子の真似をするお話です。
4200文字ぐらいの短いお話です。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1512226886

「ダークイルミネイトのお二人でした~」

飛鳥『ありがとうみんな!』

蘭子『眷属の祝福よ!』

雪美(…………………かっこいい………)

千秋(佐城さんが食い入るようにテレビを見ているけど、やっぱり佐城さんも今時の子どもだからこういうのが好きなのね)

千秋(厨二病っていうのかしら?ああいうのってどちらかというと男の子が憧れるものだと思ってたけど)

千秋(最近では女の子もああいうのが好きなのね)

雪美「千秋みて…………闇に飲まれよ……」キメッ

千秋(神崎さんのものまねね、100点満点中5000兆点といったところかしら)

千秋「かっこいいわよ、佐城さん」

雪美「千秋……飛鳥やって………」

千秋「えっ、私もやるの?」

雪美「うん…………」

千秋「どんなポーズだったかしら」

雪美「両手……かっこよく……出して……」

千秋「こ、こうかしら」

雪美「もっと……首……かしげて……挑発的に………」

千秋(難しい言葉を知っているのね佐城さん、流石だわ)

雪美「千秋………かっこいい………」

千秋「そ、そうかしら?」

雪美「私……並ぶ……。千秋…そのまま………」

千秋(佐城さんに褒められるなら、こういうのも悪くはないわね)

モバP「ただいまー。千秋さんなにやってるの?」

千秋「わっ!ちょっといきなり帰ってこないでよ」

モバP「えぇ……。ところでさっきのポーズだけどもしかして千秋さんもダークイルミネイト好きなの?」

千秋「違うわよこれは佐城さんがやれっていうから」

雪美「…………?」

千秋「佐城さん!?」

モバP「別に何が好きでもいいんだよ」

千秋「本当にそういうのじゃないわよ?」

モバP「冗談だよ、大方雪美ちゃんがテレビで見て一緒に真似しようって言ったんでしょ」

千秋「そうよ、流石ね」

雪美「大当たり…………」

モバP「千秋さんをからかっちゃダメだぞ」

雪美「……………うん」

モバP「でもダークイルミネイトはすごいよな、歌番組はもちろんファッション誌にも引っ張りだこだしな」

モバP「最近はトーク番組にも出てるし」

雪美「飛鳥………蘭子………アスランBB………かっこいい………」

モバP「なんかよその事務所の人混ざってない?」

雪美「私も…………ダークイルミネイト………入りたい………」

モバP「それは流石にちょっと……年齢も方向性も違うしさ」

千秋「なんとかならないの?」

モバP「そればっかりはちょっと」

雪美「残念………」

――――――――――

雪美(ダークイルミネイト…かっこ…いい……。入りたい……)

雪美(まず…気持ちから……。中二病の気持ち……?なりきる…練習……)

仁奈「闇の気持ちになるですよー」

雪美(………!)

仁奈「ん?雪美、どうしやがりましたか?」

雪美「私も…闇の気持ち…やる……」

仁奈「じゃぁ一緒にやるですよ!」

雪美「うん…………………。どう…する…………?」

仁奈「見ててくだせ―!」

雪美「わかった………」

仁奈「やみにのまれよ!」

雪美「闇に…飲まれよ……」

仁奈「おー、雪美が言うとふんいきがありやがりますね」

雪美「ふふっ…………」

仁奈「まずはクールアイドルになるところからはじめねーといけねーですね」

雪美「大丈夫……………蘭子……キュート………って……モバP………。言ってた………」

仁奈「なんかちげー」

雪美「次…………飛鳥の……きもち……やる………」

仁奈「飛鳥おねーさんのきぐるみ持ってるでごぜーますよ!」

雪美「きぐるみ…………?」

仁奈「これでやがります!!」

雪美「エクステ…………」

仁奈「この前モバPに仁奈も飛鳥おねーさんみたいにかっこよくなりてーっていったらもらったんだー!」

雪美「かっこいい………いいなぁ…………」

仁奈「これで飛鳥おねーさんに気持ちになれるでごぜまーす!飛鳥おねーさんのものまねやるですよ!」

雪美「うん…………………」

仁奈「えーえんをこえろー!」

雪美「おー…………………」

仁奈「らいてーのちからをさずかりし時!わが左腕にしでんが刻まれる!!」

雪美「かっこいい…………。私も……やりたい………」

仁奈「いーですよ。次は雪美の番です!」

雪美「存在証明……本当は………ナンセンスなことさ………」

雪美「だけど……それ…叫ぶこと………意味のあること………」

雪美「あなたも……そう思う……?ふふっ…………」

雪美「…………どう?」

仁奈「いやクセがすげー!」

雪美「ノブの気持ち……なった…ね……」

飛鳥「君たち、もしかして僕のまねをしているのかい?」

仁奈「わっ、本人とーじょーでごぜーますよ!!」

雪美「飛鳥……………」

飛鳥「なっ、なんだい急に抱きついたりして」

雪美「エクステ……………」

飛鳥「これがどうかしたのかい…………?」

雪美「……………………」ジーッ

飛鳥「も、もしかしてほしいのかい?」

雪美「……………………ううん」

飛鳥「そうか」

雪美「……………………………」

飛鳥「雪美」

雪美「………………………………だめ?」

飛鳥「すまないね、これはボクなりのささやかな抵抗の証だから」

雪美「そう…………………」

飛鳥「そんな顔で見つめられても、だめなものはだめだよ?」

雪美「…………………………………………」

飛鳥「なるほどね、それがキミのコトバってわけかい」

飛鳥「負けたよ。キミは本当に雄弁に黙るね…」

飛鳥「予備のエクステをあげよう」

雪美「ありがとう………………」

飛鳥「こうやってつけるんだ。それから自分の髪になじませていくようにして…」

雪美「……………………どう……?」

仁奈「おー!かっこいいでごぜーます!」

飛鳥「そういえば仁奈もエクステをつけているんだね」

仁奈「モバPさんにもらったでごぜーますよ!」

飛鳥「それはよかったね」

仁奈「これであすかおねーさんのきもちになるですよー!」

飛鳥「なるほど…仁奈の言葉を借りていうならばエクステがボクのきぐるみってわけかい」

飛鳥「だけれども、エクステだけでボクの感情には……いや、やっぱりいい」

雪美「………………………?」

飛鳥「どこまで行ったって他者の気持ちなんてわかるわけないのさ」

仁奈「仁奈、みんなのきもちになれねーですか?」

飛鳥「どうだろうね…なれるかもしれないしなれないのかもしれない」

雪美「大丈夫………仁奈………。仁奈……………信じて…………」

飛鳥「そうだね、仁奈は仁奈の思う仁奈を信じるといい」

仁奈「仁奈がいっぱい出てきてわからねー!」

飛鳥「仁奈を信じるのも仁奈の担う役目ってことかな」

仁奈「あすかおねーさんの気持ちはなかなか難しそうでごぜーます」

飛鳥「そんなこともないよ、ボクの気持ちなんて意外と単純なものかもしれない」

雪美「あいくるしい…………?」

飛鳥「いつも通りに、か……。ボクももしかするといつの間にか非日常を求めるいつも通りの日常を愛してしまったのかもしれないね」

仁奈「飛鳥おねーさんはなに言ってやがりますか……?」ヒソヒソ

雪美「私も……………。わからない……………」ヒソヒソ

飛鳥「一つだけいいかい?ボクのエクステは糸電話じゃないよ」

――――――――――

雪美(エクステ……かっこいい…………)

雪美(これで……私………、ダークイルミネイト………?)

雪美(ううん………、まだまだ……………)

雪美(次は………蘭子の言葉………。練習…する……)

ほたる「雪美ちゃん、隣座ってもいい?」

雪美「よかろう…………」

ほたる「えっ?」

ほたる(今”よかろう”って言ったよね…聞き間違えかな?)

ほたる「雪美ちゃん、何読んでるの?」

雪美「ぐりもわーる…………」

ほたる(えっ、どうてみも100万回生きたねこだよね…?)

雪美「輪廻…巡る……猫の…哀歌……」

ほたる(今日の雪美ちゃん、どうしちゃったんだろう……)

ほたる(まさか私のせい……!?)

雪美「共に………物語……紐解く…か…………?」

ほたる「えっ?う、うん」

雪美「うん……………」

ほたる(どうしよう、勢いでうんって言っちゃったけど)

ほたる(雪美ちゃん…急に私の膝に座ってどうするの?)

雪美「見える…………?」

ほたる「う、うん。見えるよ」

雪美「詠唱……許可する………」

ほたる(そういえば雪美ちゃんの喋り方、どこかで聴いたことがある気がする)

ほたる「もしかして、蘭子ちゃんのものまね…?」

雪美「……………いかにも」

ほたる「どうして急に蘭子ちゃんのものまねを?」

雪美「ダークイルミネイト……………入りたい…………」

ほたる「なるほど、それでまねをしていたんだね」

雪美「ほたるも………やる………?」

ほたる「いや、私はちょっと……」

雪美「私……エクステ……持ってる………。だから…ほたる………蘭子…………」

ほたる「や、やらないよっ!?」

雪美「エクステ……………あった…………」

ほたる(雪美ちゃん、おとなしい子だけどたまに強引でびっくりするなぁ)

雪美「ほたる……これは……非日常への…誘い………」

ほたる「えっ?」

雪美「日常……不幸だと…いうのなら……。非日常へ…………抵抗しよう………」

ほたる(どうしよう、ちっとも言ってることがわからない)

雪美「往こう……ぼくたちは………解放者だ………」

ほたる「う、うん。頑張ろうね」

雪美「違う……。もっと……蘭子っぽく………」

ほたる「えぇ」

雪美「思い出して…………幻想公演………」

ほたる「う、うん」

雪美「行くよ……ほたる………」

ほたる「たっ、魂の赴くままに……!」

雪美「ほたる………………かっこいい…………」

ほたる(あっ、なんかこれ楽しいかも)

――――――――――

雪美「モバP…………」

モバP「どうした雪美、それにほたるも」

雪美「ユニット…………考えた………」

モバP(自分からユニットを考えてくれるなんて感心するなぁ)

ほたる「見ててください!」

モバP「あぁ、いいよ」

雪美「待って………エクステ…つける…………」

モバP(なんでエクステをつけるんだ……?)

雪美「ほたる……いいよ…………」

ほたる「うん、いくよ」

モバP(一体何が始まるんだ……)

ほたる「煩わしい植木鉢ね!ホタル!」

雪美「紺青の…力………授かりし…者……。ユキミ………」

ほたる「二人併せて!」

雪美「ベルリンブルー……」

ほたる「イルミネイト!」

雪美「………………………どう?」

モバP「パクりすぎ! 後ベルリンブルーはともかくほたるの光でイルミネイトってわかりづらいわ!」

千秋「今の演技、見させてもらったわ」

茄子「運良く私も見てました」

千秋「よかったわよ、二人とも」

茄子「そうですね、今の演技は100点満点だったら……」

千秋「5000兆点ってところかしら」

茄子「同感ですっ♪」

モバP「満点の意味!」

終わり

以上です。
これからも膝の上の恋人こと佐城雪美ちゃんをよろしくお願いします。

前作です。
【モバマスSS】夏美「ロマツアin京都」
【モバマスSS】夏美「ロマツアin京都」 - SSまとめ速報
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