東京03角田「俺、サンタクロースじゃねぇし」 (15)

年末も近付いたとある居酒屋。
3人の男(東京03)が飲み始めて約1時間。かなり出来上がっている。
近況報告、その他諸々。
そして───話題は年末、それこそクリスマスの話へ。


角田「はーっはははぁ、今日はいい夜だなぁー!!」

豊本「飲み過ぎじゃないの?角ちゃん」

角田「いんだよ、いいんだよ別に。このあとばたばたすんだろ?」

飯塚「あー、そうだね。俺ももう12月は土日全部飲み会」

角田「うわでた!それ!」

豊本「いや、俺もだそれ。なんっでこう12月ってこう飲み会増えるんだろうねー」

飯塚「最近もうほんとすぐやられんだよなー」

角田「ははは、歳だな」

飯塚「ほんっとそうだよ!あ、そう言やさ、ふたりクリスマスの予定とかは?」

角田「……クリスマス?」

飯塚「やー、俺やることなくってさ」

角田「クリスマス……」

謎の動揺を起こす角田。

飯塚「……どしたの、角ちゃん。突然真顔になってるけど」

角田「いや、だだだっ、だ、大丈夫」

飯塚「絶対大丈夫じゃないやつの「大丈夫」の言い方だけどほんとに大丈夫!?」



※そうなんだ、また私だ。
※相変わらず書きためありません。気長に見てください。

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角田「マジで!大丈夫だからほんと」

豊本「角ちゃん、忙しいんだ」

角田「!……そう!ナイス豊本!」

豊本「ふふ(笑)なにナイスって」

飯塚「そっか角ちゃんは忙しいのね?豊本は?」

豊本「俺はさ、ほら、これが」

小指を立てる豊本。

角田「……フゥー!」

飯塚「いいよなぁ、お前は結婚してっからさー」

豊本「角ちゃんもこれじゃないの?」

角田「え?俺は違うよ」

飯塚「違うの?なんだ、女の人と会うから忙しいのかと思ってたわ」

角田「女とか!知り合いてーよ!知り合いてーけど既婚者ばっかなんだよ!!」

豊本「とかいってこれでしょ?」

小指を立てる豊本。

角田「いや、俺はこれじゃなくてこれ。」

頭の上に両手の人差し指を立ててツノみたいにする角田。

飯塚「どれだよ!?」

豊本「いや、だからこれでしょ?これのこれでしょ?」

女が怒ってる的なモーションをとる豊本。

角田「だからちげーって!女じゃないって!」

飯塚「えー?けど角ちゃん誰かと一緒にいるんでしょ、クリスマス。相手は?」

角田「メスだよ牝!」

飯塚「言い方考えろ!」

豊本「ツノで……メス、ねえ」

何かを考える豊本。

角田「あっ……いや、ほんとちげーから」

飯塚「ま、いいけどさ。あーあ、今年も俺だけやることないんじゃない?サイッアク」

豊本「あ、ほんとだ」

角田「ぷっ!人のこと言っててぇ……お前、クリスマスの予定ないんじゃねーかよ!」

飯塚「ないけどー……えー?どうすっかなー、やることない後輩集めてパーティすっか」

豊本「独身男性パーティ?ははは」

角田「寂しいなお前ー!」

飯塚「あーあ、サンタクロースが彼女とか運んできてくれねーかなぁー!」

角田「……飯塚!」

がたんっ!!

飯塚「はぇ!?な、なに!?」

突然力強く立ち上がる角田。
それに驚いて真顔の飯塚。

角田「お前……出来ることと出来ないことの境界線、考えろよ!!」

飯塚「突然何だよ!?」

豊本「サンタクロースって何でもプレゼント持ってきてくれんでしょ?それなら……」

角田「豊本ォ!!」

豊本「……えっ、なに」

角田「……歯ぁ食いしばれ」

豊本「え?」

飯塚「ちょっと角ちゃん、角」

角田「歯ぁ食いしばれ!!」

豊本「な、なになになに(笑)」

飯塚「突然どしたの角ちゃん!?」

角田「でりゃあああ!!」

豊本「ぼはっ!?」

そして殴られる豊本。半泣きで殴る角田。
豊本はいすから落ちてから何とか座り直す。

角田「お前……お前!もっと現実的なプレゼント考えろ!」

飯塚「お前どの目線でもの言ってんだよ!?」

角田「いいか!サンタクロースのプレゼントはそんな人間とか無理だから!」

角田「彼女とありなら俺も欲しいから!そうやって願い事出すからね!?」

飯塚「必死か!必死すぎんだろ!!」

角田「サンタは人身売買とかそう言うことやってないから!」

飯塚「人身売買って言い方すんなーーー!!」

豊本「えぇー……?」

角田「……」

訪れる静寂。

角田「……ごめん、やりすぎた」

豊本「納得は行ってないけどまあ……うん……」

飯塚「……あの、さ」

角田「ん?どした?」

飯塚「ひとつ気になったんだけど」

角田「……なんだよ」

飯塚「いや、違うと思うし、俺もなに言ってんだろうなって思うんだけど!だけどさ!あのさ!」

角田「んだよ飯塚ァ!俺とお前の仲だろ?言いたいことあるなら、ちゃんと言えって!」

飯塚「……そう?じゃあ、言っちゃうけどー……」

飯塚「角ちゃんってもしかして、サンタ?」

角田「」

豊本「角ちゃん?」

角田「」

飯塚「角ちゃんってサンタクロースなの?」

角田「」

豊本「角ちゃん息止めてない?」

角田「」

ぷるぷるしている角田。

飯塚「なんで!?角ちゃん、角ちゃんしっかり!!」

角田「ぷはぁーーーー!!あーーーー!!!あーーー-!!!」

大声で誤魔化そうとしているっぽい。

飯塚「や、そんなこと無いって思ってるし?知ってるからさ!大丈夫だって角ちゃん」

角田「あー!ああーー!ああ、分かってる知ってるよーくな!よーーーっく!」

飯塚「角ちゃんってサン」

角田「飯塚ストーーーーーーップ!!」

飯塚「うるせぇぇぇえーーーー!!」

豊本「……ふふ(笑)周りのお客さんに迷惑だから静かにしてふたりとも」

飯塚「いねーよ周りに客なんか!!ここ俺らの貸し切り状態だよこの一時間半くらい!!」

豊本「あっ……」

飯塚「えっ?あ」


舞台袖の方を見る3人。
……店員さんと目が合ったらしい。

無言で頭を下げる3人。
静かにイスに座る角田、座り直し手を膝に置く豊本、そして髪の毛を整える飯塚。


飯塚「……いったん、一旦落ち着こ」

角田「そうだな……」ビールぐびぐび

豊本「で、結局角ちゃんはサンタなの?」

角田「あーーーー!!」

飯塚「豊本!!」

豊本「あ、ごめん。どうしても気になって」

角田「……お前な、知らないだろうから教えとくけど」

豊本「なに?」

角田「あいつらな、正体がばれたら大変なことんなるんだからな」

飯塚「だから(笑)なに目線で喋ってんの?」

豊本「え、どうなんの?」

角田「存在を抹消される」

豊本「……抹消される?」

角田「ああ。そいつがその世界にいたと言う情報全てが消されてしまうんだ」

飯塚「なにそれ」

角田「あ、周りの人間の記憶も消されるから、マジでそいつはいなかったことになるんだよね」物知り顔

豊本「へぇー、こわぁー(笑)」

飯塚「想像よりもだいぶエグいね!」

角田「ああ。毎年だいぶ消えてるらしいよ」

飯塚「で、なんでそれを角ちゃんが知ってんの!?」

角田「俺?俺はそのー……」

飯塚「やっぱりさあ、角ちゃん……」

角田「や、ちげーしさ。ほんっとちげーし」

飯塚「でもさあ」

角田「俺、サンタクロースじゃねぇし、全然ちげぇし」

角田「俺はほんと、ちげーし!マジでちげーし!逆に?一周回って?ちげーし!」

飯塚「かえってうさんくせーわ!!」

豊本「……はー、俺はどっちでもいいけど」

飯塚「え?お前、この話あんまり興味ないの?今までの流れで!?」

豊本「うん。なんか飽きた」

角田「飽きんなよ!もうちょい考えろって……」

豊本「あれでしょ?どうせ動物園のバイトかなんかでしょ?」

飯塚「突然適当になんなよ、マジで。どんだけ興味ない……」

角田「はいそうです」棒読み

飯塚「乗っかるな!!」

豊本「ふふふ、クリスマスのバイトって辛いよね、がんばって(笑)」

飯塚「お前よくここでその発言出るな」

角田「うん、がんばる」棒読み

飯塚「角ちゃん?突然感情死んじゃってるけど!?」

豊本「って言うか結構いい時間じゃない?」

飯塚「え?あ……」

時計を見る3人。
確かに時間は夜分遅い。そろそろ帰る時分か。

豊本「俺眠くなってきたんだけど」ふああ

飯塚「お前それで突然興味失ったんだろ!」

角田「あー、あーあーあーあ、残念だなー、帰らないとなー」

飯塚「……」

角田「や、見るなよ。違うってほんとに……誤解なんだって……」

豊本「お会計しよ。俺払っとくよ」

飯塚「あ、いいいい、俺でかい札しかないから俺が……」

角田「いや、ここは俺払うわ」

飯塚「え?……突然どしたの?」

角田「ほら、なんか騒いじゃったし、いろいろ頼んだし……」

角田「俺が食いたいもんばっか食ったしさ、ローストターキーとか」

豊本「そう言えば意味もなく『七面鳥食いたい』って言ったの角ちゃんだったね」

飯塚「アレむちゃくちゃデカかったねー!」

角田「普段は見る側だから食いたかったんだよー!」

飯塚「えっ?」

角田「まさか居酒屋にあるとか想像してねーもん俺も!」

飯塚「……角ちゃん、角ちゃん今の」

角田「とりあえず払ってくるわ」真顔

飯塚「その突然真顔になるのやめろ!!」


すたすた歩いていく角田。


角田「(舞台袖から)はい、これで。あ、領収書ください。名前『プレゼント配布委員会日本支部』で」

飯塚「どこだよそれ!?」


すたすた。

角田「おっけ、会計した。じゃ、帰るか」

豊本「ごちそーさま。お金」

角田「や、いい、いいよ。俺が大人に出来んのってこのくらいだからな」

飯塚「角ちゃんやっぱさぁ」

豊本「あ、でどうする?帰り」

角田「ん?」

飯塚「……あ、時間が時間だし、俺タクシー拾うよ。お前は?」

豊本「俺、家近いし歩いて帰る」

飯塚「ん、分かった。角ちゃんはタクシー乗る?」

角田「や、大丈夫。俺、外に待たせてんだ」

そのまま外に向かう角田。

豊本「やっぱ女!?」

角田「ううん、メス」

飯塚「言い方ぁ!!」

角田「じゃ、お疲れー……よし、帰ろっかトナカイちゃん!!」


しゃんしゃんしゃん、と鳴る鈴の音。
だんだん遠ざかっていく。

それを黙って見つめている豊本と飯塚。



飯塚「……アレ、全然隠せてないよな。角ちゃん」

豊本「角ちゃん、トナカイとか乗れるんだね」

飯塚「お前驚くとこ違わない!?」



暗転。

東京03ってなんだっけ……となりはじめたのでおしまーい。似非っぷりごめんなさい、飯塚さんごめんなさい
来月からはネタ番組ラッシュなのでたくさん03が見れると思うと幸せです

今までのやつ
「あたたかいのだからぁ!」
「UFO?ここ」
とか

じゃ、また思い付いた頃に。

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