絵里「皆んな帰っちゃって寂しいチカ」 (32)

希「8」

穂乃果「ダウト!」

希「ブッブー」

穂乃果「え~、またぁ」

凛「穂乃果ちゃん弱すぎるにゃ~」

穂乃果「そんな事ないよ。海未ちゃんに負けた事ないんだよ?」

希「そりゃあ、海未ちゃんはダウトなんて一番苦手やろ。逆に海未ちゃんに負ける方法が知りたいわ」

穂乃果「まあね」

凛「次、絵里ちゃんだよ」

絵里「ねえ?そろそろ終わりにしない?」

穂乃果「え~まだ決着ついてないし」

絵里「穂乃果と凛がいる限り終わる気がしないのよ。だいたい、少し遊んだら帰るって約束だったじゃない」

希「でも、えりちだって最初、大貧民やってる時に大富豪になるまで絶対に辞めないって言ってた癖に」

凛「絵里ちゃんが一番盛り上がってたにゃ」

絵里「そ、そんな事ないわよ。とりあえず、今日はもう帰りなさい」

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絵里「はあ…やっと帰ってくれたわ。もう、こんな時間じゃない」

シーン

絵里「あの子達元気だから疲れちゃったわ」

シーン

絵里「もう。穂乃果ったら雑誌を読んでそのまま出しっ放しで」

シーン

絵里「騒ぐだけ騒いで帰っちゃうんだから」

シーン

絵里「まあ、私が帰れって言ったんだけど…」

シーン

絵里「まだ、お菓子の中身入ってるじゃない」

シーン

絵里「もう。どうせだったら全部食べて帰ってくれれば良かったのに」

シーン

絵里「トランプは忘れて帰るし」

シーン

絵里「今から連絡すれば取りに来るかしら?」

シーン

絵里「いや…流石にもう家に着いたわよね?」

シーン

絵里「でも、あの子達の事だからまだそこら辺をうろちょろしてるかも知れないわね。一応連絡は入れておこう」

シーン

絵里「えっと…トランプを忘れてる。っと」

シーン

絵里「まあ、別に家に置いといてもいいんだけど。また来るんだろうし」

シーン

絵里「返信来ないわね。気づいてないのかしら?」

シーン

絵里「私…さっきからひとり言が異常に多いわね」

シーン

絵里「まあ、さっきまで騒がしかったからね。急に静かになるとね。ひとり言も多くなるわよ」

ピロリン

絵里「ん?あの子達かしら?」

にこ『数学のノート写メ撮って見せてくれない?来週提出なの』

絵里「なんだ…にこか…クラス違うけどいいのかしら?まあ、先生は一緒だからいいのか…」

絵里「全く、普段から授業を真面目に受けていないから困るのよ。えっと…数学のノート…ノートっと…」

シーン

絵里「あら?」

シーン

絵里「そう言えば、凛と穂乃果がチラシの裏に落書きしてたわね」

シーン

絵里「もう、お絵描きって…子供じゃないんだから。ふふっ、何よこの絵は」

シーン

絵里「………はあ。もう少し遊んであげても良かったかしら」

シーン

絵里「別に…明日は休みだし練習も午後からだったものね」

絵里「でも…一回甘やかすと次から調子乗るだろうし」

シーン

絵里「トランプ取りに来ないのかしら?」

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絵里「はあ…寂しい…」

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絵里「遂に言っちゃったわ。本音が出てしまったわ。だって、仕方ないじゃない。さっきまで賑やかだったし。急に静かになったら寂しくもなるわよ」

シーン

絵里「言わない様にしてたのにな」

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絵里「何で帰れなんて言っちゃったのかな…」

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絵里「こうやって…後片付けをしてると。何だか皆んなが居た形跡がなくなっていく様で…寂しいな」

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絵里「はあ…まだ、ライン見てないのかしら?」

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絵里「既読つかないものね」

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絵里「三人ともなのよね。やっぱり、一緒にいるのかしら?」

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絵里「もう一回送ってみようかしら?」

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絵里「もし、三人一緒に居るなら取りに来る?っと…」

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絵里「通知音で気付くかも知れないわよね」

シーン

絵里「はあ…最初から家に上げなければそもそも寂しくなんてなかったのよね」

シーン

絵里「……」

ピロリン

絵里「あっ!?来た!」

『メールマガジンのお知らせ』

絵里「何だ。サイトか…。私、こんなサイトに登録した覚えないし」

シーン

絵里「はあ…」

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絵里「はあ…まだ、気が付かないのかしら?三人いてどうして一人も気付くかないのよ…」

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絵里「電話してみようかな…」

シーン

絵里「でも、流石にそれはね…。いくら何でもね…」

シーン

絵里「はあ…楽しかったなぁ…」

シーン

絵里「まあ…こんな気持ちもきっと今だけなんだろうけど…」

絵里「はあ…やめやめ。そうよ。今は急に静かになって寂しくなってるだけなんだから。すぐにこんな気持ちはおさまるわ」

シーン

絵里「さぁ、勉強しよう。そうよ。そもそも、最初はそのつもりだったんだし。あの子達が来なければ勉強してたんだから。さっ、勉強しよ」

シーン

絵里「無理よ。勉強する気になんかなれないわよ。もう、そんな気分じゃないもん」

シーン

絵里「はあ…だから、気をつけてたのに。こうなるから。勉強する気がなくなるから」

シーン

絵里「だいたい、私と遊ぶだけ遊んで既読すらしてくれないって…なんなのよ…もう。いつも、来るなって言っても来るくせに…」

絵里「よし!電話しよ!」

シーン

絵里「決めた。私はこれから電話をするわ」

シーン

絵里「もう、決めたから。電話するって決めたから」ピッピッ

プルルルル

絵里「……」

プルルルル

絵里「……」

プルルルル

絵里「あっ!穂乃果?あなた達ねぇ、トランプ家に忘れて…」

『現在、電源の入っていないか…』

絵里「………」

プツン

絵里「……」ピッピッ

プルルル

絵里「……」

プルルル

絵里「……」

プルルル

絵里「……」

プルルル

絵里「はあ…出ない。後は希…」

プルルル

絵里「………」

プルルル

絵里「出てよ…」

プルルル

絵里「はあ…」

プルルル

『ただいま、電波の届かない所か…』

絵里「もう…出てよぉ。こっちは決意して電話してるのに…」

シーン

絵里「どうして、電波の届かない所なんて存在するのよ。21世紀なのに…」

絵里「だいたい、普段スピリチュアルとか言ってる癖になんで電波が通じないのよ」

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絵里「………」

シーン

絵里「………」

シーン

絵里「今の気持ちを詞にすればいい歌が出来るかも…」

シーン

絵里「はあ…」

シーン

絵里「もう…もう、知らない」

シーン

絵里「寝よ。お風呂入って寝よ。寝てしまえば…」

シーン

絵里「寝るまでにお風呂入るのかぁ。その間ずっと寂しい思いは続くじゃない…」

シーン

絵里「まあ…でも、仕方ないもの」

プルルルル

絵里「あっ!」

プルルルル

絵里「もしもし?」

希『あっ!えりち?さっき電話くれたやろ?どしたん?』

絵里「どしたん?じゃないわよ。ラインもしたんだけど?どこに居るのよ?」

希『え?いつものファミレスやけど?穂乃果ちゃんと凛ちゃんもいるよ?後、ことりちゃん』

絵里「あなた達、まだ遊び歩いてるの?ことりもいるの?」

希『うん。バイト終わりで合流したんよ』

絵里「あなた達ねぇ…もう、9時になるわよ?」

希『え?もう?』

絵里「当たり前でしょ?私の家から帰ったのが8時前なんだから。高校生がそんな時間まで遊び歩いて…」

希『まあ…そうなんやけど。まだ、遊び足らないもんなぁ?』

絵里「はあ…仕方ないわね」

希『ん?』

絵里「あなた達…私の家にトランプ忘れてるんだけど。取りに来なさいよ」

希『……うん』

絵里「遊び足りないんだったらトランプを取りに来るついでに家に泊まって行きなさいよ」

希『え?いいの?』

絵里「仕方ないでしょ?遅くまで外で遊んでるより家に泊まってた方がまだ安心出来るから」

希『本当?えりちん家に泊まりに行っていいって』

絵里「…」

希『そしたら、皆んな用意しに家に戻ってからえりちん家に行くね。凛ちゃんが花陽ちゃん家に寄って連れて来るって。え?海未ちゃんも?穂乃果ちゃんが海未ちゃん家にも寄ってくって。海未ちゃんが居るならトランプは無しかなぁ』

絵里「そう。そしたらもう、真姫とにこにも声掛けちゃいなさいよ」

希『うん。そしたら、少ししたら行くな?』

絵里「了解」

希『じゃあね』プツッ

絵里「全く…ふふっ、さてと、布団の用意して。亜里沙が泊まりに行ってて良かったわ~」

にこ「絵里から返信が来ないんだけど…ノートどうすんのよ」

シーン

にこ「既読ついてるのに…絵里、真面目だから怒ってんのかしら?」

ピロリン

にこ「あっ!来た!……なによ、希じゃない…はあ…」

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