P「付き合って2か月目くらいのlipps」 (40)

付き合いはじめて2か月くらい……というシチュ妄想です。短いですがよろしければ、どうぞ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1511716110


フレデリカ「愛は〜ど〜こからやってくるのでしょう〜」
フレデリカ「自分の〜む〜ね〜に〜フンフフンフンフーン♪」
P「一番良いところ歌わねえのかよ」
フレデリカ「フレちゃんアレンジだよ?」
P「飽きただけやん」
フレデリカ「飽きっぽい飽きっぽいあなたのせーいかくーとー♪」
P「連想ゲームか!」

P(このどうしようもない天使には、平成昭和の狭間生まれPホイホイする曲を自動再生する機能でもついてるんだろうか。)
P(……フレデリカと付き合いはじめてから2ヶ月くらい)
P(職業倫理とか年の差とかお互いを取り巻く色んな人間関係とか、あらゆる色んなものを振り切って、君が好きだと叫んだあの日)
P(俺が一生で一番の勇気を吐き出した瞬間の、フレデリカの太陽のような笑顔と)
P(その吸い込まれそうなほど大きな瞳からこぼれ落ちた雫の美しさと)
P(「おっかしーなー、すっごく嬉しいのに泣けちゃった? 天気雨? 狐の嫁入り? シューコちゃん? ワオ!」なんて言っていた君を抱き締めた時の幸せな気持ちは。)
P(きっと一生忘れる事はないだろう)
P(それで、晴れて彼女とREADY STEADY GOな仲になれた訳だが……それにともない嬉しい悲鳴というか、悩みも生まれた。まあ贅沢すぎる悩みかもしれないが……)


フレデリカ「どしたのーダーリン? ドーナツ枯渇した法子ちゃんみたいな顔してるよー♪」ぎゅっ
P「ふおっ!」
P(これえっ! 近い!近いのこの子!)

P(そう、もとからゼロ距離パーソナルスペースであったフレデリカだが……)
P(いわゆるカレカノの関係になってからこっち、その天然テンプテーションとも言うべきスキンシップの激しさがとどまるところを知らぬ)
P(送迎の前後のあいさつキスは当たり前、寒いからあっためてと言いつつ抱き付き、頑張ったごほうびにチューしてあげる♪ なんて特訓後のセリフ、その他特に理由のない要所要所のボディタッチ、人目を憚らぬスキンシップ……)
P(このままでは遠くないうちに流されてルパンダイブは必定! でも俺はプロデューサー! 2ヶ月前に職業倫理ぶん投げたけどそれでもプロデューサー! 最低限の節度は守らなければならない!)

P(過剰なスキンシップは慎むよう! 今のうちにきちんと話しておかねば……)

フレデリカ「ダーリン?」ぎゅっ
P「ああ、言ってるそばから!」
フレデリカ「せっかく広いお部屋なんだから、もっとくっつかないとダメだよー?」ぎゅうっ
P「その理屈はおかしいっ……!」
P(フレちゃんがぎゅってしてる! ああ、ぎゅってしてはる!)

P(しっかり抱かれながら、優しく包むような、ふわりとした絶妙の感触)
P(もうね、なんかあれ、俺の左の二の腕にこの世の幸せが詰まってる)
P(肌とかスベッスベで超気持ちいいし、寄り添ってくる肩とか腰とか細いのにめっちゃフワフワだし、お花みたいなすげえ良い香りするし)
P(それに……


フレデリカ「んー?」

P(サラサラ金髪を揺らしながら小首傾げ、13㎝の距離から覗き込んでくるグリーンの無邪気な瞳)

P「あーもーぜんぶ可愛い、掛け値なしに」
フレデリカ「ふえっ!?」
P「しまった、つい声に」
フレデリカ「い、いやーん、もー! ダーリンったら ストレート! 宮本照れデリカになっちゃう〜♪」ぎゅううううっ
P「ふおおおっ!? ちょっ……待てっ、待てえええっ!」


P「フレデリカ、待って……お願い、ちょっと待って」
フレデリカ「なにーダーリン? ハッ! もしかして! フレちゃんに飽きた!? そんな!」
P「いや、そんなわけない。そんなわけないからちょっと」
フレデリカ「ううっ、お願いダーリン! お酒もタバコももうやめろなんて言わないし肝臓やられてオシャカになっても三食昼寝フレちゃん付きで看病してあげるから! 捨てるなんて言わないでーダーリンに捨てられたら生きていけない! もーむり、死んじゃう、ばたん」ぼすんっ
P「いや、タバコ吸わんし。三食昼寝て自分食うて寝とるだけやし。そうじゃなくて、フレデリカ」
フレデリカ「それよりさ、ダーリン」ムクッ
P「な、なに」

フレデリカ「呼び方。違うよねー?」
P「うっ……」
P(こ、ここでマジトーンデリカ……)


フレデリカ「アタシねー、ダーリンの言うことだったら何でもしてあげるよ? でもー」ギシッ
フレデリカ「ダーリンもアタシとの約束、守ってほしいかなー」

P(ベッドの上、隣でパタパタしていたフレデリカが、俺の上に股がってきて)
P(マネキンのような形の良い腕が柔らかく肩にからむ、羽のように軽い肢体、なのに凄い重量感、いや、存在感)

フレデリカ「ね?」
P「う……あ、」

P(甘ったるい声に、真顔のフレちゃん、すげー迫力……)


P「……フリッカ、愛してるよ」
フレデリカ「……ふふっ、フフーン、アタシも! 愛してるー♪」ぎゅうっ
P「おふうっ!」
P(胸、香り、体温! なにこれ女子力の暴力!)


P「ゴホン……あのな、フレちゃん。こーゆーのはな、ちょっと控えたほうが良いと思うんだ。」
フレデリカ「こーゆーの……どーゆーの? うーん……こーゆーの?」むぎゅっ
P「ふおうっ!? ぐっ……そーゆーの! 胸寄せながら襟元ちらっとして谷間見せるとか! そーゆーのだ!」
フレデリカ「なんでー?」
P「なんっ……こーゆーのは人目にも付くし、ゴシップのリスクもあるし……」
フレデリカ「ここロケ先のホテルだよー? 二人っきりだしー、一部の関係者しか入れないしー、しかもスイート! わおーゴージャス!」
P「ぐっ……いや」
フレデリカ「大事な話はホテルのスイートが一番……ここなら人の目も耳も、閉店時間も気にしないで済む……ククク……」
P「やめて、福本ネタとかわかんない人もいるから……じゃなくて! いつもかつでもベタベタしてるとさ。二人っきりじゃない時もそれが出ちゃうから。今はフレデリカにとっても大事な時期なんだから、こういうのは節度を保って慎重に……」
フレデリカ「呼び方。」
P「あ、スイマセン……」
フレデリカ「もー、パリジャンはね、恋人を呼ぶ時、特別な呼び名で呼ぶの! そんな他人行儀なの、ダメ!」
P「あ、ああ、悪い、気を付ける……フリッカ」
フレデリカ「んもー気を付けてね? ダーリン♪」
P「ああ……って、いやいや、ちょっと待て。話がまた逸れてる」
フレデリカ「でもさーダーリン」
P「ん?」
フレデリカ「……はむっ」ちゅっ、ちゅうううううう
P「んなっ!?」
P(くっ、首筋!?)


P(す、吸われながら、舌が、首筋を撫でて……っ!?)
フレデリカ「……ぷはっ。ふふっ、キスマーク、つけちゃったーん」
P「ふ、フレ、おまえ」
フレデリカ「ねえ、ダーリン」
フレデリカ「こーゆーの……ホントに無しで良いの?」ヒソッ
P「っつ!」ゾクッ
フレデリカ「……あはっ♪ 反応、しちゃってるよ。ダーリンのえっち♪」グイッ
P「ぐうっ!?」
P(こ、この体勢で、腰、動かされるのは……ヤバイ……!!)

フレデリカ「ねえ、悪いのはダーリンなんだよ?」
P「……え?」
フレデリカ「出会ってくれてありがとー! とか、大好きだよー、愛してるよー、いつも一緒に居たいよー、って。アタシ、いっつも想ってるの。」
P「う、うん」
フレデリカ「あ、信じてなーい? ホントだよ? 365日毎日! フレちゃんのラブコール、年中無休! 時間外だっていけちゃう、わお!」
P「お、おう」
フレデリカ「けどー……」
フレデリカ「いっぱいいっぱいありすぎちゃって、ぜんぶ伝えきれないから。伝えたくて、触れあいたくなっちゃうの。」
フレデリカ「ホントはずっと、ずーっと前から、こうしたかったの。でもさー、やっぱりプロデューサーとアイドルだから。やめとかなきゃーって。のめり込んだら絶対引き返せなくなるって、わかってたしー」
P「そ、そうなの?」
フレデリカ「あ、信じてなーい。んもー、フレちゃんだっていつもアッパラパーじゃないんだよ?」
P「い、いや、そんなことは」
P(ちょっと思ってるけど……)
フレデリカ「……先に踏み込んだのは、ダーリンなんだから。だからもう、フレちゃんだって抑えなーい♪ふふっ!」ドサッ
P(う、お、押し倒された)
フレデリカ「ねえ、ダーリン」
P(ああ……零れ落ちそうな瞳、甘い吐息、溶けるような声……真っ赤な唇。そうだ)
P(俺が触れたくて触れたくて、すべてを振り切ってでも欲しかった人が)
P(こんな、近くに)
フレデリカ「もう戻れないトコまで、一緒に……いっちゃお?」
P「……あっ。」

・フレちゃんには、流されたい。


どっかの社長「いや〜Pクン! 美嘉チャン! 例のCMね! いい! いいよ!」
美嘉「あっ、ありがとうございます!」
どっかの社長「いや〜Pクンが話してくれた通りに数字が出てるからねえ、入り口のコンサルからぜーんぶやってくれて、これで1500は安い!安いよキミ!」
P「恐縮です、社長」
P(あんまりアイドルの前でカネの話してほしくないんだけど……)
どっかの社長「今後もよろしく頼むよ〜ところで君はあれかい? 結婚はしてるのかい?」
P「いえ、あいにく独身です」
どっかの社長「イカンよ〜キミィ〜君みたいなイイ男がいつまでも独身じゃあ〜! 早く少子化解消に貢献しなさい! ガハハハ!」
P「ハハハ……良い方が居ればすぐにでも……なんて思うんですがね」
美嘉「……」
どっかの社長「ガッハッハ! 君、そういやあれだ、BBSの◯◯アナウンサーってわかるかね?」
P「◯◯アナ……mid night Saturdayとか朝ナマッ! ですとかの司会やってる……」
どっかの社長「そーだよキミ! どうかね!? あのコは!」
P「いや〜あいにく面識が無く……」
どっかの社長「そーじゃないよキミィ。好みかね?好きかね?ああいうコは?」
P「あ、そういうお話ですか、え、えーと」チラリ
美嘉「ん? どしたの★プロデューサー?」ニコッ
P(これは……答えを間違ったらやられる笑顔だな。ここは無難に…… )
P「そ、そうですねー、綺麗な方だとは思います。垢抜けて上品そうですし……ただ、私がプロデュースするような子達とはちょっと毛色が違うかなぁ〜と……」
どっかの社長「おお、そうかね! そりゃよかった、実はあのコはね、私の兄貴の孫なんだよ! じゃ、今度会わせるよ!」
P「えっ!?」
どっかの社長「いやね、お節介かもしれないが、どうせ交際するなら威勢だけのプロアスリートやポッと出の青年実業家などより、キミのような地に足のついた男がイイと思っていてねえ。キミは職業柄、美人には慣れておるだろうし、そのへんの節度もキチッとしていそうだからねえ」
P「あ、あの社長、実は私は」
どっかの社長「あのコは身内から見ても器量良しだし、同じテレビの仕事だとどうかなと思ったが、職場のコと違うタイプならいい気分転換にもなるだろう! きっとお互い気に入るはずだよ、ガッハッハ!」
P「あ、あはは……」
美嘉「………」

#
を忘れてない?
あと会話の間を空けてくれると読みやすい



美嘉「……で?」バタム
P「はい」ブロンッ
美嘉「はいじゃないが」
P「す、すいません……」
美嘉「……ねえ、アタシとプロデューサーの関係ってなんだっけ」
P「ア、アイドルとプロデューサー」
美嘉「……本気で言ってるんだったらマジで口利いてあげないよ?」
P「恋人同士です、カレカノです、付き合い初めて2ヶ月ちょっと、一番ボルテージマックスの時期です。」
美嘉「うっ……そ、そんなストレートに言わないでよ、もう……」
P(なんだこのめんどくさかわいい生き物)
美嘉「てか、お見合いじゃん」
P「はっ?」
美嘉「完全にお見合いじゃん。取引先の有望そうな若手を一族の年頃の娘の婿にあてがおうっていうひと昔前のサラリーマン漫画で使い降るされた手法じゃん」
P「そんな大層なものじゃ……」
美嘉「……会うの?」
P「え?」
美嘉「プロデューサーはその……やっぱ、会う気?」
P「……いや、俺は美嘉がイヤなら――――っ!?」グイっ

美嘉「…………んっっ……!」
P(スーツの襟を引っ張られて、ほっぺにキス。)
P(あ、この角度からだと、バックミラーに映って美嘉の表情が見える)
P(顔を真っ赤にして、目をぎゅっとつむりながら、ちっちやな手で引き寄せながら精一杯してる感じの、強引なキス)
美嘉「……ぷはっ……! お……お仕事だから、お見合いするのはしょーがない、けど……」
美嘉「プロデューサーのカ、カノジョは、アタシなんだから! いくらキレイで大人のお姉さんだからって、ちょっとでもなびいたりしたら、絶対ダメなんだからね!」
P「……」
美嘉「なっ、なにさ……」
P(……なんだこの可愛い生き物!)
P「美嘉」ちゅっ
美嘉「はえっ!? あ……おでこ」
P「……大丈夫だって。俺はそんなにモテるやつじゃないしさ。こんな可愛い彼女がいるのに、粗末にしたらバチが当たるよ」ポンポン
美嘉「……こーいうことさらっとやれちゃうから、説得力ないんだよ、もー……」ぽすん

美嘉「うー……」
P(うなりながら、胸元に顔を埋めてきよる)
美嘉「……ズルいよ、Pさん。アタシがいくら背伸びしたって、アタシよりずっと大人なんだもん。」
美嘉「ホントは不安なんだよ? Pさん、出会いの機会だって豊富だし……仕方ないことだけど、Pさんがその……誰かと二人っきりになるのって、仕事でもヤなんだからね?」
P「そんな風にはならないから安心しろって」ナデナデ
美嘉「ふーん……でも、上品で綺麗な子だって言ってたじゃん」ジト
P「だ……大丈夫だって。お互い仕事柄もあるし、そういうのはわきまえてるよ、ウン」
美嘉「そんなこと言って、担当アイドルに手を出した鬼畜プロデューサーは誰さ……」
P「う……」
美嘉「……へへ、なーんて」
美嘉「ゴメンね? なんかPさんが可愛いから、イジワルしちゃった★」
美嘉「いつもオトナなPさんの、こんなタジタジした態度見られるの、アタシだけかもね〜★」
P(ふひひっ、と悪戯に笑いながら、俺の腕の中でコロコロ表情を変える。胸元の開いたYシャツの隙間から除く、俺と美嘉に挟まれて柔らかに形を変えた瑞々しい肌色)
P(……なんだよ! 小悪魔かこいつ!)
美嘉「……でも、Pさんも必死になってくんなきゃ、アタシだってその、別のところにふらふらっといっちゃうかもよ?」

P「え」
美嘉「だ、だからさ! Pクン?」
美嘉「アタシのこと、ちゃんと掴まえててくんなきゃ、だから……もっと可愛がってくんなきゃダメなんだぞー★」
P(ブチッ)
美嘉「な……なーんてね、えへへ…」
P「美嘉」ギュッ
美嘉「へあっ!? ぴ、Pさん? ちょっ」
P「悪かった、恋人のリクエストには、ちゃんと応えないとな……」かぷっ
美嘉「ひゃんっ! ちょ、ま、待って、ここ、クルマだしっ!?」
P「誘ったのは美嘉だろ?」
美嘉「やっ、ご、ごめんって、せめてその、帰ってから……んむっ!?」
美嘉「む、ちゅ……ふあっ……だ、だめ、だめだってぇ……キス、は……抵抗出来なくなっちゃうからぁ……」
P「ダイジョーブ、絶対バレないから……俺を信じろ」
美嘉「……ふあっ」

・美嘉姉ぇは、誘い受け。


P「しゅーこー」ゴロゴロ
周子「んー」ゴロゴロ
P「しゅーこぉぉぉ〜」
周子「ん〜?」
P「呼んだだけだー」
周子「呼んだだけかーい」
P「しゅうこー」ゴロゴロ
周子「なんじゃーい」ゴロゴロ
P「好きだぞー」
周子「あたしもー」

周子「Pはーん」
P「んー?」
周子「あんなー」
P「んー」
周子「好きやでー」
P「俺もー」
周子「……」ゴロゴロ
P「……」ゴロゴロ
周子「Pはーん」
P「んー?」
周子「あんなー」
P「んー」
周子「……んー」
P「はいはい」ちゅっ
周子「……」ぎゅうっ

周子「はっ……そ、そんな……Pさん……!!」
P「どうした、周子」
周子「コ、コンソメが……切れてる……」
P「なん……だと……!?」
周子「どーしよ? 買いにいくのめんどーだね」
P「うーん……醤油で代用するか」
周子「いけるかな、醤油で」
P「和風パスタってのもあるし、いけるだろ」
周子「せやね。あー、Pさん、おなかすいたーん」きゅっ
P「そう思うなら手伝え」
周子「いやーちょっといま手が離せないから」
P「なんもしてねーだろ、ほら、ニンニク刻め」
周子「……あんたに引っ付いてたいんやもん」ぎゅっ
P「なにいってんの、おばか」
周子「……顔赤いよ?」
P「うっさいあほ」
周子「……くふふっ、Pさん、かわいー♪」ツンツン
P「ええい、うっさい、この狐娘ー!」ジャー!
P「……って、やべっ」
周子「わ、わーっ、Pさん、お醤油入れすぎっ!」


P「旨いな。やっぱシューコんちの八ツ橋旨い」もっちゃもっちゃ
周子「しょっぱいもんの後だから特にねー」もっきゅもっきゅ
P「うっさいあほ。文句言うな」
周子「すねないのー、ちゃーんと美味しかったよ?」
P「おう」
周子「隠し味も、たっぷり入れてくれたもんね♪」
P「……はずかしいセリフ禁止」
周子「んー?」だきっ
P「もーその手にゃのらん、ふん」ヒラヒラ
周子「ちえーけちーあほーいけずー」
P「うっさい……しかし旨いな、食い過ぎちゃう」もっちゃもっちゃ
周子「あたしはいっつも食べてたから、あんまりわかんないけどねー、そんなに美味しいん?」
P「ああ、これだったら毎日食えるな」もっちゃもっちゃ
周子「食べたいもん?」
P「うん、毎日食いたい」もっちゃもっちゃ
周子「……じゃ、婿にくれば。」
P「え?」もちゃ
周子「……」もきゅもきゅ
P「周子」
周子「なに」もきゅ
P「……顔赤けーぞ」
周子「うっさい……」カァッ

P「つうかさ、よかったのか?」ゴロゴロ
周子「なにがー?」ゴロゴロ
P「何処も行かなくてさ。せっかくのオフなのに、結局、家でゴロゴロしてただけだったろ」
周子「んーまあ別に行きたいとこも無かったし」
P「色気ねえなぁ」
周子「Pさんと一緒なら、どこでもおんなしやしねー」
P「……あっそ」
周子「あ、照れた? ねえ、照れた?」ぎゅっ
P「うっさいっつーの、たくっ……」ナデナデ
周子「くふふっ……ねえ、Pさーん」
P「あん?」
周子「……幸せだね。」
P「……ああ」ぎゅうっ


・シューコちゃんとは、日常に融けたい。



P「なーに黄昏てんの。奏」
奏「……」
P「もう事務所締めるぞ」
奏「……ほっといてくれる?」
P「そんな顔したお前をほっとけるほど、俺も大人じゃないよ」
P「今回、大躍進じゃないか。総選挙20位、Tulipで楽曲総選挙1位、自己ベストだし、十分立派な数字だよ。もっと胸張ってくれよ」
奏「……わたしの心の中までお見通し? さすがね、敏腕プロデューサーさん?」
P「……今回の高垣楓は、いつにもましてすごかった。正直、別次元だった」
奏「……ええ、遠かった……わたし、まったく相手にならなかったわね」
P「……」
奏「……ごめんなさい、イヤな女ね、わたし。あなたが付いていながら敗れたのは、やっぱり、わたしの限界、よね。」
P「……イヤな女、だなんて思わないさ。思い込みが強い女、とは思うな。きみは別に負けてないし、今が限界でもない」
奏「あなた、一番近くで私の事見てたでしょう? レッスンもこれ以上なく追い込んだわ。でも結果は? 勝てなかったのよ。それも言い訳の余地も無いくらい、大差で負けたわ」
奏「悔しいし、情けないし、頭の中、めちゃくちゃ。」
奏「もうアイドルなんて辞めちゃいたいって、一瞬だけ……本気で思ったわ」
P「……彼女は、高垣楓はさ」

P「初めて世に出た時から圧倒的な存在感だった。過去五回の総選挙でベスト10入りを逃したことはなく、アイドルファン以外にもずば抜けた知名度を持つ」
P「名実ともにトップ中のトップ……だが、そんな彼女だって2ケタ順位に甘んじたことはある。なにより、ずっとトップアイドルと言われ続けながら、戴冠したのは今回が初だったんだぜ」
P「無冠の女王の綽名からの決別を、誰より胸に秘めていたのは彼女自身に違いない。飄々としたマスクの下で、とてつもない執念と決意で今回の総選挙に臨んでいただろうよ」
奏「……なんだ、ずいぶん好きなのね、楓さんの事。担当でもないのに、よくご存じじゃない」
P「そりゃ、この業界で働いてて彼女を知らないなんてのは、野球やっててイチロー知らないって言うようなもんだろ」
奏「そんなに好きなら、楓さんのプロデュースしたら? あなたの実績と力なら不可能じゃないでしょ。私なんかさっさと切ったらいいじゃない。」
P「……」
奏「私は……敗れたもの。敗れた以上、私に価値はないわ。あなたの……皆の顔に泥を塗って……今だってこんな風にふてくされて、あなたと一緒に出した結果を自分で踏みにじってる。弱くて、臆病で……惨めよ。」
奏「消えちゃいたい……」
P「奏……」

P「きみさ、意外とバカだな。」
奏「なっ……! って―――――あっ!?」
P「よっ!」
奏(ちょっ……お、お姫様抱っこ……!)
P「ほっ……とっ。やっぱ軽いなあ……」ボフッ
奏「ちょ、ちょっとあなた」
奏(仮眠室に連れ込まれた……)
P「あのなあ、奏。俺はさ、きみと一緒にトップ取りたいんだよ」
奏「…………!!」

P「もしきみ自身が自分に愛想尽かしても、俺にとっては不動の一位だ。それは譲らないぜ。俺はきみを諦めない。」
P「必ず、奏の順番は来る。その時まで、俺は一緒にいるから。きみが折れそうなときは、俺は必ずきみを支えるためにそばにいるから。誓うよ。」
奏「……気障ね、あなたって」
P「きみの担当プロデューサーだからね。自然とこうなる」
奏「なにそれ……」
P「大体な、さっきから聞いてりゃまるで一人で戦ってるような風じゃないか。俺は少なくとも一緒に戦ってる気でいるんだぜ? 俺、そんなに頼りないか?」
P「きみが、もしひとりで現実を受け止めるのが怖いなら……俺だって一緒に受け止めるよ」
奏「……」ぐすっ
P「だから……ひとりで思い詰めて、そんなツラそうな顔はするな」
奏「うん……ヒグッ……うん……」すんっ
P「半分に出来ないなら、いっそ二倍にすりゃいい……なんて歌が、俺がきみくらいの頃に流行ってだな……奏が悩むなら、俺も同じだけ悩む。だからさ、えーと」
奏「……くすっ、ならきっと、喜びも二倍ね?」
P「そうそう!」
奏「ふふっ、野暮ったい……」すんっ
P「……お前が笑ってくれるなら、野暮ったくてもカッコ悪くてもいいよ。」
奏「……」

P「少し、このまま休んでいきなさい。起きるまで、傍にいるから。」
奏「……Pさん」
P「ん……」
奏「キスしたい」
P「えっ……むっ」
奏「ちゅ……はむっ……」
P「ぷ、はっ……おい、奏っ……」
奏「……はっ……ごめん、Pさん」
奏「今夜……きっと、寝れない。あなた無しじゃ。」
P「……ったく。エロガキ。」
奏「あっ……」
P「……声、我慢しろよ。なるべく……優しくする」
奏「うん……頑張る……だから……あっ……」


・奏さんは、意外と弱い。


P「……ったく! こんなにずぶ濡れになるまでほっつき歩きやがって! 風邪引いたらどうすんだ」ゴシゴシ
志希「あうあう……プロデューサーもっとやさしく〜」
P「やかましい、傘も差さずに失踪しやがって!」
志希「失踪だからね~準備よく傘なんて持ってたら失踪とちが〜う」
P「あーあ、靴下までベチャベチャだ……こりゃダメだな、タオルとジャージ持ってくるから玄関で着替えなさい」
志希「ん〜? いーよー、剥いてくれちゃって、どーぞー」
P「何言ってるの。ちょっとこのまま待ってなさい」タタタ……
志希「ん……」


志希「カレ~のシャツはLサイズ~にゃは~♪」パタパタ
P「うーん、お前、一回シャワー浴びたほうがいいんじゃねーのか。このまま乾かしたら雨の匂いついちゃうよ。」ブオー
志希「えー、いーよーめんどい」
P「シャワー面倒がらないで年頃の女の子が」
P(ダボダボのシャツかわいいなちきしょう)
志希「雨の匂いと志希ちゃんの匂いが混じって不思議な感じ~? プロデューサーの匂いももっと混ぜて実験~とやっ♪」ダキッ
P「……今日はどうした? いつにもまして落ち着きねえぞ。」ナデナデ
志希「シキちゃんに落ち着き注入したらフツーのケミカル美少女だよ? そして、そういいつつも撫でてくれるキミが愛しいー♪」ぎゅー
P「自分で美少女言うな……撫でるけど。」わしわし
志希「わう~みーだーさーれーるー♪」
P「おりゃおりゃ」わしわし
志希「うにゃー」


志希「昔聞いたことのあるおとぎ話を思い出した」
P「あん?」
志希「この世のあらゆる叡智と永遠の命を得たとある賢者は、人生のなにひとつも楽しくなくなって、嫌気が差した末に、誰ともすれ違わないような寂しげな雨の夜にひとり消えていきました〜……とゆー、救いも盛り上がりどころもないような、そーゆーお話」
P「……」
志希「ねえ」
志希「キミの喉、噛み千切ってもいーい?」
志希「あたしと一緒に、死んでくれる?」
P「……」
志希「……ふふっ」かぷっ
P「……」
志希「……ッ」ギリッ……ギリッ……ミチッ……
P「ゥ……」
志希「……ッ!」ピチッ……ギリッ……ギリリッ……
志希「……っぷはっ……」
志希「……にゃはっ、鉄のあじ、するね」
P「……」ぎゅうっ
志希「痛くないの?」くいっ
P「……食い千切られるかと思った。」
志希「だって、そうするつもりだったもん」


P「……喉笛も、心臓も、全部お前にくれてやるさ」
P「世界のはしっこの土砂降りに紛れても、俺はお前を見付けるし、シャンデリアの下敷きになる瞬間には滑り込んで一緒にぺしゃんこになってやる。お前が生きている限り、決してお前の許を離れないでいよう。」
P「……だからさ、そんな寂しそうなカオはするんじゃない」

志希「……志希ちゃんの興味は、3分しか持たないのである。」
志希「それは携わるおよそすべての事象において、理解、分解、再構築の工程にその程度の時間しか要しないからであり。」
志希「面白そうなことを手当たり次第試しても、いじったそばからオモチャは壊れちゃう。結末のわかりきったゲームをひたすら、理解して、分解して、組み立て続けるのにも厭きちゃってさ。だっておもしろそうなことは、手を付けたそばからすぐにツマラナイものに変わっていくんだもの。サイアクの化学反応だよね。」
志希「一ノ瀬志希ってエレメントは、人生とゆー環境に対してそーゆー誘発しか出来ないんだ、絶対的に。それが、あたしがギフテッドとして生まれた宿命」
志希「退屈でタイクツで。どうにかなりそうで。志希ちゃんウンザリしちゃって。消えていくのに丁度良さそうな雨を探してた夜に、現れたのがキミだった。」
志希「キミが現れたときの衝撃、きっとあたし以外の誰にもわからない。キミの匂いが、あたしの細胞にコールしたんだ。理屈も理性もなんもかんも全部すっとばして、確信したんだよ。たった一人の運命の人だって。」
志希「にゃはっ♪ アブないやつ〜って、思ってる? でも、間違いなくそうなの。キミと出逢ってからあたしを取り巻く事象は、どんな化学式でも再現できない、不確定の連続。アイドルも、ささいな日常もね。キミというファクターが、どんどん色を失っていくあたしの世界を、いっぺんに極彩色に変えちゃったんだ。」
志希「キミと出逢うことが、あたしがこのカラダ、この顔かたちで生まれた意味だったんだよ、たぶん。」
志希「あたしって原子が、結合して安定できるのは、地球上できっとキミだけ。けど……キミにとっては? あたしがキミを想うほど、キミがあたしを欲してくれる自信は、正直、無いよ。」
P「志希……」
志希「ねえ」
P(瞳が、震えてる。青と黒の混じる、綺麗な瞳)
志希「死が、二人を別つまで……そんなの、本当に信じて良いの?」


P「……志希、俺の答えだって、お前が現れた瞬間から決まってるよ」
P「俺と、出逢ってくれてありがとう」
P「お前が疑うなら何度でも言うし、信じられるまで、何度でも俺のもってるものを好きなだけくれてやる 。お前が安心できるまで、何度でも。俺のすべては、お前のものだ。」

志希「……にゃはっ、やっぱり、優しぃなぁ〜キミは……」
志希「けど、あたしも、やっぱり、雌、だから」
志希「キミを独占するよりも、キミに奪われたいんだよ」
P「……」
志希「キスしてよ」
志希「そんで、抱き締めて。窒息するくらい、強く。強く、ぎゅっと……」
P「あぁ……」ぎゅうっ
志希「う、あっ……もっ、と。」
P「……」ぐうっ
志希「は、うっ……キミに……こうしてもらうために、生まれてきた、んだって」
志希「……痛いくらい、信じ、させて。」
P「……あぁ。」

・志希にゃんは抱きしめたい、壊れるほど。

以上です。ありがとうございました。

アケマスからすでに15年経過ですか。月日は恐ろしい一方で、その年月がなければ今を時めくシンデレラガールたちにも会えなかったかと思うと、そう悪くもないものかもしれません。
アイマスというコンテンツが20年後、30年後も末永く続くことを、紗枝はんの両親にPがご挨拶に行く話、周子とらーめん食べに行く話、ンミナミィを縛ってえっちいことする話、のどれかを書きながら祈っています。

>>9
ありがとう、連投してて気づきませんでした、すいません
それと申し訳ない、♯の意味がわからないんだ……

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom