ガヴリール「いちゃいちゃしまくるシスコン姉さん」 (14)

【ガヴリール宅】


ガヴリール「ないから」

ゼルエル「何がだ、ガヴリール」

ガヴリール「姉さんといちゃいちゃする事なんて無いから」

ゼルエル「なぜだ」

ガヴリール「絶・対!!!」

ガヴリール「ないから!!!!!!!」

ゼルエル「おおう……力強いな……」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1511703809

ガヴリール「っていうか、学校から自宅に帰ったら当然のようにお茶をすすってる姉さんが居て怖いんだけど」

ガヴリール「住居侵入罪だよ姉さん」

ゼルエル「私は姉だぞ? 問題ない」キリッ

ガヴリール「姉でも問題あるよ」

ガヴリール「はぁ、ほんといきなり押しかけて来るのやめてよ。いま天界警察呼ぶからちょっと待ってて」ピッポッパ

ゼルエル「いまお菓子出すからちょっと待ってて的な雰囲気で通報しないでくれガヴリール。お姉ちゃん逮捕されちゃう」

ガヴリール「それで、なんなのいちゃいちゃしまくるって。頭おかしいの?」

ゼルエル「うむ。まずきっかけから説明しよう」

ゼルエル「この世がいくつもの世界で成り立っている事はお前も知っているな。ここの世界には私がいるが、別の世界にはまた別の私がいる」

ガヴリール「うん、それで?」

ゼルエル「世界はそれぞれ独立して歩みを進めているが、時折異なる世界同士が干渉し合うことがあってな」

ゼルエル「私は神からの指示のもと、別世界からの干渉の確認と、その影響でできた歪みの修正を行なっているんだ」

ガヴリール「姉さんほんと仕事っぷりは尊敬できるよね」

ゼルエル「そしてここ数日、天使力を利用して別世界の可愛いガヴリールを微笑ましく観測していたわけだが」

ガヴリール「そういうとこだよ姉さん。私がいまいち姉さんを尊敬しきれないのは」

ゼルエル「なんと!」

ゼルエル「ガヴリールが!」

ゼルエル「ラフィエルやタプリスや世話焼き悪魔やイタズラ小悪魔といちゃいちゃしているではないか!」

ガヴリール「…………」

ガヴリール「え、えぇぇ~……」カァァ

ゼルエル「いちゃいちゃしてるガヴリール可愛い!私もあんな事してもらいたい!」

ガヴリール「そりゃ、並行世界を探せば誰かしらといちゃつく私がいてもおかしくないんじゃないの……知らないけど……」

ゼルエル「うむ。そこで私といちゃつくガヴリールも探してみたんだ」

ゼルエル「でも存在しなかった。昨夜からずっと観測しているが、たいてい誰かといちゃいちゃしていても私ではない」

ゼルエル「なぜ、ガヴリールはいちゃいちゃしてくれないんだ?」

ガヴリール「どの世界の私も姉さんを嫌がっているのは確定事項なんだね。きっと」

ゼルエル「そこで気が付いた。別世界にいるガヴリールといちゃつく私を見て何になる?」

ゼルエル「この私自身がガヴリールといちゃつかなくては意味がないではないか……と」

ガヴリール「…………」

ゼルエル「…………」


ゼルエル「いちゃいちゃしまくるシスコン姉さん」

ガヴリール「やらないから」

ガヴリール「はぁ……ほんと何なのこの姉。並行世界にもしシスコンじゃない姉さんがいるなら見てみたいよ」

ゼルエル「見るか?」

ガヴリール「え、見れるの?」

ゼルエル「見せることはできるぞ。手を貸しなさい」

ガヴリール「はい」スッ

ゼルエル「ふふふ。ガヴリールと握手」ギュ

ガヴリール「」イラ

ゼルエル「よし、いま天使力を流し込んでやろう」






ゼルエル「どうだった? ガヴリール」

ガヴリール「…………」

ガヴリール「めちゃくちゃ怖かった」プルプル

ガヴリール「でもまともだったね」

ガヴリール「犬に弱いところは一緒でポンコツだなって思ったけど」

ガヴリール「姉さんも厳しい時はすごく厳しいけど、あっちの姉さんはシスコンじゃない分……」

ゼルエル「こっちのお姉ちゃんの方がいいだろう?」

ガヴリール「どっちも無理」

ゼルエル「」ガ-ン

ゼルエル「実は、私がいま必死なのはそれなりに理由がある」

ガヴリール「なに? どうせ大した事でも無いでしょ」

ゼルエル「他の世界のガヴリールはそれぞれの相手と幸せに暮らしていたが、この世界のガヴリールはまだ誰とも添い遂げていない」

ガヴリール「まあ、うん、私が誰かと一緒になるとか考えられないし」

ゼルエル「………………添い遂げてはいないが、満遍なく全員と仲が良い」

ガヴリール「え」

ゼルエル「いつ誰と恋仲に発展してもおかしくない状態なのだ」

ガヴリール「え、えっ? 姉さんそれどういう……」

ゼルエル「だからその前に私がお前を貰い受ける!」

ガヴリール「意味わかんないよ!!」

玄関「」ガチャ


ヴィーネ「ガヴいるー? 晩御飯作りに来たわよー?」

サターニャ「がゔりーるぅ!そろそろどっちが上か決着つけるわよ!覚悟しなさい!」

ラフィエル「ガヴちゃーん、暇なので遊びに来ちゃいました。構ってくださーい」

タプリス「天真先輩、ネットゲームでやっと10レベルまで上がったんです!つぎは何したらいいか教えてくださいっ」



ゼルエル「ほらいちゃいちゃしようガヴリール。まずはちゅーからだ」グググ

ガヴリール「だから顔近づけんな!このシスコン!駄目天使!バカ!あほぉ!!」ググググ

ゼルエル「駄々をこねるガヴリール可愛い」

ガヴリール「駄々こねてないだろ!!?なんで私がわがままみたいになってんだよ!!」

ガヴリール「あっ!サターニャ!!サターニャ、犬!犬連れてきて早く!あっ、あっ、この際鳴き真似でも良いから早く!」

ゼルエル「ガヴリールー♪」

ガヴリール「ぎゃあああああああああああああ」



ヴィーネ「…………」
サターニャ「…………」
ラフィエル「…………」
タプリス「…………」


4人(やっぱりこの姉妹、ほんと仲良いなぁ)



いちゃいちゃシリーズ 終

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom