[東方]妖夢「外の世界へ・・・、ですか?」 (10)

注意

・独自解釈、設定有

・キャラ死亡等有

・亀更新


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妖夢「外の世界へ・・・、ですか?」

幽々子「ええ、そうよ」

妖夢「しかしまた、何故?」

幽々子「・・・この間の『華の異変』の事、覚えているかしら?」

妖夢「幻想郷中で華が咲き乱れた、あの異変ですか?」

妖夢「確か外の世界で亡くなった人々の命が原因だったような・・・」

幽々子「そう、その通り」

幽々子「戦争で多くの命が失われてしまった。その魂が華を咲かせたの」

妖夢「それとどのような関係が?」

幽々子「・・・まだ分からないのかしら?」

妖夢「・・・」

幽々子「二日前、菊が咲いているのに気が付いた?」

妖夢「この季節に、ですか?」

幽々子「気が付いていなかったのね」

妖夢「すいません・・・」

幽々子「まあいいわ、実を言うとそれも『華の異変』によるものなのよ」

妖夢「そうなのですか?騒がれないもので全く気が付きませんでした」

幽々子「前のと比べて小規模だったから、仕方ないわ」

妖夢「はあ・・・」

幽々子「そろそろ本題に入りましょうか」

幽々子「幻想郷に外来の物が来るときに、結界が歪んでしまうのは知っているわよね?」

妖夢「ええ、それで外来人が時々迷い混んで来るんですよね?」

幽々子「その通り」

幽々子「『華の異変』ほどに多くの魂がこちらに入ってくるとなれば、その歪みは大きくなってしまうのよ」

妖夢「・・・」

幽々子「当然二日前の『華の異変』も小規模とは言え、それなりに大きな歪みが出来てしまった・・・」

妖夢「・・・まさかとは思いますが」

幽々子「そう、外の世界に知られてしまったの」

妖夢「・・・しかし、外の世界に知られてしまっても問題ないのでは?向こうから自由に来れるわけではないですし」

幽々子「事態はそれほど簡単ではないわ」

妖夢「何故ですか?」

幽々子「・・・どうやら外の世界の人間は幻想郷を我が物にしたいらしいわね」

妖夢「・・・」

幽々子「詳しい事は紫から聞いてちょうだい」

スキマ「・・・」ニュッ

幽々子「ちょうど迎えも来たようだしね」

妖夢「私は・・・」

幽々子「ほら、行っていらっしゃい」

妖夢「はあ・・・」

妖夢「・・・月の時みたいなことは止めてくださいよ」

妖夢「よいしょっと」

スタッ

?「お待ちしておりました」

妖夢「あれ?あなたは・・・」

藍「紫様は諸事情により、現在出掛けております。代わりに私がご説明させていただきます」

妖夢「はあ・・・」

藍「現在、結界の歪みにより外の世界がこちらの存在に感づき始めています」

藍「それだけなら良いのですが、どうやらそれだけではすまないようです」

藍「恐らく、外の世界の人間は幻想郷に侵攻してくると思われます」

妖夢「しかし・・・」

藍「来れるはずが無い、と?」

妖夢「ええ」

藍「私もそう思います。しかし紫様はかなり心配しておられます」

藍「そこで、貴女にはスパイとして外の世界へと向かっていただきたいのです」

妖夢「私が?」

藍「ええ」

藍「私がこれから外の世界について、全て教えさせていただきます」

妖夢「また監視役ですか・・・」

藍「いえ、そうではありません」

妖夢「?」

藍「外の世界の人間を、何人か暗殺してもらいます」

妖夢「!?」

藍「そう言うことですので、今日からよろしくお願い致します」

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妖夢(それから、様々なことを教えられました)

妖夢(自動車、テレビ、インターネット、電話にコンビニ)

妖夢(外な世界の常識から私の所属することになる『陸上自衛隊』なるものまで・・・)

妖夢(外の世界でも普通に生活できるように)

妖夢(学問も外の世界の通りに・・・)

妖夢(色々な機械の使い方も覚えて・・・)



一ヶ月後



妖夢「それじゃあ、行ってきます」

紫「ええ、頑張って」

妖夢「・・・」

紫「どうしたの?」

妖夢「いえ、何でもありません・・・」

紫「・・・」

妖夢「・・・」

平成三十一年 七月六日 千葉県

妖夢「・・・」

妖夢「・・・ん」

妖夢「あれ、私は・・・」

妖夢「そっか、外の世界なんだっけ」

妖夢「で、どこなんだろう?」

妖夢「家?」キョロキョロ

妖夢「とりあえず起き上がらないと」

妖夢「よいしょっと」

妖夢「へえ、これがベッドかぁ」ギシギシ

妖夢「今は・・・、五時二十分?」

妖夢「・・・もしかしてここが紫様が用意してくれた家か・・・」

妖夢「この家って二階建てなんだ・・・」

妖夢「一階に必要な物が用意してあるって言ってたっけ」

ドタドタ

妖夢「とりあえず何があるかかくにんしておいた方が・・・、いいよね」

妖夢「テレビにソファー、机にキッチン」

妖夢「クローゼットに服が何着か、洗濯機、お風呂に・・・」

妖夢「へー紫様、こんな服用意してくれたんだ」

妖夢「向こうではこんな服着たことなかったし・・・」

妖夢「・・・」ニコッ

ガサゴソ

妖夢「うわぁ!か、可愛い!?」

妖夢「自分で言うのもなんだけど、すごく似合ってる!」

パラッ

妖夢「・・・?、手紙?」

妖夢「紫様からかな・・・」



妖夢へ

貴女がこちらで生活するためにいくつか準備をしておきました。
クローゼットの服は気に入ってくれたかしら?
すでに見てはいるだろうけれど冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの家電は一通り揃えてあります。
クローゼットには服が数着。
それと冷蔵庫には少しだけれど食材を入れておいたわ。
初日はそれで夕御飯は作れると思うわ。
貴女の『仕事』に関しては必要なものは全て机の上にまとめておいてあるわ。
最後に、いくらか銀行の口座にお金を振り込んでおいたわ。
口座の番号は・・・、覚えているわよね?

幸運を祈っているわ        紫

妖夢「『仕事』に必要な物に関してはあとで目を通すとして・・・」

妖夢「食材ってどんなのだろう?」

パカッ

妖夢「ひゃっ!?つ、冷たい!」

妖夢「話には聞いていたけれど、本当に中が冷たいんだ」

妖夢「いいな・・・、外の世界・・・」

妖夢「それで食材はと言うと・・・」

妖夢「・・・」

妖夢「どうしようかな、夕飯」

妖夢「うーん、材料を見る限り・・・」

妖夢「鯖の塩焼きに味噌汁かなあ・・・」

妖夢「あとはお米・・・、ん?お米 ?」

妖夢「よく見たらお米を炊く機械が無い!?」

妖夢「・・・また今度買いに行こう」

妖夢「それにしても、炊飯器は忘れないで欲しかったなあ・・・」ヤレヤレ

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