【艦これ】川内家のお弁当 (30)

毎月1回
年に12回来る待望の日
それが今月もやってきた

川内「給料日だー!!」

那珂「キャハッ♪ どうにか間に合ったかなー☆」

神通「それではおこづかいを配分しましょう」


鎮守府内同室同居する川内ファミリー

奔放な長女と夢を追う三女
比較的浪費率が高い二人を抱えつつも全員が給与所得者
堅実な次女の存在もあり経済的に不安はない…

と思われていたのだが?

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川内「さぁーて今月の給料はー」

川内「私27万円~」

神通「33万円です。MVP3回撃破9体」

神通「今月は私のほうが良いですね」

川内「うーん昼間も頑張んないとお金にならないかー」

那珂「那珂ちゃんは~ 基本給23万円だけ…」

那珂「アイドルも舞台裏は厳しいなぁー」

那珂「って今月は出撃ないだけだけど」

那珂「最近軽巡の出番少ない…」

川内「だねー」

神通「それでは今月は83万円 手取りは8割で66万円程度」

神通「光熱費と共有食材引いて57万円」

神通「戦後用に一人10万円は貯金」

神通「残り27万円でやりくりを「ごめーん今月出費多いんだー」

川内「私服披露しないといけなかったからさー」

川内「カードの支払い15万もきてやんの」

川内「いやー 三越たっかいねー。その分今月夜戦頑張ったけどね!」

那珂「那珂ちゃんもレッスン料払う月だよー」

那珂「身内に頼んでるからぁ 年で12万 舞風ちゃん良心的ぃ☆」

神通「……」

神通「臨時支出27万ですか」

「「今月貯金はパスでー」」

神通「ちょっといろいろ見直しましょう」

川内「えー? なにを見直すの? 貯金しなけりゃ30万あるよ?」

那珂「一人10万だよぉ 十分だと思うなぁ」

神通「…」

神通「最低でも月5万円 月5万円は積み立てて頂きます」

川内「ってことは5万円で食事遊興通信費をまかなえってこと?」

那珂「無理無理無理ぃ~」

川内「いいじゃーん 今月くらい貯金しなくてもー」

那珂「そうだよぉ 5万円じゃ最低限の出費にも足りなぁい」

神通「は?」

神通「ちなみに…先月はどのような出費を?」

川内「とねー」

川内:
 外食費:3万円
 通信費:0,8万円
 服飾費:1,2万円
 保険費:1,5万円
 日用品:0,5万円


那珂:
 外食費:2万円
 通信費:0,3万円
 服飾費;0.4万円
 チケット自爆:1,8万円
 借金返済:2、5万円


神通「えっと…その…」

神通「那珂ちゃん大丈夫……?」

那珂「正直、同姓向けのアイドルは辛いです」


川内「那珂はまだ返済終わってないの!?」

那珂「物販が…物販が売れないと首が回らないんや」

那珂「異性向けのアイドルとかV系 あとカリスマ系は物販物販がっぽがぽ」

那珂「ただ普通のファンが歌を聞きにきてくれるだけのタイプは…」

那珂「新曲を出すと赤字 出さないと忘れられる…」

川内「宝塚路線を目指せば?」

那珂「顔がそっち系じゃないよぉ」

川内「神通は余裕ありそうだよねー」

川内「どんなもん? 少し助けてあげれば?」

神通「えっとですね」

神通:
 外食費:2,8万
 服飾費;0.5万円
 教育費:0.4万円
 医療費:3万(バケツ代)
 その他:1,2万(竹刀など)


神通「というわけなので練兵を控えれば融通は利きます」

川内「普段なにしてんの?」

神通「職務を」

那珂「うちの姉は鬼でした」

川内「提督もやりすぎって言ってたよ」

川内「でもまぁどこを倹約するかはわかったね」

神通「どういうことでしょう」

川内「私たち食べすぎなんだよ」

那珂「アイドルはちゃーんと食べないと」

川内「外食しすぎなんだよ」

川内「毎日のお昼代が700円、間宮に寄ったらお茶と甘味で600円は」

那珂「最近ロケ弁もでないしなぁ」

川内「つまり3人で毎日お昼代に4000円近く使ってるんだ」

神通「へええ いけないことですね反省しませんと」


川内「これを2000円におさえたらすごーい月に6万円!」

川内「1500円までしたら毎月7万5千円浮く!」

川内「これだよこれ! 私たち薄給軽巡の生きる道だよ!」

神通「つまり?」

川内「お弁当! お弁当を持っていくんだよ!」

川内「私だってまさか乳首でイクとは思ってもなかったよ!」

川内「いやぁ意外と私女子力高いよね~」

那珂「料理できたの!?」

川内「やらないけど普通にはできるよ!」

神通「……」


川内「よっしゃー そうと決まったら今日からお弁当だー!」

川内「おっべんとおべんと嬉しいな~♪」

川内「3人で変わりばんこに作ろうね! 手を抜いたらおにおこだよ!!」

【一週間目】

川内:卵焼きとハンバーグとタコさんウインナー うさちゃんリンゴ添え
神通:和風の家庭の味弁当
那珂:味は不味いキャラ弁

【二週間目】

川内:炒った卵と焼いた肉とゆでたウインナー 剥いたリンゴ
神通:和風の家庭の味弁当
那珂:日の丸弁当

【三週間目】

川内:肉と卵を焼いたもの バナナ一本
神通:和風の弁当
那珂:ケータリング

川内「うん ほら」

神通「おにおこ」

川内「やる気とレパートリーが尽きた」

神通「鬼のように怒り狂い貴様らの物欲を壊す」

川内「私に非があるのは否めない」

神通「胃の腑から吐き出すのみと学習させれば食欲も治まるであろう」

川内「…やっぱりプロに教えてもらうのがいいよね! というわけでお弁当三銃士をつれてきたよ!」

那珂「お弁当三銃士?」

川内「卵焼きの専門家 瑞鳳」

瑞鳳「とってーもふわふわ瑞鳳味。食べりゅ?」

川内「竜田揚げの専門家 龍田」

龍田「はーい よろしく~」

川内「具の肉団子」

阿賀野「えっ?」

川内「レパートリーを広げるんだよ!!」

川内「色々な考えを混ぜるべきなんだ」

川内「先生 よろしくお願いねー」

一日目

瑞鳳「おべんとはね 哲学がいるのよ」

神通「哲学…ですか?」

瑞鳳「そうだよ たとえばこの神通さんのおべんと」

瑞鳳「カツと鯖の塩焼きが中軸 たまご焼きときんぴらが脇を固めて漬物もある」

瑞鳳「漬物は出来合いかな」シャリシャリ

瑞鳳「きんぴらは中々。たまご焼きはしょっぱいのかぁ 甘いのにしようよぉ」

瑞鳳「そして鯖は…これもしょっぱいー」

瑞鳳「しかしここで匠の技。お茶で塩気を拭い去り。カツに使う白米を残す」

瑞鳳「白米とおかずとのバランス これが哲学なんだよね!」

瑞鳳「カツが本命なら脇のおかずは白米消化率を抑えたものに……ん?」

瑞鳳「ってこれ肉じゃなくてタマネギだ…」

川内「神通ってそういうことするよね」

那珂「多摩ちゃんじゃなくても泣く」

神通「栄養バランスを考えるのは当然では?」

瑞鳳「残った圧倒的…白米。残ったのは…タマネギ…迷彩っ」

瑞鳳「なんてこと… くっ しょっぱい卵焼きが…白米消化用…」

瑞鳳「こんな弁当で腹が膨れちゃってもう…」

瑞鳳「私が作ったおべんとで説明すればよかったんだ」

瑞鳳「いや、自分で食べながら解説したのがよくなかった」

瑞鳳「うう、先生なんて 先生なんて引き受けなければ…」

那珂「泣き崩れて去って行った…」

川内「なにしに来た」

二日目

龍田「龍田揚げの作り方~」

1.お肉やお魚を生姜醤油に漬けます

2、片栗粉をまぶします

3、180度の油で4分間揚げます


川内「結構簡単だね! 揚げ物って聞くと難しそうだけど」

那珂「これなら那珂ちゃんでもできるかな♪」

川内「モグモグ うーんデリシャース」

那珂「んーーーーっっ うまーーっ」

龍田「4 自分の食べるものをスーパーで買ってきます」

龍田「解体ソイレントシステムね」

那珂「へ?」

二日目 午後

龍田「なーんて冗談よ~」

川内「びっくりさせないでよ!」

那珂「アイドルはドッキリなんて汚れやらないのー」

龍田「ちゃーんと釣ってるから」

川内「よかったー」

龍田「那珂味はよく釣れる」 

三日目

阿賀野「きらり~ん★ 阿賀野が紹介するお弁当はこちら★」

阿賀野「ほっともっとのり牛弁当」

阿賀野「のり弁のちくわ天を焼肉に変えた暴力的な一品」

阿賀野「ご飯の熱で蒸れた海苔と焼き肉のタレが交じり合ったところに魚フライドーン!」

阿賀野「えへへ想像するだけでよだれが★」

阿賀野「あとかまどやのチャーハンセット」

阿賀野「僅か500円でチャーハンにから揚げに白身フライにポテトにサラダまでドドーン!」

阿賀野「味の41cm砲やでぇ」

阿賀野「オリジンの肉じゃがコロッケめんたい弁当も好きだったなぁ なんで終わったんだろう」


川内「阿賀野の★は女としての黒星」

神通「那珂ちゃんもああなってはだめですよ」

那珂「はーい★」

川内「星黒い黒い」

那珂「でもー あんなエッロい体になれたら那珂ちゃん路線変更もできて」

川内「うちの遺伝子だと腹だけ出るぞ」

那珂「那珂ちゃんのお腹は引退するまでぺったんだよー」

那珂「35くらいで美魔女としてカムバックして育児本出すんだ~」

神通「先に売れてください」

四日目

お弁当三銃士「では最終日お料理の修業に移ります」

川内「はーい」

瑞鳳「まずはたーっぷり愛情を込めて」

那珂「せーの ラブラブきゅん★」

龍田「殺菌は大切よ~ 」

神通「再加熱を30秒! 総員、梅干を配備!」

阿賀野「蓋を空けた時のきらめきを」

川内「夜戦と同じ。彩りが大切なんだ!」

川内「桜でんぶでも散らす?」

龍田「そして一番は大切なのは目標」

那珂「目標?」

神通「はて… ただ作るだけですが?」

瑞鳳「ううん。いるのよ」

阿賀野「そうそう★」

那珂「だよね★」

神通「?」

川内「神通は真面目だからわかんないか~」

神通「?」

川内「例えば誰かのためだったり」

那珂「例えばお金のためだったり」

瑞鳳「例えば極めるためだったり」

龍田「例えば健康のためだったり」

阿賀野「携帯できる」

川内「それぞれ目的がないと毎朝弁当作るなんてこと続くわけないんだよ!」

那珂「神通ちゃんのおべんとだってほら」

那珂「最初は自分で漬けてたきゅうりが出来合いのものに」

神通「…」

川内「別に目的作っても困んないでしょ?」

神通「そう…ですね」

川内「私、提督のお昼に弁当用意する約束してきちゃった!」

川内「毎日満足させるのが目標だよ頑張るよ~」

神通「それはよい目標ですね」

神通「と、言ってもお弁当で成し遂げたいことなど私には」

神通「…あった」




神通「さて ご飯でもあげましょうか?」

不知火「…!!」

陽炎(あっ魚にだ)

不知火(また吐くまで訓練…)

神通「ふふふ はいどうぞ」

不知火「…おべん…とう?」

陽炎「えっと…あの?」

神通「お茶もあります」

神通「皆さん。一息入れてください」

不知火「…?」

陽炎「どうしたんだろ?」

不知火「有難くは…」


陽炎「水菜とササミと…クレソン?」

不知火「豆腐が多いですね」

陽炎「あーっ この鶏肉おいしー!」

不知火「胸肉ですかモモのほうがこのみ…いえお構いなく」

神通「では明日は茹でたモモ肉を使いましょう」

陽炎「明日も!? 悪いわね…です」

神通「遠慮しなくてもよいですよ」

神通(食育も訓練ですから)





一方那珂ちゃんは弁当付のCDを売った

おしまい

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