モバP「悪夢は死んでも終わらない」 (63)

・モバマスSS
・文香とモバPが主役
・少しホラー要素あり?
では、始めます

文香「Pさん、どうして付き合って頂けないのですか?」
 
モバP(以後P表記)「俺がプロデュースしているのは文香だけじゃないんだ 特別扱いはできない」
 
文香「そう...ですか」
 
P「でも、文香のことは...」
 
文香「そんなPさんは...要りません」
 
P「えっ」
 
グサッ
 
文香「ふふっ、次は間違えないで下さいね?」

P「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

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P「はぁ...はぁ...」
 
朝起きた俺は文香に殺された夢を見た
だが、夢ではない様な現実さに襲われた
でも、俺は死んでいない
ただの杞憂だろう
その時はそう思っていた
 
P「おはようございますちひろさん」
 
ちひろ「おはようございます!」
 
いつもと変わらない日常
なのにどこかが可笑しくて狂っているように感じたのは何故なのか
さっぱり分からない
 
文香「...」
 
P「おはよう文香」
 
文香「顔色が悪いようですが大丈夫ですか?...」


P「ああ、体調は何も変わりないし大丈夫だよ でも...」
 
文香「でも?」
 
P「俺がさ文香に殺される夢を見てさ それがやけにリアルで気になってたんだ」
 
文香「...それは夢なんかじゃないかも知れませんよ」

P「それって...」
 
文香「なんて...冗談ですよ 私がそんなことする筈無いじゃないですか」
 
P「そうだよな、ごめん変な事言って」

文香「いえ...ところでPさん」
 
P「ん?」
 
文香「選択には気を付けた方がいいですよ?」
 
P「あ、ああ...ありがとう」
 
文香「では、また...」
 
文香はいつもと変わらない様子だった
だが、妙に怖さ、恐ろしさがひしひしと伝わってきた
何かを訴えているのか警告をしているのか
そんな目をしていた
 
そしてしばらく経った後だった
夢の時のように文香が告白をしてきたのは

文香「Pさん、ちょっといいですか?」
 
P「どうした?文香」
 
文香「私と付き合って頂けないでしょうか...」
 
デジャヴ この現象を表すにはこの言葉しかない
だが、俺は また間違えてしまった
 
P「文香はアイドルだ それに人気が出始めている なのにファンを裏切るわけにはいかないだろ?だから...」
 
文香「Pさん...私 言いましたよね?」
 
P「言ったって...何を?」
 
文香「選択には気を付けて下さい と」
 
P「まさか、文香...」

文香「はい、Pさんが前夢だと仰ってた事は現実に起こったことですよ」
 
P「...冗談はよしてくれ 俺は生きてるじゃないか 死んでない」
 
文香「そうですね この機械が無ければ普通の世界と同じです 」
 
P「それは?」
 
文香「時間を巻き戻す機械です それも私の都合のいい様に」
 
P「そんなもの作れるわけ...まさか、
 晶葉が?」
 
文香「はい、質のいい物を作って頂けました」
 
P「確かにあいつなら作れるだろう だが、そんな物をあいつが作ろうとするわけが...」
 
文香「そんなの、「Pさんを殺す」って脅したらすぐでしたよ」
 
P「...」
 

文香「記憶を消す機械も作って貰ううか悩みましたが、記憶を受け継いだ方が面白いと思いそのままにしました」
 
P「何でだ」
 
文香「はい?」
 
P「どうして、晶葉を脅してまでこんな事をするか聞いているんだ!」
 
文香「ふふっ、言わないと分かりませんか?貴方が好きだからですよ」
 
P「じゃあ俺が告白を受け入れたら終わるのか?」

 
文香「それは私にもわかりません...私のルートをクリアしなければ元には戻らないようです」 
 
P「文香ルート...か まるで、文香が好きな物語の話のようだな」

 
文香「そうでしょう?素晴らしい物です だから、Pさん私と付き合って下さい」
 
P「断る」

文香「...どうしてですか?」
 
P「自分の目的のために人を脅し時間まで歪めた奴を好きになるとでも思ったのか?」
 
文香「...付き合わないと他のアイドルを殺すと言ってもその態度でいられますか?」
 
P「なっ...」
 
文香「出来ませんよね 優しいPさんがアイドルを裏切ることなんて」
 
P「俺は...俺は」
 
文香「でも、今は付き合う事もどうやら出来ないようですから...また、会いましょう」
 
グサッ!

P「また...俺は殺されてしまったのか」
 
文香に殺された俺は再びあの日に戻っていた
変わらない風景変わらない服変わらない体
だが、記憶だけはあの時を鮮明に覚えていた
 
P「文香...」
 
文香は思えば1番力を掛けて育てたアイドルかもしれない
壊れてしまわないように優しく深く愛情を掛けて育てた
そんな文香の事を妹のように想っていた
でも、きっと文香は俺の事を...
 
P「これ以上は考えても無駄だ...文香に聴こう...」

P「文香...」
 
文香「Pさん...2回目ですね 生き返ったのは」
 
P「聴きたいことがあるんだ」
 
文香「はい、何でしょう」
 
P「俺の事をどう思っている?」
 
文香「それは...運命の人に決まっているじゃないですか」
 
P「運命?」
 
文香「はい...2人は出会った時から結ばれる運命であり惹かれ合う存在であった みたいな感じです」
 
P「そうか、そんな小説がありそうだな」
 
文香「いいえ、現実にあるのです 私とPさんには運命が張り巡らされているんですよ?」
 
P「俺は...運命なんか信じない」

文香「どうしてですか?」
 
P「結末が決められた小説を読みたいと思うか?それと同じことだよ」
 
文香「そうですね、確かに結末が決まっている物語はつまらないかも知れません」
 
P「そうだろ?だから...」
 
文香「ですが、それはあくまで物語の中での事です 現実とは関係ありません」
 
P「じゃあ、文香と俺は結ばれる運命だと?」
 
文香「はい、結ばれる運命...いえ、結ばれなければならないのです」
 
P「...俺は運命に抗う そんなものあってたまるか」
 
文香「Pさんの事なのでそう言うと思っていました...」

文香「ですがいいんですか?このままでは一生今日をやり直すだけですよ?」
 
P「俺だって...殺されたり今日をやり直したりなんかしたくない でも、お前と付き合いたくもない」
 
文香「我侭ですね...貴方は そんな所も好きですが
ですが、その選択が貴方以外に影響を及ぼすかも知れませんよ」
 
P「どういう事だ」
 
文香「アイドルの何人かが命を落とすかも知れません」
 
P「そんなこと...俺が許さない」

文香「必然的に起きたとしてもですか?」
 
P「何?」
 
文香「例えばやり直しにも回数制限があり、それを過ぎると1人死ぬ と言ったルールがある可能性だってあります」
 
P「また、激昂した文香が惨殺を行う可能性だってある そう言いたいんだな」
 
文香「ええ、他にもありますが」

P「...少なくとも俺がお前と付き合えばアイドルに被害はあまり出ないよな?」
 
文香「ええ、それはもちろん」
 
P「分かった、付き合うよ文香」
 
文香「ほ、本当ですか?!」
 
P「あぁ、ただし付き合ったことは他のアイドル達にはくれぐれも秘密にしてくれ」
 
文香「はい、分かってます」

P「じゃあな...」
 
文香「Pさん?」
 
P「ん?」
 
文香「浮気をしたら...分かっていますよね?」ニコッ
 
P「!?」ゾクッ
 
文香「それでは、また...」
 
P「...」

とりあえずここまでです
次のが出来次第投下していきます

少し出来たので投下していきます

P「これからどうしようか...」
 
文香と付き合ったは良いが正直手詰まりだった
もちろん文香に殺される事も心配だがこの事が他のアイドルに知れると非常に不味いからだ
 
P「とりあえず...晶葉だな」
 
P「晶葉話がある」
 
晶葉「...そろそろ来る頃だと思っていたよ 」
 
P「どうして文香にやり直しの機械を与えてしまったんだ...あれのせいで文香は...」
 
晶葉「仕方...仕方ないんだ 私にとって助手の命以上に大切な物などないからな」
 
P「俺の事を心配してくれるのは嬉しい でも、あれのせいで他のアイドルにも影響が...」
 
晶葉「くどい!私には助手さえいればいいんだ!助手以外何もいらないんだ!」
 
P「晶葉...」
 
晶葉がこんなに怒りに身を任せ物事を言うのを初めて見た
それほど俺の事を想ってくれているのだろうか

P「でも、いいのか?俺は文香に何回も殺されているんだぞ」
 
晶葉「...確かに1度死んではいるがまた生き返るじゃないか だから良いんだ」
 
P「そうか、最後に教えてくれ お前は味方か?敵か?」
 
晶葉「...味方さ ずっと、ずっと...」
 
P「分かった、ありがとうな晶葉」
 
晶葉「ああ、このルートを抜け出すことを期待しているよ 助手」
 
晶葉は俺の味方だと言ってくれた
それが凄く嬉しかった
だが、そんな晶葉の命も文香が握っていると思うと強く憤りを感じる
俺は文香は嫌いではない
だが、抱いている感情を表すのならば
それは、「恐怖」の二文字以外なかった

P「それにしても...この世界はどうなっているんだ?」
 
文香「...プロデューサーさん」
 
P「うおっ!急に脅かすなよ」
 
文香「さっき晶葉ちゃんと話していましたよね?何を話していたんですか?早速浮気ですか?」
 
P「いや、この世界の事を聞いていただけで...」
 
文香「それなら私に聞けばいいですよね?まさか晶葉ちゃんが好きなんですか?」
 
P「いや、そんなこと...」
 
文香「...とりあえずプロデューサーさんには罰を与えます」
 
文香が取り出したのは首輪に付いてあるようなチェーンだった

P「な、何をする気なんだ?」
 
文香「決まっているじゃ無いですか...こうやって、使うんです!」
 
そう言うと文香は俺の首元目掛けてチェーンを振り下ろしてきた
少女とは思えないような力で
 
文香「貴方は私のものなんですよ なのに何故他の女と話すんですか!」
 
P「やっ、やめてくれ!痛い...」
 
文香「貴方が私の所有物だという印を付けるまでは...止めません」
 
その後文香は10分ほどチェーンを振っていた
俺の首元は既に青色の痣ができていた
 

P「も、もう許してくれ...」
 
文香「そうですね...今日はこのくらいにしておきます」
 
P「今後もこういうことを俺にするのか?...」

文香「分かりません...それは、Pさんの選択次第ですよ それでは...」
 
P「不味い...痣が誰かに見られると...」
 
ちひろ「プロデューサーさん、その痣は何ですか?」
 
P(ヤバイ...早速見つかってしまった)
 
P「か、階段で転んじゃったんですよ あははは」
 
ちひろ「嘘です...階段でそんな傷付く無いじゃ無いですか 誰にやられたんですか?」
 
P「いや、その誰にやられたとかじゃなくて...」
 
ちひろ「...プロデューサーさん 私に嘘を付いたって無駄ですよ?」

P「文香...です」
 
ちひろ「文香ちゃんですか...因みに何でですか?」
 
P「俺が文香の所有物だという事を示したいかららしいです...」
 
ちひろ「へえ プロデューサーさんは私の物なのに随分味な真似をするんですね」
 
P「別にちひろさんのものでも...」
 
ちひろ「何か言いましたか?私のプロデューサーさん」

ちひろさんは文香と同じく俺の事を所有物だと思っているのだろうか
その酷く透明に映った瞳が...恐ろしい
 
P「実は晶葉の発明のせいで厄介なことになっているんです」
 
ちひろ「それ、詳しく教えて貰っていいですか?」
 
俺はちひろさんに、俺が殺されたら物語がリセットされること、記憶は受け継ぐこと、何が起こるかは文香でさえ予測できない事 等を伝えた

ひとまずは以上です

ちひろ「許せません...生き返るとはいえ何回もプロデューサーさんを殺すなんて」
 
P「俺も嫌ですよ...刺される時痛いんですから」
 
ちひろ「あっ、いい事思いつきました」
 
P「本当ですか?! それは一体...」
 
ちひろ「簡単です 文香ちゃんを殺せばいいんです」
 
P「文香を...殺す?」
 
ちひろ「はい、この異常な世界を作り上げたのは文香ちゃんです」
 
P「だから、その元凶である文香を殺せば全て元通りになる そういう事ですね?」
 
ちひろ「ええ...当然やりますよね?プロデューサーさん」
 
P「俺は...」
俺は文香を殺したくなんか無かった
でも、今の文香を見たくはない
それなら答えは簡単だった
元の世界と文香を取り戻す事
P「やります...やらせて下さい」

ちひろ「決まりですね では、作戦はシンプルにいきましょう」

P「はい」
 
ちひろ「私とPさんどちらかが文香ちゃんを取り押さえもう1人が...」
 
P「ナイフで...殺す」
 
ちひろ「そうです 私も人を殺したくなんかないですが...仕方ないですよね」
 
P「...はい、アイドル達と文香達が掛かっていますから」
 
2人で話していると都合のいいことに文香がやって来た
深く濁った眼をして

文香「...また、浮気ですか? 懲りない人ですね」
 
P「浮気なんかじゃない これはお前達を救うためだ ちひろさん!」
 
ちひろ「はい!」
 
文香が俺との会話に気を取られているうちにちひろさんに文香の体を取り抑えてもらう
 
文香「な、何をする気なんですか!」

P「文香...悪いがお前には1回死んでもらう そうしたら、元に戻るんだ...」
 
文香「...なるほど ちひろさんの入れ知恵ですか 残念ですが私を殺しても無意味ですよ」
 
ちひろ「そんな物やって見なければ分かりませんよ プロデューサーさん早く!」
 
P「文香...悪い これで終わりにしよう」グサッ
 
文香「あ、あぁ...無駄だと言ったのに...Pさんお楽しみはまだまだですよ?」バタッ

ちひろ「や、やりましたね!プロデューサーさん!これで...」
 
P「な、なんだこれ...」
 
文香が死んだ後 俺の体は透けていく
まるで一つのプログラムであったかのように
 
ちひろ「プロデューサーさん?!それは一体...」

 
P「分かりません...一つ言えるとしたら俺はまた文香に負けた と言うことです」 
 
ちひろ「プロデューサーさん!消えないでください!」

 
P「また会えますよ...きっと」
 
ちひろ「プロデューサーさん!!!」


俺は文香を殺してしまった
生き返ると知っていてもやはり罪悪感は残る
もう何をしても無駄なのだろうか
 
P「また、あの日からか...」
 
文香「Pさん、どうでしたか?私を殺した感想は」
 
P「いい物じゃないさ...罪悪感でおかしくなりそうだ」
 
文香「罪悪感なんて持たなくてもいいんですよ?Pさんにされる事なら何でも嬉しいんです」

P「文香...俺は一体どうしたらいいんだ もうこの世界を抜ける方法なんか...」
 
文香「...知っていますよ」
 
P「ほ、本当か?!」

文香「ですが...教えない方が楽しそうなので教えないでおきます」クスッ
 
P「...俺にはもう分からないんだどうしたらいいか」
 
文香「 Pさんは私とこうやってお話して下さるだけでいいんですよ ...今は」
 
P「文香と話すことでさえもう憂鬱なんだ...今は放っておいてくれないか」
 
文香「分かりました...お体に気を付けてくださいね では」
 
P「...もう溺れてしまおうか」
俺はもう何もかも考えたくなかった
ただ、快楽を求め志希の元へ急いだ
 
志希「志希ちゃんに何か用?キミのお願いなら何でも叶えてあげるよ♪」
 
P「...嘘でもいい 嘘でもいいから快楽をくれ どんな薬でもいい」
 
志希「じゃあこれ!何も考えられないほどに快楽に溺れちゃうよ♪」
 
P「ありがとう...じゃあな」

志希「...本当は、快楽を見せて自暴自棄に陥らせる薬 それを使ってワタシに一杯溺れてね」

俺は家に帰ると早速志希から貰った薬を使い始めた
今まで嗅いだ事の無いような匂いでとても心地がいい

P「ああ、もう何も考えなくていいんだ 今だけはこれに溺れて...」
 
それから俺は死ぬ様に眠った
悲劇が起こったのは眠りから覚めた時だった
 
P「息が...出来ない 体中が痒い...」
 
志希「あれー、出ちゃったか 副作用が」
 
P「志希...?」
 
志希「ごめんね、その薬は快楽を与える代わりに体に異常を起こすんだ」
 
P「た、助けてくれ!苦しい」

志希「それなら、この薬を上げるね♪」
 
P「ああ...」バタッ
 
志希「...それは、脳死に陥る薬だよ私もう我慢出来なくなっちゃった...」
 
文香「何をしていらっしゃるのですか?」
 

ひとまずここまでです

こいつ前にプロデューサーがヘンテコ能力持ってて文香と過去に接点あって色々風呂敷広げるだけ広げて結末省いたやつ?

>>37 生憎ながら違います

志希「誰?! ...あちゃー、もう詰みかなこりゃ」
 
文香「随分私のPさんに好き勝手してくれたんですね」
 
志希「プロデューサーを好き勝手したのは認めるけど興味深いデータは取れたよ」
 
文香「へえ?それは一体何ですか?」
 
志希「この世界はプロデューサーか文香ちゃんが死んだら時間が巻き戻る それは合ってる?」
 
文香「...ええ ですがそれが何か?」
 
志希「脳死だと、時間は巻き戻らないんだね?」
 
文香「...そこら辺は私もよく分かっていません 」
 
志希「後さ、不可解な点があるんだよね」
 
文香「不可解?」

志希「君は晶葉ちゃんを脅し「時間を巻き戻らせる機械」を作らせた」
 
文香「はい、そして私かPさんが死んだ時に時間が...」
 
志希「そこだよ 時間が巻き戻ってどうして人が生き返るの?」
 
文香「時間が巻き戻るなら当たり前じゃ無いですか 死んだ人間が生き返って...」
 
志希「そもそも曖昧すぎるんだよね 脳死だって立派な死のはずなのに反応しないなんて」
 
文香「そ、それは...」
 
志希「まさかとは思うけどいつやり直せるかは文香ちゃんが決められるのかな?」
 
文香「...っ!!」

志希「図星みたいだね でも、幾ら何でも晶葉ちゃんじゃその機能は付けられないよ」
 
文香「...何が言いたいんですか」
 
志希「...君は本当に人間?こんなに都合よく物事が回るはずないよ」
 
文香「何を言い出すかと思えば...私は人間ですよ、そしてヒロインでもあります」
 
志希「ヒロイン...なら、プロデューサーは主人公かな?」
 
文香「そうです...そして、主人公であるプロデューサーさんがヒロインの私とハッピーエンドを迎えるまでこの世界は終わらないんです」
 
志希「へえ、まるで恋愛小説...待って」
 
文香「今度は何ですか?」
 
志希「文香ちゃんは晶葉ちゃんに恋愛小説の世界に入り込む機械を作ってもらった そうでしょ?」
 
文香「...さて、何のことやら分かり兼ねます」

志希「もう無駄だよ さて、晶葉ちゃんのとこに行ってその機械を壊して...」
 
文香「晶葉ちゃんが私を裏切ることはありませんよ、絶対に...」
 
志希「へえ、どんな手を使ったの?」
 
文香「Pさんを殺す そう言っただけです」
 
志希「...つくづく卑怯者だね そうまでしてプロデューサーを独占したいの?」
 
文香「そっちこそPさんを解剖しようとしていたじゃないですか」
 
志希「あちゃー、バレてたか」
 
文香「志希さん、貴方はネクロフィリアか何かですか?穢らわしい」
 
志希「...ただの死体に興味は無いよ プロデューサーだから興奮して興味を持って愛せるんだ」
 
文香「...狂っていますね 」
 
志希「大丈夫だよ文香ちゃん程ではないから」

文香「...どうやら話しすぎたみたいです Pさんを私に譲ってくれませんか?」
 
志希「どうせ、肉体を殺してまたやり直そうとでも思ってるんでしょ?お見通しだよ」
 
文香「...どうして、私の邪魔をするのですか?Pさんは私の物ですよ」
 
志希「どうして邪魔をするか...か 研究対象を取られたくないからかな? これでも結構怒ってるんだよ」
 
文香「...私も怒っていますよ 脳死と言えども私以外にPさんが殺されたのですから」
 
志希「へえ、じゃあせいぜい怒っていなよ ね!」ブワッ
 
文香「...っ!? ケホッケホッ、これは粉塵爆発...」
 
志希「それじゃあプロデューサーは貰っていくよ じゃあね」
 
文香「...何処までも癪に障りますね 貴方と言う人は」

ひとまずここまでです
もう少し程で終わります

志希「さて、ここまで来たら大丈夫かな」
 
志希「さて、プロデューサーを脳死から起こさせるかな...っと」 プスリ
 
P「...あれ、ここは?」
 
志希「やっほー!プロデューサー」
 
P「志希?そう言えば志希にもらった薬を飲んでから意識が...」
 
志希「ごめんね、プロデューサーを騙しちゃった あれはね脳死に陥らせる薬なんだ」
 
P「...でも、文香から助けようとしてくれたんだろ?ありがとう志希」
 
志希「うん...やっぱり優しいねプロデューサー」

P「それで、これからどうするんだ?文香に見つかったら...」
 
志希「晶葉ちゃんの所に行こう そして、説得して機械を壊してもらう 」
 
P「...そうだな、今はそれしか道はない 行こう!」
 

P「晶葉!」
 
晶葉「...助手と志希か 今更何の用だ?」
 
志希「文香ちゃんに機械を作ったでしょ?それを壊してもらいたくて」
 
晶葉「またそれか...駄目だ 助手に死んでもらいたくはないからな」
 
P「晶葉...」
 
志希「大丈夫、プロデューサーは殺されないよ」
 
晶葉「どうしてそう言える?今の状態の文香はとても危険だ」
 
志希「だってさ、この世界じゃプロデューサーは殺せないよね?」
 
晶葉「それはそうだが...」
 
志希「ってことは機械を壊さなきゃプロデューサーは殺せないよね?」
 
晶葉「...っ!!そういう事か 文香が機械を壊す理由がない」
 
志希「そう、最初からプロデューサーを殺すつもりなんて無かったんだよ」

晶葉「私ともあろう者が騙されていたのか...」

志希「それでどうかな?あたし達の味方になってくれる?」
 
晶葉「ああ助手、志希 よろしく頼む」
 
P「ありがとう、晶葉」
 
晶葉「ふふ、例を言われるのもいい者だな」
 
文香「...随分楽しそうですね?晶葉ちゃん」
 
晶葉「なっ?!」
 
P「文香、やはり来たか...」
 
文香「待っていて下さいねPさん、今取り戻します」
 
晶葉「待て...まず、私と話をしようじゃないか」
 
文香「いいですけど...何か?」
 
晶葉「プロデューサーを殺せないのによく騙したな」
 
文香「やっと気づきましたか 私の嘘に気付かない貴方が愚かなんですよ」
 
晶葉「私は凄く怒っている だから...」カチッ
 
文香「...」
 
晶葉「機械は壊させてもらった」
 
文香「へえ...」

晶葉「随分余裕だな 野望は打ち砕かれたというのに」
 
文香「本当にそうでしょうか?機械の力以外の物が働いてこの世界が出来ていたとしたら?」
 
晶葉「...なんだと?どういう意味だそれは...」
 
志希「...晶葉ちゃん、もう私達ダメみたいだよ」
 
晶葉「志希まで何を言ってる?機械を壊したんだから...」
 
志希「じゃあさ、このデータ見てよ」
 
晶葉「なんだこれは...どうして機械を壊したのにこんなに大きいエネルギー反応が」
 
文香「言ったでしょう? 機械が働いたのは最初のうちだけでその後は意味をなさなかったんです」
 
晶葉「そんなはずは...そして、どうしてこの世界は崩れないんだ!機械が壊れたら...」
 
P「...具現化」
 
晶葉「具現化...だと?」
 
P「ああ、そうだろ?文香」
 
文香「...ふふ」
 

文香「流石はPさん とても聡明ですね」
 
晶葉「具現化など認めん!そんな物があったら科学の根本が...」
 
文香「私の具現化は願いが引き起こした奇跡です 科学など当に凌駕しているのですよ」

晶葉「そんなはずは...」
 
志希「...諦めなよ もうあたし達に勝ち目はないよ」
 
晶葉「嘘だ!そんなの私は認めないぞ!」
 
文香「志希さんの言う通りです 具現化は...願いは科学を超えたんです」

晶葉「そんな...」
 
P「文香、それは願いじゃ無くて欲望じゃ無いのか?」
 
文香「...はい?」

P「だってそうだろ?この世界も全て文香の我侭で作られたんじゃないか」
 
文香「...そうですね でも、それの何が悪いのですか?」
 
P「俺だけならまだいい...だが、他のアイドルやちひろさんを巻き込む必要はあったのか?」
 
文香「世界を変えるという事は他の人に影響が出るのは当たり前です 私だって巻き込みたくはないんですよ」
 
P「だとしても...」
 
晶葉「助手よ、文香の言う通りだ... 世界を変えると言う事はそれ程影響を及ぼすんだ」
 
P「...なあ、文香この世界をどうやったら終わらせてくれるんだ?」
 
文香「そんなもの、私とPさんが結ばれればいい話ですよ」
 
P「...分かった」
 

晶葉「分かったって助手...一体何を」
 
P「志希、晶葉すまない ここでお別れだ」
 
志希「それって、文香ちゃんと一緒になるって事?ダメだよそんなの!」
 
P「それしかもう道はないんだ!俺だけが犠牲になればいい そうしたらお前らも文香も幸せになれるさ」
 
晶葉「文香の元へ行けばきっと束縛をされ何も自由が無くなってしまうぞ!」
 
P「大丈夫だって、いつも仕事に縛られてきたんだから女の子一人に縛られるくらい」
 
晶葉「...助手がそう言うなら仕方あるまい」
 
P「志希もいいよな?」
 
志希「...仕方ないなぁ でも、これだけは約束して」
 
P「何だ?」

志希「絶対、幸せになってね」
 
P「ああ、約束する」

文香「Pさん、お別れは済みましたか?」
 
P「ああ、今行くよ それじゃあ元気でな志希、晶葉」
 
志希「さよなら、プロデューサー」
 
晶葉「達者でな、助手」
 
2人はそう言うと俺と文香を見送ってくれた
そんな2人の瞳には涙が浮かんでいた
 
文香「Pさん、やっと私達結ばれたんですね...」
 
P「...そうだな」
 
文香「やはり...嫌でしたか?」
 
P「...俺は誰かに決められたり、命令されるのが嫌いだった でも、文香お前の事は嫌いじゃない」
 
文香「...そうですか、その言葉が聞けただけで十分です」
 
P「俺達が一緒になったのもきっと何かの縁さ だから文香 一緒に幸せになろう」
 
文香「はい、もちろん」

~事件から1年後~
 
志希「やっぱり、文香ちゃんの具現化は収まったね」
 
P「ああ、だからそんな心配することないよ」
 
晶葉「助手は何でも1人で抱え込むから放っておけないさ」
 
文香と一生過ごすことになってからもプロデューサー業は続けている
そして、志希と晶葉には文香の具現化について調べて貰っている
最近は暴走も見られなくなったし極めて文香との関係も良好だった

 
P「あっ、文香から呼び出し食らった じゃあまたな」 
 
志希「はーい♪ ...晶葉ちゃん良かったよね、文香ちゃんがプロデューサーを束縛しなくて」

 
晶葉「そうだな、そのお陰で私達はまだ助手と関われているのだから」
 
志希「あたし達脇役が出来るのは...」

晶葉「助手の幸せを願うことだけ」

志希「うん、一緒に頑張ろうね 科学者としてもさ」
 
晶葉「分かっているさ」
 

P「文香、ごめん 待ったか?」
 
文香「Pさん遅いですよ...社会人なのですからもう少しちゃんと...」
 
P「ごめんって、ちひろさんみたいなこと言うなよ」
 
文香「...今日は正式に言いに来たんです」
 
P「...ああ」
 
文香「Pさん、ずっと私の傍にいてください 私も貴方の傍に居ますから」
 
P「ああ、ずっと一緒にいよう」
 
俺達は1回道を間違えた
1人は世界を変え、1人は希望を捨てた
そんな間違った2人でも幸せになれることを証明していきたい
悪夢は死んでも終わらなかったが、今の幸せは死ぬまで続いて行く きっと...
 
end

本編(ハッピーエンド)は以上となります
次はバッドエンドを投下します

>>51 からルート分岐
 
P「お前はただ我侭を言ってそれが具現化に繋がっただけじゃないか」
 
文香「我侭?どうしてそんな酷いことを言うのですか?」
 
P「酷くなんかない...俺や他のアイドルまで危害を加えたお前の方が酷いだろう!」
 
文香「この物語の登場人物には私とPさん以外要らないんです」
 
P「何が物語だ...何が運命だ...そんな物あるわけないだろ!」
 
文香「...無かったから作ってあげたんですよ 理想郷を」
 

P「理想郷なんてバカバカしい...お前の理想が俺と一緒に居ることなら 俺の理想はお前と一緒に居ないことだ」
 
文香「...は?どうしてそんな事言うのですか 何時ものPさんはもっと優しいはずですよ
 
文香「まさか...貴方たち私のPさんに何かしたんですね!」
 
晶葉「言い掛かりはよしてくれ 私達は何も...」
 
文香「うるさい!貴方たちの...貴方たちのせいでPさんは変わってしまったんだ!」ギュゥゥ
 
晶葉「い、息が...」
 
志希「晶葉ちゃん!」
 
文香「次は貴方の番ですよ」
 
志希「ひっ!」

P「文香、お前は狂っている どうして自分の仲間を傷付けるんだ!」
 
文香「仲間?ただ邪魔な存在ですよ どうせ彼女達もPさんを狙っていたんです」
 
志希「そんな事...」
 
文香「貴方は黙っててください!」ギュゥゥ
 
志希「うぐ...プロデューサー...逃げて」
 
P「志希!」
 
文香「さて、Pさん 邪魔者は片付けましたよ 一緒に行きましょう」スタスタ
 
P「...来るな」
 
文香「えっ?」
 
P「来るなこの化け物!」
 
文香「っ?!」

文香「なっ?えっ...」
 
P「お前は化け物なんだ だから、この世界を変えることも出来たし思い通りに進められた」
 
文香「あははははは! Pさんも可笑しいことを言うものですね」
 
P「何を...」
 
文香「そんな事言うPさんにはお仕置きですよ」ギュゥゥ
 
P「ぐぁっ!」
 
文香「痛いですか?私の心も凄く痛いです なので、すぐ終わらせますね」ギュゥゥゥゥゥ!!

P「がはっ!こんなことしたってまた生き返れるんだから...」
 
文香「もう生き返る事は出来ませんよ?」

P「えっ?...」
 
文香「やはり、永遠なんて願う必要は無かったのです それなら美しい最期を遂げた方がいいですよね?」
 
P「い、いやだ死にたくない!まだ、俺にはこの世に未練が...」
 
文香「大丈夫ですよ すぐ私も逝きます 私達は一緒に死ぬ運命だったんです」
 
P「運命...」
 
文香「それじゃあ幸せになりましょうね Pさん」ギュゥゥゥゥゥ!!
 
文香「あはははははは!やっぱり私達は運命で繋がっていたんです!」
 
文香「偽りなんかじゃない、本物の運命で!」チャキッ
ザシュッ...
 
end

これでバッドエンドも以上です
それではHTML化依頼してきまふ

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