京太郎「死んでも生きる」良子「死んでも一緒」 (118)



※咲-saki-のSS

※京太郎もの

※基本非安価

※のんびりまったり



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臨海スレがあるのに建ててしもうた……

あっちもこっちも頑張るよ!



※たまに地の文あり



―――【東京:インターハイ会場前】


京太郎「……」

京太郎(清澄優勝、嬉しい。超嬉しい……なのに、なんだか妙な感覚がある)テクテクテク


京太郎「嫉妬、じゃない。なんだろうなぁ……やっぱ俺も、勝ちたかったんだよなぁ」


優希『来年は全員でくるじぇ!』ニッ

和『もちろん須賀君も一緒に』ニコッ

まこ『わしがしっかり連れて来るけぇ』ニヤリ

久『須賀君が、いてくれたから……』ポロポロ

咲『なに呆けてるの……行くよ。京ちゃん』フッ


京太郎「……みんながあんなこと言ってくれて、うれしかったけど」

京太郎(なのにある、この感情は……)


京太郎「はぁ……一緒に、行きたかったなぁ」



―――【インターハイ会場:ロビー】


「……はぁ」


戒能良子が、深いため息をついた

インターハイ女子団体戦の決着がつき、それから一日

個人戦を残すのみとなったその会場、短き一日の休み

報道関係の仕事でやっては来たのだが


行きに見てしまった嫌な光景が目に焼き付いている


「……」

「どうしたの良子ちゃん」

「はやりさん……」


そちらを向けば、瑞原はやりがそこにいた

良子の先輩であり友人

だがその表情は晴れない。それはそれで仕方ないのだが……


「あれ?」

「ええ……」

「んー事故、かぁ……」

「ええ、事故です」


ニュースにもなっている不幸な事故

少年が一人、自動車に跳ねられるという不幸な事故

それを目の前で見た良子も、聞いたはやりも、他のプロも……晴れやかな表情とは言えない


「……ホームに帰ってスリープとしましょう」ハァ

「うん、そうしな」



インターハイ会場を出て少し歩く

帰宅、というより泊まっているホテルまでの道を

もちろんその道中、やはり通ることになるであろう場所は―――


(この事故現場、ですね……)


今朝の事故、その現場……

すでにその場には誰もいない

明日になればまた、報道などされるのだろう


(インターハイ優勝、清澄高校の男子生徒の事故、まぁ……やらないわけがないでしょうね)


そんな無粋なことを思いつつ、その歩道を渡ったところで、ぴたっと足を止める

渡ったところにある花壇、そこに腰掛けている少年が一人


「須賀、京太郎……」

「へ?」

「……」

「え、ま、マジで? み、見えてます?」

「……」


「あれ……戒能、良子さん?」

「……」

「あ~やっぱダメか……だよなぁ」

「……」


「やっぱ俺―――死んでるし」ハァ



別段、戒能良子にとって“死んだ者”というものはそれほど稀有なものでもない

街を歩いていて見かけることもある

幼い頃から“視える”からこそ、関わらないということもするのだが……


(しまった……)

「……どうすっかなぁ」ハァ


さすがに目の前で現場を“見た”上で“視た”のは初めて

その名を口に出してしまった

だがまだやりなおしは効く。この場は彼が“人ならざる者”になった現場


「俺、ここで死んだって知ってもらってるんだ……なんか、不思議な気分だなぁ」


少しは動揺するし興味も出る

それに聞いた話と少し違う

だからこそ、戒能良子は興味本位で、好奇心で―――関わる


「ノー、貴方は……死んでないはずです」

「……え?」

「須賀京太郎。ユーは、まだ死んでいない」

「……え?」



京太郎「……て、てか視えるっすね」

良子「ええ、死に際を見ていたから余計に、とかあるのかもしれませんが」


京太郎「……見られてたんですか」

良子「ええ、女の子を助けて、とは褒められるべきことでしょう」

京太郎「そりゃ、なによりで……」

良子「自分の身体、追いかけなかったんですか?」キョロキョロ

京太郎「ああいや、茫然としちゃって救急車行っちゃうし……」

良子「飛べないんですね」

京太郎「飛べるんですか?」

良子「ええ、飛んでたりします」

京太郎「ええ~……」

良子「思ったより、冷静ですね」

京太郎「いやその、驚きすぎて逆に」

良子「なるほど、にしてもフライできないんですか」

京太郎「はい」

良子「……それほど詳しいわけではありませんが、やはりまだ生きているから通常のゴーストと同じことができない、とかでは?」

京太郎「おお、ありそう! ならさっそく行ってみます!」

良子「体が運ばれた場所は、わかってますか?」

京太郎「……」

良子「……」

京太郎「……終わったぁ」ガクッ

良子「……」

京太郎「いいとこ無しな人生だった……」

良子「……はぁ、スタンダップ、須賀君」

京太郎「え?」

良子「せっかくです。多少は協力しましょう」

京太郎「……え、マジですか!?」

良子「ええ、乗りかかった船です、から」

京太郎「おお~」

良子「……とりあえず場所を移しましょう、ここでいつまでも“独り言”を言っていてもおかしなことになりそうです」

京太郎「ですね! ありがとうございます!」ニッ


良子「ところで……」

京太郎「はい?」

良子「聞きたかったんですけど……」

京太郎「どうぞ! 幽霊歴半日ですけど!」

良子「……三途の川ってみました?」

京太郎「ま、まだです」

良子「ふむ」

京太郎「……み、見たくないです、なるべく」



―――【ホテル】


良子「どうぞ」

京太郎「え、い、良いんですか?」

良子「とりあえず貴方が運ばれた病院もまだわかりませんし」

京太郎「し、しかし」

良子「ケータイもありませんし、離れるとどうなるかわかりませんよ?」

京太郎「う゛……そ、それじゃあお邪魔、しても?」

良子「どうぞと言っているじゃないですか、ほら、ハリハリ」

京太郎「お、おじゃまします」ペコリ


京太郎(うおぉ! あの戒能プロの部屋にお邪魔するとはぁっ!)

良子(乗りかかった船でなんとかしてあげようと思ったとはいえ、男の子を上げることになるとは)


京太郎「その、俺は……」

良子「ん、気にせずどうぞ……覗いたりしたら成仏させますが」

京太郎「ひぇっ、ぜ、絶対しません!」

良子「OK、よろしい」コクリ


良子(成仏のさせかたなんて知りませんけど)

京太郎(怒らせないようにしよ)


良子「とりあえず今日はソファで寝てもらって……いや、寝るんですか?」

京太郎「さ、さぁ……とりあえず眠気でも出たらソファで寝ます」

良子「ではそのように」

京太郎「……なんか死んだって実感ないなぁ」ハァ

良子「まだ生きてますからね、意識不明の重体としか聞いていません」

京太郎「身体見つかれば、入れますかね」

良子「さぁ……でも、やってみなければわかりません」

京太郎「……はい」コクリ

良子「ところで物を動かしたりはできるんですか?」

京太郎「え、ああいや……無理そうですよ。やったけど透けます」

良子「ほう……」

京太郎「なんだかなぁ」ハァ

良子「ともかく明日になってみなければなんとも」

京太郎「ですよねー」

良子「では、私はシャワーに行ってきます」テクテクテク


京太郎(……ちょっと興奮する)



シャー


京太郎(気になるけど命あってのよ……いや、死んでるんだけどねもう。いや、ギリ死んでないのか?)


京太郎「にしても、なんでこんなことになったかなぁ」ハァ

京太郎(まぁまさかの展開で助かりそうではあるんだけど)

京太郎「……心配かけてんだろうなぁ、みんなに」


シャー


京太郎「……いかん、幽霊になっても煩悩は消えん」ヤレヤレ

シャー

京太郎(ちょっとだけ……いやいや落ち着け! 恩をあだで返すわけにはいかん!)

京太郎「もしかして運命的な出会いで惚れ……ねぇな」

京太郎(それに、文字通り住む世界が違うって奴だよな)ケラケラ



京太郎「……はぁ、とりあえず、明日になってみないと、かぁ」


ここまでー
ちょっとしんみりモードでいく感じで

ラブコメっぽいの書きたいなとかは思うたけど全然無理そう

とりあえずじわじわと仲良くなってく感じで書きたいなー

そんじゃまたー


始まったばかり
頑張るゾイ

ってもヒロイン一人で進むとそれほど長々とはやらないんだけど



ガチャッ


良子「ふぅ……ゴーストは、シャワーも浴びませんよね?」

京太郎「あ、はいっ……」フイッ

良子「? ……ああ」

良子(年頃の男の子ですし、気にもなりますか……私も少し薄着がすぎますね)

京太郎「え~ああ、その」

良子「さて、明日も早いし寝るとしますね」

京太郎「は、はい」

良子「そこのベッドで寝ますんで」

京太郎「ん、はい」コクリ

京太郎(うわぁ、地味に緊張する)

良子「あ、そういえば電気とテレビ」

京太郎「消しちゃっていいですよ。俺も少し……疲れましたし、寝てみようと思います」

良子「そうですか……それでは」パチンッ


京太郎「……おやすみなさい」

良子「ええ、おやすみなさい」

京太郎「それと、ありがとうございます」

良子「いいえ……」

良子(善意、ではないですからね……ただの好奇心、たちが悪い方です。まったく)ハァ


京太郎(死、か……はじめて意識したけど、重いなぁ)



―――翌朝【ホテル】


京太郎「ん……寝れた、のか」スッ

良子「起きたんですね、おはようございます」

京太郎「ああ、戒能さん……朝一のコーヒーですか」

良子「ええ、これを飲み終えたら行きましょう」

京太郎「……了解です」


京太郎(コーヒーも、もう飲めない、か)

良子(人間の三大欲求、ただの一つも満たされない身体、死してなお人間は苦しむということですか)


京太郎「母さんにも心配かけてんだろなぁ……みんなにも」ハァ

良子「ともかくどこに入院しているか突き止めて行ってみましょう、案外生きているだけで喜ばれてるかもしれませんよ?」

京太郎「……ありがとうございます。慰めてくれて」フッ

良子「そのつもりはありませんよ」ズズッ



ガチャッ バタン


京太郎「扉とかすり抜けられないかなぁ」

良子「できないんですね」

京太郎「開けたりもできないっすからね」ハァ

良子「ドアを開けられないということは、ドアノブに触れられないと?」

京太郎「ああいや、触れることはできるんですけど力を入れてもなにも起きないというか」

良子「なるほど、物理に干渉できないのに物理に干渉してしまう理由がわからなかったんですがそういう……」フム

良子(フライできない理由などと、同じでしょうか……?)

京太郎「ところで」

良子「ん?」

京太郎「俺の入院してる病院を探すってどうやって?」

良子「都合よく自分の身体がある方向なんかを察知できれば良かったんですが」

京太郎「すんません」メソラシ

良子「いえ、関わったのは私です。私が責任を持ちます……故に、良い方法が一つ」

京太郎「おお!」

良子「では行きましょう」

京太郎「うっす!」



―――【街中】


京太郎(っと、俺は普通に喋って大丈夫だけど、戒能さんは小声だしな、しっかり聞き逃さないようにしないと)


京太郎「にしても、スゴイですよね東京」

良子「そうですか?」

京太郎「ええ、デカいテレビとか」

良子「テレビ……って」

良子(バッドタイミングですね)

京太郎「あ」


『昨日、東京都墨田区で発生した事故についての―――』


京太郎「ん~もしかして戒能さん、今朝ニュース映してなかったのって」

良子「……まぁ、多少は」

京太郎「……優しいですよね」フッ

良子(気まずくなるのが嫌だっただけ、ですけどね……)


『女子麻雀団体戦優勝校である清澄高校の生徒、須賀京太郎くんは信号無視して走ってきた乗用車に挽かれそうになっていた少女を助けるため』


京太郎「まぁ、無事そうでなによりですけど」

良子「ええ、無事なようです。少なからずあなたの行為は無意味では無かったようです」

京太郎「そりゃなにより」


『優勝ムードから一転、悲劇的な事故が―――』


京太郎「迷惑、かけてばっかりだな」

良子「……」

京太郎「……はぁ」

良子「行きましょう、まだ生きています」

京太郎「よっし! 行きましょう!」



―――【ビル前】


京太郎(ここって、テレビ局だよな……戒能さんなにしに行ったんだろう)

良子「お待たせしました」

京太郎「お、まだ10分ぐらいしか経ってないですよ?」

良子「すぐ終わるようではありましたから」

京太郎「そうですか」コクリ

良子「貴方のボディがある病院がわかりました」

京太郎「え、もうですか、こんなあっさり」

良子「ええ、テレビの力と言う奴です」フフッ

京太郎「すぐ教えてもらえるもんですね」

良子「私、これでも新人賞を取ったプロですよ?」


京太郎「……テレビの人だ」

良子「テレビの人です」



―――【病院前】


京太郎「テレビ局行ったら逆に遠回りっていう」

良子「灯台下暗しですね、とりあえず入りますか?」

京太郎「ちょ、ちょっと待ってください……」スゥハァ

良子(自分の身体とご対面、そりゃ思うところありますか)


京太郎「……よし、行きましょう」コクリ

良子「良いんですか?」

京太郎「はい、ジーっとしててもドーにもならねぇ!」グッ

良子「……ん、男の子らしくて実にグッドです」フッ

京太郎「お願いします!」

良子「ええ、では、行きましょう……」







―――【病院内:廊下】


良子(さて、ナースステーションでしっかりと聞いてから来てみましたが……)

京太郎「……」ググッ

良子(良いん、でしょうか)スッ

京太郎「……」コクリ

良子「……」コンコン


京太郎「……」

良子「……」


京太郎「……あれ」

良子「いなさそう、ですね」グイッ

ガラガラ



ただ一人のみがいる病室

清潔感を感じる真っ白な部屋、開かれたカーテン

ベッドの上に、彼は“あった”


「……文字通り、ボディのみ」

「俺、か……」


包帯は巻いてあるがそれほど損傷が激しいようには見えない

良子と京太郎の二人はそっと近づいて眠っている少年を見る

金色の髪が風で揺れた


「……須賀、京太郎」

「俺、俺だ……」


そうして茫然としていると、誰かが入ってきた

振り返るよし早く声がする


「京ちゃん?」

「咲ッ!?」


振り返る京太郎と良子

その視線の先には“宮永咲”

須賀京太郎の友人、幼馴染、最も近しい人物


(だから、視えたと?)

「あ、気の、せい……」


「み、視えてない……いや、それでも今お前!」


「あの……あなたは?」

「……私は、戒能良子、名前ぐらいは聞いたこと、ありませんか?」

「戒能……ってプロの!?」

「ええ、宮永咲さん」



京太郎(やっぱり、視えないか……)


咲「その、どうして戒能プロが京ちゃんに……」

良子「ちょっとした知り合い、と言いますか」フッ

京太郎(現在進行形で、ね)

咲「い、意外なつながり……京ちゃんのくせに」クスッ

京太郎「くせにとはなんだ」

咲「意外だなぁ、周りの女の子に恵まれてないとか言ってたのに」ハハハ

京太郎「事実だっての」

良子(仲、良さそうですね……まさしくフレンド)


咲「まったく京ちゃん、こんな美人にも心配かけるなんて」

京太郎「……」

咲「バカだなぁ」ハハ…

京太郎「……なんだか、キレが悪いじゃないか咲。もっとけなす時は派手だろお前」

咲「……ッ」

京太郎「……」

咲「あ、じ、自動販売機、飲み物買ってきますね!」

良子「ああ、ありがとうございます」

咲「それじゃ!」ダッ


ガラガラ


京太郎「……」

良子「今までで一番、ショックを受けたって表情ですね」

京太郎「咲の奴が、あんな顔……咲にあんな顔、させて……俺はっ……」

良子「……」



良子「……戻れますか?」

京太郎「……」

良子「……」

京太郎「……ダメ、そうです。わかりません、やりかたも」

良子「なるほど……」

京太郎「なんでだよ」

良子「……まだその時じゃない、とかですかね」

京太郎「その時じゃないって」

良子「ともかく、できないものは仕方な」

京太郎「仕方なくないだろっ、こんなの!」

良子「……しかし、須賀君」

京太郎「っ……すみません」

良子「いいえ、貴方の気持ちは察するに余りある……」


京太郎「はぁ……ほんと、ごめんなさい。落ち着きました」

良子「いえ、私も無責任に身体があれば戻れるんじゃなんて言った側ですから」

京太郎「……」

良子「ボディの元にたどり着いたわけですし、それでは私は帰ります」

京太郎「……はい」フッ

良子「グッドラック」

京太郎「……ありがとう、ございましたっ」ニッ

良子「……」クルッ


テクテクテク


京太郎「感謝、してます……」

ピタッ

良子「……今度は、生身で」

京太郎「はい……会えたのが戒能さんみたいに優しい人で、よかった」

良子「……それはなにより」フッ


京太郎「それじゃ、また!」ニッ

良子「ええ、また……」



ガラガラ


良子「……」

咲「あ、戒能プロ」

良子「ああ、宮永さんすみません……お代はこちらで、少し急用ができて」

咲「いえ……これは、私なりのお礼、ですから」

良子「お礼?」

咲「京ちゃんの知り合いの方っていうのは知らなかったですけど、それでも京ちゃんのためにわざわざ来てくれた人、なんですから」フッ

良子「あなたは……須賀君のことが、好きなんですか?」


咲「……」

良子「……」

咲「……」

良子「……」


咲「……え?」

良子「え?」

咲「ちょ、冗談でもやめてくださいよ。起訴しますよ」

良子「えっ」



咲「そういうんじゃないんです……私と京ちゃんは」クスッ

良子「そ、そうなんですか?」

咲「はい、でも大切な人だから……」

良子「な、なんだか聞いてるこっちが恥ずかしくなりますね」カァッ

咲「あ、京ちゃんにバレたら絶対調子乗るから言わないでくださいね」ゴゴゴゴ

良子「も、もちろんです」コクリ

咲「京ちゃんと付き合うとか反吐が出ます。そんな風に見られたらサブイボが出ます」

良子(さ、さすがに誇張してますよね? ね?)


咲「……ともかく、ありがとうございました京ちゃんのために!」ニコッ

良子「……いえ、自分のため、ですから」

咲「……あ、なるほど」

良子「え?」

咲「あ、ふ~ん」

良子「???」

咲「京ちゃんったら隅におけないなぁ……こんな楽しそうなことを」クククッ ボソボソ

良子(ワッツ?)



咲「ともかく、これからも京ちゃんをお願いします!」クワッ

良子「お、おふこーす」

咲「っしゃ!」

ピリリリリ

咲「電話っ!? って部長から、ああ、戒能さんそれじゃあ! また来て上げてください!」

良子(病室で会った人と別人に見えます)

咲「それじゃまたぁ!」ダッ

「病院内は走らないでくださーい!」

咲「競歩でぇす!」ダダダダ


良子「……しかしまぁ、ユニークな友人がいますね須賀君」クスッ

良子(彼はまだ、病室……ですよね)


京太郎『それじゃ、また!』ニッ


良子「……はぁ」



ガラガラ


京太郎「咲が戻って……」

良子「須賀君」

京太郎「あれ、戒能さんなんで」

良子「……よろしく、されましたから」ボソッ

京太郎「へ?」

良子「なんでもありません、とりあえず……まだ元に戻る方法が見つからないなら、来ますか?」

京太郎「……そ、それって」

良子「ただ、見捨てられなかっただけです」スッ

京太郎「優しいなぁ、戒能さん」アハハ

良子「……い、いいからどうするんですか、来るんですか、ここにいるんですか」

京太郎「……ここにいるよりは霊感強いっぽい戒能さんと一緒のが良さそう、ですね」ハハハ


良子(い、一応手を差し出しはしましたが、取れないんですよね……まぁフリだけでもお互いの意思確認は)


京太郎「お言葉に甘えて、もう少し御厄介になります。戒能さん」スッ


パシッ


京太郎「え」

良子「ふぇ?」

京太郎「……」ニギニギ

良子「……」ニギニギ

京太郎「……」ニギニギ


京太郎(さ、触れる? 戒能さんに、なんで?)


良子「……」カァッ

京太郎「あ、すみません」

良子「い、いえ、先に手を差し出したのは私、ですからっ」フイッ

京太郎(しかしまぁ)スッスッ


京太郎「戒能さんしか、触れない?」

良子「な、なんでまた」

京太郎「……ホント、なんででしょう」



京太郎「なんだろうか……」

良子「それはまた、としてとりあえず出ましょう」スクッ

京太郎「あ、はい!」


テクテクテク


良子(らしくないことを、してしまった気がします……)

京太郎「戒能さん!」

良子「?」

京太郎「これから、よろしくお願いしますっ!」ニコッ

良子「……ええ、よろしくお願いします」フッ


第一話、完!

って感じの内容でここまで

次回からもーちょっとゆるい感じで進めてきたい
いつまでも真面目だと疲れちゃう

そんじゃまたー


おっし、あっちも進めなきゃだけどとりあえず今はこっち頑張ろー

戒能さんの保護観察中



―――【ホテル:部屋】


良子(それにしても、良い方法はあるでしょうか……元に戻るのは、時間の問題?)

京太郎「ううむ、やっぱ触れても動かしたり押したりはできないか、感触もないような感じだし」

良子(しかし、悪魔を召喚とかならともかく……幽霊、こういうのはその分野の専門家に聞くべき、でしょうか?)

京太郎「でも戒能さんの手はしっかりと感触と熱があった……ええい、このままではいつ戻れるかわからん!」

良子(ふむ、となればさっそく電話をしてみましょう)コクリ


京太郎「あ、その戒能さん」

良子「ん? どうしたんです?」

京太郎「その、もっかい握手しても、良いですか?」

良子(また、年頃の男性と握手……慣れない。まるで慣れない)


京太郎「だ、ダメならいいんです! そもそも俺みたいな男と握手なんて!」

良子「……どうぞ」スッ

京太郎「……え、良いんですか?」

良子「早くしてください」

京太郎「は、はい!」パァッ

良子(ようやく見つけた“人間味”に縋っている、というところですか……)



良子「……」スッ

京太郎「んっ」ギュッ

良子(なんか、恥ずかしいですね……これ)カァッ

京太郎「ちょっと引っ張ってみて良いですか?」

良子「あ、はい」コクリ

京太郎「ん」グイッ

良子「おっと」フラッ

京太郎「……お、おお!!」パァッ

良子「ち、力も作用されるんですね……」

京太郎「戒能さんだけにですよ!」エヘヘ

良子(かわいい笑顔しますね……とか少し思ってしまいました)


京太郎「よし、力が作用するってことはわかった!」

良子「変なことしないでくださいね」ジト

京太郎「し、しませんよっ!?」カァッ

良子「で、試したかったことはこれですか?」

京太郎「いえ、この状態で……よっ」


ピッ


京太郎「おお、テレビが点いた!」

良子(私を介してであれば、他のものに干渉できると?)


京太郎「凄い! 凄いっすよ!」パァッ

良子「あ、ええ……」コクリ

京太郎「あ、すんません俺一人ではしゃいじゃって」ハハッ

良子「いえ、正しい反応だと、思います」フッ



京太郎「これでちょっとは生活しやすく」

良子「でも私から離れられませんね」

京太郎「……そうでした」ハァ

良子「そんなに離れたいですか」ジト

京太郎「ウェィッ!? そ、そうじゃなくって!」

良子「……ジョークですよ」フッ

京太郎「……もぉ」ムゥ


良子「とりあえず、これで色々とできることは増えそうですが……とりあえずそっちの専門家に連絡を入れて見ます」

京太郎「“そっち”ですか?」

良子「はい、その手のことに詳しい……オカルトにはオカルトです」



京太郎(ってことで戒能さんは電話しに少し離れたけど……)


グッグッ


京太郎「やっぱ押せないよなぁ、戒能さんと触れ合ってなきゃかぁ」

京太郎(まったくもって、早く体に帰りたいなぁ)

京太郎「みんな、心配してるかなぁ……咲も心配だし」ハァ


ガチャッ


京太郎「あ」

良子「戻りました、さっそく明日……動きましょう」

京太郎「明日ですか?」

良子「イエス……とりあえず個人戦開始前に会う相手が数人」

京太郎「そういえば個人戦も始まるのか、咲と和、どうなってるかなぁ」

良子「……見に行きますか?」

京太郎「……いや、今は起きること優先としましょう」

良子「それは結構、では明日はとある人物に会いに行くと言うことで」

京太郎「はい!」

良子「ん、晩御飯も買ってこなくては」

京太郎「あの……」

良子「ん?」

京太郎「色々と、ありがとうございます……偶然、会っただけなのに」

良子「……」

京太郎「見ず知らずのガキに、ここまでしてもらって」

良子「……お礼はまだ結構です」

京太郎「?」

良子「……生身の時に言ってください」フッ

京太郎「……ホント、優しいなぁ」アハハ

良子「……行きますよ、須賀君」

京太郎「あ、はい!」


良子(中々、こういう素直で可愛い所があるから捨て置けないんですかね……)



―――【別のホテル:部屋】


咲「ただいま戻りましたーって……どことなく雰囲気暗い」

優希「咲ちゃんが普通すぎだじぇ」

咲「え~そうかな、まぁみんなも昨日よりはマシになったんじゃない」

和「……」

咲「落ち込まない落ち込まない、誰が悪かったってわけじゃないんだから」アハハ ポンポン

和「でもっ」グスッ

咲「……和ちゃんが京ちゃんのために泣くとは、喜ぶよ」

和「か、からかわないでくださいっ!」

まこ「咲、かなり堪えとるからあんま茶化すもんじゃなかい」ハァ

咲「は~い……で部長は?」

まこ「あれノイローゼになるぞマジで」

咲「部長~そんな落ち込まないで良いですから~」

久「良いわけ、ないわよっ……」グスッ

咲「誰のせいでもないじゃないですか」

久「でもっ、でもぉっ……」エグッグスッ


咲「はぁ~」ヤレヤレ

優希「あたしもちょっとキいてるから、あんまいじられると、こまるじぇ……」

咲「……それじゃ和ちゃん、明日もがんばろー!」

和「なんで、咲さんは……須賀君の友達じゃ」

咲「ん、友達だよ?」

和「ならなんで、須賀君は……起きないんですよっ!?」


咲「……ま、そのうちひょっこり起きるよ」

和「なんでそんなことっ」

咲「そんな時、情けない姿見せたらなんて言われるかわかんないし」ハッ

和「っ……」

咲「とりあえず勝つ。目の前の敵すべて潰す……振り返って友達のこと考えるのは、そのあとかな」アハハ

和「……そんなことしてたら、いつかみんな置いてって一人に」

咲「そん時は待つよ。むしろ置いてかないようにちょくちょく立ち止まる!」



咲「自慢じゃないけど私、極度の方向音痴なんだよ?」

和「……」

まこ(それはマジで自慢じゃないな)


咲「だから誰かと一緒じゃないと困っちゃうからさ……ってもそろそろ卒業するつもりだけど」

まこ「ほう、てかしようと思ってできるもんか?」

咲「頑張ります!」グッ

まこ「……そうか」フッ


咲「とりあえずは京ちゃんが起きた時に優勝トロフィーでほっぺたでも叩くのを目標にしようかな」

優希「優勝と京太郎が起きるって両方確信してるようだじぇ」

咲「起きるよ? それに優勝もするよ?」

和「……言い切りますね」

咲「もちろん、だって京ちゃんが応援してくれてんだもん……負ける気がしないってもんだよっ」グッ


まこ(恋人とか、じゃあない……親友か、ええもんじゃな)ハッ

久「……」

まこ「ほれ、ちょっとは元気だしんしゃい」

久「……」グスッ

まこ「たく……」


まこ(バカモンが、京太郎……みんな、待っとるけぇ)



―――【ホテル:部屋】


京太郎「テレビのチャンネルは変えれた」

良子「はい」

京太郎「戒能さんと手を繋げば案外なんでもできると思ったんだけど」

良子「そうですね……しかし」

京太郎「う~ん、物を持ち上げたりとかは無理かぁ」ハァ

良子「そのようですね」


京太郎(しかしまぁ……こう、こんな美人と手をつなぐのは)

良子(しかしまぁ……こう、こんな少年と手をつなぐのは)


京良(慣れない……)ドキドキ


ここまで!

次回、ちょっと話が進んだり進まなかったり
っても順調、今のとこ順調に淡々と話が進んでるゾイ

シリアスやってる一方仲良くお手て繋いでる二人であった

そんじゃまたー


おっし再開!

京ちゃんと良子さんどこへ行く!



―――翌日【ホテル】


京太郎「さて、行きますか」

良子「ええ、これで須賀くんが元の身体に戻れれば結果オーライ」

京太郎「無理だったなら?」

良子「また別の手を探すのみ、ですね」

京太郎「……付き合ってくれるんっすね」

良子「乗りかかった船、ですからね」フッ

京太郎「やっぱ優しいっすね」ハハッ

良子「……」

京太郎「なんか後ろにヤバそうなの出さないでください」

良子「目上の人間をからかうのは良くないですね?」

京太郎「あ、はい」



―――【ホテル】


京太郎「で、どこに行くんです?」

良子「すぐ近くのカフェに……そこにいるそうです」

京太郎「霊媒師とか? お祓いはさすがに怖いんですけど」

良子「その類ではないでしょう。ただそちらの道に精通している方です」

京太郎「へぇ~まぁなんでもいいや、視えるならそれでなによりだし」

良子「そうですね、私だけが見えている相手……」

京太郎「……精神異常の可能性もありますね」

良子「あまり怖いことを言わないでください」ジト

京太郎「そりゃ失礼……でも人間が目の前で撥ねられるシーン見たらトラウマになりそうなもんだけど」

良子「まぁ多少はこたえましたよ?」

京太郎「……なんかすんません」

良子「胸を張りなさい、貴方は素晴らしいことをしたんです」

京太郎「……優しいなぁ」ポンポン

良子「……」

京太郎「……あ」

良子「なっ!? なにをっ!?」

京太郎「ちちち、違うんです! これは幼馴染によくやる!」

良子「親の声より聞いたタラシの言い訳ですね!」

京太郎「親の声もっと聞け!」


(なに一人で喋ってんだあの美人……)

(かわいそうに頭がおかしいのね)



―――【ホテル前】


良子「まったく」ムスッ

京太郎「ははは、すみません……ついつい」

良子「ああいうのは控えてください、私にだけはその、触れられるんですから」

京太郎「ですよね……ちょっと、恐かったりしませんか?」

良子「……大丈夫、です」コクリ

京太郎「……すんません」

良子「貴方がそんなことをするような人じゃないのは、わかってきたつもりですから」

京太郎「あはは、そりゃなにより」

京太郎(他人に知覚されないのにこう、触れられるって案外ヤバいんじゃ……)チラッ


良子「さて、このあとは」タユン

京太郎(い、いかん! いかんぞ!)

良子「……どうしました?」

京太郎「あ、いやなんでも!」

良子「?」

京太郎(いかん、気を付けろよ俺……前に胸への視線を感じるって和に言われただろうが!)



―――【インターハイ会場】


和「……」

咲「ふぅ、よーやく個人戦開始って感じだね」

まこ「おんしはリラックスしすぎじゃ」

咲「え~変に緊張しすぎるよりは良いじゃないですかー」

美穂子「なんだか雰囲気、変わった?」

咲「え、そうですか?」

久「……よし、がんばってねみんなとも!」

まこ(ちったぁましになったか)


和「できる限りの努力はします。そして優勝を……須賀君に報告してみせます!」グッ

咲「オーやる気満々だね」

和「もちろん!」

優希「のどちゃんが京太郎のために頑張る!?」

和「別にためってことでは、てか勘違いしないでくださいね!?」

優希「おのれ犬ぅっ!」

和「だから勘違いで……」

和(ああ、でも思い出しますね、前のこと……)



―――1月前【清澄高校:麻雀部部室】


優希「暑いじぇ~」ハタハタ

久「全然涼しくならないわね」ハァ

まこ「いっそプールでも行くかぁ」

京太郎「いいっすね!」

まこ「……魂胆はわかっとるぞ」ジトー

京太郎「うっ」メソラシ

咲「そんなに私の身体が見たかったんだ京ちゃん」

京太郎「違う」

咲「しょうがないなぁ、それじゃあいく?」

京太郎「違うって」

咲「それとも、今すぐ?」

京太郎「違うってんだろ!」クワッ

咲「私だってなにが悲しくて京ちゃんに肌さらさなきゃなの!?」クワッ

京太郎「知るか!?」クワワッ

咲「暑い!!」クワワッ

京太郎「知るかぁっ! てかこんなことやってるとまた暑く……」

和「本当、さすがに暑いですね」

京太郎(おっぱいでっかい……汗が、汗でちょっとすけ……)ジー

和「……」ジー

京太郎(あぶね)メソラシ

和(須賀君、今……私の胸、見て……)キュン

京太郎(バレるとこだった)

和「須賀君……」

京太郎「え、ど、どうした?」

和「わかりますからね? 見てるって」

京太郎「え……」

和「胸への視線、感じますっ」カァッ

京太郎「……す、すまん」

和「いえっ」フイッ

和(い、勢い余って大胆なことを!)マッカ


京太郎(怒られた)

咲(ざまぁ)

京太郎(殴るぞ)



―――【ホテル近くの喫茶店】

カランカラン


京太郎「おおー良い雰囲気」

良子「同意しますが……早く入ってください」

京太郎「おっと、そうだった、そのまま閉じられると俺が外に放り出される」スッ

良子「さて、目的の人物は……」

京太郎「あ~あのおばあさんですか?」

良子「ビンゴ」

テクテクテク

良子「ハロー」

??「来たね戒能、ご丁寧に連れて」

良子「やはり視えますか、ええ……彼が須賀京太郎」

京太郎「え、視えてる!? 凄い! 戒能さんに次いで二人目!」

良子「京太郎……彼女が熊倉トシ、今回の件で協力してくれる方です」


トシ「よろしく、須賀京太郎……京ちゃんってとこかね?」

京太郎「うっす、よろしくお願いします熊倉さん!」

良子「手っ取り早そうなので、さっさと話しを進めてしまいましょう。マッハで」



……


トシ「ん、大体の事情は呑み込めた」

京太郎「すげぇ」

良子「その道に精通する者だと言ったでしょう?」

京太郎「はい、これなら俺、生き返れる!?」

トシ「ん~無理ではないだろうね」

京太郎「っし!」グッ

トシ「ただ」

京太郎「?」

トシ「タイミングってものがあるからね、何事にも」

良子「つまりは?」

トシ「……あたしの方でも動いてみる。生きてるのに霊になるなんざ珍しい事象だからね」

良子「生霊とかとは違うんですか?」

トシ「別段強い想いがあって化けて出たとかではないしねぇ……幽体離脱に近いんじゃないかい?」

京太郎「これが幽体離脱」

トシ「ただ幽体というより物理法則が生身に近いのも気になる」フム

良子「貴女にもわからないことがあるとは」

トシ「人間、わからないことの方が多いもんさ、とりあえず新しい情報とかが入ったら連絡するよ」

良子「イエス」コクリ

京太郎「ありがとうございます!」バッ

トシ「あんま力に慣れてないから構わないさ」

京太郎「いや、ちょっとは希望が持てました!」グッ

トシ「……そうかい」フッ


良子「良かったですね、須賀君」フッ

京太郎「はい!」ニッ


今回はここまでー

着々とかいのーさんと仲良くなってくよ!

そんじゃまたー


このタイミングで投下を仕掛けたという事実は古今例がない(大嘘)

ってことで投下開始ー

母親キャラも増えて来てイッチほくほく
竜華のおかーさんもええなー



―――【街中】


京太郎「~♪」

良子「上機嫌ですね」クスッ

京太郎「いやぁ、そりゃもう! にしても幽体離脱、かぁ」

良子「……生き返って好きにできるようになってもアダルトなことに使ってはいけませんよ」ジト

京太郎「なっ、使いませんよ!?」

良子「ジョークです」クスッ

京太郎「よ、よかったぁ」ホッ

良子「同じルームで過ごしててなにもありませんからね、触れられるのに」

京太郎「……触れられるって凄いっすよね、しかも戒能さんにだけ」

良子「私と須賀君になにか関係が?」

京太郎「生き別れの姉弟とか?」

良子「おもしろい発想ですね、そしたら貴方のご両親もわかるんじゃ?」

京太郎「確かに、やっぱ事故現場関係ですかね?」

良子「……貴方が助けた少女、覚えてますか?」

京太郎「……ないです」

良子「ないんですか?」

京太郎「えっと、そういうこと考える暇もなくて」

良子(考える前に行動、なんというか……)クスッ

京太郎「か、戒能さんは憶えてないっすか?」

良子「ないです」

京太郎「ええ~」

良子「こちらもその、眼を逸らしてそのままでしたから」

京太郎「……あ、やっぱさすがに目を逸らしたりはするんですね」

良子「なんだと思ってるんですか」

京太郎「いや、やっぱ女の子なんだなぁと」

良子「……べ、別にそういうのに男女は関係ないと思います」フイッ

京太郎「あはは、そうっすよね」



良子「そういえば、個人戦はよかったんですか?」

京太郎「今から、間に合いますかね?」

良子「ええ、おそらく」

京太郎「よし、なんとか言ってみるか!」

良子「なんとかもなにも、行きますよ」

京太郎「……え?」

良子「え?」

京太郎「……一緒に来てくれるんですか?」

良子「当然でしょう、私と一緒に行動しなければ不便も良いとこでしょうし」

京太郎「……ありがとうございます」ニッ

良子「乗りかかった船ですって……あまり気にしないでください。それに宮永とも会ってみたい」

京太郎「咲と?」

良子「……ええ、私がディフィートした宮永の妹と」

京太郎(……照さんに勝ったの、割と自慢なんだなぁ)



―――【インターハイ会場:ロビー】


ザワザワ


京太郎「やっぱ戒能さんが入ってくるとざわつきますね」

良子「まぁ」ボソボソ

京太郎(いつもよりボソボソ喋ってるのは気を遣ってるのか)

良子「……これでもスターの端くれですからね」

京太郎「新人賞取った大物じゃないっすか」

良子(今度、麻雀でも教えてあげますか)フッ


はやり「はやや~良子ちゃん発見~」

良子「ああ、はやりさん」

京太郎(アイタタ)

はやり「ん、邪気が」キュピーン

良子「気のせいでしょう」

京太郎(こえー!)

はやり「見に来たの?」

良子「ええ、少し気になって……」

はやり「いやぁ、特に大波乱ってこともなかったよ」

良子「それは残念です」

京太郎「……」キョロキョロ

良子「……清澄は?」

京太郎「!」ウンウン

はやり「ん~宮永ちゃんと原村ちゃん、両方とも残ってるかな」

京太郎「っし!」グッ

はやり「あの二人、気になる?」

良子「ええ、それなりに……」

はやり「あ、噂をすれば」

良子「え……」

京太郎「あ……」


咲「あ」

良子「……は、ハロー」

咲「あ、あいんふぁいんせんきゅー」

京太郎「っ~~!!」ゲラゲラ


咲(むっ、まるで京ちゃんに笑われているかのような不愉快感!)



京太郎「はぁっ、はぁっ……」ゼェハァ

良子(笑いすぎでしょう)

京太郎「つかれた~」


良子「その、お疲れさまです」

咲「はい、ありがとうございます」ニコッ

和「戒能プロ……確か、須賀君の知り合いと」

良子「ええ」コクリ

和(須賀君好みのお姉さんですか……ですが、私の方がおっぱい大きいです!)

良子(む、邪気が)

京太郎(相変わらずたまらん胸だぜ)


久「須賀君の……」シュン

まこ(名前が出るだけで落ち込むとは、よっぽどじゃなこいつ)

咲「だから部長、放っておけば起きますって」アハハ


良子(よっぽど信頼されてるのか、心配されてないのか……)

京太郎「……」

良子(ショック受けてます?)



咲「さて、それじゃ戻りますか」

久「あ、そうね」コクリ

まこ(重傷じゃな)ハァ

咲(なんとかしてください)

まこ(できるか)

咲(え~)

和「目と目で通じ合わないでください」

はやり「確かに色っぽいね☆」

良子「は?」

はやり「……これがジェネレーションギャップ」グフッ


良子「終わってしまったようですし、行きますか」

京太郎「あ、はい」

はやり「ん、私も行くの?」

良子「え?」

はやり「え? さっきからなに? いじめ?」

良子「え……あ、いいえ、失礼、なんでも」

はやり「???」

良子(ついつい普通に話してしまいました)

京太郎「ごめん良子さん」

良子「……とりあえず、私はこれで」ペコリ スタスタスタ

京太郎「またなみんな! 必ず生き返るからな!」グッ


咲「なんか疲れてるのかな?」

和(やはり須賀君の件で? それほど仲がいい? いえ……でも私の方がおっぱい大きいです!)



―――【インターハイ会場:外】


良子「さて、このまま帰りましょうか」

京太郎「仕事とかないんですか?」

良子「運良くないですね」

京太郎「良いんだ……」

良子「ワークはあるにこしたことないんでしょうけど……今は須賀君の方が優先ですから」フッ

京太郎「戒能さん!」パァッ

良子(……らしくないことを、いってしまいました)カァッ

京太郎「あ……あれは阿知賀の」

良子「ああ、例の」

京太郎「和の幼馴染っていう高鴨さんと松実さんと新子さんか……」

良子(なるほど、強い……)

京太郎「と、松実姉妹の……お姉さん?」

良子(松実宥……知ってはいましたがやはり胸好きですね須賀君、まぁ見る以上しないので良いでしょうけど)

京太郎(うおぉ、さすがのおもち)


テクテクテク


良子(ふむ、特に声などかけられることもなく、ですか)


穏乃(戒能プロだ!)

憧(プロだ……)

玄(戒能プロ、さすがのおもちですのだ!)


良子(ん、少しばかり邪な気配)チラッ

京太郎「……?」キョトン

良子(須賀君じゃ、ない?)

京太郎(にしても松実姉妹って二人だよな、二人の後ろの似たもう一人、誰だ?)



―――【駅:ホーム】


良子「それにしても、落ち込んでるように見えたのはリーダーの竹井久のみでしたね」

京太郎「あんまり気負われてもあれなんで丁度良いですよ」ハハッ

良子「良いんですか?」

京太郎「ま、気にしてないように見えて気にしてくれてるのもわかりましたし」

良子「そう、だったんですか?」

京太郎「ええ、染谷先輩だって優希だってどこか違ったと……思い、ます」

良子「原村さんは?」

京太郎「う、うう~ん、あんまり好かれてないんかなぁ俺」

良子「……まぁなんていうか、私は協力しますからね」

京太郎「戒能さんマジ天使!」グッ

良子「……か、からかわないでください」

京太郎(かわええやんけ!)


今回はここまでー

なんか見えた気がするぜ!

そんじゃまたー


夜は焼肉っしょー!(再開!)

久々な感じ



良子「ところで」

京太郎「はい?」

良子「満員電車に乗った場合、あなたはどうなるんでしょう」

京太郎「人間を動かしたりする力はないし、弾かれるんじゃ?」

良子「じゃあ空いてる時に乗っていて、そのあとから人がどんどん入った場合は?」

京太郎「……やる気にはなれないですね」

良子「……電車、やめておきますか」

京太郎「いや、大丈夫ですからどうぞ」

良子「なにかあったら、責任取れませんよ」

京太郎「元に戻るヒントになるかもしれません」

良子「そうですか、では……」コクリ

キィー プシュー

良子「乗りましょう」

京太郎「地味に混んでますね」

良子「潰されないようにしてくださいね」

京太郎「うっす!」



―――【車内】


京太郎「苦しぃ……」

良子(京太郎、潰されていない。いや普通に押されているけれど、あの位置だけ間違いなく全員視えていないはず……)

京太郎「ぐおぉ~潰れそうで潰れない~」

良子(フィジカルが関係ありそうでなさそうな……どういうことなんでしょうか、オカルトですね)

京太郎「よ、良子さん大丈夫ですかぁ~」

良子「……」コクリ

京太郎「そ、そりゃなによ……りで、ご、ございま、す……」

良子(死にませんよね、あれ)

スッ

良子「!」ビクッ

良子(よ、よもやこんな展開があろうとは……)

ススッ

良子(くっ、人のレッグを不躾に撫でて……)

サワッ

良子(ひっ!)

京太郎「ぐおぉ~つ、潰れるぅ」

良子(つ、次で降りたいっ……で、でもどうやって……す、須賀君を置いていくことになってしまい、ますし)

ナデナデ

良子「っ」

良子(……す、須賀君)オロオロ

京太郎「う、動けぬ……」

良子(む、無理、そうで……)



京太郎(あれ……戒能さん、様子おかしい……てか、あれ)

良子「……」

京太郎「……」


ガタンッ プシュー


京太郎「ッ~~~!!!」

良子「お、降りますっ!」

男「チッ」

京太郎「待てやこの野郎ォォォ!」

良子「ッ!?」ビクッ


京太郎「ウオォォラアァァァッ!」

ガシッ

良子「!?」

男「うわっ!?」

京太郎「歯ぁくいしばれェッ!」

良子「す、須賀君っ!?」

ドッ

男「おごっっ!?」

ドサッ

良子「……え」

京太郎「はぁっはぁっ……」

プシュー

京太郎「……あれ?」



―――【ホテル】


京太郎「ぐぬぬ!」

良子「ダメ、ですか」

京太郎「はい、リモコン一つ持ち上がらない」

良子「なぜ先ほど、その……あの男性にアタックできた、のかですね」

京太郎「う~ん」

良子「助けてもらったのは事実ですしその……センキュー」

京太郎「ああ、いえいえ」

良子「その、頼りになるところ、あるんですね」フッ

京太郎「でも今は、どうにも……」ハァ

良子「なぜ、先ほどは……」

京太郎「あれですね!」

良子「?」

京太郎「戒能さんへの愛のなせる業!」グッ

良子「……」

京太郎「……」

良子「ふぇあっ!?」カァッ

京太郎「あれ、失敗しました?」



良子「じょじょじょ、冗談でもっ! そのっ!」

京太郎「あ、あはは、まさかこの手の冗談が効いてしまうとは……」

良子「誰が年齢=ボーイフレンドいない歴ですか!」クワッ

京太郎「そこまでは言ってない」

良子「はぁっ……はぁっ……」

京太郎「えっと、なんつーか、すんません?」

良子「ま、まったくですっ」フイッ

京太郎「えっと、その、まぁ男子高校生のおちゃめな」

良子「お茶目で私がどれだけ焦ったと」

京太郎「こうして一緒にいると、かわいいとこ一杯あるんですね」ハハッ

良子「だ、だからっ!」

京太郎「あははっ、もうしません、はい」

良子「本当でしょうね?」ジトー

京太郎「……たぶん」メソラシ

良子「……せっかく麻雀教えてあげようと思いましたけどもう教えません」フイッ

京太郎「えっ!? そ、そこをなんとか!?」

良子「ダメです」

京太郎「戒能さん! 戒能さま! なんでもしますから!」

良子「ん、今なんでもって」

京太郎「で、できる範疇で……」

良子「……それじゃあ」

京太郎「……」

良子「絶対、生き返ること、生身で私と麻雀をすることです」

京太郎「……はい!」


良子(まぁ助けてもらいましたし……良い子、ですしね)フッ

京太郎(ああ、やっぱ良い人だなぁ……)


良子(というよし私はまたらしくないことをっ)カァッ


ここまでじゃー

ちょっとずつ進んではいる
進んではいるんだよ、かいのーさんとの関係とか

生き返れ生き返れ……


ブゥンッ!(再開!)

いつか出したいとは言ってるけどスポンサーの意向がなぁ
これはしょうがない



京太郎「ふむ、この状況なら、これ切ります」ユビサシ

良子「思ったより普通に打てるんですね」

京太郎「こっち来てからも勉強してましたから」

良子「今なら案外いいとこいけそうですね、それにどことなくプレッシャーも感じますし」

京太郎「プレッシャー? なぜに?」

良子「霊体うんぬん抜きにしても、おそらくなにか芽生えかけているか……」

京太郎「?」

良子「いえ、とりあえずこの調子で続けましょうか」

京太郎「んー触れたらもうちょっとなぁ」ハァ

良子「そういうのは生のボディになってからで十分、です」フッ

京太郎「生身になってからも会ってくれるんっすね!」

良子「……言葉のあやです」

京太郎「ですよねー」アハハ

良子「でも奇妙な縁ですが……悪くありません」フッ

京太郎「……よっしやる気出てきた!」

良子「こんなんでですか?」

京太郎「十分です!」グッ

良子「……それじゃ、がんばりましょう」フッ

京太郎「うっす!」



―――翌日【朝】


良子「起きてください」ユサユサ

京太郎「んぁ?」

良子「おはようございます」フッ

京太郎「……結婚しよ」

良子「……冗談でもそういうことは言わないことです」コツッ

京太郎「あぅっ……うっす、ついつい」

良子「まったく……おはようございます」

京太郎「あ……おはようございます!」ニッ

良子「やけに嬉しそうですね」

京太郎「いやぁ、挨拶できる相手がいるって良いなぁ!」

良子「……それはなによりで」フッ

京太郎「さて、今日はどうしますか?」

良子「私は行くところがあります」

京太郎「え、どこに?」

良子「ワークです」

京太郎「あ~仕事かぁ」

良子「ここにいますか?」

京太郎「あ~ご一緒しても?」

良子「ええ、どうぞ」フッ

京太郎「よっし、今日も一日頑張るぞー!」

良子「今日こそなにか見つかれば良いですね」

京太郎「まぁそこは時の運ってことで……熊倉さんがなんとかしてくれないかなぁ」

良子「良いニュースを待ちましょう」

京太郎「うっす!」

良子「朝御飯をそこらで済ましてから行きますので」

京太郎「了解です!」



―――【喫茶店】


京太郎「テレビ局近くって大概喫茶店ありますよね」

良子「儲かりますからね、ある程度芸能人も来るでしょうし」

京太郎「なるほど……なぜわざわざ端の方の席に?」

良子「小声とはいえ静かな雰囲気ですから、あまり人が多くない端の方にしました」

京太郎「……ああ、気を遣ってもらっちゃって」

良子「いえ」


「お待たせしました、サンドイッチのセットです」コトッ

良子「センキュー」

「はい、ごゆっくり」ニコッ タユン

京太郎(おっぱい!)


良子「……見すぎですよ」

京太郎「え、あ、ええ……」

良子「さて、いただきます……」

京太郎(飯かぁ、良いなぁ……)

良子「……」

京太郎(でも、匂いは感じる。それでも空腹感はない、か……)

良子「一口、食べますか?」

京太郎「食べれれば良いですね」ハァ

良子「私との接触が必要、ですか……それじゃ、右手、出してください」

京太郎「持ち上げられませんし」

良子「ふ、不本意ですが、食べさせてみましょう」カァッ

京太郎(……そういうのもあるのか!)

良子「で、では」スッ

京太郎「失礼!」ギュッ

良子(お、おかしい、慣れるどころか前よりも緊張が……!)

京太郎(な、なんだか妙な感じ……いや、なんつーかその)


良子「で、では……」

京太郎「は、はい」

良子「あ、あ~ん」

京太郎「あ、あ~ん」


トシ「なにやってんだいあんたら」


京良「!!?」ビクゥ



京太郎「くくく、熊倉さん!?」

良子「ほ、ホワイ!? なぜここに!?」

トシ「感覚を感じて来てみたらって感じかね」

良子「なんですかそれ」

京太郎「感って三回言ってる」

良子「どーでも良いです」

京太郎「確かに」

トシ「で、来てみたら二人がイチャイチャしてたってわけさ」

良子「いちゃっ!?」カァッ

京太郎「いやいやそういうんじゃないですから!」

トシ「どうでも良いよ、そう見えたってだけで」

京太郎「どうでも良いって……」

トシ「で、なにしてたんだい?」

京太郎「え、ああ、それが……」



京太郎「―――ということで」

トシ「なるほど」フム

良子「そ、そいうわけで誤解ですから」

京太郎(全面否定ですか……ですよね!)

トシ「……なら、続けてくれて結構さ」

京良「え」

トシ「試してみる価値はあるんじゃないかい?」

京太郎「ま、まぁ」

良子「そうですが……」

京太郎「……」チラッ

良子「……」チラッ

バッ

京太郎(ど、どうする、いやどうなる!)

良子(し、しかし須賀君が生身にリバースできる足がかりになる可能性が……な、ならばっ!)


良子「あ、あーん」

京太郎(正気ですか!?)



良子「わ、私だって恥ずかしいんですから、早く、してくださいっ」カァッ

京太郎(おっきした)

京太郎「で、ではいただきます……あーん」パクッ

良子「ど、どうですか?」


京太郎(味はするが……噛めない)

ハムハム

京太郎「……」

良子「まさか、噛みきれない……リモコン状態?」

京太郎「……」

良子「……離して良いですよ」

京太郎「……」スッ

良子「まさかこんなことになるとは」

トシ「おおよその予想通りだね」

京太郎「すんません」

良子「謝ることじゃありませんよ」フッ パクッ

トシ「あ」

京太郎「あ」

良子「?」モグモグ


京太郎「その、えっと……お、俺が口付けたとこ、ですけど」

良子「……!!?」

トシ「大胆なことするねぇ」ヤレヤレ

良子「!!!?」ボンッ

京太郎「あ~すんません」

良子「べべべ、別に気にしてませんからっ、だ、だってゴーストの口に入った、も……の……」マッカ

京太郎「……味は、しました」

トシ「京ちゃんがしゃぶったものと」

京太郎「言い方ァッ!」

良子「!」パクパクパク

京太郎「ああ、血迷った!」

良子「ごごご、ごちそうさまですっ」

トシ「おお、全部食べた」

京太郎(変な気分になっちゃう)カァッ



良子「い、今のはなかったことにします!」

トシ「なんの収穫もなしかい?」

京太郎「ああいや、味がしたんで……」

トシ「……生きてるのは実感できたかい?」

京太郎「まぁ、はい、死んでるんですけど……ちょっとは希望をもてました」ハハッ

良子「……」

トシ「ま、なんかあったら味わうだけして捨てるって手もあるだろうしね、おすすめはしないけど」

京太郎「もったいないですもんね」アハハ

良子「……い、良いです。わ、私が全部イットします」フイッ

京太郎「えっ」

良子「それにほら、なんか変な涎がついたりするわけじゃないですし、はい」コクリ

京太郎「戒能さん、無理しなくても」

良子「し、してません!」

京太郎「……じゃあ、味、欲しくなったときにはお願いします」フッ

良子「お、おふこーす」コクリ


トシ(ちょっとずつ、仲良くはなってんのかね……私ももうちょっと調べなきゃか、このパターンは初めてだし)


良子「と、とりあえず仕事にいきます!」

京太郎「あ、はい!」

トシ「京ちゃん、一緒に来るかい?」

良子「え」

トシ「暇だろうし、インターハイ、見に行く?」

京太郎「え、あ……」

京太郎(まぁ仕事中に一緒にいても邪魔だろうし、辺りフラフラするってのもなぁ)

京太郎「それじゃご一緒します!」

トシ「ん、そんじゃ行こうか」

京太郎「はい」コクリ

良子「……それでは仕事終わりにですね、須賀君」フッ

京太郎「はい、また!」

京太郎(よかったぁ、このまま追い出されるかと思った)


ここまでー

やったね京ちゃん!
マニアックなプレイみたいなことできるよ!

とりあえず次回、トシさんと行動

幽霊が見える人間なんてそうそういないって

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