【安価コンマ】箱庭系萌えソシャゲの世界へ異世界転移Part2【オリジナル】 (879)


ある所に、一人の青年がおりました。

彼がこれまでどのようにして生きて来たかは置いておきましょう。

重要なのはただ一つ。

彼が不幸にも命を落とし、魂が輪廻の輪へと流れ行こうとしたその時に、とある神様の気まぐれで拾い上げられたという事です。


神様は言いました。


「おめでとう、100億分の1の抽選に当選した幸運なる魂よ。
 君の願いを一つ叶えてあげようじゃないか。
 蘇生だろうと転生だろうと、全ては君の思うがままだ」


青年は驚き、しばし悩んだ末に答えました。







「のんびり畑いじりだけして生きていけるようなスローライフを送りたいです」

「うむ、よかろう。
 では君には……。
 萌え豚媚び媚び系いちゃらぶほのエロハーレム独占箱庭ソシャゲ『きす☆ゆあふぁーむ』の世界に主人公として異世界転移してもらおう」

「…………今なんて?」


なお、公式名称でありました。



※ そんなスレ


前スレ

【安価コンマ】箱庭系萌えソシャゲの世界へ異世界転移【オリジナル】
【安価コンマ】箱庭系萌えソシャゲの世界へ異世界転移【オリジナル】 - SSまとめ速報
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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1510741913


■ あらすじ


死んだあなたは神様の力で異世界転移!

転移した世界は過去の魔王が残した呪いで作物が全く育たない!

でもあなたに与えられた力を使って精霊と協力すれば話は別!

呼び出した精霊とキスして一日で収穫できる不思議な作物で餓えた人達を救うのだ!

救ったよ!

じゃあ後は領地を発展させつつ、精霊達といちゃらぶ独占ハーレム生活を楽しんでね!  ←今ココ

そうそう、誰かにエンゲージリングを贈れば結婚式挙げてエンディングだよ!





■ てきとうなQ&A


Q) ゲームオーバーってあるの?

A) 無いよ、どうあがいてもハッピーエンドにしかしないよ


Q) NTRの可能性はある?

A) 微塵も無いよ、皆無だよ、絶無だよ、完全独占だよ、NTRとか書くぐらいならこのスレ落とすよ


Q) エロはある?

A) R板じゃないので直接的な描写は無いよ


Q) 安価で「殺す」とか「自殺」とか「殴る」とか出たらどうなるの?

A) 「100%ハッピーエンド」のルールに従って無効化して安価下だよ、ごめんね


Q) コンマ判定の時はどうやって取るの?

A) 特に指定が無ければ二桁で反転無しで高い程良いよ、ゾロ目ボーナスもあるよ、00は一番良い数字扱いだよ


■ 登場人物一覧


◆ あなた

スレの主人公、元日本人。
ソーシャルゲーム「きす☆ゆあふぁーむ」の無課金勢。
「呪い」のせいで飢餓に苦しむ人々を救うべく、精霊とのキスで作物を生み出す力を持つ「御使い」として地上に送り出された。
相当強固な理性持ちだが、精霊達の猛攻で色々崩壊している。

異世界転移前はまるで女性と接点の無い純朴青年だった。
のんびり畑仕事しつつスローライフを送るのが夢。


◆ ロコ

トウモロコシの精霊、あなたが最初に召喚した娘。
ブロンドポニテの褐色巨乳で露出多め、年頃は高校生程度。
あなたに対する好意をまるで隠さず、自分の武器を最大限活用した情熱的ボディタッチで迫ってくる。
他人が居る前で平然と「子供は何人欲しい?」とか聞けるタイプ。


◆ スピナ

ホウレンソウの精霊。
黒髪ロングのスレンダー美人。
息を呑む程の美しさなのだが、マイペースかつ天然で突拍子の無い行動が困り者。
性的な知識はまるで持たない癖に、接触はロコに並んで過激。


◆ さくら&ちえり

サクランボの精霊。
薄桃ボブカットのどう見ても小学生、見た目そっくりの双子姉妹。
好奇心旺盛で元気一杯、普通の子供らしい活発さだが、見本となる周囲の大人が教育に悪すぎるせいで変な方向に進み始めている。
最近、ロリコンとなる覚悟を決めたあなたの手で大人のキスを教えられ、性の目覚めを迎えた。


◆ ルシュ

キャベツの精霊。
太目の三つ編みを二本体の前に垂らしたメガネっ子、普通体型の十代半ば。
商売人気質の仕事人、何でもキビキビそつなくこなし、あなたの敏腕秘書ポジションに納まりつつある。
学級委員長めいた見た目とは裏腹に運動好きのアウトドア派で、あなたとスポーツで競い合うライバルポジションにも手を伸ばしている。


◆ マト

トマトの精霊。
真っ赤なツインテールのロリ巨乳、中学校入りたてくらい。
現在の家族の中では最も性的な事に免疫が無いらしく、毎日のように顔を赤く染めている。
中二が入った尊大キャラと気の抜けただらけキャラを気分で使い分けている。





◆ エラ

あなたが降臨した土地の領主の娘。
プラチナブロンドをハーフアップに結い上げた、十代半ばの少女。
倒れた父親の名代として実務一切を取り仕切っている。
領地を救ったあなたに対し、鋼の忠誠と信仰を誓っているようだ。


◆ ユーリ

三つの領地を挟んだ南方に降臨した、あなたの先輩にあたる御使い。
未だ直接会った事は無いが、絵姿ではキャスケットをかぶった少年のような見た目。
あなたに先達として幾らかの助言と支援を行ってくれた人格者で、現在はあなたの領地との交易も始めている。
手紙の筆跡はちょっと可愛らしい丸文字だった。


■ スレ立て時点での状況


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv5  生活+2 文化+1  55金貨/週

『畑②』 ホウレンソウLv8  健康+5 文化+1  65金貨/週
『畑③』 トマトLv1      健康+1 文化+1  30金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑④』 サクランボLv3   嗜好+3       30金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv3  健康+2  30金貨/週


◆ 精霊リスト(5/7) 拡張費用 『1200金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊   好感度 56/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊  好感度 81/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊    好感度 31/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊     好感度 34/60
『マト』        R    トマトの精霊       好感度 14/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』 欧風文化 友好度28


◆ 倉庫

『186金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』


■ 各項目説明


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆

領地が今どうなっているかの指標。

『生活』 生活基盤の安定性。低いと悪い事が起きやすくなり、領地成長の効率も落ちる。高いと逆。
『健康』 領民達の健康具合。低いと好感度成長を滞らせる状態が起きやすくなる。高いと領地成長の効率が上がる。
『嗜好』 贅沢品の流通度合。低くても支障は無い。高いと好感度成長が有利になり、精霊とのデートの質が上がる。
『文化』 領内の発展状況。低くても支障は無い。高いと良い事が起こりやすくなり、精霊とのデートの質が上がる。

現在の領地では、領民達が『中々安定した生活』を送っており、皆『病気知らずで元気』に働いている。
ただし手に入る『贅沢品はすずめの涙程度』で、町は『まだボロボロで復興は始まったばかり』のようだ。


領地状況は時間経過と共に徐々に悪化する。
これを育てた作物の効果で相殺し、成長させていく事で町は活気を取り戻していく。





◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv5  生活+2 文化+1  55金貨/週

『畑②』 ホウレンソウLv8  健康+5 文化+1  65金貨/週
『畑③』 トマトLv1      健康+1 文化+1  30金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑④』 サクランボLv3   嗜好+3       30金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv3  健康+2  30金貨/週


所有する畑の数と、そこで育てている作物、植えられていない作物の情報。

左から『畑の番号』『作物の名前とレベル』『領地状況の回復(成長)能力』『毎週の獲得金貨量』
レベルが高い作物ほど、領地回復能力と獲得金貨量が増える。
作物レベルは対応する精霊の好感度が上がると成長する。

現在のあなたは『畑を四枚所有』しており、
『トウモロコシ』『ホウレンソウ』『トマト』『サクランボ』を育てている。
『トマト』は『交易中』であり、他の領地に輸出されている。
『キャベツ』はどこにも植えられていないが現在の作物と入れ替えが可能。
ただし、交易中の作物とは入れ替えられない。

この畑は特別製で、色々な仕事を請け負ってくれる「妖精さん」にしか作れない。
妖精さんは金貨が好きなので、作物を作って稼ぎましょう。


◆ 精霊リスト(5/7) 拡張費用 『1200金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊   好感度 56/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊  好感度 81/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊    好感度 31/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊     好感度 34/60
『マト』        R    トマトの精霊       好感度 14/60


現在一緒に暮らしている精霊達のリスト。
自宅の拡張も妖精さんのお仕事です。

名前の横の『N』や『R』はレアリティを示す。
Nはノーマル、Rはレア、SRはスーパーレア、SSRはダブルスーパーレア。
横の『+』は好感度上限突破の証。
上限突破は後述の『キャラクタークエスト』を閲覧すると行われる。

好感度は『交流』『外出(デート)』『該当の作物を育てる』などで成長する。
『精霊からあなたへの好感度』だけでなく『あなたから精霊への好感度』も兼用。
上がると『混浴』を初めとして色々と行動が解放される。





◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』 欧風文化 友好度28


あなた以外の御使いのリスト。
まだ一人しか居ない。

主に『交易』に関わる。
友好度が高い程作物を高く買ってくれるようになる。
また、交易を行っている間は対象の文化が流入する。


◆ 倉庫

『186金貨』


所持品のリスト。
あんまり使われないので、基本的には所持金表示欄と思っていれば大丈夫。





◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※


自宅に存在する家具のリスト。
特別な物しか表示されていないだけで、最低限の家具は勿論ある。

家具を増やす場合は、妖精さんのお店で購入できる。

所有する家具は日常生活の描写に生かされる。
また、後述の『キャラクタークエスト』で要求される場合もある。
『源泉掛け流し露天風呂』に代表される一部の特殊な家具は『混浴』などの特殊行動が可能になる事も。


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『その軌跡を称えて』

『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『文化』が☆☆以上。
上記の条件を満たした状態で外出し、領主の館を訪問する。


◆ サブクエスト 『南方の御使い』

「南方の御使い ユーリ」の友好度が30以上。
上記の条件を満たした状態で外出し、ユーリを訪問する。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』

「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『精霊をダメにするあなた』

「マト」の好感度が40以上。
「精霊をダメにするクッション」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


■ クエストについて


◆ メインクエスト

メインストーリー。
これを進めていくのがゲームの本筋となる。


◆ サブクエスト

わき道。
とはいえ結構重要。
無視してもゲームの進行は一応可能ですが、達成すると色々良い事があります。


◆ キャラクタークエスト

精霊達とのちょっと特別な交流。
達成で好感度の上限が解放されたり、より仲良く(意味深)なる事ができる。
いちゃいちゃしまくりたいならやっとこう。


■ 月の流れ


◆ 月初イベント (ランダムに良い事&悪い事)

◆ 非常事態の時のみ支援要請する? しない? の選択

◆ 今月は交易する? しない? の選択

◆ 週行動 x4

◆ 月末イベント (エラによる御用聞きタイム)





■ 週の流れ


◆ 毎日のお勤め (好感度自動上昇)

◆ ログインボーナス (ちょっとした何かが貰えたりなんだり)

◆ 「輝く種(召喚チケット)」系のアイテム所持時のみ、召喚する? しない? の選択

◆ 作付変更 / 施設拡張 / 妖精のお店 / 何もしない  の選択

◆ 交流 / 外出 / 文通 / 金貨召喚 の選択

テンプレここまで。
何か「これ入れといた方がいいんじゃね?」ってのあったら御指摘下さい。

前スレの残り40ほどを消化してからこちら開始します。


どういう日になるかは分からない。
でもきっと素敵な一日には違いない。

あなたはそう答え、さくらとちえりも同意しました。

で。
実際に翌日になって、本当に素敵な事になりました。


「主様。
 よろしければ、ご一緒いたしませんか?」


スピナは手に持った桶を掲げて、あなたを誘います。
時刻は夜。
既に他の皆は湯には入り終え、後は寝るだけと自室に引き上げています。
何故か一人だけ行方知れずになっていたのはこのためだったのでしょうか。


こういう展開は予想外でした。

いえ、妄想を働かせた事はあります。
美女美少女と七人暮らし温泉付き。
この状況で混浴を期待しない男など居るはずがありません。

ただ、余りにも魅力的なお誘いすぎて現実感が無かったのです。


「……?
 もしかして、ご迷惑でしたか?」


あなたが戸惑っている間に、スピナは首を傾げていました。
眉は悲しげに垂れ、何か失敗してしまっただろうかとしょんぼりしています。
それに、あなたは慌てて否定しました。


「まさか。
 迷惑だなんて思うわけないよ。

 ……ただちょっと、衝撃が強かったから」


否やは無い。
そう聞いたスピナの顔はたちまち笑顔に戻りました。
たおやかにゆるりと桶を抱き締め、では、と期待の声。


「一緒にお風呂で、くつろぎましょう?」

「うん。
 ……お手柔らかにお願い」

「……? はぁ、はい」


何をお願いされたかも分からない。
そんな様子でスピナは返しました。

まぁ仕方の無い事でしょう。
スピナはこの期に及んで未だに、自分がどれ程美しい女であるか自覚していません。
あなたの理性の壁に打ち付けられる鉄球の重さなど、彼女に量る術は無いのです。


実際に露天風呂に入るまでにも一悶着ありました。

脱衣所です。
羞恥という言葉をどこかに置き忘れたスピナに、その辺りを推し量れと言うのも無理でしょう。
無理でしょうが、しかしあなたは必死でした。

自分の真横で、スピナが服を脱ぐ。
その破壊力たるや、衣擦れの音を想像しただけであなたが前かがみになる程でした。

説得に説得を重ね、どうしても別々に使いたいのだと理解してもらって、それだけは回避できました。


……そして。
先に湯に潜ったあなたは、ここでやっと冷静になりました。


(いや、無理だこれ。
 耐えられる理由なんてどこにも無い……!)


当たり前です。
誘いをかけられた瞬間から、望外の喜びにあなたは麻痺していたのでしょう。

岩風呂の隣で爆ぜるかがり火の音のみを共にスピナを待つあなたは、破裂寸前の心臓を抑えました。
ようやく、ようやく現実に理解が追いついたのです。


これから何をするのか?
混浴です。
裸の付き合いです。

服を纏った状態で抱き合うだけで、相手を省みない獣欲を叩きつけそうになった。
そんな事が何度あったかも分からないスピナと、素肌同士で触れ合う。

あなたの視界が白熱しました。
思考すら既に敵。
入り込む情報の全てがあなたの興奮を掻き立てます。


鎮まれ、鎮まれ、と。
あなたは自身の一部を必死に押さえ込みました。
無駄な抵抗です。
それに何の意味もありません。
むしろそうして意識すればするほど、事態は悪化の一途を辿ります。


そして、最も残酷なのは時間です。
あなたが自分を落ち着かせる機会は、失われました。


「お待たせしました……主様」


その声に、反射的にあなたは振り向き――そこに、天使を見ました。


あなたが見たのは、スピナの全てでした。

何一つ隠す事なく。
彼女は全てをあなたの前に晒していました。
かがり火に照らされた陰影だけを衣とし、そこに立っていたのです。


(――)


どくん、と。
一際大きい鼓動を最後に、時が止まったとあなたは感じます。
そこにあったのは、余りにも完璧すぎる美。

華奢な体は、女神が引いたラインをなぞったようでした。
細くか弱い肩、緩やかなれど美麗なカーブを描く膨らみ、すらりとした腰に。
あなたの目は逸らす事を許されません。

呼吸さえままなりませんでした。
どこか、別の世界へ迷い込んだ心地がします。

そう、例えば、美を司る女神を描いた宗教画の世界に。

そんな想像に、あなたはあぁと頷きました。
納得もいくという物です。
これだけの絶世の美を隠すなど、世界に対する冒涜に他なりません。


「お隣、失礼しますね」


気が付けば、スピナはいつの間にかあなたの隣でした。

風呂の縁、段になっている岩に一段一段腰掛けて体を熱に慣らして。
少しずつその肢体は歪む水面に沈んでいきます。

同時に、あなたは正気を取り戻していきます。
一糸纏わぬスピナに対しどんな視線を送っていたか。
それを自覚したあなたは、バッと顔を背けました。


「ご、ごめん、じろじろと……」

「……あ、見たかったのですか?」


ぱしゃりと音。
そちらを向けば、飛び込んできたのは白い裸体。
一段上に戻ったスピナはあなたに体を向けて、堂々とへそから上を見せ付けて――


「い、いや、だいじゅ、じょうぶだから。
 冷えるとアレだし、ちゃんと肩まで……!」

「きゃっ……はい、主様がそうおっしゃるなら……」


あなたは慌てて手を引き、浸からせます。

最早滑舌は滅茶苦茶。
心臓は幾つあっても足りません。
もしかしたらもう三、四個は破裂して、新しいのが生えてきているだけなのではないでしょうか。


……そして今、五個目も見事に弾け飛びました。

スピナはまるでいつもの通りです。
完全な混乱状態のあなたを置き去りに、慣れ親しんだ行動に移りました。

すなわち。


「……主様、良い湯加減ですね」


ぺっとり。
真隣から寄り掛かるように。
僅かの躊躇も見せず、何一つ遮る物無しに肌と肌が触れました。
柔らかさも滑らかさも、全てが直接に伝わります。

声を漏らさなかったのは奇跡に等しいでしょう。
もう何も、何も考えられません。


「好き、なんです」


スピナの言葉が、あなたの耳朶を撫でました。
それだけが世界の全て。
目の前の美しく、愛しい女以外の何もかもがあなたの中から消えうせました。


「お風呂の時間が。
 一度どうしても、主様とご一緒したくて」


頭の中で何かが焼け落ちる音。
それがどういう意味を持つのかもまるで理解できません。


「……やっぱり、素敵な心地です」


ふわり。
幸福を滲ませて、優しく微笑むスピナ。

そんな彼女に、あなたは――。



>>下1  何か話題や行動をどうぞ (何も無ければ、沈黙を選べば問題なく進行します)


あなたは――スピナの肩に手をかけました。

そして、向き合うように振り向かせます。
スピナは何だろうときょとんとした顔をして。
しかし次の瞬間には、理解を浮かべました。

以前、スピナは言っていました。
あなたがスピナを求める時の表情が分かるようになった、と。

ならば一目瞭然でしょう。
これまでの人生の中で、きっと今ほど女を求めた瞬間は無かったでしょうから。


「はい、主様。
 どうぞ、なさりたいように」


そうして、あなた達は隙間無く重なりました。
本能の底から湧き上がる情動のままに、互いの肌を食らうように抱き合いました。
息を継ぐ間さえ惜しいと、呼吸の要を恨む程に口内を蹂躙しました。

愛していると。
言葉ではなく己の肉体全てで伝えるように。


「ぁ、んぅ、ふ……はぁっ、ん、んっ」


スピナは酷く淫らに、愛に溺れました。
初めて感じるあなたの本気の欲情に、女としての芯を穿たれたのか。
身をくねらせ、あなたの背に爪を立てて。
どうか全てを受け入れさせて、と。


あなたもまた、それに応えます。
折れそうな体を抱く腕は、いっそ互いを砕いて混ぜようとするかのようでした。

その手は、かつてない程に「男」の物でした。
慈しむように背を撫でて、支えるように腰に添えた、そんな今までの優しいだけの手ではありません。
スピナの体の恐らく最も柔らかな媚肉を掴み、揉みしだく。
その度にあなたの熱は温度を上げ、スピナは重なった唇の端から嬌声を漏らします。


終点はまるで見当たりません。

秒毎に、あなた達の欲求は跳ね上がり続けます。


先に音を上げたのは、スピナでした。

僅か、ほんの僅かに唇を離し、あなたに訴えます。


「あるじさま……わたし、こんな……。
 あぁ……もう、こんなの……」


この時間はきっと、何も知らないスピナにとって拷問だったのでしょう。
ひたすらに昂ぶり続ける体を、どう扱って良いかも分からない。
本能に従ってあなたに縋る以外に、何も出来ず。
再開した口付けに、たすけて、と意を乗せる他に手立てが無かったのです。


あなたは一層、抱擁に力を篭めました。

ちりちり、ちりちりと。
最後の箍が焼けて落ちる音を聞きながら。


……あなたは、選びました。

この美しい女を。
無垢にして淫ら、無知にして貪欲な、スピナを――。


『選択肢』


◆ 汚したい

◆ 汚す事はできない

◆ その他 (自由記述)


>>下2


理性の箍は――もう、どこを探しても見当たりませんでした。


「……スピナッ!」


あなたは叫び、スピナの腕を引いて立ち上がりました。
突然の事によろける体を抱き上げ、あなたは足早に進みます。
ぐつぐつと煮え滾る欲に浮かされるまま、それが許される場所へと。

体が濡れている事も、何も纏っていない事も。
今のあなたには何の関係もありません。

酷くもどかしい時間でした。
己の足取りがこれほど遅く感じた事は、未だかつてありません。
それは、腕の中のスピナも同じであったようです。

ふぅ、ふぅ、と。
明らかに色に塗れた吐息を零し、僅かでも慰めるようにとあなたの首に縋りつきました。


そうした白く焼けた時間の果てに、あなたはそこに……自室のベッドにスピナを下ろします。


粗末とまでは言いません。
しかし上等とも言えず、二人では狭い場所。

ですが不足は無いでしょう。
きっと、使われるスペースは一人分だけでしょうから。


「……スピナ、ごめん。
 スピナの全部が、欲しい」


気取った言葉を練り上げる余裕など、あろうはずもありません。
ただ込み上げる欲に任せるまま、あなたは言葉を吐きました。

例えどんな言葉を返されたとしても、止まる事は出来ないに違いありません。
涙を零して抵抗された所で、スピナを汚さずにはいられない。
そう、あなたは確信していました。

ならば当然。


「……はい、主様。
 私の全部は、もうずっと主様のものです」


そんな答えを聞いて、どうにかならずにいられる理由は無いのです。


それから、あなた達が一つになるまでに僅かの時間もかかりませんでした。

とうの昔。
風呂の中の睦み合いで、既に準備は全て終わっていたのですから。


あなたは野の獣のように愛しい女の全てを貪り。
スピナは苦痛に涙を流しながらもその全てを受け入れ、体の最奥に溢れる熱に無尽の幸福を覚えて。


互いの欲のまま、情のまま、そして愛のままに。
あなた達の最初の交わりはその夜、幾度も繰り返されたのでした。


■ 童貞喪失ボーナス

好感度固定上昇 「+20」


『スピナ』

83 + 20 = 100(上限値)


◆ 作物レベル上昇

ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  65金貨/週

無知で無防備で天然淫乱とかいうスピナさんマジモンスター。

・混浴免疫ゼロ
・素肌免疫ゼロ
・童貞

この状態でこんな子を抱き寄せてキスとかそら理性くんも死にますわ……。


ここまでで。
おやすみなさい。

あと前スレで出た偏り問題は他のスレで良く見る奴導入して解決します。
>>下1~3で高コンマ、とかいうアレ。


■ ソーシャルゲーム版の評価


『キャラクタークエスト』


上限突破のために必要なクエスト。
特定の条件を満たす事で解放され、対象の精霊と凄い勢いでいちゃいちゃできたり内面を覗き見たりできる。

達成難度はレアリティに依存し、高レアリティほど難しい。
「博物館」の単語を目にして「ウッアタマガ」となる御使いは数知れない。

基本的に最初のキャラクエを閲覧してようやくそのキャラとの交流は本番とされる。
好感度上限突破後に、大量の追加クエストが解放されるためである。
こちらも最初の物と同様、やはり特定の条件を満たすと閲覧できる。


「きす☆ゆあ」において最も困難とされたのは「アクティブプレイヤー数の維持」だった。
領地の復興と発展をある程度進めてしまうと、それ以降の環境変化は僅かな物になるためである。
マンネリ感はどうしても付きまとい、プレイヤー数の減少に繋がってしまう。

それに対する運営サイドの対策は実に脳筋的だった。
「週刊キャラクタークエスト」
毎週最低2つ、平均すれば4つ程の新規クエストを続々と追加し、御使い達に延々愛でさせる。
キャラゲーとして最適解でありながら、プレイヤーからは「運営は頭おかしい」「いちゃらぶ書かないと死んじゃう病」と揶揄され、
同業他社には「有効なのは分かるが何故出来るかが分からない」と言わしめた「きす☆ゆあ」の切り札であった。
新たにプレイ開始した新規御使いが山のように溢れるクエストの群れを前に「どれからやればいいんだ」と困惑し、
熟練御使いに「股間に従え」と返されるのは定番のやり取り。

追加クエストの条件達成には週ごとの作物の出荷量などが指定される事が多く、時間をかけずに解決するには勿論課金アイテムが有効。
これに加えて季節イベントに伴う限定スキン販売や、定期的な新規精霊追加ガチャによって「きす☆ゆあ」は命を繋いでいる。


なお、ソシャゲの常としてクエスト追加機会に最も恵まれているのはやはりSSR精霊である。
SSRクエストが追加される度に、どこぞの掲示板では運営に対する恨み言と「おりゅ?」の煽りが繰り返される事となる。

今日は早く終わりそうなので7時からやりまぁす!


■ クエスト発生条件変更


◆ メインクエスト 『その軌跡を称えて』

『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『文化』が☆☆以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い』

「南方の御使い ユーリ」の友好度が30以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


■ 9月 4週目


ついに汚してしまいました。
何の知識も持たないスピナを抱き、やりたい放題欲望をぶちまけてしまいました。

血を流し痛みに顔を歪めるスピナへの気遣いなどまるで出来た覚えがありません。
数日も跡が残る程に柔肌を掴むは吸うは。
明け方にようやく正気に戻るまで、あなたは溜まりに溜まった性欲の全てを叩きつけたのです。
これまで必死に我慢を重ねた分、ダムの中の水量は馬鹿馬鹿しい程になっていた物を、全てです。

スピナはもうくたくたのぼろぼろ。

信頼を完全に失い、謝罪はおろか、二度と顔を合わせる事さえ許されないのではと。
あなたは己を責めに責めたのですが……。


「あるじさま、こういうのは……いかがですか♡」


この有様でした。

螺旋階段を昇った先の展望台。
二人だけとなった狭い世界で、あなたはスピナに貪られていました。

とはいえ、詳細は分かりません。
分かるのはあなた達が正面から抱き合って座っているというだけ。
今日はきっちり服を着込んでいるので、どこがどうなっているかは全く全然わかりません。
分からないったら分からないのです。

分かりませんが、スピナがあなたの上で体勢を変える度に、あなたはうめき声を上げました。


あの日以来、スピナは完全に羽化しました。

ゆるゆると以前のように過ごす事も多くはあります。
しかし、ふと油断をするとこのようにあなたを求めるのです。
他の皆が居る前ではダメだ、とのあなたの要望にだけは従ってくれてはいますが。


スピナの誘いを、あなたは断る事が出来ませんでした。

求めに応じれば応じるだけ。
肌を合わせる度に淫らになっていく彼女が余りに魅惑的すぎた事が一つ。

そして、もう一つの理由は。


(……俺が、スピナをこうしてしまったんだから)


罪悪感でした。

スピナを汚した。
スピナを壊した。
この無垢な女に、薄汚い獣欲に支配されるまま暴行を加え、どうしようもなく捻じ曲げたのだ。
そういう罪の意識があなたに行動を決定させました。


行為を終え、あなたは展望台を後にします。

スピナは一人残りました。
小鳥に餌をやるのだそうです。
女として十分に満足したならばパチリとスイッチを落としたように、普段のスピナでした。

あなたもまた、男として満足していました。
吐き出す物はスピナの中に完全に吐き出し、ふわふわとした現実味の無い幸福感を感じています。

しかし同時に、心臓に爪を立てるような暗い気持ちもまた存在します。


「あ、ダンナサマ……。
 ……またスピナ?」


それは、階段の途中で出くわしたロコの顔を見ると、更に加速しました。

ロコはあの日の翌朝、全てに気付いたようでした。
家族の中で最も早く目覚めるのは彼女です。
露天風呂から一直線に続く乾きかけた水跡と、脱衣所に残った二人分の衣服。

それらを誰も起きてこない内に片付けてくれたのはロコでした。
何があったかを推測するなど簡単な事だったでしょう。


あなたは返答に窮しました。

それは明確な肯定に他なりません。
ロコは上で何が行われていたかを理解し、頬を膨らませました。


「なんで、ワタシはダメなの?」


ふわり、と。
ロコらしくない抱擁でした。
まるでスピナがやるようなそれに、あなたの心はじくりと痛みます。

丁度、先程の焼き直しのような格好です。
真正面から抱きつかれ、体温と柔らかさがあなたを襲います。
スピナとの違いを否応無く意識し、あなたは自分を殴りたい気分になりました。


「んー、これでもダメかー。
 やっぱりスピナが特別なのかな?」


あなたの反応を読み取ったロコは、そうして普段のやり方に戻りました。
自身の女としての武器をぎゅうぎゅうと、暑苦しい程に押し付けます。

顔を寄せ。
戯れるように口付けをして。


「……ダンナサマ。
 ワタシだって、待ってるんだよ?」


ロコは上階へと去りました。
それを見届けて、あなたはその場に座り込みます。


あなたはスピナを抱きました。
それはつまり、スピナを「選んだ」という事。
この上ロコにまで手を伸ばすのは、手酷い裏切りとしか思えません。

だというのに、あなたはロコの事もまた心から求めてしまっていました。


(どうすれば、いいんだ)


頭を抱え、あなたは蹲ります。

やがて時間が経ち、展望台より戻る二人から逃れるように走り出すまで。
あなたはそこから一歩も動く事が出来ませんでした。



■ 好感度自動上昇

『ロコ』

58 + 2 = 60

『さくら&ちえり』

33 + 2 = 35

『マト』

16 + 2 = 18


■ 条件達成


◆ サブクエスト 『南方の御使い』

上記クエストの発生条件を完全に満たしました。
イベント『南方の御使い』が自動的に開始されます。


■ サブクエスト 『南方の御使い』







「いや、さっさと全員抱けよ。
 真性の馬鹿なのか?」


と。
あなたの苦悩は一言でバッサリ斬って捨てられました。

ぽかん。
あなたの口が開きます。
いやいやいや、とそこから音が飛び出しましたが。


「いやいやいや、じゃあないんだって。
 えぇ……これ本気で言ってるのかな……ちょっと頭痛いんだけど」


正面に座る少年姿の御使い、ユーリはうんざりした様子でした。
近くに控えるように立っていた精霊――ユーリが契約しているソバカスが浮いた素朴な雰囲気の少女――を呼び寄せ、柔らかそうな胸に顔を埋めています。

よしよしと頭を撫でてもらって、わぁい頭痛が消えた、などとこれ見よがしにイチャつき、癒しを求めたようでした。


あなたは以前のユーリの誘い通り、南方へと足を伸ばしていました。

あるいは、現状から目を逸らし逃げたのかも知れません。
何分、今の自宅はあなたにとって針のむしろのような物。
誰も伴わない一人の旅路の最中も罪悪感はその切っ先を鈍らせる事はありませんでしたが、流れる血の量は幾分マシでした。


辿り着いた南方の地は見事な復興を果たしていました。
道にはしっかりと石畳が引かれ、家々には目立つヒビもありません。

あなたの来訪を歓迎する領民達も健康そのものでした。
勿論、以前に聞いていた楽団もその中に含まれます。
日本に居た頃には見た事も無い様々な楽器を構え、見事な演奏であなたを驚かせたものです。

そうして町を抜けてしばし、あなたの家と同じく丘に囲まれたユーリの聖域へ。
御使いは御使い同士で歓待する事が通例らしく、あなたもここに滞在する事になっています。


初めて会ったユーリは、おおよそ絵通りの姿でした。
ショートというにはやや長めのウルフカットが印象的な少年です。
畑仕事をしているにしては線が細く、背もあなたより頭一つ分は低くなっています。
お気に入りにしてトレードマークらしいキャスケットは、流石に家の中では被らないようでした。


「ようこそ、僕の聖域へ。
 今日を楽しみに待ってたよ。
 君の返事を読んでからこっち、添い寝が無いと落ち着かなくて寝られないぐらいね」


どうやらそれは彼の定番ジョークらしいです。
いつもの事じゃないですか、と素朴少女に呆れられておりました。


今日はもう遅いからと、領地の案内は明日になりました。

あなたはユーリの家……というよりも屋敷の中に連れられ、食事をご馳走になり。
食後は砂糖菓子を振舞われながらの雑談へ。

その中で、ユーリはあなたの懊悩に気付き。
もしかしたら力になれるかも知れないと聞き出した結果が……冒頭の言葉でした。





「はぁ……まぁ仕方ないか。
 力になるって言っちゃったしね。
 ここは御使いの先達として、後輩君を導いてあげよう」


数分間しっかりと胸を堪能したユーリは、そう言ってテーブルに頬杖をつきました。
ぐってりとそれにもたれかかる様は、いかにもやる気がありません。
本当に心底、あなたを面倒くさがっているようでした。


それでも、言葉通りにあなたの力となってくれるのは間違い無さそうです。
あなたは感謝を伝え、ユーリの言葉に耳を傾けました。


「まず君の意見はこうだ。

 君が犯したせいでスピナちゃんが壊れたから、責任を取らなきゃいけない。
 責任を取るからには真摯に愛さなければならない。
 真摯に愛さなければならないから、ロコちゃんの想いには応えられない。

 ここまでは間違いないかい?
 ……うん、よろしい。
 じゃあ、問題を整理していこう」


と、ユーリは前置きして、その前提をまず粉々に砕きにかかります。


「話を聞く限りなんだけどね。
 まず君はこう想像すべきだ。

 ――もしスピナちゃんが、初めから性知識を十分に持っていたら?」


ずがん。
あなたの頭の中の思い込みが、それで綺麗に吹っ飛びました。

知識を持ったスピナ?
そんなもの、想像するだに恐ろしすぎます。
同居開始から一ヶ月……いいえ、一週間だって怪しい所です。

何がって、あなたの童貞がさっくり食われるまでの期間です。


「あ、やっぱり。
 その表情だけでもう十分。

 君が壊した、なんて思い上がりも良い所だ。
 スピナちゃんの生まれ持った資質だと思うよ、それ」


まさにその通りでした。
あなたは頭を抱えて突っ伏します。
力任せに抱いた事実は消えませんが、あの時は二人ともが相手を求め合っていたのですから問題なんてありません。


更にユーリは続けます。


「じゃあ次。
 スピナちゃんを真摯に愛したいから、ロコちゃんは愛せない。
 恋人同士は一対一であるべきだと、君は考えてる」


あなたは頷きました。
だって、そんなものは裏切り以外の何物でもありません。

もしスピナが、あの愛しい女が他の男と肌を交えたら。
そう考えるだけであなたの心は平静を失います。
ですが。


「だったらロコちゃんは可哀想だね。
 もう一生、それこそ本当に死んで消えるまで、ずっと心を踏みにじられるんだから」


返った答えは、よりあなたを打ちのめすものでした。


「僕達御使いと精霊は、一生を共にするしかない。
 これまで何度も浄化は行われてきたけど、まだまだ呪いは根深く残ってるんだ。
 呪いが本当に消えるまで、僕達と精霊は女神様の祝福で老いからも死からも遠ざけられる。

 何十年どころじゃない。
 百、二百……あるいは何百年かも知れない。

 それだけの時間を君は、ロコちゃんに「お前を愛さない」と突き付け続けるつもりなのかな?」


だとしたら君を心底軽蔑するよ、と。
ユーリは目を瞑って言いました。


「でも、だったらどうすれば……」

「だからさっき言ったじゃないか。
 さっさと全員抱けよ。
 皆でらぶらぶしちゃいなよ。
 一人残らず愛せばいいんだって、面倒な事考えないでさ」


深い溜息を一つ。
それで姿勢を整えたユーリは、真正面からあなたの目を見つめます。

そこに含まれた熱誠に、あなたは気圧されました。


「それが、僕達御使いの最大の義務だ。

 役目だからと聖域に縛り付けられて。
 市井の女のように、愛されなかったからと他の男を探す事さえ許されない。
 今この時も世界を救っているにも関わらずだよ。

 だったらせめて、これ以上無いってくらい幸せになれなきゃ嘘じゃないか」


「精霊達は、世界で一番幸せなお姫様になるべきだ。
 となれば勿論、御使いは世界で一番素敵な王子様にならなきゃいけない。

 裏切り?
 だったら裏切られても構わないと思わせるぐらいになるんだ。
 不満なんて感じる暇も無いぐらい、君は精霊を愛するべきだ」


そこで、ユーリは非難を緩めました。

体を起き上がらせて椅子の背にもたれかかり、僕みたいにね、とおどけます。
寄り添う素朴な少女は、王子様というより手のかかる弟です、と答え、ユーリをがっかりさせました。



蒙を啓かれた。
まさにそんな気分でした。
あなたはこの期に及んで、ようやく気付きました。

愛して良いのか。
そう思い悩んだ事は、何よりも愚かしい誤りでした。
余りにも、覚悟が不足していました。
努力の方向が、完全に食い違っていました。


『精霊には愛される権利があり、御使いには愛する義務がある』


それこそが、この日々における最大の原則だったのです。


長い思考と反省の末、あなたは重い口を開きました。


「……便箋を、貸してもらえませんか。
 どうしても今すぐ、ロコに伝えたい言葉があるんです」


その言葉に、ユーリはすぐさま頷きました。


「勿論!
 早馬の準備もしておこう。

 それと――」


少年は悪戯な笑みを浮かべて。
あなたをからかい、励ますように。


「――正しいラブレターの書き方に指南は必要かな?」


くっ、と。
あなたは思わず呻くように笑いました。
随分時間を置いて、以前の無礼に反撃が返されたものです。


「是非お願いします。
 それも、とびきり素敵な奴を。
 俺はまだ王子様として落第も良い所みたいなので」

「よしきた。
 僕は女心には詳しいからね、任せておいて。
 それと、敬語は良いよ。
 良い御使いになれそうな人とは、対等の友人でありたいからね」


互いに笑みを交わし、伸ばされた手を握ります。

あなたはこうして一人の確かな友人を得ました。
優れた先達でもある彼が居る限り、もう道を間違える事も無いでしょう。


その後、あなたはユーリと顔を突き合わせて手紙をしたためました。
この世界特有の女性を称え愛を伝える表現を、これでもかと教えてもらって。
出来上がった物は、後で読み返せば頭を抱えて転げ回るような甘さを含んでいましたが、それで良いのです。

王子様という生き物は、きっとそういう素材を固めて作る物でしょうから。





サブクエスト 『南方の御使い』  END


■ あなたの性質変化


◆ 積極性の獲得

あなたは精霊に対するスタンスを変えました。
以降、より積極的な接触が可能となります。

また、毎週の好感度自動上昇量が「+1」されます(永久)


◆ ハーレム適性の獲得

あなたは御使いの義務を理解しました。
以降、『交流』と『デート』の際に『二人』までの同時指名が可能となります。


◆ 常識の放棄

あなたは自身の間違いに気付きました。
以降、『日本の常識では受け入れ難い行為』に抵抗を感じなくなります。


ユーリの屋敷で数日を過ごし。
領地を案内されて視察と交流を終えたあなたは、飛ぶように自身の聖域に帰りました。
最早一日の遅れさえ許容できないとばかりに。

そして今。


「ダンナサマー! おかえりなさーい!」


同じく待ちきれない気持ちだったろうロコを、強く強く抱き止めました。
家の中から続いて出てきた皆の視線など僅かにも気に留めず、あなたは褐色の少女に愛を与えます。

それは、今までの交歓とは質を胃にしていました。
ただ受け入れ、受け止める。
そういう愛し方では足りないのだと、あなたは理解していましたので。

する必要など欠片も無かった我慢は投げ捨てました。
触れたいのに触れずに居た場所に躊躇無く手を伸ばし、家の壁に押し付けるようにしてロコの唇を味わいました。


あなたに激しく求められながら、ロコは一粒だけ涙を零しました。
きっと、あなたが与えてしまった苦しみの証だったのでしょう。

それを塗り潰し、もう二度と苦しまずにいられるだけの愛を与えようと、あなたはこの日誓ったのでした。


■ ログインボーナス


――という事を、あなたは女神像に報告します。

懺悔と誓約でした。
女神様に誓って、あなたはこれより皆をこれでもかと愛します。

常識と我慢は投げ捨てました。
やりたいように、愛したいように振る舞い。
されど女の子を幸せに出来るハーレムの最高の主を目指すのです。

どうか見ていてくださいと、あなたは真摯に祈りました。


>>下1 コンマ判定


女神像
「今週の運勢は40……40です……。
 そうです、それで良いのです。
 もっと抱くのです、王子……うじ……じ……」



祈りを終えたあなたの前に、一枚の羽根が舞い降りました。
精霊との絆を深める、女神の羽根です。

このタイミングでこれを与えられた事に、あなたは確かな女神様の意思を感じました。

もう一度、あなたは決意を固くします。
もっともっと、皆を愛そう。
いちゃらぶこそが、今自分に求められているのだ、と。



■ アイテム獲得

『女神の羽根 x1』

「好感度+1」の効果を持つアイテム。
次回交流した精霊に自動的に渡される。
複数所持している場合は1個ずつ消費される。


■ 友好度自動上昇


と、いけません。
余りに自分の使命ばかり考えて忘れている事がありました。

あなたは自室に戻り、筆を執ります。
今回間違いを正してくれたユーリに礼を送っておいた方が良いでしょう。
それも出来るだけ早い内にと、あなたは早速取り掛かりました。


……その最中。
あなたは勿論ユーリについて思い返しました。

本当に線の細い少年でした。
中性的と言っても良いでしょう。
握手の時にもやたらと感触が柔らかく、声変わり前に不老となったのか声も高いものでした。
本当に男なのかと疑問を抱いてしまった程です。

まるでユーリの言の通り「王子様にならねばならない」と努力する女の子のような。

いやいやまさか、とあなたは妄想を否定しました。
まさかそんな事は無いでしょう。
誰に確認した訳でもありませんが、女性を御使いとする事が有るとも思えません。

パートナーたる精霊は女性なのです。
女神様も同性同士でキスをしろとは言わないはずです。


こんな事考えるなんて疲れているのかな。
あなたは眉間を揉み解して馬鹿らしい考えを追いやり、手紙の文面へと再度集中しました。



『ユーリ』

31 + 3 = 34


■ 9月 4週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv6  生活+3 文化+1  55金貨/週

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  65金貨/週
『畑③』 トマトLv1      健康+1 文化+1  30金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑④』 サクランボLv3   嗜好+3       30金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv3  健康+2  30金貨/週


◆ 精霊リスト(5/7) 拡張費用 『1200金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊   好感度 60/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊  好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊    好感度 35/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊     好感度 34/60
『マト』        R    トマトの精霊       好感度 18/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』 欧風文化 友好度34


◆ 倉庫

『486金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『その軌跡を称えて』

『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『文化』が☆☆以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い』

「南方の御使い ユーリ」の友好度が30以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』

「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『精霊をダメにするあなた』

「マト」の好感度が40以上。
「精霊をダメにするクッション」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


■ 今週の行動選択 / 雑事



『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張 (選択不可/所持金不足)

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1


今後も選ばれない可能性を考えて、一度品揃えだけ表示しておきますね。
家具は一律 『200金貨』 で購入できます。


◆ ひろびろダイニングテーブル

大家族向けの大型ダイニングテーブル。
熟練の職人妖精による丈夫な作り、十人乗っても大丈夫。
『パーティー』が解禁されます。


◆ 快適ダブルベッド

一人寝が寂しいあなたに。
余裕をもったワイドダブルサイズで三人ぐらいはぐっすり快適。
『ピロートーク』『朝チュン』が解禁されます。


◆ どっしりバーキャビネット

重厚感ただよう木製キャビネット、大人の夜のお付き合いに是非おひとつ。
なお、お酒は付属しておりませんので各自ご用意ください。
『飲酒』が解禁されます。


◆ 大容量本棚

小説、絵本、詩集がどっさり付属したお得な一品。
あなたもこの機会に、読書を始めてみてはいかがでしょう。


◆ 大きなのっぽの柱時計

ちゃんと動きますし鳩も出ます。
家族の時間を共に刻む、素敵なおじいちゃん時計。


◆ 精霊をダメにするクッション

あー、ダメダメ、快適すぎます。
あの子やその子の意外なダメっぷりが見れるかも知れませんが中毒性に注意です。


◆ 不思議な絵画

その日の気分によって自分を描き変えるちょっと変な絵画。
時々リアルな裸婦画になって気まずい雰囲気を漂わせる以外は全く無害です。


◆ アロマディフューザー

ア ロ マ デ ィ フ ュ ー ザ ー 。
蒸し蒸し。
精霊召喚に何らかの影響があるとの噂があったりなかったり。


◆ お洒落な出窓

居間の窓を出窓に改造。
お花なんか並べてちょっと気取ってみませんか?


◆ ロッキングチェアwithウッドデッキ

ちょっとお洒落な空間をトトンと増築。
素敵な昼下がりのお昼寝にオススメ。


◆ その他 (自由記述)

妖精さんはとっても器用。
欲しい家具があれば特注しちゃえば良いのです。


■ 今週の行動選択 / メイン


今週は雑事に気を回さずにいようとあなたは決めました。

精神的に疲れる日が続いたのです。
解決されたとはいえ、しっかりと休んでおく事は重要でしょう。

となればさて、どう過ごそうか。
あなたはのんびり考えました。


『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ 精霊召喚 (選択不可/所持金不足)

◆ 文通

◆ 外出



>>下1


※ ルール変更に伴い、この時点で対象を指定する事はできなくなりました ※


■ 精霊との交流


◆ 対象選択

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊   好感度 60/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊  好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊    好感度 35/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊     好感度 34/60
『マト』        R    トマトの精霊       好感度 18/60


※ 同時に二人までを指定できます ※


>>下1~3まででコンマが中間のもの コンマ被りの場合は仲間外れが当選 全部被りは都度処理


「……これだっ!」


ずばっ!
そんな音が聞こえるような鋭さで、マトの腕が閃きました。

向かう先は握られたさくらの手。
いえ、正確にはさくらの手からはみ出した三本の「こより」です。
紙切れをくるくる丸めて作ったそれを、マトは一本だけ抜き取りました。


「ん゙あ゙ー!!」


そして、ばたりこ倒れます。
どうやらお気に召さない結果のようでした。


「あら、マトったらまたみたい」

「そうね、まただめだったのね」

「んぎぃぃぃ……」


くすくす煽る双子に、マトちゃんはじたばたソファの上でもがきます。


さて、これは一体何の騒ぎか。
当然気になったあなたは、三人へと近付きました。


「あ、おにいさまだわ」

「おにいさまもいっしょにあそぶ?」


顔を輝かせたさくらとちえりがあなたを誘います。
それは一先ず置いといて、何をしてるのかと問いかければ。


「みつかいさまゲームよ!」

「みつかいさまは、みんなに何でもめいれいできちゃうの!」


まぁ要するに王様ゲームでした。

ははぁとあなたは納得します。
ぐったりしたマトの手を覗いてみれば、そこには数字の「2」とありました。
勿論、特別な物ではなさそうです。
マトは「御使い様」になりたくてもなれていないのでしょう。


「わたし、甘いものがたべたいわ」

「2番はサクランボをとってきてくれないかしら?」

「……あーい」


のそのそ起きた赤いちびっこが、やっぱりのそのそ畑に向かっていきました。
あなたは苦笑して見送り、お茶の用意をする事とします。
マトがお土産を手に帰ってきたら、ねぎらってあげるのが良いでしょう。


「あー、ほっとするわー……。
 あんがとねー」


マトちゃんはヒゲ茶を啜りながらほっこりです。

話を聞くと19連敗だとか。
一つ一つは可愛らしいお願いだったとの事ですが、そこまで続くと中々心にも来そうです。
確率に裏切られ続ける経験はあなたにも有り、思わず同情からそっと寄り添いました。

流石にマトちゃんも音を上げたのか、御使い様ゲームは終わりとなりました。
テーブルの上に三本のこよりは一先ず置かれ、皆でお茶の時間です。

お茶請けはたっぷりのサクランボです。
ちょうど食べ頃、甘さでいっぱいのそれはあなた達の舌を楽しませてくれました。


のんびりとした時間が居間に流れます。

今日はだらけ状態のマトちゃんはソファに深く腰掛けてぼんやりと。
さくらとちえりは顔を寄せ合って、二人だけで秘密のお話。
静かでゆったり、何事も無いいつもの風景でした。

ここに何か小石でも投げ込んでみようかと、あなたはちょっと考えます。



>>下1  何か話題や行動をどうぞ (何も無ければ、沈黙を選べば問題なく進行します)


あなたはふと思いつきました。
もし三人が自分に命令するならどんな事を言うのでしょう。

……何だか妖しい匂いもしますが、そこはそれ。
今のあなたは吹っ切れているのです。
多少の難事が来ようとも何の問題もありません。


というわけで、思いつきをそのまま提案しました。
ちょっと今だけ三人で御使いになって、何か命令してみて、と。


「おにいさまに?」

「なんでもいいの?」

「勿論。
 難しかったり、物が無くて出来ない事はあるかも知れないけど。
 でも出来る事なら何でも叶えるよ」


さくらとちえりは早速乗り気です。
二人でわっと喜んで、何がいいかしらと楽しそうに相談です。


そんな中でいち早く命令を決めたのは、マトちゃんでした。
ソファから身を起こし、右肩をぐるんぐるん回します。


「……あー、サクランボ狩りで疲れたなー。
 誰か肩でも揉んでくれるのが居たらなぁー?」


ちらちら。
あなたに視線を投げてアピールです。
何とも可愛らしい命令でした。


「よろしければ私めがお揉みしましょうか?」

「おぉー? そぉかー?
 いやぁ何だか催促したみたいで悪いなぁ!」


勿論茶番にお付き合い。
あなたは脚の間にマトを招き、その肩に手を置きました。


小さな肩はまるで凝っていませんでした。
疲れの塊なんて見当たりません。
それでも命令は命令ですので、あなたは痛くだけはしないようにゆるゆると揉みほぐします。


「んっ、あ、これ結構いいかも」


殆ど力の入らないマッサージは、どこか甘噛みにも似ていました。
じゃれるような手つきで、まるで愛撫するように。

マトはそれが案外お気に召したのか、小さな声を上げています。


「ん、うん、御使い、上手いじゃん。
 ロコとかスピナとかにやってんの?」


やっているのかいないのか。
そう聞かれたら似た物はやっています。
もっと性的な意図を含んだ物ではありますが。
というかぶっちゃけ本当の愛撫ですが。

連想はこの場合ちょっとした毒でした。
あなたは途端に、膝の間に座る少女を意識し始めます。


目の前にあるのは綺麗なうなじです。
マトの髪は二つにくくられ、首筋を守る物は無いのです。
そこから香り立つ何かがあるように感じられ、肩に置く手を伸ばしたい衝動にもかられました。

その先、体の前面に目を向ければ二つの膨らみです。
年から考えればちょっと育ちすぎているそれらは、マトが声を漏らす度にたゆんと揺れています。

そもそもとして、段々気持ちよくなってきたのかマトはあなたに寄ってきました。
殆ど体を預けるようにもたれかかり、あなたの脚から胸にかけては彼女の体温に染められました。


ごくりと、あなたの喉が鳴ったのは自然な事でしょう。


「んー、あー、これいい、凄くいい。
 毎日やってもらいたいぐらい、好きだわこれぇ……」


マトはまるで気付いた様子はありません。
自分の真後ろで一人の男が狼となりつつあるなど、どうやら想像もしていないようです。


「ねぇ、さくら」

「そうね、ちえり」


と、そんなあなたを見ていた双子が顔を見合わせました。
悪戯心を表情にいっぱい浮き上がらせて、何やら完全にやる気です。


「おにいさま、わたしもマッサージがいいわ」


先手はさくら。
あなたのすぐ隣に飛び込んで、上目遣いで命令です。


「んじゃ代わるよ。
 本当気持ち良かったわこれ。
 今度またやってよ」


マトちゃんはもう満足したのでしょう。
さっさとあなたから立ち上がって、離れました。

ふふんなんて鼻を鳴らして御機嫌です。
また回した肩も、それに引っ張られてたゆんとした胸も元気一杯。
落ち込んでいた気分はすっかり回復したようです。

が、しかし。


「わたしは……ここ、おねがいできるかしら?」


代わりに座ったさくらのやった事を見て、そんな気分は吹き飛んだようです。

さくらはあなたの手を掴んで、自分のふとももへと誘導したのです。
それも、下着は見えない程度にスカートを引き上げるオマケ付きで。


幼さ特有の肌触りでした。
さらさらですべすべ。
最高級のシルクだってこれには勝てるかどうか。

最近のお勉強の成果でしょう。
実に見事な誘惑でした。


口をパクパク。
頬を急激に赤く染めたマトの前で、あなたはさくらの脚に指を這わせました。
赤い少女は「嘘だろ!?」という顔ですが、嘘でも何でもありません。

今のあなたは完全に覚悟を決めています。
その上、幼い少女に対する欲にも目覚めています。

さくらの欲求を満たすために全力を揮う事に何の躊躇もありません。


「やっ、おにいさま、くすぐったいわ」


くすくすと、楽しそうにさくらは笑います。
まだ浅く、表面を撫でるだけのそれは悦びとは結びついていないのでしょう。

それはまもなく、あなたの手によって失われる余裕です。


「……んっ」


あなたがやや深く、腿の中ほどを軽く揉むと、小さな声。
同時に、抱いた少女はほんの少し身を固くしました。
始まりの合図だと気付けたからでしょう。

リズム良く、あなたはさくらに刺激を与えました。
強く、弱く、強く、弱く。
触れる場所もそう大きくは動かさずに。

何故かと言えば。


「ひゃぅっ!」


それをズラした時に、ちょっとした驚きを与えられると知っているからです。

次はここに、強めにくるはず。
そう思い込んでいたさくらは、突然付け根近くに優しく触れていった指に身を震わせました。
飛び出した声も高く鋭く、感じた物の質を表現しています。


そのようにして、さくらはずっとあなたに翻弄されました。


「ふっ……ふ、ひぅっ……っ」


乱れきった呼吸のリズムは、そのままさくらを苛む物の指標でした。
びくり、びくり。
肝心な所には掠らせもしていないというのに、完全に追い詰められています。

楽器のようだと、あなたは思いました。
今やあなたの指が踊る度に、さくらは嬌声を漏らします。
もっともっと余裕を無くしてやりたいと、あなたは掌の精密さを増していきます。


「は、はっ、は……」


……呼吸が乱れているのは、さくらだけではありません。

情事以外の何物でもないそれを見つめるマトも同様です。
真っ赤に染まった頬、潤んだ瞳、何かを抑えるように自分を抱く腕。
その全てが、徐々に女の色を帯びつつあります。


だからこそ、あなたはさくらを崖から突き落とすのです。

もうどうしようもない程に、切ない。
さくらがそこまで至ったと確認した瞬間に、あなたは体勢を変えました。
体を自分に振り向かせ、小さなお尻を掴んで支え。
唇を強引に重ねて、幼い舌を吸い上げました。


「――――っ!!」


さくらは目を見開き、そして次の瞬間。
一度、二度。
ひときわ大きく震えてから、くたりと崩れ落ちました。


それを、あわあわと見守っていたのは勿論マトです。

こんな物見て良かったのか。
止めなくて良かったのか。
羞恥心をたっぷり持った少女は。


「……知らないみたいだからおしえてあげるわ。
 本当にきもちいいっていうのは、こういうことなのよ」


後ろからこっそり忍び寄っていたちえりに捕獲されました。

ぴぃっ、と妙な悲鳴を上げましたが、逃げられはしません。
ちえりはマトの腰に抱きついて、逃亡を阻止していました。

そして、可愛らしく悪魔のように囁くのです。


「どうしようかしら。
 わたしはまだ、おにいさまにめいれいしていないけれど。

 ……マトのためにつかってあげても、いいわ」


マトの思考は縫い止められました。

視線は自然と、あなたにもたれて休むさくらの元へ。
服は乱れ。
頬を汗が伝い。
今も余韻に身を震わせるその姿に。


(……私も、あんな風に?)


知らず知らずの内に、マトの喉が鳴りました。

好奇と羞恥。
その二つが彼女の中で激しくせめぎあっているようです。


しかし、葛藤の決着は、どうしても付かないようでした。

なので、ちえりが先に痺れを切らします。

決められないんじゃ仕方ない。
じゃあ私が決めちゃうね。
と、食事のメニューを選ぶような気軽さで、あなたへと選択を委ねます。


「おにいさまは、どっちが良いかしら?」


すっかり悪い子となったちえりに、あなたはこう返しました。


『選択肢』


◆ ちえりのやりたい事を命令すればいい

◆ マトのために使うのが良い

◆ いっそさくらへの追撃という手もあるのでは

◆ その他 (自由記述)


>>下2


乗らない手はありません。
その命令権は是非マトのために使うのが良いと、あなたは答えました。

ちえりは満面の笑みです。
我が意を得たり。
まさしくそんな感じ。


「じゃあ、おにいさま」


体全体を使って押し出され、マトはあなたの方へ。
下手人のちえりは全く無慈悲に命令を下します。


「マトをとってもきもちよくしてあげて?」

「ま、まってまって、ほんとに!?」


今更慌てるマトですが、ちょっとタイミングが遅すぎました。
あなたは細い腕を引き寄せ、回復したさくらが場所を空けます。

ふにゅり。
あなたに押し当てられて柔らかく変形した胸のボリュームの分だけが、今や二人の距離でした。
マトが本気で嫌がらない限り、あなたに逃がすつもりはありません。


「やめて欲しいって思ったら、体のどこかを叩けばやめるからね」


そう逃げ道を用意して、あなたは攻撃を開始しました。

全身真っ赤。
あちこちを緊張で固めたマトを、まずはほぐさなければなりません。
そのための手段は、幸い既に知っていました。

ちゅ、と啄ばむように唇を奪います。
様子を見ながら二度三度。
間隔を少しずつ変えながら繰り返し、同時に優しく抱いた背を撫で、もう片方の手はマトの手を取り指先を絡めます。

無理矢理するつもりはない。
優しくするから、自然に受け入れれば良いんだと、あなたはそうして伝えました。


「……や、優しく……ちょっとだけな、ちょっとだけ」


それが功を奏し、マトはあなたに身を委ねました。
まだまだ余裕の無い様子ですが、先程よりも力は抜けています。


恋人のような甘さを、あなたは努めて意識しました。
同時に、僅かの間隙も生まないように。
もし自分の状況を冷静に見つめるだけの余裕を与えてしまえば、マトはあっという間に恥ずかしさに呑まれかねません。
繊細な調整が要求されていました。

あなたはまず、体勢を入れ替えました。
正面から抱き合うのではなく、自分に背中を預けさせる形に。
先程肩を揉んでいた時と同じ姿勢です。

そうしてお腹に腕を回して抱き、口付けを再開します。
間に挟まる大きな障害物が無くなった分、密着感はより増しています。
マトにとっても、胸を押し付けずに済むのは幾分楽でしょう。


「ちゅ、ん、ぅ。
 んっ、こ、これだけ?」


その通り、マトはほっとした様子でした。
これなら何とかなりそう。
そんな風に明らかに油断し始めています。

攻め時でした。
あなたはそっと、お腹に回していた腕の一本を、少しずつ上へと伸ばします。


「あっ……」


気付いたマトが、怯えたように震えます。
ですが、観察していたあなたは気付いています。
その震えは恐れだけから来るものではありません。

さくらを間近で見て学んでしまった快楽の予兆に対する期待も、あなたは確かに読み取りました。


少しずつ、少しずつ。
決して焦る事無く、お腹の感触を楽しみながら、掌は膨らみへと迫ります。

もうすぐだ。
もうすぐ触れられてしまうんだ。
そう思い知らされながら唇を啄ばまれ続けるマトは、もう限界寸前の赤さです。


「や、ぁ、あっ……ま、待ってっ」


懇願さえ口に出しますが、しかしそれには何の力もありません。
その証拠に。


ついに山の麓に触れた瞬間、浮き上がってあなたの脚に伸ばされたマトの手は。
少しの葛藤の末に、撫でるように着地したのです。

叩いた、などとは誰も見なさないでしょう。
それどころか、きゅっ、と縋るようにあなたの服を掴んだ様を見れば、本当は何を望んでいるかなど分かろうものです。


ところが。


「たたかなかったわ」

「そうね、たたかなかった」

「「はじめから、すなおになればいいのにね?」」


「ぴゃあぅ!?」


大変残念な事に、あなたが育てた空気は見事に打ち砕かれました。

マトはすっかり忘れていた事ですが、この行為は双子に観察されていたのです。
すぐ間近で囁かれた感想に、変な悲鳴を上げて飛び上がってしまいました。


「あら、やめちゃうの?」

「せっかくゆずってあげたのに?」

「や、やめる! ここまで! 終わり!」


涙目のマトはもう必死です。
自分の体を抱き締めて、悪い子の二人からじりじり距離を取りました。

残念ながら、どうやらこれ以上は無理そうです。


そのまま逃げ帰ろうとするマトへと、双子は問いを投げかけます。


「どうして? そんなにいやだった?」

「きもちよくなかったの?」


それに対し、マトは答える術を持ちません。
わたわたと手を振り回し、そうじゃない、いやそうじゃないけどそうでもなくて、などと訳の分からない事をわめきます。
混乱をしばし続けた後に、何やら自分の中で結果が出たのでしょう。
可愛らしくぷるぷる震えながら、挑むようにあなたを睨み。


「つ……続き! また今度っ!!」


と、そんな捨て台詞を選んでの逃走と相成ったようです。


残された双子は不思議そうです。
続きがしたいなら今やれば良いのに。
見合わせた顔にはそう書いてありました。

そして勿論、思ったならば実行するのがさくらとちえりです。


「ねぇ、おにいさま。
 もうめいれいはできないけれど……。

 さくらだけじゃ、ずるいと思うわ」


一端の女のように、あなたの胸に手を這わせ、ちえりはいつもの言葉を告げました。

命令なんかしなくても、こう言えばあなたは叶えてくれる。
そう十分に知っている彼女の瞳は、既に期待に濡れています。


あなたは何も言わずにちえりを抱き上げ、愛を捧げます。

どうやら今日は残りの時間、この愛らしく小さな悪魔達に独占されてしまうようでした。


■ 好感度上昇判定


パーフェクトコミュニケーション!

最低保証好感度 +7


>>下1~2 コンマ下一桁が更に加算


下1 さくら&ちえり
下2 マト


『さくら&ちえり』

35 + 1 + (7+7) = 50


『マト』

18 + 1 + (7+10) = 36

可能な限りマイルドにやろうとしたつもりだけどユーリ不快な人いて申し訳ない。
でもこんぐらいやらんとこの人考え曲げそうに無かったん(言い訳)

あとさくちえは百合ってないです、普通……よりかはちょっと仲の良い姉妹です。

ここまでで。
おやすみなさい。


■ ソーシャルゲーム版の評価


『女神様』


世界を救うため御使いを地上に送り出した人。
本人がそのままゲームに登場した事は無く、詳細不明。

ログインボーナスは女神を模した像から貰えるため、ビジュアル自体は誰でも知ってる。
ギリシャ彫刻風の女神像で、纏う衣服もゆったりとしたキトン。
体型は分かりにくいが胸があるようにも見えないため、貧乳や絶壁扱いされることが多い。
また、ログインボーナスが余り魅力のあるラインナップではない事から吝嗇家なのではとも囁かれる。

ギャグ系のイベントではしばしば御使いにだけ聞こえる神託で語りかける事がある。
内容は主に以下のようなもの。

「さぁ今です、ベッドに押し倒すのです」
「抱き締めて耳元で愛を囁けば良いのです」
「何をしているのですか……ぶちゅっといくのです、ぶちゅっと」

どう見ても司ってるのは豊穣とかじゃなくて性愛だよね、ともっぱらの評判。

8時からやりまーす


■ 条件達成


◆ メインクエスト 『その軌跡を称えて』

上記クエストの発生条件を完全に満たしました。
イベント『その軌跡を称えて』が自動的に開始されます。


■ メインクエスト 『その軌跡を称えて』





「なるほど――素晴らしいお話です」


あなたの目の前で、プラチナブロンドの頭が上下しました。
領主の娘であり、父親が床に臥している今、この領地の実務を一手に引き受けている少女、エラです。

彼女ももうすっかり回復し、衰弱していた姿は思い返すのも難しくなりました。
「美しき精霊」との意味を持つ名の通り、輝かしい美を纏っています。
ただ、その表情は常にキリリと引き締まったもので、綻ぶ事の無いのが残念ではありますが。

現在地は領主の館。
少々用事がありここを訪れた所、同行させていたロコが彼女と話し込み始めたのです。
その内容はと言えば。


「うん! ダンナサマってばほんとにねー、もーねー!」


ロコの盛大な惚気でした。

あなたにどう触れてもらった、こんな言葉をかけてもらった。
そんな風に延々と、それは幸せそうに語るのです。

あなたは居た堪れない気分でした。
自分の真横で、しかも腕に抱きつきながらです。
どこに出しても恥ずかしいバカップルそのものでした。


「あー……ロコ、その辺にしとかない?
 そろそろ仕事の話もしておかないといけないからね」


頬を引きつらせ、あなたはいい加減止めにかかります。
流石にこれはありません。
まるで先日のマトちゃんのように赤面している自身がありました。
これ以上続けられてはどうにかなってしまいそうです。

ところが。


「いえ、是非もっとお聞きしたく思います」


意外な事に、それを止めたのはエラでした。

他人の惚気話ほど聞いていて面倒くさいものはありません。
てっきり彼女もそうだと思っていたのですが、何やら事情があるようでした。


「御使い様が御降臨なされてから、これまで何を成してこられたか。
 我ら只人にとり、これに並ぶ価値ある話は存在いたしません。
 また、大聖堂の建設にも関わる事でございますから」


はて、大聖堂。
確かにそんな話も耳に挟んではいたけれど、何故今それが?

あなたは何となく嫌な予感を覚えました。

大聖堂といえば、勿論宗教施設です。
宗教といえば女神様、そして御使い様。

御使いたるあなたがこれまで精霊達と何をしてきたかを知りたがるエラ。
そして、それが関わるという大聖堂。

導かれる答えを想像して、あなたの顔色は若干悪くなった気がします。


「……大聖堂と、この話ってどう繋がるのかな?」


聞きたくはありません。
ありませんが、聞かずにいるわけにもいきません。
あなたは渋々口を開き。


「はい。
 御使い様への忠誠と信仰、そして感謝から、大聖堂の建設計画が進んでいる事は既にお話した通りです。
 先日、外観のおおまかな設計が終わり、内部に関する議論を開始致しました。

 つきましては、御使い様と精霊様方の絆を民に広く知らしめるために――」


エラが堂々と返した答えに、くらり、と。
あなたは眩暈を覚えました。


そのしばし後のある日。
あなたは民衆の前に姿を晒していました。

聖性を強調するためでしょうか、今日のあなたは普段と違う装いです。
古代の彫刻が着ているような服に身を包み、黄金の穂先を持つ二又の槍を携えて。
そこに僅かにも揺れぬアルカイックスマイルを添えて、完全な神の使徒になりきっています。


「……かくて、天上にありし母の御手より、此の身は大地に落とされた。
 全ては母の深き愛故に。

 小さくか弱き者らよ。
 汝らの魂に降りし愛を知るが良い」


口から出て行く言葉もまた、作られた物でした。

舞台俳優になった気分、というよりも、詐欺師になった気分です。
町の中央、大きく開けた広場に並び平伏した民衆を騙している気がしてなりません。
実際に救済を行ったとはいえ、あなたはこんなマジモンの天使では無いのです。

あなたは必死に演技を続けながら、内心で学生時代に学んだ過去の偉人達を尊敬します。
演説やれる人ってすげー。
そんな頭の悪い感想が思考の隅を駆け抜けました。


「努々、忘るるなかれ。
 汝らは愛される事を知り、そして隣人を愛さねばならぬ。

 世の全ては、愛によりて生まれ来るが故に」


最後の言葉とともに、あなたは槍を地に突き刺しました。

するとそこより燐光が溢れ、たちまちに広場を満たします。
大衆はざわめき、眼前に顕れた奇跡を、そしてそれを引き起こしたあなたを大きな声で称えました。


懸命な努力で維持した慈愛の笑みで手を振り、あなたは広場を後にします。

こうして洗礼された土地の上に、例の大聖堂は作られるのだそうです。
その内部にあなたと精霊の様々なエピソード……つまりはキスしたり抱擁したり愛撫したりの際のあれこれを、彫刻として刻みながら。
スピナがノリノリで話してしまったせいで、童貞を失った夜の事まで赤裸々にされる予定ですらあるのです。
公開処刑じゃねーかこれ、とあなたは嘆かざるを得ません。


しかし同時に、その重要さも理解しています。

民にとって、御使いと精霊の仲は生死を分けかねないもの。
もし仲違いでも起こし両者が協力できなくなれば、再び絶望の日々に戻りかねないのです。
実際には呪いの浄化により全く同じ地獄へ戻る事は無いのですが、実際にそこまで冷静に物事を見られる者は多くないでしょう。

彼らに安心を与えるためには、これはやむを得ない事と自分を納得させます。


現在の予定建設期間は、およそ二十年。
結構な猶予時間が与えられている事だけが、あなたにとっての唯一の救いでした。


日本の常識は捨てました。
消極性も捨てました。

ならば次は羞恥心の番です。

誰に見られようと、聞かれようと、何一つ恥じる事は無いと胸を張るだけの強さを――。


(……身に付けられる気がしない)


まぁ無理な物は無理なのです。
あなたの強い要望により、あなた達の彫刻からは顔や性的な部位は消す事となりましたが、それでも無理です。
定期的に就寝前に思い出して転げ回る未来しか見えません。


恐ろしい程に豪華な装飾の馬車の中。
民の視線からようやく隠れられたあなたは、頭を抱えてうなだれたのでした。





メインクエスト 『その軌跡を称えて』  END


■ 9月 月末



「先日はお疲れ様でございました、御使い様」


労うのは聖域を訪れたエラでした。
いつも通りの表情、いつも通りの態度で、あなたの前に跪きます。

それを見るあなたの方はといえば、こちらは若干の動揺がありました。
何せ、今やエラはあなたの情事を殆ど知り尽くしているのです。
知り合いに性生活を暴かれるというのがどれほど心に来るのかと、あなたは知りたくも無い事を知りました。

そんなあなたを置いて、話は始まります。
まずは、と取り出されたのは三通の封筒でした。


「南方はユーリ様の領地を経由し、本日早朝に届いた物です」


検めると、それは新たな御使いからの友好を求める手紙でした。

あなたの領地から見て、南西の草原、南東の山岳、そしてユーリの土地よりも更に南に存在する離島よりの物。
距離がありすぎるために直接顔を合わせるのは特別な機会でも無ければ難しそうです。
余り長期間、聖域を留守にする事は出来ません。

ですが、交易は可能でしょう。
あなたは新しい文化流入の可能性に、少し心を軽くしました。





■ メインクエスト閲覧報酬


◆ フレンド追加

『草原の御使い フィオ』
『山岳の御使い レーヴェ』
『離島の御使い イブキ』


◆ 交易上限数上昇

同時に「二つ」の領地との交易が可能になりました。


更に良い事は続きます。

回復と発展により、領地は潤い始めています。
領主、つまりはエラ主導による大聖堂建設を初めとした様々な公共事業を切っ掛けに、貨幣流通も再開されました。
町では物々交換から徐々に移行しつつあるとか。

そんな中で、民の中には「少しでも御使い様のために」と寄付にあてる者も居るそうです。
大半は銅貨や銀貨ではありますが、数がまとまればそれなりの金額となりました。

その全てを両替えし、エラからの寄進も足したという金貨の山があなたに差し出されました。



◆ アイテム獲得

『1000金貨』


■ 9月 月末


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv6  生活+3 文化+1  55金貨/週

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  65金貨/週
『畑③』 トマトLv3      健康+1 文化+2  35金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑④』 サクランボLv5   嗜好+3       40金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv3  健康+2  30金貨/週


◆ 精霊リスト(5/7) 拡張費用 『1200金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊   好感度 63/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊  好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊    好感度 53/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊     好感度 34/60
『マト』        R    トマトの精霊       好感度 39/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   ??文化  友好度10
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   ??文化  友好度10


◆ 倉庫

『1646金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』

『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』

「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』

「領主の館」への外出回数が2回以上(0/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』

「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『精霊をダメにするあなた』

「マト」の好感度が40以上。
「精霊をダメにするクッション」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


良い報告二つを受け、あなたはほっと息を吐きました。


さて、最後の用件です。

エラは再びあなたの前に跪き、頭を垂れました。
前月と同じく、あなたの求める所を知るべく、言葉を待っています。





■ 領主への要望



>>下1 何かを要求しますか? (要求する場合は内容を指定して下さい、デメリットはありません)


「何か便利な道具とか、無いかな」


その言葉に、エラは戸惑ったようでした。

便利な道具。
ちょっと曖昧な表現です。
これでは何を意味するのかが不明瞭でしょう。

意思を汲み取れなかった事に謝罪するエラへと、あなたはより正確な表現でもう一度問いかけました。



『選択肢』


◆ 獲得金貨量+

◆ 友好度自動上昇+

◆ 交流&デート好感度+

◆ 家具無料獲得


>>下1


畑仕事に便利な道具を、あなたは要求しました。

エラは少しの時間も挟まずに全面的な協力を約束してくれました。
全身にやる気を漲らせ、御使い様のためにあらゆる手を尽くすのだと帰っていきます。


後日、あなたの聖域には様々な農具が運び込まれました。
どれもこれも熟練の職人の手による物なのでしょう。
良く手に馴染む、実に使いやすい物ばかりです。

あなた達の畑仕事は、随分と楽になりそうでした。



■ 要望受諾

畑の獲得金貨量が一ヶ月間、一枚辺り「+10」されます。


■ 10月 月初イベント


さて、月は跨がれました。

近頃は徐々に空気も冷え込んできました。
あなた達は皆妖精に頼み、防寒着の準備を進めています。

お馴染みの女騎士も、やや厚手の服を着込んでやってきました。
今日は何やら報告も携えているようです。



>>下1 コンマ判定

(悪い事全然起こらないなココ……)


女騎士は満面の笑みで報告してくれました。

なんと、難民達の中に穀物の種を携えてきた一団が居るというのです。

今日より明日。
そう誓い合っていつかの救いのために手を付けずにいたというのです。
気が狂いそうな餓えの中でも、決して希望を忘れずに。


"こちらがその種の一部です、どうか御使い様の糧としてやって下さい"


女騎士は本当に、本当に嬉しそうにあなたに小さな袋を手渡しました。
軽いはずのそれは何故だかとても重く感じます。

精霊と御使いの息吹が含まれないそれは、畑に植えたとしても一晩で実をつける事はありません。
それでも必ず植えると、あなたは固く約束しました。


後日、その種は実をつけました。

ずっしりと良く実った穂はうやうやしく頭を垂れ。
輝かしい命として結実したのです。

その中に、虹色の光を纏う一粒があった事は、きっとただの偶然では無かった事でしょう。



■ アイテム獲得

『天命の種 x1』

SR以上確定ガチャチケット。


■ 10月 1週目



サクランボ畑の中で、あなたはごろりと寝転がっていました。
何をしているかと言えば、一人花見です。

幾重にも分かれた細い枝いっぱいの白い花。
遠目にはまるで雪を纏ったようなそれは、こうして下から見上げると中々の光景でした。
ここ数日は雨も無く、土も程よく乾いています。
寝転がっても洗濯に大きな支障が無いとなれば、時折こうするのがあなたの小さな楽しみなのです。

と、そこに新たな客も来たようです。


「わっ!」


叫んであなたに飛び掛ったのはロコでした。

見つからないようにと、体勢を低くして迫ってきていたのでしょう。
まるで気付かなかったあなたは、ロコにされるがままに抱きつかれました。


途端に、あなたは柔らかい物に埋もれました。
顔を両側から包み込まれ、暖められます。
呼吸の度には甘く蕩けるような、女性特有の香りがあなたの脳を溶かします。


「えへへー♪ きもちいい?」


決して強くはなく、ふにふにと柔肉があなたを癒します。
声が頭上から聞こえた事を考えるに、これの正体は明らかでした。

となれば勿論、あなたの行動は決まっています。
より深く谷を堪能しながら、山へと手を伸ばしました。
そうしたいと湧き上がる気持ちを抑える事こそが害悪なのだと、今のあなたは知っているのです。


「ひゃん!
 もー、エッチなダンナサマなんだから♪」


言葉の上では非難するようですが、嬉しそうに弾んだ声は本音を隠そうという気がありません。

あなたはさてどちらがエッチなのかと苦笑しながら、手に余る山を揉み解します。
同時に、体を密着させながらもするすると谷を上って、ロコの前に顔を現しました。


目を合わせたあなたへと、ロコは誘いました。


「……キス、する?」


しない理由がありません。

体勢を入れ替えて、上に乗っていたロコを押し倒すように。
そうして土の上であなた達は重なりました。
舌は余り使わずに、唇に甘く歯を立てる程度の深さで。

同時にあなたの手はロコの体を蹂躙します。
撫で、揉み、擦り。
欲のままに衣服の中へと侵入し、褐色の素肌の滑らかさを味わいました。
あなたがどれ程ロコを求めているかを、正確に伝えながら。

ロコも負けじと、あなたの体を絡めとります。
あなたの背に爪を立て。
脚同士を絡ませて。
這い回る手に動きを合わせて、好きにして良いのだと肯定を示しています。


上り詰めるまでは瞬く間。
あなた達はほんの僅かな時間で、互いの熱を最高潮にまで高めました。


「ちょっと失敗しちゃった。
 ここじゃ、ダメだね……」


ですが残念ながら、そこまででした。

ここは畑のど真ん中。
今居る場所は土の上なのです。
流石にロコもあなたも、最初の交わりの場をここにしようとは思いませんでした。
どうせなら二人きりのベッドの上が良いのは、当たり前の事です。


仕方なく、あなた達は静かな楽しみ方に切り替えました。
体を起こして木によりかかり、ロコを後ろから抱き締めて、ゆっくりと愛を交わします。

優しく穏やかな交歓は、燃えるような先程とは違い、温かくゆるゆると、長く。



……そんなあなた達の傍らに、何かポトリと落ちる物がありました。



>>下1 コンマ判定


奇数 輝く種
偶数 奇跡の種
ゾロ  天命の種


それは黄金に輝く種でした。
精霊召喚の触媒となる、貴重な品です。

……ですが、発見されるのはしばらく先になりそうです。

何せあなたもロコも、今は互いの事しか目に入っていないものですから。



■ アイテム獲得

『奇跡の種 x1』

レア以上確定の召喚を行える、黄金に輝く種。
SレアとSSレアの召喚確率も通常時より大きく上昇している。



■ 好感度自動上昇

『ロコ』

60 + 3 = 63

『さくら&ちえり』

50 + 3 = 53

『マト』

36 + 3 = 39



■ 好感度「60」突破

ロコとの『混浴』が可能となりました。


■ 行動選択 / 交易


その日の夜、あなたは自室で机に向かいました。
今月の交易をどうするか、考える時間です。

今や、ユーリの他にも三人の御使いと交流を持てています。
先日受け取った手紙にはエラの助けも借りて返信をし、交易を始めるには特に問題ありません。
まだ相手の領地の詳細は分かっていませんが、とりあえず損になるような事は無いでしょう。


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』  欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』  ??文化 友好度10
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化 友好度10
『離島の御使い イブキ』  ??文化 友好度10



>>下1  交易する相手を 「0~2名」 選択してください


あなたは今回の交易相手を決定しました。
草原と離島の御使い、フィオとイブキです。

この二人の領地にそれぞれ何を輸出するか、あなたはもう一度考えます。



◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv6  生活+3 文化+1  55金貨/週 +10

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  65金貨/週 +10
『畑③』 トマトLv3      健康+1 文化+2  35金貨/週 +10
『畑④』 サクランボLv5   嗜好+3       40金貨/週 +10


◆ 待機作物リスト

キャベツLv3  健康+2  30金貨/週


>>下1

畑を選択して下さい。
この場で作付変更をした上で指定する事も出来ます。


失礼しました、指定する畑は二つになります。
もう一枚分安価取ります。

>>下1

畑を選択して下さい。
この場で作付変更をした上で指定する事も出来ます。


■ 交易計算式 / ホウレンソウ

基礎金額 : (65+10) × 4 = 300

評価倍率 : Lv10 × 5% = 50%

友好倍率 : 友好度 = 10%

最終金額 : 300 + 50% + 10% = 480



■ 交易計算式 / サクランボ

基礎金額 : (40+10) × 4 = 200

評価倍率 : Lv5 × 5% = 25%

友好倍率 : 友好度 = 10%

最終金額 : 200 + 25% + 10% = 270



■ 交易開始

『750金貨』 を獲得しました。

一ヶ月間、フィオとイブキの文化が流入します。


■ ログインボーナス


あなたは手紙を書き終え、礼拝堂に向かいました。

女神像へと手を合わせて交易の成功を願います。
どうか良い結果となりますようにと。



>>下1 コンマ判定


女神像
「今週の運勢は11……11です……。
 何でしょうね、この種ラッシュ。
 ガイアがあなたにもっと娶れと囁いているのでしょうか……うか……か……」



祈るあなたの前に、光を放つ種がぽとり。
あなたはおや、と目を見開きました。
何やら随分と種に縁のある週です。

ともあれ、幸先良しと言って良いでしょう。
交易が上手くいきそうな予感に、あなたは一人微笑みました。



■ アイテム獲得

『輝く種 x1』


■ 精霊召喚 / 種


あなたは掌に種を乗せて考えました。

種は三つ。
銀の光を纏う物。
金の光を纏う物。
そして、虹の光を纏う物。
この生活始まって以来の種の数です。

残念ながら、現状これを全て同時に使う事は出来ません。
家の二階には空き部屋がありますが、その数は二つ。
一つばかり足りません。


さて、どうしたものでしょうか。


◆ 倉庫

『輝く種 x1』 (ノーマル~)
『奇跡の種 x1』 (レア~)
『天命の種 x1』 (Sレア~)



『選択肢』


◆ 精霊を召喚する (使う種を1~2個指定して下さい)

◆ 今回はやめておく

◆ ○週間保留する (2~4週間の自由指定 保留中はこの選択が発生しません)


>>下2

(わかる)


あなたは心を決めました。

掌に乗る種の内、虹色だけをそっと引き出しに仕舞います。
最大の貴重品は後のお楽しみに。
子供が遠足のお弁当でハンバーグを最後に残すような気持ちです。


さて、召喚するとなれば――宗教のお時間です。


ふぅ、と。
あなたは一人、地下で静かに息を吐きました。
今回は精霊達を伴ってはおりません。

何故ならば……今は深夜であるからです。


一部の界隈で語られる噂には、こういうものがあります。

曰く、ガチャにはタイムテーブルがある。
時間によってレアリティの偏りは変化するのだ、と。


過去の経験から言えば、あなたにとっての最良の時刻は深夜二時。
時計が存在しないこの家では正確な時間は分かりませんが、恐らく近しい時間帯でしょう。
眠気と腹具合、二つの体内時計により、あなたは当たりをつけました。



そうして息を完全に整え、召喚に踏み切ります。

握った拳が開かれ、種が落ち、そして発せられた光は――。





>>下1 コンマ判定 / 輝く種

01~50 ノーマル
51~85 レア
86~00 Sレア
ぞろ目 SSレア


>>下2 コンマ判定 / 奇跡の種

01~50 レア
51~85 Sレア
86~00 SSレア


かぁん!


その音に、あなたはまず頷きました。
レア以上を確約する奇跡の種が含まれる以上、音の一つは必ず鳴ります。


かぁぁん!


更に続いた、より高い音にあなたは拳を握りました。
召喚陣の光は眩い金色に染まっています。
Sレア。
あなたが過去に手にした事がある最大のレアリティです。

やはりタイムテーブルなのだ。
深夜二時教こそがナンバーワン!

全く小躍りしたい気分でした。
現れる精霊に変に思われたくはないのでそれは抑えましたが、頬の緩みは止まりません。



――が。
次の瞬間、あなたは表情を失って、パカリと間抜けに口を開けました。

召喚陣の光が消え失せたのです。


「……えっ?」


あなたは困惑しました。
突然召喚が止まったのだから当然です。

もしや何かの不具合か?
種を二つ同時に使ってはいけなかったのか?

混乱する頭に、その時ふと、微かな既視感がよぎりました。


どこかで、あなたはこの光景を見た覚えがありました。

記憶を必死に探り、それは何だったかと考えて。
やがてその答えに辿り着きます。

これはそう。
動画サイトで暇つぶしに、あるいは祈願のために何度か見た。
「大勝利」ガチャ観戦動画と同じ演出では――。



そう思い至ると同時に、世界は光に満ちました。


召喚陣より真っ直ぐに出で。

遥か天を貫かんと伸びる、虹の光。


それを前にあなたは、一筋の涙を零しました。
あぁ、と。
かつてない達成感によって。


(今なら認めても良い)


そうしてあなたは他者を認める心を得ました。
幾度と無く投げかけられ、幾度と無く否定したその言葉を。

あなたは今、驚く程優しい気持ちで肯定するのです。





(――確率は、収束するんだ)


あなたは涙を拭い、己をしっかりと立たせました。

その一瞬で、全ての気持ちを切り替えます。
新しい仲間に恥ずかしい所を見せる訳にはいきません。


虹の光はその輪を広げました。
世界全てに、祝福の雨として散るように。

同時にこの地に根を下ろした精霊は、さて――。



>>下1 コンマ判定 レア

01~10 カボチャ
11~20 梨
21~30 ショウガ
31~40 アスパラ
41~50 ゴボウ
51~60 ワサビ
61~70 リンゴ
71~80 ナス
81~90 柚子
91~00 ライム


>>下2 コンマ判定 SSレア

01~20 コーヒー
21~40 コショウ
41~60 カカオ
61~80 タバコ
81~00 カボチャ(期間限定版)


まず一人。
先に歩み出たのは、長身の美女でした。

引き締まった体躯を騎士風の礼服で覆い、僅かなブレも無く直立した姿。
短髪の下に輝く鋭い瞳はあなたを推し量るようで、気を張っていなければ一歩後ずさっていたかも知れません。
腰には何故でしょうか細い剣、レイピアらしき物を提げて、その姿は完全に物語の騎士を思わせます。

思わず唾を飲み込んだあなたの前で……彼女はニカリと笑いました。


「アスパラガスの精霊、ラスペル。
 召喚によりまかり越しました。
 これよりは貴方を、主と呼ばせていただきましょう」


そうしてあなたの手を握り、ぶんぶんと上下に振ります。


「何がいけないのか良く堅物と誤解されますが、私自身はそう思ってはおりません。
 気軽に接していただけると嬉しく思います」


そんな挨拶に、あなたは勿論これからよろしくと返しました。


そして二人目。

しゃなり。
そんな音を伴いそうな動作で現れたのは、白い肌の少女。

黒の修道服に包まれた体は清貧そのもの。
神聖と貞淑の象徴を纏うに相応しい慎ましやかさでした。


「カカオの精霊、ショコラです。
 あなたがご主人様……ですね?」


あなたが頷くと、ショコラは嬉しそうに駆け寄ります。
ゆったりと広がったウィンプルから零れる波打った濃い茶色の髪は揺れ、どこか甘く誘うよう。

ショコラはあなたの前で正式な祈りの形に手を組み、聖句を唱えます。
それは一分の綻びも無い完璧な信仰として、あなたの目には映りました。


「世に愛を。
 偉大なりし母の命に従い、私の全てを捧げます。
 共に、遍く命の救いとなりましょう」


握手のためにと差し出したあなたの手を両手で包み、柔らかく控え目に、しかし年頃の少女らしい華やかさで、ショコラは微笑みました。

遅れて申し訳ない。
最初の挨拶はやっぱキャラ固め切れてないから一番辛し。

続きは明日やります。
おやすみなさい。


■ ゲームのヒント


『家具』


あなたの家に設置されている特別な家具を指す。

表示されていない部分でも「極普通の木製テーブル」や「極普通の木製シングルベッド」のような物はある。
また、誰かが花瓶に挿した花を飾るぐらいはしているかも。
それ以外は初期状態では殺風景。

増やすには「妖精のお店」での購入を行えば良い。

家具は日常描写に影響し、あなたと精霊達を日々楽しませる事となる。
いちゃらぶのシチュエーションを直接的に増やす手段と言える。
増築によって生えた展望台や風車小屋でスピナといちゃえろ過ごした日や、二階の物置でさくちえに性教育した日を思い返すと多分分かりやすい。


家具は特注(自由記述)する事もできる。

養蜂箱なんかも勿論可能。
その場合、あなたの家庭ではハチミツをある程度自由に使えるようになる。
ちびっこ達がハチミツをたっぷり使ったお菓子に喜んだり、蜂のお世話に謎の情熱を燃やす子が生まれたりするかも。

週末恒例の残業です。
多分10時になりますが、その分長くやります。


「おや、真っ暗。
 随分遅い時間の召喚だったんですね」

「ちょっとお祈りの都合で。
 変な時間でごめん」


そういう事なら仕方ない。
ラスペルはカラリとした笑みであなたの謝罪を容れました。

ちょっとした失敗です。
宗教に囚われる余り、呼び出される側の事が考えから抜けていたようです。
今は午前二時を回った所。
これでは明日からの新生活は少々ズレたリズムから始まってしまいます。

また、今後についての説明もあくびを噛み殺しながらの物となります。
すっかり染み付いた早寝早起きの習慣があなたを苛みました。


「都合が悪ければ明日でも構いませんよ」


ラスペルはそう言ってくれますが、そういう訳にもいきません。
最低限の話はしておかなければならないのです。
呼び出して早々、じゃあ明日まで寝てて、も無いでしょう。


そこに、修道服の少女ショコラも戻ってきました。

手には燭台を携え、ローテーブルの上に置かれた同じ物と合わせて光源が倍に。
とはいっても深夜に燭台二つではたかが知れているのですが。


「お待たせしてすみません。
 我らが母への報告は、無事に終わりました」


ショコラが立ち寄っていたのは礼拝堂でした。

地下から一階に上がるや否や、彼女は女神像に祈りを捧げたいと要望したのです。
無事に御使い様の元へ召喚された事の感謝を伝えたい、との事でした。
断る理由も無く、あなたは快く承諾して礼拝堂の場所を教えました。
二人に出す茶の用意をしたかった事もあり、準備時間にちょうど良かったのもあります。


さて、これで新たな二人が揃いました。
ソファに並んで座ったラスペルとショコラを、あなたは改めて歓迎します。


説明はほんの僅かで終わりました。

今はあなた達三人の他は寝静まり、誰も起きてくる事は無いでしょう。
となれば恒例の当番決めなども出来ません。
この家で皆がどう暮らしているかを掻い摘んで語る程度が精々です。

話はすぐに雑談へと切り替わりました。


「はぁー、なるほど。
 男冥利に尽きるというやつですね。
 私達もその内美味しく頂かれるかと思うと、楽しみなような恐ろしいような、何とも言えない気分です」

「素晴らしい事ではありませんか。
 愛を知り、愛を振り撒く。
 ご主人様はまさに母の教えの体現者と言えましょう」


なお、内容は猥談でありました。
精霊達の生活、と聞いたラスペルが好奇心に任せて突っ込んできたお陰で、今やこうなっています。

そういえばそうだった、とあなたは額を抑えました。
女騎士めいた装いのラスペルは、自己申告通り緩く軽い性格をしています。
普通の女性ならば赤面するような、あるいは悪戯心を働かせるような話題であっても、平然と口に乗せてしまうのです。
そのために不名誉なあだ名を貰っていた事もついでに思い出しましたが、失礼な思考なので勿論切り捨てます。


ショコラの方はといえば……残念ながらあなたは良く知りません。
自力でSSレアを引けた時のためにと、ネタバレになるような情報は極力避けていたためです。

様子を見た限りでは、どうやらいかにも信仰篤い少女のようでした。
あなたの生活ならぬ性活に感心している辺りに捨てたはずの常識が違和感を訴えますが、この世界では特段おかしい事ではありません。
特に精霊にとっては。


「あぁ、でも決め付けはいけませんね。
 抱かれると決まったわけでもありませんし。

 どうなんでしょう。
 主は私に欲情できそうですか?」


ラスペルは更にあなたをつつきます。
対面へ座るあなたへと流し目らしきものを寄越しつつ、問いかけました。

やたらストレートで悪意の無さそうなそれに、あなたはふむと考えます。

改めて見るラスペルに相応しい形容は「格好良い」という物でしょう。
可愛らしいはまず合いませんし、美しいならば当てはまりますが、それよりも先に凛々しさが先立ちます。
また、女性としては相当な長身で、目線の高さがあなたとほぼ変わりありません。
肉体的にも鋭く引き締まり、ショートヘアと騎士風の礼服も相俟って「男装の麗人」といった風情です。

つまりは。


「不満が出る理由は無いよ。
 ラスペルがそういう関係を求めてくれるなら、こっちは幾らでもいける」


口笛が鳴りました。
ラスペルが口を尖らせ、楽しそうに一吹きしたようです。


「流石。
 では是非ともそういう気にさせて下さい」


ラスペルはくつくつ笑います。
同時に長い脚を組み、背もたれにゆったりと体を預けます。
余裕ある大物じみたその姿は、なんとも彼女に似合っていました。


「私の方はいかがでしょうか?」


今度はショコラです。

流石にあなたも慣れたものでした。
そう来るだろうなと当然思っていたので、もう何ともありません。
伊達に六人の精霊と暮らしてはいないのです。


あなたはショコラの、実に慎ましい姿を眺めました。

白い肌の体は、どこもかしこも細く作られていました。
抱き締めれば折れてしまうのではないかとさえ思えます。
余分な肉はまるで見当たらず……そして男を誘うための部位もぺったんこでした。

正確には、幾らかはあるかも知れません。
殆ど完全な平地と呼んで良いさくらやちえりと比べれば、もう少し隆起している可能性はあります。
逆に言えば、あの幼い双子が比較対象に出される程度の慎ましさでした。

そういう体を黒い修道服でぴったり隠し、聖性と貞淑、二つの言葉が実に似合う姿です。
彼女へ向く男の意思など決まったようなものでした。


「清らかな物ほど汚したくなる。
 そういうものでしょう、主」

「そういうものなのですか?」


そういうものです。
代弁したラスペルに同意し、あなたはしっかり頷きました。
隠された物こそ暴きたくなるものです。

ウィンプルの前面と側面から零れたチョコレート色の、緩やかに波打ったセミロングの髪。
そういった宝物の存在を示唆されていれば尚更でした。


「なんと光栄な事でしょう。
 ……常に身を清めるよう、心がけておきますね」


神に仕える修道女が、男に求められる事を光栄と称する。
それも、まだ十代の中ほどの少女が。

そこにあなたは苦笑しました。

以前の世界では到底お目にかかれません。
これこそが常識の差なのだと、あなたは改めて目に焼き付けます。


さて、彼女達からの質問にあなたは答えました。

その逆。
何か聞いておきたい事があれば雑談の種とするのも良いでしょう。



>>下1 質問があればどうぞ(二人に同じ質問でも、一人ずつに別個の質問をしても構いません。沈黙を選ぶ事もできます)


「そろそろ家を増築しようと考えてるんだけど、二人は欲しい施設とかある?」


あなたは二人の希望を聞いてみる事としました。
まとまった金銭が手に入り、実際増築を考えているのです。
折角ですからそこに希望を織り込んでも良いでしょう。

その問いに先に答えたのは、ショコラの方。


「いいえ、何もありません。
 礼拝堂と寝床さえあれば私は十分です」


淡く笑みながら彼女はそう言いました。
修道女から連想される姿のまま、清貧な答えです。


対してラスペルは明確な答えを返しました。


「私は遊技場が良いですね。
 召喚されたからには、どうせなら賭け事の一つもしてみなければ」


なるほど、こちらも似合いでした。
あなたの脳裏には余裕の表情でカジノのチップを積み上げるラスペルの姿が描かれました。
焦ったディーラーがイカサマに走り、それを見事に見抜いて出し抜くまでの流れと共に。

勿論、家族間で行うトランプ遊びや何やらでそこまでなる事は無いでしょうが。


あなたは忘れないよう心に留めました。
次回の増築の時、彼女の要望を通すのも悪くありません。
カードの他にも、ダーツやビリヤードなど、ちょっとした楽しみの時間は間違いなく増えるでしょうから。


その辺りで、あなたの眠気はそろそろ限界に達しました。
ひときわ大きなあくびが止める間もなく漏れ、瞬いた目を開けるのが億劫になってきています。

あなたは二人に露天風呂と二階の部屋を案内しました。
残りの話は皆が揃ってから。
それまでは休んでいてもらう他ありません。
申し訳ないと再び頭を下げるあなたを、二人は快く許してくれました。





夜更かしのツケは、翌日に見事に支払う羽目になりました。
目が覚めたのは皆の朝食が終わった少し後。

気まずい気持ちで居間に入ったあなたを迎えたのは、早速二人と打ち解け始めた、あなたの家族達だったのでした。


(出さなきゃいけない情報なのにずっと忘れてたやつ)



■ 今週の領地変動 / 詳細


◆ 領地状況

『生活』 現状を維持しています。
『健康』 僅かに減少しました……。
『嗜好』 減少しました……。
『文化』 僅かに成長しました。


◆ 嗜好品(自領)

『トウモロコシ』を用いた酒造りが研究されています。
『サクランボ』の栽培が行われています。
『タコス』が流行しています。


◆ 嗜好品(流入)

『砂糖菓子』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『サトウキビ』の栽培研究が行われています。
『チーズ』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『コーヒー』が高級贅沢品として極一部で取引されています。


◆ 文化(自領)

『運動場』が整備されています。
『猫の居る広場』が整備されています。
『彫金細工』が流通しています。


◆ 文化(流入)

『楽団』が小規模な活動を行っています。
『劇場』の建設計画が議論され始めています。
『牧場』の建設計画が議論され始めています。


■ 10月 1週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv6   生活+3 文化+1  65金貨/週 +10

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  75金貨/週 +10 ※ 交易中 ※
『畑③』 トマトLv3       健康+1 文化+2  45金貨/週 +10
『畑④』 サクランボLv5    嗜好+3       50金貨/週 +10 ※ 交易中 ※


◆ 待機作物リスト

キャベツLv3    健康+2             40金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             35金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  60金貨/週


◆ 精霊リスト(7/7) 拡張費用 『1200金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 63/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 53/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 34/60
『マト』        R    トマトの精霊         好感度 39/60
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60



◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   ??文化  友好度10
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   ??文化  友好度10


◆ 倉庫

『2396金貨』

『天命の種 x1』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※


■ 新規クエスト



◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』

『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』

「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』

「領主の館」への外出回数が2回以上(0/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』

「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』

「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。
上記の条件を満たした状態で、ラスペルとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』

「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。
上記の条件を満たした状態で、ショコラとの交流を行う。


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』

『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』

「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』

「領主の館」への外出回数が2回以上(0/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』

「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』

「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『精霊をダメにするあなた』

「マト」の好感度が40以上。
「精霊をダメにするクッション」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』

「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。
上記の条件を満たした状態で、ラスペルとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』

「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。
上記の条件を満たした状態で、ショコラとの交流を行う。


■ 今週の行動選択 / 雑事



『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1


あなたは家を見渡しました。

……何とも言えず、殺風景です。

勿論、何も無い訳ではありません。
ローテーブルを囲むソファの一角は皆の憩いのスペースですし、窓際には小さな鉢植えも飾られています。
しかし、最低限の家具ばかりでは誤魔化しきれない部分も多々あります。


そろそろ家具を追加しても良い頃だろう。
そう判断したあなたは、いつものように金貨を放り投げました。


「うひゃーい!」

「きょうもすてきないろつやねぇ」

「これはこれはみつかいさま、いかなごよーけんでー?」


途端に現れるのは、これまたいつもの顔ぶれです。
金貨を体いっぱい使って抱いてご満悦。
そんな妖精達にあなたは交渉を持ちかけました。


どさっと置いたのは金貨の入った袋です。
中身は百枚。
家具一つにはお高いですが、彼らの腕を考えれば適正価格という所でしょう。


「あぁ、なんてはっぴーなじゅうりょうかん……」

「でも、きんかのうみでおよぐには、ちょっとたりないこのかんじ」

「……もーひとこえ?」


あなたは苦笑し、袋を一つ追加しました。

妖精達は歓喜に踊り、どんな家具でもお作りしますと請け負います。
この分ならば、まず手を抜かれる事も無さそうでした。



■ 家具は一つ 『200金貨』 で購入できます。


◆ ひろびろダイニングテーブル

大家族向けの大型ダイニングテーブル。
熟練の職人妖精による丈夫な作り、十人乗っても大丈夫。
『パーティー』が解禁されます。


◆ 快適ダブルベッド

一人寝が寂しいあなたに。
余裕をもったワイドダブルサイズで三人ぐらいはぐっすり快適。
『ピロートーク』『朝チュン』が解禁されます。


◆ どっしりバーキャビネット

重厚感ただよう木製キャビネット、大人の夜のお付き合いに是非おひとつ。
なお、お酒は付属しておりませんので各自ご用意ください。
『飲酒』が解禁されます。


◆ 大容量本棚

小説、絵本、詩集がどっさり付属したお得な一品。
あなたもこの機会に、読書を始めてみてはいかがでしょう。


◆ 大きなのっぽの柱時計

ちゃんと動きますし鳩も出ます。
家族の時間を共に刻む、素敵なおじいちゃん時計。


◆ 精霊をダメにするクッション

あー、ダメダメ、快適すぎます。
あの子やその子の意外なダメっぷりが見れるかも知れませんが中毒性に注意です。


◆ 不思議な絵画

その日の気分によって自分を描き変えるちょっと変な絵画。
時々リアルな裸婦画になって気まずい雰囲気を漂わせる以外は全く無害です。


◆ アロマディフューザー

ア ロ マ デ ィ フ ュ ー ザ ー 。
蒸し蒸し。
精霊召喚に何らかの影響があるとの噂があったりなかったり。


◆ お洒落な出窓

居間の窓を出窓に改造。
お花なんか並べてちょっと気取ってみませんか?


◆ ロッキングチェアwithウッドデッキ

ちょっとお洒落な空間をトトンと増築。
素敵な昼下がりのお昼寝にオススメ。


◆ その他 (自由記述)

妖精さんはとっても器用。
欲しい家具があれば特注しちゃえば良いのです。


>>下2


購入する家具を選択して下さい。
家具は一度に 「三つ」 まで購入可能です。

何も買わずに終わらせる事もできます。


あなたは三つの家具を購入しました。


恐ろしい程に柔らかく体を包んでくれる、巨大クッション。
総勢九人となった一家全員でパーティーを開いても足りる程の、大型ダイニングテーブル。

そして……。


(……アロマディフューザー)


です。

あなたの目の前、妖精さんの謎の技術でミストを発するそれは、良い香りを部屋中に届けてくれます。
心安らぐリラックス効果も高いそれは、しかし真価は他にありました。
これにはガチャに関する都市伝説があるのです。

アロマディフューザーで緑色の人物を蒸す事で、望む結果を引き当てられるのだと。

あなたはそっと、談笑する家族を眺めました。
緑に該当するのはスピナ、ルシュ、ラスペル辺りでしょう。
特に助手ポジションに適正が高そうで髪まで緑なルシュが恐らく最適です。


次回の祈りの形は決まりました。
ルシュには苦労をかけるやも知れませんが……必要な犠牲というものです。

あなたは心の中で、そっと彼女に頭を下げました。


■ アロマディフューザー


ある程度のガチャの操作が可能となる。
希望するレアリティの当選確率を引き上げ、それ以外を引き下げる。
希望レアリティが低い程、大きく確率が変動する。

例1)
「輝く種」を使ってノーマルを希望 → 通常は01~50のところ、01~80でノーマル当選

例2)
「輝く種」を使ってSレアを希望 → 通常は86~00のところ、76~00でSレア当選


■ 今週の行動選択 / メイン



購入した家具の内、最も好評だったのはクッションでした。

特にちびっこ達に大人気です。
今もうつ伏せに埋もれたマトを挟み込むように双子が飛び込み、わちゃわちゃと騒いでおりました。
これは取り合いが起きるかも知れません。
あなたはそっと妖精をもう一度呼び寄せ、オマケとしてもう一つ同じクッションを要求しておきました。


新しく二人も増え、聖域はまた一段賑やかになっていきそうです。
そんな週をどう過ごすか、あなたはのんびり考えました。


『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ 精霊召喚 (選択不可/人数制限)

◆ 文通

◆ 外出



>>下1


■ 精霊との交流


◆ 精霊リスト(7/7) 拡張費用 『1200金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 63/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 53/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 34/60
『マト』        R    トマトの精霊         好感度 39/60
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60



※ 同時に二人までを指定できます ※


>>下1~3まででコンマが中間のもの コンマ被りの場合は仲間外れが当選 全部被りは都度処理


■ 交流対象決定

ルシュ & マト


前回の約束より、一月が経ちました。
何の話かと言えば。


「宣言通り、今回は勝たせて頂きますよ」


やる気満々。
クイッと直したメガネも眩く光る。
優等生タイプのアウトドア派、ルシュとの再戦の約束です。

今回の彼女は随分と自信があるようです。
それもそのはず。
畑仕事と家事の合間を縫って体力作りに励むのを、あなたは時折目にしていました。

召喚されてすぐだった一月前とはまるで違う勝負になるでしょう。


「ふ、良い気迫である。
 この私を立会人に争うのだ。
 そうでなければ格が足りぬという物よ」


それをふんぞり返って、応援してるのかしてないのか良く分からないのがマトちゃん様です。
今日はどうやら御機嫌な尊大モード。
たゆんとしたお胸を張って元気いっぱいです。

なお、勝負に参加するかとあなたが誘った所、

「え、やだ……めんどい……」

とガッツリ素に戻って否定されたので、今回は審判としての参加です。


「それで、一体何で競おうというのか。
 私の目を楽しませるに足る物と、期待しても良かろうな?」


マトちゃんは赤い液体で満たされたグラスを片手に、片目を閉じて気取ったポーズで問いかけます。
そのグラスの中身がワインでも何でもなくトマトジュースだと知ってさえいなければ、もう少し決まって見えたでしょう。
後、どう考えても屋外でグラスを揺らした所で格好は良くありません。
そこが色々残念でありました。

ともあれ、あなたはルシュに目を向けます。
準備運動の屈伸をしていた彼女は、挑むように見返しました。


「御使い様の決定に従いますよ。
 どうぞ、勝てそうだと思うものを選んでください」

「……へぇ、言うじゃないか」

「挑戦者はこちらですからね。
 勝者への礼儀ぐらいは通しませんと」


完全に挑発でした。
互いにニヤリと獰猛に笑み、見詰め合います。


ここは乗っておくべきでしょう。

きっとその方が面白いに違い有りません。
何せ遊びというものは、ムキになった方が余程楽しいのです。



>>下1 何で競う?(運動)


あなたは腕を組んだ仁王立ちの姿勢を取りました。
そこから片腕だけをゆらりと上げ、パチンと指を弾きます。


「およびですかなー?」


妖精さんカモン! のポーズです。
やるからには全力でぶちかまそうと、あなたは彼らの投入を決定したのです。

あなたが選択した競技には欠かせない物があります。
自作するには少々どころではなく難しいのですが、妖精さんならばきっとどうにかしてくれるでしょう。
彼らの謎の技術でどうにかならない物はそう多くないはずです。


「自転車二つ、詳細はテレパシーか何かで読み取って!」

「あいよぉー」


そうして出来上がったのが、あなたの眼前に並ぶ二台となりました。

意識ぶつぶつでクッソ眠いので途中ですがここで。
日曜使ってどうにかします、おやすみなさい。

うまくいけば今回でマトとルシュのキャラクエ条件達成できるけど、同じ組って連続で選択していいんだっけ?

>>290
特に制限無いので大丈夫です



ずずいと6時からやっていきますねー






      ●┃┃
        ━━━━  ●  ●  ●  ●  ●  ●  ●  ●  ●
      ●┃┃





「は、離すなよ!
 絶対、絶対だぞぅ!」

「大丈夫大丈夫、ちゃんとついてくから」


さて、およそ30分後。
あなたはマトちゃんと自転車の練習を行っておりました。

は? 勝負?
そんなもの自転車で走り始めた直後に決着しました。
当たり前の事です。

何故って、ルシュは今まで自転車など見た事も聞いた事も無いのです。
バランスを取って走るなど出来る訳も無く、1m進んでは転ぶか足をつくか、を繰り返すばかり。
それを尻目にあなたは颯爽と離れた所にある川に向かい、結構な幅のあるそこを渡ってまた戻り、自転車を押しながら走り戻りました。
その途中で、ようやく転ばなくなったもののフラフラとスピードを出せない彼女へ軽快に片手を上げながらです。

敗北の可能性など有り得るはずもありません。

お前も悪い奴だなー。
いやいや真剣勝負とはこういうものだからね。

悪い笑顔で審判のマトとハイタッチを交わし、完全な勝利宣言です。
競技の決定権を手放した方が悪いのです。


ルシュが戻るまでは相当かかるでしょう。
あの様子では未だに川に辿り着いているかも怪しい所です。
辿り着けても、疲労困憊では泳いでの往復と走っての復路も辛いはずです。
そもそも完全敗北が確定している状況ではモチベーションだって保てません。
途中で力尽きないか、という点に関しては妖精さんに緊急時の支援を頼んでおいたので万全ですが。

そういう訳で手持ち無沙汰となったあなた達は、ちょっと自転車の練習を始めたわけです。

挑発に乗った結果のノリで作った自転車ですが、これで中々良い遊びになりそうでした。
家と畑、それと丘以外に大した物の無い聖域でも、風を切って走るのは中々のもの。
いっそ全員分作るのも良いかも知れないとあなたは思いました。

問題となるのは一人で乗れるようになるまでの練習ですが。


「ちゃんといるか!? 掴んでるか!?」

「大丈夫大丈夫、ここに居るよー」


これさえ楽しいひと時です。
後ろを押さえず、真後ろをついて走りながらあなたは答えました。
掴んでるとは言ってないので嘘ではありません。
セーフセーフ。


「ほ、本当に居るか!?」

「あっ」


と、残念ながらバレてしまいました。

必死にバランスを保ちながら、マトが顔だけ振り向いたのです。
見てしまえばそれまで。
あなたが自転車を支えていないのは一目瞭然です。

ぬわー!

妙な悲鳴を上げて、マトちゃんは自転車から放り出されました。
振り向いた事と、知ってしまった事実。
その二つがバランスを崩壊させたのです。

あなたは前方に飛び込んで、地面に転がる前に小さな体を掬い上げました。
咄嗟にマトもあなたに縋りつき、むにゅりと押し付けられたお胸が役得としてあなたを楽しませます。


「ううう嘘つき! 嘘つき!
 御使いのばか! あほ! えぇと、嘘つき!」


涙目でぽかぽかとあなたを叩くマトちゃんです。
罵倒のバリエーション不足にあなたは何となくほっこりしました。

キャラはどこかに吹っ飛んでいます。
まぁ、練習中に既に怪しかったのですが。
そんなマトに、あなたはごめんごめんと謝りました。
同時に赤い頭をよしよしと撫でながら。

しばらくの間唇を尖らせていたマトちゃんですが、やがて矛を収めてくれました。


「……これ、本当に乗れるようになんの?」


そして、自信無さげに自転車にジト目です。
でも実際問題無いでしょう。
マトちゃんの筋も中々良いのです。
やや頼りないよたよたした感じではありますが、もう乗れているのですから大した物です。
真っ直ぐに走れるようになるまで、そう時間はかからないでしょう。


あなたがそう伝えようとした、その時。


「――コツを教えてあげましょうか」


背後から、何やら不吉な空気が漂いました。


「必要なのはちょっとした勇気です。
 これはどうやらスピードを出した方が安定するようですので。
 思い切って踏み込む事が大切です」


それはまさしくコツそのものでした。
スピードに乗った自転車はしっかり安定しますし、そこからバランスの取り方を学ぶのもグッと楽になります。


「さ、流石。
 自分一人で気付くのは、な、中々出来る事じゃないよ」


ぎぎぎ、と音が出そうな動きであなたは振り返りました。
そこに居たのは、勿論。


「……御使い様程ではありません。
 今回のこれは予想外でした、えぇ、色々と。
 流石は御使い様です」


髪と服からポタポタと水を滴らせるルシュでした。

ひえっ、と腕の中から小さな音。
ともすればあなたも似た声を漏らしそうになります。

ニコニコとした笑顔のルシュは、それに十分な覇気を纏っていたもので。


「敗北が確実だったので帰りも自転車を使いましたが……構いませんね?」


競技者であるあなたと、審判であるマト。
二人は揃って頷くほかありません。


「では、勝者の権利をどうぞ?
 私は敗者としてそれに従いますので」


自転車のスタンドを立てて、ルシュは言います。

表情は笑んだまま。
普段通り背筋が伸びた良い姿勢で。
ですが、メガネの奥で細められた眼と、放たれる雰囲気だけがゴゴゴと音を立てるようでした。

そんな彼女へと、あなたは命令しなければなりません。
前回、ランニングで勝利した時と同じく、です。



>>下1  何を命令しますか?


変な事を命令すればどうなるか。
あなたは想像し、ぶるりと震えました。
腕の中のマトも同じく、穏便に穏便にと視線でメッセージを伝えてきます。

しかし。

あなたはここで手を緩めてはならないと、逆に考えました。
あなたは勝者であり、ルシュは敗者なのです。
罰ゲームに手心を加えるのは何か違うでしょう。

覚悟を決めて、あなたは命令を口にしました。
出来る限り胸を張って、ルシュを煽りにかかります。

さぁ俺をもっと褒めるのだ。
ルシュを完膚無きまでに負かしたその予想外の策略を称えるが良い。
まるでどこかの赤い子のように、あなたは要求しました。


「えぇ、分かりました。
 そのくらいならこちらも楽で助かります」


と、その途端に急に空気が軽くなりました。

おや?
あなたは安堵しつつ首を傾げます。
ルシュは明らかに怒っていた様子で、煽りにかかれば何かしらのよろしくない展開はあると思っていたのですが。


「ふふ、怒ってなどいませんよ。
 そもそも決定権を手放したのは私ですから。

 卑怯とは言わないでくださいね? お互い様です」


ルシュに一杯食わされたようです。
くすくすと笑ったルシュは、どうやらキツイ命令が来ないようにと演技をしていた様子でした。


あなた達は、まず家に戻って着替えました。
服を脱いで泳いだあなたはともかく、ルシュはずぶ濡れです。
そろそろ気温も下がってきた近頃ですから風邪を引いてはいけません。

そうして今、再びソファに集まっていざ罰ゲームの執行です。


「……だけど、これって必要?」

「だと思いますよ。
 この方が褒めている感じがより大きくなるかと」


ルシュはあなたの頭をふとももの上に招いていました。
あなたの胸と頭の上に手を置き、幼な子にするように撫でてもいます。
ローテーブルには買ったばかりのアロマディフューザーを配し、あからさまにリラックス効果を狙っています。
他にも花を飾り、甘いサクランボを用意し、服装だって足の柔らかさを遮らないようにと短いスカートにタイツという姿。
全力であなたを甘やかし褒め称えようという構えでした。

これは早まったかも知れません。
証拠に、対面に座ったマトちゃんは随分ニヤニヤしています。
トマトジュースを楽しみながらふんぞり返っていました。
完全に愉快な出し物にされています。


「改めて、流石は御使い様です。
 やるとなったら真剣勝負。
 手を抜かずに何としても勝ちを掴み取る姿勢は見習いたく思います。
 だからこそこちらも挑み甲斐があるという物です」


ルシュは早速あなたを褒め始めました。
あなたの頭を優しく撫で、すごいすごいと持ち上げます。
別に凄くない事でも、とにかく凄い事にされました。

ルシュが一つ言葉を発する度に、あなたは気恥ずかしくて仕方ありません。
特に酷かったのは「自転車を知っていたのが凄い」という言葉でした。
現代日本に生まれれば誰でも知っている事を褒められて喜べる者などそうそう居ないでしょう。

うう、と思わず縮こまれば。


「どうしました、御使い様?
 あぁ、もっと甘えたいんですか?
 よしよし、良い子ですね」


あなたの頬を包み込むように手を当てられ、可愛がられる始末。


それを楽しそうだと思ったのでしょうか。
いつのまにか寄ってきたマトちゃんまで参戦です。


「一人では足りないという事ではないか?
 くく、甘えん坊め。
 ほぉら、私が手を握っていてやろう」


ニヤニヤ笑いながら言う彼女は、ローテーブルとソファの間に座りました。
目線を合わせたあなたの手をしっかり握ります。
それだけではありません。


「んー? そうかそうか、これが欲しいか。
 全く仕方の無い奴だ」


サクランボを一つ摘み上げ、あなたの口に押し込みました。

そろそろやめにしよう。
そんな言葉を吐きかけたあなたを止める意図は明白です。
小振りな果実と共に口内に差し込まれた指の感触に、あなたは目を白黒です。


「はい、もぐもぐしましょうね。
 ……ふふふ、とってもお上手ですよ。
 すごいですねー」

「くくく、本当にすごいなー、御使いは。
 偉いぞ♡ 偉いぞ♡」


あ、これはしばらく玩具コースだな。
あなたは確信し、何もかもを諦めました。

頭をなでなで。
手をにぎにぎ。
口をもぐもぐ。
最早逃れる事は叶いません。


ならばと、いっそあなたは楽しんでしまう事にしました。
美少女二人に全力で甘やかされる機会など、普通は経験など出来ないのです。

捨てるのです。
羞恥心など不要、ぽいっと捨てるのです。

そんな女神様っぽい幻聴に背を押され、あなたは追加のサクランボを要求しました。


「よーしよし、いいぞいいぞ。
 ほぉら美味しかろうひゃぅっ!?」


かりっ、そしてぺろり。
あなたがマトの指に悪戯すると、可愛らしい悲鳴が上がりました。

噴出すような音に眼を向ければルシュは楽しそうに笑っています。
目と目を合わせてアイコンタクト。
ルシュの瞳の奥に、悪戯な光が宿りました。


あなたは逃げていくマトの手を握りました。
既に指を絡めていた方と合わせて、両手が塞がった格好です。


「うーん、まだ足りない。
 サクランボもう一個貰えるかな?」

「でもどうしましょう。
 私は頭を撫でるので精一杯です。
 ここはマトさんにお願いしませんと」


あなたとルシュ。
揃ってわざとらしく言い、マトに視線を投げかけます。

えっ、えっ、と困惑するマト。
両手は塞がっているのですからサクランボなんて取れません。
どうすれば良いのかという彼女に、ルシュはさっくり追撃です。


「――口で取って、食べさせてあげれば良いのでは?」


ぴぃっ、と可愛らしい悲鳴でした。


ローテーブルの上の皿。
ルシュの脚に寝転ぶあなたの口。
その間を何度も視線を行き来させ、真っ赤な少女はあわあわとしています。
頭を撫でるのをやめれば良い、なんて一言さえ出せない様子。


さて、マトはあなたに口移しが出来るかどうか。
出し物はこうして新しい物に変わりました。

実際結果がどうなったかは、この十分ほど後にマトは耳まで真っ赤にして唇を押さえていたと、そうとだけ伝えておきましょう。


■ 好感度上昇判定


グッドコミュニケーション!

最低保証好感度 +4


>>下1~2 コンマ下一桁が更に加算


下1 ルシュ
下2 マト


『ルシュ』

34 + (4+10) = 48


『マト』

39 + (4+5) = 48


■ 10月 2週目



あなたは荒い息で、ベッドに倒れこみました。
激しい運動で体が重く、もう少しも動きたくありません。
ですがそのまま眠ってしまう前にと、あなたは隣の細い体を抱き寄せました。


「あるじ、さまぁ……♡」


とろっとろになってしまったスピナです。

彼女の頭を僅かに持ち上げ、自分の腕を差し込んで枕としました。
あなたのベッドには枕は一つしか存在しないため、自然とこういう形にならざるを得ません。
また、シングルベッドの狭さでは密着して眠るしかないのです。

そこまで考えて、いや、とあなたは内心否定しました。
仮にダブルベッドを購入した所で、恐らくずっとこうだろうなと苦笑します。

だって、こうするのが一番心地良いのだとあなたもスピナも知っているのですから。


余韻に身を震わせながら、スピナはあなたにくっつきました。
若い衝動に任せるまま。
三度もの戦いを経た体は互いに汗だくで、ぺったりと密着した素肌は熱を伝え合います。

そうして更に、スピナはあなたの唇を貪りました。

もしやまだ足りないのか。
あなたは戦慄を覚えましたが、どうやら違うようです。
深く求めるのではなく、戯れる形に近いそれは、余韻を楽しむ物。
そうと分かって、あなたも安心して応じます。


近頃はスピナも徐々に落ち着いてきました。
いつでもどこでも、では無くなってきています。

ただ、節度を覚えたかというとそういう訳でも無いのです。
毎日毎晩。
あなたが限界を迎えるまで美味しく頂かれているのですから。


終わった後の口付けも、余り油断は出来ません。
ここでちょっと行動を間違えてしまうと、あなたは限界を超える羽目になってしまいます。
例えば。


「あるじさま、とても、素敵でした……」


ほう、と幸福と充足にスピナは熱い息を零します。
あなたはそんな彼女の頭の後ろに手をやり、優しく髪を撫でました。

もしここで背や腰、または早まって尻に手を伸ばそうものなら、スピナの胎には再度の火が灯ってしまうのです。
それを、あなたは実体験として十分に知り尽くしていました。
後は寝るだけ。
そうなるように慎重にスピナを愛する必要があるのです。


髪を撫でて少しずつスピナの熱を下げ。
うとうととしてきたら肩を抱き寄せ、夜の間に互いが落ちないように繋ぎ止める。

もうすっかり慣れた動作と共に、今日もまた幸せな一日は終わるのでした。


■ 好感度自動上昇

『ロコ』

63 + 3 = 66

『さくら&ちえり』

53 + 3 = 56

『マト』

48 + 3 = 51


■ 交易


翌日。
あなたは届いた報告書に目を通しました。
内容は、新たに始まった草原と山岳との交易に関してです。

あなたの希望通り、早速文化や品物の流入が始まっているようです。


草原からは、動物や乳製品が入り込んできています。
どうやら話を聞くに、草原に暮らすのは遊牧の民であるとの事。
土地が枯れていた頃は一所に留まる他無かったようですが、御使いフィオの降臨によって本来の日々が再開されたとか。

彼らの生活を支える動物の内、世話の楽な個体を買い取って牧場を作らないかという話も持ち上がっていました。
とても良い事です。
農耕の労働力、乳や肉などの食料、毛や皮も領民には貴重な資源となるでしょう。
この流れを後押ししたいなら、交易を続けるべきです。


また、山岳地方からも同じく流れ来る物があります。
なんとコーヒーです。
どうやら栽培に適した土地であるらしく、レーヴェの聖域だけでなく民の間でも栽培されているようです。

嗜好品……というよりも、どちらかといえば薬として利用されているとの事。
それでも問題は無いとあなたは頷きました。
薬としてだって有用ですし、飲み続ける内に嗜好品としての楽しみ方に気付く者も居るでしょう。
町の喫茶店で精霊とひと時を過ごす。
そんな時間を想像して、あなたは夢見るような心地でした。



◆ 友好度自動上昇


『フィオ』

10 + 3 = 13


『イブキ』

10 + 3 = 13

(交易してる相手レーヴェじゃなくてイブキじゃねーかと気付いた顔)


■ 修正版


離島からは……ちょっと独特な調味料が届いているとの事でした。

黒く、しょっぱく、さらさらの液体。
それと、茶色で、一見泥にも見える塊。
まさかと思い、あなたは慌ててサンプルの入った箱を開けました。
そこにあったのは、あなたも良く知る醤油と味噌に他なりません。

あなたの興奮は一瞬にして絶頂に達しました。
余りに懐かしい日本の味。
日本人の魂と呼んですら良い、神器レベルの調味料です。

和風文化サイコー!
あなたは完全に取り乱し、離島の方角へと何度も頭を下げて感謝の念を送りました。


■ ログインボーナス


高まりきったテンションのままに、あなたは礼拝堂に突撃しました。

女神様センキュー!
意味不明な型破りなお祈りです。
もしこの場にショコラが居たならば頭を抱えたかも知れません。

が、実際居ないのでこんな祈りでも全然問題ねーのです。



>>下1 コンマ判定


小躍りするあなたの手元に、一枚の羽根が舞い降りました。

醤油と味噌は世界を超える。
女神様もお喜びなのだ。
拡大解釈を全開にしたあなたは、更に笑顔を深めました。


■ アイテム獲得

『女神の羽根 x1』

「好感度+1」の効果を持つアイテム。
次回交流した精霊に自動的に渡される。
複数所持している場合は1個ずつ消費される。


■ 10月 2週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv6   生活+3 文化+1  65金貨/週 +10

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  75金貨/週 +10 ※ 交易中 ※
『畑③』 トマトLv5       健康+1 文化+2  55金貨/週 +10
『畑④』 サクランボLv5    嗜好+3       50金貨/週 +10 ※ 交易中 ※


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             45金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             35金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  60金貨/週


◆ 精霊リスト(7/7) 拡張費用 『1200金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 66/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 56/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R    トマトの精霊         好感度 51/60
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60



◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   ??文化  友好度13
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   ??文化  友好度13


◆ 倉庫

『1916金貨』

『天命の種 x1』
『女神の羽根 x1』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』


■ 今週の領地変動 / 詳細


◆ 領地状況

『生活』 現状を維持しています。
『健康』 僅かに減少しました……。
『嗜好』 減少しました……。
『文化』 僅かに成長しました。


◆ 嗜好品(自領)

『トウモロコシ』を用いた酒造りが研究されています。
『サクランボ』の栽培が行われています。
『タコス』が流行しています。


◆ 嗜好品(流入)

『砂糖菓子』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『サトウキビ』の栽培研究が行われています。
『チーズ』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『醤油』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『味噌』が高級贅沢品として極一部で取引されています。


◆ 文化(自領)

『運動場』が整備されています。
『猫の居る広場』が整備されています。
『彫金細工』が流通しています。


◆ 文化(流入)

『楽団』が小規模な活動を行っています。
『劇場』の建設計画が議論され始めています。
『牧場』の建設計画が議論され始めています。


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』

『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』

「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』

「領主の館」への外出回数が2回以上(0/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』

「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』

「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『精霊をダメにするあなた』

「マト」の好感度が40以上。
「精霊をダメにするクッション」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』

「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。
上記の条件を満たした状態で、ラスペルとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』

「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。
上記の条件を満たした状態で、ショコラとの交流を行う。


■ 今週の行動選択 / 雑事



『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1


「よし、皆居るな?」


確認の呼びかけに、全員分の返事が返ります。

あなた達は全員、家の外に集まりました。
万一何かあってはいけない私物も一緒に持ち出してきています。
何故かといえば勿論、家を広げるためにです。

二階の部屋も埋まりました。
これ以上精霊を増やすならば当然増築が必要です。
折角手に入った種を放置する事もありません。

たっぷりと収入もあった事ですし、ちょうど頃合だったのです。


「うでがなりますなー」

「こんどはどーする? したにひろげる?」

「ふつーによことうえでええんやないの?」


呼び出した妖精さんも、工具を振り回してやる気満々でした。

施設拡張の方には特に縛りありませんので「家」の指定が有効です。
また、畑を広げるには資金不足なので、どっちにしろ家が自動選択されます。


突撃した妖精達は、いつものように凄まじい速度で改築を始めます。

まず基本となるのは新しい部屋。
これには迷う事なく二階の空きスペースが使われました。
大した特筆すべき点も無く、二つの部屋が生まれます。

同時に一階では、居間を挟んで私室の反対側に大きな部屋が作られます。
さてこれは何かと思えば、どうやら遊戯室のようでした。
壁にはダーツ盤がかけられ、ビリヤードの台やカジノテーブルが据え付けられています。
あなたはラスペルと顔を見合わせ、にっこりと笑顔を交わしました。
要望するまでもなく、妖精達は彼女が欲しい物を用意してくれたようです。

家の裏手、温泉側に向かった妖精達は湯の一部を引いて新たな施設を作りました。
有り余る敷地を生かした、広々とした温水プールときたものです。
ロコはさくらやちえりと手を合わせ、楽しそうな遊び場に大喜び。
メガネをくいっと直すスポーツウーマン、ルシュも心なしか期待を抱いていると見えました。

二階の壁からもりもり生えてきたのはバルコニーでしょうか。
お洒落な木製のテーブルと椅子がセットされています。
落ち着いた時間を過ごすにはもってこいでしょう。


毎度の見事さに、あなた達は手を叩きました。
初見組は特に驚いた様子で、やんややんやと妖精達を誉めそやします。


「でもでも、このていどじゃあないんだなー」

「もうちょっとだけ、はたらきたりないこのかんじー」

「あとひとつぐらいなら、なにかやってあげてもいいですぞ?」


調子に乗った妖精達はそう言いました。
ソファセット、露天風呂、それらに次ぐオマケの家具のお時間です。


◆ 快適ダブルベッド

一人寝が寂しいあなたに。
余裕をもったワイドダブルサイズで三人ぐらいはぐっすり快適。
『ピロートーク』『朝チュン』が解禁されます。


◆ どっしりバーキャビネット

重厚感ただよう木製キャビネット、大人の夜のお付き合いに是非おひとつ。
なお、お酒は付属しておりませんので各自ご用意ください。
『飲酒』が解禁されます。


◆ 大容量本棚

小説、絵本、詩集がどっさり付属したお得な一品。
あなたもこの機会に、読書を始めてみてはいかがでしょう。


◆ 大きなのっぽの柱時計

ちゃんと動きますし鳩も出ます。
家族の時間を共に刻む、素敵なおじいちゃん時計。


◆ 不思議な絵画

その日の気分によって自分を描き変えるちょっと変な絵画。
時々リアルな裸婦画になって気まずい雰囲気を漂わせる以外は全く無害です。


◆ お洒落な出窓

居間の窓を出窓に改造。
お花なんか並べてちょっと気取ってみませんか?


◆ ロッキングチェアwithウッドデッキ

ちょっとお洒落な空間をトトンと増築。
素敵な昼下がりのお昼寝にオススメ。


◆ その他 (自由記述)

妖精さんはとっても器用。
欲しい家具があれば特注しちゃえば良いのです。


>>下2

家具を一つ指定して下さい。
オマケとして無料で入手可能です。


あなたは新しいベッドを所望しました。

現在は皆シングルベッドで寝ています。
それはそれで使い心地が悪い訳でも無いのですが……。


「……♡」

「えへへー♡」


すすす、と二人。
ロコとスピナがあなたに寄り添いました。
明らかに何か期待した様子なのは丸分かりです。


「あんたもすきねぇ」


まぁ、そういう事情なのです。
若干顔を赤くしながらも、あなたは妖精達に頼み込みました。



こうして、今回の増築も終わりました。
あなたたちの生活はまた一段、その楽しみを増す事でしょう。


■ 快適ダブルベッド

◆ ピロートーク&朝チュン解禁

どちらも交流時、対象指定の際に指定できます。
ただし、既に肉体関係のある相手の場合に限ります。
二人同時指定の場合は、その両方と関係を持っている必要があります。


■ 行動選択 / メイン


新しくなった家の中を、ちびっこ達は早速探検に出かけていきました。
遊戯室にはラスペルがショコラとルシュを伴って入っていますし、温水プールを眺めるロコとスピナは水着の相談です。

あなたにはこの後のパターンも大体読めていました。
アピールのチャンスをロコが逃す訳も無く、どんな水着が良いかと聞きに来るでしょう。
勿論、たっぷりの誘惑も携えて。

その前にと、あなたは今週はどう過ごそうかと考えるのでした。


■ ゲームのヒント


『肉体関係』 『キャラクタークエスト』


肉体関係を構築する。
キャラクタークエストを閲覧する。

これらを行う場合、対象のキャラクターと二人きりにならなければいけません。
対象指定の際に、必ず一人だけを指名してください。


『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ 精霊召喚

◆ 文通

◆ 外出



>>下1


■ 精霊との交流


◆ 精霊リスト(7/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 66/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 56/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R    トマトの精霊         好感度 51/60
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60



※ 同時に二人までを指定できます ※


>>下1~3まででコンマが中間のもの コンマ被りの場合は仲間外れが当選 全部被りは都度処理


■ 交流対象決定

『マト』

※ 00 = 100 として扱われます。


◆ キャラクタークエスト 『精霊をダメにするあなた』

上記クエストの条件が全て達成されました。
自動的にイベントを開始します。


精霊をダメにするクッション。
妖精によってそう名付けられたクッションは、いわゆるビーズクッションでした。
大人を一人覆えるサイズのそれは、凄まじい快適性を誇ります。

どう寝転ぼうともクッションは柔らかく体を支え、受け止めてくれるのです。
一度寝れば病みつき。
恐るべき中毒性はもはや麻薬のようですらありました。

故に。


「あ゙~……もう、私ここに住むぅ……」


真っ赤なちびっこがこうなってしまうのも仕方の無い事ではあるのでしょう。

見事な大の字。
手も足も綺麗に投げ出して、それさえすっぽり埋まっています。
顔は緩みに緩み、半開きの口からは今にも涎が垂れるのではと心配になるほど。


典型的なダメ精霊でした。
ふんぞり状態の面影など、もう微塵もありません。


「もうちょっとシャキッとしてみない?」

「んぁ……?
 ……そうなー、後でなー……」


心配になったあなたが声をかけてみても、その反応すら鈍い物。

もぞもぞと首を回すだけでした。
それだって、あなたを一瞥するためだけ。
終わればすぐに元の位置に戻ります。
よほどジャストフィットする配置を見つけてしまっているようでした。

あなたはそっと、目を押さえました。
うん、見なかった事にしておこう。
そう呟き、マトちゃんのお腹に手を伸ばします。

……シャツとスカートだけの彼女は、気が抜けすぎて完全に無防備です。
どちらも見事に捲くれてしまって、色々見えているのに気付いていません。
スカートの方はあなたが直すには問題あるとしても、せめてお腹はどうにかすべきでしょう。


流石にそれには気付けたようです。


「……んっ」


マトは僅かに身を固くし、あなたを警戒した様子でした。
そこにあるのが警戒だけでない事も良く知っています。
動揺に揺れる瞳には、するの?というメッセージが乗っています。
嫌ではなく、むしろ若干の期待が読み取れました。

ですが、流石にそういう気になるにはちょっと難しくもあります。
世にはチラリズムという言葉があります。
詳細な説明は省きますが、現状はその概念とはまるで逆位置。

何の情緒も含まない丸出しは、そそる物とは言いがたいのです。


「今日は何もしないよ」


あなたは苦笑して言い、そっとシャツの裾を直しました。
可愛らしいおへそはそれで隠れ、だらしなさすぎる格好は僅かに改善されました。


あなたのそれに、マトは若干むっとした様子です。
赤くなり始めていた頬を膨らませました。
ちょっとその気になりかけた所にお預けなのです。
まぁ無理も無い所でしょう。

ですので、小さな手を伸ばしてあなたの服の裾を掴みました。


「……こないだの続き、今でよくない?」


精一杯の勇気。
そうとはっきり分かる小さな声で、視線をあなたから逸らしながらのお誘いでした。

それを無下にするあなたではありません。
広げられていた足を閉じさせ、背中と膝裏に腕を差し込んで抱き上げます。

そして耳元に口を寄せ、出来る限り心をくすぐるようにと囁きました。


そうして――「私」はスポンと膝の間に収められた。


場所は……私の部屋。

前みたいに邪魔が入るかも知れないソファと。
誰にも邪魔されない私の部屋。
どっちにするかと囁かれて、私はこっちを選んでしまった。

というか、選ばされた気がする。
女に火を付ける技術が匠の技なのが悪い。

きっとロコやスピナのせいだと思う。
あいつらはどう考えても御使いを鍛えすぎてる。
私を抱き上げた腕の指先も、耳元にかかった吐息も、性質の悪すぎる誘惑そのもの。
行為の期待は一瞬で燃え上がって、恥ずかしさを簡単に上回った。

……前回、半端で終わったのも酷く悪い材料。
あの後は夜まで延々と余韻が残っていた。
その上に、寝る前にベッドの上で何を想像して何をしたかなんて、思い出すだけで顔が爆発しそう。


触れられそうで触れられなかった。
それでさえどうしようもなくさせられたのに、本当に先に進んだらどうなるか?
もう、ソファなんて選ぶ余地はあっという間に捨てさせられたと言って良い。


「やめて欲しいって思ったら、体のどこかを叩けばやめるからね」


設定されたルールは、前回と全く同じ物。

これも本当に性質が悪い。
私が叩かないのをきっと、こいつは完全に分かってる。
だからこのルールは、私にとっての辱しめにしかならない。

叩かないという事はつまり体を良い様にされるのを受け入れて、悦んでいるという事なんだから。
そしてきっと、私はそういう風にされるんだろうという確信まである。

あの夜に自分一人でやった事なんて比べ物になるわけない。


「ゃ、ん……ふ……」


ちゅ、ちゅ、と。
私を安心させるように、小鳥のような優しいキスが何度も降る。

ほら、これだけで証明された。
私はあっという間に蕩けて、御使いの手管に翻弄されるだけになる。

絶対に傷付けない。
とびっきり優しくするから、好きなだけ気持ちよくなって良いんだよ。
キスからはそう言葉が伝わってくる。
どこまでも温かいキスの雨に、他の皆が夢中になる気持ちがどうしようもなく理解できてしまう。


私のお腹と、腿。
そこに大きな両手が置かれている事に気付いたのは、何度目のキスの時だったろう。


(あ……始まるんだ)


くらくらする頭で、そう考える。
同時に、私のより太く長い指が動き始める。
初めはくすぐるように。
ここに居るよ、触っているよ、と私に教えるように。

効果は覿面。
一度意識してしまうと、そこはもう熱く焼けるようだった。
撫で、擦られる度に電気が走るよう。
一挙手一投足どころじゃない、ほんの小さな指先の動作だけで、私の中には荒波が立てられる。


それを怖いと感じはする。
だけれど恐怖に囚われそうになると、すぐに掬い上げられる。

優しいキスと、私の体を受け止める大きな胸板。
抱き締める形の腕も、縋るにはちょうど良すぎる。
……それに救われているのに、ちっとも助かった気はしない。
でもきっと当たり前。
私は今、秒毎に溺れていっているんだから。


じわじわと手は動く。
ほんの少しずつ、核心へ向けて。
お腹を撫でる手は上へ、腿を擦る手は付け根の方へ。

前回は速すぎると思っていた。
もっとゆっくりやって欲しいと、本当に心から。

なのに今は。


(こんなの、もどかしい)


まるで逆。
早く、早くと体の芯からの熱が囁く。
お願いだから気付いて欲しいと、私は思わず唇を強く啄ばんだ。

それは、どうにも最悪の選択だったらしい。

御使いの瞳は楽しそうな光を宿した。
私の全身を嫌な予感が襲って、それはすぐさま現実の物となる。


手の移動は止まった。
代わりに、私を弄ぶ指先だけが鋭くなる。
脇腹に、内腿に、走る刺激は強まって体を震わせる癖に、そこから一歩も進んでくれない。


そしてついに、唇まで去った。
耳に吐息を吹きかけ、首筋を軽く舐めていく。
それだけしかしてくれない。
本当に欲しい物は遠くに置かれてしまった。


「やっ、こん、こんな……なんでぇ」


抗議するも、なんでだろうね、なんて答えしか返してくれない。
混乱する私と裏腹に、凄く楽しそうな雰囲気。
なんでここでこんな悪戯をするのかと、私は本当にどうしようもなくなった。

だからもう、何も考えずに情動に従う他ない。
私は御使いの腕を掴んで、先に進んでと力を篭めた。


その瞬間、欲しい物は全部与えられた。


きっと、私に求められたかったんだと思う。
全身に表れてたはずだと思うけれど、もっと具体的にという事だろうか。

正直、気持ちは分かる。
求められるという事は本当に嬉しい事だから。
再開したキスと愛撫、それと……お尻に押し付けられている硬い何かに、私は喜びを感じてしまっている。
それだけ、こいつが私を欲しがってるんだと分かってしまうから。



そうして、ついに掌が行き付く所に辿り着いた後の事は、正直殆ど覚えていない。
ただ、こいつの女にされるんだと……本能的な悦びが体を駆け巡った事だけは覚えている。

頭は真っ白。
殆ど好き勝手に体中を蹂躙されて。
気付いた時にはガクガクと体を痙攣させるだけの物になっていた。


はっ、はっ、と。
犬みたいに息を荒くして大きな体に寄り掛かる。

そうすると一層感じられる、未だに押し当てられている硬さは、何も変わっていなかった。
どころか、大きさと熱さを増しているように思える。
でも、それを無理に解消しようとは、決してしなかった。

何故?
そんなの、私がまだそこまでを求めていないからに決まってる。


私はもう十分知っている。
こいつは絶対に、私達を傷付けない。
優しく、どこまでだって包み込んで、求めただけを与えてくれる。
世界が終わるまでの時間をたった二人で過ごしたとして、その全てを愛で彩ってくれると分かってしまう。


本当に、性質が悪い。

だってそんなの、もう延々溺れるしか無い。
逃げ道なんてどこにもないし、あったとして選ぶ気が沸かない程に幸せにされるに決まってるのだ。


とろとろに溶けた私は、それでいいやと決を下した。

ダメになろう。
もう寄り掛かってなきゃ生きていけなくなっても良い。
例えそうなっても、ずっと愛してくれるだろうから。


御使いの襟元を掴んで上半身を屈ませる。
そうして下がった唇に、スピナみたいな深い口付けをお見舞いした。

きっと、後で恥ずかしさで悶えるに決まってるけど。
今だけは茹で上がった頭は許してくれる。
そもそも……その悶えてる時間さえ私の頬は緩んでいるというどうしようも無さなのだし。

驚きに目を見開いた御使いも、すぐに抱き寄せてくれる。
ロコみたいに胸をぎゅうぎゅう押し付けて、その良さも学んだ。
私を捕まえる腕は強まって、求め合う喜びをより大きくしていく。


(あ、だめだこれ)


私自身、自分の体に呆れる他無い。
一度下がったはずの水位は、またも上がり始めていた。

でも、と私は考える。
御使いは必死に我慢している様子だし、流石にこれ以上は辛そうだ。


だから――。


だから、我慢しなければいけない。

のだ、けれど。


「……あの、さ」


……うん、我慢しなくちゃいけないんだけど。
ちょっともう、それが難しいくらいの水準まで色々来てる。
茹だった頭は止まってくれず、私は。


「す、少しなら、いい、よ?」


ごくり、と唾を飲む音。
誘いが恥ずかしくて目を逸らしていた先、喉仏がしっかり動くのを見てしまった。

私の中のどこかが、羞恥に悲鳴を上げるのが分かる。
実際に口から叫びを上げたくて仕方なくもある。
でもそれ以上にもうちょっと続けたい気持ちと……受け入れてあげたい気持ちが強かった。

最後までは難しいけど。
その一歩手前、ぐらいなら。



私をここまで溶かした抗議に、脇腹を少し強めにぎゅっと摘む。
痛みに思わず声を漏らしていたけど、悪いのは私じゃない。

全部全部。
一から十まで、責任の所在はきっぱり明らか。

精霊をダメにする、この心地良すぎる愛が悪いのだから。





キャラクタークエスト 『精霊をダメにするあなた』  END


■ 上限突破


『マト』

好感度上限 60 → 100
レアリティ R → R+


◆ 作物能力変化

トマトLv5  健康+2 文化+2  65金貨/週

この後滅茶苦茶いちゃえろした。

ここまでで。
おやすみなさい。


■ ソーシャルゲーム版の評価


『カカオの精霊 ショコラ』


情報秘匿中。



『アスパラガスの精霊 ラスペル』


レイピア持ちの騎士風美女。
「きす☆ゆあのセイバー」との異名を取る。

同じレアには「槍使いというよりは柱使い、きす☆ゆあのランサー」が、
一つ上のSレアには「チャクラム使いなきす☆ゆあのアーチャー」が存在する。
大繁殖したウリボーの群れを撃退するイベントではこの三名で三騎士同盟を組み、準主役級の活躍を見せた。

キャラ性能は平凡そのもの。
性格も大きな特徴が無く、ランサーとアーチャーが中々強烈なために埋もれがち。
結果、いまいち人気の集まりが悪く、話題に上る機会は少ない。


騎士風。
長身。
鋭い眼光。
アスパラという、真っ直ぐ伸びて先端が膨らんでいる形状の野菜。

これらの要素から、御使いを登場させず精霊同士で絡み合わせる同人誌に……出るかというと微妙に出ない。
どう足掻いても男役として勝ち目の無い、太くて黄色くて時に実物の代名詞にも使われるあの精霊が存在するためである。

念のため補記しておくが、黄色い子にも、ラスペルにも、勿論アレは生えてない。

今日は9時からでお願いします

ショコラの情報は好感度あげるかクエストクリアで解禁?

>>377
クエストで解放になります


ちょっと遅れ中、申し訳ない
30分まではかからないと思います


■ 10月 3週目


収穫と出荷を終えた昼下がり。
あなたは廊下掃除に精を出しておりました。

何分九人が生活する上に、農業を生業としているのです。
少し油断すればあっという間に汚れは溜まります。
汚れに放置は全く厳禁。
ちょっとしたものでも時間が経つとたちまち頑固になってしまいます。

壁の染みを一拭き。
床の埃を一掃き。
一つ一つは簡単でも、積み重なれば大した物。

あなたはたちまちに汗をかき、ふぅと一息ついて額を拭いました。
そこへ。


「あ、おにいさま!」

「ちょうどよかったわ!」

「「わたしたちは、まどからにげたの!」」


今日も元気一杯。
駆け回るさくらとちえりがやってきました。
何やらおかしな宣言をして、二階へと消えていきます。


はて、窓から逃げた。
二階に上がっておきながらどういう事でしょう。

首を傾げるあなたへ、ややあって答えがやってきました。


「どぉこだー!
 ……あ、御使い」


真っ赤なツインテールをなびかせたちびっこ、マトちゃんです。
ドタドタと廊下に駆け入り、あなたを見つけて立ち止まりました。
乗りに乗っていたスピードは大きな果実を見事に揺らし、ぶるんとあなたの目を楽しませます。


「良い所に居るじゃあないか。
 さくらとちえりがこちらに来ただろう?
 ふふふ、この私に情報を献上する機会をくれてやろうではないか」


あ、今日はこっちの方なのか。
たわわな胸を張るマトちゃんをほっこり眺めつつ、あなたは納得しました。

さくらとちえりはあなたに匿ってもらうつもりなのでしょう。


これが何か悪戯をしてお仕置きから逃げているのなら、それは出来ません。
ですがマトちゃんが御機嫌な辺り、ただの鬼ごっこか何かです。


「うん、二人ならさっき通ったよ」


言葉と同時に、あなたはそっとある方向を向きました。
視線の先には大きな窓が一つ。
家の裏手側へ向いているもので、はめ殺しではないので出ようと思えば出られます。


「よぉし、感謝するぞぉ!」


ふははははー、と。
高らかに笑いながらマトちゃんは双子を追い詰めにかかりました。
まぁ、残念ながらそちらには誰も居ないのですが。

あなたは嘘は言っていません。
双子は本当に通りましたし、窓から逃げたなんて一言も口にしていないのです。
ただマトちゃんが、あなたの視線から誤解しただけで。


窓を開けて飛び出すマトちゃんの背中に、あなたは小さくごめんと投げかけました。


それを確認したのでしょう。
階段の上、手すりの隙間から覗いていた二人がトテトテやってきました。
二人ともとっても楽しそうで、作戦の成功に手を打ち合わせてなんかいます。


「ありがとう、おにいさま」

「おかげでとってもたすかっちゃった」


さくらはあなたの右腕に。
ちえりはあなたの左腕に。
それぞれぎゅっと抱きついて、にこにことお礼を言いました。

鬼は上手い事撒けました。
となればこの後はどこかに隠れるのでしょうか。
あなたがちょっと気になって聞いてみると。


「まさか! そんなのつまらないわ!」

「こんどはこっちがおいかけるのよ!」

「「おにさんは、じぶんのせなかなんて気にしないもの!」」


くすくす、くすくす。
二人は顔を見合わせて笑います。

あなたは本格的にマトに申し訳なくなってきました。
確かに彼女の性格上、後ろに引き返す選択肢はそうそう選びそうにありません。
全くもって小癪で小狡い、悪い子二人でした。


「でも、そのまえに」

「うん、そのまえに」

「「たすけてくれたおにいさまに、ちゃんとお礼をしないとね?」」


さくらとちえり。
両手にぶら下がった二人は、揃ってあなたの手を引きました。

何をくれるかなんて、あなたにはもう分かりきっています。

しゃがみこんだあなたを挟み込むように、柔らかい感触。
両頬に幼い愛を受け取って、あなたの新しい週は始まるのでした。



■ 好感度自動上昇

『ロコ』

66 + 3 = 69

『さくら&ちえり』

56 + 3 = 59

『マト』

51 + 3 = 54


■ 交易


掃除の後は、あなたは自室に戻りました。
真っ直ぐに机の前に座ります。

今日は手紙が届いていたのです。
送り主はフィオとイブキ。
現在交易を行っている二人の御使いからでした。

内容は特に当たり障りのないものです。
輸出した品に対する感想と感謝。
それと、今後の良い付き合いを期待する、といった程度。


それだけの手紙でも、中々文面に人柄というものは表れるもののようです。

草原の御使い、フィオの文は相当読みにくいものでした。
文字は殆ど走り書きに近く、所々文脈から判断するしか無い部分も存在します。
言葉も口語ばかりでした。

それに対し離島の御使い、イブキの方は余りに硬すぎました。
定規で引いたようなキッチリしすぎた文字に、ガッチガチの形式通り。
何やら背筋を正して読み進めなければどこからかお叱りを受けるようにさえ、あなたは感じます。


あなたは苦笑しました。
今まで意識していませんでしたが、恐らく自分が送った手紙からもこのように色々読み取られたのだろうなと気付いたためです。

特に、ユーリとの最初のやり取りは酷く分かりやすいものだったのでしょう。
そう思わず過去の失敗を思い返してしまい、随分遅れて込みあがった恥ずかしさに頭を抱えるあなたでした。



◆ 友好度自動上昇


『フィオ』

13 + 3 = 16


『イブキ』

13 + 3 = 16


■ ログインボーナス


手紙の確認を終えて、あなたはいつもの礼拝堂へ。

そこには一人の先客がおりました。
黒い修道服に身を包んだ、貞淑を体言したような空気を纏う色白の少女。
カカオの精霊ショコラが女神像の前で祈りを捧げていたのです。


「ご主人様もお祈りですか?」


問いにあなたが頷くと、ショコラは微笑みました。
見るからに信仰篤い彼女の事です。
自身が仕える御使い様が日々の祈りを欠かさない事が嬉しかったのでしょう。

あなたはショコラの隣に並び、同じように手を組んで日頃の感謝を捧げます。



>>下1 コンマ判定


祈りを捧げたあなたの手元に、一つの小石が降ってきました。
作物の生育を助ける「女神の涙」です。
後で畑に埋めておけば、今週の作物はとっても美味しい物になるでしょう。

顔を綻ばせるあなたは、ふと隣からの視線に気付きました。
とても興味深そうにショコラがあなたの手を覗きこんでいるのです。
熱心な信仰者である彼女にとって、女神様からの贈り物となれば黙っていられないのでしょう。

触ってみる?
よろしいのですか?
そんな会話を経て、小石はショコラの手に渡りました。

恐る恐る指先でつまみ、光に透かすように掲げ見て。
ふわぁ、と感嘆の息を漏らす少女を、あなたは微笑ましく見守りました。



■ 女神の涙

今週の作物による領地状況回復量が「+1」されます。


■ 10月 3週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv6   生活+3 文化+1  65金貨/週 +10

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  75金貨/週 +10 ※ 交易中 ※
『畑③』 トマトLv5       健康+2 文化+2  65金貨/週 +10
『畑④』 サクランボLv5    嗜好+3       50金貨/週 +10 ※ 交易中 ※


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             45金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             35金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  60金貨/週


◆ 精霊リスト(7/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 69/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 59/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+    トマトの精霊          好感度 54/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60



◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   ??文化  友好度16
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   ??文化  友好度16


◆ 倉庫

『886金貨』

『天命の種 x1』
『女神の羽根 x1』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※


■ 今週の領地変動 / 詳細


◆ 領地状況

『生活』 僅かに成長しました。
『健康』 僅かに減少しました……。
『嗜好』 僅かに減少しました……。
『文化』 成長しました。


◆ 嗜好品(自領)

『トウモロコシ』を用いた酒造りが研究されています。
『サクランボ』の栽培が行われています。
『タコス』が流行しています。


◆ 嗜好品(流入)

『砂糖菓子』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『サトウキビ』の栽培研究が行われています。
『チーズ』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『醤油』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『味噌』が高級贅沢品として極一部で取引されています。


◆ 文化(自領)

『運動場』が整備されています。
『猫の居る広場』が整備されています。
『彫金細工』が流通しています。


◆ 文化(流入)

『楽団』が小規模な活動を行っています。
『劇場』の建設計画が議論され始めています。
『牧場』の建設計画が議論され始めています。


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』

『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』

「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』

「領主の館」への外出回数が2回以上(0/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』

「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』

「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『トマトが赤くなると?』

「マト」の好感度が80以上。
家にバルコニーが存在する。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』

「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。
上記の条件を満たした状態で、ラスペルとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』

「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。
上記の条件を満たした状態で、ショコラとの交流を行う。


■ 精霊召喚 / 種


さて、とあなたは考えました。

現在地は二階。
目の前にあるのは真新しい空き部屋二つです。
ここに住む精霊を召喚すべきかどうか。

未だ交流を重ねていないショコラとラスペルも居るのです。
まずは彼女達と十分に仲を深めてから……という選択肢もあるでしょう。


さて、どうしたものでしょうか。


◆ 倉庫

『天命の種 x1』 (Sレア~)



『選択肢』


◆ 精霊を召喚する

◆ 今回はやめておく

◆ ○週間保留する (2~4週間の自由指定 保留中はこの選択が発生しません)


>>下2


「――理解できないんですが」

「祈りのためなんだ。
 どうか堪えて欲しい」


ルシュとあなたの会話です。
何かと言えば、いつもの宗教でした。

緑色の助手をアロマディフューザーで蒸せば、ガチャで望みの結果が引き寄せられる。
そんな都市伝説をあなたは実行に移したのです。

たまらないのは勿論ルシュです。
椅子に座った姿勢で周囲に、そして膝の上に、合計十個のアロマディフューザー。
加湿機能も備えたそれらは全力でルシュを蒸し、メガネを真っ白に曇らせています。
心なしか、彼女の頬は引きつっているようにも見えました。


そんな彼女へと、あなたは手を合わせました。

今回使用する種は、Sレア以上を確約する天命の種です。
勿論、引き寄せられるのはSレアかSSレアのみ。

その内、あなたが望む結果は……。



『選択肢』


◆ Sレア (通常75% → 85%)

◆ SSレア (通常25% → 30%)

◆ どちらでも良い (確率変更無し)


>>下1


あの虹色の光をもう一度。
あなたは懸命に、懸命に祈りを捧げました。

十分に蒸し上がった頃を見計らい、あなたは召喚陣に振り向きました。
全身ぐしょぐしょになりつつあるルシュからの視線は、とりあえず一旦置きます。
後で必死に謝罪する必要があるでしょうが……やむを得ないのです。



そうして息を完全に整え、召喚に踏み切ります。

握った拳が開かれ、種が落ち、そして発せられた光は――。



>>下1 コンマ判定 / 天命の種

01~70 Sレア
71~00 SSレア


かぁん! かぁぁん!

……そこで音は止まり、召喚陣の光は金で固定されました。
あなたはそっと目を瞑ります。

こんなもんです。
これが普通です。
宗教に縋った所で、結局確率は無慈悲なのです。


(でも、もう一度あの虹は見たかったな)


あなたの心に、そう残念さが浮かびました。

ですが、それだけです。
過去、通算百度以上のガチャに挑戦して、一度もSSレアを引けなかった。
そんな負の連鎖はショコラが止めてくれているのです。
もう、あなたが後ろ向きに落ち込む事はありません。


それよりも、大事なのは一体誰がやってくるかです。
あなたは再び目を開き、黄金の光の中に目を凝らしました。



>>下1 コンマ判定 レア

01~10 カボチャ(期間限定)
11~20 茶
21~30 メロン
31~40 アボカド
41~50 ニンニク
51~60 ブドウ
61~70 スイカ
71~80 バジル
81~90 トウガラシ
91~00 バナナ


光を見つめるあなたの元に、何やら良い香りが届きました。

爽やかで瑞々しく、どこか懐かしい。
かつての日々で幾度も嗅いだ事のある、慣れ親しんだ香りです。

その正体には、きっとすぐに気付けたことでしょう。
お茶の香りです。
新しく買ったばかりの茶筒を開けた時の、あの芳しい一瞬のようでした。

光より踏み出したのは、一人の少女。
身を包むのは落ち着いた紅茶色の着物。
首の後ろでまとめた黒髪は腰元まで長く伸び、漂わせるのは日本の美。


「え、えっと、こんにちは!
 あ、や、こんばんは、かも……?」


いかにも大和撫子らしい彼女の第一声はしかし、噛み噛みでした。

わたわたと視線をさ迷わせ、いきなりの失態にどうして良いやらと混乱しています。
見かねたあなたが落ち着かせようともしたのですが。


「あ、あの、お茶の精霊の、ツバキといいます。
 どうか、よろ、よろしきゅっ――」


もう色々ダメそうです。
あぁぁぁぁ、なんてか細く鳴いてうずくまるツバキです。

彼女をまず慰める事から、今回は始めなければならないようでした。


上階へ戻っても、ツバキは変わらずでした。

まるで囚われの小動物です。
おどおど、きょどきょど。
初めての場所と初めての相手に、完全に萎縮しています。


「ダイジョーブダイジョーブ!
 落ち着いて深呼吸しよ?」

「は、はひ……」


ロコが隣に座って介助に当たります。
すうはあすうはあ。
背中を撫でられながらのそれで、幾らかは落ち着いたようです。

ですがまだまだ緊張中。
まずは無難な所からと、各自の自己紹介から始める事にしました。


先頭を切るのは勿論ロコ。
懐への飛び込みと気遣いにかけては家族の中で随一です。
勇気付けるようにツバキの手を握り、輝かしい笑顔を贈ります。

続くのはルシュ、ラスペル、ショコラの三人。
常識人の彼女達は、一息つかせるには丁度良いでしょう。
ここの組の最後に、あなたも自己紹介を済ませます

残る個性の強い面々は最後です。
スピナが美麗な所作でツバキの気を引き。
その隙にロコとは反対側へ接近したさくらとちえりが握手を求め。
マトちゃんが適度に力を抜いた挨拶で締めました。


九人からの歓迎の意思。
それをまずは受け取り、ツバキはようやくある程度の落ち着きを得られたようです。


「あ、あの、改めまして……お茶の精霊の、ツバキといいます。
 見ての通りあまり、その、お話とかは得意じゃないんですが……。
 でも、憩いの一時作りだけは、ちょっと自信があります」


詰まりながらではありますが、挨拶は再開されました。

うんうんとあなたは頷きます。
対面ではロコも嬉しそうでした。

なにせお茶。
あのお茶なのです。
緑茶から烏龍茶、紅茶まで、どれを取っても団欒のお供にはうってつけ。
今まではトウモロコシのヒゲを使ったお茶でしたが、これからは取って代わる事になるでしょう。
かつての世界で大陸を広く席巻したお茶の美味しさは最早言うまでもありません。

何を隠そう、それを一番喜ぶのはロコです。
ヒゲ茶も美味しいけど、本当のお茶も飲んでみたい。
そんな風に時折零す事もあったのです。


「少しでもお役に立てるように、が、頑張りますので。
 これから、よろしくお願いしますっ」


立ち上がったツバキは、深々と腰を折りました。

それに、皆口々に歓迎の言葉をかえします。
こちらこそよろしく、というあなたの応えにも、ツバキはほっとした様子でした。


また、あなたは精霊達がまだ知らない楽しみも持っていました。

ツバキと言えば、きす☆ゆあユーザーならばまず思い浮かぶ書籍があります。
それはファンの間で聖書と呼ばれる、ゲームの大元となった料理本。
擬人化された野菜達……つまりは精霊が様々な料理の作り方を教えてくれる、イラスト豊富な書籍です。
大匙小匙とは一体何か、から始まる意外と丁寧で実用的な料理入門書として知られていました。

その十巻少々のシリーズの内、四巻と半分ほどでツバキは主役として敏腕を振るっていたのです。
ゲーム中でも事ある毎に料理上手として評価を受け、漫画では精霊向けの日本料理店を開いてさえいました。
それをしっかり覚えているあなたは期待せざるを得ません。


勿論、ゲームと現実は違います。
ツバキとて初めて肉体を得る以上、すぐさま十全に料理が出来るとはならないかも知れません。

ですがそれでもと、食卓の楽しみが増える予感に身を震わせるのは仕方の無い事でもありましょう。


と、あなたが皮算用をしている間に、精霊達は早速幾らか打ち解け始めているようです。

特に食いつきが良いのはさくらとちえりでした。
ツバキの着物の袖に触り、その独特の手触りにきゃいきゃいと楽しそうにしています。
構造や素材にまで興味を示している辺り、どうやら妖精に作ってもらう気なのでしょう。

可愛らしい二人の事です。
似合う事はまず間違い有りません。
当然それが分からない訳も無い精霊達は、皆こぞってデザインの話を始めました。
最も詳しい故に意見を求められ、ツバキも控え目ながら参加できている辺り安心です。

こうなっては男に出番はありません。
あなたは当面は大人しく見守るだけに徹しようとに決めました。


それからしばし。

最終的に、双子の着物は明るい花柄に決まったようです。
描かれる花は勿論、サクランボの花。
ノリノリになったルシュが図面まで描き出し、後は依頼するだけ。

召喚されて早速、ツバキは共同作業を終えました。
これは良い切っ掛けとなるに違い有りません。

実際に、お疲れ様と手を打ち合わせる中に、おずおずとながら入る事が出来ているのですから。


といった所で、今日はそろそろお開きとなりました。

もう外はすっかり暗くなっています。
後は寝るだけ。
一日最後の挨拶を残し、一人一人と引き上げです。

そうして、あなたとツバキが最後に残りました。


「……え、と、皆さん、良い人で良かったです。
 こんな私でも、なんとかやっていけそうで……」


身を縮こまらせてではありますが、はにかみながらツバキは言いました。
口調には安堵が篭り、緊張は大分抜けたように思えます。

もう大丈夫そうでした。
初めはどうなる事かと思いましたが、彼女の言う通り精霊達は皆良い子……一部悪い子も含まれますが、本当の意味で悪い子は居ません。
ツバキを助ける者には事欠かないのです。
きっと、何も問題無いでしょう。


あなたはツバキを二階へと案内します。
二つの空き部屋はどちらもそこにあるので。

その道すがら、あなたは少々考えました。
今回ツバキを打ち解けさせたのは精霊達の尽力です。
あなたは殆ど何もせず、眺めていただけでした。

むむむ、と内心だけで唸ります。
これでは少々情けなくはないかと。

はて、何か一つくらい最後に言葉をかけるべきでしょうか。



>>下1  何か言葉や行動をどうぞ (何も無ければ、沈黙を選べば問題なく進行します)


うむ、とあなたは一つ決意しました。
ここはツバキを安心させるよう、頭の一つも撫でてみようと。

階段を昇り、空き部屋の前へ。
二つ有る内の好きな側を選ばせ。
その扉をくぐる前に、あなたはツバキを呼び止めました。


「はっ、はい!
 な、なんでしょうか……」


恐らく気を抜きかけていた所だったのでしょう。
ツバキは驚き、少し外れた声を上げました。

それでも何とか向き直り、あなたの言葉を待っています。

そこに、あなたは静かに手を伸ばしました。


そうして、優しく頭を撫でます。

……が。


「ひぅっ!?」


ツバキは変な声を上げて、後ずさってしまいました。
背中が扉にぶつかり、ガタンと音も立てています。
それに慌てて、あなたは声をかけました。


「ご、ごめん。
 今日は良く頑張ったねって、そういうつもりで……」

「あ、い、いえ! ごめっ、んなさい!
 わた、私が変にびっきゅりしたせいでっ」


ツバキは再びいっぱいいっぱいになってしまったようです。
滑舌はどこかにすっ飛び、言葉も途切れ途切れ。


「え、あ、ぁ、その、ごめんなさい、おやすみなさいっ」


そしてそのまま、部屋へと引っ込んでしまいました。


……これは大失敗でした。

女の子の頭を撫でる。
これは結構難易度の高い行為です。
ツバキのように気弱な子であれば尚更でしょう。

周囲の精霊達とはそれどころじゃない事ばかりをしているせいで、感覚が麻痺していました。


あなたは反省し、扉に頭を下げてから踵を返します。
今は何をやっても逆効果でしょう。
謝るにしても、一晩置いてからにすべきです。

やってしまった。
嫌われてしまっただろうか。

そう落ち込むあなたに。


「…………あ、あの」


もう一度声がかけられました。

振り向けば、扉をちょっとだけ開けた隙間からツバキの顔。
視線を気弱にさまよわせながらも、意を決したように口を開きます。


「お、お気持ちは、えと、ありがたいなって、思いました。
 あの、それだけです……ごめんなさい」


パタンと閉じた扉は、今度こそ開く様子はありません。

あなたは後頭部を掻き、溜息を吐きました。
今夜はどうにも良い所無しです。
気を使うべき相手に、逆にフォローされているようでは何の言い訳も利きません。


明日からはもうちょっと気を入れよう。

あなたは頬を叩いてそう誓い、ゆっくりと自室に戻るのでした。

ここまでで。
おやすみなさい。

条件達成済みのサブクエは名前だけでいいからまとめておいてほしい感はあったりなかったり
手間大きいなら構わんのだけれどね


■ ソーシャルゲーム版の評価


『お茶の精霊 ツバキ』


臆病な小動物系少女。
公式に料理上手設定で、イベントや漫画でも推されている。
また、年末恒例の人気投票では例年高い順位をキープしている。

メイン画面で畑仕事をするデフォルメキャラの可愛らしさに定評がある。
特に目を×の字にしてわたわた慌てる様は必見。


自分に自信が無く気弱ながらも、出来る事をやろうと頑張る健気っ子。
めげて、落ち込んで、それでも努力を止めない姿に心打たれた御使いは多い。
「こんな妹が欲しかった」「こんな娘を生みたかった」「こんな母から生まれたかった」などとツバキ病患者を量産している。
またの名を「ツバキちゃんの笑顔守り隊」

しかし逆に、健気だからこそ追い詰めて泣かせたいという勢力も存在する。
こちらの名は「ツバキちゃんの笑顔曇らせ隊」

この二つの勢力は日夜激しい争いを……別に繰り広げてはいない。
実際の所、両陣営を兼任する御使いが多数を占めているため。
このせいでツバキは「笑顔を曇らされながら守られている」という「監禁か何か?」という状況に陥っている。


更にツバキの受難は続く。
とある小規模な「きす☆ゆあ」オンリー同人誌即売会にて、お茶の精霊である事を生かしてティーサーバー担当POPになったのである。

……着物の裾をたくしあげて、股の間に給湯口をセットされるというアレすぎるアレとして。

この姿はファン以外の間にも拡散され、主催者のアレさを各地に知らしめると同時に、ツバキまでもアレなキャラとして周知されてしまう事となった。
二次創作では勿論、これをきっかけにおもらしキャラ化。
曇らせ隊ですら同情を禁じえず、そっと涙を拭ったという。


過酷過ぎる状況への嘆きを表した「光の消えた目で膝を抱え口から魂を吐き出す」ツバキのファンイラストは余りにも有名。
見事にAAと化し、掲示板では事ある毎に貼られている。

今日は普通の日。
8時からやります。


>>425
帰ったらやっときます。
ご意見感謝。


■ 10月 3週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆31
『健康』 ☆☆☆☆☆60
『嗜好』 ☆4
『文化』 ☆☆20


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv6   生活+3 文化+1  70金貨/週 +10

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  80金貨/週 +10 ※ 交易中 ※
『畑③』 トマトLv5       健康+2 文化+2  70金貨/週 +10
『畑④』 サクランボLv5    嗜好+3       55金貨/週 +10 ※ 交易中 ※


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             50金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             40金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  65金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        50金貨/週


◆ 精霊リスト(7/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 69/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 59/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 54/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 10/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   ??文化  友好度16
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   ??文化  友好度16


◆ 倉庫

『886金貨』

『女神の羽根 x1』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』
『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』
「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』
「領主の館」への外出回数が2回以上(0/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』
「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』
「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』
「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』
「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』
「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『トマトが赤くなると?』
「マト」の好感度が80以上。
家にバルコニーが存在する。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』
「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。
上記の条件を満たした状態で、ラスペルとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』
「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。
上記の条件を満たした状態で、ショコラとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『こんな私にも出来る事』
「ツバキ」の好感度が40以上。
ツバキ「以外」の精霊の好感度が、全員20以上。
精霊の総数が「5人」以上。
「ひろびろダイニングテーブル」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ツバキとの交流を行う。


■ 条件達成済みイベント一覧


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


■ 行動選択 / 雑事


翌日、あなたは朝から良い物を見ました。

ロコとルシュが、ツバキを伴って台所に立っていたのです。
各種道具の使い方もまだ知らない彼女に、二人は寄り添って一つ一つ丁寧に教えていました。
ツバキも……緊張と萎縮はまだしているようですが、懸命に耳を傾けている様子。

面倒見の良い二人ならば、きっと良く支えてくれるでしょう。
ツバキが一から作った食事を口に出来る日も遠くないに違いありませんでした。



『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張 (選択不可/所持金不足)

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1


あなたはおもむろに、パチンと指を弾きました。
すると。


「およびでっ?」


ぽこんと飛び出てくる妖精さん。
もうすっかり長い付き合いの彼らです。
最近では金貨を撒かずとも、こうして合図だけで呼び出せるようになりました。

そんな彼らへと、家具の購入を検討していると伝えます。

その言葉に、金貨大好きな妖精達は大喜びでした。
こんなのどう? こんなのもあるよ?
小さな模型の見本を手に、必死の売り込み合戦です。


あなたはそれを楽しく見やり、さてどうしようかなと考えました。


◆ どっしりバーキャビネット

重厚感ただよう木製キャビネット、大人の夜のお付き合いに是非おひとつ。
なお、お酒は付属しておりませんので各自ご用意ください。
『飲酒』が解禁されます。


◆ 大容量本棚

小説、絵本、詩集がどっさり付属したお得な一品。
あなたもこの機会に、読書を始めてみてはいかがでしょう。


◆ 大きなのっぽの柱時計

ちゃんと動きますし鳩も出ます。
家族の時間を共に刻む、素敵なおじいちゃん時計。


◆ 不思議な絵画

その日の気分によって自分を描き変えるちょっと変な絵画。
時々リアルな裸婦画になって気まずい雰囲気を漂わせる以外は全く無害です。


◆ お洒落な出窓

居間の窓を出窓に改造。
お花なんか並べてちょっと気取ってみませんか?


◆ ロッキングチェアwithウッドデッキ

ちょっとお洒落な空間をトトンと増築。
素敵な昼下がりのお昼寝にオススメ。


◆ その他 (自由記述)

妖精さんはとっても器用。
欲しい家具があれば特注しちゃえば良いのです。


■ 家具は一つ 『200金貨』 で購入できます。

◆ 所持金

『886金貨』



>>下2


購入する家具を選択して下さい。
家具は一度に 「三つ」 まで購入可能です。

何も買わずに終わらせる事もできます。


家族の憩いの場、ローテーブルを囲むソファ。
そのすぐ近くにどどんと大迫力の本棚が設置されました。

あなたはそれを眺め、うんうんと頷きます。
ギッシリ詰まった本はどれも妖精さんオススメとの事。
きっと皆の新しい楽しみとなってくれるに違い有りません。

また、もし領地で創作文化が発展したならば、民の手による一冊がここに並ぶかも知れないのです。
是非そうなれば良いと、あなたは微笑みました。


と、その時です。
あなたは本棚の一角に、少々不穏なコーナーを発見しました。

何やら妖しい紫色の表紙。
踊るタイトルに並ぶ文字は「淫」だの「肉」だの「媚」だのといった物が目立ちます。
もしやと思い適当なページを開いてみれば、鬼畜な館の主に調教を受けるメイドさんの心境が描かれていました。


(……官能小説だこれ)


しばし頭を抱えた後、あなたは官能小説の群れをそっと抜き取りました。

さくらとちえりの教育に悪すぎます。
マトだって目にしてしまえば真っ赤になってしまうでしょうし、ツバキも危ないかも知れません。
わざわざこういった物を楽しむ傾向のある者が居ない以上、隔離しておくべきでしょう。

誰にも見つからないようにと願いながら、あなたは自室の中の、普段使わない収納にそれらを押し込むのでした。


■ 行動選択 / メイン


幸い、あなたの行動を見る者はいませんでした。
安堵に息を吐き、額の汗を拭います。

これでもう大丈夫。
まさかわざわざあなたの部屋に侵入し、収納の隅まで探るような子も居ないでしょう。
えぇ、多分、きっと。
居ないと良いですね?


ともあれ、これで雑事は済みました。
残る時間をさて何に当てるかと、あなたは落ち着いて考えます。


『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ 精霊召喚 (選択不可/所持金不足)

◆ 文通

◆ 外出



>>下1

セーフセーフ


自室の机の前。
ここに来たならば何をやるかは決まっています。

あなたは他の御使いに手紙を認める事としました。
今後の領地の発展に欠かせないのは他領との密接な交流です。
現在でも交易は行っていますが、それは未だただの取引でしかありません。
これをより強め、助け合いや支え合いに持っていくのが肝要なのです。

勿論、取引であろうとも長く続ける内に関係は築いていけるでしょう。
ですがそれはあくまで緩慢な速度。
速めようと思うならば、言葉のやり取りはどうしても必要です。


さて、その手紙を今回は誰に送るのが良いでしょうか。


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   ??文化  友好度16
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   ??文化  友好度16



>>下1  対象を「最大二名」指定してください


あなたの筆はさらさらと進みます。

送る相手はフィオとイブキ。
現在交易を行っている相手です。
お陰様で話題に事欠く事はありません。

まずは領地に流れ込んでいる品々……チーズや醤油、味噌などへの感謝を伝えます。
これらは随分とあなたたちを楽しませてくれました。
ホウレン草の味噌汁は涙を誘う懐かしさでありましたし、チーズとトマトの食い合わせは奇跡じみていました。
醤油を塗って焼いたトウモロコシの美味など、語るだけで涎が湧き出してしまいます。

気付けば、それだけで大きく文面を取ってしまっていました。

これではまるで食べる事しか考えていない食いしん坊のようです。
書き直そうかと、あなたは手を伸ばしましたが……すぐにそれを引っ込めました。

これも味というものでしょう。
実際、美食家というわけでもありませんが、食べる事は好きなのです。
あなた自身の中から沸いた言葉。
あなた自身を率直に示すものとして、フィオやイブキに見てもらうのも悪くはありません。


さて、と一段落。
その後はごく普通の社交辞令を重ねて、ある程度の文量となりました。
これだけでも十分とは言えますが、友好を深めるならばもう少し書き足しても良いでしょう。

その内容をどうするかと、あなたは頭を捻ります。



『選択肢』


◆ 共感を誘う話 (友好度+)

◆ 相手の領地状況に興味を示す (嗜好品/文化調査)

◆ その他 (自由記述/内容によっては友好度が大きく+などの可能性有り)


>>下2  御使い毎に内容を変えても構いません。


手紙をいつもの女騎士に預け、しばし後。
あなたの元へフィオとイブキからの返信が届きました。
早速それらを手に、あなたは自室に篭もります。


フィオの返信に、あなたは思わず苦笑しました。
前回受け取った手外は殴り書きのような物でしたが、今回は「ような」が抜けています。
これは読み進めるのに苦労しそうでした。

何とかかんとか解読すると、それは殆ど愚痴に近い内容です。

フィオが降臨した領地では、元々遊牧の民が暮らしていたとの事。
野の草もことごとく枯れていた頃は移動も出来ず一箇所に留まっていたようですが、今は元通りになっています。
それは良い事なのですが困った事も多々あるそうで。

最たる物が、民がどこに居るかをいちいち確認しなければならない事。
フィオはどうやら動物好きらしく、暇が出来れば家畜を愛でに行くそうです。
その際に不便に思う事も多いのだとか。
いっそ聖域に小さな牧場でも作りたいと、冗談めかして書かれています。


フィオの領地の状況はおおよそ知れました。

どうやら家畜は『羊』や『馬』が中心との事です。
『羊毛』や『農耕馬』を求めるならば、ここがうってつけでしょう。
勿論、それらを育てる『牧場』のノウハウも知れるでしょうし、そうなれば『肉』や『毛皮』の安定供給の目処が立ちます。
『チーズ』や『バター』を食卓の友にする事も叶うに違い有りません。


対するイブキは、やはりキッチリカッチリした文章です。
文字も少々やりすぎを疑う程に丁寧。
あなたは思わず背筋を伸ばして読み進めました。


イブキの領地、海上の大きな離島は、やはり和風文化であるようです。
独特の……といってもあなたにとっては馴染み深い食文化。
これは既に二種の調味料で実感済み。

『醤油』と『味噌』
この二つを継続的に入手するには、イブキとの交友が必須となります。

他には、どうやら芸術、とりわけ『文学』の方面に強いようです。
小説、詩作、俳諧……。
こういった『創作活動』は盛んに行われ、中でも多くの民に認められた作品は本として編纂されるとの事。
驚く事に『図書館』までもが離島には存在するそうでした。

あなたはふと、居間に鎮座する本棚を思い出しました。
イブキと交易を続ければ、あの真新しい本棚に新しい顔ぶれを追加できそうです。


手紙を読み終え、まぶたを閉ざします。
あなたの脳裏に浮かぶのは、壮大な大草原と、古い日本の風景です。

見渡す限りの地平線にそよぐ風。
瓦屋根の町並みを行く着物姿の人々。
交互に思い描かれるそれらは、あなたの心を楽しませました。

……残念ながら、今はまだ実際に足を運ぶ事はできません。
距離がありすぎるために、往復を考えると相当の時間がかかるでしょう。
聖域を空にするには長すぎる時間が。
回復したばかりの民を放って遊びに行くには少々遠すぎました。


それでも、夢に見るのは全く自由です。

いつか余裕が出来たら。
あなたは忘れぬように空想の光景を胸に刻み、そっと口角を上げるのでした。


■ 友好度上昇


>>下1 コンマ判定 下一桁 『フィオ』

>>下2 コンマ判定 下一桁 『イブキ』


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度16 + 8 = 24
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度16 + 1 = 17


■ 10月 4週目



「キングのツーペア!」

「残念、こちらはフルハウス」


ぐわー、と声を上げて褐色の少女は倒れました。
敵手の無慈悲な宣告についにトドメを刺されたのです。

立派なお胸と頭をカジノテーブルに乗せて、ロコは悔しがりました。
彼女の前にはもうチップは一枚しかありません。
それが今の敗北によって奪われていきました。

チップが移動していく先には、騎士風の美女。
ラスペルです。
以前要望していただけあり、彼女は遊戯室の常連でした。
もうすっかり入り浸りで、早くも身に付けたポーカーフェイスで勝ち星を積み上げておりました。


「ふ、敗北を知りたい」


なんて軽口まで飛び出す始末。
役を作れずに途中でフォールドしたあなたには、何も言う事が出来ません。


ちなみに、賭けているのは金銭ではありません。

衣服を妖精から購入するための小遣いは各自受け取っていますが、それを用いた賭博は禁じられています。
あなただけの判断ではありません。
際限なく素寒貧まで賭ける可能性は排除すべきという、皆での話し合いの結果でした。

では何を、というと。


「では今晩のおかずは三品、私の物という事で」

「はーい……。
 うぅ、食べる物がないー」


夕飯のおかずでした。
主食であるトルティーヤだけは奪えませんが、それ以外は制限ありません。

ロコの今晩の食事は酷く侘しい物になるようでした。
周りは皆いつも通りなだけに、余計に堪える事でしょう。

見かねたあなたは、思わず助けの手を差し伸べました。
幸い、あなたは勝っても負けてもいないトントンの状態です。
おかずの半分こ程度は問題ありませんでした。


「うぅ、ダンナサマ、アリガトー!
 もう大好き!」


途端に、ロコはあなたに抱きつきました。


「おっと、これは体良く出汁にされてしまいましたか」


そんな風にくつくつ笑うラスペルの前で、あなたは熱烈なお礼を見舞われます。
柔らかく甘い感触を体の全面で受け入れると。
全く同時にあなたの唇はロコにかぷりと襲われました。

随分寒くなってきたというのにまだ薄着なロコです。
あなたの誘う魅惑的な肌触りは、未だ健在。
殆ど無意識の内にそれを求めてしまい、気付けば服の裾から手を差し込んでいました。


色々察したラスペルは、お先に、と上げた片手で示して立ち上がります。

颯爽と去っていく背中へあなたとロコは再戦の約束を投げた後。
互いの体を引き寄せ、夕飯までのちょっとした時間を愛で満たすのでした。


■ 好感度自動上昇

『ロコ』

69 + 3 = 72

『さくら&ちえり』

59 + 3 = 60(上限)

『マト』

54 + 3 = 57


◆ 作物レベル上昇

トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  70金貨/週

サクランボLv6    嗜好+3       60金貨/週



■ 友好度自動上昇

『フィオ』

24 + 3 = 27


『イブキ』

17 + 3 = 20


■ ログインボーナス


いつもよりちょっと少なく、その代わりロコとの距離がずっと近かった夕飯の後。
あなたはいつもの礼拝堂でした。
ただし、最近はその「いつも」がちょっと変わりつつあります。

女神像の前に立つあなたの横に、ショコラがそっと立ちました。
彼女は一日の節目節目で祈りを欠かさず、掃除も率先して行っています。
そうなれば自然と、共に祈る事が多くなりました。

今日もまたあなた達は並んで目を閉じ、女神様へと日々の感謝を捧げます。



>>下1 コンマ判定


と、その時。
あなたは「どんがらがっしゃーん」という大きな音を聞きました。

思わず、げっ、と声が出ます。
何やら随分聞き覚えのある音でした。
まさか奴らか、また奴らなのかと、嫌な予感を胸にあなたは駆け出します。



>>下1 精霊の誰かを指定してください


表に出たあなたは、その光景に愕然としました。
走り回る巨大なウリボー。
その存在は予想通りなので分かります。

しかし、その巨体に網がかけられ。
網の端を掴んで引き摺られるように走っている真っ赤な少女は予想外も良い所でした。


「止まっ、止まれぇ! このぉ!
 いい加減、にぃぃぃい!?」


ドダダダダー、とウリボー。
うひゃああああ、とマトちゃん。
疾走の勢いはまるで衰えず、必死に足を回転させるマトは既に限界を超えていそうです。


このままではすっ転んでしまいかねません。
その際に上手く網を手放せずどこかに絡んでしまえば、地面を引き回されて傷だらけ必至です。

あなたは慌ててマトの加勢に入りました。


その後、奮闘の末にウリボーは何とか捕獲できました。
途中で他の皆も参戦してくれましたし、特にラスペルは動きの鈍った所を頭に一撃し、見事に気絶させたのです。
今はノビて転がっている巨体に手際よく縄をかけている所でした。


「あ、ありがと、助かったわ……」

「いや、そっちこそナイスファイト……」


へとへとのあなたとマトは、地面に這いつくばったまま互いの健闘を称えました。

視界の隅。
ウリボーの体当たりで綺麗に破られた倉庫の壁の事は、出来るだけ考えないようにしたままで。



■ 好感度上昇

『マト』

57 + 2 = 59


■ 倉庫の修理

『金貨』

846 → 821


■ 10月 4週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  70金貨/週 +10

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  80金貨/週 +10 ※ 交易中 ※
『畑③』 トマトLv5       健康+2 文化+2  70金貨/週 +10
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3       60金貨/週 +10 ※ 交易中 ※


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             50金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             40金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  65金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        50金貨/週


◆ 精霊リスト(7/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 72/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 57/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 10/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   ??文化  友好度27
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   ??文化  友好度20


◆ 倉庫

『821金貨』

『女神の羽根 x1』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』


■ 今週の領地変動 / 詳細


◆ 領地状況

『生活』 僅かに成長しました。
『健康』 僅かに減少しました……。
『嗜好』 現状を維持しています。
『文化』 成長しました。


◆ 嗜好品(自領)

『トウモロコシ』を用いた酒造りが研究されています。
『サクランボ』の栽培が行われています。
『タコス』が流行しています。


◆ 嗜好品(流入)

『砂糖菓子』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『サトウキビ』の栽培研究が行われています。
『チーズ』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『醤油』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『味噌』が高級贅沢品として極一部で取引されています。


◆ 文化(自領)

『運動場』が整備されています。
『猫の居る広場』が整備されています。
『彫金細工』が流通しています。


◆ 文化(流入)

『楽団』が小規模な活動を行っています。
『劇場』の建設計画が議論され始めています。
『牧場』の建設計画が議論され始めています。
『創作活動』が一部で始まっています。


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』
『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』
「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』
「領主の館」への外出回数が2回以上(0/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』
「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』
「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』
「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』
「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』
「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『トマトが赤くなると?』
「マト」の好感度が80以上。
家にバルコニーが存在する。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』
「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。
上記の条件を満たした状態で、ラスペルとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』
「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。
上記の条件を満たした状態で、ショコラとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『こんな私にも出来る事』
「ツバキ」の好感度が40以上。
ツバキ「以外」の精霊の好感度が、全員20以上。
精霊の総数が「5人」以上。
「ひろびろダイニングテーブル」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ツバキとの交流を行う。


■ 条件達成済みイベント一覧


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


■ 行動選択 / 雑事


『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1


■ 行動選択 / メイン


週の初めから散々でした。
疲れきったあなたは余分な仕事は何もせずに、体を癒します。
となれば勿論、最適なのは温泉でした。


「おぉぅ……」


染み入るような適温の湯に、思わず声だって漏れてしまいます。

そうしてとろっとろに茹で上がりながら、さて今週はどうしようかとあなたはぼんやり時を過ごします。


『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ 精霊召喚 (選択不可/所持金不足)

◆ 文通

◆ 外出



>>下1


■ 精霊との交流


◆ 精霊リスト(8/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 72/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 57/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 10/60


※ 同時に二人までを指定できます ※


>>下1~3まででコンマが中間のもの コンマ被りの場合は仲間外れが当選 全部被りは都度処理


■ 交流対象決定

『ツバキ』


湯から上がった後、あなたは二階のバルコニーでのんびりとしていました。

時刻はこれから夕暮れを迎えようかという所。
残念ながら西向きのバルコニーでは無いため直接夕日を楽しむ事は出来ません。
しかし、徐々に赤く染まっていく丘を眺めるのも中々乙な物です。

それに、こうしていると中々面白い物も良く見えます。

例えば丘の一角を走り抜ける二台の自転車は、ルシュとロコでしょう。
あなたと対する時とは違い、スピードを競っている様子はありません。
ただ単に風を切って走る楽しさを二人で共有しているのでしょう。
あるいはもしかしたら、二人だけの内緒話でもしながら、という事もあるかも知れません。

運良く見つけられれば良い暇つぶしになるのはスピナです。
彼女の移動は軌跡がまるで一定せず、次に何をするかが予想できません。
サクランボの木を眺めていたかと思えばおもむろに登ってみて昼寝の姿勢に入り。
どうにも寝難かったのか降りたかと思えば、風車小屋に使われているレンガを数えにかかります。
もしかしたらこうするか、という予測が正解だった事は二度あるかないかです。


遊戯室のように分かりやすい楽しみではありません。
ですがここも十分良い場所だと、あなたは気付いたのです。


ポットごと持ち込んだヒゲ茶を一口。
あなたの午後は優雅に過ぎていきます。

と、そこに突然の来客がありました。


「おにいさま、見て!」

「できあがったの!」


ちっちゃい双子姉妹、さくらとちえりです。

今日はちょっと普段と違った装いでした。
先日、ツバキを召喚した日に相談していたものでしょう。
可愛らしく華やかな、サクランボの花を模様にした着物……というよりも浴衣です。

二人はその場でくるくる回り、あなたからのお褒めの言葉を待ちました。
目は期待にまみれ、顔は楽しさに綻び、何と返って来るかを分かりきっている表情でした。

勿論、あなたがそれを裏切る訳がありません。


「うん、良く似合ってる。
 さくらもちえりも、凄く可愛いよ」


わぁっ、と二人は同時に喜びました。
顔を見合わせあってきゃいきゃい騒ぎはじめます。


「ちえり、きいた? かわいいんだって!」

「きいたわ、さくら。 かわいいっていった!」


もう止まりようの無い上機嫌。
あなたが座った椅子の周りをくるくる走り、あなたの目を回させました。

ですが、更に二人を可愛くする物が届きます。


「あ、あのっ、さくらさん、ちえりさんっ。
 これ、これもつけないとっ」


わたわたしながら走ってきたのはツバキでした。
きっと彼女が着させてあげていたのです。
手には髪飾りらしきものが二つ。
勿論、言葉の通り双子の髪を飾るのでしょう。

追加と聞いて、二人はぴたりと止まりました。
元気に駆け寄り、されるがままにツバキの手を受け入れます。

そうして出来上がったのは二人の天使でした。
浴衣と髪色、そして髪飾りが完全に一体となり、さくらとちえりの魅力を最大限に引き出しています。


あなたが先程よりも声のトーンを上げて賞賛すると、二人はえへんと胸を張りました。

皆にも見せてくる。
そう宣言して、凄い勢いで階段を駆け下りていきました。

あなたはそれを苦笑で見送ります。
あの様子では、誰かを探している内にどこかしらが崩れてしまう事でしょう。
最初に会った相手にズレを直してもらう姿が目に見えるようでした。

……さて、さくらとちえりは去りました。
となればこの場に残っているのは、当然二人だけ。


「あ、ぇと……こんに、ちは」


置いていかれて戸惑うツバキと、バルコニーの先客であるあなたです。

どうしたものか。
少し考えて、ちょうど良い物が目の前にある事に気付きます。
ヒゲ茶です。
流石にポット一つを一人で、というのは無理がありました。
正直、持て余し気味だったのです。


「うん、こんにちは。
 良ければだけど、一緒にお茶でもどうかな。
 ……あぁ、お茶っていってもヒゲ茶だけど」


誰かが突入してくる事態に備えて、カップは多めに用意してあります。
ツバキが頷いてくれさえすれば、そのまますぐに初められる態勢です。

出来たら受けてほしいなぁ、とあなたは祈るように見守り。
か細い声と共に上下に動いた頭に、よしっと内心で拳を握りました。


ツバキはあなたの対面に座りました。
早速ヒゲ茶を注いだカップを受け取り、一口。


「……ぁ、美味しい」


思わず、といった具合に零れた言葉に、そうだろうそうだろうと頷きます。
トウモロコシのヒゲで淹れたそれは確かに本当のお茶ではありません。
ですがこれまで、あなた達の団欒と常に共にあったのです。
不味いわけがないのです。


更にもう一口を啜るツバキを前に。
あなたは、さて、と考えました。

ツバキはどうやら弱気で、酷く臆病な子のようです。
あなたが何もしなければ話題を出すのは難しいでしょう。
ここはあなたからまず動くのが良いだろうと、何かしらきっかけは無いかと自身の内に問いかけます。



>>下1  何か話題や行動をどうぞ (何も無ければ、沈黙を選べば問題なく進行します)

ねむし
ごめんなさい、続きはまた明日で

今日は遅くなってます
多分やるとしても10時
もしかしたら無理かも

遅くなって申し訳ないです
9時からやります


あなたは視線を動かしました。

見つめる先は、周囲の景色です。
すぐ下には畑を望み、その先には遥か地平線まで続く緩やかな丘。
所々に小規模な林……というよりも、幾らかの木々の集合と呼ぶべきものがある程度。

人によっては寂しいと言うかも知れません。
ですが、あなたにとっては愛すべき絶景でした。
牧歌的なのどかさはまさしく欲していた物に他なりません。
また、これから先の平穏な暮らしを暗示してくれているようで、何だか幸せな心地になってきます。

ですから自然と、ツバキへと投げかける話題は決まりました。


「ツバキは、ここからの景色は好きになれそう?」


その問いに、ツバキはおどおどとしました。
小さく肩を震わせて、慌てたようにカップを置きます。
口に含んだ分を飲み込むタイミングを見計らったのはどうやら正解です。
この様子では下手に話しかけただけでむせかねません。


思わずあなたが苦笑するとツバキは恥じるように少し俯きました。
それでもすぐに顔を上げて、あなたへと返答します。


「は、はい、とても。
 寝る前にいつも、ここに来てるんです」


おや、とあなたはちょっと嬉しくなりました。
同じ物を「良し」と思ってくれている事に一つ。
未だ短いここでの生活の中で、早速楽しみを見つけてくれている事にもう一つです。

これは良いきっかけでしょう。
あなたはこの話題を続ける事にしました。


「それは良かった。
 俺もここは好きでさ。
 皆が楽しくしてるのが良く見えるし、どこまでも広がってそうな丘も見応えがあるしね」


あなたの言葉は勿論本音です。
精霊達の姿を見るのは言うまでもなく。
地平線までの丘というのもあなたにとって貴重でした。

なにせ、あなたは日本で暮らしていたのです。
どこへ行っても建物ばかり。
一切遮る物が無い、などという光景は余程の田舎にしかありません。
山さえ見えないという条件をつけるなら、それこそ北海道にでも足を伸ばさねばなりませんでした。

憧れと言ってしまって良いでしょう。
それはそれは、どれだけ眺めていても飽きるという事が無いのです。


さて、では対してツバキはどうでしょうか。
彼女はこの景色のどこをそんなに、毎晩眺める程に気に入ってくれたのか。
あなたは当たり前に問いかけました。

ツバキはその問いに、静かに立ち上がりました。
そうしてバルコニーの端で手すりを掴み、見下ろします。


「えと、私は……あの畑が一番、凄いと思います」


はにかんだ顔で、ツバキは言いました。
頬は僅かに赤く染まり、どこか興奮した様子です。

あなたはそれに釣られ、隣に立ち、同じように眼下を見下ろします。
今は収穫を終え、茎や葉も土に還り、茶色い土しかありません。
にも関わらずツバキは素晴らしいのだと賞賛していました。

良く分からず首をひねるあなたです。
だってそこにあるのは、酷く見慣れたいつもの畑でしか無いものですから。

その疑問は、本人がすぐに解決してくれました。


「だって……あれが、たくさんの人を救ったんですよね?」


あぁ、とあなたは納得しました。
同時にどこか抜けていた自分を僅かに自嘲します。

最近はすっかり平和だったせいでしょう。
ほんの少し前までこの土地を覆っていた物の事をすっかり忘れていました。

ツバキの言うとおり、畑こそがこの聖域の中心。
多くの民を絶望から救い上げた、救済の象徴なのです。


「凄いなぁ、って。
 見るたびにいつも思うんです。

 やっぱり、皆さんは特別な人達で。
 お手伝いが出来るのが、その、とっても光栄だなぁ……って」


えへへ、と。
ツバキはどこか恥ずかしそうに言いました。
そうして自分の胸の前を両手で押さえて、この生活に感じている喜びをあなたに伝えました。


そんな彼女に、あなたは一つ伝えなければなりません。

とてもとても大事な事。
ツバキがどうにも気付いていないらしいそれを、あなたは言葉にしました。



『選択肢』


◆ ツバキもその一員になるんだ

◆ 誰も特別なんかじゃない

◆ 手伝いだけなんて勿体ないよ

◆ その他(自由記述)


>>下2


「特別な誰かなんて、ここには居ないよ」


あなたはそう思いの丈を伝えます。
ゆっくりと、ツバキの中へ確かに届くようにと。


「えっ、で、でも、人を救うなんて本当に、凄い事で……」


ツバキは納得いかない様子です。
それもまぁ、そうでしょう。

事実として、あなたは特別です。
女神様の目に叶い、救済を役として背負った数少ない御使いなのです。
そんな者が特別ではないなどと吹いた所で説得力には欠けるでしょう。

ですが、あなたは言い張ります。


「誰も特別なんかじゃない。
 みんな、当たり前の事なんだ」


事実として、あなたは知っています。

例えば、銀の髪をなびかせる、あの貴族の少女。
高い身分の生まれであるという他に特別な力を持たない彼女が、己が身と心をどれ程削って民を生かし続けたか。
まるで先の見えない暗闇の中、吹き出る血を抑える術も無くただ拭う事しか出来ず。
それでも決して歩みを止めずに進み続け、あなたの降臨までの時を稼ぎ出したか。

それを知ってなお、自分が特別だからと驕る事など出来ようもありません。
力を持たない者が懸命に、本当に命を賭けて辿り着いた今。
たまたま力を持った者が手を引き救い上げるのは、きっと当たり前の事なのです。


それに、とあなたは苦笑しました。

ロコも、スピナも、さくらも、ちえりも。
そしてやってきて日の浅い残りの四人も。
みんな普通……とは若干言い難い所もありますが、大体普通の女の子です。
天上人のような手の届かない何かではありません。


あなたはそっと、ツバキに微笑みかけました。
自分を下に、周りを上に。
そんな風に置いてしまう事は無いのだと。


「大丈夫。
 みんな、ツバキと何も変わらないよ」


その言葉に、ツバキはしばし戸惑ったようでした。
困り果てたように着物の袖を弄り、視線をさ迷わせます。

そうしてしばし。
静かに言葉の咀嚼が終わるのを待っていたあなたへと、ツバキは口を開きます。
では、と。


「……だとしたら、私にも。
 皆さんみたい、に……出来るん、でしょうか」


自信は無く。
それでも御使い様の言う事ならもしかしたらと。
俯いて顔を隠しながら。

そんな彼女に、あなたは確信を与える事としました。

離れていた距離を詰めるために、一歩。
そうしてツバキの肩に、あなたは手を添えました。


もう片方の手は優しく顎へ。
勿論、目を瞑るようにとの言葉も忘れずに。

それで、あなたが何をするつもりか分かったのでしょう。

ツバキは顔を急激に赤くして、ぎゅっと目を閉じ……ほんの少し触れるだけのあなたのキスを受け入れました。


……生まれた種を手に、あなたはツバキを窺います。

マトではないですが、まるでトマトのようでした。
耳まで真っ赤に染めて、あわあわとしています。

何だか久しぶりの罪悪感を感じなくもないですが、幸い彼女に嫌がる様子はありません。
むしろ、本当にできてしまった、という風です。
役目を果たせる事に対する喜びが大きすぎて混乱しているのだろうと、あなたには読み取れました。


そんなツバキの手をあなたは引きました。
浮き足立って抵抗も出来ない彼女を連れ、階段へ。


「あ、あのっ、どこへ……?」


向かう先は勿論畑です。
あなたは平然と返しました。

既に今日の種まきは終わっています。
本来空いたスペースは無いのですが、少しぐらいならば許容もできます。
畑のどこか隅っこに、明日は茶の木を生やすとしましょう。

ツバキと他の精霊の間に、変な垣根など存在しない。
その事を分からせるためには必要な事ですから。


翌日。
見事に育った葉を、あなた達は皆で摘みました。
蒸して、煎って、午後のひと時を初めての緑茶と共に楽しみます。

その最中、ツバキはあなたにそっと微笑みかけてくれました。
ありがとうございます、と、そこには含まれていたのでしょう。
あなたもまた、笑みに言葉を篭めて返しました。

ツバキがこの家に馴染んでいくための一助にはなれた事でしょう。
ホッと息を吐く安堵は、懐かしい緑茶だけが齎すものではありません。

よかったよかった。

あなたは頷き、茶を啜ります。
今日も平和で茶が美味い。
全くもって良い日々でした。


ですので。

ソファに座るあなたに寄り添おうとして、さくらとちえりに先を越され。
おろおろとしてから別のソファにしょんぼりと腰を落ち着けた所は、きっと見なかった事にしてあげるべきなのでしょう。


■ 好感度上昇判定


パーフェクトコミュニケーション!

最低保証好感度 +7


>>下1 コンマ下一桁が更に加算


『ツバキ』

10 + 1 + (7+1) = 19


■ 10月 月末



「こちら、今月のまとめです」


あ、はい。
そう言うしかないあなたは、ルシュから数枚の紙を受け取りました。
キッチリした読みやすい字体で、今月領内に起こった変化がまとめられています。

エラの報告を事前にルシュが噛み砕き、簡便にした資料です。
専門の教育を受けた事の無いあなたにも一読で理解できるようになっていました。

流石敏腕秘書。
あなたはそう唸る他ありません。
ありがとう、とのあなたの言葉にいえいえと頭を下げて、緑髪の優等生は去っていきます。


さて、肝心の内容についてです。
あなたが読み進めるのに合わせて、対面に座ったエラが説明をしてくれました。


「まず施設に関してですが、牧場の建設計画が進んでおります。
 領内には既に幾らかの羊や馬が流入し、その有用性を知る者も増えました。
 民の間からも飼育・繁殖を是非試みたいとの声が聞かれます。

 自然の緑も復活してきている今ならば、何とか可能でしょう。
 私としましても、この流れは後押ししたいと考えております」


背筋を伸ばしたエラはいつもの引き締まった表情ですが、どことなく嬉しそうに見えます。
きっと、民自身が今後の展望に対して意見を上げられるようになってきた事が喜ばしいのでしょう。
この銀髪の少女貴族がどれ程に領民思いかは、あなたもこれまでに十分知っている事です。


「次に作物です。
 こちらは新たに大豆の栽培研究が開始されました。
 ですが残念ながら、調味料への加工に関しては予定にありません。

 ショウユにミソ……でしたか。
 それらは未だ価値を知る者が少ないようです。
 現在では栽培に成功したとして、通常の豆として食されるに留まるでしょう」


あなたは僅かにガッカリします。
が、それはそうだろうな、との納得もあります。

何せ、醤油も味噌も余りに独特な風味なのです。
どちらもこの辺りの人々が慣れている訳も無く、浸透には時間がかかるに違い有りません。
今はただ大豆の生産体制が整い始めている事だけで良し。
その内に価値を知ってもらえるはずだと、元日本人であるあなたは考えました。




「文化面でも多少の変化がございました。
 にわかに創作活動が人気を博しております。
 中心となっているのは楽団の一部の人員による弾き語りですね。
 今は特に、建設中の大聖堂前で詠われる恋物語が好評だと聞き及んでいます」


……そして、次の話題にあなたは顔を熱くしました。
エラは触れませんでしたが、その恋物語というのはきっとあなたにも関わりある事でしょう。

もしかすれば、というかもしかしなくとも。
エラが精霊達から聞き出した話を民に浸透させるため、何やら手を回しているのかも知れません。


その後の部分は、やや難しい話になりました。
ルシュの作成した資料のおかげで何とか理解できるそれは、難民流入や交易の収支に関する物です。

どれ程の人数が入ってきたか。
どこの町、あるいは村にどれ程振り分けたか。
これによる食料消費量の変化や、配給の運搬コストやら。

あるいは交易を担う商隊の規模変化。
商材、つまりは作物の売れ行きや販売後にどう利用されているかといった情報。
代表者の各所感なども付記されています。

正直な話、良く分からない事も多くあります。
それでも僅かでも深く理解できるよう、あなたは必死に努めました。


「――お疲れ様でございました。
 報告は、以上となります」


エラのその言葉に、あなたは体から力を抜きます。

今月も乗り切れました。
難しい話は苦手中の苦手ですが、今の所は何とかなっています。

不敬にならない範囲で可能な限り言葉を崩し、理解できるまで根気強く付き合ってくれるエラ。
それを更に小さく噛み砕いて並べなおしてくれるルシュ。
この二人以外が相手だったならと考えて、思わず身震いするあなたです。


さて、報告が終わったならば、最後の用件です。

エラはあなたの前に跪き、頭を垂れました。
前月と同じく、あなたの求める所を知るべく、言葉を待っています。





■ 領主への要望



>>下1 何かを要求しますか? (要求する場合は内容を指定して下さい、デメリットはありません)


あなたは何も求めない事にしました。

今、特に切羽詰って必要な物はありません。
正確には幾らか「あれば良いなぁ」という類はあります。
が、わざわざエラ達に何らかの重荷を負わせる程では無いのです。


「御使い様のお言葉、確かに賜りました」


しかし、エラは若干落ち込んだ様子でした。
一見普段通りに見えますが、ほんの僅か自身を責めるように力が篭もった手をあなたは見逃していません。

自分たちが力不足であるために、御使い様は命を下さらない。

そんな風に考えている可能性が濃厚です。
あなたは少々フォローを入れなければならないと考えました。


エラ達は十分に良くやってくれている。
努力に努力を重ねている者に、更に尽力せよと言う事が果たして正しいのか。
とてもそうは思えない。
こちらに不足している物は無いのだから、君達の時間は自分達自身を労わるために使うべきだ。

そんな感じの事をあなたはエラに告げました。


「……御身の、っ。
 御身の慈悲に、深くっ、感謝いたします」


あ、ちょっとまずいかも。

そう気付いたあなたですが少々遅すぎました。
エラの手は更に固く固く握り締められ、血が流れないかと心配になるほど。
声には明らかに涙が混じり、もうこれ以上ないのではないかというレベルでエラの心を揺らしてしまったようです。

あなたの間違いない本心だったのですが、直接伝えるべきでは無かったのでしょう。
気遣いにオブラートを、というちょっとおかしな配慮をするべきでした。



忠誠を一段と深めた銀色の少女は、涙を拭いて退出しました。
どうやら来月からは、更に気疲れする時間となるようです。
彼女の期待と信仰を裏切る訳には参りませんので。

反省の溜め息を一つ吐きながら、あなたは一人冷め切った緑茶のカップを持ち上げるのでした。



■ 要望受諾

何も起こりません。


■ 11月 月初イベント


月は替わり、11月。
いよいよ寒さも本格的な物になってきました。

話によると、この辺りでは冬には雪が降るそうです。
毎日積もる程ではないという話ですが、畑仕事も防寒着無しでは難しくなるでしょう。
ともすれば雪かきの必要にかられるかも知れません。

ですが家の中は大丈夫そうです。
どっしりした作りの壁は断熱が驚く程しっかりしております。
そうそう簡単には冬の寒さも通らないでしょう。

また、妖精達が「ふゆじたくサービス」と称して立派な暖炉を作ってもくれました。
これでもう何も心配ありません。



と、その暖炉を見て、あなたは思い出しました。

暖炉といえば煙突。
冬の煙突といえば……そう、赤白の服のあの人です。


どうやらこの世界にはクリスマスという物が無いようです。
十字架の宗教におけるあの偉い人が生まれていないのですから当然といえば当然でしょう。

ですが勿論、あなた達が独自にやってはいけないという理由にはなりません。
何かプレゼントを用意したり、パーティーのための準備を進めたり。
町で探すか、エラに頼むか、はたまた遠方から取り寄せるか。
あなたはうきうきとした気分で今後の予定を考えました。

いっそこの際、こんなイベントもあるのだと発信してしまうのも有りです。
領主代行たるエラの手を借りれば、事は簡単に進むに違い有りません。
特に、これは御使い様主導となるのです。
民はこぞって盛り上がる事でしょう。


クリスマスは12月の末。
準備には少々早い気もしますが、なに、遅いよりは良いというものです。
前の世界には慌てんぼうの何とかさん、という歌もあったのですから。



■ 新規クエスト発生


◆ サブクエスト 『メリークリスマス!』

12月4週目を迎える。
イベント発生までにどんな準備をしたかで内容が変化します。


さて、浮かれ心地のあなたに声をかける者がありました。

いつもの女騎士です。
お馴染みの彼女は何やら、あなたの元へ急ぎ駆けてきます。

何やら報告があるようですが……?



>>下1 コンマ判定


報告は良い物でした。

なんでも、難民達の一部で互助のための組織が作られているそうです。
領主に手を引かれるままを良しとする事無く、早急に自分たちの足で立ち上がれるようにと。

今はまだ大きな効果は上がっていないようですが、幾らかの効果はあるそうです。
一番大きいものは彼らが自分達の状態を正しく把握・申告できるようになった事。
これが配給や医師の派遣の効率改善にどれだけ寄与するかは言うまでもありません。

全くもって、この領地は良い事ばかりが起きています。

これも女神様の思し召しか。
いや、さては御使い様が何やら魔法でも使ったのでは?
明るい表情で冗談を交し、あなた達は肩を叩きあったのでした。



■ 領地状況改善

『生活』 および 『健康』 の自動減少量が一ヶ月間 『1』 軽減されます。


■ 11月 1週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  70金貨/週

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  80金貨/週
『畑③』 トマトLv6       健康+3 文化+2  70金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3       60金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             50金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             40金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  65金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        50金貨/週


◆ 精霊リスト(8/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 75/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   ??文化  友好度30
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   ??文化  友好度23


◆ 倉庫

『981金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』


■ 今週の領地変動 / 詳細


◆ 領地状況

『生活』 僅かに成長しました。
『健康』 現状を維持しています。
『嗜好』 現状を維持しています。
『文化』 成長しました。


◆ 嗜好品(自領)

『トウモロコシ』を用いた酒造りが研究されています。
『サクランボ』の栽培が行われています。
『タコス』が流行しています。


◆ 嗜好品(流入)

『砂糖菓子』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『サトウキビ』の栽培研究が行われています。
『チーズ』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『醤油』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『味噌』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『大豆』の栽培研究が行われています。


◆ 文化(自領)

『運動場』が整備されています。
『猫の居る広場』が整備されています。
『彫金細工』が流通しています。


◆ 文化(流入)

『楽団』が小規模な活動を行っています。
『劇場』の建設計画が議論され始めています。
『牧場』の建設計画が議論され始めています。
『創作活動』が一部で始まっています。
『羊毛』が僅かに流通しています。
『農耕馬』が僅かに利用されています。


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』
『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』
「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』
「領主の館」への外出回数が2回以上(0/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』
「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』
「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ロコとの混浴を行う。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』
「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』
「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』
「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『トマトが赤くなると?』
「マト」の好感度が80以上。
家にバルコニーが存在する。
上記の条件を満たした状態で、マトとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』
「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。
上記の条件を満たした状態で、ラスペルとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』
「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。
上記の条件を満たした状態で、ショコラとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『こんな私にも出来る事』
「ツバキ」の好感度が40以上。
ツバキ「以外」の精霊の好感度が、全員20以上。
精霊の総数が「5人」以上。
「ひろびろダイニングテーブル」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、ツバキとの交流を行う。


■ 条件達成済みイベント一覧


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


■ 行動選択 / 交易


その日の夜、あなたは自室で机に向かいました。
今月の交易をどうするか、考える時間です。

前月は中々良い結果に終わりました。
領地に流れ込んだ文化と嗜好品は、悪くない成果を出しています。

また、交易相手にも十分喜んでもらえたようです。

特に好評だったのはホウレンソウでした。
すっかり絆の深まったスピナとの間に生まれた種は、今やちょっと目を剥く程の味と栄養を備えた作物となるのです。
フィオとイブキからの感謝の書状には、決して社交辞令では有り得ない賞賛が綴られていました。



◆ 作物レベルによるボーナス友好度加算

『フィオ』

30 + 10 = 40

『イブキ』

23 + 10 = 33


それを踏まえて、さて今月はどうするかをあなたは決定します。


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度40
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度33


>>下1  交易する相手を 「0~2名」 選択してください


■ 交易作物の決定


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  70金貨/週

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  80金貨/週
『畑③』 トマトLv6       健康+3 文化+2  70金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3       60金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             50金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             40金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  65金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        50金貨/週


>>下1

畑を「2つ」選択して下さい。
この場で作付変更をした上で指定する事も出来ます。


※ 友好度に差がある場合は、最終的な合計金額がより高くなるように振り分けられます ※



■ 交易計算式 / ホウレンソウ

基礎金額 : 80 × 4 = 320

評価倍率 : Lv10 × 5% = 50%

友好倍率 : 友好度 = 40% (高い方を採用)

最終金額 : 320 + 50% + 40% = 608



■ 交易計算式 / トウモロコシ

基礎金額 : 70 × 4 = 280

評価倍率 : Lv7 × 5% = 35%

友好倍率 : 友好度 = 10% (低い方を採用)

最終金額 : 280 + 35% + 10% = 406



■ 交易開始

『1014金貨』 を獲得しました。

一ヶ月間、フィオとレーヴェの文化が流入します。


■ 11月 1週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  70金貨/週  ※ 交易中 ※

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  80金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 トマトLv6       健康+3 文化+2  70金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3       60金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             50金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             40金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  65金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        50金貨/週


◆ 精霊リスト(8/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 75/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度40
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度33


◆ 倉庫

『1995金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』


■ 11月 1週目



あなたの部屋に、控え目な、しかし確かな水音が響きました。

音の出所は……おっと、これはちょっと言えません。
ただ確かな事は、音が一つ鳴る度にあなたが身を悶えさせている事。
それと、あなたの手が真っ赤なツインテールの頭を撫でている、という事。

あなたが撫でると赤い少女、マトはより行いを深くし。
そして、少しずつあなたを追い詰めていくのです。

「あの日」からこちら、時折見られる光景でした。
羞恥心の強い彼女は未だ最後までに踏み切る事は出来ていません。
その代わりにと言うのでしょうか。
一歩手前まではこうして許してくれています。

というよりも、嬉しそうというか楽しそうというか。
随分上達した手管は、早くもスピナ顔負けでした。


「ん、く。
 うへぇ、いがいが」


今日もまた、あなたはあっさり崖から追い落とされました。

顔を上げたマトは何かを飲み下します。
その感触に顔を歪めながらも、滲み出る達成感は隠しきれていません。
今にも「ふふん」だなんて言いそうな、ドヤ顔ならぬドヤ雰囲気でした。


「……ほら、今度はそっちな。
 じゅ、順番じゃん?」


そうして、後始末までを済ませると今度はあなたの脚の間に座ります。

これから与えられる物への期待でしょう。
体中をほんのり赤く染めて、瞳は早速潤み始めていました。

勿論あなたが断る訳がありません。
ゆるゆると、小さな―― 一部はやたら大きな――体を包むように腕を回します。


と、そこに思わぬ邪魔が入りました。


「主様、今日も……あら?」


扉をガチャリと開けて、さも当然のように現れたスピナです。
ノックも何も無し。
明らかに季節にそぐわない薄着で、自分の枕まで携えての登場でした。

あなたの腕の中からは、ぴぃっ、という妙な悲鳴。
致し方の無い所です。
そういう気分になっていた姿を乱入者に目撃されてはそうもなります。


それから数瞬を空けて、再起動したマトは慌てて身を整え、扉に突撃しました。


「きょ、今日は私の番だから!
 スピナは帰って! 自分の部屋で寝よう! な!」

「あ、はぁ……私はご一緒でも大丈夫ですよ?」

「んなっ……!
 こっ、こっちはダメだから! ほんとに帰って!」


そうでしたか、ダメでしたか。

しょんぼりと萎びたスピナはそれで帰ってくれました。
本気で嫌がっている相手に無理強いをするようなスピナでもありません。
部屋の中には、焦りからの興奮で息を荒くするマトと、それを微笑ましく見守るあなただけが残りました。


うー、と声を上げるマトがあなたに振り向きます。

では続き、とは行きません。
先程までの雰囲気は、ちょっと壊れてしまいました。
修復には幾らかの時間とが必要となるでしょう。

それまでを色を含まない触れ合いで過ごすのも悪くありません。
マトは元々、色々と愉快な女の子なのです。
きっと少しの退屈も感じません。


おいでと手招くあなたに近付きながら、マトはぶつぶつと愚痴を零します。
その中に本気の怒りが含まれてはいない事を確認して、あなたは安堵しつつマトの飛込みを受け入れました。

艶っぽく、けれどどこか間の抜けている。

今日はどうやら、そんな一夜となりそうでした。


■ 好感度自動上昇

『ロコ』

72 + 3 = 75

『マト』

57 + 3 = 60


◆ 作物レベル上昇

トマトLv6  健康+3 文化+2  70金貨/週


■ ログインボーナス


明けて翌朝。
ちょっと女の子としてどうかと思う寝相で枕に涎まで垂らすマトを置いて、あなたは部屋を出ました。
向かう先は勿論、礼拝堂です。


「おはようございます、ご主人様。
 今日も良い天気で、素敵な一日となりそうですよ」


そこに居る先客にもすっかり慣れました。
黒い修道服は今日も皺の一つも無く、貞淑かつ清楚な様です。
二者の落差にあなたは少しおかしくなりました。

そんなショコラと共に、あなたは今日も朝の祈りを捧げます。



>>下1 コンマ判定


祈る二人の間に、ぽとりと何かが落ちました。

はて今日は何かと、あなたが視線をやると。
そこにはなんと仄かに光を放つ種が落ちていました。
精霊召喚の触媒となる「輝く種」です。

喜びに声を上げたショコラがすぐにしゃがみ、それを拾い上げます。
そうしてあなたの手を包むように種を渡しました。


「おめでとうございます、ご主人様!
 あぁ……日々の祈りを欠かさない姿を、母なる女神様は見守って下さっていたのですね」


我が事のように喜ぶショコラは、あなたの手を取ったまま踊り出しそうな程でした。
幸福そうな溜め息を吐く彼女が冷静になるまで、まだ幾分かかりそうです。
あなたの手が解放されるのも、勿論その後となるのでしょう。

まぁそれも良いか。
嬉しそうな顔が見れるのは、それこそ嬉しい事であるのだし。

あなたはそう考え、しばらくのんびりと成すがままにされるのでした。



■ アイテム獲得

『輝く種 x1』


■ 精霊召喚 / 種


手に入ったばかりの種を前に、あなたはむむむと唸ります。

これを早速使うかどうか。
あなたは選択を迫られておりました。


この種は極普通の召喚を行うための物です。
レアリティの下限はノーマルから。
空き部屋が一つしかない現状で使用すべきかどうかは判断の分かれる所でしょう。

ただ、ノーマルレアリティの精霊が不足している事も事実です。
生活の根幹となる日々の主食。
そこをロコのトウモロコシにだけ負担させている現状、むしろノーマルは歓迎すべきかも知れません。

特に、もし運良く同じ穀物類の精霊を引き寄せられれば生じる波紋は大きな物となるはずです。


慎重に慎重を重ねて考え、熟考の末にあなたは結論を出しました。


◆ 倉庫

『輝く種 x1』 (ノーマル~)



『選択肢』


◆ 精霊を召喚する

◆ 今回はやめておく

◆ ○週間保留する (2~4週間の自由指定 保留中はこの選択が発生しません)


>>下2


※ 時間がアレなので、急ぎコンマだけ取って詳細は明日書きます。



■ アロマディフューザー


『選択肢』


◆ ノーマル (通常50% → 80%)

◆ レア (通常35% → 50%)

◆ Sレア (通常10% → 20%)

◆ SSレア (通常5% → 10%)

◆ 確率変更無し


>>下1


※ 平気平気 ※


01~80 ノーマル
81~90 レア
91~95 Sレア
96~00 SSレア

>>下1 コンマ判定


01~10 コメ
11~20 ミレット
21~30 ジャガイモ
31~40 ひよこ豆
41~50 大豆
51~60 小豆
61~70 小麦
71~80 キャッサバ
81~90 ソバ
91~00 カラスムギ


>>下1 コンマ判定

穀物御三家のコムギちゃん御当選。

ではここまでで。
おやすみなさい。

(冷静に考えてやりすぎだったので自重スイッチを入れる音)

ご意見ありがとうございます。
今日は8時からやります。

葛藤フェイズは書いてる方も楽しかったんですけど長くやると苛立ちを生みかねないっていうアレが。
このスレではストレス要素を可能な限り排除しようとしてるので何とも難しいです。



ちょっと30分ほど遅れます、申し訳ない。


「……で、またこれですか?」


ルシュはじっとりとした目で、あなたを見ました。
その手が指差す先にはアロマディフューザー。
前回のように盛大に蒸されると思っているのでしょう。

あなたは慌てて否定しました。
流石に10個で取り囲むのはやりすぎだったと反省しているのです。

もうあんな風にはしない。
今回は地下の四隅に配置するだけ。
あなたは弁解し、何とか矛を収めてもらいます。


そうして、皆で地下の召喚陣前に集まりました。

あなた達は、現在ちょうど十名です。
それなりに広く作られた地下もそろそろ手狭ではあります。
ですが、折角召喚された新しい仲間を全員で迎える事には小さくない意味もありましょう。


「――――」


四方にアロマディフューザー。
後方に精霊達。
召喚準備を整えたあなたは、種を乗せた手を突き出した状態で瞑想しました。

消すべきは煩悩。
より良い結果を引き寄せたいという願いこそを悪と定義し、まず滅ぼす。
かの名高き物欲センサーを騙し切る事を主眼とした不惑の瞑想こそが無欲教の真髄なのです。


やがて訪れた、完全なる空白の一瞬。
思考が全くの無に溶けた瞬間に、あなたの掌から種が零れ落ちました。


余りにも緩やかな時の中。
種が落ち、そして発せられた光は――。


地下の空間は、柔らかく発せられた銅の光に塗り潰されました。
レア以上を示す甲高い音は無し。
つまりはノーマル、最も普遍的な種の精霊を引き当てたようです。

それにこそ、あなたは「良し」と拳を握りました。
丁度もっとも不足していたレアリティです。
生活の根幹を支える穀物や芋、豆類。
そういった物はどれだけあっても困りません。


さて、となれば一体誰が来たのか。
あなたは光の中に目を凝らしました。


「――お待たせっ」


光の中から真っ先に届いたのは、快活な言葉でした。

明るく弾むように。
あるいは軽く背を叩くように。

初めて出会うはずであるというのに、何故でしょうか。
その声は十年来の親友に対するような親しみを篭めて投げかけられました。


たたん、と。
軽快な足音に続いて、その姿が現れます。

ふわりと靡く白いワンピース。
柔らかく流れる亜麻色の髪。
それを隠すように覆うのは、大きな麦藁帽子。

息を呑むような麗しさはありません。
目を見張るような可憐さもありません。
それでも、あなたはそこにある美しさをただ理解します。


新しい精霊は帽子を外して胸に抱き。
ニカッと相好を崩して、あなた達に名を告げました。


「麦の精霊、コムギ。
 呼んでもらえたからやってきました!

 これからよろしくね?」


そこに居たのはどこまでも普遍的な。
きっと誰もが思い描けるであろう、当たり前の少女像でした。


さて、いつも通りの一階です。
今回少し違うのは、歓迎の準備が完璧に整っていた事でした。

種を使うと朝に決め、収穫を終えて今は午後。
呼ぶとわかっていて時間もあるなら歓迎会だとのロコの号令で、諸々用意されたのです。
地下に入る前に殆どを終わらせておいて、再度温めた物が次々に並べられました。


「わー、すっごいね!
 どれも美味しそう!」


コムギが手を叩いて喜びます。
その横にはツバキもいました。
更に挟むようにラスペルとショコラも。
未だそれらしい歓迎会をしていなかった三人もまとめて今日の主役です。

彼女達の前には様々な料理がどどんと。
ほかほかと湯気を立てるそれらは今日までの努力の賜物。
畑で取れた野菜は勿論、交易で得たチーズやバターや調味料。
それらをフルに活用した、今のあなた達が出来る最大の贅沢です。


長々と話をして折角のご馳走が冷めてはもったいない。
話は食べながらすれば良いと乾杯の音頭はごく短く、あなた達は各々のカップを掲げました。


「ねぇ、そのぼうし見てもいい?」

「わたし、とっても気になるわ!」


楽しく進む食事の中、最初にコムギへと突撃したのは最も幼い双子でした。
椅子の脇に置いてあった麦藁帽子に興味津々の様子です。

精霊達は殆ど皆、妖精から購入した服で着飾るのに凝っています。
日頃からブレザー姿を崩さないルシュ、着物のツバキ、修道服のショコラの三人が今の所の例外です。

さくらとちえりは、その中でも筆頭と言って良いでしょう。
日々全く違った衣服を纏い、様々なファッションをこれでもかと楽しんでいます。
幼くとも女の子。
興味だって人一倍のようです。


「もっちろん、いいよー。
 こっちおいで、被せてあげる」


コムギの方もそれに快く応じます。
ぱたぱた駆け寄ったさくらの小さな頭を、すっぽり帽子が覆いました。
サイズが合わずズレていくのを、コムギは後ろから支えます。


「ちえり、どう? にあってるかしら?」


得意げに片目を瞑るさくらに、ちえりとコムギはちょっと微妙な表情。


「さくら、なんだかキノコみたい」


流石にサイズ違いではどうしようもありません。
ぷぅと膨れるさくらを、笑いながらなだめるコムギでした。


それを皮切りに、話は少しずつ盛り上がっていきました。

騒がしい日々の楽しさ。
時々起こるちょっとしたトラブルの刺激。
当たり前の家族の生活も、十人の女の子達の手にかかれば何だか夢物語のようです。

一つ一つは紛れも無い真実。
だというのにまとめて聞いてみれば、現実味の無い御伽噺じみていました。

そこまで考えてあなたは苦笑します。
じみている、というかまさにその物ではありませんか。
何せここは楽園だと、あなた自身いつだったか自覚していたのですから。


「あっ、御使いさん。
 何か取る?」


と、その時。
コムギがあなたに手を伸ばして言いました。

それにあなたは少しキョトンとし、気付きます。
確かに、ちょうどバターコーンを食べきっていました。
お代わりが欲しいけれど大皿が遠く、立ち上がろうとした所であったのです。


「うん、じゃあそれを取ってもらっていいかな」


どうやら良く気の利く子です。

取ってもらった新しいバターコーンを匙で掬いながら眺めていると、同様の光景は何度かありました。
どちらがホストか分からない程に周囲を見ています。
それを、どうもコムギは負担と感じてはいなさそうです。
勿論、無理をしてあなた達の中に溶け込もうという風でもありません。

生粋の気遣いの人なのだなと、あなたは納得しました。


食事を終えても、歓迎会は続きました。

今のあなた達の家には遊戯室があるのです。
親睦を深めるにはうってつけでしょう。

ダーツで的を外す度に。
ポーカーで読みを外す度に。
ビリヤードで玉を明後日の方向に飛ばす度に。
コムギは分かりやすく嘆きました。

ただそれは陰性ではなく陽性の嘆き。
笑いを誘うおどけた様に、距離はますます縮まった気がします。


そうしてたっぷり遊んだ末に、皆で裸の付き合いとなりました。

一日の締めは何と言っても露天風呂。
かがり火以外に何の明かりも無い野外では、夜になれば驚く程星がよく見えます。
体をふにゃふにゃにしてしまう心地良い温泉の中から見上げるのはまさしく最高の贅沢なのです。
これを味合わずに聖域を楽しんだとは言えません。


ただ勿論、そして残念な事にあなたはそこに参加できません。
手持ち無沙汰になった唯一の男はただ一人、食卓に戻って後片付けです。
本格的なものは後で皆でやりますが、触りでもやっておくと色々楽になるでしょう。

そこへ。


「御使いさん、御使いさん。
 ちょっといい?」


ひょっこりと、コムギが一人で戻ってきました。


はて、何でしょう。
あなたは片付けの手を止め、向き直りました。


「ちょっと考えたんだけど思いつかなくって。
 御使いさんの事、これからどう呼べばいいかな?」


そういう用件のようです。

てっきり御使いさんで呼ばれるものと思っていましたが、彼女の中では違ったのでしょう。
あくまで暫定の呼び名であったようです。


「ロコはロコだし、ルシュもルシュだし。
 さくらちゃんにちえりちゃん。
 スピナさんはピーちゃん呼びが気に入っちゃったみたいだし……冗談のつもりだったんだけど」


ぺろっと舌を出しておどけるコムギです。

他の皆には敬称無し。
中にはあだ名も早速つけているのに一人だけ「御使いさん」はどうかと思ったようでした。


自分がどう呼ばれたいか。
他の精霊を参考にするとなると。


旦那様。
主様。
ご主人様。
御使い様。
お兄様……お兄ちゃん、お兄さん?


むむむ、とあなたは唸りました。
いざ聞かれると中々迷うものです。

それでも何とか思考をまとめ、何でもいいよー、と待つコムギへとあなたは返答しました。



>>下2  希望する呼び名を指定して下さい。


あなた、と呼んでみて欲しい。

熟考の末に出たのはそんな言葉でした。
何というか、一種の憧れです。
女性からそう呼ばれる事に特別感を抱かない男もそうそういないでしょう。


それを聞いたコムギは、ふぅむと少し考えました。

ちょっと早くも馴れ馴れしすぎただろうか。
あなたは僅かに不安になりましたが。


「ん、分かった。
 これからそう呼ぶね。

 あ・な・た」


可愛らしく甘えるようにコムギは乗ってくれました。

思わずどきりとするあなたです。
まるっきり幼な妻プレイか何かでした。


あれ、これまずいな、と。
謎の罪悪感に苛まれるあなたへと、更に追い討ちです。


「どうかしたの?
 呼んでって言ったのは、あなたでしょ?」


によによとした笑みでコムギはあなたの懐へ。
殆ど触れそうな距離からの上目遣いで、からかうように見上げます。

そうして、さも今思いつきましたという体で言い放ちます。


「そうそう♪
 夫婦になるんだったら、しなくちゃだめな事あるよね?」


目を閉じて、あなたへと伸び上がり。
あなたは支えるように腰を引き寄せ、ちゅっ、と唇を重ねました。

あっ、と思ったときにはもう遅し。
完全に反射的な動きでした。
あなたの体は既に、女性に求められれば応えるように出来上がっていたようです。


「わ、種いっぱい。
 こんなに沢山できるんだ。

 それにしてもやっぱりキスすっごい慣れてるね」


パラパラと散らばり落ちた種を拾って、コムギはまたもあなたをからかいました。
そういう当の本人が、誰かに見られていればからかわれそうな程度には頬を赤くしているのは、まぁ指摘すべきではないでしょう。


むしろ、誰にも見られないためにとこういう機会を設けたのかも知れません。
呼び名の件は口実とも考えられます。
お役目を果たし、慣れを養いつつ、恥じらいを皆に隠すために。

もしそうだとすれば、と考えてそのいじらしさに少しくらりとしました。
あなたの脳裏に、脱衣所からちょっとした決意を胸に引き返すコムギが描き出されます。
実際に見た訳ではないので本当の所どうなのかは分からないのですが。


「ロコ達にも種見せてあげなきゃ。
 それじゃまたねっ、あ・な・た?」


最後まであなたをからかう幼な妻の風で、コムギは再度露天風呂に向かいました。
半分だけ振り返って笑顔を向ける彼女に、あなたは手を振って見送ります。


何となく、あなたは自身の唇に触れました。
きっと、そこに振り絞られた少女の勇気が残っているような気でもしたのでしょう。


それからすぐに、あなたは片づけを再開しました。
ですがそこに寂しさはもうありません。

鼻歌混じりで気分よさげに。
あなたの手は止まる事無く動いたのでした。


■ 11月 1週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  75金貨/週  ※ 交易中 ※

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 トマトLv6       健康+3 文化+2  75金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3       65金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  70金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週
小麦Lv1       生活+1             50金貨/週


◆ 精霊リスト(9/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 75/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 10/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度40
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度10
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度33


◆ 倉庫

『1995金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』


■ 条件達成済みイベント一覧


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。
上記の条件を満たした状態で、スピナとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。
上記の条件を満たした状態で、さくら&ちえりとの交流を行う。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)
上記の条件を満たした状態で、ルシュとの交流を行う。


◆ サブクエスト 『メリークリスマス!』

12月4週目を迎える。
イベント発生までにどんな準備をしたかで内容が変化します。


■ 行動選択 / 雑事


『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張 (選択不可/所持金不足)

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1


■ 作付変更


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1  75金貨/週  ※ 交易中 ※

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1  85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 トマトLv6       健康+3 文化+2  75金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3       65金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
カカオLv1      健康+1 嗜好+3 文化+1  70金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週
小麦Lv1       生活+1             50金貨/週


◆ 精霊リスト(9/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 75/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 10/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 10/60


>>下1

変更内容を指定して下さい。

ただし、交易中の畑は変更できません。


■ 正常に変更されました


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1        75金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1        85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 カカオLv1       健康+1 嗜好+3 文化+1  70金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3             65金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
トマトLv6      健康+3 文化+2        75金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週
小麦Lv1       生活+1             50金貨/週


■ 行動選択 / メイン


目を瞑る少女の肩をあなたはそっと掴みました。
修道服を纏うショコラは、微笑を湛えてその時を静かに待っています。

その様はまるで神の啓示を待つ聖女を思わせました。
余りにも清らかにして貞淑。
本当にこの少女に口付けるのかと、あなたは思わず唾を飲み込みました。

途端に、何やら自分が汚くはないかと気にかかり始めます。
身嗜みは十分に整えてきたのに、それらが全くの不足に思えてなりません。


ですが勿論、ずっとこのままで居る訳にも、ここで止める訳にも行かないのです。
あなたは意を決して、ショコラへと顔を寄せ。

触れるよ、と一声をかけて、唇を優しく奪いました。


キスは一瞬だけ。
すぐに離れたあなた達の間に、カカオの種が降り注ぎました。

それを見て、ショコラは当たり前のように幸福を纏います。


「ありがとうございます、ご主人様。
 母の意思、母の愛に沿い救済の一助となれる事は、まさしく光栄に他なりません」


こんなに嬉しい事は無い。
そんな風情であなたの手を両手で握り、ショコラは何度も感謝を伝えてくれました。

それから用意してあった籠に全ての種を集め、決して落とさないようにしずしずと礼拝堂へ向かいます。
女神像にも感謝を捧げ、カカオの健やかな生育を祈るのでしょう。
心なしか、その足取りは普段よりも弾んでいるように見えました。


後姿を見送り、あなたはちょっと複雑な気分でした。

嫌がられたいとは少しも思っていません。
が、羞恥もまるで無いとなれば何となく寂しさを覚えるのです。
男として意識されていないという事だろうかと、所謂そういう気持ちでした。

しかしあなたは湧き上がる物を、いやいや、と打ち消します。

お役目のキスは本来そういう物では無いのです。
最近では別の意味を大きく伴うようになっていますが、正しいのはショコラです。
自分自身の事ながら度し難いなと、少々反省しました。


落ちかけた気持ちを持ち直し、あなたは顔を上げます。

これからカカオの種を撒き、その後はさてどうしようかと。
やるべき事は多くなく、背を追われるような用事もありません。
どこへ行き、誰と何をしようが、それはあなたの自由でした。


※ お知らせ ※


キャラクタークエストの閲覧方法を変更します。
メインの行動選択時に、選択肢に 『キャラクタークエスト』 の項目が追加されます。
通常の交流ではなくクエストを希望する場合、そちらを選択して下さい。


『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ キャラクタークエスト

◆ 精霊召喚

◆ 文通

◆ 外出



>>下1


■ 外出


『選択肢』


◆ 町

◆ 領主の館

◆ ユーリの領地


※ 精霊を連れて行く場合は、ここで指名して下さい



>>下1

殆ど進んでなくてすみませんが、ここまでで。
召喚からの流れがやっぱ一番時間取られますね。
おやすみなさい。

週末の洗礼(大)

なんぼかでもやります
11時から


本来こちらから伺うべきところを……から始まる挨拶はまず初手からあなたにダメージを負わせました。
エラを初め、領主に仕える使用人達や騎士、病床に臥している領主本人までが並んで跪いての、です。
分かっていた事ではありましたが、あなたとしては頬を引きつらせる他ありません。

もし同伴したショコラがあなたの顔色を読み取り、取り成してくれなければ時間がどれ程浪費された事か。
あなたはショコラへ感謝の視線を送り、彼女を伴うと決めた過去の自分を賞賛しました。


それから、あなた達は領主の館、その一室に通されました。

勿論、館に存在する最上の一室です。
その中の最上の椅子を勧められ、今エラ達が用意できる最上の茶を用意され、部屋の隅には数人の楽師が待機していました。

さらにはしっかりと武装した騎士がエラの後背、部屋の扉、窓際、楽師の左右、それぞれに二名ずつ立っています。
彼らが守るのはエラではなくあなた達です。
もし何者かが不敬を働いたならば、彼らの剣は即座に下手人の首を刎ねにかかるとの事でした。
ここは聖域ではなく、であれば不心得者が現れる可能性はゼロでは無い、というのが彼らを配したエラの主張です。


「私もその例外ではございません。
 この場の騎士は全て入念に選別を行った、特に信仰篤き者のみで構成しております。
 雇い主であるからと手心を加える事は決してありません」


どうぞご安心下さいと、エラは胸を張って言いました。

何も安心出来ないあなたは、痛み始めた頭を押さえる事さえできません。
御使い様に頭痛を与えたとして目の前の少女が首無しになっては困るのです。


穏やかな落ち着いた雰囲気の音楽が奏でられ始めても、あなたの心は乱れたままでした。

視界の端に見える楽師達の表情は余りに鬼気迫っています。
一つでも音を外せばその瞬間に死ぬとでも言うような水準で。
まさか故意では無いただのミスで死罪となるとも思えませんが、本当に「死罪ではない」というだけの重罰が科せられる可能性は頭から消えてくれません。

あなたの認識はまた一つ改められました。
御使いというのは、ここまでの者なのです。


このままではろくに話など出来そうにありません。
何せ、彼らが心配で本題はおろか前置きさえ思い出せなくなってしまいました。

早急に何とかしなければ。
あなたは懸命に頭を働かせます。

と、その時、あなたの隣からパチパチと拍手が起こりました。


「なんと素晴らしい演奏でしょう。
 皆様方が積まれた努力が、この目に見えるようです」


黒い修道服の少女、ショコラは楽師へと向けて笑顔で賞賛を送ります。
ちょうど曲の切れ目だったために、そこで一度演奏は中断されました。


ショコラは続けます。


「ですが……申し訳ありません。
 ご主人様は今日、内密の用件のために足を運ばれたのです。
 耳にする者は可能な限り減らさねばなりません」


おぉ、とあなたは頷きました。
ここは乗っておくべきでしょう。

実はそうなんだとあなたは引き継ぎます。
勿論、このような事情が無ければもっと楽しみたかったと付け加える事は忘れずに。

エラはそれに、酷く恐縮した様子で楽師達を帰しました。
すぐに椅子から降りて跪き、あなた達に無用な手間をかけさせた事を詫び。
それをあなたは、事前に説明していなかったのだから罪ではない、と何とか止めさせました。


これでようやく、どうにかこうにか話を始める事ができそうです。

ショコラを連れて来て本当に良かった。
その思いで隣の少女を見やれば、気付いたショコラはふわりと微笑み返してくれました。
これは後で何かお礼をしなければならないでしょう。
忘れないよう、あなたはしっかりと心に書き留めます。


そうして、あなたはまず切り出しました。
12月の末を彩る、クリスマスというイベントについてです。

この異世界ファーミアにはクリスマスは存在しません。
そもそも十字架のあの宗教も、恐らく以前の世界で最も有名な聖人も居ないのですから当たり前でした。

ですのでまずどういったイベントなのかを説明せねばなりません。
そこであなたは、その日は「普段共に在る家族や隣人に贈り物と感謝を届ける日」だと教えました。
日本においては何やら恋人達の日のようになっていましたが、そこはそれ。

転移前は女性との付き合いなどまるで無かったあなたにとっては、クリスマスとは家族で過ごす日だったのです。
もはやあなたしか知らないイベントである以上、あなたの常識をそのまま適用しても良いでしょう。


「それは……素晴らしい催しかと。
 領民達は今や皆、御使い様の御力の恩恵に与り、日々の暮らしにも幾らかの余裕を持っています。
 落ち着きを見せ始めた今この時、彼らの背に負った者、そして隣に立つ者を意識させる事は、足元を強く固める事に繋がりましょう。
 大きく息を吐くための祭りとしても、恐らくは最良の時期と考えられます」


流石は御使い様です。

エラの惜しみない崇敬や賞賛が贈られ、あなたの提案は受け入れられました。
別にそこまでを考えていた訳では無いあなたとしては苦笑するしかありません。
精霊達と祝うついでに、領民達にもどうかと思っただけだったのですが。


さて、とりあえずクリスマスの説明は終わりました。

領民達を主導し12月末に備えるとエラが確約した以上、町はこれから徐々にクリスマス色に染まっていくでしょう。
他領地から流れ込む品にも多少の変化が生まれるかも知れません。
町で贈り物を探すならばこれできっと楽になるはずですし、当日に精霊達と町に繰り出す事も視野に入ってきました。。


一段落し、あなたは少し思考を回します。

他に、エラに伝えておくべき事。
あるいは要望しておきたい事などは無かったでしょうか。



>>下1  何かあればどうぞ、クリスマス以外でも大丈夫です (何も無ければ無いで、問題なく進行します)


あなたは気まずく思いながらも、何とか口を開きます。

金貨の要求です。
先月末、つまりは先週に何も必要でないと告げたばかり。
このタイミングでの無心は実に恥ずかしく感じはしましたが、先立つ物は欲しいのです。

畑を広げるにも、家を増築するにも、家具を買うにも。
とにかく妖精の仕事には金貨が不可欠。


幸い、エラは表情一つ変える事無く応じてくれました。

騎士の一人が音を立てずに部屋を退出し、どこかへ去ります。
蔵を開けるための準備に向かったのでしょう。
どうやらあなた達の帰宅は、金貨と共にという事になりそうです。



◆ 金額計算

『生活』 倍率 x5
『健康』 倍率 x5
『嗜好』 倍率 x20
『文化』 倍率 x20

非月末 -75%


■ アイテム獲得

『250金貨』


これで一通りの話は終わりました。

ショコラの演技に関するフォローも必要ありません。
金貨の要求がその条件を満たしています。
普通に考えて、神の子として扱われるだろう御使いが金銭を求める姿を衆目に晒すのは好ましくは無いでしょうから。

後は何か雑談でもしつつ、帰る準備が整うまで待てば良い。
そうなった所で、ショコラが動きました。

楽師達を帰してからこれまで、ショコラは黙ってあなたを見守っていました。
そんな彼女はどうにも気になる事があったようです。


すん。
どこか間の抜けた音にあなたが見やれば、ショコラは鼻をぴくぴく動かしていました。
匂いを嗅いでいるのでしょうか。
すん、すん。
犬のようなその仕草を数度続け、はて、と首を傾げます。


「……あの、つかぬ事を伺いますが。
 私とご主人様以外に、御使い様や精霊がこの部屋に入った事はありますか?」


「いえ、私が把握している限りでは、今回が初めての事となります」

「そうですか……となると」


きっぱりした否定に、ショコラはすっと立ち上がりました。
しずしずとした歩みでテーブルを回り込み、エラへと接近します。


「ちょっと失礼しますね」


そうしてなんと、エラの髪を一房掬い、直接匂いを嗅ぎ始めたではありませんか。
部屋の中に一瞬で緊張が広がりました。
突然の行動を理解できないあなた、精霊の最接近により凍りつくエラ、そして万一に備え身構える騎士。

あなたは咄嗟にステイステイと手を上げて騎士達を制止しつつ、混乱した頭で事態の進展を見守ります。

そのまま数秒。
やがて何かの結果が出たらしく、ショコラは顔を上げました。


「やはりこれは……。
 エラさん、あなたは母の啓示を受けているようです。
 微かにですが、聖性の残り香が感じられました。

 そうですね……大きな腕に抱かれて何かを語りかけられる夢を見た事はありませんか?」


今度は緊張ではなく、驚きのざわめきが場を満たしました。
僅かの緩みも無かった騎士達が思わずといった風に顔を見合わせ、身を震わせています。
中には驚嘆の声を漏らした者もあったようです。

自らの主君が女神様の啓示を受けたとなれば、これほどめでたい事もそうありません。
彼らがそうなってしまうのも致し方無い所でした。


ですが、エラの反応だけは違いました。
血の気が引いた顔は一瞬で真っ青です。
何故かといえば。


「た、確かに、そのような夢には覚えがございます。
 ……しかし、告げられた言葉を、私は……」


覚えていない。
という事のようでした。

彼女程の厳格な信徒が自らの神の啓示を聞き逃したとなれば、まぁこうもなるでしょう。
頭の中は自責の念で埋め尽くされているはずですが。


「あぁ、そこはご安心下さい。
 人の身は、母の言葉を受け取るには少々難があるのです。
 恐らくこの世の誰であっても覚えてはいられないでしょう」


そこはショコラが掬い上げました。
大丈夫ですよ、と手を握り、安心させるように微笑みます。


「では、私はどのようにすれば……」

「はい、そこは簡単です。
 細かい事を抜きに要約すると、エラさんの体に聖性が不足している事が啓示を妨げているのです。
 それさえ補ってしまえば早ければ今晩にでも受け取れるはずです」


ということで、と。
ショコラはあなたに振り向きました。

あれ? とあなたは何だか変な既視感を覚えました。
どこかで今の彼女と同じような微笑を見たような気がします。
具体的には、そう。


「ということで、ご主人様。
 エラさんにキスをしていただけますか?」


――ショコラと唇を交わして種を生んだ、今朝方辺りに。


緊張し、ざわめいて。
今度は凍りつきました。

んんんんん?
あなたは予想外の展開に妙な声を上げました。

それに反応してか、エラが慌てた様子で口を開きます。


「なりません、余りに恐れ多い事です!
 このような卑しき身に御使い様が触れるなど……!」

「ですが、それですと母の啓示は恐らく受け取れませんよ?」

「ふ、ぐぅっ……!」


そして即座に言葉を封じられました。

エラの表情はあなたが初めて見る物になっておりました。
御使い様を汚すなど言語道断。
されど女神様の御言葉を無視する事も有ってはならない。
二つの信仰が心の中でせめぎあっているのが、もうハッキリと見て取れます。
それを見る騎士達も、もうどうして良いのか分からなくなっている様子でした。


何となくですが、あなたはエラにシンパシーを感じなくもありません。
大分違う形ではありましたが、頭が吹き飛びそうな苦悩というのはこの生活の初め辺りで何度も体験したものですので。


「あー、と……ショコラ?
 それ以外に方法は無いのかな?」

「地上にある内で、聖なる力を他者に送り込む権能は御使い様のキスのみです。
 この土地ではご主人様と唇を交わす以外に手立てはありません」


あなたが逃げ道を探すものの、そんなものはありませんでした。
これ以上無いぐらいにキッパリとショコラは断言します。

それでもあなたは諦めません。
何分、相手は精霊ではないただの女の子なのです。


「いやぁ、でもね……普通の女の子にとってはキスって大事な物だから……。
 ちゃんとした、好きな相手に捧げるべきじゃないかな」

「――お待ち下さい。
 御使い様に捧げる事に否やがあるのではございません。
 ただ、地を這い慈悲に縋るより術の無い卑しき身分の者が御使い様の唇を受ける栄に浴するなど、余りに不遜が過ぎるかと」


ですが今度はエラからの叩き落しです。
あれー、とあなたは首を傾げたい思いでした。
庇うはずの相手は何故か……いえ、信仰からなのですが守られる位置から華麗に抜け出してしまいました。


膠着状態を動かしたのは、やはりショコラでした。

ぽん、と手を打ち合わせ。
あなた達に、ではこうしましょう、と提案します。


「考えたのですが、ご主人様の判断に一任しましょう。
 最も貴い方の意見が優先されて然るべきです。

 エラさんにキスについて考えを変えるよう促すか、母の言葉を聞かずとも良いとするか。
 ご主人様がエラさんに命じて差し上げれば良いと思います」


その言葉にエラは「なるほど道理です」と頷きました。
どうぞ御身の為さりたいように。
祈りの形に手を組んだ銀髪の少女貴族は、あなたの命を待つ姿勢に入りました。

気楽にぐいぐい話を進めるショコラに、あなたは今度こそ頭痛を覚えます。
それでも頭を抱えてうずくまる訳にもいきません。


どうやらあなたは今ここで、判断を下さねばならないようです。


『選択肢』


◆ キスする

◆ キスしない

◆ その他(自由記述)


>>下2


あなたはそっと、騎士達に目配せしました。

良く訓練された彼らは、それだけで察してくれたようです。
部屋の外へ退出する事は出来ないようですが、その場で後ろを向いてくれました。

そうして、あなたは少女に命令します。


「……目を閉じて、力を抜いていて」

「――はい、御使い様」


その指示に、エラは即座に従いました。
あなたの邪魔にならないよう腕を下ろし、まぶたを閉じて顎を上げます。

エラの細く小さな肩に手を置いて、あなたは自分に言い聞かせました。

これは義務で行っている事。
証拠にエラの頬には赤は差さず、いつも通りの鉄壁ぶりを取り戻しているじゃないかと。

楽しみを見出してはならない。
忠誠と信仰を裏切る事だけはしてはならない。
何度も何度も繰り返し、あなたは心の中で念じます。


それでも、少女を彩る冬の水面のような硬質の美に。
あなたの心臓が鼓動を早める事だけは、止めようがありませんでした。


少しずつ、少しずつ。
あなたとエラの距離は縮まります。

そこで初めて、一つの事に気付きました。
腕の中の少女から僅かに漂う甘い香り。
恐らくは香水だろうそれに、あなたは小さく息を呑みました。

聖域に存在する誰も、香水の類は使いません。
ですからいつしか存在すら忘れていたそれは、どうしようも無く女性を象徴する物。

ここにきて、あなたはエラが一人の女である事を否応無く意識したのです。


(――)


くらり。
あなたの視界がほんの僅かに歪みます。
気付いた途端に湧き上がった、男としての本能によって。

勿論、精霊達によって十分に鍛えられたあなたです。
表に漏れ出る前に、全てはせき止められました。


念のために、更にもう一度。
あなたは自身の中に蓋をして……今度こそ、確かにエラを奪いました。


義務でしかないキス。
それを長く続ける事はありません。

ほんの少し触れるだけであなたは離れようとして。


「ご主人様。
 言い忘れていましたが……出来るだけ長く、して差し上げて下さい。
 送り込まれる聖性は多い方がより好ましいですから」


敵か味方か。
さっぱり区別がつかないショコラに止められました。
更に続いた言葉によれば、少なすぎれば失敗の恐れがあるとの事。

頭を掻き毟りたい衝動を抑えながら横目で見たショコラは、穏やかに聖女然として微笑んでいました。
そこに何やら楽しそうな気配を感じるのは、果たしてあなたの気のせいだったかどうか。


ともあれ、まだもう少し続けていなければならないようでした。
となればただそのままで居るのは宜しくないでしょう。

あなたは培った経験を生かして、エラを溶かしにかかります。
せめて、どう見ても初めてだろうキスを少しでも楽しめる物にするように。


まず必要なのは、ほぐす事でした。

エラは体に力が入りすぎています。
自ら不遜とまで言った行為なのですから仕方の無い事ではあります。
が、完全に息まで止めてしまっているのは不味いでしょう。

あなたはエラの背を、指先でとんとんと叩きます。
肩に乗せた手も、優しく撫でるように動かします。
大丈夫大丈夫、力を抜いて良いんだよ、という風に。

同時に、呼吸の仕方を教えるように唇を動かしました。
閉ざされた門を開くように微かに誘導して、吐息を交換するやり方を教育します。


「ん……」


それが功を奏し、エラは何とか呼吸を再開しました。
適度に力も抜けたようで、硬く伸び上がっていた体が弛緩し、ほんの僅かに遠ざかろうとします。
勿論あなたがそれを逃すはずもなく、一時も離れる事なく口付けは続行されました。


「……ん、ぅ」


正直な話。
精霊に匹敵する程に美しいエラを腕の中に抱き。
慣れない呼吸のために漏れる鼻にかかったような声を至近で耳にして。
冷静でいられる男など存在するはずも無いのです。

あなたとて例外ではありません。
楽しんではならないとの言葉は心中に刻まれていますが、それを維持し続けるのは至難も良い所でした。


……ショコラからもう十分との声がかかる頃。
あなたの我慢は相当危険な水域にまで達していました。

ようやく離れた二人の間には、つぅと橋がかかります。
舌を差し込んで蹂躙するような事まではしていませんが、これだけ長くやれば当然でした。
あなた達は互いに、相手の唇の形と柔らかさを完全に記憶した事でしょう。
一晩を挟んで明日の朝に起きた後にさえ、鮮明に思い出せるほどに。


「……感謝いたします。
 御使い様へこの身を捧げられた事、これ程幸福な事はございません」


流石にエラも疲れたようです。
息はやや荒く、始まる前は正常だった頬も上気しています。

それでもエラの手は再び跪き、祈りの形であなたに、初めてのキスを奪われた感謝を伝えました。

ぞくりと背を震わせた背徳感を、あなたは必死に拭います。
恋人でもない男に奪われ、それでもなお心からの感謝を捧げる少女の信仰。
そこに喜悦を見出す事だけはしてはならないのです。


幸いにして、あなたには空気をかき混ぜてくれる同行者がおりました。

パチパチパチパチ。
ショコラはキスの完遂を我が事のように喜び、手を叩きます。

おめでとうございます!
ショコラは殆ど飛び跳ねるような勢いでした。
それに続き、背を向けたままの騎士達も拍手を送ります。
御使い様に仕える精霊様が祝福しているのだから、黙っていてはならないと判断したのでしょう。

パチパチ。
パチパチ。
パチパチ。
おめでとうございます。
おめでとうございます。

……何なんだこれは、とあなたは困惑せざるを得ません。
思わず目を合わせればエラも同様に酷く混乱した様子でした。
実に珍しい事に眉を下げ、明らかに困り果てています。

パチパチ。
パチパチ。
おめでとうございます。
おめでとうございます。


そんなどこか間抜けな合唱は、あなたとエラが揃ってありがとうと告げるまで、ちょっとの間続いたのでした。


まぁともかく、これでエラは女神様の啓示を受け取る事が出来るでしょう。

ショコラは早ければ今晩と言いましたが、別段保証がある訳でもありません。
明日かも知れず、明後日かも知れず。
あるいは来週、来月という事も有り得ます。
全ては女神様の気まぐれ次第でしょう。


次に領主の館に来た時に、啓示の内容が聞ければいいな。
あなたは家路につく馬車に揺られながら、ぼんやりとそんな事を考えていました。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』

「領主の館」への外出回数が2回以上(1/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。

寝まーす
おやすみなさい

休日出勤たのしいな(おめめぐるぐる)
多分8時です……


書き忘れてた。

エラの啓示について気付くのは館初回訪問における確定事項です。
たまたま気付きやすいショコラが同行していたので彼女に気付かせただけで、SSRが必要とされる訳では有りません。
例え誰も同行させなくとも、女神様のお告げがあなたに届いて同様の事態が発生しました。



後、昨日寝る前に好感度上昇取り忘れていたので誰か踏んでおいて下さい。


>>下1  下一桁が好感度に加算

『ショコラ』


■ 11月 2週目


ある日の昼下がり。
いつものソファセットで寄り添って眠る三人がおりました。
さくらとちえりと、その間に挟まれるスピナです。

スピナの膝の上に一冊の詩集が置かれている辺り、何をしていたかは簡単に予想できました。
大方、一緒に本を読んでいる間に眠くなってしまったのでしょう。
最近では暖炉のお陰でぽかぽかと暖かく、お昼寝が気持ちよい日々なのです。

あなたは何となく、三人の誰が最初に寝たのかを予想しました。
その結果にこみ上げそうになる笑いを懸命に噛み殺します。
普通に考えればさくらかちえり。
ですが何故でしょう、スピナが真っ先に落ちたとか思えません。

朗読の真っ最中に不意に声が小さくなり、突然途切れ、どうしたかと思えば目蓋が落ちていて。
仕方ないねと苦笑しあった双子が目を閉じて寄り掛かる。

そんな光景はいかにもありそうに思えて、あなたの脳裏にどっしりと居座りました。


あなたは三人の横を静かに通り、一度自室に戻りました。

タンスを開き、探すのは三人分のタオルケット。
暖炉があるといえど、何もかけずに眠るのは体に良くは無いでしょう。
洗濯したての三枚を引っ張り出して、あなたはもう一度居間に向かいます。


と、どうやら同じ事を考えたのがもう一人居たようです。
スピナ達の膝とお腹は既にふんわり隠され、ぬくぬくを楽しみ始めていました。


「っしー…………あっ」


それをもたらしたのは、ロコでした。
あなたの気配を敏感に感じてパッと振り向き、唇の前に指を立てて静穏を要求しました。
直後にあなたも持つタオルケットに気付いて、口を開けました。

ぽかんとしたのはほんの一瞬。
ロコは笑いを無理に堪えるような「によによ」顔になってしまいます。


三人を起こさないように。
忍び足で、しかし素早くあなたに近付くロコです。
つんつんつん。
脇腹をつっつく指先には明らかにからかいの感情が乗っています。

あなたはそれをタオルケットの束でガードしました。
ロコの指先はふわふわに阻まれ、何のくすぐったさも感じません。


「……んふふ♪」


しかしそれはロコの思う壺でした。

攻撃はあなたの防御をすり抜けすり抜け、執拗に脇腹を狙います。
必死の抵抗こそが何よりの楽しみなのです。
いつしかそれはソファの周りをぐるぐる回りながらの遊びに発展しました。

突き出される指を避け、払い、防ぎ。
それでも音を立てないように抜き足差し足で走り回ります。

ロコが足音を立ててしまえば、あなたはしたり顔で指差して指摘しました。
するとロコはぷぅと唇を尖らせながら数秒を足踏みして待機します。
その隙にあなたはソファを回り込み一息つきました。

別に相談した訳でもありませんが、無言の内にルールを作るぐらいはお手の物です。


そうして、やがて遊び疲れたあなた達は一緒にソファに倒れこみました。

正確に表現すると、ロコがあなたを押し倒した形です。
あなたが下で、ロコが上。
ソファとロコの二つの柔らかさに挟まれたあなたはどこにも逃げられません。

ですがロコも遊びは終わりにするようです。
あなたの脇腹はもう狙われる事無く、安心してロコの温もりを楽しみました。
ロコも勿論それに応え、犬か猫のようにあなたの胸元に頬をすり寄せています。


そこで、あなたは一つ閃きました。

折角もってきたタオルケットです。
遊びに使うだけでは少々勿体無いでしょう。
ここは一つ、本来の用途で活躍してもらうのも悪くありません。


ふわりとした感触があなた達二人を包みます。
当然気付かない訳も無いロコもまた、あなたの意見に同意のようでした。


「おやすみ、ダンナサマ♪」


耳元で一言囁き、ついでのように唇をさらりと重ねて。
ロコはあなたの上でうつ伏せに目を瞑りました。
その背を撫で、あなたも同じく瞳を閉じます。

少々圧迫感のある体勢でしたが、体温と柔らかさがそれ以上に安心感を与えてくれます。

思わず、ふわぁとあくびも漏れます。
震えるようにくすくす楽しそうな気配が腕の中から感じられますが、目を再び開く様子はありません。
それもそうでしょう。
人の体温程に安堵を誘う物は、きっと他に無いでしょうから。


ゆるゆる、ゆるゆると。
凪の海のような眠気はゆっくりと。
互いを確かめ合うあなた達を、静かに包み込んでいくのでした。


■ 好感度自動上昇

『ロコ』

75 + 3 = 78

『ショコラ』

16 + 3 = 19


■ ログインボーナス


女神像の前に膝をつき祈るショコラの姿を、あなたは少々胡乱な目つきで眺めました。

領主の館でのあの一件。
ショコラはどうにも楽しんでいたように思えてなりません。
いえ、全く証拠も無い想像でしかないのですが。

あなたはSSレアの情報を意図的に避けていた事に小さな後悔を覚えました。
せめて触り程度でも知っていれば幾らかの判断材料も持てたでしょうに。

しかしすぐにあなたは、まぁいいかと考えを投げ捨てました。
女神様の啓示と、それを受け取る方法については恐らく事実でしょう。
わざわざ嘘をついた訳でもなく、目の前の状況を楽しんだだけなら別に問いただす事でもありません。
聖女然とした姿からのイメージがほんの少し変わるという、それだけの話です。


ともあれ、あなたもショコラに倣い、変わらぬ毎日の感謝を女神像に捧げました。



>>下1 コンマ判定


「んっ」


と、おかしな声があなたの隣から聞こえました。

何かと思い見てみると、ショコラが不思議そうに片手で頭を押さえています。
もう片方の手には小さな石。
いつもの「女神の涙」です。

ショコラが言うにはいきなり頭に何かがぶつかり、原因を探してみたらウィンプルにこれが引っかかっていたそうです。
女神様の悪戯でしょうか。
何か母に怒られるような悪い事をしただろうかと困惑するショコラを前に、あなたはちょっとおかしい気持ちになりました。



■ 女神の涙

今週の作物による領地状況回復量が「+1」されます。


■ 11月 2週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(4/4) 拡張費用 『2000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1        75金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1        85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 カカオLv1       健康+1 嗜好+3 文化+1  70金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3             65金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
トマトLv6      健康+3 文化+2        75金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週
小麦Lv1       生活+1             50金貨/週


◆ 精霊リスト(9/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 78/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R    サクランボの精霊     好感度 60/60
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 19/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 10/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度43
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度13
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度33


◆ 倉庫

『2380金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』


■ 今週の領地変動 / 詳細


◆ 領地状況

『生活』 僅かに減少しました……。
『健康』 現状を維持しています。
『嗜好』 成長しました。
『文化』 成長しました。


◆ 嗜好品(自領)

『トウモロコシ』を用いた酒造りが研究されています。
『サクランボ』の栽培が行われています。
『タコス』が流行しています。


◆ 嗜好品(流入)

『砂糖菓子』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『サトウキビ』の栽培研究が行われています。
『チーズ』が贅沢品として一部で取引されています。
『醤油』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『味噌』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『大豆』の栽培研究が行われています。


◆ 文化(自領)

『運動場』が整備されています。
『猫の居る広場』が整備されています。
『彫金細工』が流通しています。


◆ 文化(流入)

『楽団』が小規模な活動を行っています。
『劇場』の建設計画が議論され始めています。
『牧場』の建設計画が順調に進んでいます。
『創作活動』が一部で始まっています。
『羊毛』が少し流通しています。
『農耕馬』が少し利用されています。


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』
『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』
「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』
「領主の館」への外出回数が2回以上(1/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』
「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』
「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』
「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』
「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』
「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)


◆ キャラクタークエスト 『トマトが赤くなると?』
「マト」の好感度が80以上。
家にバルコニーが存在する。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』
「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』
「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。


◆ キャラクタークエスト 『こんな私にも出来る事』
「ツバキ」の好感度が40以上。
ツバキ「以外」の精霊の好感度が、全員20以上。
精霊の総数が「5人」以上。
「ひろびろダイニングテーブル」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『いつだって、どこだって、きっとあなたのすぐ傍に』
「コムギ」の好感度が40以上。
メインクエスト「救いの日」を閲覧済み。


■ 条件達成済みイベント一覧


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

「さくら&ちえり」の好感度が40以上。
サクランボを作付している。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)


◆ サブクエスト 『メリークリスマス!』

12月4週目を迎える。
イベント発生までにどんな準備をしたかで内容が変化します。


■ 行動選択 / 雑事


『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1


■ 施設拡張 / 畑



腕を掲げ、指をぱちり。
土がもこもこ、妖精がすぽん。


「おまかせあれー」


それで手続きの全てが済みました。
実にスピーディー、話が早いのは良い事です。
ざんざかざんざか土は掘り進められ、地下深くの霊脈に繋がる道が作られだしました。

平行して行われるのはいつもの力仕事。
領主から借りた労働力に任せた開墾作業です。
汗だくの予感にあなたは覚悟を決めますが、今回は町で飼育が始まった農耕馬も連れられてきています。

流石に馬の力は相当なもの。
あなたの覚悟をあっさり下回る労力で、畑は見事に開かれました。


さて、出来上がった畑の前であなたは考えます。
この新しい畑には、何を植えるのが良いでしょう。


◆ 作付状況(4/5) 拡張費用 『3000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1        75金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1        85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 カカオLv1       健康+1 嗜好+3 文化+1  70金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3             65金貨/週
『畑⑤』 ――



◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
トマトLv6      健康+3 文化+2        75金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週
小麦Lv1       生活+1             50金貨/週



>>下1  待機作物リストから一つ選択して下さい


◆ 作付状況(5/5) 拡張費用 『3000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv7   生活+4 文化+1        75金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1        85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 カカオLv1       健康+1 嗜好+3 文化+1  70金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3             65金貨/週
『畑⑤』 小麦Lv1        生活+1             50金貨/週





「おっけー、まっかせて!」


ぐっ、と力こぶを作る真似をして、コムギは快諾しました。
細腕に筋肉が盛り上がる事はありませんでしたが、やる気はしっかり伝わります。

その勢いのままにぶつかるようなキスを一つ。
種はいつも通り無事に生まれ、後は撒くだけ。


最初の一回は一緒に、せーので撒いてみたい。
そんな要望にあなたは応えて、二人並んで畑へ向かうのでした。


■ 行動選択 / メイン


畑作りで疲れた体。
癒すのは主に露天風呂ですが、それだけという訳でもありません。
体がすっぽり埋まるビーズクッションだって相当な物です。

どこにも力を入れず、ただズブズブ沈むだけ。
それの何と気持ちの良い事か。
存在しないはずのHPゲージがじわじわ回復していくのを感じるような気さえします。

おまけに、背にはマトによるマッサージです。
……実際の所場所を譲れとねだる声も聞こえますが、体を揺する力が余りに絶妙で心地良さしか与えられていません。

うーん熟練の手付き。
将来はマッサージ店でも経営できそうだな。
なんて益体も無い事を考えつつ、さぁて明日はどうするかとあなたはだらだら考えました。


『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ キャラクタークエスト

◆ 精霊召喚 (選択不可)

◆ 文通

◆ 外出



>>下1


■ キャラクタークエスト


『選択肢』


◆ スピナ

◆ さくら&ちえり

◆ ルシュ


>>下1


■ キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』

上記クエストの条件が全て達成されました。
自動的にイベントを開始します。

(リミッターを外す音)

いつもギリギリ攻めてくるけどR版でやる予定は今のところない感じかな?

>>695
その内まかり間違って「あ、これ回避できないししたくないな」ってなったら部分部分でR行く可能性はあります。
ただ、今の所予定としてはありません。


畑仕事を終えて。
夕飯も食べてお腹一杯。
それから露天風呂でぬくぬくとして。
皆で集まって談笑したら、それで一日はもうおしまい。

あなたも自分の部屋に戻り、燭台の火で小説を読み進めていました。
この後は大体いつものパターン。
スピナかマトかがやってきて、ちょっとした運動へのお誘いです。

さて今日はどちらが来るか。
ちょっと楽しみに待つあなたの耳に届いたのは、意外な声でした。


「おにいさま、まだおきてる?」

「おにいさま、まだおきてたわ!」


部屋の扉をちょこっと開けてきゃいきゃいと。
覗き込んで喜ぶのはさくらとちえりでした。


「スピナもマトもずるいんだもの」

「いっつもおにいさまをひとりじめなんて」

「「だからきょうは、わたしたちといっしょで良いでしょう?」」


そういう主張です。
聞けば、いつもの二人とは既に話をつけているとの事。
抜かりは無いようでした。

であれば今日は双子に挟まれて眠るのも良いでしょう。
子供らしい高い体温は程良い湯たんぽにもなりそうです。
さくらとちえりの甘い香りに包まれていれば、きっと良い夢も見れるに違い有りません。

そして何より、自分を慕ってくれる可愛い女の子と一緒で嬉しくない訳が無いのです。


「ありがとう、おにいさま!」

「おにいさま、だいすき!」


大喜びの二人は早速あなたに抱きつきました。

しゃん、と小さな音。
赤いゴシックロリィタの首元を飾る鈴の音です。

何だか随分久しぶりに聞いた気がします。
最近では色んな服をとっかえひっかえしていたからでしょう。
鈴自体、長く目にしていませんでした。


さて、装飾多めのゴシックロリィタですが、勿論寝るには向きません。
寝心地はきっと最悪ですし、服につくシワを考えれば悲鳴が上がってしまいそう。
ですので、双子はお着替えの時間です。

二人はパジャマをしっかり持参していました。
薄手でやわらか、肌触りもとっても良好。
髪色と同じ薄桃のそれは、いつもの妖精さん謹製です。

その着替えにはあなたも手伝わされました。
何だか今日の二人はいつにも増して甘えん坊です。
ゴテゴテしたゴシックロリィタを苦労して脱がし、パジャマを着せてボタンを留めて。
最後に鈴を移動させたら出来上がり。

報酬は何かと言えば。


「「おやすみのキス、しましょ?」」


ちゅっ、と可愛らしい二つの啄ばみ。

きっとこの世にこれほど価値ある酬いもありません。
返礼として一度ずつ啄ばみ返して、あなたは幸せを噛み締めました。


で、後は寝るだけとロウソクを吹き消そうとしたのですが……。


「おにいさま、もうねちゃうの?」

「そんなのとってももったいないわ」


さくらとちえりは、まだまだ眠りたくはなさそうです。
ちょっと興奮が過ぎたのでしょう。
活力をまだまだ残している様子で、あそびましょうと誘いをかけます。

今あなたが灯りを消したなら、きっと二人はすぐさま膨れっ面になるに違いありません。
折角一緒の夜だというのにそれは残念でした。


「うーん……じゃあ、少しだけだよ?」


あなたはあっさりと折れ、双子はやったぁと快哉を上げます。

甘やかしている自覚はあなたにもあります。
が、どうにも止めようが無いのです。
それもこれも二人が可愛いのが悪いのだと、あなたは自分だけで頷きました。



そうして――。


――そうして。

「あなた」はギッチリと縛り上げられたのです。


「……えぇと、これはどういう事かな」


あなたは勿論抗議しました。

今のあなたは、二人に初めてのキスをしたあの日とまるで同じです。
ベッドに腰掛けた状態で、腕を後ろに回して組んだ形。
両手両足は縛り上げられて少しも自由になりません。
前回の反省を生かしたのか力尽くで解く事も無理そうでした。

更に今回はそこにアレンジまで。
目を覆うようにリボンを巻かれてしまったために、今日は視界まで無いのです。

そんなあなたへ、二人はくすくす笑って答えます。


「「だって……その方がたのしいでしょう?」」


声に含まれた妖しい色に、あなたは色々察しました。
具体的には。


(あ、これもしかして相当危険な状況なのでは?)


とか、その辺りで。


ぎし、と。
ベッドを軋ませて二人はあなたに迫りました。

さくらは右腕を引き寄せて。
ちえりは左腕を抱き締めて。
薄く幼い体を押し付けて、誘惑するように。


「だいじょうぶよ、おにいさま」

「おにいさまは、じっとしているだけでいいの」


くすくす、くすくす。
最高の遊び道具を手にした双子は、とても嬉しそうに笑います。

もう抵抗するには何もかも手遅れ。
助けを呼ぼうにも防音は十分で、スピナとマトに根回しがされている以上誰も来ません。


「「……ぜぇんぶ、わたしたちがしてあげるから」」


しゃん、と軽やかな鈴の音と共に。

ただ弄ばれる他に道は無いのだと、あなたは強制的に理解させられたのです。


初手は右からでした。

腰掛けたあなたの脚を乗り越え、膝の上に座ります。
見えずとも感触から、ちょうど向き合うような形。
そこからあなたの首に腕を回して、体の全てを押し付けました。

途端に、甘い香りが届きます。
幼い少女特有のそれに思わず少しだけ深く息を吸い。


「んっ」


そのタイミングを狙い打たれました。
さくらがあなたを奪いにかかります。

既に火が入り、十分な熱を持った小さな唇が、あなたを啄ばみました。
あなたも良く知るやり方。
ちょうど、マトを蕩けさせるための物と全く同じです。

少々状況が特殊ではありますが、今更その程度では動じません。
求めに応え、あなたもまたさくらの幼さを楽しみました。


これくらいならば大丈夫。
弄ばれるといっても、まだまだ余裕を持っていられる範囲です。

どうやら何とかなりそうだと……あなたは油断をしてしまいました。


見逃してくれる理由などありません。
ほんの僅かに気の緩んだ隙間に。


「……はむっ」


耳たぶが温かく柔らかい物に包まれました。
肌は一瞬でぞわりと震え、あなたの体は思わず跳ね上がり。
しかし二人揃っての抑え付けで、すぐに引き戻されました。


「だめよ、おにいさま?
 にがしてなんてあげないんだから」


唇を吸われたまま、少女の体温に接したままで。
鼓膜に直接息をかけるような近さから、囁きが贈られました。

そのまま更に、ぺろりと。
悪戯のようにちえりの舌があなたの耳を犯します。
女のような悲鳴があなたの喉から漏れて、それを奪い飲むように、さくらは一瞬だけ口付けの深度を増しました。

ですがそれはほんの一瞬の事。
すぐさま再び啄ばむだけに戻ります。


あなたは余りのじれったさに、思わずさくらを追いました。

くすり、という小さな笑いはきっと幻聴ではありません。
それと同時に、あなたの首筋はゆっくりと舐め上げられて、思考を溶かされたのですから。

追いかける?
そんな余裕は既に無く、お情けのように一度舌が差し込まれただけで、またも元通り。

そもそも試みるべきではありませんでした。
あなたに許されるのはただ耐える事。
他の全ては、さくらとちえりが付け込む隙にしかならないのです。


――欲しいんだったら、求めれば良い。
   けれど簡単には与えてあげない。
   私たちの掌の上で、可愛らしく踊らせてあげる。


くすくす、くすくす、と。
それは嬉しそうに笑む双子に、あなたはただ翻弄されました。

単調なキスにあなたが慣れそうになれば、ちえりが悪戯に攻め。
与えられた快楽に突き動かされれば、さくらは焦らすように守り。

逆に喜悦を与えて誘導しようとした所で。

さくらはするりと腕をほどいてあなたから逃げ。
僅か一秒の空白が生んだ寂寥を全て把握しているかのように、頬をくすぐる指先一つであなたを幼児に返しました。

最早何の手立てもありません。
今のあなたに比べれば、荒れ川に浮く秋の枯葉の方がまだ幾分堅牢でしょう。


「おにいさま、くるしいの?」


どれだけそんな時間が流れたでしょう。

余りに気持ち良く、しかし同時に拷問じみた交わりは長く長く続きました。
秒毎に白くなり続けた思考は既に跡形も無く、何もかもが溶かされています。
未だに言語野が機能していたのは殆ど奇跡でした。


ちえりの囁きに、あなたは何度も頷きました。

あなたの全身はどこもかしこも鋭敏化していました。
さくらが、ちえりが、僅かでも触れている部分は焼けるような熱さえ感じます。
最早痛みに近いそれは、余りに肥大化しすぎた快楽に他なりません。

だというのに、快は決して臨界に届く事は無いのです。
完全な管理下に置かれた一定のラインを越えられず、ひたすらに苛まれるばかり。


そんなあなたの必死さに、二人は笑いを堪え切れません。
一頻り愛らしい笑い声を上げて、それからあなたに救いの一言を投げかけました。


「そうね、いっぱいがまんできたから」

「えぇ、おにいさまがつらいなら」

「「ちょっとだけ、ごほうびをあげなきゃね」」


再開されたのは、またも啄ばみでした。

これでは何も変わりません。
どうして、と嘆くあなたにちえりはくすくすと笑います。


「あせらないで、おにいさま。
 ごほうびは……ゆっくり三つ、かぞえてからよ」


それに同意するように、さくらは身を引きました。
ほんの僅かの距離があなたとさくらの間に生まれ、体温を知る術が無くなります。
真夏の浜辺から、突如南極の海に放り出されたかのようでした。

今にもガタガタと震えそうな寒さに、あなたは。


「ひとーつ……。
 だいじょうぶよ、おにいさま。
 ほら、キスはまだつづいているでしょう?」


しゃん、と。
小さな鈴の音。

ちえりの誘導通り、あなたは懸命にさくらに縋りました。
触れては離れ、触れては離れ。
延々と繰り返す唇だけが、あなたの世界を埋め尽くします。


そのキスが、やや彩りを変えました。


「ふたぁ……つ。

 ふふ、ねぇおにいさま?
 何がふれてるか、わかるでしょう?」


耳を舐める宣告に、あなたの内から歓喜が沸き上がります。
ぺろり、ぺろりと。
啄ばみと同時に唇を濡らしていくものを、あなたは確かに感じました。

さくらの舌です。
熱く、熱く、ただ熱いそれは、今のあなたにとって存在自体が快楽と同義。

求める余りにみっともなく自身の舌を伸ばしかけ……全身の力を振り絞って押しとどめました。
狼藉を働いたためにご褒美は無し。
そう言われてしまったらと考えて、あなたの心臓は本当に止まるかと思った程。


「おにいさま、そんなにほしい?」


当たり前でした。
犬のように荒い息で、あなたは二人を求めます。

既に理性はおろか、知性ですら泥の中。
ただ本能のみをむき出しにされたあなたは、何度も何度も、意味の篭もらない呻きを発しました。


そこを、さくらとちえりは閾値としました。

尊厳を全て投げ捨てて二人を求めた。
その瞬間に、ようやく全てを許してくれたのです。


「みぃ、っつ」


ちえりの言葉と同時に、あなたはただの獣に堕ちました。

強く強く押し付けられる唇を舌でこじ開け。
獣欲に命じられるままにさくらを蹂躙します。
小さな舌をねぶり、綺麗に並ぶ歯を嘗め回し。
この少女の全てを味わいつくさんばかり。

呼吸の暇すら忌まわしいと嘆きます。
湧き出す唾液は最上の甘露としか思えません。

もうこれだけで良い。

この時、あなたは本当に心の底からそうとさえ思いました。
自分の残りの人生は、ただこの瞬間を永遠に繰り返すだけで良い、と。


しかし。

あと僅か。
あとたったの数秒で上り詰められるという時に。

さくらとちえりは、二人揃ってあなたからするりと逃げました。


「できあがり?」

「えぇ、きっと。
 だっておにいさま、こわれちゃったもの」


くすくす、くすくす。
双子は笑いました。

言葉の通り、あなたは完全に破壊されました。
その代わりに、二人を求めるだけのオスとして完成したのです。

今のあなたがどのような無様を晒しているかは、言うまでもありません。
あなた自身の事なのですから。
もっとも、己を客観視する機能など真っ先に微塵に砕かれているでしょうが。

そんなあなたを前に、二人は言葉を続けます。


「おにいさま。
 わたしたち、ずっとかんがえてたの」

「えぇ、ずっと。
 どうしたら……スピナみたいにしてくれるかな、って」

「だから、いっぱいいっぱい、おべんきょうしたのよ」

「ロコとしてること。
 スピナとしてること。
 マトとしてること。
 ……ぜんぶぜーんぶ、ずっと見てたの」


くすくす、くすくす。
双子は楽しそうに笑っています。

目を塞がれ、行動を禁じられたあなたにとって。
今や二人の声だけが世界の全てでした。


「……そうしたら、だんだんわかってきたわ」


しゅるり、と。
柔らかい布が落ちる音が聞こえます。


「そう、わかってきたの。
 どうすればおにいさまがキモチイイのか」


次に、あなたの体に布がかけられました。
暖かく、甘い香りのそれが。
今まで何を包んでいたものなのかを、あなたは思考ではなく本能で理解しました。


「どうすればおにいさまがこわれちゃうのか」


そうして最後に、あなたの拘束へと指が伸び。


「「おにいさまの事は、もうおにいさまよりわかってるんだから」」



あなたはあらゆる束縛から。
そして、あらゆるしがらみから。

今この時をもって完全に解き放たれたのです。


『選択肢』


◆ 二人に襲い掛かる

◆ 二人の犬になる

◆ 壁に頭を叩きつけて理性を取り戻す

◆ その他(自由記述)


>>下2

(流石にこの時間に下2は無謀だった感)

誰か踏んどいて下さい
おやすみなさい

追ってた小説で無警告NTR展開食らって精神的にめっちゃきっつい
10時から再開します、遅くてごめんなさい


縛を解かれ、自由になったあなたは……。
しかし、さくらとちえりに襲い掛かる事はありませんでした。

あなたがしたのは、まず二人に飛び掛る事。
既にあなた達の間を阻む物は何一つ存在しません。
幼さ故の、絹よりも遥かに滑らかな肌に、あなたはついに触れました。

ですが、それだけ。

理性の残滓が働いたのか。
それとも精神を分解されすぎたために、欲の放ち方も忘れたのか。
あなたは二人に触れ、抱き締め、あるいは舌を這わせはしても、そこから先に進む事はできませんでした。


くすくす、くすくす。
双子はそれでも笑いました。
求めた展開とは少し違いはしましたが、あなたが全てを投げ捨てて自分を求めている事には間違いなかったからでしょう。


「しっぱいしちゃった」

「おもってたのと、ちょっとちがうわ」

「でも、いいわ。
 それならそれで……」


「「わたしたちが、おせわしてあげればいいんだものね」」


あなたは逆に押し倒されました。
柔らかいベッドの上に横たわり、期待に息を荒くするあなたの胸を始点に。
小さな二つの掌がそっと、少しずつ少しずつ、下方を目指して進んでいきます。


「あんしんして、おにいさま」

「もうイジワルはしないわ」

「どうすればいいか、ちゃんとおべんきょうしたんだから」



「「もうもどれないぐらい、いっぱいキモチヨクしてあげる」」



そうして、あなたは人である事を止めました。
僅かでも大きな快楽を得るために、あらゆる尊厳を捨てて命令に従うだけのペットに成り下がったのです。

あなたは妖精達に深く感謝しておくべきです。
もしもこの後、一晩の間に発したあなたの声が他の部屋に漏れ聞こえていたならば。
翌日にはきっと、身投げしたい衝動に駆られていた事でしょうから。


――翌朝。

ようやく正気を取り戻したあなたは、絶望的な心地で顔を覆っていました。
やってしまった、などというレベルではありません。

よもや、自分にこんな異常性癖があったなどと考えた事もありませんでした。
胸もろくに膨らんでいない幼な子に全身で縋り、犬のようなおねだりを何度繰り返したか。
失えなかった記憶は鮮明に焼きついてしまっていました。

何より恐ろしいのは、正気の今ですら思い返して心臓を高鳴らせてしまえるという事。
昨晩の二人の言通りに、もう戻れないのだと自覚してしまうのは余りに大きすぎる衝撃でした。


(……教育だ。
 正しい性教育を、なんとしても実行しないと)


それでも、あなたは悪足掻きます。

双子と愛を交わすのは構いません。
既にあなたは覚悟を決めており、二人が望むなら最後まで進むのにも……体格差の問題を除けば抵抗はありません。

ですが、これはちょっとアブノーマル過ぎました。
もっと普通に、手を繋いでキスを交わし、愛の言葉を囁きながらの甘い交わりでも良いはずです。
そちらを知ってなお昨晩のようにというなら致し方ないとしても。
入り口に選ぶには「犬とご主人様」はちょっとアレすぎるほどのアレです。


ただ、その前にやらねばならない事を、あなたは直視しました。


「んぅ……おにい、さま……」

「だぁい、すきぃ……」


自分の両脇。
あなたを挟むように抱き付いて幸せそうに眠っているさくらとちえり。
二人の体にこびり付かせてしまった汚れを、まずは洗い落とさなければいけません。



こわごわと窺った窓の外は、既にそれなりに日が昇っています。
当然の事として、他の皆も起き出していつもの生活を始めているでしょう。

誰にも見られずに露天風呂へ向かうには一体どれだけの幸運が必要か。

……言うまでも無い不可能性に、あなたは本格的に顔を覆うのでした。





キャラクタークエスト 『わかってきたわ、わかってきたの』  END


■ 上限突破


『さくら&ちえり』

好感度上限 60 → 100
レアリティ R → R+


◆ 作物能力変化

サクランボLv6  嗜好+3 文化+1  75金貨/週


◆ 文化の萌芽

領内に 『教育の文化』 が芽生えました。
文化成長と共に、関連施設が自動的に建設されます。



■ 新規クエスト発生


◆ キャラクタークエスト 『きょういくしたけっかがこれだよ?』

「さくら&ちえり」の好感度が80以上。
「大容量本棚」を購入済み。


■ 11月 3週目



乾杯の音頭と共に、幾つものグラスが打ち合わされました。

涼やかな音が響き、中に満ちた液体を揺らします。
不透明なハチミツ色のそれは、この領地で数十年振りに生まれたアルコールでした。
名前をチチャ。
トウモロコシを発酵させて作るお酒です。

総勢十一人の喉が動き、酒は皆を潤しました。
さて、味への感想としては……。


「「……すっぱい!」」


うぇー、と舌を出したのはさくらとちえりの双子です。
チチャの特徴はその酸味の強さ。
どうやら二人にはちょっと刺激が強すぎたようでした。

ちなみにですが、この世界には未成年の飲酒を禁じる法律なんてどこを探しても存在しません。
違法性は無いので二人がお酒を口にしてもセーフです。


「ははは、背伸びするからそうなるんだ。
 だから弱めのにしておけと言ったじゃないか」

「挑戦だって良い物ですよ。
 失敗は良い勉強になります。
 ほら二人とも、私達のと交換しましょう」


カラカラと笑って自分のグラスを差し出したのはラスペルとルシュです。
あなたに対する時と違い敬語を使わないラスペルは、ちょっとイメージが違いました。
余り深い交流を持った事はありませんでしたが、どちらかといえば男前な外見には良く似合っているように思えます。

さくらとちえりが最初に選んだのは最も発酵が進んだ物。
アルコールも酸味も最も強く、幼い舌に合わないのは当然と言えました。

対してこの事態を想定していたのか、ラスペル達が選んだのは最も浅い物でした。
酸味は控え目で素材の甘みがしっかり味わえ、殆どジュースと変わりません。
双子も勿論、こっちは美味しいわ、と大喜びです。


「んっ、ぐ、ふぅ……っ。
 い、いやいや、良い味じゃあないか。
 やはり、こ、これぐらい強烈でなければな……」


同じ事態に陥っている者はもう一人おりました。
背伸びなお子様と言えば勿論この人、マトちゃんです。
手にするグラスには当たり前のように最も強いヤツが注がれています。

ですが頬は引きつり、顔色もやや悪くなっています。
どう見ても口に合っていないのが丸分かりでした。

そんな彼女をナチュラルかつ無自覚に煽るのはスピナです。


「まぁ、気が合いますね。
 本当に美味しいですよねぇ……。
 ずっと呑んでいられそうです」


クピクピと、まるで水を飲むように。
先程乾杯したばかりだというのに、スピナは早くも二杯目に手を出しておりました。
真横でそんな光景を展開されるものですから、マトちゃんもこれは引っ込みがつきません。


「あはは……。
 マト、こっちも飲んでみる?
 いっぱいあるし、全部飲み比べしてみよーよ!」


見かねたロコのフォローが無ければ、さて一体どうなっていたことか。
うむ貰おう、とキャラを維持するマトの瞳に浮かんだ感謝の色が、それを明確に語っていそうでした。


さて、残るはショコラ、ツバキ、コムギ、そしてあなた。
四人はのんびりと味わうグループを形成しています。


「甘くて、トロッとしてて……。
 私、これ好きになれそうです」


ツバキがどこかうっとりと口に出すと、コムギがうんうんと同意しました。


「ね、いいよねこれ。
 それにしても……はー、これがお酒かぁ」


ツバキは弱めを、コムギとあなたは中程度を。
それぞれ少しずつ舐めるように口に含む、その風味をのんびり味わいます。


「ふふ……良い香り。
 私、これだけで十分のようです」


ショコラは意外な事に強めを選択していました。
ですが他の皆とは一風変わった味わい方をしています。
彼女はグラスに鼻を近付け、甘酸っぱいチチャの香りを楽しんでいます。
酒が減る速度は随分控え目で、この様子ではアルコールにやられる事は無いでしょう。


皆がそれぞれ楽しめているようで何より。
あなたはうんうんと頷きます。

チチャを傾けつつ、つまみをパリパリ。
酒が入る事もあって、途中で足りなくなっても追加を作る人員がどうなっているか分かりません。
そのために出来るだけ簡単に誰でも作れる物をとメニューは選ばれました。

どれもこれもシンプル極まりない物でしたが、中々馬鹿にはできません。
塩を振っただけのキャベツだって酒と組み合わせれば結構なご馳走なのです。


あなたの口から幸せの溜め息が思わず漏れます。
まったく良い日でした。
ついに酒までもが日々の糧として登場したのです。

元日本人としては中々馴染みの無い種ではありましたが、ふわふわとした酔いの心地良さの前にはそんな事関係ありません。
むしろ異国情緒……というよりも異世界情緒に溢れているように思え、あなたを楽しませてくれます。


そんな風に夢心地のあなたへと接近する者がありました。
同じく上機嫌の様子のコムギです。


「やっほ。
 ね、ね、私のお酒も早く呑みたくない?」


彼女の問いに、あなたは勿論と頷きました。
酒の原料といえば麦を欠かす訳にはいきません。
ビールにウィスキー、焼酎。
耳に馴染みのある酒の研究も始まっているのです。

さて、頷いたあなたへとコムギは更に近付きました。
美味しいお酒のためには美味しい素材が必要不可欠。

では、美味しい素材を作るためには?


「じゃ、やっぱこれだよね」


言葉と同時。
ふわりと唇を重ねて、コムギははにかみました。

精霊と御使いが仲良くなるほど、作物は味を増すのです。
だから仲良くしようね、と。
照れ笑いと共にコムギは言います。


そういう事ならあなたも遠慮はしません。
まだ幾らか照れのある彼女が早く慣れを得られるように協力する事としました。

椅子を並べて肩をくっつけ、談笑しつつ料理と酒を味わいます。
ちょっとした失敗は同じ強さの一杯を選んでしまった事でしょう。
もし違う物であったなら互いのグラスを試す楽しみ方もあったのに。
コムギはそう言って、ちょっと想像したあなたをどきりとさせました。


ですが残念。
二人きりの時間は、この皆が揃った食卓ではそう長く続きません。

ロコが、スピナが、マトが、そして双子が。
立ち代わり入れ替わり突撃し、あなたは存分に振り回されます。
誰か一人とだけ、なんて自由はどうやらここには存在しません。


(いやまぁ、それが楽しいわけだけども)


夢のような夜は騒がしく過ぎていきます。

それは何より幸福で、しかし特別な事ではありません。
これからも、それこそ明日の夜にでも。
何度だって楽しめる、あなた達の日常であるのですから。


■ 好感度自動上昇

『ロコ』

78 + 3 = 81

『ショコラ』

19 + 3 = 22

『さくら&ちえり』

60 + 3 = 63

『コムギ』

10 + 3 = 13



◆ 作物レベル上昇

トウモロコシLv8  生活+4 嗜好+1 文化+1  75金貨/週

カカオLv2  健康+1 嗜好+3 文化+1  75金貨/週


■ ログインボーナス


酒宴は終わり、皆それぞれ自室に引き上げていきました。

正確には「運ばれていった」者も存在します。
まぁ予想通りの真っ赤なちびっこでした。
一度ロコに助けられたのだからよせば良いのに、再び見栄を張った結果です。
実に微笑ましく酔いつぶれたマトちゃんは、ろれつも回らず直立さえできない状態に。
仕方ないなぁと肩を貸したコムギは苦労しいしいベッドに寝かしつけたようでした。

さて、その片付けを終えてあなたは礼拝堂。
今日の恵みはいつにも増して良い物でしたから。

いつも通りの先客、眠る前の祈りに集中するショコラに並び、ほろ酔いのあなたは女神像に感謝を捧げました。



>>下1 コンマ判定


女神像
「今週の運勢は51……51です……。
 チチャをもっと知るのです、御使いよ……。
 呑む前に、神の取り分として土に零すのがマナーなのですよ……すよ……よ……」





あなたの前に、見慣れた石が転がりました。
拾い上げたあなたはふと、ある事に気付きます。

神と言えば供物、供物と言えば酒。
だというのに、女神像にチチャの一杯も捧げていないのです。
これは全くいけません。

あなたは慌てて台所に向かいました。
チチャをなみなみ注いだグラスを手に礼拝堂に戻り、奉納です。
ショコラも気付いたのでしょう、さぁっと顔色を悪くしてしまいました。

ごめんなさい、ごめんなさい、と。
女神像への懺悔の時間を、あなた達は一緒に過ごすのでした。



■ 女神の涙

今週の作物による領地状況回復量が「+1」されます。


■ 11月 2週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆☆
『文化』 ☆☆


◆ 作付状況(5/5) 拡張費用 『3000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv8   生活+4 嗜好+1 文化+1  75金貨/週  ※ 交易中 ※

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1        85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 カカオLv2       健康+1 嗜好+3 文化+1  75金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3 文化+1       75金貨/週

『畑⑤』 小麦Lv1        生活+1             50金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
トマトLv6      健康+3 文化+2        75金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週


◆ 精霊リスト(9/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 81/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R+   サクランボの精霊     好感度 63/100
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 22/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 13/60


◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度46
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度16
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度33


◆ 倉庫

『580金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』


■ 今週の領地変動 / 詳細


◆ 領地状況

『生活』 現状を維持しています。
『健康』 現状を維持しています。
『嗜好』 成長しました。
『文化』 成長しました。


◆ 嗜好品(自領)

『トウモロコシ』を用いた酒が流通しています。
『サクランボ』の栽培が行われています。
『麦』を用いた酒造りの研究が進んでいます。
『チョコレート』が少し流通しています。


◆ 嗜好品(流入)

『砂糖菓子』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『サトウキビ』の栽培研究が行われています。
『チーズ』が贅沢品として一部で取引されています。
『醤油』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『味噌』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『大豆』の栽培研究が行われています。
『コーヒー』が高級贅沢品として極一部で取引されています。


◆ 文化(自領)

『運動場』が整備されています。
『猫の居る広場』が整備されています。
『彫金細工』が流通しています。
『学校』の建設計画が順調に進んでいます。
『図書館』の建設計画が議論され始めています。
『愛の泉』の建設計画が議論され始めています。
『屋台通り』が人気を博しています。
『飲食店』が人気を博しています。


◆ 文化(流入)

『楽団』が小規模な活動を行っています。
『劇場』の建設計画が議論され始めています。
『牧場』の建設計画が順調に進んでいます。
『創作活動』が一部で始まっています。
『羊毛』が少し流通しています。
『農耕馬』が少し利用されています。


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』
『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』
「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』
「領主の館」への外出回数が2回以上(1/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』
「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』
「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』
「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『きょういくしたけっかがこれだよ?』
「さくら&ちえり」の好感度が80以上。
「大容量本棚」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』
「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)


◆ キャラクタークエスト 『トマトが赤くなると?』
「マト」の好感度が80以上。
家にバルコニーが存在する。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』
「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』
「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。


◆ キャラクタークエスト 『こんな私にも出来る事』
「ツバキ」の好感度が40以上。
ツバキ「以外」の精霊の好感度が、全員20以上。
精霊の総数が「5人」以上。
「ひろびろダイニングテーブル」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『いつだって、どこだって、きっとあなたのすぐ傍に』
「コムギ」の好感度が40以上。
メインクエスト「救いの日」を閲覧済み。


■ 条件達成済みイベント一覧


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』

「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)


◆ サブクエスト 『メリークリスマス!』

12月4週目を迎える。
イベント発生までにどんな準備をしたかで内容が変化します。


■ 行動選択 / 雑事


『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張 (選択不可/所持金不足)

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1


■ 作付変更



◆ 作付状況(5/5) 拡張費用 『3000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv8   生活+4 嗜好+1 文化+1  75金貨/週  ※ 交易中 ※

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1        85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 カカオLv2       健康+1 嗜好+3 文化+1  75金貨/週
『畑④』 サクランボLv6    嗜好+3 文化+1       75金貨/週

『畑⑤』 小麦Lv1        生活+1             50金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
トマトLv6      健康+3 文化+2        75金貨/週
お茶Lv1       健康+2 嗜好+2        60金貨/週


◆ 精霊リスト(9/9) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 81/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R+   サクランボの精霊     好感度 63/100
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 48/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 22/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 19/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 13/60


>>下1

変更内容を指定して下さい。

ただし、交易中の畑は変更できません。


■ 正常に変更されました



◆ 作付状況(5/5) 拡張費用 『3000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv8   生活+4 嗜好+1 文化+1  75金貨/週  ※ 交易中 ※

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1        85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 カカオLv2       健康+1 嗜好+3 文化+1  75金貨/週
『畑④』 お茶Lv1         健康+2 嗜好+2        60金貨/週
『畑⑤』 小麦Lv1        生活+1             50金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
トマトLv6      健康+3 文化+2        75金貨/週
サクランボLv6   嗜好+3 文化+1       75金貨/週



■ 行動選択 / メイン



「え、えと、これっ、う、植えてきますね」


頬を染めてぱたぱたと、ツバキは駆けていきました。
手に持つのは茶の木の種。
今しがたのキスで生まれたばかりの物です。

前回は不意打ち気味のようなキスでしたが、今回は違います。
これからするのだと分かっていての口付けは、ちょっと荷が重かったようです。
どうすれば良いのか分からないといった様子のツバキは、明らかに頭の中をぐちゃぐちゃに混乱させていました。

そんな彼女を、あなたは微笑ましく思いつつ追いかけます。
種蒔きするにも一人ではちょっと大変ですので。


そうして新しく生まれた茶畑の中で、あなたはお馴染みの思考です。
さて、今週は何をして過ごすのが良いでしょうか。



『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ キャラクタークエスト

◆ 精霊召喚 (選択不可/人数制限)

◆ 文通

◆ 外出



>>下1


■ 外出


『選択肢』


◆ 町

◆ 領主の館

◆ ユーリの領地


※ 精霊を連れて行く場合は、ここで指名して下さい



>>下1



行き先だけ決定して寝ます。
おやすみなさい。

キルシュヴァッサーは名産地の地名からしてシュヴァルツヴァルトとかいうオサレ振り。
主な用途としてもケーキの材料になってシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテとかいうオサレスイーツになる。
姉妹品としてキルシュガイストとかいう二号機も存在。
ドイツ語ってすごい。

穀物御三家は能力的な差異を無くしているので、高Lvになるとコムギはビールになれます。
正確には白ビールですね。
大麦ちゃんが居ないのは私的なミスです。
(最初は大麦小麦まとめてコムギちゃん管轄だったのを分割して、その後追加を忘れてた)


今日は8時からで。

(大麦ちゃんはノーマルに追加しておきました)


あなたは再び領主の館を訪れました。

前回の訪問より一週間置き。
これならば既に女神様の啓示を受けている可能性も高いでしょう。
正直、エラがどのような言葉を受けたかは気になっていたのです。


「確かに、私も同感です。
 母様が人間に言葉を授けるというのはそう聞く話ではないですから」


ルシュもまた、あなたに同意します。
冷静沈着という言葉を擬人化させたような彼女といえど好奇心は人並みに持ち合わせているようです。
メガネの奥の瞳には、珍しくわくわくとした光が垣間見えた気がします。


あなたは今回、ルシュを同行させました。
何故かといえば敏腕秘書属性がその理由です。

前回、あなたは館にて随分と胃を痛めました。
主に決死の覚悟で演奏に挑む楽師達のために。
同じ展開を繰り返すような事があってはなりません。
何とか誤魔化して回避する手段を用意する必要があったのです。

そこでルシュでした。
彼女ならばどうとても言いくるめてくれるでしょう。
実際、出発前に事情を説明すると「任せて下さい」と胸を張っていた程です。

頼もしさに、あなたは力を抜いて馬車に揺られる事ができました。


ところが、それは杞憂となってくれたようです。

館の正面にてあなたを出迎えたのはエラと、十人ずつの使用人と騎士のみでした。
少なく見積もってこの三倍は居た二週間前とは余りに違います。
意外な事態でした。


「ようこそお出でくださいました、御使い様、精霊様」


自然な動作で腰を折るエラの姿もまた、様相を異にしています。
明らかに最上の正装であった美麗なドレスであった前回とは異なり、どちらかといえば普段着にも近いような大人しいドレスです。
色使いは控え目で装飾も殆ど無く、どことなくほっと息をつけるような雰囲気でした。

あなたとしては嬉しい事でした。
しかし同時に、何故こうなってくれているかが分かりません。
思わずぽかんと口を開くあなたでした。

そんなあなたを先導して向かった先も、室内ではなく中庭。
なんと護衛も無し。
近くに控えた使用人が居るだけで、驚くべき手薄さです。


茶を飲みながら、まずあなたはこの疑問を解消する事としました。

意味を違って取られないように留意しつつ、あなたはエラに問いかけます。
何故体勢が変わったのか。
願っても無いのですが、ちょっと原因が分かりません。

嬉しい事ではあるけれど、はて何故なのか。
そう聞くと、途端にエラは恥じ入るようにほんの少し俯きました。
特に、「嬉しい事ではある」との下りに反応したように見えます。

それは、エラの返答によって事実だったと確認できました。


「やはり、そうだったのですね。

 ……夢の中で受けた、女神様よりの啓示の一つにございます。
 御使い様は我らの忠誠には喜べども、服従までは望んでおられない、とお教え頂いたのです。
 何が不敬かを只人如きが決め付けて罪咎を問うなど、それこそが最大の不敬である、とも」


中庭に用意された丸いガーデンテーブルを挟んで、エラは身を震わせました。
表面上はいつも通りの表情ですが、そこには硬さが見られます。
あなたはそこに、エラ自身への怒りと悔恨を読み取りました。

一度椅子から降り、跪くべきかどうか。
しばし迷った様子の彼女は結局座ったまま、あなたへと懺悔しました。


「これまでのこの身の不敬、言い訳のしようもございません。
 御身の裁きに、全てを委ねたく思います」


それを勿論、あなたは笑って許しました。

罪とさえ思える訳がありません。
どちらかといえばあなたが常識から外れていただけなのです。
確かに気疲れはさせられましたが、エラには何の非も無いとあなたは断じます。

赦しに、エラは僅かに唇を噛み締めました。
彼女の性格上、何の咎めも無しに許されてしまう事に抵抗を感じるのでしょう。
ですが、あなたは我がままを通します。
だって本当に、エラは何一つ悪くないのですから。

エラはただ必死に頑張っていただけです。
己の出来る事に、もてる全ての力を注いで。
それを責めるようであれば男を名乗ってなどいられません。

そんなあなたを、隣に寄り添うルシュも助けます。
安堵を誘う笑みを湛えて、口を開きました。


「自分が許せないというなら、こう考えてはどうでしょう。
 あなたへの罰は、私達の前で信仰に蓋をする事です。
 跪かず、過剰に敬わず、同じ「人」としての目線で語り合うのは、特に信仰篤いエラさんにとっては難しいはずです。
 この苦痛をもってあなたの罪は濯がれる、という事で」


二つの言葉に、エラは静かに頭を垂れました。
膝に置かれた手は強く握られ、こみ上げる何かを堪えているように思えます。

その様に、あなたは自分を責めました。
こんな事ならばもっと早くに自分の考えを押し通しておけば良かった、と。


暗くなりかけた空気を払うように、続けてルシュが聞きました。
ところで、と。


「話が出たので丁度良いのですが。
 母様からの他の啓示とは何だったんですか?
 あぁ、もし言い難い事であれば構いませんよ」


それにあなたも乗っかりました。
先程、エラは「啓示の一つ」と言いました。
ならば勿論、この件以外にもあるはずです。

エラは自分を落ち着けるように深い呼吸を一つ挟んで、答えます。

残る啓示は二つ。
内一つについてはあなた達にはそう関わりの無さそうです。
貴族としてのとある予定を少なくとも一年以上は延期する事となったと、表面だけを撫でて終わります。

しかし、最後の一つはあなたにしか解決できない事でした。

エラが手を上げると、待機していた使用人が一つの箱を運んできました。
青地を金の装飾で彩った、見事な宝石箱です。
ゲームやアニメでしか見た事の無いような素晴らしい品でした。
下手な宝石を入れてしまえば、箱に対して失礼と思える程の。


おぉ、と感嘆したあなたの前で、ゆっくりと宝石箱は開かれます。

中から現れたのは……白色の光でした。


「夢の内にて賜りました。
 御使い様にお渡しするようにとの仰せです。

 目覚めた時には掌の中にあり、以来決して何者も触れられぬよう厳重に管理して参りました。
 どうぞ、お納め下さい」


言葉に従い、あなたは手を伸ばします。

それは、種を象ったような形の水晶でした。
透明な身の内には小さな光を内包し、きらきらと輝いています。
あなたはこれが何かを知っていました。

運命の種。

ランダムに精霊を召喚する通常の種とは異なり、特定の誰かを確実に呼び出すためのアイテムです。
かつてゲームの中で、イベント報酬や書籍購入特典で配布されるキャラクターを召喚するために使われていました。
見た目にもそっくりですし、手に取った瞬間に「そうである」と読み取れもしたのです。
まず間違いは無いでしょう。

ただ、残念な事にこの種で誰が呼ばれるかまでは分かりません。
ゲームにおいてはアイテム名に精霊の名前も付記されていたのですが、現実にはそこまで親切では無いようです。



■ アイテム獲得

『運命の種』

特定の精霊を確定召喚するアイテム。
この種による召喚は、人数上限を無視して行える。


あなたはつい、はて、と首を傾げました。

運命の種をあなたに渡すならば、直接でも良いはずです。
何故一度エラを経由する必要があったのか。
そこが何となく引っかかりました。

ですが、表に出す事は無く引っ込めます。
そんな事を聞かれてもエラも困るでしょう。
女神様の意思は女神様に聞くしか無いのです。
尋ねる相手はエラではありません。


さて、これで啓示については解決しました。

気になっていた事は分かりました。
女神様のお陰で今後はエラとの付き合いがやりやすくなりそうな点も含め、あなたはすっきりした気持ちです。


一段落し、あなたは少し思考を回します。

他に、エラに伝えておく事や聞いておく事。
あるいは要望しておきたい事などは無かったでしょうか。



>>下1  何かあればどうぞ (何も無ければ無いで、問題なく進行します)


茶を啜り、一息ついて。
あなたは静かに口を開きました。
先程の、信仰に蓋をする話の続きです。


「何も、無理にしなくてもいいんだ。
 少しずつ自然に慣れていけばいいよ」


そう、あなたはエラを気遣いました。

なにせ女神様の啓示なのです。
放っておいたならば無理に無理を重ねて自分を曲げるのは目に見えていました。
過剰な服従が無くなるのは良い事ですが、それでエラが自分を追い詰めるような事になってはいけません。

そんなあなたの言葉に、エラは深く頷きました。


「承知いたしました。
 未だ完全な理解は叶いませんが、御使い様がそうお求めになられるならば。
 至らぬ我が身をお許しくだ……いえ、これも不敬ですね」


むむむ、とエラは困った様子です。
まさにあなたの心配通りでした。

そういう所をまだ無理に曲げなくて良いという事だよ。
あなたはそう助言し、エラは申し訳ありませんと頭を下げます。
改善はあくまで「徐々に」という所に留まりそうでした。

でもまぁそれで良いのだと、あなたは納得します。
あなた自身の言葉通り、無理をさせたい訳ではないのですから。


「ところで話は変わるんですが。
 折角の庭園です。
 少し見て回りたいと思うのですが、構いませんか?」


と、そこでルシュが控え目に手を上げました。
彼女の視線は周囲をゆっくりと巡り、瞳には興味が宿っています。
それに釣られて、あなたも同じく見渡しました。

館の中庭……というよりも庭園は、まさしく「庭園」でした。
あいにくこういった方面に造詣が深い訳でも無いあなたには様式の名は分かりません。
ただ、絵画のようだと思うのが精一杯。

キャンバスとして一面を覆う緑。
規則性に従って文様を描くように植えられた花。
単調になりかけた風景に変化を加える、緩く弧を描く細い水路と石橋も見事の一言。


確かに、歩いて回りたいと思える物でした。

是非にとあなたも希望し、当然それは受け入れられます。
あなた達は三人で庭園を回る事となりました。


散歩しつつ、あなたはエラの案内に耳を傾けました。

聞けたのは少々意外な事情です。
あなたは以前、エラに文化の復元を希望した事を覚えているでしょうか?
その際には失われかけていた彫金技術が見事に掘り起こされました。

この庭園は、それに大きく関わっているというのです。


「ここからの眺めが分かりやすいかと。
 どうぞ、後ろをご覧下さい」


アーチ状の橋の上。
最も高い位置に辿り着くと、エラは振り向くようにと促しました。
そこにあったのは、微かに見覚えのある形です。


「……あぁ、これは。
 あのサンプルはこれをモデルにしたんですね?」


その通りです、とエラは頷きました。

庭園の作りは、彫金技術のサンプルとして見せられたアクセサリーと殆ど同一だったのです。
明らかに似せて作ったのは間違いありません。


「この庭園を開いたのは、私から見て七代前の祖母に当たる方だったようです。

 遺失文化の手掛かりを求めて文献を探っていた所、当時を記録した日記に行き当たりました。
 そこには、庭園の設計を庭師ではなく、彫金職人に依頼したとあったのです。
 彼女は若い時分に彫金に入れ込んでいたらしく、特にこの幾何学模様に魅せられていたようです」


その職人は領主による手厚い保護を受けたとの事でした。
領主の専属、いわゆるお抱えとなったそうです。

それも、特別な職人として。
一族に子が生まれる度に、その子の象徴となる花をモチーフにしたアクセサリを作らせたといいます。
また、目出度い事を記録した絵画を飾る額のデザインも任されたと。
貴族に仕える職人としては、恐らく最上級の扱いでしょう。

しかしながら魔王の呪いにより飢餓が広がると、当然のようにそんな余裕など消え去りました。
技術を継ぎながらも腕を揮う機会は無く、職人の子孫はただの一使用人として屋敷に仕えていたようです。


失われたと思っていた物は、驚く事に初めからエラの手の内にあったのです。
まさに女神様の思し召しと確信したと、エラは言います。


「なるほど……。
 つまり、この庭園と彫金はその方からの遠い贈り物という事になるんですね」


ルシュは実に嬉しそうに言いました。
ならば彫金の事業が失敗する理由は全てが消えたと、全く満足げに。


「世において最も強いものは、愛に他なりません。
 それも、親が子に残す愛こそが何より尊いのだと、母様は説いています。
 七代を越えて残ったとなると、これはもう太刀打ち出来るものなんてありませんね」


あなたもまた、感嘆に溜め息を吐く他ありません。
七代という世代と年月に圧倒されるようでした。

ごく普通の……いえ、普通と呼ぶには貧しすぎる家に生まれたあなたは自身のルーツなど知りもしません。
自分の祖先が何をして生き、何を残したか。
それを探る機会は既にどこにもありません。
きっと、語り継ぐ程の特別は無かっただろうと、そう推測するに留まります。


あなたはこの時、初めてエラが貴族である事を強く意識したかも知れません。
その背に負った七代の……いえ、それよりもずっとずっと長いだろう歴史と共に。


ルシュの評に、エラは恐縮したようです。
しかし同時にほんの少し、微笑んだようにも見えました。


その後、あなた達は庭園にて穏やかなひと時を過ごしました。

庭を飾る花の名と、その由来。
聞いた事もなかった雅な知識にあなたは多くの感心を抱きましたし、供される茶の香りには心を癒されました。

未だエラは硬く、どう言い繕っても打ち解けたなどとはとても言えません。
けれど焦る事はありません。
既に世は救われ、急ぐ理由などどこにも無いのです。


一歩一歩。
あなた達のペースで進んでいけば良いでしょう。

少なくとも、七代とまではかかりはしないはずですから。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』

「領主の館」への外出回数が2回以上(2/2)
「?????」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


■ 11月 4週目



その日、礼拝堂には二人分の影がありました。

すらりとした細身の二人。
スピナとショコラです。
何やら立ち話をしているようでした。

主に話しているのはどうやらスピナ。
ショコラの方はというと、真剣な様子で頷いたり質問をしたりと興味津々です。

あなたはそれが少々気になりました。

というのも、スピナはそう長々と話をするタイプではないのです。
そんなスピナがショコラに何を語り聞かせているのか。
あなたは早速突撃してみる事としました。


「えぇ、ですのでそこは……あら、主様?」


丁度良くあなたに気付いたスピナに片手を上げ、あなたは二人に近寄ります。


さて、聞きたかった事ですが。
あなたが何かを言うまでもなく、相手の側から教えてくれました。


「今ちょうど、主様の事を話していたんですよ」

「申し訳有りません。
 本来はご主人様に直接確かめるべきかとも思ったのですが」


ふわりと微笑むスピナと、申し訳なさそうに眉を下げるショコラ。
二人へと、あなたは全然問題無いと手を振りました。
本人に面と向かっては聞きにくい。
そんな事だってあるでしょう。

……それに、あなたは自分の自覚していなかった暗部を、先日さくらとちえりに暴かれたばかりです。
自分自身を正確に把握できているかというと、ちょっと自信が持てませんでした。
あなたを良く見ているだろうスピナに聞くのは正しい選択に違い有りません。


「……♪」


と。
スピナがぽんと手を叩きました。
何か良い事を思いついた、という風に。

それに嫌な予感を覚えると同時に、スピナはするりとあなたの懐に飛び込みました。

あ、いつものパターン。
そう気付けたのは勿論、あなたの唇が濃厚に奪われてからの事でした。


呼吸を完全に読んだ動き。
どうすれば良いかを理解し尽くした熟達の舌は、何の抵抗も無くあなたの口内を侵略しました。
存分に慣れ親しんだそれに、あなたも殆ど無意識で応えます。

全てを与えて、代償に全てを貰う。
そんな風情のスピナのキスは、いつも通りに激しく深い物でした。
あなたの情欲を最短で燃え上がらせる動きでスピナはあなたを捕らえます。


やがて、スピナがようやくあなたを解放した頃。
あなたの体はすっかり熱を帯びていました。
まだ日の早い時分ですが、スピナの手を引いて自室に向かいたいと思う程に。

しかし、スピナはその気はまるで無いようです。
ケロリとした顔でショコラへと向き直り、言いました。


「私はこういった風にしています。
 主様は求めれば求めるだけ、応えて下さいますから。
 ……参考になれましたか?」


修道服の少女は、それにキラキラと顔を輝かせました。


「はい、とても。
 何と素晴らしい愛の交歓でしょう……。
 母の愛はまさにここに、お二人の間に体現されていたのですね」


うっとりとショコラは両頬に手を当てています。
まるで恋する乙女のようでした。

幸福と歓喜に包まれた姿は、あらゆる男を魅了する愛らしさに満ちていました。

……眼前で行われたディープなキスをじっくり観察しての感想でさえなければ、の話ですが。


「ご主人様。
 私もスピナさんのようにしていただいても宜しいでしょうか?」


にこにこ顔で、ショコラはあなたに催促します。
スピナは酷い教材であり、酷い感染源でした。
このままでは色々と汚染されかねません。

あなたは何とかショコラの説得を試みます。
人それぞれ、好みの口付けは違うのです。

マトの例を出すまでもなく、スピナのそれは上級者向け過ぎました。
いきなり頂からは避け、もっと無難な所から攻めるべきです。
色々と試してみて、それでも不足ならば、という時まで待つのが良いでしょう。


その説得に、二人はしょんぼりとしてしまいました。

ショコラは分かります。
しかし何故スピナまで落ち込んでいるのか。
あなたにはちょっと理解が困難で、そっと頭を抱えました。


「ご主人様がそう仰るなら致し方有りません。
 ですが、今日は少しだけ深くお願いできますか?」


それでも何とかショコラは納得してくれたようです。

あなたはほっと胸を撫で下ろしました。
幾ら慣れたとはいえ、それはスピナとの間での事。
貞淑を纏うショコラ相手に舌まで差し込むのは僅かにですが抵抗もあったのです。


妥協してくれたショコラへと、あなたは頷きを返しました。

柔らかな頬に手を当て、そっと顔を近づけます。
あなたの接近に合わせて、ショコラは目を閉じてくれました。


神前、女神像のすぐ近くでのあなた達のキスは。
普段よりも少しばかり深く長く、ショコラが満足するまで続けられたのでした。


■ 好感度自動上昇

『ロコ』

81 + 3 = 84

『ショコラ』

22 + 3 = 25

『さくら&ちえり』

63 + 3 = 66

『コムギ』

13 + 3 = 16



■ 忘れてた外出分

『ルシュ』

>>下1  コンマ一桁分を好感度に加算


『ルシュ』

48 + 9 = 57/60 (上限間近)

あ、マジだ
失礼しました


『ツバキ』

19 + 3 = 22


◆ 作物レベル上昇

お茶Lv2  健康+2 嗜好+2  65金貨/週


■ ログインボーナス


あなた達のキスが終わると、スピナはもう居ませんでした。
きっとまたふらふらと、感性にまかせてうろついているのでしょう。

ま、それはともかく。
ショコラと二言三言交わし、あなたは女神像に向き直りました。
今日の祈りはまだだったのです。
やや上気した様子のショコラもまた、あなたに並んで手を組みました。


目の前での情事、申し訳ありません。
それと啓示の種の事、ありがとうございました。

そんな意思をあなたは真摯に女神像へと送ります。



>>下1  コンマ判定


■ 対象選択


『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 84/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R+   サクランボの精霊     好感度 63/100
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 57/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 25/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 22/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 16/60


>>下1  精霊を一人選んで下さい


絹を裂くような悲鳴。
それが礼拝堂に届いた瞬間、咄嗟にあなたは駆け出していました。

この暮らしの中、悲鳴が聞こえる事は稀にあります。
ですがそれは精々が家の中に侵入した大型の虫による物。
決して今のような、明確な身の危険を思わせる物ではありません。

何かあったに違いない。
そう判断したあなたは懸命に脚を動かしました。


居間を駆け抜け、玄関を力任せに開き、表に飛び出して。
そこにあった光景は、あなたの肝を冷やすに十分な物でした。


「ぃ、いやぁっ!
 こっちに、こなっ、来ないで下さいっ!!」


畑の周囲をウリボーが走り回り、ツバキが逃げ惑っていたのです。

ウリボーは完全に頭に血が上った様子で、どう見ても酷い興奮状態です。
地を蹴る足も全身全霊。
ウリボーには猪のような牙はありませんが、その勢いでの体当たりはどんなに運が良くとも怪我は免れないでしょう。

幸いツバキを積極的に狙う様子は無いようです。
むしろ離れようとしているようにも見えるのですが、ツバキが走り回るせいかウリボーもどんどん混乱しているようでした。


それを見て、あなたは即決しました。
ともかく即座にツバキを保護し、落ち着かせなければなりません。
今のままではとにかく危険すぎるのです。

ツバキの名を呼び、あなたは必死に駆け寄りました。
恐慌状態の耳にも何とか届いたのでしょう。
ツバキもまたあなたの方向へ、着物の裾を振り乱して走ります。

そうして何とか、あなたはツバキの保護に成功しました。
恐怖からか腰を抜かしかける彼女の背と膝裏に手を回し抱き上げて、さっさと危険区域に背を向けます。


が、ウリボーの混乱は未だ続いています。
同じ場所をぐるぐるぐるぐる走り回り、もう時分が何をしているかも分からないようです。

その軌道はやがて乱れ始め……倉庫の壁へと向かいました。


あなたはそれをウンザリした心地で見守るしかありません。
またも壁は破壊され、修理に時間と金貨を取られるのでしょう。

でもまぁツバキを守れたのだからそのぐらいは構わない、とあなたは自身を納得させました。


衝突まで後数メートル。
最早回避の術は無く、無慈悲な破壊音にあなたは備えました。

……と、その時。


「――チェストォォォ!!」


裂帛の気合と共に、それは現れました。

ドバン、と盛大に土を巻き上げる踏み込み。
それによって生まれた力の全てを推進力に換えて、彼女は跳びました。

構えるのは細身の剣。
レイピアと呼ばれるそれを、本来の突きとは違う掬い上げに用いて。


「ぷぎぃ!?」


ウリボーを見事に宙に浮かせ、弾き飛ばしたのです。


あなたとツバキは、それをポカンと眺めました。

高く吹き飛ばされたウリボーは哀れな悲鳴を上げて、地面を二度三度と跳ね転がり。
そしてピクリとも動かなくなりました。
死んではいないようですが、完全にノビてしまっています。


「こんなものか、何と手ごたえの無い。
 ……ふふ、敗北を知りたい」


それを成した者。
得意げに髪をかき上げるのは……ラスペルでした。
何故か曲がりも歪みもしていないレイピアをぷらぷら揺らし、胸を張っています。





■ 隠しスキル発動 ラスペル


『きす☆ゆあのセイバー Lv1』

ウリボーによる被害を打ち消す。


軽く勝利に浸った後、ラスペルはあなた達に振り向きました。


「大丈夫でしたか?
 お怪我は……おっと、これはお邪魔でしたね」


あなた達を気遣い、しかしすぐに引っ込めました。
邪魔者はこれで、などと嘯き、そそくさとどこかへ消えていきます。


はて、邪魔者とは何の事か。
……などとは、流石にあなたも言いません。

何せ、胸元を強く掴む手の感触をしっかりと感じているもので。


「あ、あの……ご、ごめんなさい。
 まだ、ちょっと、その……」


立てそうにはない、という事でしょう。
ツバキはお姫様抱っこをされながら、ぷるぷるとあなたにしがみついておりました。


「いや、仕方ないよ。
 あんなの俺だって腰抜かすと思う」

「は、はい……。
 あの、どこか座れるところに、降ろしてもらえれば……」


あなたはツバキを慰めつつ、家の中に向かいました。
ウリボーに追われた直後に屋外も無いでしょう。
安心感も得られるソファが最善の選択であるはずです。

勿論、一人置いて畑仕事へ、などという事もありえません。

あなたはツバキが元通りに落ち着けるまで。
一緒にソファに座り寄り添って、その日の朝を過ごしたのでした。



■ 好感度上昇

『ツバキ』

22 + 2 = 24


■ 精霊召喚 / 種


さて、その日の夕刻。
あなたは種を掌に乗せ、考えていました。

運命の種。
それは特定の誰かを呼び寄せるためのアイテムです。
わざわざ女神様が送り届けたという事は、きっと何か意味のある事です。
今、あなたの家に空き部屋はありませんが、この種のために一室程度の増築はしても良いでしょう。

ですが、別に今呼ばなければならないとも決まっていません。
すぐに呼べ、という啓示は下されていないのです。
あなたが家族を増やさずもう少し現状を維持したいと考えるならば、それも構いません。



※ 「運命の種」 による召喚は人数上限を無視できます。


『選択肢』


◆ 精霊を召喚する

◆ 今回はやめておく

◆ ○週間保留する (2~4週間の自由指定 保留中はこの選択が発生しません)


>>下1


(よし、召喚しよう)


あなたは即決しました。

気になって仕方ないのです。
女神様が直々に送り出した精霊とは、一体何者なのか。
これを確かめない事には夜しか眠れ無さそうです。

そうと決まれば早速地下へ。
あなたがそう考えた、その時です。


「……えっ?」


ぱぁっ、と。
握った水晶、運命の種が眩い光を放ちました。

何事かと考える暇もありません。
光はあっという間に膨張し、世界を真っ白に染めて、はじけました。


思わず目を閉じたあなたには何も分かりません。

ただ何か、小さな羽音が耳に届くのを知覚するのが精一杯でした。


ようやくあなたが目を開く事に成功した時、種は消えていました。

では召喚はもう終わったのだろうか。
そう思い周囲を見回しても、何の変化もありません。
失敗……とは考えたくはありませんでした。
女神様がまさかそんな不良品を寄越したとは考え難い事です。

ともかく、あなたは家の中を確かめてみようと自室を後にします。


……そこに早速、明らかな異常がありました。


「あっ、おにいさまっ!」

「やだー! たすけておにいさま!」


廊下の向こうから走ってくる双子です。
さくらとちえりを追いかけるのは、数匹のヤモリでした。

大人の掌よりも大きな個体です。
それが、何やら邪悪な「げっげっげ」などという鳴き声を上げて爆走しているのです。
子供にはちょっと厳しい相手。
ともすれば大人でも悲鳴を上げる者も居そうでした。


今日は動物に追われる日なのでしょうか。
あなたは何が何だか分からないまま、双子を背にかばいつつヤモリを追い払いました。


助けた双子はあなたに情報をもたらします。
なんとおかしな動物はヤモリだけではないと言うのです。

ロコは猫の頭をした大きなバッタに。
マトはセミのようにミンミンと鳴く巨大トンボに。
ツバキとコムギはタップダンスを踊る二足歩行の大ネズミに。
それぞれ追いかけられて逃げ回っているとの事。

もうどうしようも無いぐらいハッキリとした異常です。
こうしてはいられないと、あなたは慌てて家中を駆け回りました。


全ての動物を家から追い出す事に成功したのは、もうすっかり日が暮れてから。
もう何が何だか分かりません。
あなた達は皆でソファに集まり、ぐったりとしていました。

なお、双子の話に出なかった精霊は自力で何とかしていました。

ラスペルとルシュが上手い事追い払っていたのは、まぁ分かります。
問題はスピナとショコラ。
七本の小さな人の足を生やした蛇を「愛嬌がある」などと頭を撫でていたのはまるで理解できませんでした。
蛇自身も、どこか困惑したような表情だったのはきっと気のせいではありません。


「もー、何が起こってるの、これ?
 ……ダンナサマは、何か知らない?」


疲れきった様子のロコはあなたに聞きます。

心当たりなんて一つしかありません。
あの運命の種でしょう。
あなたは勿論、それを皆に説明しました。

不用意な召喚のせいで何か変になったのかも知れない。
俺のせいだったら本当にごめんと、頭を下げて。


「ダンナサマのせい……じゃないと思うなー。
 どっちかっていうとこれ、呼び出された子の――」


悪戯なんじゃ、というロコの言葉に。


「――正解」


と、誰のものでもない声が返りました。


羽音。
それと同時に、部屋の隅から湧き出したコウモリが、光源に。
燭台の火に殺到し、あらゆる灯りを覆い隠しました。

あっという間に部屋の中は真っ暗闇。
自分の手さえ見えない世界にあなた達は叩き落され。


そんな中で、あなたの耳元で声が囁かれます。


「Trick」


次の瞬間には、両頬を覆う掌の感触。
それに驚く間も無く。


「or Treat?」


ふわりと、あなたの唇は何者かに奪われました。

聖なる力が流れる、いつもの感覚。
それであなたは、相手が精霊であると確信します。

……放たれた言葉から、何の精霊であるかもまた理解できました。


コウモリ達は盛大な羽音を立てながら部屋の中央に集いました。

そこには、人影が一つ。
青い炎を眼窩に灯すジャック・オー・ランタンに腰掛ける、魔女の扮装をした――。





『選択肢』


◆ いたいけな幼女

◆ 瑞々しい年頃の少女

◆ 妖艶な大人の女


>>下1


青い炎を眼窩に灯すジャック・オー・ランタンに腰掛ける、魔女の扮装をした、いたいけな幼女が一人。
年の頃は双子と同じぐらいでしょうか。
どこを見ているのか分からない、ぼんやりとした瞳がやけに印象的でした。

ぺろりと舌を出し、唇を舐める彼女は茫洋とした無表情で。


「……トリート、ごちそうさま。
 トリックは……おしまい」


ぼそぼそとした声で言いました。


大きなつばの三角帽子と魔女のローブはぶかぶかです。
どういう原理なのか横に浮かせた大きな木の杖も、体とまるでサイズが合っていません。

そんな彼女は自分自身の顔を指差し、続けます。
断片的で聞き取りにくいそれは、自己紹介のようでした。


「……カボチャ。
 シトルイユ……っていう。
 …………よろしく。

 これ、お近付きの……アレ」


どささささっ。
鈍い音を立てて降り注ぐジャック・オー・ランタンの群れと共に。
どうやらやたらと癖の強そうな精霊が、あなたの家族に加わる事となったのです。


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
トマトLv6      健康+3 文化+2        75金貨/週
サクランボLv6   嗜好+3 文化+1       75金貨/週

SSカボチャLv3   健康+3 嗜好+1 文化+2  65金貨/週


◆ 精霊リスト(10/10) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 84/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R+   サクランボの精霊     好感度 63/100
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 57/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 25/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 24/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 16/60
『シトルイユ』   SSR   カボチャの精霊     好感度 30/60



◆ サブクエスト 『鋼の少女』

「領主の館」への外出回数が2回以上(2/2)
「シトルイユ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『ジャック・オー・ランタン』

「シトルイユ」の好感度が40以上。
『生活』が☆☆☆☆以上。
『健康』が☆☆☆☆以上。
町に「劇場」が建設済み。

ここまでで。
おやすみなさい。

今日はちょっと休ませてください。
申し訳ないです。

今日はやります
9時から


で、その後。


「……足、しびれてるんだけど」


シトルイユは見事にお仕置きと相成りました。
床に正座して、こってりとお絞りです。


「そりゃそうですー。
 ちゃんと反省できるように座らせてるんだもの」


主導したのはコムギでした。
彼女はタップダンスを踊る大ネズミから逃げ回らされた口です。
といっても、本人が怖がった訳ではありません。


「あ、あの、コムギさん。
 私は、もう大丈夫ですから……」


ツバキがおろおろとしながらも、シトルイユのフォローに回りました。

コムギは、悲鳴を上げて逃げ回るツバキを庇って一緒に逃げていたのです。
悪戯で仲間を怖がらせるとは何事か、と、そういう趣旨のお叱りでした。


「だーめ。
 悪戯はまぁ良しとしても、内容が悪いよ。
 ヘビとかクモとかはちょっと流石に見過ごせないもの」

「……かわいいのに?」

「普通はそう思わないの!」


きょとんと首を傾げるシトルイユの額を、コムギは「めっ」と指で押さえます。
そのままグリグリとされ、あぅおぅ、などと妙てけれんな声を上げました。

コムギの意見には精霊達の大半も同感の模様です。
特に大蜘蛛に追いかけられたロコなどは、あなたの腕にぎゅっとしがみついて離れません。
話に出たせいで思い出してしまったのでしょう。
しきりに部屋の壁や天井に視線をやり、何か居ないかと警戒しているように見えます。

他もおおよそ似たようなもの。
勇ましく撃退に成功したラスペルとルシュだって、どこか落ち着かない様子。

……のほほんとした例外が二名ほどおりますが、感性が少々独特らしい二人なのでノーカンです。


そんな皆を示して、コムギは言いました。


「ほら、反応見たら分かるでしょ?」

「ん……ほんとだ。
 ……えっと、ごめんなさい?」


よろしい、とコムギは頷きます。
シトルイユは素直に自分の非を認め、ぺこりと頭を下げました。

その言葉が言えたなら十分。
口々にお許しの言葉が投げられて、シトルイユの悪戯は一先ず水に流されました。


その様を見て、あなたはほっとします。

シトルイユはどうやらあなたが知るカボチャの精霊達と同じく、やりすぎたと思ったらちゃんと謝れる子のようでした。


カボチャの精霊。
それは「きす☆ゆあ」においては珍しく、複数の個体が存在する精霊でした。

レアの三女。
Sレアの次女。
SSレアの長女。
ハロウィンの度に一人ずつ増え、秋のイベントを彩っていたのです。

三姉妹そろって悪戯好きで何かしらを企んで、だけれど結局見事に失敗。
御使い率いる精霊達に捕まって反省のお手伝いまでがテンプレでした。


ではシトルイユはその内の誰かというと……実は誰にも該当しません。
ここに来て初めての、あなたが全く知らない精霊でした。
真っ黒な魔女のローブと三角帽子の幼女、なんてカボチャの精霊はゲームには居なかったのです。

いや、あるいは、とあなたは記憶を思い返します。

そういえば三年目のハロウィンイベントの最後に、三姉妹はこっそり集まって来年の悪巧みをしていました。
その時に「次は姐御にも協力を」などという一文があったのです。
四年目をプレイする前に命を落としたために、あなたはその姐御の正体を知りません。

もしや彼女が?
あなたは思わずまじまじとシトルイユを見つめ……。


「……あの、ほんとに足痺れてきた。
 立っていい?」


無表情で手を上げて許しを求める姿に、姐御ってキャラじゃないなぁ、と苦笑しました。

ともあれ、悪い子ではなさそうです。
見知らぬ精霊であるためにほんの少し心配しましたが、どうやら考えすぎでした。


それから、痺れでぷるぷると震えるシトルイユを支えながらあなた達は食卓に向かいました。

前回の召喚時と同じく歓迎会です。
といっても、ちょっと控え目とならざるを得ません。
今回は準備を整える前、意図しないタイミングで召喚が成されてしまったためです。
まだパンさえ焼いていない所からの即席パーティーでは、さほどのご馳走は用意できませんでした。
それでも、明日の朝に残り物でお腹一杯になるぐらいの量はありますが。

その事実にシトルイユは大変にがっかりした様子でした。
こんな事なら正規の召喚を待っていれば良かったと、帽子の縁を掴んで唸ります。
ですが言っていても仕方ありません。
あなた達は彼女の小さな失敗を慰め、食前の祈りを捧げてからフォークを取りました。

食事が始まると、シトルイユは俄然元気になりました。
さくらやちえりと余り変わらない年頃ですが、食欲はしっかり旺盛のようです。
一体小さな体のどこに入っているのか。
大の男であるあなたに負けない勢いでシトルイユは料理を平らげます。

隣に座っていたマトちゃんは、思わずお口あんぐりです。
シトルイユのお腹を撫でて、何で膨らんでいないのかと実に不思議そうでした。


「ふぅ。
 ごちそうさま」


お行儀良く口元を拭き拭き。
そのお口から数人前の料理が飲み込まれたなどとても信じられません。
澄ました顔を誰もが覗き込み、ぽかんとした表情です。
それに対し、見つめられる側のシトルイユはしばし首を傾げた後、言いました。


「大丈夫……あったから食べただけ。
 いつもこんなに、なんて言わない……」


そこも心配ではあったけど、皆が言いたいのはそこじゃない。
そんな空気に食卓は包まれました。


さて、そんなパーティーも終わり。
あなた達はいつも通り、後は露天風呂を楽しんで寝るだけとなりました。


「広くて温かくて、すっごい気持ちいいお風呂なんだよー♪」

「ほうほう……なるほど、詳しく」


と、ロコがシトルイユを誘います。
クモに怯えていたのはもうすっかり落ち着きました。
元凶を前にしても余裕があります。

誘われたカボチャっ子も、ぼんやりした無表情ながらもどこかわくわくした様子。
ロコの話に興味深げに耳を傾けました。


「入ってる間もだけど、上がってからもずっとポカポカでね?
 そのままベッドに入ったら……ぁ、ダンナサマ、ダンナサマ! 大事な事忘れてるよー!」


そこでようやく気付きました。
騒動でころりと抜け落ちていたのでしょう。

シトルイユの部屋がまだ無いのです。
これはいけません。
お風呂に入っている間に妖精を呼んで早急に増築して貰うべきでしょう。


「……待って」


ですが、それを止める者がありました。
当の本人であるシトルイユです。
部屋が無くて困るのは彼女自身。
なのに何故制止するのかと訝るあなたに、シトルイユは真っ直ぐに右手を上げて発言しました。


「部屋、自分で作る」


シトルイユに言われるままに、あなた達は屋外に出ました。

家の周囲を一回り。
ここは日当たりがダメ、あそこは景観の邪魔。
そんな風にうんうんと頭を巡らせた様子のシトルイユは、やがて一所に狙いを定めました。

家と風車小屋の間。
ちょうど何も無いスペースが大きく開いているそこに立ち、体躯に見合わない大きな杖を振りかざします。

そして。


「 "さぁさぁここでクイズを一つ。
  素敵なあの子のお名前なあに?" 」


ぼそぼそとしたダウナーな口調から一転。
軽快に、踊るような言葉がその口から漏れ出します。


「 "煮ても焼いても美味しくて。
  種まで食えるにくいヤツ。

  ちょっと頭は固いけど。
  中身はとろとろ甘いヤツ" 」


シトルイユの歌は、朗々と続き。


「 "黄色いドレス? 緑のドレス?
  それはあなたのお好み次第。

  だけれど私のオススメは。" 」
  今日は黄色でおっきくて、目鼻が開いたこの子の気分" 」


その言葉に結実すると共に。
杖の先から光が放たれました。

宙を目指し走ったそれは、唐突に弾け――。


ズドォォン、と。
轟音と共に大きな振動があなた達を襲いました。
土煙が盛大に巻き起こり、視界を覆い隠します。

あなたはもつれそうになる足を動かし、慌てて走りました。
音と振動は前方、シトルイユの立っていた位置から。
何が起こったかは分かりませんが、まずは彼女の無事を確認しなければなりません。

と、そんなあなたの耳に、安堵をもたらす声が届きました。


「ん、正解は……勿論かぼちゃ」


同時に、ぶわりと風が吹いて土煙を吹き飛ばします。
地面からは幻想的な燐光が立ち上り、その光景を露にし、彩りました。


「改めて、自己紹介、する」


あなたはぽかんと、またも大口を開けました。
本日何度目でしょう。
ですが、それも致し方の無い事。


「私は、シトルイユ。
 カボチャの精霊、で……」


再び茫洋としたか細い声に戻り、語るシトルイユ。

彼女の背後には一軒家程もある巨大すぎるカボチャが、どどんと鎮座しておりました。
黄色い品種のそれは中身が綺麗にくりぬかれ、目鼻と口がぽっかりと開いています。
良く良く見ればそれはどうやら窓であり、低い位置には頑丈そうなドアまでついていました。

これはまさしく一軒家。
カボチャの見た目をした、全く素敵な新居です。


真っ黒いローブ。
大きな三角帽子。
長大な木製の杖。

それらはどうやら、ただの仮装ではありません。
御使いの力でさえ説明のつかないこんな現象を見せ付けられては納得する他無いでしょう。


「……魔法使いも、やってる。
 これからよろしく」


シトルイユはまっ平らな胸を張り、帽子を脱いで言いました。
橙色の左右非対称な髪がはらりとそよぎ、同じ色の瞳は真っ直ぐにあなたを見つめます。


癖が強い?
それどころではありません。

もっとずっと、それこそ本当の意味で。

物凄い女の子が、今日からあなた達の仲間となった日の事でした。

(最後の一文で誤字る始末)

× 物凄い女の子が、今日からあなた達の仲間となった日の事でした。

○ 物凄い女の子が、今日からあなた達の仲間となったのでした。


■ 11月 3週目


◆ 領地状況

『生活』 ☆☆☆☆
『健康』 ☆☆☆☆☆
『嗜好』 ☆☆
『文化』 ☆☆☆


◆ 作付状況(5/5) 拡張費用 『3000金貨』

『畑①』 トウモロコシLv8   生活+4 嗜好+1 文化+1  75金貨/週  ※ 交易中 ※

『畑②』 ホウレンソウLv10  健康+7 文化+1        85金貨/週  ※ 交易中 ※
『畑③』 カカオLv2       健康+1 嗜好+3 文化+1  75金貨/週
『畑④』 お茶Lv2         健康+2 嗜好+2        65金貨/週
『畑⑤』 小麦Lv1        生活+1             50金貨/週


◆ 待機作物リスト

キャベツLv4    健康+2             55金貨/週
アスパラガスLv1  健康+2             50金貨/週
トマトLv6      健康+3 文化+2        75金貨/週
サクランボLv6   嗜好+3 文化+1       75金貨/週

SSカボチャLv3   健康+3 嗜好+1 文化+2  65金貨/週


◆ 精霊リスト(10/10) 拡張費用 『2000金貨』

『ロコ』        N+   トウモロコシの精霊    好感度 84/100
『スピナ』      R+   ホウレンソウの精霊    好感度 100/100
『さくら&ちえり』  R+   サクランボの精霊     好感度 63/100
『ルシュ』      N    キャベツの精霊      好感度 57/60
『マト』        R+   トマトの精霊         好感度 60/100
『ラスペル』     R    アスパラガスの精霊   好感度 10/60
『ショコラ』     SSR  カカオの精霊       好感度 25/60

『ツバキ』      SR   お茶の精霊        好感度 24/60
『コムギ』      N    小麦の精霊        好感度 16/60
『シトルイユ』   SSR   カボチャの精霊     好感度 30/60



◆ フレンドリスト

『南方の御使い ユーリ』   欧風文化 友好度37
『草原の御使い フィオ』   遊牧文化  友好度49
『山岳の御使い レーヴェ』 ??文化  友好度19
『離島の御使い イブキ』   和風文化  友好度33


◆ 倉庫

『770金貨』


◆ 家具

『三人がけソファセット』
『源泉掛け流し露天風呂』 ※ 混浴解禁 ※
『ひろびろダイニングテーブル』 ※ パーティー解禁 ※
『精霊をダメにするクッション』
『アロマディフューザー』
『快適ダブルベッド』 ※ ピロートーク&朝チュン解禁 ※
『大容量本棚』


■ 今週の領地変動 / 詳細


◆ 領地状況

『生活』 僅かに減少しました……。
『健康』 現状を維持しています。
『嗜好』 成長しました。
『文化』 成長しました。


◆ 嗜好品(自領)

『トウモロコシ』を用いた酒が流通しています。
『サクランボ』の栽培が行われています。
『麦』を用いた酒造りの研究が進んでいます。
『チョコレート』が少し流通しています。


◆ 嗜好品(流入)

『砂糖菓子』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『サトウキビ』の栽培研究が行われています。
『チーズ』が贅沢品として一部で取引されています。
『醤油』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『味噌』が高級贅沢品として極一部で取引されています。
『大豆』の栽培研究が行われています。
『コーヒー』が高級贅沢品として極一部で取引されています。


◆ 文化(自領)

『運動場』が整備されています。
『猫の居る広場』が整備されています。
『彫金細工』が流通しています。
『学校』の建設計画が順調に進んでいます。
『図書館』の建設計画が議論され始めています。
『愛の泉』の建設計画が議論され始めています。
『屋台通り』が人気を博しています。
『飲食店』が人気を博しています。


◆ 文化(流入)

『楽団』が小規模な活動を行っています。
『劇場』の建設計画が議論され始めています。
『牧場』の建設が開始されました。
『創作活動』が一部で始まっています。
『羊毛』が少し流通しています。
『農耕馬』が少し利用されています。


■ 待機イベント一覧


◆ メインクエスト 『聖域は愛に満つ』
『生活』が☆☆☆以上
『健康』が☆☆☆以上。
『嗜好』と『文化』の合計が☆☆☆☆☆☆以上。
精霊の好感度の合計が500以上。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『南方の御使い-2』
「南方の御使い ユーリ」の友好度が60以上。
上記の条件を満たした状態で週を跨ぐ。


◆ サブクエスト 『鋼の少女』
「領主の館」への外出回数が2回以上(2/2)
「シトルイユ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で月末を迎える。


◆ サブクエスト 『愛の日、その顛末』
「ショコラ」を召喚済み。
上記の条件を満たした状態で、2月2週目を迎える。


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』
「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』
「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『きょういくしたけっかがこれだよ?』
「さくら&ちえり」の好感度が80以上。
「大容量本棚」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』
「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)


◆ キャラクタークエスト 『トマトが赤くなると?』
「マト」の好感度が80以上。
家にバルコニーが存在する。


◆ キャラクタークエスト 『泰然自若』
「ラスペル」の好感度が40以上。
過去にウリボーの被害が発生した事がある。


◆ キャラクタークエスト 『罪深き者』
「ショコラ」の好感度が40以上。
カカオを過去に作付した事がある。
町に「牧場」が建設済み。
町に「羊毛」が流通している。


◆ キャラクタークエスト 『こんな私にも出来る事』
「ツバキ」の好感度が40以上。
ツバキ「以外」の精霊の好感度が、全員20以上。
精霊の総数が「5人」以上。
「ひろびろダイニングテーブル」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『いつだって、どこだって、きっとあなたのすぐ傍に』
「コムギ」の好感度が40以上。
メインクエスト「救いの日」を閲覧済み。


◆ キャラクタークエスト 『ジャック・オー・ランタン』
「シトルイユ」の好感度が40以上。
『生活』が☆☆☆☆以上。
『健康』が☆☆☆☆以上。
町に「劇場」が建設済み。


■ 条件達成済みイベント一覧


◆ キャラクタークエスト 『褐色の誘い』

「ロコ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

「スピナ」の好感度が80以上。
「快適ダブルベッド」を購入済み。


◆ キャラクタークエスト 『目には目を、歯には歯を』

「ルシュ」の好感度が40以上。
「ルシュ」の召喚から1ヶ月以上が経過している(8月3週召喚)



■ 時節イベント


◆ サブクエスト 『メリークリスマス!』

12月4週目を迎える。
イベント発生までにどんな準備をしたかで内容が変化します。


■ 行動選択 / 雑事


『選択肢』


◆ 作付変更

◆ 施設拡張

◆ 妖精のお店

◆ 何もしない


>>下1


「はー、ほれぼれしますな」

「みごとなわざまえ」

「あれぐらいのしごと、できるようになりたいですなぁ」


あなたが呼び出すと、妖精達は口々に言いました。
勿論カボチャハウスの事でしょう。

何も無い所に一瞬で家を一軒建てたのです。
彼らの感心も当然です。
あなただって、一夜明けても未だに信じ切れません。
起きてすぐに家を出て、カボチャが鎮座しているかを確認に行った程です。


まぁ、今はそれは置いておきましょう。
妖精達を呼び出したのは理由あっての事です。

魔法はとんでもない代物ですが、妖精の仕事とて負けてはいません。
その腕前を発揮して家具を作ってもらいたいと、あなたは彼らに依頼しました。


◆ どっしりバーキャビネット

重厚感ただよう木製キャビネット、大人の夜のお付き合いに是非おひとつ。
なお、お酒は付属しておりませんので各自ご用意ください。
『飲酒』が解禁されます。


◆ 大きなのっぽの柱時計

ちゃんと動きますし鳩も出ます。
家族の時間を共に刻む、素敵なおじいちゃん時計。


◆ 不思議な絵画

その日の気分によって自分を描き変えるちょっと変な絵画。
時々リアルな裸婦画になって気まずい雰囲気を漂わせる以外は全く無害です。


◆ お洒落な出窓

居間の窓を出窓に改造。
お花なんか並べてちょっと気取ってみませんか?


◆ ロッキングチェアwithウッドデッキ

ちょっとお洒落な空間をトトンと増築。
素敵な昼下がりのお昼寝にオススメ。


◆ その他 (自由記述)

妖精さんはとっても器用。
欲しい家具があれば特注しちゃえば良いのです。


■ 家具は一つ 『200金貨』 で購入できます。

◆ 所持金

『770金貨』



>>下2


購入する家具を選択して下さい。
家具は一度に 「三つ」 まで購入可能です。

何も買わずに終わらせる事もできます。


が、あなたは心変わりを起こしました。

現状、特に不足している物はありません。
やっぱり家具の追加は見送ります。

妖精達は不満そうにぶーぶーと抗議しましたが、それもすぐに収まります。
素晴らしきは嗜好品。
自家製ホットチョコレートをご馳走すると、あっという間に幸せ心地です。


「うひ、うひひ……おいし、あま、うまぁー……」


何やら変なトリップをしている個体もおりましたが、おおむね問題は無いはずです。
……多分。


■ 行動選択 / メイン


シトルイユの登場で、畑仕事はぐんと楽になりました。
何故かといえば、勿論魔法です。

あなたは今、椅子を大きな犬にして座っていました。
誤字でも何でもありません。
本当に、椅子が犬になったのです。

座面はそのまま、四本の椅子の脚は犬の脚に。
頭はどこにもありませんがあなたの指示は聞こえるらしく、言った通りに動いてくれます。
それに座ったままでトウモロコシをもぎ、カブト虫の脚を生やした大きなカゴに放り込むだけ。
一杯になったカゴは自分で判断して空のカゴと場所を交代するのです。

ちょっとファンタジーすぎて慣れるまでに時間がかかりそうな光景でした。


ですがこれでも軽い方。
さくらとちえりなど、巨大クワガタムシの群れを率いてホウレン草の収穫です。
双子の号令に合わせて鋭いハサミが根元をバツリと切り、空飛ぶ絵本達が鳥の足をページの間から伸ばして持ち去っていきます。

異世界情緒溢れすぎじゃないだろうかと、あなたは頬を引きつらせました。


ですがまぁ、仕事の負担が減るのは良い事です。

おかげで考え事をする暇もたんとありました。
何に思考を費やすかといえば、勿論日々のこと。

差し当たっては今週はどう過ごそうかと、あなたは椅子犬に揺られながらつらつら考えました。



『選択肢』


◆ 精霊との交流

◆ キャラクタークエスト

◆ 精霊召喚(選択不可)

◆ 文通

◆ 外出



>>下1


■ キャラクタークエスト


『選択肢』


◆ ロコ

◆ スピナ

◆ ルシュ


>>下1


◆ キャラクタークエスト 『楽園の夜』

上記イベントが選択されました。

ここまでで
短くてすみません
年末繁忙期が始まってるせいで色々ガタきてます
もうちょっと体力あると思ってたのに情けない
申し訳ないです

ご心配かけてすみません。

現場の惨状を見かねた上司が増員かけてくれました。
何とか余裕を取り戻せそうなので、明日から再開します。

本当にごめんなさい
テキストファイル開いても文章がろくに頭から出てこない状況です
今までどうやって書いていたかという根本から完全に吹っ飛びました
このスレを本当に自分が作ったのか疑わしいレベル

少しずつ書き進めていますが、出来上がりがいつになるか分かりません
下手したらエタるかも知れません
申し訳有りません

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