絵里「何?このチョコレートは…」 (83)

絵里「さてと、日誌も書いたし私も帰ろうかしら」

チョコレート!

絵里「あら?これは…チョコレート?なんで床にチョコレートが落ちてるのかしら?」

………

絵里「誰かが落としたのね。机の上に置いておけば明日気づくでしょう。さっ、帰ろう」

穂乃果「えーーー」

凛「嘘でしょ?」

希「作戦失敗やなぁ」

絵里「あなた達…」

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穂乃果「食べちゃうかと思ったのになぁ」

凛「ね!絵里ちゃんがチョコレート大好きだって言うからわざわざ買って来たのにね」

絵里「えっと…どう言う事かしら?」

穂乃果「いやぁ~絵里ちゃんがチョコレートを拾って食べた所をね」

凛「あ~絵里ちゃんが凛達のチョコレート食べちゃったにゃ~って言って」

希「お詫びに今日遊んでもらおうと思ったんよ」

絵里「何よそれ。私が落ちてるチョコレートを拾って食べると思ったの?」

穂乃果「包装してあるし…もしかしたらと…」

絵里「そんな訳がないでしょう」

希「そんなのやってみなきゃ分からんやんな?」

凛「ね~?」

絵里「あなた達ねぇ…もしかして、私の事を馬鹿にしてる?」

穂乃果「…」

希「…」

凛「…」

絵里「否定しなさい!否定を!」

穂乃果「あはは」

絵里「あはは、じゃないわよ」

凛「取り敢えずさ、このチョコレートあげるから凛達と遊んでよ」

絵里「何が取り敢えずなのよ。嫌よ。今日はもう遊びません。何時だと思ってるのよ」

凛「え~話が違うにゃ~」

絵里「どの話よ」

凛「絵里ちゃんはチョコレートさえあげればお願い聞いてくれるって」

絵里「そんな話はありません」

希「でも、チョコレートは欲しいやろ?」

絵里「いりません」

穂乃果「え?いらないの?なんで?」

絵里「別にあなた達に貰わなくても家に昨日買ったチョコレートの残りがあるからいいの」

穂乃果「え?昨日のチョコレート?」

絵里「そうよ?って言うかチョコレートケーキがあるの」

穂乃果「え?穂乃果食べたい」

凛「凛も食べたい」

希「ウチも食べたい」

絵里「え?」

穂乃果「って事はあれだね?」

凛「うん。決定にゃ」

希「今日はえりちん家に行ってチョコレートケーキを食べながら映画でも見ようか」

絵里「いや、ダメよ。それはダメだってば」

穂乃果「さあ、絵里ちゃん家にレッツゴー」

絵里「ちょっと~」

01

絵里「じゃあ、私はこっちだから…」

穂乃果「おっと、絵里ちゃん帰さないよ」

凛「今日も凛達と遊ぶにゃ~」

希「そうや、そうや~」

絵里「はあ…今日は随分とストレートに来たわね」

穂乃果「やっぱり、穂乃果達はコソコソ策を練るのは性に合わないって思ったんだよね」

絵里「そうなの。まあ、どっちでもいいんだけど…私はこのまま帰るから」

凛「絵里ちゃん、待つにゃ。ほら、バナナあげるから」

絵里「いらない」

凛「え~、喜ぶと思ったのに」

希「な~?えりちは何をしたら喜ぶんやろうな?」

絵里「そんな訳ないでしょ?バナナって…バナナってあなたね、私は猿ですか?」

希「え?えりちは猿やったの?これはびっくりや」

凛「ね?びっくりだよね」

絵里「って言うか前々から思ってたんだけど」

穂乃果「え?何?」

凛「どうしたのかにゃ~」

絵里「希!」

希「え?ウチ?」

絵里「そうよ。あなたよ。希はなんか違うでしょ?」

希「え?何が?」

絵里「穂乃果と凛とスタンスが」

希「スタンス?」

絵里「そうよ。穂乃果と凛の二人と希は何か感じが違うのよ。なんて言うか…だって、あなた…ぶっちゃけ凄い賢いじゃない」

希「は?」

穂乃果「へ~そうだったんだぁ」

凛「じゃあ、凛達は何なのかな?」

希「いや、えりちは何が言いたいの?」

絵里「だから…希は二人と違って悪ふざけ感が際立つのよ」

希「ほう。つまり?」

絵里「あなたは私と遊びたいんじゃなくてふざけたいだけでしょ?」

希「いや~、えりち…名探偵やなぁ」

絵里「やっぱりね。そうだと思ったのよ」

希「でも、ズレてるなぁ。だって、ウチなんも考えてないもん」

絵里「え?」

希「なぜかと言うと…ウチはスイッチをオンオフ切り替えているのだ」

凛「お~流石は希ちゃんにゃ」

穂乃果「え?それって穂乃果達といる時はスイッチオフって事?」

希「それにウチは本当にえりちと遊びたいんよ。だって、ウチは一人暮らしやから。えりちと違って妹もいないんよ?本当に一人なんやから。一人でジェンガやった事ある?凄い寂しいんよ?そりゃ、寂しいに決まってるやん。な?そうやろ?そんなウチが一番遊びたがってるのは自明の理ってやつやん?」

穂乃果「ねえ、希ちゃん?」

希「ん?どしたん?」

穂乃果「希ちゃんが長々と話してる間に絵里ちゃん行っちゃったよ?」

希「え?」

凛「希ちゃん?スイッチオンにしてもいいんだよ?」

希「いやぁ……そやね…」

02

絵里「ふぅ…疲れたわねぇ」

???「うっ…うぅ…」

絵里「……」

???「た、たすけてぇ」

絵里「……」スタスタ

???「え?無視?スルーするの?」

絵里「はあ…どうしたの?穂乃果?」

穂乃果「え?どうしてバレたの?」

絵里「せめて声色くらい変えてくれないかしら」

穂乃果「こわいろ?」

絵里「なんでもない。希?凛?あなた達もいるんでしょ?」

希「ハイハイ。居ますよ~」

凛「ちぇ~バレてたにゃ~」

絵里「皆んなで帰ってたのに途中からあなた達三人が居なくなってたからね」

穂乃果「絵里ちゃんの観察力。恐るべし…」

絵里「誰でも分かるわよ」

穂乃果「まあ、いいや。絵里ちゃん」

絵里「嫌よ」

穂乃果「まだ何も言ってないよ」

絵里「私の家に来るって言うんでしょ?」

穂乃果「まあ、うん。そうだよ」

絵里「嫌よ。私は今日帰って勉強するんだから」

凛「そんなの明日やればいいにゃ~」

絵里「その考えがダメなのよ」

穂乃果「そんな事ないよ。穂乃果、この考えで今までやってきたもん」

絵里「その結果が補習なんでしょ?」

穂乃果「その言い方じゃ毎回補習みたいじゃん」

絵里「違うの?」

穂乃果「違うよ。穂乃果をなんだと思ってるの?」

絵里「そう。まあ、いいけど。とにかく私は帰る」

凛「そうはさせないにゃ」

穂乃果「こうなったら実力行使だ」

絵里「無理よ」

希「ふふん。それはどうかな?」

凛「いくら絵里ちゃんが運動神経抜群でも凛と希ちゃんを相手にするのは難しいにゃ」

穂乃果「え?穂乃果は?」

絵里「だとしても私は帰る」

凛「無駄にゃ~」

穂乃果「待って、凛ちゃん」

凛「え?」

穂乃果「ここは穂乃果にやらせて。ここらでお遊びはお終いって所を見せてあげたいんだ」

凛「穂乃果ちゃん…」

絵里「いや…それ、こっちのセリフだから」

穂乃果「絵里ちゃん覚悟ーーーーー」

ドテェ

絵里「え?大丈夫?」

希「ハデにコケたなぁ」

凛「穂乃果ちゃんーーーーーーー」

穂乃果「うわぁぁぁん。お尻打ったぁ」

絵里「ほっ。大丈夫そうね。それじゃあ」

穂乃果「あーーーー。もう、最悪だよぉぉぉぉ」

希「ちょ?えりち?穂乃果ちゃん置いて帰るの?」

凛「薄情だにゃ」

穂乃果「あーーー、二つに割れたぁぁぁ」

希「ウチ等も解散しようか?」

凛「そうだね」

03

絵里「今日は帰ったら何しようかしら…」

シュピッ

絵里「危なっ。な、なに?え?カード?」

穂乃果「ふっふっふっ」

絵里「穂乃果…」

凛「はっはっはっ」

絵里「凛…」

希「ヒッヒッヒッ」

絵里「何なのよ…その笑い方は…」

穂乃果「絵里ちゃん。今日、穂乃果達…」

絵里「穂乃果…あなた…何なの?その格好は…」

穂乃果「え?あーーーー」

絵里「な、何よ?」

穂乃果「凛ちゃん、希ちゃん、酷いよ。今日はキャッツアイの格好で合わせようって言ってたのに」

希「いやぁ…だって恥ずかしいやん。その格好は」

凛「って言うか凛キャッツアイなんて知らないにゃ」

穂乃果「穂乃果一人でこの格好だよ?恥ずかしいじゃん」

希「三人でも恥ずかしいよ」

穂乃果「じゃあ、なんでやるなんて言ったの?穂乃果本気にしちゃうからね?」

凛「よくそんな衣装あったね?」

穂乃果「昨日ことりちゃんに借りたんだよ」

凛「ことりちゃんはどうしてそんなの持ってるの?」

希「そこを触れるのはやめようや」

穂乃果「二人とも普通に制服だし」

絵里「ねえ?仲間割れしてるならもう帰ってもいい?」

穂乃果「いいわけないじゃん。穂乃果こんだけ恥ずかしい思いしてるんだよ?少しは相手してってよ」

絵里「いや…」

希「でも、割と良いかもしれんよ?」

穂乃果「何が?何がいいの?何にも良くないよ?」

希「レオタードと言えばえりち!えりちと言えばレオタードやん?ほら、えりちが仲間になりたそうにこっちを見てるよ?」

絵里「いや、なりたくないから大丈夫」

希「でも、えりち…昔はよくレオタード着てたやん」

凛「え?そうなの?」

絵里「どうして誤解を生むような言い方をする訳?」

希「いや、別に間違ってはないやん」

絵里「バレエをやってたってだけでしょ」

希「だから間違ってはないやん」

穂乃果「いや、もう良いからさ。穂乃果をこの状態で放って置かないで?これじゃあ、穂乃果が変な人だよ」

絵里「まあ…そうね。取り敢えず…着替えなさいよ。μ’sに変な噂が立つわよ」

穂乃果「ここで?」

絵里「……うちに来なさい」

穂乃果「え?いいの?」

絵里「仕方ないでしょ」

希「おお!怪我の功名やな」

04

絵里「…」テクテク

穂乃果「…」テクテク

希「…」テクテク

凛「…」テクテク

絵里「…」チラ

穂乃果「ん?」

希「…」

凛「…」

絵里「…」ダッ

希「えりち…逃げるん?」

絵里「は?」

希「また、そうやって逃げるん?」

絵里「いや…逃げるって言うか…」

希「ウチ等と向き合おうともせず…また、逃げるん?」

絵里「言い掛かりにも程があるわよ…」

穂乃果「絵里ちゃんはズルイよ。穂乃果達がこんなに一緒懸命なのに…穂乃果達と向き合おうともせず…」

絵里「穂乃果?言ってる事が希と一緒だから。言う事ないなら別に無理して言わなくてもいいのよ?」

穂乃果「なっ」カァァァ

凛「あ~絵里ちゃん酷いにゃ。絵里ちゃんが指摘するから穂乃果ちゃん恥ずかしくなっちゃったにゃ」

絵里「ここで?穂乃果の恥ずかしがるポイントが分からないんだけど。もっと他に恥ずかしがるポイントあったでしょ?」

穂乃果「え?そうなの?」

絵里「そうよ」

凛「まあ、穂乃果ちゃんは今更だもんね」

穂乃果「そんな事ないよ」

希「えりちは…そうやって穂乃果ちゃんに話をシフトして逃げるん?穂乃果ちゃんなら誤魔化せるからって」

絵里「いや…だから…」

希「ちゃんとウチ等と向き合って」

絵里「分かったわ。じゃあ、聞くけど。何か用なの?」

穂乃果「ボーリングやりに行こうよ」

希「今日はキャンペーンで10ゲーム出来るんよ」

絵里「嫌よ。絶対に嫌。なんで10ゲームなんて腕がおかしくなるわよ。明日学校あるのよ?って言うか練習で疲れたし」

凛「じゃあ、絵里ちゃんはあれだよ。すべり台使っていいから」

絵里「それでも嫌。って言うか誰がすべり台なんか使いますか」

希「えりち我儘やなぁ」

凛「我儘なのはボディだけにして欲しいにゃ」

絵里「我儘なのはどっちよ。それと希?凛に変な言葉を教えないで」

希「なんでウチなの?」

絵里「希くらいしかいないでしょ!そんな言葉使うの」

希「まあ…ウチやけど…」

絵里「とにかく私は行きません」

穂乃果「5ゲームでも?」

絵里「5ゲームでも」

希「じゃあ、聞くけど。どうしたら来てくれるん?」

絵里「何をしても行かない」

希「あ~、言ったね?じゃあ、もうあれはいいや」

絵里「あれ?あれって何よ?」

希「あれはあれやん」

絵里「何なのよ?」

希「来ない人には教えない」

絵里「くっ、やる事が幼稚なのよ」

希「でも、気にならんやろ?来ればええやん」

穂乃果「ねえ?あれって何?何かあったっけ?」

凛「凛達も知らないんだけど?」

希「え?」

絵里「何よ。やっぱり特に何もないんじゃない」

希「いや、そんな事は…」

絵里「はあ…バカらしい…それじゃあ」

穂乃果「え?帰っちゃうの?」

希「ウチ分かったわ。敗因はいつも二人や。まあ、知ってたけど」

05

絵里「さてと、今日はもう帰ろうかしら」

ガチャ

穂乃果「絵里ちゃん。遊ぼー」

凛「絵里ちゃん家でトランプやるにゃ~」

絵里「却下」

穂乃果「ええ?まあ、何となくそう言うだろうとは思ってたけど」

絵里「なら諦めて帰りなさい」

凛「それは出来ないにゃ」

絵里「はあ…。今日は希も居ないでしょ?用事があるって言ってたし」

穂乃果「うん。だから、希ちゃんの代わりに助っ人連れて来た」

絵里「何?にこでも連れて来たの?言っておくけどそれは無駄って物よ?」

穂乃果「違うよ。にこちゃんじゃないよ」

絵里「じゃあ、他に誰がいるの?あなた達の悪ふざけに付き合ってくれる人なんて」

凛「それは…」

ガチャ

花陽「あ、あの…」

凛「かよちんにゃ」

穂乃果「イェーイ。花陽ちゃん!花陽ちゃぁぁん!」

花陽「え?ええ?どうすればいいの?」

絵里「花陽…」

穂乃果「さあ、花陽ちゃん。あの手この手で絵里ちゃんを説得して?」

花陽「む、無理だよぉ」

凛「無理じゃないにゃ。凛知ってるよ?かよちんなら出来るって事を」

穂乃果「うん。穂乃果もそう思うよ。そしたら、花陽ちゃん。ヤシマ作戦で行こう」

凛「うん。凛もそれがいいと思うにゃ」

花陽「え?え?私その作戦知らないよ?」

穂乃果「大丈夫穂乃果も全然理解してないから」

凛「でも、希ちゃんが考えた作戦だから大丈夫だよ」

花陽「じゃあ、希ちゃんがいる時の方がいいんじゃないのかな?」

穂乃果「ダメだよ。希ちゃんが居ないからこそこの作戦で行くんだよ」

花陽「そ、それはどうかな?」

絵里「ねえ、花陽?」

花陽「へ?」

絵里「私、困ってるのよ。私は家に帰って授業の復習をしたいのにいつも邪魔するのよ?」

花陽「そ、そうなんだ?」

絵里「花陽だって今日の練習疲れたし早く家に帰りたいでしょ?明日も学校あるのよ?」

花陽「そ、それは…」

絵里「二人に遠慮しなくていいのよ?」

穂乃果「ズルイよ、絵里ちゃん。」

絵里「何がズルイのよ?」

穂乃果「そうやって、花陽ちゃんをかいじゅう?かいじょう?……しようとして」

絵里「懐柔よ。人聞きの悪い言い方しないで」

凛「かよちん。絵里ちゃんの言う事に耳を貸す必要ないにゃ。絵里ちゃんだって本当は凛達と遊ぶの好きなはずだもん。嫌いなふりしてるだけだもん」

絵里「誰も嫌いなんて言った覚えはないわよ。時間を考えてって言ってるの。分かるわよね、花陽?」

花陽「う、うん」

凛「ダメだよ、かよちん。冷静に考えて?トランプ楽しいよ?」

穂乃果「うん。穂乃果が大富豪になった時花陽ちゃんを率先して助けてあげるからさ」

凛「え?それは無理だと思うよ?穂乃果ちゃん弱いもん」

穂乃果「凛ちゃんに言われたくないよ。いつも負けるのは凛ちゃんじゃん」

絵里「どっちも弱いわよ。私からすれば」


穂乃果「え?そんな事言うの?」

絵里「だって二人ともルールをちゃんと把握しないじゃない」

凛「それは絵里ちゃんがローカルルールを追加するからにゃ~」

絵里「ローカルじゃないわよ。私の周りではあれが普通だったのよ」

穂乃果「だからローカルじゃん。ね、花陽ちゃん?」

花陽「え?えっと…」

絵里「そんな事ないわよね?11バックは普通よね?」

花陽「う、うん。そうだね」

穂乃果「11バックはね?他のもあるじゃん。なんか7がどうとかさ」

絵里「7渡しね?それだって普通よ。ないとつまらないじゃない」

凛「そんな事ないにゃ。シンプルイズベストにゃ」

穂乃果「そうだよ。それがあったって結局希ちゃんにはめられて大貧民になってるしね」

絵里「へ~言うじゃない」

穂乃果「だって本当の事だもんね?」

凛「ね?」

絵里「いいわ。私の実力見せてあげるわよ。吠え面かいても知らないから」

穂乃果「望むところだよ」

凛「負けないにゃ」

花陽「結局やるんだ…」

06

ガチャ

穂乃果「絵里ちゃーん」

凛「おはこんばんちはー」

希「この後えりちん家で遊ぶんやけどえりちも遊ぼー」

絵里「あなた達…」

穂乃果「いいでしょ、絵里ちゃん?遊ぼうよ」

絵里「いいわよ」

凛「また~、絵里ちゃんつれないにゃ~」

絵里「いや…だからいいってば」

凛「え?」

絵里「遊びましょ?」

希「え?本当?」

絵里「本当よ?一緒に遊びましょ?何しましょうか?ふふふっ、楽しみね?」

穂乃果「え?何?絵里ちゃんどうしたの?怖いんだけど…怒ってるの?」

絵里「怒ってなんかいないわよ?どうして?」

穂乃果「だって…なんかいつもと違うし」

絵里「ふふっ、怖がっちゃって。穂乃果ちゃんかーわい」

穂乃果「ほ、穂乃果…ちゃん…」

凛「絵里ちゃんが変にゃ。絵里ちゃんがおかしくなっちゃったにゃ」

絵里「もう、凛。ここではしゃがないの。お家でいっぱい遊んであげるから。ね?」

凛「ひぃ」

希「ど、どうしたん?何か変な物でも食べたん?」

絵里「なあに?私が穂乃果と凛を可愛がるのはおかしい?」

希「い、いや…」

絵里「あっ!もしかして…ヤキモチやいてるの?」

希「は、はあ?」

絵里「もう、今日は特別よ?」

希「な、何が?」

絵里「希も可愛がってあげるからこっちにきなさい」

希「だ、大丈夫です」

絵里「なによ。恥ずかしがっちゃって。それじゃあ、私の方から行こうかしら」

希「ほ、本当に…大丈夫やから…」

穂乃果「の、希ちゃん…怖いよ。穂乃果怖いんだけど」

凛「凛も怖いにゃ。今日はもう帰ろうよ」

希「そ、そうやな。えりち?やっぱり、ウチ等、今日はもう帰るわ」

絵里「え~どうして?」

穂乃果「本当に…あの…すいませんでした」

ガチャ

凛「あ~穂乃果ちゃん待ってよ~」

希「じゃ、じゃあね、えりち。また明日」

バタン

絵里「………成功ね」

07

絵里「さてと…もうこんな時間ね。帰ろ」

ガチャ

穂乃果「……」

絵里「あら?穂乃果、まだ居たの?」

穂乃果「ハラショー!絵里こそまだ居たのね?」

絵里「は?」

ガチャ

希「あら?絵里、穂乃果。まだ居たの?」

絵里「え?何?」

穂乃果「希。あなたこそまだ居たのね?ハラショーよ」

ガチャ

凛「あなた達。まだ居たのね?もうすぐ完全下校時間よ?こんな時間まで残ってるなんて認められないわ」

穂乃果「あら?本当?気づかなかったわ。ハラショーね」

希「ふふっ。全く。穂乃果ったらおっちょこちょいね」

凛「そう言うあなただって忘れてたんじゃないの?ねえ、絵里?」

絵里「あの?」

穂乃果「どうしたの?」



絵里「まさかとは思うんだけど」

希「なあに?」

絵里「三人共…私の真似してる?してるわよね?絶対にそれ私の真似よね?」

穂乃果「そうよ?ハラショーよ?」

希「よく気づいたわね」

絵里「なんでそんな事するのよ?」

凛「モノマネをするのに理由が必要?」

絵里「ええ…少なくともいい気分じゃないわ。今すぐにでもやめてもらいたい」

凛「分かった。モノマネはやめてあげる。そのかわり私達と遊んで頂戴」

絵里「ああ…そう言う事…いや、薄々気づいてはいたけど」

穂乃果「まあ、単純にモノマネを絵里に披露したかったって言うのもあるわ」

絵里「どうして本人に見せるのよ。まあ、陰でやられても腹は立つけども。って言うか全然似てないし」

希「そんな事ないわよ。そっくりよ」

絵里「希?あなたが一番似てないわよ?だって、声が希のそのままだもの」

希「え?嘘?わざわざポニーテールにもしたのに」

穂乃果「確かに希のモノマネは似てないかもね。ハラショーね」

絵里「穂乃果?あなたのそのハラショーはなんなの?」

穂乃果「それはこっちが聞きたいよ」

絵里「私、そんなにハラショーばっかり言ってないわよ。声も全然似てないし」

穂乃果「え?それはどうかな?」

凛「自覚がないのね」

絵里「なんか分からないけど凛!あなたのが一番腹が立つわ」

凛「え?どうして?」

穂乃果「一番クオリティ高いのにね?」

希「なあ?そっくりやん」

絵里「似てないわよ」

凛「似てるわよ。そっくりよ」

絵里「はあ…もういいわ」

凛「そう?じゃあ、家に行きましょう?」

絵里「一応聞くけど…自分の家に帰るのよね?」

凛「そうよ?自分の家に帰るのよ?絢瀬家にね」

絵里「絢瀬家は凛の家じゃないでしょ?」

凛「いいえ。今の私は凛である前に絵里なの。そうよね?」

穂乃果「ええ。私も穂乃果の前に絵里よ。ハラショーよ」

希「私も希であり絢瀬絵里でもあるわ」

絵里「いや、意味わからないから」

穂乃果「意味が分からないかもしれないけど仕方ないでしょ?だって、絢瀬絵里なんだから」

絵里「付き合ってられないわ。私帰るから」バタン

穂乃果「…どうする?」

希「とりあえず追いかけようか?」

凛「ええ、エリチカお家帰る」

08

亜里沙「それでね、雪穂が言ったの」

絵里「そうなの。雪穂ちゃんは凄いわね」

亜里沙「うん。自慢の親友だよ」

絵里「ふふっ、そうなのね。さっ、そろそろお風呂入っちゃいなさい」

亜里沙「え~まだいいよ」

絵里「だめよ。今日は宿題も出たんでしょ?寝るのが遅くなっちゃうわよ?」

亜里沙「は~い」

絵里「ふふっ。亜里沙は聞き分けが良くて助かるわ」

ピンポーン

絵里「あら?誰かしら?」

ガチャ

凛「やっ!」

希「元気してる?遊びに来たよ」

穂乃果「ドンジャラ持って来たから今日は寝かさないよ~」

絵里「………」

バタン

絵里「はあ…さて、亜里沙がお風呂から出たら私も勉強しましょ」

ピンポーン

絵里「…」

ピンポーン

絵里「…」

ガチャ

絵里「うるさいわよ」

穂乃果「どうして、いきなり閉めるのさ」

凛「酷いにゃ。絵里ちゃんは酷いにゃー」

希「せめて話くらい聞いてくれてもええやん」

絵里「話は聞いたわよ。遊びに来たんでしょ?」

穂乃果「だったら閉めるのおかしくない?」

絵里「そうかしら?」

穂乃果「そうだよ。冷たいよ、絵里ちゃん」

絵里「だって甘やかすとあなた達調子に乗るじゃない」

希「別にそんな事ないやん。なあ?」

凛「そうだよ。凛調子と車だけはなった事ないにゃ」

絵里「どういう事よ。何でもつっこむと思ったら大間違いだからね」

希「いや、それがもうツッコミやん。凛ちゃんにまんまと乗せられてるやん」

穂乃果「おお!凛ちゃんは調子に乗らずに絵里ちゃんを乗せたって訳だ!」

希「穂乃果ちゃん上手い!これは座布団を持ってこなきゃだけど…えりちの部屋に座布団はないけどウチの専用のクッションがあるから取りに行こうか?」

穂乃果「そうだね!じゃあ、おじゃしまーす」

絵里「いや、だから…入れないから」

穂乃果「え?」

絵里「いい?よく聞いて?」

穂乃果「うん」

希「面白い話かな?」

凛「凛ワクワクして来たにゃ」

絵里「真面目に聞きなさい。あのね?私もあなた達と遊びたくない訳じゃないの。あなた達と遊ぶのは好きよ」

穂乃果「え~だったらさ~」

絵里「ただ、それは今日じゃないでしょ?」

凛「え~なんで?」

絵里「なんでだと思う?」

穂乃果「明日が学校だから?」

絵里「それもあるわ」

希「あっ!練習で疲れてるんだ」

絵里「もちろん、それもよ」

凛「もしかして…これから勉強するの?」

絵里「分かってるじゃない。そう言う事よ」

穂乃果「うん。じゃあ、少しだけ」

絵里「どうして、そうなるのよ。楽しくなって絶対に少しじゃ終わらないのが目に見えてるわよ」

凛「そんなの分からないにゃ」

絵里「分かるわよ。自分の事だもの」

穂乃果「え?自分の事?」

絵里「そうよ。だから私は遊ばない。それじゃあ」

バタン

凛「どう言う事?」

穂乃果「さあ?」

希「まあ…もう一押ししてみる?」

ガチャ

穂乃果「あっ」

凛「絵里ちゃん!」

絵里「言い忘れてたけど…」

希「やっぱり遊んでくれる気になったんかな?」

絵里「違うわよ。今夜は冷えるって言うから暖かくして寝るのよ?それじゃ」

バタン

09

絵里「はあ…疲れた。なんか今日の海未は凄く気合が入ってたわね。しかも、この後家でお稽古があるんでしょ?大丈夫なのかしら?」

穂乃果「ね?たまに心配になるよね?」

絵里「穂乃果…」

凛「まあ、海未ちゃんはああみえてバリバリの体育会系だもんね」

絵里「あなた達…いつから居たのよ」

希「さっきからえりちの後ろ歩いてたけど。って言うかえりち独り言多くない?変な人だと思うれちゃうよ?」

絵里「なっ、別にいいでしょ」

希「いいのかな?」

穂乃果「ねえ?絵里ちゃんこの後暇?」

絵里「いえ…暇じゃないけど」

穂乃果「この後…なんだっけ?」

希「スカッシュな」

穂乃果「うん。それをやりに行くんだけどさ絵里ちゃんも行こうよ!」

絵里「今から?」

凛「この後だって」


絵里「穂乃果?スカッシュってなんだか知ってる?」

穂乃果「なんとなく教えて貰ったよ」

絵里「疲れるわよ?」

穂乃果「絵里ちゃんやった事あるの?」

絵里「ないけど」

凛「大丈夫だって。多分そんなに疲れないにゃ」

絵里「凛はね。今日の練習は厳しかったでしょ?それなのにスカッシュは…私は無理だと思うな~」

穂乃果「え?そうかな?」

絵里「そうよ。今日のあの練習の後にスカッシュなんて普通やらないわよ」

穂乃果「あ~だからかな?ことりちゃんも花陽ちゃんにも断られたの。そっか~」

絵里「でしょ?」

希「あかんよ、穂乃果ちゃん。騙されたらあかん」

穂乃果「え?」

凛「そうだよ。スカッシュ全然疲れないよ?凛疲れた事ないもん。やった事ないけど」

穂乃果「そう…だよね?」

絵里「穂乃果、後悔するわよ?あなたの為に言ってるの。ね?やめときなさい」

穂乃果「ん~…」

希「いいや。平気やって。そもそもスカッシュはストレス発散にだってなるんよ?」

穂乃果「へ~そうなの?」

絵里「穂乃果?あなたはストレスなんて溜まってないでしょ?ね?やめときなさいって」

凛「あ~それを言われたら辛いにゃ~」

穂乃果「そんな事ないよ。穂乃果だって人並みにストレスは溜まるよ」

希「え?そうなん?」

凛「初めて知ったにゃ」

穂乃果「酷いよ。もう、あれだよ。今のでストレス溜まったよ。もう、変更。カラオケに変更。カラオケでストレス発散に変更だよ」

凛「え~凛はスカッシュがいいにゃ~」

希「まあ、ウチはどっちでもいいけど…えりちは?」

絵里「いや…私はそもそも帰りたいんだって…」

10

絵里「ダメよ」

穂乃果「え?まだ何も言ってない…」

絵里「私は帰って勉強するの。あなた達も帰って勉強しなさい」

穂乃果「え?どうしてそうなるの?」

凛「ね?急にどうしたの?」

希「そんな事よりえりちん家でUNOやるべきやって」

絵里「ダメよ。凛、穂乃果?あなた達…またテスト前に焦る事になるわよ?今の内にコツコツやっておきなさい」

穂乃果「まだいいよ。テスト期間でもないんだし」

凛「ねー?勉強なんて一週間前からでいいよね?」

絵里「それでいつま間に合わなくて酷い点数とるんじゃない。他の皆んなだって毎日コツコツやってるのよ」

穂乃果「そんな事ないよ。クラスの皆んなだって全然勉強してないって言ってたよ?ことりちゃんだって特別やってないみたいだし」

凛「うん。かよちんもにこちゃんもやってないって前に言ってたにゃ。希ちゃんだってやってないよね?」

希「うん。ウチは全然勉強してないよ?」

絵里「あのねぇ…あなた達とにこの勉強しないは全くしないって事かも知れないけど他の子達の勉強しないは少ししかしないって事なの。少しずつコツコツはやってるのよ。希はまた別だけど…」

穂乃果「いや…そうかな?」

凛「毎日なんて信じられないにゃ」

絵里「毎日かどうかは知らないけど。実際、テスト前に焦ってる人はいつも同じ人でしょ?そういう事よ」

穂乃果「それでも今までやってこれたし。ね?」

凛「うん。今まで留年だってしなかったもんね」

絵里「凛は一年生なんだから当たり前でしょ。私はあなた達に後悔して欲しくないのよ」

穂乃果「だったら遊んでよ」

絵里「なんでそうなるのよ」

穂乃果「後悔したくないんだよ。絵里ちゃんと遊びたいんだよ」

絵里「だから…いつも言ってるけど日を改めなさい。遊ぶ時は遊ぶ。勉強する時は勉強する」

凛「今はその時じゃないにゃ」

絵里「じゃあいつがその時なのよ」

穂乃果「一週間前とか」

絵里「話がまた振り出しじゃない。それだといつも間に合わいでしょ?」

凛「でも、なんとかなってるにゃ」

絵里「今はね。その内ついていけなくなるわよ。二人にはそうなって欲しくないの」

穂乃果「今度からそうしない様にするよ」

絵里「今度は信用できないの」

凛「じゃあ、どうすればいいの?」

絵里「だから今日から始めればいいじゃない」

希「分かった」

絵里「何が分かったのよ」

希「確かに二人の成績は心配や」

穂乃果「え?希ちゃん…裏切るの?」

凛「酷いにゃ」

希「二人の勉強はウチが面倒みる。週に一度勉強させるから」

穂乃果「え?週に一度?」

凛「それは困るにゃ」

絵里「まあ…それなら…」

希「よし!決定や。それじゃあ、行こうか」

穂乃果「え?どこに?」

凛「もしかして…勉強?」

絵里「やっと分かってくれたのね」

希「ちゃうよ。えりちん家にやって。勉強してからUNOやろうな?」

穂乃果「えー」

凛「そんなぁ」

絵里「なんで私の家なのよ…」

11

ガチャ~

絵里「ただいま~」

穂乃果「あっ帰って来た。おかえり~」

凛「おかえり、絵里ちゃん。お土産は?」

希「おかえりなさい、えりち。遅かったやん。ご飯にする?お風呂にする?それとも…わ・た・し?」

凛「かよちんだったらきっとご飯にするにゃ」

穂乃果「だろうね~。穂乃果でもそうするもん」

希「まあ、花陽ちゃんと穂乃果ちゃんはそうやろなぁ」

絵里「何してるのよ…」

穂乃果「え?お出迎えだよ?」

絵里「そうじゃなくて…ここ、私の家よね?」

穂乃果「うん。そうだよ」

絵里「そうよね。じゃあ、聞くけど」

凛「何?」

絵里「どうして私の家にあなた達が居るの?」

穂乃果「え?遊びに来たから」

絵里「そうじゃなくて。私が不在のはずなのにどうしてあなた達が家の中にいるのかって事を聞いてるのよ」


凛「さて、何故でしょう?」

絵里「亜里沙ね?」

凛「もうちょっと悩んでくれてもいいのに」

絵里「だって、それ以外ないでしょ」

希「まあね。取り敢えず上がれば?」

絵里「上がるわよ。自分家だもの」

凛「って言うか絵里ちゃん遅かったよね?皆んなで一緒に帰ったのになんで遅いの?」

絵里「本屋さんに寄ってたのよ」

凛「ふ~ん。じゃあ、お土産は…」

絵里「ないわよ」

凛「だよね」

絵里「ん?そう言えば穂乃果は?さっきまで居たわよね?」

希「ああ。部屋に戻ったんじゃない?」

絵里「部屋?部屋って何よ?」

希「えりちの部屋やん。さっきまで、穂乃果ちゃんは眠いってえりちの部屋で寝てたんよ」

絵里「はあ?何勝手に人の部屋に入ってるのよ?」

凛「何か見られちゃ困るものでもあるの?」

絵里「……………ないわよ」



希「ならええやん」

絵里「そう言う問題じゃないのよ」

凛「まあ、穂乃果ちゃんだし」

絵里「起こしてくる」

凛「別に寝かせとけばいいのにね」

ガチャ

絵里「穂乃果?」

穂乃果「………」ZZZ

絵里「起きなさい。穂乃果」

穂乃果「ん…んん…何?」

絵里「何じゃないわよ。何で人のベットを勝手に使ってるのよ」

穂乃果「後10分」

絵里「ダメよ。起きなさい」

凛「後10分って言ってるんだし放っておけばいいのに」

絵里「絶対に起きるわけないじゃない」

穂乃果「んん~うるさいよぉ~」

絵里「穂乃果?10分経ったから。起きなさい」

凛「嘘だよ。まだ、1分も経ってないよ」

希「いや、1分は経ったやろ」

穂乃果「や~だ~」

絵里「やだじゃないの。ここは私の部屋なの」

穂乃果「後10分だけ…」

絵里「ダメよ。起きなさい。全く…さっきからの短時間でよくここまで深く眠れるわね」

希「一日に何度寝れば気がすむんやろうな?」

穂乃果「……何で絵里ちゃんが居るの?」

絵里「ここが私の家だからよ」

穂乃果「ん~まだちょっと眠いよ…」

絵里「ほら。さっさとベットから出る」

穂乃果「分かったよ…はあ…まだ眠いのに」

凛「それじゃあ、次は凛の番だね」

希「いや、ウチやって」

絵里「あなた達ねぇ…寝るんだったら自分の家で寝なさいよ」

穂乃果「穂乃果はもう起きたよ?」

絵里「起きてても自分家に帰りなさい」

希「言ってる事めちゃくちゃやん」

絵里「いいのよ。めちゃくちゃだって。ここは私の家なんだから」

穂乃果「ふぁ~でも、眠いし。今日は帰ろっか?」

希「そうやねぇ。大人しく帰ろう」

凛「ふぁ~本当に眠くなってきちゃったにゃ」

絵里「そうよ。お家で寝なさい」

穂乃果「うん」

絵里「あれ?そう言えば亜里沙は?」

希「お友達の家に泊まるって」

絵里「え?亜里沙家に居ないの?」

希「うん。さぁ~ウチは帰って心霊特番でも見ようかなぁ」

穂乃果「ふぁ~じゃあね。お邪魔しました」

絵里「待ちなさい」

凛「え?まだ何かあるの?」

絵里「やっぱり今日は泊まっていかない?」

穂乃果「え?」

12

ガチャ

穂乃果「絵里ちゃーん。今日これから絵里ちゃん家に言ってもいい?」

凛「いいに決まってるにゃ~」

希「さっすがえりち。わかってる~。ってあれ?」

海未「なんですか?騒がしいですね」

凛「あれ?海未ちゃん居たの?」

海未「居たら悪いですか?」

穂乃果「だって弓道部の方に顔出すって言ってなかったっけ?」

海未「もう、終わりましたよ。何時だと思っているのですか?」

穂乃果「え?まあ…もうすぐ完全下校時間だけど…」

海未「あなた達こそ帰ったのではないのですか?今日はアイドル研究部の方の部活は休みのはずなのに」

穂乃果「いや~………ねえ?」

希「うん。そうやね」

凛「穂乃果ちゃんの言う通りにゃ」

海未「何がですか?全然伝わってきませけど?」

穂乃果「いや…本当に…遊んでた訳じゃないです」

海未「遊んでたんですね?」

穂乃果「何で?穂乃果の言葉をその通り受け取ってくれないの?」

海未「はい」

穂乃果「え~」

希「ねえ、海未ちゃん?えりちは?部室に居ると思ったんやけど」

海未「今さっき帰りました。この後、絵里と遊ぶつもりだったのですか?」

穂乃果「えっと…もう正直に謝ろう。ごめんなさい」

凛「そうだね。ごめんなさい。遊びほうけるつもりでした」

海未「いや、別に…」

穂乃果「ほら?明日は休みでしょ?練習午後からだし少しくらいはっちゃけてもいいかな~って。ね?」

希「そうやん、そうやん。ウチ等だって女子高生なんやし?たまには…ね?」

穂乃果「うんうん。たまにはだよ」

海未「ですから私は…」

穂乃果「いや、海未ちゃんが言う事はもっともだと思うよ?」

凛「うん、うん。遊んでばっかりなのは問題だと凛も思うにゃ。でも、今日だけだから」

希「それに健全な遊びやし?深夜徘徊とかしないし?えりちん家でトランプとか人生ゲームとかやってるだけやし?ね?」

穂乃果「うん。そうだよ。だから…」

海未「なんなんですか、あなた達は」

穂乃果「ご、ごめんなさい」

凛「き、今日は大人しく帰るにゃ」

希「そうやね。それが一番や」

海未「そんな事を言ってるのではありません」

凛「え?な、何?じゃあ、何で怒られるの?」

海未「そもそも怒ってなどいません」

穂乃果「え?じゃあ…何?」

海未「その…たまには…私も一緒に…」

凛「え?一緒に遊びたいの?」

穂乃果「でもお稽古は?今日ってお稽古の曜日じゃなかったの?だいたいお稽古入ってるよね?ことりちゃんはバイトだし」

海未「いえ。今日は父も母も外出してるので」

希「そうだったんや。なんだ~海未ちゃんもウチ等と遊びたかったんや」

穂乃果「あ~そう言えば海未ちゃんはそう言うタイプだもんね」

海未「な、何がですか?」

穂乃果「いや、ほら?まあ、いいや。じゃあ、今日は五人で遊ぼうか?」

海未「五人?」

希「うん。えりちも待ってるはずやから」

海未「そうなんですか?聞いてた話と違うような」

穂乃果「絵里ちゃんはああ言うけどね。なんだかんだで待ってるの。素直じゃないよね~」

凛「うん。面倒くさいのが絵里ちゃんにゃ」

穂乃果「じゃあ、絵里ちゃんを誘いに行こうか」

海未「はい。そう言えば私、やってみたい事があるのですけど」

希「え?そうなん?何々?面白い事?」

凛「じゃあ、今日は海未ちゃんがやりたい遊びをするにゃー」

海未「はい。では、絵里を迎えに行ってからボルダリングジムに行きましょう」

穂乃果「お~…ボルダリング?」

凛「海未ちゃんと?」

希「これから?」

海未「はい。さぁ、それでは行きましょう」









絵里「はっ!」

亜里沙「お姉ちゃんどうしたの?」

絵里「何か…寒気がして」

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